固体 NMR 測定マニュアル(ECA600) 薬製剤 渡辺(06) 改訂 小池(10 夏) <測定準備> 1) プローブ交換(溶液→固体) ①エアーの切り替え(固体の方がたくさんエアーを必要とするため。2008 年 7 月現在、使用時に溶液 のコンプレッサーが動いていることはほぼなく、ほとんどの場合 6 からスタートとなっている。 ) 1. NMR 内に溶液のサンプルが入っていないことを確認。 PC デスクトップ → Delta → Spectrometer Control 2. エアーがでていることも確認。 3. 溶液のエアーコンプレッサーの赤いバルブ 3 個を横→縦にする。 4. エアコンプレッサー(2 つ)の電源を切る 5. エアドライヤー(1 つ)の電源を切る 6. 固体のエアーコンプレッサーの電源を入れる(1 つ) 。 (400MHz の部屋の奥、壁際。動き出す までに時間がかかるため。電源をつけるとスイッチの上が緑色に点灯。数字は Off の状態でも表示あり) 7. 水抜き(中がさびたり、プローブの方に水が流れてしまう可能性があるので。 奥に回すと開き、水抜きが始まる。最初は空気が出てくるが、そのうち水が出てくる。 ) *ちなみに 400S では固体のドライヤーとコンプレッサーを別々に電源を入れていたが、600 では一体型な ので一度でOK。 ②液体のプローブの取り外し 1. 溶液のプローブの接続をすべて外す。 (コード類は NMR 装置の足の外側に巻いておく。接触部 が壊れやすいため気をつける。マグネットが動いてしまうので装置には寄りかからないこと) まず始めに*STATUS を抜く。 Probe Heater(白いスイッチ) Auto Tune(5 本) :共鳴周波数の調整。ネジを回してまっすぐ抜くこと。 VT EXHAUST(ホース) :排気 GRAD:パルスの角度調整 VT-IN(ホース) :吸気 TEMP:温度調整 片方のネジを閉めると片方が閉まらなくなる?? *LOCK:ロック *HF 1:高周波数ラジオ波 ex.)1H *LF 1:低周波数ラジオ波 ex.) 13C 特殊プローブ(Z・SPEC)の場合、*印のものと NGRD、VT があり、NGRD と VT は 接続を外してプローブとともに箱にしまう。VT は磁気でくっついているので注意。 2. プローブの中心についている L 字管をゆっくり外す。Z・SPEC にはない。 (管内はガラスでできているので扱いは慎重に。つける時は Auto tune をつけてから。) フタをして机上の箱の中へ。 3. 両サイドのネジを外して下方向にプローブを抜き取る。 (溶液のプローブは長い上にもろいので、取り扱いに気をつけること。またプローブが入っていない状 態のため、金属類が NMR 内に吸い込まれないように気をつけること) 4. 抜き取ったプローブにキャップをして箱にしまっておく。 ③固体用プローブの取り付け (Probe ID:4106) 1. 固体コンプレッサーに切り替える。 i) メーター(固体コンプレッサーの電源の横にある)が 0.6 以上になる。 ii) 緑のレバーを約 45 度手前に傾ける。 iii) ドライヤーが全力で動き出す。 iv) ドライヤーが止まり、空気が出なくなる。 v) 緑のレバーを 90 度手前に傾ける。 vi) 赤いネジをメーター(壁側を向いている方)の針の動きを見ながらゆっくり回し、 全開にする。 (0.5~0.6 くらいまで上がる) 2. 真ちゅうのボルトを対角線上に2個つける。すでにゆるくなってきて取り外しにくくな っているので、外れなくなったら非磁性のモンキーを使って外すこと。 3. 固体プローブを取り付ける。(HF TUNE と HF MATCH を曲げておかないと床に接触するので注 意。) 4. コネクター類を接続する。 基本的に固体のコネクターには赤いテープが貼ってある。(溶液用コネクターは青いテープ) STATUS は最後に接続すること。→分光器側にカチンと音がする。 *PHOTO OUT:金メッキにレーザーを当てて回転数を計測。差し込み口下のネジを右に回すと 感度 up。非磁性ドライバーで回す。差し込む向きに気をつけること。 HEATER(溶液の PROBE HEATER についている):差し込む向きに気をつけること。 *HF :高周波数ラジオ波 ex.)1H LF と HF は交差しないようにすること。 *LF :低周波数ラジオ波 ex.) 13C 溶液の LF と HF は同じ TEMP TEMP2 *DRIVE:400S でいう SPINING D と刻印されている ネジは手締めで OK *BEARING:400S でいう AXIS B と刻印されている ネジは手締めで OK *COOLING : 回転による発熱を和らげる。必ずつなぐ。 *STATUS : 必ず最後につなぐ。 温度を調節しない場合は*印のみでよい。HF、LF は後で外すのでつけなくて OK 5. 弱いエアーを出して空気抜きをすること。(DRIVE 20 BEARING 20 くらい) BEARING→DRIVE の順で回す。ホースがつぶれているか、エアーが出ているか確認。 6. NMR System 内の liquid が点灯していないことを確認。 7.spectrometer Control ウィンドウの Info をクリック → Probe ID:4106 確認 2)マジック角の調整 あまり行う必要がない。一ヶ月に一度くらい。Kbr を用いて調整。 (79Br スペクトルでは核四極子によるスピニングサイド信号が現れる。Magic Angle の調整が正しく行え ていない場合、このスピニングサイド信号はブロード化し、ピークが減少する。 ) 1. spin がかかっていないことを確認。 2. LF と HF をはずす。 3. プローブを引き抜く。 4. 白いキャップをはずす。 5. 茶色いキャップを取り外す。 (茶色いキャップを外す際サンプルホルダーを押しすぎないこと。マジックアングルがずれてしまうので) 6. サンプホルダーに標準品の KBr を入れて、茶色キャップ、白キャップをつける。 7. プローブを出したまま、スピンを確認。確認後プローブを差し込む。 *SPINING のかけ方 BEARING : 55 → DRIVE : 50 → 様子を見て大丈夫なことを確認 → DRIVE を上 げてだいたい 5~6kHz で回転 *SPINING の戻し方 DRIVE : 50 → 確認 → 0 → BEARING : 0 8. spectrometer Control ウィンドウの Expmnt をクリック 9. solid-state/check/mas_adjust_KBr.ex.2 を選択 10. repeat にチェック 11. View(現在の状況がモニターで出てくる) 12. Process (フーリエ変換) 13. Phase P1, P0 を用いて位相合わせ 14. MAS 調整 (サイドバンドがメインピークの 1/10 以上になる(SSB の強度が最大になる) くらいを目 安にする) 15. STOP 16. spin を止め、HF、LF をはずし、サンプルを取り出す。 3)リファレンス設定 従来はアダマンタンを用いて行っていたが、今後はヘキサメチルベンゼンを用いて行う。 ただし、これまでアダマンタンで行ってきた人は今後もアダマンタンを用いて調整する。(柔 軟な構造で、非常に対称性が良く、運動性が高いため) アダマンタン及びヘキサメチルベンゼンは昇華性があるので時々詰め替えること。(マグネッ トのドリフトでピークは 1H なら約 1Hz/h、13C なら約 0.25Hz/h ずれてしまうので) (13C→アダマンタン, 29Si→トリメチルシランなど) プローブのフタ取り外し器具は、従来は金属製のものを使用していたが、今後はゴム製の ものを用いる。 ヘキサメチルベンゼンの場合 1. 標準品のヘキサメチルベンゼンを入れる。 2. Spinning 10kHz 程度 3. Spectrometer Control ウインドウの Expmnt をクリック(つながっていない場合 eca600 →Connect) 4. global/solid_state/reference_adjust_HMB.ex2 → OK 5. force tune にチェックを入れる。 6. Submit→Go 7. LF-Tuning → Go ①ツマミが MAX の状態(×10 で時計回りに回しきった状態)で LF-TUNE(周波数成分)を調節し、 緑色のメーターが最小になるようにする。 ②一番メーターが小さくなったところで LF-MATCH(吸収成分)をどちらか一方向に少し動かす。 このとき、MATCH を動かしてメーターが増えても気にしないこと。 ③その後、その MATCH の状態で TUNE を動かし、いちばん小さくなるところを探す。 ④最小となったところで MATCH を回す前と比較し、小さければ更に同じ方向に MATCH を回してよ り小さくなるように同じことを繰り返す。大きくなっていれば逆方向に MATCH を回してより小さ くなるように調整する。これを繰り返し最小値となる組み合わせを探す。2009 年 5 月現在では 1 目 盛り位が最小値。 8. HF-Tuning → Go LF-Tuning と同様に TUNE と MATCH を回して最小値となるところを探す。2009 年 5 月現在ではゼロに できる。最近(2007~2009)HF のチューニングが合わないというトラブルが頻発しているが、点検の結果大 きくチューニングがずれているだけで、隅から隅までチューニングを探していくとゼロにできる点が見つ かるということがわかっているため、故障と早とちりしないこと。根気が必要。 9. Spectrometer Control→View→View ここで放電が起きていないか必ず確認すること。FID 信号を見て、髭のようなものが見ら れたらすぐに測定を止める。他のタイミングでも、測定を開始したときはすぐ FID 信号を 確認したほうが良い。 10. Process 11 位相合わせ 12. spectrometer Control ウィンドウの Sample をクリック 13. SHIM_Z0 を呼び出す(Z1 Z2 Z3 Z4 SHIM_Z0) 14. Z0 を動かして高磁場側のピークを 17.3ppm にあわせる。 (①か②の方法を選ぶ) ①各キー(ex. +50x など)を使って、ピークをあわせる。プラスするとピークは左に動く。 便利なキー → Shift を押しながらドラッグ:拡大 End:高さを MAX Home:最初の状態に戻す Backspace:1つ前に戻る ②前の人の条件を呼び出して設定する(通常やる方) User Shim → Load Shims → 最新のデータを呼び出す(cp_mas_2009~)→ OK ここから微調整する(Z0 を動かして~) 4. User Shim → Save Shims 6. My Document/delta/instrument/cp_mas_日付に保存 (Save Shim) 7.Spectrometer Control→測定画面で選択 → STOP 8. spin を止める。 9. HF, LF をはずす 10. サンプルの取り出し。 アダマンタンの場合 1. 標準品のアダマンタンをいれる。 2. spinning 10kHz 程度 (spin の速度が小さい方が分解能が良い) 3. spectrometer Control ウィンドウの Expmnt をクリック(つながっていない場合 eca600 →Connect) 4.global/ solid-state/check/reference_adjust_adm_10kHz.ex2→OK 5. force tune にチェックを入れる。 6. Submit→Go 7. LF-Tuning → Go 8. HF-Tuning → Go 9. Spectrometer Control→View→View 10. Process 11 位相合わせ 12. spectrometer Control ウィンドウの Sample をクリック 13. SHIM_Z0 を呼び出す(Z1 Z2 Z3 Z4 SHIM_Z0) 14. Z0 を動かして高磁場側のピークを 29.5ppm にあわせる。 以降はヘキサメチルベンゼンと同様。 呼び出す Shim File、保存する Shim File はヘキサメチルベンゼンと同じものでよい。 4)分解能調製 1. リファレンス測定の際、View 画面のスペクトルの半値幅を measure で測定 →半値幅が 3~5kHz or 0.25ppm 程度なら問題なし(Display unit→ppm, Hz の選択ができる。) *半値幅が 3~5kHz or 0.25ppm より大きかった場合 2. spectrometer Control ウィンドウの Sample をクリック 3. SHIM_Z1 を呼び出す(Z1 Z2 Z3 Z4 SHIM_Z1) *SHIM_Z1 で Z1 軸方向の磁場の補正を行っている。要するに、サンプル管の中で縦方向に磁場の勾配が 生じてしまうので、シムを用いて補正している。ちなみに 400S では Z2, x, y も補正を行っている。x, y は 横方向の磁場の補正を行うシム。高速回転をしている以上、理論的には磁場の勾配は打ち消されているは ずのなで、600 では x, y 方向の補正は行わない。ただし、2 次元測定は回転を止めて測定するため、普段 は行わない x, y 方向のシムをあわせる必要がある。 5)観測パルス幅(1H, 13C) 基本的にパルス幅は回転数に固有の値なので変えなくて OK。 ①1H から 1. Expmnt → solid-state/check/single_pulse_solid_a.ex2 2. gain を 10~20 (gain が小さいと S/N は下がるが、大きすぎるとスペクトルにひずみが生じる) 3. Submit 4. 位相合わせ アダマンタンのピーク及び gain があっているか確認 5. X_90_width をクリック 6. Listed のチェックをはずし、Linear でスタートとエンドと何刻みかを設定する Start:90°パルスより小さく Stop:360°パルスより大きく Step:1s くらいで OK の値を適当に入力する 例) 90°パルスが 15.5 [s]になら、Start→10, Stop→70, Step→5 とかにしてみるとか 7. set value 8. Submit 9. 測定が終わると、nD Processor window が出てくる 10. ID(食パンマーク)をクリック 11. 位相合わせ → close 12. ビデオの隣の波形出力マーク(↑つき)をクリック 13. Expansion → linearize 14. 360°パルスの 1/4 で 90°設定 ②13C 1. Expmnt → solid-state/check/single_pulse_dec_solid_a.ex2 2. gain はそのまま 3. Submit 4. 位相を合わせて、低磁場側のピークを Pick でコピーして Acquisition の x_offset に入力 (中クリックでコピーされる) 5. 1H の 5~14 の操作 放電が起きたら… まずはすぐに測定を止める。サンプル管を取り出してサンプル管表面を拭いたり、水抜き をしたり、少し時間をおいて測定してみてもダメなら <慣らし運転> へ。 慣らし運転に使用するサンプルは、放電が確認されたときに測定しているサンプルでよい。 ※放電を無視し測定したことで本格的な故障がおきると、一か月以上修理に出すこともあ るので注意深く行う。あくまで一時的な対処のため、放電があったこと自体は報告する。 <慣らし運転> 1. 測定条件設定の画面で、irr_amp_dec を 70%に変更(デフォルトは 100%) 2. Relaxation delay を 1s、scans を 600 回に設定して測定。(約 10 分かかる) 3. ここで FID 信号を確認し、放電がおこらなければ irr_amp_dec を 80%に設定し 2. の 条件で再測定 4. ここでも FID 信号を確認し、放電がおこらなければ irr_amp_dec を 90%、100%と徐々 に上げて同様に測定。ここまでで 40 分ほどかかる。100%でも放電がおこらなければ本 測定を開始する。 <CP/MAS 測定> 1)CP 条件(contact time の決定) 回転数ごとに条件を決めること。現在、5kHz, 10kHz, 15kHz のプログラムはできているが、プログラム に入っている条件はアダマンタンをもとに算出されたコンタクトタイムなので、試料のサンプルのコンタ クトタイムは測定すること。アダマンタンのような分子運動の程度が大きい分子では接触時間は 5ms と長 いが、一般のサンプルではおそらく 5ms より小さい値になるはず。コンタクトタイムが変わると強度が変 化するので注意。カルボニルや第 4 級炭素の方が直接 1H に結合した CH2、CH3 よりも磁化移動速度が遅 くなる。また、非晶質などの運動性の良い部分は CP 効率が悪く、ピーク強度は減少する。これらのこと を利用し、コンタクトタイムを短く設定すると、メチレン基やメチン基のみのスペクトルを得ることも可 能である。 1. 標準品のアダマンタンを入れる Expmnt→Home→Center→solid-state→BC_CP_15kHz (自分の測定した回転数) 2. tuning 3. Pulse の cp shape を変える。CW → RAMP_cp 4. x_amp_cp (観測核のスピンロックのパルス出力)の Arrey 測定 Hartmann-Hahn の条件を満たす大事なパラメーターの一つ 始めは大きく範囲を指定する。30%~80%、5%きざみ(ただし、あくまで目安) ① x_amp_cp をクリック ② start, stop, step を 30, 80, 5 に設定 ③ set value Scan 適当 force tune にチェック ④ Submit ⑤ 新たにウィンドウが現れるので、そこで処理をする ⑥ Post Transform → abs を選択 値の絶対化を行ってくれる フーリエ変換後に入れること。Ex.) 5:ppm 6:ads 7:transpose ⑦ ビデオの隣の波形出力マーク(↑つき)をクリック ⑧ Expansion → linearize ⑨ S/N が最も良い所の値を x_amp_cp に入力し、grad の条件を測定する 5. x_amp_grad (勾配)の測定 cp_shape が RAMP_cp のときに設定可能。CP で勾配をかけることで感度のいいピークを得ることがで きる。1H 核のスピンロック強度を 40kHz にした場合、13C 核のスピンロックも 40kHz にしなければ ならないが、回転数の項があるので、15kHz で回転させた場合、n=-1 の-15kHz のところに設定しなけ ればならない。 ① grad をクリック ② start, stop, step を広めにとる。(10-30 を 1 きざみとか) ③ set value ④ Submit ⑤ 4 の⑤~⑨の操作をする 6. 4,5 の操作を繰り返して、最も S/N が良くなる条件を探す 7. contact time の Arrey 測定 やらなくて OK ① contact time をクリック ② start, stop, step を 1~5 くらいの範囲で入力。Step は 1 きざみ。 ③ set value ④ Submit ⑤ 4 の⑤~⑨の操作をする 8. この条件を保存しておくと便利。 Save Explicitly で Save 2)1H の T1 測定(relaxation delay の決定) 1. 自分のサンプルを入れる→spinning Bearing 55 → Drive 50 → Bearing 150 → Drive 自分の条件(15kHz など)まで [サンプリング] 測定する前に試料の融点をチェック。回転によって熱が発生する。 4mm サンプル管:16kHz で+30℃ 6mm サンプル管:10kHz で+60℃ 温度上昇曲線が 600kHz 部屋の固体 NMR ファイルにある サンプルをきちんと詰めないと回転しないので注意!また回転が安定していないとサンプルチューブの 底がプローブにあたって、プローブにダメージを与えるだけでなく、金メッキもはがれてしまう。金メ ッキがはがれると 100Hz 単位で回転がぶれるので注意。以前、金メッキの真ん中がはがれて、回転が2 倍大きく認識してしまったことがある。ちなみに回転は赤外線をあてて数えている。Photo out の下のネ ジをドライバーで回して感度を変えることも可能。またフタをきちんと閉めないと、空気が入ったり、 フタが飛んでしまったりするので注意。 2. Expmnt → global/solid_state/single_pulse_solid.ex2 3. gain を 20 程度にし、Submit →ここで信号が出ているか確認する 4. 緩和時間測定(Inversion Recovery : 反転回復法) 90°パルスをあてた時の MAX 値を知るため、180°パルスをあてた時、0 になる値を求める方法 1 Expmnt →Home/Center/solid_state/ 1H_T1.ex2 ○ ② gain 20 くらいであることを確認 ③ sample id 入力(何でも OK) ④ force tune チェック ⑤ scans 4 回 Pulse をクリック ⑥ tau_interval をクリック ⑦ 大きい順に入力。数字は Exponential あるいは Logarithm で入力するとカーブフィ ッティングがうまくいきやすい。そうすると小さい順にしか入力できないが、その場 合はカーブフィッティングの際位相を手動で反転(下凸にする)させれば問題ない。 あるいは set value 後もう一度 tau_interval をクリックし矢印ボタンを押すと順番を入 れ替えることができ、大きい順に入力できる。その場合位相合わせは通常通り上凸。 ⑧ set value ⑨ Submit → Go ⑩ HF tuning 5. T1 を算出 ① nD Processor Window が現れる ② ID(食パンマーク)クリック ③ 位相合わせ ④ ビデオの隣の波形出力マーク(↑つき)クリック ⑤ Data Slate Window が現れる ⑥ Expansion → Linearize あるいはカーブフィッティング(⑨)へ。 ⑦ シグナルが反転している時間をメモ(=null point) ⑧ T1 = null point × 1.4 Relaxation delay = T1 × 1.2 ただし、relaxation delay は長めにとること。 Ex.) 3.3s → 4s に設定 ⑨Delta → Viewer → Analysis → Curve analysis ⑩出てきたウインドウの指マークと四角から矢印が出てるマークを選択。 ⑪Data Slate Window のモザイクっぽい方のスペクトルをクリック。Curve analysis の ウインドウ中にデータが読み込まれ、スペクトルが現れる。 ⑫Pick を選択し、現れたスペクトルのピークのうちどれかを選択(スペクトル上でドラ ッグ→放した位置で読み取り)すると、下に tau interval を結んだ線が現れる ⑬Mode → ~ Inversion Recovery(3 種類あるうちのどれか)を選択し、Apply ⑭計算による近似の線が挿入され、近似の線の T1 が表示される。近似の線との誤差は2 で表され、この値が 1 に近いほどよく近似されている。 ⑮近似値の T1 × 1.2 = Relaxation delay。近似がうまくいかない場合は目視で。実験で 得られた線が 0 と交差する点が null point なので、ここから手計算するとよい。 ⑯各ピークについて⑫~⑮を行い、最大値に合わせて Relaxation delay を決定する。 緩和測定から Curve fitting で精度の良い結果を出すには、 ・Scan を多くする(16 回とか) ・Point 数を多くする(tau_interval 設定の際、小さい値が密になるように設定) ・tau_interval をかなり長い時間(完全に緩和し終わった点が 2 点あるとよい)までみる と fitting に乗りやすい。 *TAQUAN というツールを用いた、各種測定条件の設定 1. Spectrometer Control → Tool → TAQUAN → Load Shims → cpmas_5ms とか選ぶ。 結晶だと cp 短く、非晶(運動性高い)と cp 長い。 2. cpmas_5ms とか書いてあるところをクリックし、relaxation delay と scan 数をいじる。 3. Add All など、Add して測定開始。 4. 測定後チャートが出てくる。 5. 実際に測定するシークエンスを呼び出す。Home → Center → solid_state → 13C_CP_15kHz など。 6. 指マークをクリックし、その状態で 4. のチャートをクリック 7. 次にごちゃごちゃしたマークをクリックすると、TAQUAN で測定された最適条件が 勝手に入力される。 3)本測定 1. Expmnt → Home/Center/solid_state/13C_CP_15kHz.exe 2. force tune にチェック(auto gain はチェックしてもしなくても OK) 3. file name をブラウザで自分のフォルダ内を選択してからつける 4. sample_id, comment を適当につける (連続的に測定する場合は id は同じにする) 5. relaxation delay (T1 測定で求めた値を入力) 6. scans (2 の倍数にすると良い) 7. Header → Add クリック → m(キーボード) → mod save (1000 に設定すれば、1000 回ごとに記録。Scans が 3000 なら3回記録される。ただし mod_save を使うと copy が 使えなくなる) 8. contact time (Array 測定で求めた値。だいたい 2-5[ms]になる。5[ms]は長めで十分な値。ただし回転数 5,10,15kHz はそのままで 良い) 9. Submit → Go 10. LF tuning 11. HF tuning 測定途中のデータを見るには Spectrometer Control → View → View 4)固体用コンプレッサーを止める 1. 赤いネジを閉める 2. 緑のレバーを 90 度傾ける 3. 水抜き 4. OFF ボタンを1回押す(数字は消えなくて OK。緑色の点灯が消える) 5)サンプル管を洗う まず、上フタを液体窒素で小さくしてはずす。次にサンプルを取り除き、下フタを液体窒 素で小さくしてから、上から押し出してはずす。金メッキはキムワイプでこするとすぐに 落ちてしまうので、絶対にさわらないこと。あとはアルコールを用いて洗う。洗浄用メタ ノールと蒸留水は、以前は分析センターのものを使用していたが、最近分析センターのス トックが補充されないため製剤からもっていっている。今後も持って行った方が無難かと。 キムワイプも同様。 *CP/MAS はプロトンがついていないカーボンのシグナルが弱くなったりするので、定量性がない。定量す るならシングルパルス。ちなみに CP を用いると理論上 S/N が4倍になる。磁気回転比が 1H と 13C で異 なるため。 *receiver gain が範囲を超えると clipped date になる。プロトンなら 15~20 くらい。 receiver gain が小さいと FID 信号の縦幅が大きくなる。 *ピークがブロードになる → 横緩和が早い。磁場が不均一。 *4 級炭素は緩和時間が長い。 *sweep(観測範囲)はあまりいじらないこと。常識的には 30~50KHz の設定となるでしょう。観測範囲を 広げたりデータポイントを減らすとデジタル分解能は悪くなる。解析に必要なデジタル分解能が得られな かった場合、データポイントを増やすこと。 *測定の際、x_points (サンプリングポイント)を長くすると、負荷がかかる *サンプルポイントが少ないと FID 信号が波長ごとにきちんと取りきれず、ノイズが生じたりする。一方 サンプルポイントが多すぎるとデータが重くなる上に、ノイズも拾ってしまうので、S/N が悪くなってし まう。 *照射周波数はオフセットのこと。オフセットはだいたい観測範囲の真ん中をとる。オフセットの位置から 離れているピークは感度が低くなる。 <データ解析> ・ファイル呼び出し デスクトップの data フォルダ → P → seizai → 各自のフォルダ → 見たいデータをダ ブルクリック ・スペクトルを滑らかにする Open Processing List → CPMAS070404_100MHz.list → Go Process この作業によりアポタイゼーション(Window 関数 : exponential)と zero fill を行っている。 ・位相合わせ Auto Phase を行った後、手動で P0、P1 の数字を動かす ・範囲指定 Option → Show Option → X start と X stop に表示したい範囲を入力する ・ピークピック 1. スペクトル右上の tool ボタンを押し、隠れているインジケーターを表示する 2. インジケーター右端の文字を Peak にする 3. を選択し、スペクトル中のピークをとる高さを示す線をドラッグして上げ下げし、 でオートピックする or ・ (クリックしたところから最寄りの山をピークとする)を 選択し手動でとる ※その他のピークピック関連の tool ボタン機能 ! 押したところをピークとする ピークを消す ・便利機能 ・End : 縦最大表示 ・Home : 最初の状態に戻る ・Back Space : ひとつ前の状態に戻る ・スペクトルの外にマウスを持って行き、Shift 押しながら拡大したい範囲を選択(右押し っぱなし)すると指定範囲を拡大できる ・波形分離 ① ピークピック ② 波形分離したい所を拡大 ② 右クリック長押し → Option → Peak → Deconvolve (もしくは Alt + k) ③ Peak モードにして K をクリック ④ Fit Lorentzian[L] or Fit Gaussian[F] or Fit Mix を選択 ⑤ Delta のシートマークをクリック ⑥ Spread Sheet で波形分離のデータを見ることができる。Fit Mix を選択した場合、 Spread Sheet でピークを動かしたり Lorentzian/Gaussian 比をいじることもできる。 これでピークを重ねていくとよい。また、この Spread Sheet の波形分離のデータから Integral 値を比較し、面積比を出すこともできる。 ・S/N 比の計算 1. Delta → Analysis → S/N Tool → Select File 2. この状態で開いてあるデータ(1D Processor)のスペクトルのところをクリック。 3. S/N 比の単位は RMS。Get Noise は 0 ~ -100ppm くらいをとり、Get Signal に S/N 比 の知りたいピークの範囲を入力する。(入力した範囲はなぜか勝手に微調整される。) 要するに、ピークは一つずつ S/N 比を算出。 ・印刷 1. プリンターボタンをクリック 2. printer が選択されていることを確認後、EPS を選択し OK ・保存(pdf 形式) 1. プリンターボタンをクリック 2. Adobe pdf, と pdf 形式を選択 3. File をクリック 4. F:)を選択 あるいは自分のデータフォルダに pdf 形式でデータを保存してもよい 5. OK ・ベースラインの補正 [自動] 1. Post Transform(フーリエ変換後の処理を担当)→ Baseline correction → Basecorrect 2. Process [手動] 1. Post Transform → Baseline Correction → Basecorrect → interactive 2. Piecewise linear を選択し、ベースラインの点を適当にとって Accept ・ゼロフィリング(ゼロフィル) 周波数スペクトルのデータポイントの間隔R(Hz/pt)とデータ取り込み時間Aq(sec)の間には次のような関 係が成り立つ。 R=1/Aq スペクトル幅F(Hz)をサンプリングポイントNで測定するとき、Nの半分は虚数部分なのでR=2F/Nで ある。以上二式よりN=2FxAq、サンプリングの間隔は1/(2F)秒である。 分解能をあげるためには、取り込み時間を長くするか、スペクトル幅を狭くするかすれば良いことがわか る。しかしこうすることは、1 スキャンの測定時間がかかり全体として感度低下を招く。このため、取り 込み時間を短めにして実データの FID の後ろに振幅 0 のデータを補う、ゼロフィリングが有効である。プ ロトンやカーボンの通常測定では 2 倍程度、またとくに測定時間に大きく利いてくる二次元測定の F1 方 向は 2 倍またはそれ以上のゼロフィリングを行う。 ゼロフィルによって FID は因果律を人工的に満し,観測周波数範囲内でそのフーリエ変換の実数部分と虚 数部分の間で離散的 Hilbert 変換の関係が成立する。S/N は√2 倍改善される.しかし,4倍以上のゼロフ ィルは三角関数による単なる補間にしかならないので,S/N の更なる改善はなされない。それゆえ2倍の ゼロフィルはそれ以上のゼロフィルとは異なって特別な意味を持つ。 Pretransform → Zerofill (見た目のポイント数を増やす) 一般的にポイント数を倍くらいに設定します。 ・アポダイゼーションとウィンドウ処理 データ取得時間の最後で FID が 0 になっていない場合,それをフーリエ変換すると共鳴ピークのすそが小 さく波打つ。共鳴線のすそに現れるリップル(ripple)あるいはウィグル(wiggle)を人工的に取り除く方 法をアポダイゼーション(apodization,足きり)といい、時間 Ta のところで連続的に 0 になるウィンド ウ関数をかける。このようなウィンドウ関数として (a) コサイン型ウィンドウ cos(πt/2Ta) (b) 台形型(trapezoidal)ウィンドウ (c) ハニング(Hanning)関数: 0.5+0.5cos(πt/2Ta) FID の初めの方はゆっくりとした変化に対応し,FID の後ろの方は急激な変化に対応するので,FID の初 めの部分を強調するようなウィンドウ関数を用いると,細かいノイズは減るが,分解能が犠牲になる。ま た,FID の後ろの方を強調するウィンドウ関数を用いると細かい変化を強調できるので,分解能が良くな るが,ノイズが多くなる。これをレゾリューションエンハンスメントという.もとのデータの質をみて使 い分ける。ウィンドウ関数としては指数関数,ガウス関数,指数関数とガウス関数を組み合わせたもの, サイン関数,サインの2乗,これらの原点をシフトさせたもの等が用いられる。 FID にこれらのウィン ドウ関数をかけてフーリエ変換するので,FID そのもののフーリエ変換とウィンドウ関数のフーリエ変換 とのたたきこみになる。 いくつかのウィンドウ関数 (a) exponential (b) gauss-exponentialsine (c) sine-bell (d) sine-bell square (e) shifted sinbell 1. プロセス途中挿入ボタンをクリック 2. fft の前に Trapezoid(台形関数)を入れる Window → Trapezoid → P3, P4 を小さくするとスムーズになる *または Window → Single Exponential(指数関数:sexp)→0Hz → 大きくするとスムーズになるが、ピーク が消えることもある。その他、Sinbell 関数もよく使われる。 ・サイドバンド(SSB) の確認 1. Measure モードにする 2. ピーク間の距離を測る 3. ppm 表記 → Hz 表記に変える ① 右クリック長押し ② Display Unit ③ Hertz を選択 4. 回転数にあわせた所にサイドバンドが出る(15kHz で回転させてたら、15kHz のところ) 5. サイドバンドとメインピークが重なっている時は違う回転数で測定 (サイドバンドは回転数を変えると位置が変わるので) *ちなみに化学シフト異方性の小さなメチル基の SSB は現れにくく、化学シフト異方性の大きなベンゼン 環やカルボニル基では SSB が複数あらわれる。 ・13C に必要なプロセス 13C に基本的なものは一応入っている。 <PST / MAS 測定> パルス飽和移動:pulse saturation transfer 運動性の高い部分を強調して観測する手法。溶液 NMR で行われるような NOE を利用して、固体におい ても例えば 13C シグナルを強める方法である。しかし、溶液で行われている方法では、固体ではデカップ ルの出力が強すぎる発熱などのため現実には困難である。このため PST 法は 1H 核スピンに短いパルスを 多く印加することにより同様の効果を得る。また NOE によるシグナルの増幅は、より運動性のよい核に 対して効果が大きいこと、積算のための測定間隔を 5 秒程度に設定すれば運動性の悪い核は観測されにく くなることから、運動性のよい環境にある核のシグナルを強調することができる。 1. Expmnt → global/solid_state/single_pulse_dec_solid.ex2 2. file name をブラウザで自分のフォルダ内を選択してからつける 3. Pulse タブの pst にチェック(pst 測定) 4. Pulse タブの depth2 にチェック (バックグラウンドを消せる。サンプル管やプローブ自体にカーボンが入っているため) <デカップリング シングルパルス測定:DDMAS> 広帯域双極子デカップリング(DD=Dipolar Decoupling) 13C-1H 間相互作用を消去する方法。強い高周波磁場を 1H スピン系に照射すると、1H スピンは高速で反転 し、13C 核における局所磁場がゼロに平均されることを利用している。 1H 核が少ない試料の場合は MAS のみでも理論的には大丈夫なはず。 1. Expmnt → Program Files/ JEOL/ Delta/ global/ experiments/ solid_state/ 2. サンプルをセットし、spinning の確認 → 止める 3. プローブを挿入 4. spinning → tuning → GO 5. プローブのバックグラウンド(100ppm 付近)を消したい時は、DEPTH2 にチェックを 入れる。S/N 比は若干落ちるが、バックグラウンドは消去される。 6. 16 の倍数の積算回数(scan)にする。それ以外だと歪んでしまう。 <デカップリング条件:TPPM> 固体状態では双極子相互作用がそのまま存在する。通常の有機化合物では、13C 核と 1H 核との異種核双極 子相互作用の大きさが 10-40KHz に達する。固体状態で高分解能スペクトルを得るには、この相互作用の 強さを上回るパワーで 1H 核をデカップリングしなければならない。このため固体高分解能NMRで使われ る異種核デカップリングのことをハイパワー1H デカップリング(High Power Proton Decoupling)と呼 ぶ。固体NMRで使われるハイパワーデカップリングと言えばCW(Continus-Wave)デカップリングの ことであったが、最近 CW デカップリングを上回る効果を持つ単純で有効なデカッップルシーケンスが提 唱された。これは2種類の位相シフトしたパルスを繰り返すので、TPPM(Two Pulse Phase Modulation) デカップリングと言われている。このパルスシーケンスは S/N の向上や分解能を上げるのに適している。 回転数ごとに設定。 グリシンのα炭素で行う。 1. irr_noise TPPM にチェックを入れる。 2. irr_tppm.shift 15 くらいに固定 3. irr_pwidth をクリック 4. 175~185 くらいで細かくきざんで Arrey 測定 → irr.pwidth を決定して入力(大体 180 より小さいくらい) <Toss : Total Suppression of Sideband> MAS によって生じるスピニングサイドバンドを除去する方法。観測核側に連続的にπパルスをかけること によって SSB 信号の位相をずらし、その和がちょうどゼロになるように調整するもの。 1. Expmnt → solid_state/cpmas.ex2 2. サンプルセット → Spinning → Tuning 3. Pulse タブの toss にチェックを入れる 4. speed に現在の spinning rate を記入する 5. Submit *ただし、定量性の議論はできない。早い回転数は使えない。エラーが出る。 <緩和時間測定> -Torchia 測定(T1C)- 1. Spinning をかけた後 Spectrometer Control → Sample 2. Sample window 右上の設定温度を入力し、温度計マークをクリック。緑色のチェックが 入る。 (緩和時間は温度によって異なるため必ず設定する。また回転をかける前に行うと、 測定開始後すぐに測定が止まってしまうため、回転をかけた後に行うこと。 温度コントロールは回転をかけている間のみ点け、サンプル交換の際には温度計マーク をクリックして温度設定を解除してから行い、測定直前にもう一度選択する。) 3. Spectrometer Control →Expmnt 4. global → Solid_state → relaxation → Torchia_cp.ex2 5. force tune にチェック 6.測定したいサンプルの CP 条件(適切なパラメータ)を入力(scan、tau interval を除く)。 6. scans は観察したいピークとノイズ(ベースライン)との区別がつく回数を設定。サンプ ルの CP 効率によって異なるため、事前に CPMAS で何 scans 必要か確認しておく。 初めはざっと見るため 16scans とかでやってもいいかも。 7. tau_interval を入力。ex.)Exponential 、0.1~150s、5points など。プロトンの緩和時間 の 5 倍ほどで測定してみる。 8. relaxation delay は CPMAS 条件の緩和時間を入力。 9. Submit → Go 10. 測定が終わると nD processor window が現れる。1D ボタン(食パンマーク)をクリッ クして現れる 1D processor 画面で位相合わせ 11. ビデオの隣の波形出力マーク(↑つき)クリック。 12. Delta → Viewer → Analysis → Curve Analysis 13. 出てきたウインドウの指マークと、その右の四角から矢印が出てるマークを選択 14. Data Slate Window のモザイクっぽい方のスペクトルをクリック。Curve analysis の ウインドウ中にデータが読み込まれ、スペクトルが現れる。 15. Pick を選択し、現れたスペクトルのピークのうちどれかを選択(スペクトル上でドラ ッグ→放した位置で読み取り)すると、下にカーブが現れる。 16. Mode → ~ Spin Locking(3 種類あるうちのどれか)を選択し、Apply 17. 計算による近似の線が挿入され、近似の線の T1が表示される。近似の線との誤差は2 で表され、この値が 0 に近いほどよく近似されている。この値か目視で一番近い計算式 を選ぶ。 18. この時の T1 がそのピークの T1。 19. 11~14 を繰り返し、各ピークの T1 を求める。 20. 最も T1 が長いピークに合わせて tau_interval を再度設定し本測定。ここから先はどの 程度精度の良いデータが欲しいかによって scans、points を設定する。 21. 得られた nD processor window から同様に T1 を得る。 -Saturation Recovery : 飽和回復法- 1. Spinning をかけた後 Spectrometer Control → Sample 2. Sample window 右上の設定温度を入力し、温度計マークをクリック。緑色のチェックが 入る。 (緩和時間は温度によって異なるため必ず設定すること。また回転をかける前に行 うと、測定開始後すぐに測定が止まってしまうため、回転をかけた後に行うこと。 温度コントロールは回転をかけている間のみ点け、サンプル交換の際には温度計マーク をクリックして温度設定を解除してから行い、測定直前にもう一度選択する。) 3. Spectrometer Control → Expmnt 4. global → Solid_state → relaxation → sat_recovery.ex2 5. Experiment Tool で Acquisitoin タブで測定したい核を選択 6. tau_interval で Array 測定(おおよその値を反転で求めてからやるといいかも) 注意 ・sat. recovery は立ち上がりが大事なので、0 に近い値は細かく振ること。 ・Array は T1 の大きい値→小さい値順に並ぶように設定すること。 ・relaxation delay は短くしても平気らしい。デフォルトは 5s。ここでは tau_interval 間の待ち時間を表わす。反転回復法でおおよその値がわかってい るなら、そこから relaxation delay を計算し入力。 7. Submit → Go 8. 測定が終わると nD processor window が現れる。1D ボタン(食パンマーク)をクリッ クして現れる 1D processor 画面で位相合わせ 9. ビデオの隣の波形出力マーク(↑つき)クリック。 10. Delta → Viewer → Analysis → Curve Analysis 11. 出てきたウインドウの指マークと、その右の四角から矢印が出てるマークを選択 12. Data Slate Window のモザイクっぽい方のスペクトルをクリック。Curve analysis の ウインドウ中にデータが読み込まれ、スペクトルが現れる。 13. Pick を選択し、現れたスペクトルのピークのうちどれかを選択(スペクトル上でドラ ッグ→放した位置で読み取り)すると、下に飽和カーブが現れる。 14. Mode → ~ Saturation Recovery(3 種類あるうちのどれか)を選択し、Apply 15. 計算による近似の線が挿入され、近似の線の T1が表示される。近似の線との誤差は2 で表され、この値が 1 に近いほどよく近似されている。この値か目視で一番近い計算式 を選ぶ。 16. この時の T1がそのピークの T1。 17. 11~14 を繰り返し、各ピークの T1 を求める。 -1H (combined rotation and multiple pulse spectroscopy ) CRAMPS プロトン高分解能測定 3. Spectrometer Control →Expmnt 4. home → center → Solid_state → wPMLG3~ 5. force tune にチェック 6.point 数、スキャン回数、緩和時間の設定。感度が良いのでスキャン回数は 16 回程度で 充分。ただし必ずプレスキャンを入れておくこと(感度大きすぎるので、推奨)。 9. Submit → Go 10. 測定が終わると nD processor window が現れる。1D ボタン(食パンマーク)をクリッ クして現れる 1D processor 画面で位相合わせ 11.Linear reference で傾きを 1.732(√3)に設定。 12. プロセスリストの一番上にフィルターとしてハイパス推奨(64 程度)。 13.リファレンス(シリコンゴム)はその都度測定(プロトンは値がずれやすい)。 心配であれば内標準として使用する(ピークは 0.16)。 またシリコンゴムは微量でピークが出るのでリファレンスとして使用する場合は小さいか けらを入れ、塩化ナトリウムなどプロトンの入っていないもので嵩を増やす(あるいは何も 加えない)。 <多核測定> 旧データ 13C 29Si 15N 31P LF-Tune 5370 2647 2842 6532 LF-Match 6203 5894 2185 6133 スティック - - C X 400S のようなプラグは必要としない。 シークエンスは cpmas.ex2 (例として 15N) 1. sample set → spinning 2. スティックはプローブの下からさし、ネジで止める。ゆるすぎず,かたすぎず止めること。 *スティックにはコンデンサーがついているらしい… 3. x.domein を N に合わせる。 4. force tune にチェックを入れて Submit をクリックすると Tuning の目安の値が表示され る。Tune と Match をその値に合わせ、あとは細かく tuning をとる。 5. gain は 15N だと 30 くらい。 6. CP 条件をつめる。方法は 13C と同様に Arrey 測定。 7. relaxation delay の測定 8. Submit で本測定 リファレンスは enriched-15N-glycine 等で行い CP 条件を適切に振ることが大事。基準ピー クはニトロメタンスケールで-346.40ppm。 また 1 級、二級、三級アミノ基間でかなり適切な条件がずれるため、基本的にリファレン スとして適切なものを選ぶのが大事(塩化アンモニウムを使うとか。) 。骨格が似てれば相 関も近い。 <シャットダウンと再起動> シャットダウン 1. Spectrometer Control → unlink で eca free にする 2. 各ウインドウをすべて閉じ、windows のシャットダウン。PC 画面、プリンターの電源 を切る 3. PC 横の大きな箱の中の左上のスイッチ off 4. 箱の中の中央のレバーを下げる(赤色→緑色になるところ(CP33TS)) 5. 箱の裏、中央のスイッチ off 6. 箱の右のスイッチ二つ off 7. 回転数メーター、ベアリング、ドライブの電源 off 再起動 1. シャットダウンの逆順ですべて on 2. PC ログイン。ユーザー名:delta パスワード:delta 3. Delta を W クリック 4. Delta ウィンドウの分光器マークをクリック(ロケットみたいなやつ) 5. 分光器ウィンドウの eca 600 をクリックして connect をクリック <溶液測定状態へ戻す方法> 1)プローブ交換(固体→溶液) ①エアーの切り替え 1. NMR 内に固体のサンプルが入っていないか確認。 2. エアーが出ていることを確認。 3. 固体のエアーコンプレッサーの赤いネジを締める。 4. 緑のレバーを配管に対し 90 度になるよう奥に回す。 5. 水抜きをする。 6. 固体のエアーコンプレッサーの電源を切る。 (壁際にある) ②固体プローブの取り外し 取り付けと逆の順序で行えばよい。STATUS だけ最初に取り外すことだけ忘れずに。 外したプローブは箱にしまい、真鍮のボルトは木箱に入れておく。 ③溶液プローブの取り付け(Probe ID:TH5ATFG2) 1. 固体と違って留め金を別に取り付ける必要はなく、溶液プローブにネジがついている。 NMR 装置の下の、横に黒い線が描いてある所にネジを締めてプローブを固定。 2. 接続を取り付ける。 Probe Heater Auto Tune (5 本) : まずさして、次にプローブのネジを回しながら更に奥までさし、その後 Auto Tune のコードについているネジで止める。 L 字管 : Auto Tune を付けてから取り付ける。取扱いは慎重に。 L 字管にゴム管をつける VT EXHAUST (ホース) : 排気 GRAD : パルスの角度調整 VT-IN (ホース) : 吸気 TEMP : 温度調整。固体と違って重要なのですべてつける。 LOCK : ロック Arrange Shim HF 1 : 高周波数ラジオ波 ex.) 1H LF 1 : 低周波数ラジオ波 ex.) 13C HF、LF 類のコードがささっている箱(オートチューンユニット)の電源が on にな っていることを確認する。 最後に STATUS をさす。 ④溶液のエアーコンプレッサー、ドライヤーの電源をつける。 1. ドライヤーの電源 on。 (窓際にある、1 つ) 2. エアーコンプレッサーの電源 on。 (ワークステーション(パソコン横のでかいマシン) の横、3 つ) 3. 赤いバルブを縦→横にする。水抜きを行う。 ⑤オートチューン及び標準物質(AGE)の測定を行う。 1. エアーが出ていることを確認し、AGE をさす。 2. Spectrometer Control → Sample → 左下の LOAD を押すとサンプル入る。 3. Spectrometer Control → Tool → Mode → Console 4. Login を求められるので、Name : delta Password : console で Login。 その後、config→pretune を選ぶ。 5. NMR 装置の下のネジのところに示されている HF Tune、HF Match、LF Tune、 LF Match の値を PC 画面にそれぞれ入力し、1H&13C を押す。 6. Spectrometer Control → Sample → User Shims → Load Shims 7. TH5ATFG2_2008~の最新のものを選ぶ。 8. Auto Lock and Shim (丸い絵が 6 個、2×3 で並んでるやつの左下。Z1Z2 って書 いてある) 9. Lock と Shim が両方調整され緑色になったら Save Shim → TH5ATFG2_日付 と 入力して Save する。 10. Spectrometer Control → Expmnt → Center → AGE → age_non.ex2 11. Lock と Shim が緑になったら Submit 12. 測定後 AGE チャートを印刷し、日付、測定者所属、名前、LEVEL-GAIN、Shim Level を記入しファイルに閉じる。
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