Vol 183 12 Vol.183 12.1/ 2016 証券アナリスト 杉谷 崇 MONTHLY REPORT D December b 《マーケット フォーカス》 《トピックス》 - はじめに - 1.「日本国債」を取り巻く環境 1 日本の総人口が初めて減少に転じる 1.日本の総人口が初めて減少に転じる 2 財政投融資が再び膨らみ始める 2.財政投融資が再び膨らみ始める 2.百貨店など物販の景況感が大幅に悪化 3.トランプ新米大統領の政策転換リスク 3.日本企業による海外企業のM&Aが過去最高を更新 4.主な「無電柱化」関連銘柄にスポット 4.1-9月の自社株買いが前年同期比約4割増加 5.清涼飲料業界の合従連衡が進む 6.ソフトバンクとサウジが共同で投資ファンドを設立 7.ビットコインを「支払い手段」と明確に位置づける 8.中国当局が資本管理の再強化に動く 9.12月15日のプーチンロシア大統領の訪日に注目 《2016年12月号の参考銘柄》 はじめに トランプ新米大統領の誕生で期待が高まる -トランプ新大統領の経済ビジョンは「大成長路線」- トランプ新大統領の経済ビジョンは「大成長路線」 ◆「ビジネスフレンドリー」なら株高 ◆トランプ大統領誕生と日本の対応 トランプ次期米大統領の政策は、「大幅減税」と トランプ大統領の時代は、日本にとって、多く トランプ次期米大統領の政策は、当面の経済 「財政出動」が主軸で「ビジネスフレンドリー」だと の問題が起こる事が懸念される。過度の円高を 成長に有益だと投資家が考え、大統領選挙後、 いえる。具体的には、連邦法人減税(35→15%) 回避したとしても、保護貿易主義の台頭や、経 相場が力強く持ち直している。恩恵を受けそう や生産拠点を米国に取り戻す政策など。そして、 済の不確実性、アジア太平洋地域への米国の な銘柄は、ヘルスケアや金融等が期待される。 コミットメント縮小といった課題は残る事になる。 ト ト縮小と た課題 残 事 な そろそろ来年 相場を考え 時期だが 今年 そろそろ来年の相場を考える時期だが、今年 日本市場は世界的イベントに対して神経質に に比べると、2017年は華やかなイベントの予定 なり易い。不確実性が高まった時には、安全資 はない。それでも、来年の世界経済と相場動向 産の円が逃避買いされる 強すぎる円は 企業 産の円が逃避買いされる。強すぎる円は、企業 の最大のテーマは米国経済である 具体的に の最大のテーマは米国経済である。具体的に 利益を減少させ、輸入価格を下げる事になり、 は、7年半経過した米国の景気回復局面が今後 財政出動のインフラ投資では 5 000億ドル(約50 財政出動のインフラ投資では、5,000億ドル(約50 兆円)のインフラ投資をするとしている。更に、生 産拠点を米国に取り戻す政策「本国投資法」も打 ち出しており、海外資金の本国への回帰政策か ら、ドルは中長期的に高くなる可能性がある。 一方、トランプ次期大統領は、「米国第一主義」 ◆日本経済に恩恵を及ぼす事に期待 のため、自由貿易に反対するような発言が多く語 更には日銀のインフレ目標達成を困難にさせる。 も続くのか、2016年12月が最後の利上げにはな られているのも事実 このため メキシコなどに影 られているのも事実。このため、メキシコなどに影 銀 、 利 深堀 迫 日銀は、マイナス金利の深堀りを迫られるかもし 、 次期米 統領 経済 財政 らないか、トランプ次期米大統領が経済・財政 響のあるNAFTAの再交渉や、TPPの批准などが れない。中・長期的にはその危険も残っている。 政策をどう講じるのかといった点が注目される。 安倍首相は、対処すべき課題の山に直面して 貿易保護主義や移民排斥にスポットがあたる 過去の大統領選挙後のマーケットでは、共和党、 いる。首相が強く支持するTPPが、今やほぼ死 民主党というよりは、「ビジネスフレンドリー」な政 に体となっている事は、首相にとって、大きな痛 トランプ次期米大統領だが、経済ビジョンは米 権かどうかが、大きく影響している。かつて、1980 手となっている。だが裏を返せば、問題がそれ トランプ流税制などが実現すれば、日本経済に 年代のレーガン大統領の「レーガンノミクス」と同 以上に悪くなる事はないという事にもなる。 はプラスになるとの見方もある。 ネガティブな材料になるとみられる。 様に 「トランプノミクス」なる言葉が流行るかもし 様に、「トランプノミクス」なる言葉が流行るかもし れない。このため、株式市場は、短期での「強気」、 年末・年始ごろから現実的な政策待ちで、中期 の調整となろう。いずれにしても、ボラティリティが 高くなり、株式市場は面白くなってきたと思ってい る。 とはいえ、もしトランプ政権が関税を引き上げ え プ政権が関税 引 上げ 国復活を目指した「大成長路線」である。大胆な 日本では、安倍政権が各種政策目標の達成 本 安倍政権が各種政策 標 達成 たり、グローバル化に対して、他の措置を講じた 時期である2020年に向け、如何に成長戦略を りするのであれば、それは打撃となる。日本の対 推進出来るかの手腕が問われる期間となろう。 米輸出は 全体の4分の1を占める そうなれば 米輸出は、全体の4分の1を占める。そうなれば、 また 黒田日銀総裁の任期は 2018年4月8日 また、黒田日銀総裁の任期は、2018年4月8日 日本企業の経営者は、一段と慎重になり、GDP までであり、来年後半以降の日銀の話題は、 成長率にも影響してくる可能性がある。 「ポスト黒田」に移行していくとみている。 日本の総人口が初めて減少に転じる 1 -75歳以上の人口が14歳以下の子供を上回る- 75歳以上の人口が14歳以下の子供を上回る ◇14歳以下の子供は30年間で4割減少 ◇単身世帯が初めて全体の3分の1を超す 2015年国勢調査(確定値)によると、外国人を含む総人口は、10月1日 今回の国勢調査は地方での高齢化が一段と進んでいる実態を浮き彫り 時点で、1億2,709万4,745人と、5年前の前回調査から約96万人減少し、 にした。ひとり暮らし世帯が初めて、全体の3分の1を超すなど家庭の形も 調査開始以来初めて減少に転じた。75歳以上の人口は、総人口の8人に 変わっている。若い世代が都市部に移り住む流れに歯止めがかからない。 1人を占め、30年間で3.4倍に増加し、初めて14歳以下の子供を上回った。 少子高齢化が最も進んでいるのは秋田県。75歳以上の人口の比率は、 また、同期間で14歳以下の子供は4割も減少した。 18.4%と全国平均を5.6ポイント上回る。少子高齢化は、都市部にも押し 2010年調査で初の減少に転じた日本人に限った人口は、1億2,428万 寄せ、埼玉県は10.6%が75歳以上。総人口が5年前と比べて増えたのは、 人と107万人減少。外国人は10万人増の約175万人と過去最高を更新。 関東4首都圏と愛知、福岡、滋賀、沖縄の計8都県。一貫して上昇してきた 世帯数はひとり暮らしが増えて、男女65歳以上の6人に1人がひとり暮らし。 30代男性の未婚率が、5年前比1ポイント下がった点は明るい兆し。 総人 年間 増減率 総人口の5年間の増減率 % 万人 75歳以上の人口は8人に1人 となり初めて子供を逆転 3000 20 15 75歳以上と14歳以下の人口の推移 歳以上と 歳以下 人口 推移 第2次 世界大戦 14歳以下 2000 10 5 1000 第2次 世界大戦 0 -55 1920年 30 75歳以上 ベビーブーム ベビーブーム 40 50 60 70 80 90 2000 10 15 (出所) 総務省 0 1920年 30 40 50 60 70 80 90 2000 10 15 (出所) 総務省 2 百貨店など物販の景況感が大幅に悪化 -消費者に節約志向が強まっている- 消費者に節約志向が強まっている ◇10月の日経消費DIは2四半期連続して悪化 ◇消費関連企業の戦略に影響を与えている 消費者の節約志向の高まりなどから、百貨店など物販の景況感が大幅に 消費者の節約志向は、消費関連企業の戦略にも影響を与え始めた。 悪化している。全15業種を対象とした「日経消費DI」の10月調査(2016年7-9 「無印良品」は8月から価格戦略を見直し、靴下の価格を3足1,200円 月期)は、7月調査と比べ2ポイント低下のマイナス20と、2四半期連続で下落し、 →990円に値下げ。「ユニクロ」「ニトリ」なども低価格帯を重視し始めた。 今回は7業種が悪化した。天候不順や節約志向が高まったのがその背景。 日経消費DIの業況判断は今年に入りマイナス圏に沈み続ける。安倍 特に、インバウンド(訪日外国人)の中国人主体の宝飾品の消費が低迷し、 政権の「アベノミクス」等でこの3年間、プラス圏に浮上する時期もあった 百貨店は同30ポイント下落のマイナス80と、2010年1月以来の低水準となった。 が、足元ではマイナス20まで低下、第2次安倍政権の発足前後の水準 また、スーパーも同23ポイント下落のマイナス17、コンビニ、ミニスーパーも同 まで戻った。3ヵ月後の業況見通しは、マイナス12と7月調査とほぼ同じ。 29ポイント下落のマイナス29と、個人消費部門の悪化が目立っている。 百貨店は10ポイント低下のマイナス40と、景況感が悪化し厳しさが増す。 日経消費DIの推移 15 日経消費DIの業況判断は今年 に入ってからマイナス圏に 10 5 0 -5 見通し -10 全体 -15 物販 -20 -25 -30 2014年 (出所) 日本消費DI 15 16 (注) 四半期ごとに調査。10月調査時点 日本企業による海外企業のM&Aが過去最高を更新 3 -日本企業のM&A戦略は先進国企業の買収が目立つ- 日本企業のM&A戦略は先進国企業の買収が目立つ ◇金額は19%増の約5.4兆円と8年ぶりの高水準 ◇2016年の世界のM&A市場は減速感が出ている 4-9月の日本企業の海外企業のM&Aは、前年同期比5%増の296件 一方、2016年の世界のM&A市場は減速感が出ている。ディールロジック と上期で過去最高を更新。金額ベースも19%増の約5.4兆円と、8年ぶり 調査では、世界の買収総額は4-9月で約1.78兆ドル(約180兆円)と、前年同 の高水準。高い技術力やブランド力を持つ先進国企業の買収が目立 期より約25%減少した。中国経済の減速や、英国のEU離脱決定など世界情 つ。 勢の不透明感から、M&Aを通じた「攻めの経営」に陰りが出ている。 ソフトバンク・グループは、モノとインターネットがつながる「I ト グ プ と ネ トが なが 「 OT」時代の 時代 覇権を狙い、英国半導体大手のアーム・ホールディングス買収に3.3兆 円を投じた。日本電産は、米電機大手エマソン・エレクトリックの産業用 モーター事業を1 200億円で買収した 日本企業のM&A戦略は 先進 モ タ 事業を1,200億円で買収した。日本企業のM&A戦略は、先進 M&A買い手の国別シェアは、米国が約37%と首位、中国17%、カナダ7%、 ドイツ7%、日本5%の順となっている。世界景気の楽観シナリオが後退し、新 興国などの高成長を享受するM&Aにかつての勢いはない。代わって限られ たパイを奪い合う、生き残りを懸けた大型再編の状況が起きている。 国企業の技術革新を取り込む方向に切り替わった。 日本企業による海外M&A金額の推移 本 業 推移 M&Aの国別シェア 国別 (4-9月期、買い手ベース) 先進国企業の高い技術を取 り込み成長につなげる狙い 兆円 6 5 フランス 3.8(1.3) 4 英国 2.2(▲2.5) その他 21.7 (▲2.9) 米国 36.6% (▲6.5) 3 日本 4.9(1.7) 2 1 0 2000年 中国 17.1 (1.7) ドイツ 6.7(4.7) 05 10 16 (出所) レコフ (注) 4-9月データ カナダ 7.0(2.4) (出所) ディールロジック (注) カッコ内は前年同期比 4 1-9月の自社株買いが前年同期比約4割増加 -企業統治強化と資本圧縮で経営効率を高める- ◇新株発行による資金調達は4年ぶりの低水準 ◇日本企業全体の内部留保は10年間で1.6倍に膨らむ 上場企業の自社株買いが活発化。実施額は1-9月に4兆3,500億円と前 業 社株 化。 , 億円 前 政府・与党内では、企業の内部留保の有効活用が論議され始めている。 業 部留保 有効 論議 始 。 年同期比約4割増え過去最高となった。企業統治強化の流れと、資本圧 法人企業統計によると、日本企業全体の内部留保は、2006年3月末で 縮で、経営効率を高めようとの機運が強まっているのが背景にある。半面、 222.7兆円(金融・保険除く)だったが、2016年3月末には366.7兆円と、 新株発行による資金調達は、7,200億円と4年ぶりの低水準。企業が株式 過去最高レベルとなり、10年間で1.6倍に膨らんでいる。 発行による資金調達よりも、株主に資金を返す自社株買いを優先している。 日本企業の自己資本利益率は、2015年度に7.8%と2年連続で低下し、 この内部留保に課税しようという議論が出ている。企業サイドの自衛策と しては自社株買いが挙げられる。8月の自社株買いは、市場買い付けで 米国企業の12%と比べ見劣りする。海外投資家を中心に余剰資金の圧縮 7,147億円と、月次で過去最高を記録。4-8月の累計は、2.7兆円弱と昨年 を求める声が強く、資金需要に乏しい日本企業は自社株買いに動き易い。 同期を6割上回った。その自社株買いが株価の下支え要因になっている。 兆円 自社株買いとエクイティファイナンスの推移 5 エクイティファイナンス (資金調達) 設備投資の鈍化と金 自社株買い 利低下が追い風に (資金返却) 4 3 2 1 0 2007年 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (出所) エクイティファイナンスは日本証券協会、自社株買いはアイ・エヌ情報センター (注) 2009年1-9月 清涼飲料業界の合従連衡が進む 5 -キリンHDは巨人コカ・コーラの懐に飛び込む- キリンHDは巨人コカ コ ラの懐に飛び込む ◇物流や原料調達でコスト削減を目指す キリンHDとコカ・コーラグループは、清涼飲料事業で年内にも資本業務 、清涼飲料事業 年 資本業務 ◇「第3極」の形成案を試みるが断念 当初、キリンビバレッジは、業界3位以下との事業統合も視野に入れた 当初、 ッ 、業界 位以下 事業統合 視野 提携を結ぶ見通し。出資額は数百億円規模、物流と果汁やコーヒー豆な 「第3極」の形成案を試みた。第3極を作ればシェア2割を超えて2強に迫る。 どの原料調達で連携する。実現すれば、年間数十億円規模のコスト削減 だが3位アサヒ飲料(シェア13%)はビール事業で競合、伊藤園(同11%) 効果が出る。キリンHD傘下のキリンビバレッジの清涼飲料市場シェアは、 も創業色が強く足並みを揃えにくい。国内清涼飲料市場規模は約4兆円。 2015年末で12%。1位のコカ・コーラ27%、2位のサントリー食品21%。 飲料業界は小売りに対する価格交渉力も弱い。値下げ競争で販売を底 営業利益率は、キリンビバレッジ単体が2015年12月期で1.5%、サント 上げしてきたが、消耗戦の結果、各社の利益は大幅に低下。売上高営業 リー食品が同6.7%と開きは大きい。2017年4月に東西ボトラーを統合する 利益率は、海外大手飲料メーカーの2桁に対し、国内メーカ-は1桁台と コカ・コーラはサントリー食品の猛追を受け、キリンHDとの提携に踏み切る。 低迷。2社の業務提携が更なる合従連衡の呼び水となりそうだ。 清涼飲料業界国内各社のシェア 清 飲料業界国 各社 飲料メーカーの合従連衡の状況 飲料メ カ 合従連衡 状況 (市場規模18億4,900万ケース) その他 16% 伊藤園 11% キリンビバレッジ 12% コカ・コーラグループ 27% 提携 サントリー食品 インターナショナル 21% アサヒ飲料 13% コカ・コーラウエスト コカ・コーライーストジャパン 日本コカ・コーラ 2017年春 経営統合 キリンビバレッジ ダイドードリンコ キリンホールディングス キリンホ ルディングス 16年 自販機事業で提 携 アサヒGHD カルピス 億 12年 920億円で買収 サッポロホールディングス ポッカコーポレーション 11年 320億円で買収 サントリー食品インターナショナル 食品 ジャパンビバレッジHD 資本業務 提携へ 15年 1,500億円で買収 (JTの飲料自動販売機事業) (出所) 飲料総研 (出所) 各社資料、報道などを基に筆者作成 (注) 買収された企業名は当時 ソフトバンクとサウジが共同で投資ファンドを設立 6 -目指すファンドの投資対象はIT関連企業- 目指すファンドの投資対象はIT関連企業 ◇「IOT」覇権へ1千億ドルの投資連合を立ち上げる ◇ソフトバンクの投資負担は単純計算で従来の4分の1 ソフトバンクとサウジアラビアが、共同で最大1,000億ドルの投資ファンドを 米国ではグーグルなどシリコンバレーのIT企業が新興企業への積 設立した。新設する「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」に、ソフトバンクが5年で 極投資を続ける。日米欧中の主要4ヵ国・地域の2015年のベンチャー 250億ドル、サウジが450億ドルを投資、残りは他投資ファンドに呼びかける。 投資額は10兆円超。ソフトバンクの新ファンドは同等の額に匹敵する。 このファンドの投資対象は情報技術(IT)関連企業に絞り、通信の次の経 新ファンド経由の投資ならソフトバンクの負担は、単純計算で従来の 営基盤に据えるあらゆるモノをネットにつなぐ「IOT」事業で成長の布石を打 4分の1に。孫社長は「バランスシートを傷めずに投資可能」と指摘する。 つ事になる。IOTを制するポールポジションにいる、半導体設計事業の英 サウジも「脱石油」の経済改革の目玉として海外投資に乗り出し、ベン アームHDを2016年9月に買収。ソフトバンクはアームHDをIOTの事実上の チャー投資で定評のある孫社長への期待は高い。ただ、ソフトバンク 標準にするために膨らむ投資に、サウジの巨額資金を取り込んだといえる。 は巨額の有利子負債を抱え、250億ドル投資に懐疑的な声もある。 兆円 ベンチャー投資の推移 ャ 投資 推移 ソフトバンクグループのネット企業への投資実績 ネッ 業 投資実績 8 (2015年3月末時点) 米国 6 4 中国 2 日本 欧州 0 年 2011年 12 13 14 15 累計投資額 時価・累計回収額 初期投資時期 中国・アリババ集団 105 79,934 2000年 ヤフー ヤフ 77 13 589 13,589 1996年 米ヤフー 547 3,509 1995年 ガンホー・オンライン・エンターテイメント 296 2,177 1999年 トレンドマイクロ 85 1,369 1996年 SBIホ ルディングス SBIホールディングス 60 1,362 1 362 1999年 ソフトバンク・テクノロジー 33 878 1997年 中国・UTStarcom 10 596 1995年 欧州と韓国の米ヤフーのグループ会社 23 588 1997年 英ベットフェア 英 ットフェア 513 431 2006年 中国・人人網 419 391 2008年 18 353 1994年 (出所) 米国:NVCA、中国:Zero2IPO、欧州:EAVA、 米シスコシステムズ 日本:年度ベースでベンチャーエンタープライズセンター (出所) 各社資料、報道などを基に筆者作成 (注) 各年データを2015年の年平均レートで換算 (注) 売却済みの社名は売却時点 単位:億円 ビットコインを「支払い手段」と明確に位置づける 7 -仮想通貨(ビットコイン)がお金としての存在感を増すのは確実- 仮想通貨(ビットコイン)がお金としての存在感を増すのは確実 ◇G7で日本のみが課税対象。取得時の非課税を目指す ◇時価総額は約100億ドル。利用者は世界で1,300万人以上 財務省と金融庁は、ビットコインなど仮想通貨を、プリペイドカードと同じ 「ビットコイン」は、インターネット上で最も多く取引されている仮想通貨。 「支払い手段」と明確に位置づける調整に入った。金融庁は今年成立した 「取引所」と呼ばれる専門業者を通じて円やドル、人民元等で購入できる。 改正資金決済法で、法的な規定がなかった仮想通貨をプリペイドカードな 利用者は、専門の電子財布「ウォレット」をネット上に作成して保有する。 どと同じ「支払い手段」と定義。財務省も同法に沿って非課税にする方針。 現在、専門の取引所でビットコインを購入する際に8%の消費税がかかる。 主要7ヵ国(G7)で、ビットコインに消費税を課しているのは日本だけ。購入 時に非課税となれば、その分価格が下がり、事業者が消費税を税務署に 納める手間もなくなり、利便性が高まると期待されている。 代表例がビットコイン。現在の時価総額は約100億ドル(1兆円)。市場全 体の8割を占め 利用者は世界で1 300万人以上と この2年間で3倍に増 体の8割を占め、利用者は世界で1,300万人以上と、この2年間で3倍に増 加。 日本では数十万人が利用している。買い物や飲食の支払いで利用でき る店舗は、9月時点で約2,500店。ただビットコインは、常に価格が変動し、 る店舗は、 月時点で約 , 店。ただ ット イ は、常に価格が変動し、 株式など金融商品と同様に投資目的で利用する人も多い。 通貨と仮想通貨(ビットコイン)の主な比較 ビットコインと通貨の違いは小さくなってきている 管 通 貨 (円) 仮想通貨 (ビットコイン) 理 者 仲 介 者 発行額の上限 送金手数料 使える場所 保管方法 国、日本銀行 銀行 なし 海外送金の 場合は数千円 日本国内 銀行口座や 財布 なし 専門取引所 あり 一律数円 世界中の 取扱店舗 取引口座や 電子財布 (出所) 各社資料、報道などを基に筆者作成 8 中国当局が資本管理の再強化に動く -「元安」と「外貨流出」の悪循環を食い止める- 「元安」と「外貨流出」の悪循環を食い止める ◇中国の貿易不振が目立ち始めてきている ◇ドイツ銀行は2017年末に1ドル=7.4元を想定 中国当局は元安と外貨流失の悪循環を食い止めるため、資本管理の 中国当局が資本管理を強化する背景には、下げ止まらない元相場が 国 管 化 背 再強化に動く。国家外貨管理局は上海や広州で地場と外国の銀行に対 ある。リーマン・ショック後に固定した元の対ドル取引の目安となる基準値、 し、2016年通年で顧客に売却する外貨の上限額について目標設定を求 1ドル=6.8元の節目を超え、市場では更なる元安観測も高まる。ドイツ銀 めた。既に外貨売却レートを割高に設定、外貨売却抑制に動く銀行も出 ている。 外国企業が中国で得た利益を本国に送金する際などに影響が広がる 恐れがある。中国の9月の輸出額はドルベースで、前年同月比10%減少、 貿易不振が目立ち始めた 一方 貿易不振が目立ち始めた。 方、米利上げ観測から元を売って外貨を買 米利上げ観測から元を売って外貨を買 行は、2017年末に1ドル=7.4元になると予想。更なる資本流出への警戒 感は強く、行政指導などを一層強化する可能性も残る。 人民銀は顧客企業の外貨購入計画を報告するよう求めた他、大口送金 には事前の説明を義務付けた。習近平指導部は、人民元を国際通貨に う行動が広がり、更なる元安と外貨流出を招くという悪循環が起こり始めた。 育成する目標を掲げるが、取引の自由化と逆行する動きが鮮明となる。 中国当局の民間銀行に対する主な行政指導 顧客企業への外貨売り渡しに上限設定 外貨買い需要の調査票を事前に提出 外貨買 需要 調査票を事前 提出 大口の外貨買い、海外送金などに事前 報告 海外投資、外貨買いなどの実績を定期的 海外投資 外貨買いなどの実績を定期的 に報告 外貨建て債務の期限前償還を原則禁止 企業撤退時 企業撤退時の資金流出の監視強化 資金流出 監視強化 (出所) 各社資料、報道などを基に筆者作成 12月15日のプーチンロシア大統領の訪日に注目 9 -日露平和条約の交渉進展に期待が高まる- 日露平和条約の交渉進展に期待が高まる ◇8項目の「新しいアプローチ」で交渉を促進 ◇ロシアとの経済協力は極東地域のインフラ整備など 12月15日のプーチンロシア大統領の訪日で、懸案の日露平和条約の交 安倍首相は、「ロシア経済分野協力担当相」を新設し、世耕経済産業相 渉進展に期待が高まる。外務省は、今年5月のソチでの安倍首相の非公 を担当大臣に任命。ロシアとの経済協力が石油・ガスなどエネルギー分野 式訪問で、日露首脳の間で踏み込んだやり取りが行われた事を公表し、 のみならず、ロシア極東地域のインフラ整備、ベンチャー企業の支援、先 「新しいアプローチ」で交渉を進めていくとの認識を共有したとしている。 端技術協力など幅広い分野で深まり、日本の成長への寄与も期待。 日本側は、協力プランとして、①健康寿命の伸長、②快適・清潔で住み 一方、日本とロシアの貿易は、日欧米の経済制裁の影響もあり、2015年 やすく活動しやすい都市作り、③中小企業の交流・協力の抜本的拡大、 度は大幅な輸出入の減少となる。ロシアからの輸入品目は、石油・液化天 ④エネルギー、⑤ロシアの産業多様化・生産性向上、⑥極東の産業振興、 然ガスなど資源が主体。日本からの輸出品は、自動車関連が6割と片寄る。 ⑦先端技術協力、⑧人的交流の抜本的拡大の8項目を提示した。 北方領土問題の行方がどうなるのか、大きな壁が立ちはだかっている。 主な「ロシア関連」銘柄 関 銘 対ロシア向け輸出と輸入の推移 対 向 輸出 輸 推移 会社名 コード 億円 30,000 25,000 輸入 20,000 5,000 15,000 株価 97 99 2001 03 05 07 09 11 13 15 (出所) 財務省「貿易統計」 PBR 事業内容等 極 洋 2,659 17.3 13.8 1.20 水産物を中心とした総合食品会社 水産物を中 た総合食品会社 1333 マルハニチロ 2,805 22.6 13.4 1.72 水産物の輸出入・加工・販売 2914 J T 3,833 1.0 18.5 3.03 ロシア関連銘柄の本命 8031 三 井 物 産 1,510.5 黒字 拡大 12.3 0.85 資源・ITに強みの総合商社 8058 三 菱 商 事 2,472.5 黒字化 11.9 0.94 LNGなど燃料に強み 9351 東 洋 埠 頭 189 24.0 14.7 0.82 埠頭最大手。川崎、豊洲が中心 9380 東 473 4.1 22.4 0.92 港湾、内陸あわせ総合物流を展開 5,000 0 1995 年度 予 PER 1301 10,000 輸出 経常益 伸び率 海 運 (出所) 各社資料、報道などを基に筆者作成 (注) 株価は11月22日終値 単位:円、%、倍 「日本国債」を取り巻く環境 TOPICS 1 -長期金利の指標となる新発10年物国債の売買は半減- 長期金利の指標となる新発10年物国債の売買は半減 むという世界でも珍しい枠組みは、痛みを強いられる代償も伴なっている。 ◇長期金利は-0.1~+0.05の範囲内で変動 ◇国債管理の根底を揺さぶっている 日銀が「総括的な検証」を実施し、金融政策の誘導目標を、「量→金利」 に変更してから、国債の値動きが小さくなり、長期金利の指標となる新発 日銀は金利操作に順調な滑り出しを見せたが、その裏で官制相場の色 10年物国債の売買は半減している。長期金利は、日銀の想定どおり、「ゼ 彩が強まっている。市場機能が健全に働かなければ、経済の活力が奪 ロ程度」で安定したが、金融機関は低金利の副作用をなお懸念している。 いかねない恐れがある。官制の色彩が濃くなれば、企業や人材が、市場 日銀が9月に長短金利を誘導目標に変えて以降、長短金利は-0.1~ に集まりにくくなり、国債の消化に支障をもたらす構造になる恐れもある。 +0.05%の範囲内で変動している。それに伴ない、新発10年物国債の また、日本国債をめぐる財務省・日銀・銀行が相互に協調し、依存し合 1日売買高平均は、10月に入り、日銀の政策変更前の半減となっている。 う「鉄のトライアングル」はきしみつつある。日銀の金融緩和は、副作用と 金融機関は市場などで短期資金を調達 長期国債などを運用して収益を 金融機関は市場などで短期資金を調達、長期国債などを運用して収益を して国債市場に遠心力をもたらし国債管理政策の根底を揺さぶ して国債市場に遠心力をもたらし国債管理政策の根底を揺さぶっている。 ている 得る。ただ、2月のマイナス金利政策導入以降、長短金利の差が縮まり、 「神の見えざる手」が決める、代表的な日本国債の利回りである長期金利 金融機関の収益環境が悪化している。長期金利を一定の水準で抑え込 市場の均衡に逆らう試みが、何時か限界を迎える日が迫っている。 新発10年債の1日平均売買高の推移 億円 2,000 , 国債市場の魅力が低下している マイナス金利政策決定 ETF購入増の追加緩和 長短金利を誘導目標に 1,500 が半減 取引が半減 1,000 500 0 2016/1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 (出所) 日本相互証券 財政投融資が再び膨らみ始める TOPICS 2 -財投改革から15年「官から民へ」の流れは変わった- 財投改革から15年「官から民へ」の流れは変わ た ◇2017年度予算は概算要求で16.5兆円に ◇一般会計の歳出を絞るなか財政投融資の存在感が増す 「第2の予算」と呼ばれていた「財政投融資」が、再び膨らみ始めている。 郵便貯金や年金積立金の潤沢な原資に支えられた、かつての財政投 リニア中央新幹線の全線開業前倒しなどに使うため、2017年度予算は概算 融資は、民業圧迫に加えて、特殊法人(財投機関)の肥大化、官僚の天 要求で、2016年当初比3兆円増の16.5兆円に伸びる。小泉政権が始めた 下りが批判を浴びてきた。しかし、2001年に始まった財投改革は、「財投 財投改革から15年、「官から民へ」の流れは大きく変わってきている。 機関債」による資金調達を基本に据え、国の信用に基づいて国債と同じ 財政投融資とは、民間では資金が賄えないインフラ整備などに、政府が 商品性を持つ「財投債」を、補完手段として位置づけた。 お金を出す仕組み。かつては、郵便貯金や年金の積立金を使っていたが、 財投改革が始まって15年。財投機関債の2015年度の発行額は3.9兆円 2001年度の財投改革で、財投債と呼ぶ国債を発行して資金を集めている。 で、財投債(13.3兆円)の3割弱に留まる。財投機関の約半数が財投機関 財投債は2000年度37 財投債は2000年度37.5兆円→2007年度14.2兆円までは減り続けていたが、 5兆円 2007年度14 2兆円までは減り続けていたが 債を発行しているが 債を発行しているが、資金調達は補完であるはずの財投債が、主要な手 資金調達は補完であるはずの財投債が 主要な手 その後は2007年度を上回っている。財投には確実な償還が見込めるとの 段に取って代わっている。財政の悪化で、一般会計の歳出を絞る必要性 建前があるが、プライマリーバランスの赤字に反映しないルールとなってい が高まるほど、「第2の予算」である財投の存在感が増してきている。 る。 財投計画額の推移 狙いは低金利を生か したインフラ整備 兆円 50 財投改革スタート リーマン・ショック 40 リ ア中央新幹線に活用 リニア中央新幹線に活用 30 20 10 0 1996年度 2000 04 08 12 16 (出所) 総務省 TOPICS 3 トランプ新米大統領の政策転換リスク -12月の米利上げが一つのポイントに- 12月の米利上げが つのポイントに ◇日米の貿易環境は悪化する可能性がある ◇FRBとトランプ次期大統領との関係は短期的には蜜月 来年1月に、ドナルド・トランプ氏が第45代米国大統領に就任する。また、 米議会でも、共和党が下院及び上院で過半数を確保した。 トランプ氏が次期大統領に決まった事により、米FRBが描く「利上げシ ナリオ」は、仕切り直しを迫られる。しかし、12月13日-14日に開くFOMC TPPやNAFTAを否定するトランプ氏が米大統領に就任する事で、グロー での「利上げ」は、予定通り実施されると予想している。 バリゼーションの深化を続けてきた世界経済は、転換点を迎え、保護主義 トランプ次期大統領とイエレンFRB議長は、少なくとも短期的には協調 に傾く可能性がある グロ バリゼ シ ンの恩恵を長期にわたり享受して に傾く可能性がある。グローバリゼーションの恩恵を長期にわたり享受して して 経済政策を運営していくと思 ている 注目すべきは 雇用と賃金 して、経済政策を運営していくと思っている。注目すべきは、雇用と賃金 きた日本経済にとって、今後、日米の貿易環境は悪化する可能性が高く、 を押し上げる経済を支援するFRBの方針に沿った形で、次期政権が動 日本企業が米国への投資意欲を低下させる事も考えられる。 いている事。特に、上下両院で共和党が過半数を確保した事で、トラン トランプ政権での政策方針の変化の第2のポイントは、財政赤字の容認。 特に歳入面では、増税をせず、大型減税のみを提案している事から、赤 プ次期大統領は、米経済を抜本的に立て直す機会を確保した事があげ られる。こうした取り組みは、インフレを押し上げ、政策金利を引き上げて 字拡大が大きくなる可能性が高く、円・ドル相場にも影響が出ると思われる。 いく余地をもたらし、FRBが抱える問題を解決する支援になり得る。 トランプ新政権の主な政策の予想 主な項目 トランプ新政権で予想される政策 トランプ米大統領の誕生で日本に及ぼす影響 主な項目 トランプ新米大統領の主張 懸念される影響 税財政 税制を簡素化 法人税率を35% 15%に引き下げ 税制を簡素化。法人税率を35%→15%に引き下げ。 オバマケアの撤廃 貿 易 TPP離脱。NAFTAは再協議 保護主義が広がり、自由貿易協 保護主義が広が 自由貿易協 定の交渉停滞 金 融 ドッド・フランク法(店頭デリバティブや私募ファンドなどリスク の高い取引を規制)の撤廃。金融規制を緩和 金 融 金融規制を緩和 大手銀行や保険会社の米国ビジ ネスに影響か 通 商 TPPに反対。NAFTAは再協議 TPPに反対 NAFTAは再協議 環 境 パリ協定に反対、石炭産業を保護 温暖化対策推進の機運に水 為 替 中国を為替操作国に指定し、対抗措置をとる 米経済 法人減税などで成長を押し上げ 政策停滞リスクで市場混乱の恐れ 対テロ テロ関連国からの移民の受け入れを停止。米国内のイスラム 教徒の監視を強化 移 民 移民の入国規制を強化 移民 入国規制を強化 外国人労働者の受け入れ拡大に 逆風も インフラ投資を拡大、製薬企業を批判 日本企業への影響は不確定 中 国 南・東シナ海での米軍の展開を強化 ロシア 関係改善に意欲。IS対策などで協力も (出所) 各社資料、報道などを基に筆者作成 ビジネス (出所) 各社資料、報道などを基に筆者作成 主な「無電柱化」関連銘柄にスポット TOPICS 4 -2020年東京五輪へ向け無電柱化を加速- 2020年東京五輪へ向け無電柱化を加速 ◇無電柱化には様々なメリットがある ◇小池都知事は無電柱化の推進論者 政府与党は2016年中に「無電柱化推進法案」の設立を目指し協議を進 めている。無電柱化の主なメリットとしては、①景観の改善、②災害時の 無電柱化とは地上の電柱や電線をなくす事。2020年の東京五輪を睨み、 東京都は「無電柱化推進計画」を策定している。 2016年7月に東京都知 救援活動妨げを回避、③通行の妨げがなくなる、④資産価値の向上など。 事に就任した小池百合子氏は、無電柱化の推進論者だといわれている。 海外の主要都市では、既に「無電中化」が進んでいる。ロンドン、パリ 無電柱化には、いくつかの方策があるが、道路の地下空間を利用する などヨ などヨーロッパは、いずれも無電柱化率50%と電線地中化が着々と行わ パは いずれも無電柱化率50%と電線地中化が着々と行わ 「電線共同溝方式 が中心になると思われる 「無電柱化関連銘柄 として 「電線共同溝方式」が中心になると思われる。「無電柱化関連銘柄」として れている。一方、東京23区では電線地中化率は10%未満となっている。 は、地中に電線を納める溝を用意する必要があり、溝やフタには、電線地 むしろ逆に、日本では電柱が増え続けており、世界の都市の電柱事情と 中化が進んだ場合、巨大な需要が発生する。そのため、溝やフタを製造 は逆行しているのが現実となっている 東京五輪が2020年に開催される は逆行しているのが現実となっている。東京五輪が2020年に開催される。 する企業が無電柱化関連銘柄の中核的存在として位置づけられている する企業が無電柱化関連銘柄の中核的存在として位置づけられている。 東京23区の魅力的な景観を訪日外国人に披露する好機を迎えており、 また、電線株も、無電柱化が行われる際には、従来品から高付加価値製 2020年までを目処に、電線地中化が活発になると予想される。 品への代替が期待されるため、同じく関連株として扱われている。 主な「無電柱化」関連銘柄 コード 会社名 電 株価 経常利益 前期 予今期 予 PER PBR 高値 安値 事 業 電気設備大手。原子力、情報関連の新技術に強い 1942 関 工 1,048 17,007 25,500 13.4 1.08 1,047(10/31) 685(1/21) 1951 協和 エ ク シオ 1,577 18,512 20,200 14.0 1.01 1,618(11/11) 1,096(1/21) 5233 太平洋セメ 349 60,225 57,000 8.5 2.28 362(1/6) 219(2/12) セメント国内首位。資源の再利用事業にも注力 5269 日コンクリート 346 1,277 1,350 22.2 0.59 389(8/1) 221(2/12) 配電用ポール最大手。パイルは業界トップクラス 5287 イトーヨーギョー 966 21 50 98.6 0.95 1,350(9/28) 536(6/24) コンクリート二次製品が主体。電線地中化関連の本命 5289 ゼニス羽田 289 1,938 1,600 13.3 0.95 338(9/5) 148(6/16) コンクリート二次製品の製造・販売大手 5603 虹 技 250 1,216 1,700 16.5 0.92 289(9/29) 139(6/28) 鉄鋼向け鋳型中心。電線共同溝関連製品を取り扱う 5809 タ ツ タ 電 線 453 4,557 4,000 11.6 0.78 468(11/21) 280(7/8) (出所) 各社資料、報道などを基に筆者作成 電気通信工事大手。NTT工事の比率が高い 電線ケーブルの中堅 (注) 株価は11月22日終値 単位:円、億円、倍、月日 2016年12月号の参考銘柄 - 今月の参考銘柄 今月の参考銘柄一覧 覧- 1 マ 2 エ 3 D 4 酉 ル ハ ム ニ ス チ リ I 島 製 作 ロ (コード 1333) ー (コード 2413) C (コード 4631) 所 (コード 6363) 12 Vol.183 12.1/ 2016 5 シ ー イ ー シ ー (コード 9692) 証券アナリスト 杉谷 崇 マルハニチロ 販売好調で営業利益は大幅増益予想 (コード 1333) -2018年度にも完全養殖したクロマグロの輸出を開始- 企業の基本情報 ・水産最大手。漁業、養殖の他、冷凍、加工食品、畜産、化成品も手掛ける。水産事 業のウエートが高い。国内に強固な流通網を持つ。 ・2017年3月期、冷凍食品の国内加工品は、家庭用及び業務用が上向く。海外事業 は伸び悩むが、物流の効率化などが寄与し、原材料高をこなし、売上高8,700億円 (前期比1 7%減) 経常利益210億円(同22 6%増)の微減収 増益予想 (前期比1.7%減)、経常利益210億円(同22.6%増)の微減収・増益予想。 ・主要魚種の高値推移もあり、水産商事事業の業績が改善される他、現在好調な 経営環境に大きな変化はなく、業績予想の上方修正の期待も高い。 ・2018年度にも完全養殖したクロマグロの輸出を開始。欧米向けの輸出を視野。 株価 高値 安値 (円) (円) (円) 2 807 2,807 (16.11.24) 2 999 2,999 (16.11.8) 1 911 1,911 (16.1.20) 決算期 上場市場 発行済株数 時価総額 売買単位 (千株) (億円) (株) 東証 第一部 52 656 52,656 (16.11.24) 1 478 1,478 (16.11.24) 100 売 上 経常利益 税引利益 EPS 配当 BPS (百万円) (百 円) (百万円) (百 円) (百万円) (百 円) (円) (円) (円) 15.3 863,784 11,834 7,219 145.5 60.0 1,688 16.3 884,811 17,124 4,097 77.8 30.0 1,619 予17.3 870,000 21,000 11,000 208.9 30.0 (1,626) 予18.3 895,000 22,000 12,000 227.9 30.0 ― 諸指標 PER ROE 配当利回り PBR (倍) (%) (%) (倍) 実績 36.1 4.7 1.07 1.73 予想 13.4 12.9 1.07 ― 注目ポイント 目指す企業の姿は、原料の調達から加工・販売までをグローバルに 行う「世界最大級の水産物トレーダー・サプライヤー」。現在、70ヵ国 から買い付けを実施、取り扱い水産物は30万トン以上の実績を誇る。 株価は6月10日に2,965円をつけた後、下落に転じ、8月31日に2,369 円をつけたが、その後、好業績を好感して上昇、11月8日に年初来高 値2,999円をつけ、現在、株価は高値圏で推移している。 企業業績は 海外での効率化や国内が堅調に推移しており 現在 企業業績は、海外での効率化や国内が堅調に推移しており、現在 の株価水準は、指標面で割高感がなく、魅力が高いと思われる。 本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました。ご確認の程、よろしくお願い致します。 1 「MR君」の成長が再度加速してきている エムスリー -医師の会員数は国内全医師の約8割を占め圧倒的- (コード 2413) 企業の基本情報 ・国内最大の医療従事者向けポータルサイト運営。会員は医師、看護師、薬剤師等。 特に、医師の会員数は国内全医師の約8割を占め圧倒的。ソニー関連会社。 ・2017年3月期、製薬向けの営業支援が伸びている他、治験支援も好調。米国など 海外も順調。円高や増員負担を吸収し、売上高750億円(前期比16.0%増)、経常 利益230億円(同15 3%増)の大幅な増収 増益予想 利益230億円(同15.3%増)の大幅な増収・増益予想。 ・10月にフランス、ドイツ、スペインを中心に、医薬品情報のデータサービス事業を 展開する「Vidal Group」の持株会社を買収すると発表。 ・インドで約10万人の医師データベースを持つ現地企業を子会社化。 株価 高値 安値 (円) (円) (円) 3 000 3,000 (16.11.24) 3 940 3,940 (16.7.13) 2 047 2,047 (16.1.21) 決算期 上場市場 発行済株数 時価総額 売買単位 (千株) (億円) (株) 東証 第一部 323 748 323,748 (16.11.24) 9 712 9,712 (16.11.24) 100 売 上 経常利益 税引利益 EPS 配当 BPS (百万円) (百 円) (百万円) (百 円) (百万円) (百 円) (円) (円) (円) 注目ポイント 15.3 51,346 16,174 9,759 30.2 8.0 139.3 サイトに登録する圧倒的な医師会員の基盤を生かした新規事業が、 16.3 64,660 19,950 12,508 38.7 9.0 168.9 次々に生まれている。主力の医療ポータル事業が、「MR君」をはじめ、 予17.3 75,000 23,000 14,300 44.1 9.0 (174.7) 予18.3 78,000 24,500 15,200 46.9 10.0 ― 諸指標 PER ROE 配当利回り PBR (倍) (%) (%) (倍) 実績 77.5 23.0 0.30 7.17 予想 68.0 26.3 0.30 ― 調査分野、医師向け人材紹介など順調に推移している。 株価は7月の高値3,940円から調整しているが、利用者の拡大が業績 に結びついており、2010年起点の長期上昇トレンドは崩れていない。 企業業績は、医療業界に特化したITインフラの構築で、独自の地位 を築いており 中長期的な成長が見込める 株価は 今後 値固めを を築いており、中長期的な成長が見込める。株価は、今後、値固めを 交え、年初来高値への挑戦が期待できると思っている。 本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました。ご確認の程、よろしくお願い致します。 2 高機能材料やパッケージ関連材料に期待 DIC (コード 4631) -液晶パネル向けの材料など高付加価値品の販売が好調- 企業の基本情報 ・インキ世界首位。ファインケミカルで多面的展開。海外企業買収積極的。電子材料、 樹脂等へ事業展開多彩。液晶材料が成長商品に。 ・2016年12月期、液晶材料の新製品を拡販。海外包装用インキなどの能力増強も 寄与。円高で売上高は会社計画比で未達となっているが、原料安もあり、売上高 7 500億円(前期比8 59%減) 経常利益540億円(同10 2%増)の減収 増益予想 7,500億円(前期比8.59%減)、経常利益540億円(同10.2%増)の減収・増益予想。 ・液晶パネル向けの材料、カラーフィルター用顔料など高付加価値品の販売が伸長。 ・好調に推移している高機能材料やパッケージ関連材料は、今後も成長が期待でき、 業績を牽引している。今期より3年間で、高機能材料の事業規模を1.7倍に。 株価 高値 安値 (円) (円) (円) 3 540 3,540 (16.11.24) 3 555 3,555 (16.11.24) 1 950 1,950 (16.6.28) 決算期 (* 2016.7 2016 7 株式併合 10株→1株) 10株 1株) 上場市場 発行済株数 時価総額 売買単位 (千株) (億円) (株) 東証 第一部 95 156 95,156 (16.11.24) 3 369 3,369 (16.11.24) 100 売 上 経常利益 税引利益 EPS 配当 BPS (百万円) (百 円) (百万円) (百 円) (百万円) (百 円) (円) (円) (円) 注目ポイント 14.12 830,078 39,925 25,194 26.8 6.0 259.6 デジタル化の進展からインキを紙媒体用から、新興国を中心に需要 15.12 819,999 48,995 37,394 38.9 8.0 276.8 拡大が見込める食品包装のパッケージ用へシフト。7月にインドネシア 予16.12 *予16.12 750,000 54,000 30,000 315.3 80.0 (2,538) 予17.12 800,000 57,000 35,000 367.9 100.0 ― 諸指標 PER ROE 配当利回り PBR (倍) (%) (%) (倍) 実績 9.1 15.5 2.26 1.39 予想 11.2 12.5 2.26 ― で生産拡大を目的に新工場が稼動開始。また、M&Aなどの戦略的 投資は3年間で1,500億円を計画している。 株価は昨年12月1日に3,770円をつけた後、大幅に下落し、6月28日 1,950円まで下げたが、その後上昇し、現在高値圏で推移している。 企業業績は 円高の影響で減収だが 原材料が下落し 経常利益 企業業績は、円高の影響で減収だが、原材料が下落し、経常利益 は大幅増益に。中期成長が期待できる銘柄として注目している。 本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました。ご確認の程、よろしくお願い致します。 3 上下水道、火力発電向けポンプの製造メーカー 酉島製作所 (コード 6363) -東京五輪に向けての需要拡大に期待- 企業の基本情報 ・ポンプ最大手。国内大手3社の一角。発電用高効率品で首位。海水淡水化設備に 強く、海外は中東地域が主戦場になっている。 ・2017年3月期、補正予算効果もあり国内向けは官需が伸長。海外は円高、油価低 迷で、海水淡水化向け等は苦戦しているが、円安時の受注残が厚く利益は順調。 売上高450億円(前期比11 2%増) 経常利益17億円(黒字転換)の予想 売上高450億円(前期比11.2%増)、経常利益17億円(黒字転換)の予想。 ・1990年代に海外向け事業を強化。2016年3月期末現在、アジア、中東、欧州、米州 など世界14ヵ国、20都市にグローバルネットワークを構築。 ・東京五輪開催を控え、新規建築及び老朽化施設案件の需要が増加する見通し。 株価 高値 安値 (円) (円) (円) 1 073 1,073 (16.11.24) 1 188 1,188 (16.7.21) 800 (16.1.21) 決算期 上場市場 発行済株数 時価総額 売買単位 (千株) (億円) (株) 東証 第一部 29 889 29,889 (16.11.24) 321 (16.11.24) 100 売 上 経常利益 税引利益 EPS 配当 BPS (百万円) (百 円) (百万円) (百 円) (百万円) (百 円) (円) (円) (円) 15.3 46,501 793 405 14.6 18.0 1,308 16.3 40,479 ▲1,663 ▲2,422 ― 18.0 1,180 予17.3 45,000 1,700 1,500 50.2 18.0 (1,107) 予18.3 46,000 1,900 1,650 60.4 18.0 ― 諸指標 PER ROE 配当利回り PBR (倍) (%) (%) (倍) 実績 ― ― 1.68 0.97 予想 21.4 4.7 1.68 ― 注目ポイント 日本を含む9ヵ国でサービス工場を設け、メンテナンス需要の取り込 みを図っている。売上高に占めるサービス比率は28%。海外は中東 向けが苦戦するが、アジアでの火力発電プラントの需要増で吸収。 営業利益はポンプ製品の標準化のフル寄与で収益が改善。 株価は1月21日に安値800円つけた後上昇トレンドに入り、7月21日 に1,188円の高値をつけ、現在高値圏で推移している。 企業業績は 国内及び中東を除く海外向けが好調 株価は高値圏 企業業績は、国内及び中東を除く海外向けが好調。株価は高値圏 で推移しているが、好業績を原動力に上昇が期待できると思われる。 本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました。ご確認の程、よろしくお願い致します。 4 シーイーシー スマートファクトリー分野が好調 (コード 9692) -トヨタなど有力顧客基盤を持つ- 企業の基本情報 ・ソフトウエア開発・販売の大手。組み込みソフト開発も強い。生産管理システムなど 製造系や金融・社会インフラのシステムに特色。トヨタなど有力顧客基盤を持つ。 ・2017年1月期、マイナンバーの民間向け運用業務サービスを開始。IoT関連では 工場監視ソフトが拡大。主柱のシステム開発も金融向けに好調持続。売上高450 億円(前期比5 3%増) 経常利益35億円(同1 7%増)の増収 増益予想 億円(前期比5.3%増)、経常利益35億円(同1.7%増)の増収・増益予想。 ・第1期中期経営計画(2016年1月期-2018年1月期)では、3事業の強化に注力し、 売上高500億円、経常利益40億円、ROE10%超を目指す。 ・旭硝子と協業し、工場の工程確認を行う、IoT製品の開発及び販売を計画中。 株価 高値 安値 (円) (円) (円) 1 886 1,886 (16.11.24) 2 092 2,092 (16.10.18) 1 024 1,024 (16.1.21) 決算期 上場市場 発行済株数 時価総額 売買単位 (千株) (億円) (株) 東証 第一部 18 800 18,800 (16.11.24) 355 (16.11.24) 100 売 上 経常利益 税引利益 EPS 配当 BPS (百万円) (百 円) (百万円) (百 円) (百万円) (百 円) (円) (円) (円) 15.1 41,838 2,820 1,762 101.0 25.0 1,276 16.1 42,750 3,440 1,289 73.9 25.0 1,265 予17.1 45,000 3,500 2,200 117.0 30.0 (1,302) 予18.1 46,000 3,650 2,250 119.7 30.0 ― 注目ポイント 引き続きスマートファクトリー分野の引き合いが強く、工場IOTプラット フォームの「Facteye」の拡販等に注力している。 株価は1月21日の安値1,024円を起点に、大幅に上昇し、10月18日 に高値2,092円をつけ、現在高値圏で推移している。 企業業績は、当社が提供する「スマートファクトリー」分野は、顧客の 諸指標 PER ROE 配当利回り PBR (倍) (%) (%) (倍) 実績 25.5 5.8 1.33 1.45 予想 16.1 10.0 1.59 ― 競争力に寄与する、攻めのIT投資であるため、今後も需要は堅調に 推移すると予想 株価は高値圏で動いているが 攻めのIT投資関連 推移すると予想。株価は高値圏で動いているが、攻めのIT投資関連 銘柄として、更なる上値を試すと思われ、積極的に対処したい。 本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました。ご確認の程、よろしくお願い致します。 5 パフォーマンス表(9月号・10月号・11月号の参考銘柄) 号 コード 銘 柄 友 掲載日 株 価 高値 日 付 九月号 1911 住 業 8/25 1,366 1,583 11/24 4503 ア ス テ ラ ス 製 薬 8/25 1,619.5 1,649 5713 住 山 8/25 1,271 6013 タ マ 8/25 6752 パ ク 2181 現在 株価 高値時点 現値時点 (%) (%) 十月号 十一月号 1,580 15.9 15.7 9/5 1,582.5 1.8 -2.3 1,579.5 11/24 1.573.5 24.3 23.8 892 1,025 11/14 975 14.9 9.3 8/25 1 019 1,019 1 093 5 1,093.5 10/25 1 065 1,065 73 7.3 45 4.5 テンプホールディングス 9/27 1,774 1,832 11/10 1,727 3.3 -2.6 3104 富士紡ホールディングス 9/27 * 2,850 3,640 11/21 3,585 27.7 25.8 4577 ダ ト 9/27 2,346 2,392 10/3 2,111 2.0 -10.0 6619 ダ ブ ル ・ ス コ ー プ 9/27 2,092 2,215 10/5 1,917 5.9 -8.4 7735 S C RE EN ホールディ ン グス 9/27 * 6,590 7,240 11/1 6,950 9.9 5.5 1926 ラ 6298 ワ 6504 富 7148 F 7242 K 友 林 掲載日 金 属 鉱 ク ナ ソ ニ ッ イ イ イ ト 工 業 10/26 1,221 1,297 11/1 1,228 6.2 0.6 イ 10/26 1,315 1,338 11/21 1,288 1.7 17 2.1 -2 1 機 10/26 527 579 11/18 570 9.9 8.2 P G 10/26 934 932 10/27 913 -0.21 -2.2 Y B 10/26 469 525 11/21 506 11.9 7.9 イ エ 士 電 シ (*) 富士紡ホールディングスは10株→1株、SCREENホールディングスは5株→1株に株式併合 (現在値は11月24日終値) 本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました。ご確認の程、よろしくお願い致します。 6 ご注意 金融商品取引法に基づく表示事項 本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等 商号等: おきなわ証券株式会社 金融商品取引業者 沖縄総合事務局長(金商)第1号 加入協会: 日本証券業協会 本資料は以下に記載の<<利益相反に関する開示事項>>に記載のとおり、日本アジア総合研究所株式会社(以下、「JARI」)が作成したものですが、お客 様への本資料のご提供はおきなわ証券株式会社(以下、「おきなわ証券」)が行っております。 ■ 手数料等およびリスクについて 国内株式の委託売買の際は、約定代金に対し最大1.1880%(税込み)(ただし、最低手数料が2,700円(税込み)に満たない場合は2,700円(税込み))の売買手数料をい ただきます。国内株式を募集等によりご購入いただく場合は、購入対価のみのお支払いとなります。また、外国株式の委託売買の際は、売買金額(現地約定金額に現地手 数料と税金等を購入の場合には加え、売却の場合には差し引いた額)に対し最大0.9720%+4,320円(税込み)(ただし、最低手数料が5,400円(税込み)に満たない場合 は5,400円(税込み))の国内売買手数料をいただきます。外国の金融商品市場での現地手数料や税金等は国や地域により異なります。 国内店頭取引で外国株式を売買される場合、取引価格に取引の実行に必要なコストが含まれているため、別途の手数料は必要ありません。ご購入は購入対価のみのお支 払いとなります。なお、外国株式の売買等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。詳細は 当社営業員にお問い合わせください。 また、株式売買の際は、株式相場、金利水準、為替相場等の価格の変動等及び有価証券の発行者の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等、それらに関する外部評 価の変化等により損失が生じるおそれ(元本欠損リスク)があります。なお、信用取引等を行う場合は、対象となる株式等または指標等の価格変動により損失の額がお客様 の差し入れた委託保証金などの額を上回るおそれ(元本超過損リスク)があります。 ※ 外国取引にかかる現地諸費用の額は、その時々の市場状況、現地情勢等に応じて決定されますので、当書面上にその金額等を記載することはできません。 ※ 当社では、株券の保護預かり料金は頂いておりません。 <<執筆担当者による宣言>> 当レポートの執筆担当者は、本調査資料に表明された(個別企業に関する)見解が、対象企業が公表する資料および見解を中立的な立場から要約したも のであり、私自身の分析評価および特定の見解を表明するものではないことをここに証明します。また私は、本資料で特定内容の要約を行なうことに対す る直接的または間接的な報酬は、過去、現在共に得ておらず、将来においても得ないことを証明します。 ご注意 <<利益相反に関する開示事項>> ●日本アジア総合研究所株式会社(以下、「JARI」)は、おきなわ証券株式会社(以下、「おきなわ証券」)との契約に基づき、おきなわ証券へのレポート提 供を一定の期間にわたって定期的・継続的に行なうことに対する包括的な対価をおきなわ証券から得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得て いるものではありません。また、銘柄の選定もJARI独自の判断で行っており、おきなわ証券を含む第三者からの銘柄の指定は一切受けておりません。 ●執筆担当者またはJARIと本レポートの対象企業との間には、重大な利益相反の関係はありません。 ●当社および関係会社の役職員は、掲載レポートに記載された証券について、ポジションを保有している場合があります。当社および関係会社は、掲載レ ポートに記載された証券、同証券に基づくオプション、先物その他の金融派生商品について、買いまたは売りのポジションを有している場合があり、今後、 自己勘定で売買を行うことがあります。また、当社および関係会社は、掲載レポートに記載された会社に対して、引受等の投資銀行業務、その他サービス を提供し、かつ同サービスの勧誘を行う場合があります。 <<JARI免責事項>> ●本資料は、投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的としており、特定の銘柄等についての投資勧誘を目的としたものではありません。本資料で 言及した銘柄や投資戦略は、投資に関するご経験や知識、財産の状況及び投資目的が異なるすべてのお客様に、一律に適合するとは限りません。また 株式・債券等の有価証券の投資には、<<手数料等およびリスクについて>>で記載したとおり、株価・債券価格等の有価証券価格の下落や発行者の信用 状況の悪化等により、投資元本を割り込むおそれがあります。 銘柄の選択、投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断で行なうようにお願い致します。 ●本資料は、信頼できると考えられる情報に基づいてJARIが作成したものですが、JARIは、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料 に基づき投資を行なった結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、JARIは、理由の如何を問わず、責任を負いません。 ●本資料に記載された内容は、資料作成時点における判断であり、予告なく変わる場合があります。 本資料に関する一切の知的財産権は、JARIに帰属します。お客様は、本資料をお客様ご自身のためにのみ、お客様限りでご利用ください。お客様は、電 子的または機械的な方法を問わず、如何なる目的であれ、無断で本資料の一部または全部の複製または転送等を行なわないようにお願い致します。 <<おきなわ証券 免責事項>> ●本資料は、日本アジア総合研究所株式会社より弊社に提供されたリサーチ情報を弊社が運用法令、規則等に照らして適当と認めて使用しております。 さらに本資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的として作成及び使用しておりません。株式・債券等の有価証券の 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