スキャナから旨く取込む方法

スキャナから旨く取込む
スキャナでデータを取込む作業は簡単な工
程だが、結果を踏まえると結構面倒だ。
取込んだ画像をどういう目的に使用するかと
いう判断基準でレベルを分けないと、使用中
にパソコンが編集途中でにっちもさっちも動
かなくなったり(ハングアップ)、画像を取込
んだソフトが重くて動きが鈍いなどの不幸に
出逢うことになる。
画像ファイル形式をデジカメなどでおなじみ
の JPEG で保存する場合についてまとめる。
用途別の画像のレベル
パソコン画面表示用
はがきサイズ以下の印刷用
A4 サイズ以上の印刷用
線画・図面
低レベル
中レベル
高レベル
高高レベル
この単位はプリンターも共通で、高分解能
を売り物にしているものが多いが、経験的に
現在のカラープリンターの実力では印刷時の
解像度を 300 dpi以上密度を上げても大き
な成果は得られないことになっているようだ。
従ってスキャナの解像度は
中レベル
3 0 0 dpi
高レベル
3 0 0 ∼4 0 0 dpi
但し、A4以上に印刷したい場合はサイズに
見合った設定が必要。
ワープロ等の文中に張付ける画像などは、出
力サイズを想定し、およそ2MBのファイル
サイズをねらうと失敗は無い。
2MB の画像を保存したときのサイズは
ファイル形式で異なり、JPEG 方式は圧縮
される。
ビットマップ( b m p )
2M B
JPEG
(jpg)
約 0.4MB
JPEGの圧縮率は変更可能だが、圧縮率を
レベルの判断基準はスキャナを起動したとき
に現れる画面の「解像度」と「出力サイズ」。
使用目的以上に大きくしないことだ。
高くすると、画像の品質が落ち、元に戻らな
くなるので注意!
永久保存版の画像は低圧縮のJPEGかBMP
図 scan_3
(図は Epson
線画や、文字がある画像はGIFと覚えよう
GT9500 の Twain 入力画面)
はがきサイズ印刷を想定した私の設定例
カラー 360
白黒
600
線画
1600
2M 基準に出力サ
イズを調整
文字や線画のスキャン
文字や線は「イメージタイプ」を「線画」
でスキャンする。解像度は 1200 dpi位、線
が細い場合は 1800 dpi位まで上げる必要
がある。
「白黒写真」モードを選ぶと、やや薄
めの色合いになるが 500∼600dpiで細線
まで取得することが可能である。
線画はレーザープリンターで出力するとスキ
ャン時の分解能を下げても高品質を維持する。
裏が透けて見える画像のスキャン
「解像度」は1インチ=25.4mm当りの画
素数(ドット)を示すdpiという単位で示さ
れる画素の密度を示す数値です。
パソコン表示画面の分解能を示す
1024x768 な ど の 数 値 は ド ッ ト 数 を 示 す も の
で、例えば17インチのCRTであれば
横x縦=13 インチx9.8 インチ
なので、13 インチ当り 1024 ドットだから
1024÷13=79
(dpi)
だから低レベルの画像で良いことになる。
図 sotu_600-240
裏が透けて見える場合はハイライトの調整が
効果的
1.「イメージ制御」の「ハイライト」を調整
メンテナン
ス・ツール
図 scan3a
基準値
240
図 Sotu_076
線画モード ハイライト調整なし
解像度
1200dpi
出力サイズ 50%
線画モードでは自動的にハイライトが調
整される。
色を合わせる
図 Scan4
2.「線画」モードで取込む
図 sotu_600_200
取込んだ画像を印刷して、色合いの違うの
に驚く事がある。スキャナ−パソコン−プリ
ンタ間で夫々に誤差が集積される結果である。
1.パソコンとプリンターの色調を合わせて
おく。(別項)
2.パソコンとスキャナの色調調整
図の「カラー調整」
「濃度調整」などを行
う。
これらは時間と根気のいる作業なので、ス
キャナの標準仕様で画像を取込み、
Photoshop などのソフトで自分の好みに合わ
せるのが現実的。
印刷品質はプリンターの特性と用紙に依存す
るところが大であり、改善効果が大きい。
白黒写真モード
ハイライト調整
JPEGモード
解像度 600dpi
出力サイズ 100%
ファイル・サイズを小さくする
Web 用、パソコン画面表示用、メール添付
などの用途にはファイルの大きさは品質を損
なわない程度で極力小さくする。
PaintoshopPro のファイル格納時の「オプシ
ョン設定」で圧縮率を上げる。
Photoshop では画面で比較しながら「 Web 用
に 保 存 」 す る こ と が で き 、 1 /10 ∼ 1 /20
にまで圧縮しても高品質を維持する。