グリーンエナジー事業の一部譲渡に関するお知らせ - EF-ON

平成 22 年9月 29 日
各
位
会 社 名 株 式 会 社 フ ァ ー ス ト エ ス コ
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 島 﨑 知 格
(コード番号:9514 東証マザーズ)
問 合 せ 先 取締役財務経理部長 小 池 久 士
( TEL. 03-3538-5881)
URL. http://www.fesco.co.jp/
グリーンエナジー事業の一部譲渡に関するお知らせ
当社では本日開催の取締役会において、当社グリーンエナジー事業のうち、当社子会社である株式
会社白河ウッドパワーの営む木質バイオマス発電事業について、東京電力株式会社とソニー株式会社が
合弁で設立する「サステナブルグリーンパワー株式会社」に事業譲渡することを目的として、東京電力
株式会社と「覚書」を締結することを決定いたしましたのでお知らせいたします。
1.事業譲渡の理由
当社では事業収益の向上と、財務体質の健全化に向けた取り組みとして、かねてより事業構造の
変革に取り組んでおり、この度の決定はこの流れに沿ったものです。
昨年度(平成 22 年 6 月期)の当社グループにおけるセグメント毎の事業収益(営業利益)は、省
エネ支援サービス事業が 95 百万円、グリーンエナジー事業▲559 百万円となっており、グリーンエ
ナジー事業の再建が大きな課題となっております。バイオマス発電事業の不振の要因は、燃料であ
る木質チップの価格高止まり、電力および環境価値の販売価格の低迷、高水準の設備整備コストな
どによっております。当社ではこうした状況を抜本的に改善し、燃料や電気などの価格リスクを排
除するため、木質バイオマス発電への取り組みを、これまでとは違った側面から関わっていく方向
に転換することを意図しております。
つまり、発電事業の主体として発電所を所有運営する立ち位置から離れ、木質バイオマス発電を
側面支援する事業へと転換を図ることです。過去 4 年間に亘り当社グループが培ってきた、木質バ
イオマス発電に関する運営ノウハウこそが我々の築き上げた資産であり、この貴重なノウハウを提
供することで対価を得ていくビジネスへと転換することが、当社の目指すべき方向と考えます。
この方針を具体化するため、今年 7 月には当社子会社である株式会社バイオネンサービスを組織
改変し、株式会社ファーストバイオスとして再スタートしました。この改変は、旧バイオネンサー
ビスが白河ウッドパワーの燃料収集のみを目的とした会社であったのに対し、新生ファーストバイ
オスは、白河のみならず、岩国、日田の各ウッドパワーの燃料収集、燃料品質管理、更には発電所
の運転管理全般を請け負う体制へと転換しました。従来各ウッドパワーに在籍していた人員を
ファーストバイオスに吸収し、3 つの発電所の運営・管理・燃料収集・品質管理のすべての業務を一
元的に行うよう、体制を整備したものです。
現在わが国には多数の木質チップを燃料として使用する発電所が存在します。その使用する木質
チップは、当社グループの発電所のように 100%木質チップのものもごく少数存在しますが、その他
の多くは他の化石燃料(石炭など)との混焼となっております。この理由は、木質チップの安定収
集の難しさ、木質チップの燃料としての品質管理の難しさ、安定燃焼を継続することの難しさ等に
起因しています。当社グループでもこうした困難に直面し、幾多の問題解決を繰り返して、ようや
く今日の安定稼動へと辿り着きました。現時点における当社グループのバイオマス発電所の稼働率、
燃料効率は極めて高い水準にあり、この運営ノウハウはわが国でも屈指のものと自負しております。
この度の発電設備の譲渡に関しましては、東京電力ならびにソニー両社から、当社グループのこ
れまでの実績と、木質バイオマス発電に関する優れたノウハウが評価されたものと認識しておりま
す。また今後の展望として、当社グループだけの努力では燃料である木質チップの低価格化には限
界があり、両社のような強力な事業主体が発電所を所有・運営していくことが、わが国の木質バイ
オマス発電の健全な発展のためには不可欠であると判断し、この度の事業譲渡を決断したものです。
2.事業譲渡の概要
当社の主要事業の一つであるグリーンエナジー事業のうち、福島県白河市にて発電事業を行って
いる、株式会社白河ウッドパワーの保有する大信発電所発電設備一式(木質バイオマス専焼)が対
象です。またこの度の事業譲渡により、現在白河ウッドパワーが保有している電力、RPS等の販
売に関する契約、および発電事業に必要な燃料や、その他の保守・整備等に関する契約は、譲受会
社である「サステナブルグリーンパワー株式会社」に譲渡または承継する予定です。なお、株式会
社白河ウッドパワーの取締役会も本日付けで本件事業譲渡に関連する一連の合意締結に関して承認
を決議しております。
(1)白河ウッドパワーの内容
(平成 22 年 6 月 30 日現在)
事業の内容
木質バイオマス発電事業
事業 に従事する人員
1名
純資産額
△1,177 百万円
総資産額
1,397 百万円
資本金
495 百万円
(2)白河ウッドパワーの経営成績
(平成 22 年 6 月期)
白河ウッドパワー(a)
売
売
上
上
総
損
連結(b)
比率(a/b)
高
969 百万円
6,499 百万円
14.9%
失
△65 百万円
△234 百万円
-
営
業
損
失
△79 百万円
△752 百万円
-
経
常
損
失
△184 百万円
△989 百万円
-
(3)譲渡資産、負債の項目及び金額
資
項
(平成 22 年6月 30 日現在)
産
目
負
帳簿価額
建 物 及 び 構 築 物
320 百万円
機械装置及び運搬具
518 百万円
工具、器具及び備品
2 百万円
土
地
184 百万円
電気供給施設利用権
11 百万円
合
計
(4)譲渡価額及び決済方法
譲渡予定価額 : 900 百万円
決 済 方 法 : 振込
1,038 百万円
項
目
なし
合
計
債
帳簿価額
3.譲渡先の概要
(1) 名
称 サステナブルグリーンパワー株式会社
(2) 所
在
地 福島県白河市大信中新城字塩沢 45-5
(3) 代表者の役職・氏名 未定
(4) 事
(5) 資
業
内
本
容 木質バイオマス発電事業
金 10 百万円
(6) 設 立 年 月 日 平成 22 年 10 月上旬
(7) 純
資
産 10 百万円
(8) 総
資
産 10 百万円
(9)
大 株 主 及 び 東京電力株式会社 60.0%
持
株
比
率 ソニー株式会社
40.0%
当社と譲受会社との間には、記載すべき資本関
資
本
関
係
係はありません。また、当社の関係者及び関係
会社と譲受会社の関係者及び関係会社の間に
は、特筆すべき資本関係はありません。
当社と譲受会社との間には、記載すべき人的関
人
的
関
係
投資法人・資産運用
(10)
会社と相手先の関係
係はありません。また、当社の関係者及び関係
会社と譲受会社の関係者及び関係会社の間に
は、特筆すべき人的関係はありません。
当社と譲受会社との間には、記載すべき取引関
取
引
関
係
係はありません。また、当社の関係者及び関係
会社と譲受会社の関係者及び関係会社の間に
は、特筆すべき取引関係はありません。
譲受会社は、当社の関連当事者には該当しませ
関連当事者への
ん。また、当該会社の関係者及び関係会社は、
該 当 状 況
当社の関連当事者には該当しません。
4.譲渡の日程
事業譲渡に関する「覚書」及び「事業譲渡に関する合意
平成 22 年9月 29 日
書」承認取締役会(ファーストエスコ)
事業譲渡に関する「覚書」調印
平成 22 年9月 29 日
「事業譲渡に関する合意書」承認取締役会
(白河ウッドパワー)
平成 22 年9月 29 日
「事業譲渡に関する合意書」調印
平成 22 年 10 月上旬(予定)
「事業譲渡に関する詳細協議書」調印
平成 22 年 11 月中旬(予定)
株主総会(白河ウッドパワー)
平成 22 年 11 月下旬(予定)
事業譲渡日
平成 22 年 11 月下旬(予定)
本件事業(白河ウッドパワーのバイオマス発電事業)は、経済産業省の新エネルギー事業者支
援対策費補助金の交付を受けた補助事業です。このため、本件事業を譲渡するためには、経済産
業大臣の承認を必要とします。今後、これに向けた手続きを実施し、経済産業大臣の承認が得ら
れた後に本件クロージングを実行する予定です。
5.会計処理の概要
事業譲渡日において、2.(3)記載の譲渡対象資産を2.(4)記載の対価で譲渡する予定です。これ
により、譲渡資産価額と譲渡対価との差額 138 百万円が売却損失に計上されるとともに、譲渡によ
り精算すべき前払費用等の費用処理が約 50 百万円程度発生いたします。また、借入金の金利スワッ
プの解約に伴う費用 90 百万円と合わせ、本事業譲渡により発生が見込まれる特別損失の概算額は、
約 278 百万円と見込んでおります。
6.今後の見通し
当社グループでは、今後も引き続き「省エネルギー支援サービス事業」
「グリーンエナジー事業」
を基幹事業として推進してまいります。また、この度の譲渡が順調に進捗し、当社収益の向上、財
務体質の改善に資すると確認できた場合には、引き続きその他地域のバイオマス事業についても、
同様のスキームにて業態の転換を推し進めていくことを計画しております。
なお、本件事業譲渡に伴って、諸契約の引継ぎ、不要資産の処分などを予定しており、その影響
額については現在精査中です。従って、本年度(平成 23 年 6 月期)の当社連結業績見通しに対する
影響は未確定であり、確定次第追ってお知らせする予定です。
以
上