(第2号議案) 平成20 平成20年度事業 20年度事業計画 年度事業計画案 計画案 社団法人日本プロジェクト産業協議会 Ⅰ Ⅱ 概 要 .............................. 1 各 委 員 会 の 事 業 .............................. 2 1.運 営 1-1.運 委 員 営 幹 事 会 .............................. 2 会 .............................. 2 2 . 将 来 ビ ジ ョ ン 委 員 会 ............................. 4 3.事 業 委 員 会 ............................. 5 土 委 員 会 ................................ 6 4.国 4-1.ア ジ ア ・ 総 合 交 通 研 究 会 ...................... 6 4-2.国 土 利 用 研 究 会 ...................... 8 4-3.基 幹 交 通 ネ ッ ト ワ ー ク 研 究 会 ...................... 9 4-4.地 方 空 港 活 性 化 研 究 会 ...................... 10 4-5.大 5.地 都 域 市 委 新 生 員 研 究 会 ...................... 11 会 ................................ 13 5-1.公 民 連 携 手 法 研 究 会 ...................... 13 5-2.複 合 観 光 事 業 研 究 会 ...................... 14 5-3.東京インナーハーバーシティ研究会 ...................... 15 5-4.京 6.社 浜 会 委 研 員 究 会 ...................... 16 会 ................................ 17 6-1.ユ ニ バ ー サ ル 社 会 構 築 研 究 会 ...................... 17 7.環 境 委 7-1.環 8.防 境 災 委 8-1.防 9.水 循 9-1.水 員 研 員 災 環 究 員 環 会 ...................... 18 会 ................................ 20 研 委 循 会 ................................ 18 究 会 ...................... 20 会 ................................ 21 研 究 会 ...................... 21 10. 10 . 国 際 競 争 力 委 員 会 ................................ 22 10-1.国 際 競 争 力 研 究 会 ...................... 22 10-2.国 際 ロ ジ ス テ ィ ク ス 戦 略 研 究 会 ...................... 24 11. 11 . 関 12. 12 .中 西 部 委 委 員 員 会 ................................ 25 会 ................................ 26 13. 13 . そ の 他 ( 準 備 会 ) ................................ 28 Ⅰ 概 要 JAPICは、平成18年7月、定款を変更し活動領域を拡大するとともに、 19年5月、分野・地域別9委員会を新設しました。 その後、これまでの検討結果を基に、政策提言をまとめ、政府に働きかける活 動を重点的に実施しており、成果をあげつつあります。 20年度以降も、各委員会において、当会が掲げる「日本創生」の理念に基づ き、テーマごとに目標・方針を明確化し、具体的な行動計画を立て、実行し、当 会の提言・提案を実現することを目標といたします。 また、定款変更により、新しい事業の柱として「地域活性化、環境の保全、産 業の国際競争力強化など国家的諸課題の解決に寄与」を打ち出し活動領域を拡大 したことにより、全国の経済連合会、商工会議所、公的セクター、環境系企業、 IT系企業などの新規入会が続き、会員の産業横断的な幅が広がりつつあります。 この期待に対し、当会では、 「産・官・学・民」の交流と連携を活発化して、委 員会横断的な議論と提案を行っていきます。 20年度以降も、さらに多様な業種の会員に参加頂くことを目指し、同時に、 より幅の広い、新しいテーマに取り組むことを具体的に検討します。 20年2月設置の会長諮問機関「日本創生委員会」では、 「世界・アジアで何が 起こっているか、日本は何をなすべきか」を検討しており、本年12月答申予定 ですが、定款第3条「国家的諸課題の解決に寄与」のさらなる具現化に大きく資 する内容となることが期待されます。 当会の分野・地域別9委員会も、この「日本創生委員会」の動きと連動しなが ら、新たな活動の基軸とその具体的内容について、柔軟な組織体制の中で検討し ていく予定です。 「日本創生」とは、「経済・社会システムと豊かな国土づくりを考え、提案し、 実現する」ことです。 その目標に向け、当会は、わが国のシンクタンクとしての役割の一端を担うべ く、具体的な提案を発信してきたいと思います。 -1- Ⅱ 各委員会の事業 1.運営委員会 当委員会は、事業計画、事業報告、予算、決算など当協議会の運営に関する基 本的事項について検討し理事会に上程するとともに、必要とする連絡調整等を行 います。 1-1.運営幹事会 運営幹事会は、定常業務ならびに委員会・研究会等の組織・活動に関し継続し て検討を行い、運営委員会の実質的な業務をサポートします。 平成19年度に引き続き以下の3グループ活動を行います。 (1)事業計画グループ 将来ビジョン委員会および事業委員会と連動し、以下の活動を行います。 ① 将来ビジョン委員会内の5基盤グループに運営幹事2~3名が各々参加、グ ループ間の相互連携強化を図る。 ② 事業委員会にオブザーバーとして参加し、運営面に係わる諸課題について委 員長の求めに応じ意見を具申する。 (2)広報グループ 以下の活動を行います。 ① ホームページの改訂・充実 ② 機関誌「JAPIC」の発行 ③ 記者発表の実施、記者懇談会の定期的開催 ④ データベースの整備・利用促進 ⑤ その他(講演会、シンポジウム、フューチャー21、研究会成果発表会など の開催) -2- (3)財務グループ 財務全体の効率的な配分の見直しなどを検討し、経費削減に努めます。 併せて、運営幹事会全体として、以下についても検討します。 ① 公益法人制度改革への対応 ② 設立30周年(平成21年11月21日)記念事業の実施 -3- 2.将来ビジョン委員会 当委員会は、委員長ならびに各基盤グループの代表で構成し、以下の活動を実 施します。 (1)活動内容 ◆ 状況変化による数年ごとの将来ビジョンの見直し検討 ◆ 中長期案件、インキュベート途上の案件検討 ◆ 研究会立ち上げ準備会の推進と事業委員会への提案 (2)体制等 ・ 委員会内に、引き続き「社会資本整備」、「交通基盤」、「産業基盤」、「生活 基盤」、「国土保全・環境・防災」の5基盤グループを設置。 ・ 委員会は、委員長、ならびに5基盤グループ代表者(各1~2名)で構成。 -4- 3.事業委員会 当委員会は、委員長、副委員長ならびに分野・地域別委員会の代表で構成し、 JAPIC活動の中核として以下の活動を実施します。 (1)活動方針 ◆ 個別活動サポート(各分野・地域別委員会の総合委員会として) ・ 分野・地域別委員会等活動支援 ・ 研究テーマの進捗、実現の動向把握 ・ 分野・地域別委員会等組織の継続、廃止の検討 ◆ 全体活動プロモート 「日本創生」実現に向けて、機運醸成、風おこし、JAPICアピールの場 としての機能を果たします。 (2)具体的活動内容 ◆ 個別活動サポート 各研究テーマの進捗・実現の動向については、運営幹事会に検討を委託し、 その報告をもとに各分野・地域別委員会等への活動支援策、全委員会に共通す る課題の検討を行います。 ◆ 全体活動プロモート ・ 「日本創生」の理念のもと、長期的な視点、大きなスケールで議論する 場とします。 ・ 適宜議題・テーマを選定し、外部ゲスト・会員会社トップを交えながら、 議論を展開する場とします。 ・ 議論内容は、機関誌に掲載するとともに、対マスコミアピールにも活用 していきます。 -5- 4.国土委員会 (主な活動目標) ★世界・アジアとの競争視点から陸海空の戦略的インフラのあり方 - 首都圏地方広域計画への提案 - 首都高機能更新の検討 - オリンピック誘致協力 4-1.アジア・総合交通研究会 平成19年度より、従来の「交通輸送研究会」を、アジアとの交流・連携の視 点から、わが国における陸・海・空の交通のあり方を考える「アジア・総合交通 研究会」に発展させ、わが国産業の競争力強化、海外からの投資促進などを図る 方策を検討しています。 20年度は、以下の検討を実施します。 (1)港湾・空港との関係における交通輸送についての検討 発展著しいアジアの各港との関係の中、わが国の港湾・空港機能について、港 湾・空港につながる交通網からの視点で競争力の強化を考えていきます。 なお、港湾、空港そのもののあり方も大きなテーマとなりますが、本件につい ては国土委員会全体の課題として捉え、必要に応じ、新たな検討組織の立ち上げ を図ることとします。 (2)首都高大規模更新についての研究、まとめ 19年度に検討項目を①~④に分けて検討を開始した各分科会において、以下 の検討を実施し、まとめを行います。 ① 高度な改築・更新・新設工法 ・ケーススタディでの施工検討 ・ケーススタディ検討での課題の整理 -6- ② アセットマネジメント・LCC評価 ・健全性評価手法の検討 ・ケーススタディでの健全性評価 ・ケーススタディでのLCC概略評価 ③ 官民連携による改築・更新・新設 ・事業手法に関する調査研究 ・モデルケースの事業手法の適用性の検討 ④ 首都高の価値評価と管理の意義 ・視点、方向性の整理・検討 ・社会機運の醸成 -7- 4-2.国土利用研究会 平成19年度の当研究会では、これからの首都圏における戦略投資のあり方や 都市構造論等の検討内容について全体構想(中間報告)をまとめました。 20年度は具現化のために重点項目を選択、各論についてさらなる検討を進め、 関係各方面に説明し、実現への推進を図っていく予定です。 また、国土形成計画・全国計画の閣議決定が予定より大幅に遅れており、広域 地方計画のスケジュールにも影響が出てくるものと思われます。そうした周辺状 況を見極めながら、柔軟な対応を取っていく予定です。 なお、19年度中間報告において、国際競争力強化の重点戦略地域として位置 づけている東京臨海部について、民間資金や開発手法を活用した都市開発、鉄道 整備を、オリンピック誘致に関する検討として、関連する複数研究会の委員によ るチームで別途進める予定です。 -8- 4-3.基幹交通ネットワーク研究会(新設) 当研究会は、国際競争力・地域活性化の面から必要とされる環状道路形成等に ついて、平成20年度から新設します。 周辺状況を見極めながら、柔軟な対応を取っていく予定です。 -9- 4-4.地方空港活性化研究会 当研究会は、利用が伸び悩む国内地方空港の活性化策をテーマとして研究を実 施しています。平成20年度は以下の活動を実施します。 ① これまで研究してきた北陸ブロックの諸空港の活性化策についての提言を、 北陸経済連合会や石川県・富山県に対し実施します。19年度から議論が本 格化し始めた国土形成計画の北陸圏に関わる広域地方計画協議会において、 提言の内容が活用されることを目指します。 ② 19年度に空港活性化提言を実施した北九州市、佐賀県、(社)九州経済連合 会のフォローを実施します。 ③ 世界・アジアの動きを把握し、その中で日本の空港はどうあるべきか、勉強 会・検討会を実施します。また、空港・航空施策の有識者による講演会も実 施します。 以上の活動を通じて、空港問題全体の知識を深め、新たな研究対象を検討しま す。 - 10 - 4-5.大都市新生研究会 当研究会は、首都圏高速道路ネットワークの検討を経て、平成19年度に首都 高速道路(株)と勉強したテーマの中で、 「PFIの基本3類型」、事業スキーム、 SPCの構成員と首都高の立場、資金調達等の検討・整理を行いながら、20年 度は首都高のケーススタディにつなげていきます。 ケーススタディは、検討してきた2ルート(練馬~晴海、玉川~目黒)を含め、 便益(B/C)が高いと判断されるルートの中から1~2選定して実施します。 WGでは、ルート・工期・プロジェクト費用等の検討グループと、事業スキーム・ 資金調達方法等の検討グループの2グループで並行して実施していく予定です。 最終的には、国土形成計画ならびに社会資本整備重点計画策定の動向を注視し つつ、これまでの成果を踏まえ、これからの首都圏における幹線道路ネットワー クの実現に向けた新しい事業手法を提言すべく「(仮称)国益を踏まえた首都圏の 活性化に資する高速道路ネットワーク構築への公民パートナーシップ導入可能性 に関する調査検討」報告書にまとめます。内容は以下の予定です。 Ⅰ.高速道路ネットワーク構築の必要性 Ⅱ.高速道路の現状と公民パートナーシップ導入に向けて Ⅲ.首都高速道路におけるモデルケース検証 Ⅳ.公民パートナーシップによる高速道路構築の可能性 また、首都高のプロジェクトを実現していくためには、首都高、東京都、国土 交通省への働きかけが必須と考えられますので、19年度の首都高との勉強会を ベースに、「公民パートナーシップ導入検討部会」設立の検討を行います。 首都高速道路 国土交通省 東京都 JAPIC - 11 - こういった一連の動きの中で、公民連携手法研究会との連携も図っていく予定 です。 また、大都市新生を実現するための手段となりうる大深度地下利用について、 国土交通省等との連携により機運醸成、調査検討活動を行います。 - 12 - 5.地域委員会 (主な活動目標) ★地域経営の効率化、活性化、競争力強化方策 -公民連携による地域ビジネスの創出 -カジノ立法化への技術協力 -川崎市での循環型産業都市構想推進 5-1.公民連携手法研究会 平成20年度の当研究会は、 「 官民協力による、より良い社会資本整備を進める」 という大命題のもと、PPPに係わる以下の検討を行う予定です。 ① 東京臨海部開発の促進、ならびにオリンピック誘致推進もにらみ、JAPI Cで以前検討していたベイエリア縦断ライナーなどを参考に、臨海部での地 下鉄新線事業の可能性について、関連する複数研究会委員によるチームと連 携しながら、主に地域経営、事業性、公民連携に関して検討します。 ② 平成18年度東京都決算参考書財務諸表等をもとに、東京都の財政状況の勉 強を始め、自治体財政健全化法、公会計等の理解も深める予定です。この中 で、自治体の遊休土地等についても勉強する予定です。 ③ 他の研究会等における具体的プロジェクト実現のため、依頼があれば、PP Pの事業手法の検討を視野に入れて活動します。 ④ PPPに関する、セミナー、講演会等について主催団体との連携・後援・支 援活動を必要に応じ進めます。 以上の活動に加え、地域再生・地域活性化の推進制度に関する資料等や土木基 幹インフラPFI(PPP)等についての情報等の収集にも努めます。 - 13 - 5-2.複合観光事業研究会 政権与党(自由民主党)政務調査会・観光特別委員会カジノエンターテイメン ト検討小委員会では、岩屋毅委員長、萩生田光一事務局長を中心に、次年度国会 におけるカジノ法制化実現に向けて、政権与党である公明党、また野党民主党と も足並みを揃え、議員立法化を目指しての動きが急となっております。 このような背景を踏まえ、20年度の当研究会においては、活発化している各 自治体の動きを捉え、それぞれがカジノ導入についての正しい理解を深め、世論 の形成を醸成し、どうしたら地域に根ざすカジノを実現できるかについて、意見 交換や研究会への参加を行いながら研究、啓蒙活動するとともに、政府・与党に 対する意見提示や、制度実現・具体化への積極的参画を実施します。 (1)地方自治体、民間団体との意見交換、研究会への参加 カジノ検討の動きが見られる全国の自治体、民間団体との意見交換、研究会へ の参加(横浜商工会議所の第4回・第5回研究会への参加、沖縄経済同友会との 第2回意見交換等を含む)を行います。 *カジノ検討の動きのある都道府県 北海道、岩手、秋田、宮城、山形、福島、栃木、東京、神奈川、静岡、 石川、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、和歌山、香川、徳島、山口、 福岡、大分、長崎、宮崎、沖縄 (2)各国の法制度の研究 (3)海外事例に見る考え、ビジョン、政策、実現手法等の研究 (4)海外事例の視察(マカオ、シンガポール) (5)連携と広報活動 議員連盟、小委員会、中央官庁、地方自治体、日本経団連、地域経済連合会、 民間団体等との連携・協力を図りながら、カジノ導入の正しい理解と世論の形成 に向けて適切な広報活動を行います。 - 14 - 5-3.東京インナハーバーシティ研究会 当研究会では、晴海地区、豊洲地区を中心に勝どき・竹芝・日の出・芝浦ふ頭 にわたる東京臨海部を東京インナーハーバー地区と位置づけております。中でも 中央区晴海埠頭地区、江東区豊洲埠頭地区、有明地区および台場・青海地区をイ ンナーハーバー地区として、そのポテンシャルの高さに着目しあるべき姿につい て研究を進めてきました。 これまでは、交通インフラの脆弱性等から開発が進展してきませんでしたが、 築地市場の豊洲地区への移転、幹線道路の整備の進展等を契機に機運が高まりを 見せつつあります。2016年の東京オリンピック誘致も契機として、たとえば 港湾局用地などの公有地を活用した先導的プロジェクトを進めることができれば、 地区の開発も進むと想定されます。 平成20年度は臨海部開発を、東京オリンピックのみならず、地域開発という 視点から民間の開発力・活力を利用して展開する可能性を検討していきます。J APICの他の研究会等(公民連携手法研究会等)と連携を取りながら進める予 定です。都のオリンピック対応計画では、地下鉄等の鉄道新線については考えて いませんが、地域開発という視点で考えると将来鉄道新線は必要不可欠と思われ ます。トータルの開発として民間活力(資金も含めて)を活かしたPPP(公民 連携)の事業手法を活用し、インフラを含めた地域開発を効率的に進めることを 検討していきます。 また、当該エリアの主要な地権者法人は協議会(東京インナーハーバー連絡会 議)を設立してまちづくりのための様々な活動を展開しており、特定非営利活動 法人東京オリンピック招致委員会もスタートしていますので、今後、行政やこれ らの協議会や委員会等との連携を図り、開発の達成目標を明確に設定し、事業推 進方策を検討します。 その実現に向けては、機運の醸成が必要と思われますので、幅広い広報活動の 展開を検討していく予定です。 - 15 - 5-4.京浜研究会 当研究会では、平成20年3月にまとめた「地球環境都市の実現に向けて~ハ イブリッド・エコ・コンビナート事業の推進~」をもとに、川崎市、川崎商工会 議所、NPO法人と連携して、具体的な政策として同構想が位置づけられるため に以下の活動を行っていきます。 (地球環境都市とは) 都市部や港湾地域に産業集積を抱えた都市において実施されている一般ごみの 再資源化や排熱利用の促進事業、エコタウン等を個別ではなく一体的に捉え、あ らゆる施設が循環連携し、新エネルギー再生基地なども含めた地域循環圏を形成 することで低炭素都市を発展させた地球環境都市を実現するものです。 (1)実現への手順(川崎市をモデル都市として) 第1ステップ:エコタウン等と近接する臨海地域の資源循環を実現 第2ステップ:資源循環に加えて排熱・エネルギー融通を実現 第3ステップ:周辺地域を含め事業系ごみを再生可能エネルギーとして生み出 す地域循環圏を形成 第4ステップ:広域静脈物流ネットワークを形成し、広域都市低炭素連携を実 現 (2)今後の取り組み 川崎市等関係機関と連携して次の事項の検討を行います。 ① 地域循環圏マスタープランの策定、検討 ② 再生可能エネルギー基地の経済立地の検討 ③ 排熱・エネルギー循環コアの形成に関する検討 ④ 新たな地域循環ネットワークインフラの検討 ⑤ 既存輸送ネットワークの有効活用策の検討 ⑥ 臨海部の有効活用策の検討 ⑦ 事業制度、仕組みの提案検討 - 16 - 6.社会委員会 (主な活動目標) ★人口動態・地域コミュニティ等問題の中、わが国繁栄と活力を維持する新しい 社会システムの構築 -ICTとまちづくりを融合した「U-TOWN構想」の推進 -同構想に関し、松山市での先導的モデルの推進と前橋市など地方中核都市 への展開 6-1.ユニバーサル社会構築研究会 当研究会では、ユニバーサル社会を実現するための政策としてICTとまちづ くりを融合させた「U-TOWN構想」の実現を図るため、これまでに実施して きた国土交通省との連携、各地域ブロックの経済団体、地方自治体との連携をさ らに深め、「U-TOWN促進事業制度」創設とモデル都市の推進を行います。 ① 国土交通省からの委託調査事業である「地域活性化に資するICT基盤の構 築と実用化に関する調査」のフォローアップ(同委員会) ② 国土交通省と連携してICT基盤構築のモデルケースとして松山市を取り上 げ、その具体化に向けた検討(高アメニティ・セキュリティ都市WS) ③ ICT共通基盤構築と実用化に関する課題解決策の検討(インテリジェント 国土WS) ④ 前橋商工会議所内に設置された「U-TOWNまえばし推進員会」と連携し て、同構想の主軸である「健康医療都市構想」の推進 ⑤ 特に「健康医療福祉」については今後のまちづくりの指針として各地方都市 への普及を目指すため、「疾病」、「健康増進」、「検診予防」の3つの機能をま ちなかで展開するための検討(組織新設) ⑥ U-TOWN事業制度の創設に向けた技術的検討、経済的検討の実施(幹事 会) ⑦ 地域ブロック内でのU-TOWN構想の推進に関する広報PR活動(幹事会) ⑧ 要請のあった地方自治体あるいは商工会議所等との接触 - 17 - 7.環境委員会 (主な活動目標) ★地球温暖化問題解決に向けた経済と環境との最適バランス ★わが国の環境技術を活用した産業の創造 -大都市でのCO 2 半減検証と制度整備 -富津市でのバイオマス利活用・農林業体質強化の社会実験推進 -森林ビジネス創造の推進 7-1.環境研究会 平成20年度の当研究会では、19年度から引き続き2WG体制(大都市圏W G、地方都市・中山間地WG)により、低炭素・循環型・自然共生型社会の実現 に向けた活動を行います。 (1)大都市圏WG 当WGは、19年度活動実績を基に、地球温暖化問題解決に向けて、 「経済と環 境との最適バランス」を図り、わが国の国際競争力を有する環境技術を活用した 産業創造を図ります。 また、大都市圏の拠点開発事業者、行政、学会、および他団体などとの連携に より提言実施体制の構築を図り、カーボンマイナス都市の実現に向けた課題抽出、 既存の法制度の見直し、制度提言を行うことにより、大都市圏の都市開発行政に おける環境政策の徹底を目指します。 (2)地方都市・中山間地WG 当WGは、19年度に引き続き、下記2SWG体制で活動します。 ① 資源循環SWG 19年度に開始した千葉県富津市における社会実験(耕作放棄地の面的集積 などによる国内農業の体質強化、ならびに同市内の山砂採取跡地における地域 バイオマスを活用した産業活性化など)を継続します。 - 18 - また、前述の社会実験を発展させ、食糧・資源自給率向上に向けた農山漁村 活性化ビジネスモデル「かずさ農商工連携・観光交流モデル事業」を19年度、 20年度にわたり、官民一体となって推進していきます。 ② 森林SWG 森林の公益的機能のあり方と国土保全、森林整備に資する新たな産業興しを 提言し、国産木材利用を軸とした地域振興策を策定します。 - 19 - 8.防災委員会 (主な活動目標) ★自然災害国に不可欠な「安心・安全」の体制整備 -首都圏・大震災後の早期復旧・復興に向けた「早期ガレキ処理」体制整備 8-1.防災研究会 当研究会では、災害に強い国土づくり・都市づくりを目的として、市民生活の 安全確保と企業活動の安全・継続性確保の観点から、大都市における総合的な防 災の検討、特に首都圏の大規模地震を想定した検討を行うとともに、災害発生後 の被害を最小化し、復旧・復興のスピードアップのためのインフラ整備を目標に 活動を展開してきました。平成19年度は、6月にこれまでの検討成果を踏まえ て「首都圏における震災廃棄物処理のあり方~震災有事マニュアルの作成と平常 時の事前準備~」を防災担当大臣へ提言し、国による課題解決に向けての環境整 備を進めてまいりました。 20年度は、あるべき震災廃棄物処理における重点課題に取り組み、さらに検 討内容を深化させるとともに諸官庁、関係先等との連携、法案の整備等に取り組 み、引き続き問題の解決に向けた活動を展開していきます。 また、並行して、巨大ターミナルと周辺業務地区のDCPに関する検討を行い、 首都直下地震を想定し、東京駅周辺(八重洲・京橋)地区における震災時の地域 としての継続可能性について、現況調査も交え調査活動を行い、実施方策の検討 を進めていきます。 - 20 - 9.水循環委員会 (主な活動目標) ★唯一の資源・水を有効に利用して、エネルギー・食料を自給し、水環境を守る 持続可能な文明の構築 -既存ダム「嵩上げ」などによる水力発電利用拡大の推進 9-1.水循環研究会 水はあらゆる生命の源であるとともに、われわれの生活基盤は様々な水の循環 と深く関わっており、当研究会では、水に関わる幅広い領域を視野に入れ、長期 的な視点に立った重要性、政策提言等の方向性を検討し、持続性あるテーマを選 定して活動していきます。 平成20年度は、19年度に引続き、オイルピーク対策、温暖化ガス削減の観 点から、全ての既存ダムを対象に、ダム嵩上げなどによる可能水力発電量を試算、 わが国の有力な代替エネルギーとしての可能性の検討を行います。具体的には、 わが国の既設ダムを嵩上げするなどして最大限活用し、水力発電量を増強させれ ば、非化石燃料(原子力、水力、その他)だけで、21世紀末の国内電力需要全 てを賄うことを目標に試算、検討を行います。 さらに、水素変換により水力再生エネルギーの急速な進展が予想されることか ら、水素研究の現状調査、水素単価、供給可能性の試算および自然再生エネルギ ーとしての水力発電による水素社会ネットワーク等の検討にも取り組みます。 以上の検討の成果をまとめ、わが国の今後の人口減少を視野に入れ、必要な電 力量を見通したうえで、既設のダムや、洪水調節、灌漑、上・工水利水等の多目 的ダムに着目し、中・大規模の水力発電の復権、化石燃料に頼らない社会を目指 し、省庁を超えた提言活動を展開していきます。 - 21 - 10.国際競争力委員会 (主な活動目標) ★グローバル化・競争力激化に対する総合的な国家戦略 ★実体経済とマネー経済、両面にわたる総合政策 -スイスIMD指標に代わる国際競争力指標「JADEX」と「国内広域地方 ブロック版」指標の開発 -指標に基づく課題抽出と解決 10-1.国際競争力研究会 当研究会では、平成20年度から陣容も新たにJAPIC国際競争力議論の各 論編に取り組むこととしました。 各論を始める大前提としては、世界的にはマネー経済の伸びは著しく、各国の 経済に及ぼす影響も無視できないものがありますが、やはりわが国は今後ともモ ノづくり、すなわち製造業を中核に据えて世界市場、とりわけアジア市場に打っ て出ていくべきという考え方が根底にあります。その前提のもとに各論で、本年 度は、主としてアジア市場でわが国製造業が円滑な経営を進めるために必要な関 連サービスの競争力が十分に整備されているかどうかを精査し政策提言すること がわが国の国益につながると確信しております。関連サービスには、物流、金融、 IT、人材、制度面等など重要な要素がありますが、本年度は、製造業と密接な 物流から取り組むこととします。 具体的には、国際競争力強化戦略WGで、以下の3つをテーマとして検討を実 施します。 ① 国際競争力指標(JADEX)の広域地方ブロック版の作成(2008年4 月目標) ② JADEXの2008年版への更新(2008年4月目標) ③ 国際物流分野における日本の国際競争力と強化政策の提言 - 22 - 特に本年度は、物流分野にフォーカスして、現状を分析し、ユーザー側の視点 から改善策を探り、制度や社会的課題を解決することと、これに資する技術適用 を考え、市場の創出も検討していきます。 さらには、JADEX2008と道州制も視野に入れた広域地方ブロック版を 完成し、外部の有識者等による評価の後、普及活動を展開します。昨年は、政府 のアジア・ゲートウェイ構想(19年5月発表)の重点7分野「アジアの共通発 展基盤整備」に「東アジアにおける新たな競争軸・評価軸の設定(指標の提示) の促進」と取り上げて頂いたので、次の展開としては、政府の具体的公式指標と してJADEXを採用して頂けるよう注力していきます。 - 23 - 10-2.国際ロジスティクス戦略研究会 当研究会は、国際競争力研究会等の関連研究会との連携・統合を行う予定です。 - 24 - 11.関西委員会 (主な活動目標) ★関西広域の活力再生を国際競争力の視点から検討 -関経連との連携強化 -近畿圏地方広域計画の提案と織り込み 平成19年度は、(社)関西経済連合会と連携し、関経連もメンバーに加わり、 国土形成計画、近畿圏広域地方計画への提言を目標に活動を展開し、提言書「K ANSAI 国際競争力・活力の強化と新たな産業広域圏の創造」を策定しました。 提言の骨子は以下のとおりです。 ・新しい「産業広域連携のネットワーク」を中部圏・北陸圏関西圏で形成 ・産業広域連携ネットワーク強化のため社会基盤整備 ・広域連携による技術革新、研究開発、情報発信の中心として大阪駅北区を位 置づけ 関西圏がアジアのゲートウェイとして、今後、新しい「産業広域連携ネットワ ーク形成」と、世界とのアクセシビリティを強化するという視点で、どういう社 会資本整備が必要なのか、関経連と連携しビジョンを策定しました。 20年度の当委員会の活動目標は以下のとおりです。 ① 国土交通省の国土形成計画に沿って、関経連と連携し、共同で近畿圏広域計 画に対して提言活動を展開します。また、近畿圏広域地方計画検討会議にて 同検討会議の主要委員である関経連よりJAPIC提言の織り込み活動を行 います。さらには、関係各省、行政に対しても提言を行い、実現に向けての 活動を展開します。 ② 地域機運の醸成を図るためシンポジウムを企画し、地元有力企業にも案内し 機運の拡大を図ります。さらには、中部委員会との交流も実施していきます。 以上を踏まえ、今後の委員会の活動方針を、幹事会メンバーを中心に協議して いきます。 - 25 - 12.中部委員会 (主な活動目標) ★「国際都市化」に向けた環境整備の研究 -グリーンインフラ整備を軸とした地域構想の推進 -伊勢湾再生の研究 平成20年度の当委員会の活動は次の3点が主となります。 ・提言書「グリーン都市“なごや”へ・その脱皮戦略」のフォロー活動 ・次のテーマ「伊勢湾再生」研究 ・関西委員会との連携 (1)提言書「グリーン都市“なごや”へ・その脱皮戦略」のフォロー活動 19年12月に発足した「(仮称)なごや都市環境研究会」を運営していきます。 提言書を起点とした研究活動となりますが、その結果を名古屋市の次期長期計画 へ反映させることを目指しています。なお、次期長期計画の策定は、19年度か ら22年度まで4年間の作業となります。 (2)「伊勢湾再生」研究活動 現時点で想定される研究内容は以下のとおりです。 ・対象領域:伊勢湾・三河湾およびそこに流入する流域全体 ・伊勢湾の現状の把握(特に東京湾・大阪湾などとの比較) ・都市部の環境負荷の低減 ・農地からの環境負荷の低減 ・森林の現状と伊勢湾およびその流域に与えている影響 ・都市と中山間地の交流促進がもたらす地域間格差や国土保全に与える影響 ・伊勢湾の漁獲高の現状と本来のポテンシャルおよび「伊勢湾再生」の指標とし ての可能性 ・大規模干潟等再生の可能性 - 26 - ・現時点で各行政が行っている諸施策の整理 ・「伊勢湾再生」に関して必要なデータの把握とその集積・活用の仕組み ・JAPIC環境委員会森林SWGとの連携 等 (3)関西委員会との連携 国際競争力強化の観点から、関西委員会からの提案を受けその連携活動につき 検討します。 なお、以上の活動目的達成のため、政治・行政・経済・大学・研究・企業・地 域市民・NPOなど、関係の各機関などと幅広く連携していきます。 - 27 - 13.その他(準備会等) (1)(仮称)九州委員会 平成17年の(社)九州経済連合会の当会入会を契機に、政府方針の「200 年住宅」、「環境モデル都市」他、アジアから見た総合交通ネットワークや当会の 進めている「U-TOWN構想」などのテーマを題材に、九州全体の活性化を目 的とした(仮称) 「九州委員会」の設立の準備に関し、北部九州経済界(福岡経済 界、北九州経済界)と意見交換を展開しました。 20年度も、委員会設立に向け、北部九州経済界との議論を継続します。 (2)長寿命型社会街区研究会(準備会) 準備会は、人口減、成熟社会に向けた長寿命型社会街区形成を大きな目標とし て、良好な生活環境の形成、行政コストの低減、地域競争力の強化、環境負荷の 軽減、地域価値の向上、民間にビジネスモデルの形成などを検討、推進すること を目的とした研究会の準備組織です。 平成19年度は、内閣官房地域活性化統合本部、国土交通省住宅局、同省都市・ 地域整備局などとの緊密な連携をとり、政府が推進している「環境モデル都市」 や「200年住宅」などの政策の整合を図る一方、北九州を中心とした産官学民 による地域モデルの形成を図ってきました。 今後は、この枠組みの中で、さらに首都圏など他の地域へのモデル展開を図り、 研究会としての体制を整え、具体的な地域での民間ビジネスモデル推進上の課題 を解決するよう制度提言、政策提言を行う予定です。 - 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