目 次 No.LK1101-00 大型共通編 1 6.塗 装 6−1 キャブ塗色‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−1−1 出荷シャシのキャブ塗装‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−1−2 上塗り塗装について‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−2 キャブ塗装時の注意事項‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−2−1 キャブ外装部品脱着時の注意事項‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−2−2 キャブ塗装に関する注意事項‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−2−3 スーパーハイルーフ車塗装に関する注意事項‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−3 ハイルーフパネル補修‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6 6 6 6 6 6 6 − 1 − 1 − 1 − 2 − 2 − 2 − 39 6−3−1 補修材料‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−3−2 主な使用工具‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−3−3 補修方法‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−4 塗装禁止箇所および部品‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−5 合わせガラスの取扱い‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−5−1 塗装時の注意事項‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−5−2 合わせガラスの見分け方‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−6 外板焼付け塗装時のコンピュータの取扱い‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−7 ジーバード処理‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−7−1 ジーバード処理した場合の注意事項‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−8 ディスクホイール塗装‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−8−1 ディスクホイールの塗装禁止箇所‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−8−2 タイヤローテーション時の注意事項‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6−9 塗装時の警告ラベル,コーションプレート類の取扱いについて‥‥‥‥‥‥‥‥ 6− 10 燃料タンク容量の表示ラベルについて‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6− 10 −1 燃料タンク容量表示ラベルの種類‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6− 10 −2 燃料タンク容量の確認方法‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ (最終ペ−ジ, 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 − 42 − 42 − 43 − 44 − 46 − 48 − 48 − 48 − 49 − 50 − 50 − 51 − 51 − 51 − 52 − 53 − 53 − 55 − 55 ) 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6−1 6−1 キャブ塗色 6−1−1 出荷シャシのキャブ塗装 キャブは、下表の上塗り塗装(完成塗装)を実施しております。 塗料メーカ カラー番号 名 称 関西ペイント E−1001 ホワイト ただし、フェンダ,ステップカバー,ドアガーニッシュは無塗装品のため、必ず上塗り塗装を行って下さい。 (ユーザーカラー選択時は、上塗り塗装の必要はありません) 6−1−2 上塗り塗装について 上塗り塗装をする場合には下記に留意して下さい。 (1)上塗り塗装を行う場合、塗装の密着性を良くするために下地のサンディングは入念に行い、研ぎ残し のないようにして下さい。なお、この場合、板の継ぎ目のシーラは絶対に剥がさないで下さい。 〔研ぎ面の状態〕 (悪い例) (良い例) 研ぎ残し 研ぎ目が均一になっている。 塗膜 塗膜 (2)上塗り塗料の選択について ①鉄板部品に塗装の場合‥ ウレタン系の自然乾燥型塗料の使用を推奨します。ラッカ系の塗料に比べ仕上がり品質、耐色あせ性 が格段に向上します。上塗り塗膜は 30μ 以上は確保して下さい。 日本ペイント NAX−マイティラックG2 推奨銘柄 関西ペイント レタンPG−60 大日本塗料 V−Top ②樹脂部品に塗装の場合‥ 樹脂部品(ステップカバー,クォータガーニッシュ,フェンダー,ドアガーニッシュ等)への塗装は 樹脂との相性および低温時の耐衝撃強度の低下防止の面から樹脂用塗料の使用を推奨します。 推奨銘柄 日本ビー・ケミカル (NBC) R240・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ A R255硬化剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ B 関西ペイント レタンPG60ベース・・・・・・・・・・・・・・ A レタンPGプラスチック硬化剤・・・・ B 藤倉化成 レクラック#440N・・・・・・・・・・・・・・ A レクラック#440N硬化剤・・・・・・・・ B 注 上記3銘柄共、各々 A と B を4:1の割合で混合する ・なお、樹脂部品に両面共塗装すると、低温時の耐衝撃強度が更に低下するので、裏面への塗装は避 けて下さい。 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6−2 6−2 キャブ塗装時の注意事項 6−2−1 キャブ外装部品脱着時の注意事項 キャブ外装部品の締付ボルトは、ボルトの締付トルクの安定化および工具溝くずれ防止のため主として‥ キャブ前面、側面まわりのねじ径6mm 以上のものについて工具溝の形状を十字→星形(トルクスボルト) に変更致しましたので溝と適合する工具を使用して下さい。 6−2−2 キャブ塗装に関する注意事項 キャブ関係、その他完成塗装を行う場合、キャブおよびシャシ関係の部品の中で、乾燥時の熱に弱いもの、 また、塗装をしない部品のマスキング等、次の点にご注意下さい。 (1)マスキングする部品‥ 各オーナメント、各銘板(型式,シャシ番号用)、各コーションプレート等、塗装をしない部品は、 完全にマスキングして下さい。(トップマークは取外し可能です)また、ワイパブレード,ウォッシャ ノズル,ティルトシリンダのピストンロッド部(クロームメッキ部),フロントキャブサス ショック アブソーバのピストンロッド部,ラバーホース類,バルブ類,配線接続部,バッテリ,ブレーキブー スタ,ティルト用ホース類およびバルブ類には絶対に塗装しないで下さい。‥ フロントパネル取外し後の冷却水リザーバタンク,ウォッシャタンク,ホース(ビニールホース含む) 等の樹脂部品およびゴム部品にはマスキングを施し絶対に塗装しないで下さい。‥ ウインドまわりはマスキングすると共に、特にラバー,樹脂部品には高熱が部分的に当たらぬように して下さい。 (2)キャブ室内等汚れた場合は必ず中性洗剤で拭き取り、ガソリン,シンナの使用を禁じます。 (3)乾燥時の注意 ①自然乾燥の場合には、乾燥時間は長いが、乾燥温度が低いので特に問題はありません。しかし、強 制乾燥の場合は、80℃を上限として下さい。80℃を超える強制乾燥を行う場合はプラスチック製品、 ゴム部品は車両から取外して下さい。 ②キャブサスペンションエアスプリングへの塗料付着防止および限界温度について‥ エアスプリングは塗料が付着したり、乾燥時、高温にさらされますと耐久性が低下します。そこで、 塗装時はマスキングの処置および高温乾燥時(80℃以上)は遮熱処置の徹底をお願いします。 ③エアコン付車は配管系が異常高温(100℃以上)になりますと圧力安全弁が機能し、冷媒が放出され ることがあります。 ④エアクリーナ本体を取外した場合はエンジン側吸気口を完全にシールし、塵埃,塗料等の侵入のな いようにして下さい。‥ また、取付時はホース取付を完全にし、確実にクランプして下さい。 ⑤ハイルーフ車はルーフ本体が FRP 製のため、乾燥時 80℃を超えないよう注意して下さい。 (4)尿素 SCR システムについて ①塗料の付着を防ぐため、塗装作業時はシステム全体をカバーして下さい。 ②尿素水タンクの耐熱温度は 80℃のため塗料の強制乾燥時の温度はそれ未満のこと。‥ 塗料を強制乾燥させる場合は尿素水タンクより尿素水を抜いて下さい。自然乾燥の場合は不要です。 ③抜いた尿素水は再使用しないで下さい。‥ 抜く時に微細なごみが混入する可能性があり、故障の原因になります。 ④配管内の尿素水が尿素水タンクに戻ってから作業して下さい。 (5)エアバッグ装着車については「2章 SRS(サプリメンタルレストレイントシステム)エアバッグ装 着車の注意」もご参照下さい。 (6)フェンダ,ステップカバー,ドアガーニッシュは、無塗装品のため、必ず上塗り塗装を行って下さい。 ‥ (ユーザーカラー選択時は、上塗り塗装の必要はありません) 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 (7)上塗り塗装時の注意事項 ①塗装時 80℃を超える場合には下図の部品を取外して下さい。 80℃を超える場合の取外し部品 6−3 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 ②キャブエアサスペンションスプリングは 80℃以上にならないよう遮熱処置をして下さい。 ‥ また塗装がかからないようにして下さい。 キャブ・エアサス・スプリング(前面図) キャブ・エアサス・スプリング(後面図) 6−4 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 ③ラジエータグリル取外し要領 1.グリル下端のグリルレインフォースメントを取外す。 2.クリップ(21 ヶ所)を取外す。 ‥ (ラジオペンチで裏側からクリップをつまむと外しやすい) ラジエータグリル取外し要領 6−5 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 ④トップマーク取外し要領 ・トップマークは、ラジエータグリルに取付けてあります。 ‥ ラジエータグリルの裏側よりボルト4ヶ所を取外して下さい。 トップマーク取外し要領 6−6 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 ⑤バンパガーニッシュ,グリルセンター,グリルサイド,プロテクタ,スポイラ取外し要領‥ ○バンパガーニッシュの取外し‥ ・ナンバープレートが付いていないことを確認して下さい。 ‥ ・ガーニッシュを車両前方へ引抜いて下さい。 ‥ ○バンパグリルセンターの取外し‥ ・バンパグリルセンターを車両前方へ引抜いて下さい。 ‥ (注)バンパグリルセンターを取外す際、格子部をつまんで引抜かないで下さい。 ‥ ○バンパグリルサイドの取外し‥ ・バンパグリルサイドを車両外側へ引抜いて下さい。 ‥ ○バンパプロテクタの取外し‥ ・バンパプロテクタを車両外側へ引抜いて下さい。 ‥ ○バンパスポイラの取外し‥ ・M 6ボルト(11 ヶ所)を取外して下さい。 バンパグリルサイド バンパグリルセンタ バンパスポイラ バンパガーニッシュ バンパプロテクタ 6−7 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6−8 ⑥PSカバー取外し要領 1.左右に付いているボルトを取外して下さい。 2.カバーを上方向に向けて取外して下さい。 PS配管カバー B B PS配管 B B PSカバー取外し要領 ‥ 1 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 ⑦バンパーステップ用コーションプレートの注意事項‥ 塗装時に、バンパーステップ用コーションプレートに塗料が付着しないように‥ マスキングして下さい。‥ 万が一、コーションプレートが汚れたり破損した場合は必ず新品に貼替えて‥ 下さい。 バンパーステップ用コーションプレート部品番号 : 74552 − E0021 6−9 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 10 ⑧ドアウェザストリップ取付要領‥ キャブの塗装時に、ドアウェザストリップを取外した場合は、下記要領にて取付けて下さい。取付方 法を誤りますと雨洩れなどの原因となりますので、十分ご注意願います。 ・ウェザストリップの組込みと接着 1.ボデー側の目印A,Bとウェザストリップの目印位置を合わせて、まずこの位置から組付けて‥ 下さい。 2.一般部の組込み‥ 一般部は、A,B部組付け後に実施し、ウェザストリップのたるみがA,B部のコーナーに‥ 集まるように貼付けて下さい。ウェザストリップ目印位置説明図(次ページ)矢印で示す方向‥ へしごき付けるようにして下さい。 ウェザストリップ組付位置説明図 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 ウェザストリップ目印位置説明図 ウェザストリップ断面図 6 − 11 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 ⑨スカッフプレート取外し要領 1.ビス4ヶ所を取外す。 2.キャップを取外す。 3.キャップ開口部に指を掛け、スカッフを左右にゆすったりせず、垂直に引き上げる。 4.車両後方側から、順番に爪を抜いていく。 5.再組付時は、スカッフの爪をボデー側の穴に確実に合わせてから組付のこと。 スカッフプレート取外し要領 スカッフプレート取付部 断面図 6 − 12 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 13 ⑩フロントカウル部メインシール取付要領‥ 上塗り塗装を行う場合は、フロントカウル部メインシールにマスキングを施して塗装して下さい。‥ やむを得ずメインシールを取外した場合は、下記要領にて新品に交換して下さい。 フロントカウル部メインシール部品番号 : S7682 − 11300 1ケ/1台 ・取付要領 1.フロントカウルのフランジ面に対してメインシールの両端部をフロントカウル両端部の位置‥ 決めリブに合わせて差込む。 2.フロントカウル両端部から順々に車両中心に向けてメインシールを差込む。 ・注意事項 1.フロントパネル内への水入りを防止するために必ずフロントカウル両端部の位置決めリブに‥ メインシールを合わせて組付けて下さい。 2.メインシールの向きは断面A−Aとなるよう取付けて下さい。 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 14 ⑪フロントコーナパネル部メインシール取付要領‥ 上塗り塗装を行う場合は、フロントコーナパネル部メインシールを取外すかマスキングを施して塗装 して下さい。 フロントコーナパネルメインシール部品番号 : S7681 − 11160 2ケ/1台 ・取付要領 1.フロントコーナパネルに明けられた穴にフロントコーナパネル部メインシールを挿入して‥ 下さい。 ・注意事項 1.メインシールに取付けられたリテーナは確実にフロントコーナパネルに取付けて下さい。 2.フロントパネル内への水入り防止のため、シールの向きは断面B−Bに示す方向になるよう‥ 取付けて下さい。 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 15 ⑫ドアサブシール取付要領‥ 1.ドアパネルのドアサブシール両面テープ貼付面の汚れ・水分・油分およびワックス等をきれいな‥ ウエス等で拭き取って下さい。 2.ドアサブシールのクリップをドアパネル取付け穴に根元まで十分挿入し取付ける。 3.ドアサブシールの両面テープ離型紙を剥がしドアパネルに圧着して下さい。 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 ⑬クォータガーニッシュ取外し要領‥ クォータガーニッシュは左側6ヶ所、右側5ヶ所をクリップにて取付けてあります。 ‥ 1〜2ヶ所ドライバーを使用しクリップを外せば、ガーニッシュを外すことが可能です。 1.ドライバーを入れる部位の板金部をキズ付けないようウエス等で保護する。 2.ドライバーをクリップ取付付近(下図参照)のガーニッシュと板金の間に入れる。 3.ドライバー先端を奥に入れて車両外側へ動かすとクリップが外れます。 4.1〜2ヶ所クリップを外す。 5.残りはガーニッシュを直接手で持ち外側へ力をかければ外せます。 6 − 16 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 17 ⑭ベンチレータ取外し要領 ベンチレータは上下で嵌合してあります。 1.ベンチレータの下側に手をかけ、ベンチレータを上側に動かす。(1〜2mm しか動きません) 2.下側を手前側(車両後方)へ引くと外れます。 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 18 ⑮ステップ取外し要領 ステップおよびステップロアカバーの取外しについては、下記要領を参考にして行って下さい。 ・前1軸車および前2軸車・ローキャブ STD‥ ステップおよびステップロアカバー取外し要領(6 − 19 〜 6 − 21 ページ) ・前2軸車ステップおよびステップロアカバー取外し要領(6 − 22 〜 6 − 24 ページ) ステップ取付けおよび取外し時の注意 ・キャブをティルトし、作業を行って下さい。 ・取付け時は先に取外したボルトを確実に締付けて下さい。 ‥ ボルト締付トルク‥ M 6ビス 2.7 〜 6.3 N・m{28 〜 64 kgf・cm} ‥ M 8ビス 7.5 〜 16.5 N・m{74 〜 172 kgf・cm} (標準ハイキャブの例) 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 19 □ 1段目ステップ取外し‥ 1)M 8ボルト①(片側4ヶ)を取外す。 □ ステップロアカバー取外し‥ 1)マットガードのM8ナット②(片側3ヶ)を外す。‥ 2)ステップカバーのM8ボルト③(片側2ヶ)‥ M8ナット④(片側2ヶ)を外す。‥ 3)M 8ボルト⑤(片側2ヶ)‥ M8ナット⑥(片側2ヶ)を外し、ステップ ASSY を外す。 ‥ 4)M 6ボルト⑦(片側2ヶ)を外し、ステップカバーをを外す。‥ (スポイラ付車の場合)‥ ② ⑥ ② ⑥ ② ステップカバー ⑤ ①① ⑤ ①① ⑦ ⑦ ④ ④ 前1軸車および前2軸車・ローキャブ STD ステップ仕様 ステップ取外し要領図 ③ ③ 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 □ 2段目ステップ取外し 1)M 8ボルト④(片側4本)を外す。 6 − 20 □ 3段目ステップ取外し 1)リテーナ①(片側5本)を外し、FR マッド ガードを外す。 2)M 8ボルト②(片側3本)、リテーナ③を外し、 フェンダライナを外す。 3)M 8ボルト⑤(片側3本)を外す。 注) 1. 上記作業はキャブをティルトし作業を行う。 2. 本図は左側を示す。 前1軸車・ハイキャブ ステップ取外し要領図 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 □ 2段目ステップ取外し 1)リテーナ①(片側5本)を外し、FR マッドガードを外す。 2)フェンダライナ前側を止めるリテーナを外し、フェンダライナをめくる。 3)M 8ボルト②(片側3本)を外す。 注) 1. 上記作業はキャブをティルトし作業を行う。 2. 本図は左側を示す。 前1軸車・ローキャブ ステップ取外し要領図 6 − 21 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 22 □ 1段目ステップ取外し‥ 1)M 8ボルト①(片側4ヶ)を取外す。 □ ステップロアカバー取外し‥ 1)ステップカバーのM8ボルト②(片側2ヶ)を外す。‥ 2)M8ボルト③(片側4ヶ)‥ M8ナット④(片側4ヶ)を外し、ステップカバーを取外す。 ①① ①① ④ ステップカバー ③ ② 前2軸車・ハイキャブおよびローキャブ OPT ステップ仕様 ステップ取外し要領図 ② 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 23 □ 2段目ステップ取外し‥ 1)M 8ボルト①(片側5本)を外す。 □ 3段目ステップ取外し‥ 1)リテーナ②(片側4本)を外し、FR マッドガードを外す。 ‥ 2)ステー S/A 取付用ボルト③(片側3本)を外す。‥ 3)M 8ボルト④(片側3本)を外す。‥ 4)リテーナ⑤を外し、‥ フェンダライナを外す。‥ 5)M 8ボルト⑥(片側3本)を外す。 注) 1. 上記作業はキャブを ティルトし作業を行う。 2. 本図は左側を示す。 前2軸車・ハイキャブ ステップ取外し要領図 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 □ 2段目ステップ取外し‥ 1)フェンダライナ前側のリテーナ①(片側6本)を外し、フェンダライナをめくる。‥ 2)M 8ボルト②(片側3本)を外す。 前2軸車・ローキャブ ステップ取外し要領図 6 − 24 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 25 ⑯ステップカバー,フェンダ取付けおよび取外し要領‥ ステップカバー,フェンダ廻りの部品取付けおよび取外しについては、以下の要領を参考にして行っ て下さい。‥ ・前1軸車ステップ,ステップカバーおよびフェンダ廻り取外し要領(6 − 26 〜 6 − 30 ページ) ・前2軸車ステップ,ステップカバーおよびフェンダ廻り取外し要領(6 − 31 〜 6 − 34 ページ) (前1軸車、標準ハイキャブの例) 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 □ フェンダライナ取外し 1)FR マッドガードのリテーナ①(片側5本)を外す。 2)M 8ボルト(片側3本)を外す。 3)リテーナを外し、フェンダライナを外す。 □ マッドガード取外し‥ 1)リテーナ④を外す。 □ ステップステー取外し‥ 1)M 8ボルト②,M 8ナット③を外し、ステーを外す。 前1軸車・ハイキャブ 6 − 26 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 27 □ フェンダ取外し‥ 1)M 8ボルト①,M 8ナット②を外し、フェンダ BKT RR を外す。 2)M 8ボルト③,M 8ナット④(片側4本)を外し、フェンダを外す。 ボルト① トラバースステップ無し 3ヶ トラバースステップ有り 4ヶ 前1軸車・ハイキャブ ナット② 2ヶ(LH) 2ヶ(RH) 1ヶ(LH) 1ヶ(RH) 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 □ ステップ ASSY 取外し‥ 1)トルクスボルト①(片側4本)を外す。‥ 2)M 8ボルト②を外す。‥ 3)M 8ボルト③(片側5本)を外す。‥ 4)M 8ナット④(片側3ヶ)を外す。‥ 5)M 8ボルト⑤を外す。 前1軸車・ハイキャブ 6 − 28 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 29 □ フェンダライナ取外し‥ 1)FR マッドガードのリテーナ①(片側5本)を外す。 2)M 8ボルト②(片側3本)を外す。 3)リテーナ③を外し、フェンダライナを取外す。 □ マッドガード取外し‥ 1)リテーナ④,M 8ボルト⑤を外す。 □ ステップステー取外し‥ 1)M 8ボルト⑥,M 8ナット⑦を取外し、 ステーを外す。 □ フェンダ取外し 1)M 8ボルト⑧(片側2本),M 8ナット ⑨(片側4ヶ)を外し、フェンダ BKT RR を取外す。 2)M 8ボルト⑩(片側3本)を取外し、フェ ンダを取外す。 前1軸車・ローキャブ 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 □ ステップ ASSY 取外し‥ 1)M 8ボルト①,M 8ナット①’を外し、ステップステーを外す。‥ 2)M 8ボルト②を外す。‥ 3)M 8ナット③を外し、A/C コンデンサと切り離す。‥ 4)M 8ボルト④を外す。‥ 5)トルクスボルト⑤(片側4本)を外す。‥ 6)M 8ボルト⑥(片側4本)を外す。‥ 7)M 8ボルト⑦を外す。‥ 8)M 8ナット⑧を外す。 前1軸車・ローキャブ 6 − 30 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 □ フェンダライナ取外し‥ 1)FR マッドガードのリテーナ①(片側4本)を外す。 2)M 8ボルト②(片側5本)を外し、ステー S/A を外す。 3)M 8ボルト③を外す。‥ 4)リテーナを外し、フェンダライナを外す。 □ フェンダ取外し 1)M 8ボルト④×3, M8ナッ ト⑤を外し、フェンダ BKT RR を外す。 2)M8ボルト⑥×3, M8ナッ ト⑦ × 4を外し、フェンダ を外す。 □ ステップステー取外し 1)M 8ボルト⑧,M 8ナット ⑨を外し、ステーを外す。 前2軸車・ハイキャブ 6 − 31 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 □ ステップ ASSY 取外し‥ 1)トルクスボルト①(片側4本)を外す。‥ 2)M 8ボルト② × 2を外す。‥ 3)M 8ボルト③(片側4本)を外す。‥ 4)M 8ナット④(片側3ヶ)を外す。‥ 5)M 8ボルト⑤を外す。 前2軸車・ハイキャブ 6 − 32 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 □ フェンダライナ取外し‥ 1)リテーナ①を外し、FR マッドガードを外す。‥ 2)M 8ボルト②(片側2本)を外し、ステーを外す。‥ 3)M 8ボルト③(片側2ヶ),リテーナ④を外し、フェンダライナを取外す。 前2軸車・ローキャブ ※ フェンダ,ステップステーの取外しは前2軸車ハイキャブと同じ。 6 − 33 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 □ ステップ ASSY 取外し‥ 1)トルクスボルト①(片側4本)を外す。‥ 2)M 8ボルト②(片側4本)を外す。‥ 3)M 8ボルト③を外す。‥ 4)M 8ナット④を外す。 前2軸車・ローキャブ 6 − 34 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 35 ⑰キャブティルト用コーションプレートのマスキングについて 1)コーションプレート貼付位置‥ キャブ後面左側 2)キャブ上塗り(本塗り)塗装時に、キャブティルト用コーションプレートに塗料が付着しない‥ ようマスキングして下さい。 3)もしコーションプレートが汚れたり損傷した場合は、必ず新品に貼替えて下さい。 ‥ コーションプレート部品番号:76523 − 2290 コーションプレート貼付位置図 ⑱ミラーステー再組付時の注意事項 1)ミラーステーを取外し再組付けする場合には、塗装が完全に硬化した後、組付けを行なって下‥ さい。 2)ミラーステー組付時、塗装面に傷をつけないよう注意して下さい。 3)ミラーステーのビスやボルト,ナット類の脱着時についた工具傷は、必ずクリヤラッカ等で‥ 補修を行なって下さい。 4)取外したミラーステーを再組付けする際には、下記の締付トルク値に調整して下さい。‥ a 右ミラーステー上部締付トルク 29±5.5 N・m{300±55 kgf・cm}‥ b 右ミラーステー下部締付トルク 29±5.5 N・m{300±55 kgf・cm}‥ c 左ミラーステー上部締付トルク 29±5.5 N・m{300±55 kgf・cm}‥ d 左ミラーステー下部締付トルク 85±15 N・m{900±150 kgf・cm}‥ (次ページを参照下さい) 5)ミラーステー(親水機能付メインミラー付)の取外し・再組付時、鏡面(親水機能付メインミラー) へ汚れなど付着した際、シリコーン入りスプレー・溶剤、コンパウンド入りのスプレー・溶剤‥ などによる鏡面への清掃は、親水機能を低下させる恐れがあるため行わないで下さい。 【汚れの清掃方法は、以下の手順(内容)で実施下さい】 ‥ カーシャンプーやガラスクリーナーなどで洗浄した後、多量の水で洗い流して下さい。‥ (カーシャンプーやガラスクリーナーの中には、シリコーン・コンパウンドが入っているものも ありますので成分表をよくご覧下さい。) 6)ミラーステー再組付後は、右ドア付けミラーステーとフロントガラスが干渉する恐れがあります ので、必ず取外し前の隙間または、7.0mm 以上の隙間を確保して下さい。(6ー 37 ページ参照) 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 36 ①部 ②部 ③部 締付トルク T=15.5±2N・m(2級)C 締付トルク T=6.5±1.5N・m(2級)C ①部 右ミラーステー上部 締付トルク T=15.5±2N・m(2級)C 締付トルク 29±5.5 N・m{300±55 kgf・cm} ④部 左ミラーステー上部 ②部 右ミラーステー中部 締付トルク T=15.5±2N・m(2級)C 締付トルク T=6.5±1.5N・m(2級)C 締付トルク 85±15 N・m{900±150 kgf・cm} ⑤部 左ミラーステー下部 ③部 右ミラーステー下部 ミラーステイ再組立要領図 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 右ドア付けミラーステーとフロントガラスとの隙間確認 6 − 37 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 38 ⑲ワイパ再組付け時の注意事項 1)ワイパアームを取外し再組付けする場合は、アームを組付ける前にワイパモータが自動停止位置‥ で止まっていることを確認して下さい。‥ ワイパスイッチを入れモータを回転させた後、ワイパスイッチを OFF にすると自動停止位置で‥ モータが止まります。 (注)ワイパの作動はフロントパネルを閉めて行なって下さい。パネルを開けた状態では、ワイパ‥ のリンクに手をはさまれる危険があります。‥ また、停止後はスタータキーを抜取って下さい。 2)ワイパアームを締付ける際は、ブレード位置(高さ)を図示の範囲に合わせて締付けを行なって‥ 下さい。 3)ワイパアーム部は下記の締付トルク値に調整して下さい。‥ 締付トルク:19.6±2 N・m{200±20 kgf・cm} ⑳フロントグリップ取外し要領‥ フロントパネルを取外す際には下記手順にて行って下さい。 1)フロントグリップを取付けているボルトを外す。(フロントパネル裏側に左右各3箇所) 2)フロントグリップの取っ手部分についているカバーを取外す。(左右各2箇所) 3)カバーを取り外したらその奥についているボルトを外す。(左右各2箇所) (注)・フロントグリップを取外す際に上記指示以外のボルトは外さないで下さい。 ・ボルトを外す際にはフロントパネルが落下しないよう十分注意して下さい。 ・再取付け時には先に取外したボルトを確実に締付けて下さい。 フロントグリップ取外し要領 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 39 6−2−3 スーパーハイルーフ車塗装に関する注意事項 ※ 本注意事項はスーパーハイルーフ部分に限定したものです。‥ 塗装に関する一連の作業はリヤボデー取付前をお勧めします。‥ スーパーハイルーフ部は中塗り仕上げとなっておりますので、必ず上塗り塗装を施工して下さい。 (1)足付前の注意(塗装面の研ぎ作業)‥ 〈幅 40mm 以上の厚手のガムテープでマスキングする部位〉 ①ムーンルーフガラス端部全周 ②左右ウインド黒色アルミサッシ外周全周(ゴム製水抜きカバー部はマスキングテープを使用) ③行灯端部全周 ④左右ドリップチャンネル(マスキングテープを使用) (2)足付要領と注意 ①ムーンルーフおよびウインドは閉めた状態で行って下さい。 ②全体はダブルアクション等のマシーンの使用が可能です。 ③ムーンルーフ,ウインド,行灯およびドリップチャンネル周辺は手作業で行って下さい。 ④マシーンおよび手作業でのサンドペーパーの研ぎは# 180 〜# 240 で塗膜表面のテカリが完全に消 えるまで行って下さい。 (3)サフェーサー塗装と研ぎ ①養生のため貼ったマスキングガムテープを外し、通常のマスキングテープを使用し塗装不要個所を マスキングして下さい。(左右ドリップチャンネルはウレタン塗装が可能です) ②フロントバイザー(オプション)ブラケットのバイザー取付穴にマスキングをして下さい。 ③(2)の①,②同様にマスキングで養生して下さい。 ④ダブルアクション等マシーンおよび手作業で研いで下さい。(# 320 〜# 400) ⑤# 600 〜# 800 で手作業の水研ぎをして下さい。 ‥ (注)研ぎ終わった直後にムーンルーフ上に水をかけ排水パイプ内の研ぎ粉,研ぎ汁を完全に流して‥ 下さい。 ⑥水ふきをして帯電防止剤等で静電気を除去して下さい。(三菱樹脂(株)ヒシコート A または同等品) (4)塗装 ①塗装不要個所を完全にマスキングして下さい。 ②2液ウレタン塗装を行って下さい。(厚さ 30 ミクロンで2回行う) ③強制乾燥する場合は 50℃以下で1時間が最適、その後常温で自然乾燥させバイザーを取付けて下‥ さい。‥ (注)50℃以下の強制乾燥で取外す部品はありません。 ④フロントバイザーブラケットおよび行灯の取外しは極力行わないようにして下さい。‥ (シール材にて水洩れ防止用のシーリングをしているため)‥ 取外しの際は、取付け周りのシーリングを十分に行って下さい。 (5)みがき‥ 必要に応じて行って下さい。(要領はスチールボデーと同様) 6.塗装 (6)フロントバイザー取外し要領 フロントバイザー取付ボルト6カ所取外す 取付時のボルト締付トルク5N・m{0.5kgf・m} No.LK1101-00 大型共通編 6 − 40 6.塗装 (7)スーパーハイルーフの形状 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 41 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6−3 ハイルーフパネル補修 6−3−1 補修材料 品 名 主 成 分 適 用 ① ポリエステル樹脂 (PC-184C) 不飽和ポリエステル 危険物第4類第二石油類‥ ② ポリエステル用硬化剤 (パーキュア AH) メチルエチルケトン パーオキサイド 危険物第1類有機酸化物A‥ ③ ガラスマット(FEMD#450) ④ 塗料(レタン PG 60) アクリルポリオール系エナメル ⑤ 塗料用硬化剤 ポリイソシアネート ⑥ 塗料用シンナ キシレン ⑦ アセトン アセトン ⑧ IPA イソプロピルアルコール 危険物第4類第二石油類 危険物第4類第一石油類 ⑨ パテ (カシューエステラックパテ) 不飽和ポリエステル 危険物第4類第二石油類‥ ⑩ パテ硬化剤 メチルエチルケトン パーオキサイド 危険物第1類有機酸化物A‥ ⑪ コンパウンド‥ (ラヒング細目) ⑫ ワックス(ツインクル) ⑬ 養生テープ 粘着テープ(巾 18mm) ⑭ 養生紙 ⑮ ウエス メリヤス白ウエス ⑯ サンドペーパー #240、360、800 取扱い上の注意(⑬、⑭、⑮、⑯は除く) (1)取扱い場所は火気厳禁 (2)保管は必ず栓を行い通風性がよく、直射日光を受けない所。 (3)保管場所には必ず危険物の表示を行う。 (4)作業終了後直ちに使用器具,手指をアセトンで洗浄する。 (5)硬化剤の配合は正しく行う。‥ ポリエステル樹脂 :硬化剤= 99:1‥ 塗料(PG 60) :硬化剤= 10:1(シンナは塗料の 35%)‥ パテ(カシューエステラック) :硬化剤= 20:1 (6)材料中に異物の混入を防ぐ(特に水分、金属化合物)。 (7)廃溶剤,廃樹脂は、所定の方法で処置する。 6 − 42 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 43 6−3−2 主な使用工具 工 具 名 形 状 用 途 ハンドグラインダー (またはデスクサンダ) 広範囲サンデング用および切断 ハンドリューター Vカット、狭い所のサンデング スプレーガン 補修塗装用 ポリエチレン容器 樹脂、硬化剤混合用および 塗料調合用(2ケ) ハサミ(またはカッター) ガラスマット切断用 赤外線ランプ 補修箇所の加熱用 パテベラ パテ付け用 筋違いバケ(15号または2号) 樹脂含浸用 ゴム手袋 耐溶剤タイプ アテゴム 6ッ切 平面出し 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 44 6−3−3 補修方法 (1)補修可能範囲 ①素材の割れ,塗装面の傷共に全長 60mm までとする。 ②端,角部の割れ,欠けは 10mm2 までとし、それ以上の破損で原形のないものは補修不可とする。 ③補修箇所が複数になる場合は、出来栄えの判断による。 ④強度に影響のある部分(特に穴の周囲)の割れ、欠けの大きいものは製造メーカの意見を聞く。 (2)表面的な不良(気泡)の補修方法 ①気泡部分のゲルコート層をつぶす。 ②穴の周りをナイフあるいはロータリヤスリ等で斜めに削り、パテ付けしやすいようにする。 ③ゲルコートパテで埋める。パテを付ける前に、穴および穴の周囲をアセトンで十分に清浄にし、油脂, 汚れ,ほこり等を取り除く。パテはゲルコート表面よりも少し高めにつける。穴の内部に強く押しつ けるようにして接着を良くする。 ④当て板に耐水ペーパ# 400 〜# 600 を当てて磨き、パテ研ぎをする。平滑に磨くためには当て板を 用いるのが有効である。 ⑤コンパウンドで磨く。 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 45 (3)ゲルコート内のひび割れおよび深い傷の場合 ①ひび割れおよび傷をナイフあるいはロータリヤスリ等で V 字形に広げる。 ②筆およびへらを用い、ゲルコート樹脂を塗る。 ③当て板に耐水ペーパ# 400 〜# 600 を当てて研ぐ。 ④コンパウンドで磨く。 (4)FRP の穴および白化、亀裂の場合 ①白化損傷した部分をサンダで削取る。 ②内側と外側からマットおよびロービングクロスにて元の強化繊維構成と同じになるように積層する が内側は2〜3プライ多く積層する。 ③補修 FRP が硬化後、外側は平滑になるようにサンダと耐水ペーパ# 400 〜# 600 で水研ぎ後、ポリッ シングコンパウンドを付けて羽布掛けすると艶が出る。 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 46 6−4 塗装禁止箇所および部品 (1)キャブ、シャシまわりの下記部品には機能および耐久性維持のため塗装および油脂類の塗布(含付着) はしないで下さい。 ①ブレーキホースおよびブレーキ関連機器・部品類 ②各種ラバーホース類 ③電気配線およびコネクタ,灯火器,スイッチ他電気関係機器・部品類 ④スキャニングクルーズ,PCS のレーダセンサ ⑤バックブザー,ホーンの放音穴まわり ⑥キャブ,エンジン,シャシサスペンションおよびステアリング系のゴムプラスチック系部品 ⑦キャブパワーティルト用ラバーホース,ティルトシリンダのピストンロッド ⑧バッテリ ⑨ T/M 直付リターダ ⑩各種オーナメント,マーク類 ⑪各種コーションプレート,ラベル類 ⑫ワイパブレード ⑬ウォッシャノズル ⑭配管・ケーブル類インシュレータ(遮熱板) ⑮排出ガス浄化装置(DPR)用圧力センサ,尿素 SCR 用センサ ⑯マフラ本体(含む DPR マフラ,尿素 SCR システム)およびフロントパイプ ⑰フロントキャブサス ショックアブソーバのピストンロッド ⑱フューエルクーラ ⑲尿素水タンクおよび尿素水ポンプ ⑳燃料フィルタの樹脂カバー(※) (※)燃料プレフィルタの樹脂カバーへの塗装付着防止に関する注意 塗料が付着すると、樹脂カバーに亀裂が発生し、エア吸い込みに‥ よるエンジン始動不良および燃料漏れの重大な要因となります。‥ よって、以下の注意を遵守下さい。 注意(1)塗装時、樹脂カバーは完全にマスキングを行うこと。 (2)塗装時、樹脂カバーに塗料を塗布、または付着した場合は‥ 樹脂カバーの交換をお願いします。 (2)シャシまわりの下記部品には機能および耐久性維持のため塗装および油脂類の塗布(含付着)は‥ しないで下さい。 ①シャシ搭載のエンジン ECU‥ キャブ,シャシを塗装する場合には、エンジン ECU(コネクタ部も含む)を確実にマスキングして 下さい。エンジン ECU の搭載位置につきましては「5章 ECU レイアウト図」を参照して下さい。 (3)ティルトシリンダおよびフロントキャブサス ショック‥ アブソーバのピストンロッドへの塗料付着防止に関する注意‥ ティルトシリンダおよびフロントキャブサス ‥ ショックアブソーバのピストンロッド部に塗料が‥ 付着した状態で走行しますとシリンダ内のシール‥ に塗料が付着、あるいは塗料によるシールの傷付‥ きが生じ、シリンダ油洩れの重大な要因となります。‥ よって、ロッド部に塗料が付着する恐れのある場合‥ には、ロッド部のマスキングを徹底願います。‥ また、ロッドに塗料が付着した場合は、完全に取り‥ 除いて下さい。その際、ロッドに打痕、ひっかき傷等‥ を付けないよう、十分ご注意願います。 ティルトシリンダのピストンロッド図 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 フロントキャブサス ショックアブソーバのピストンロッド図 6 − 47 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 48 6−5 合わせガラスの取扱い 合わせガラスは2枚のガラスの間にポリビニールブチラール膜を入れ、加熱圧着して製造しております。‥ 一般の使用条件では、特に問題がありませんが塗装時等高温、多湿の条件下では中間膜の剥がれ,発泡等の不 具合の発生する場合がありますので、取扱いには十分ご注意願います。 6−5−1 塗装時の注意事項 自然乾燥を行う場合は問題ありませんが、赤外線ランプ等を使用して強制乾燥を行う場合は、120℃以下の 温度で 30 分以内に乾燥を行うよう管理願います。‥ 120℃以上の温度で乾燥を行う場合は、ガラス表面が 120℃以上に上昇しないよう被いをするか、またはガ ラスを取外して下さい。 6−5−2 合わせガラスの見分け方 ガラス左下側に JIS マーク、メーカマーク等が右図の‥ 通り記されております。合わせガラスは JIS マーク下‥ 側に LP または LS の記号が記されておりますので、‥ この記号で識別できます。 (部分強化ガラスはZで表示している) 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6−6 外板焼付け塗装時のコンピュータの取扱い 外板焼付け塗装時には下記の注意に従ってコンピュータを取扱って下さい。 焼付け塗装条件 コンピュータの取扱い 1 焼付け炉内温度 120℃ キャブ内雰囲気(床上50mmの所) 85℃以下 取付けたまま 2 焼付け炉熱風または赤外ランプで温度不明の時 キャブ内雰囲気85℃以下 (床上50mmの所) 取付けたまま 3 上記以上の温度が予想される場合 コンピュータを取外す 6 − 49 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 50 6−7 ジーバード処理 フロントピラー内をジーバード処理した場合、フロントピラー下端の水抜き穴が塞がる恐れがあり、塞がった 場合、そのままにしておきますと、水が溜まり、ハーネス結線部が腐食します。よってジーバード処理を行っ た場合は次の通り点検し、水抜き穴を必ず確保して下さい。 6−7−1 ジーバード処理した場合の注意事項 (1)フロントピラー内のジーバード処理後は必ず、フロントコーナ下部の水抜き穴(左右各1ヵ所、 計2ヵ所)を点検して下さい。 (2)水抜き穴がジーバード剤で詰まっている場合は、この水抜き穴がフロントピラー内と通じるように‥ 詰まっているジーバード剤を取除いて下さい。 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 51 6−8 ディスクホイール塗装 ディスクホイールに追加塗装する場合は、下記項目を守って行って下さい。 6−8−1 ディスクホイールの塗装禁止箇所 (1)下記部位への塗装禁止‥ ディスクホイール取付面,ディスクホイール合わせ面(平面部),ホイールナット当たり面,‥ ハブまたはドラムのディスクホイール取付面,ハブとのはめあい部(インロー部) 塗装禁止箇所 6−8−2 タイヤローテーション時の注意事項 タイヤローテーションをする場合は、塗装禁止箇所となる面の錆,ゴミ,泥などを取除いて下さい。‥ また、塗装禁止箇所となる面に、ボデー色などの追加塗装がある場合は剥がし、面をきれいに清掃してから タイヤローテーションを行って下さい。 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6−9 塗装時の警告ラベル,コーションプレート類の取扱いについて 6 − 52 (1)キャブ,シャシ各部には各種の警告ラベルが貼付されています。これらは安全上、車両取扱い上非常 に大切なものですので、塗装時には必ずマスキングして汚損のないようにして下さい。 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6− 10 燃料タンク容量の表示ラベルについて 6 − 53 (1)道路運送車両法施行規則改正に伴い、自動車検査証へ燃料タンクの個数,容量の記載が義務付け‥ されました。(車両総重量7トン以上の貨物自動車)‥ これに伴い、検査作業の容易化を目的に燃料タンク本体の給油口付近に容量表示ラベルが貼られて‥ います。 (2)容量ラベルの貼付け位置については「燃料タンク容量の確認方法」を参照して下さい。 (3)塗装時には確実にマスキングをして下さい。 (4)その他取扱い注意について ・塗装等の汚れはガソリンで拭き取って下さい。(塗料溶剤の使用禁止) ・架装時、傷を付けたり、剥がしたりしない事。 ・不正容量表示のラベルと交換しない事。ラベルは一度剥がすと再貼付け出来ません。 ・燃料タンクの追加等による増容量時は追加の燃料タンクに容量,寸法を示すラベルを貼付けて‥ 下さい。 ・標準で貼付けている容量表示ラベルの日野品番は次の「ラベルの種類」の通りです。‥ 架装時、ラベルを破損した場合は最寄りの地区販売会社にご相談下さい。 6− 10 −1 燃料タンク容量表示ラベルの種類 日野品番:74559 − E0130 日野品番:74559 − E0140 日野品番:74559 − E0150 日野品番:74559 − E0161 日野品番:74559 − E0170 日野品番:74559 − E0180 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 日野品番:74559 − E0330 日野品番:74559 − E0420 日野品番:74559 − E0460 日野品番:74559 − E0440 6 − 54 6.塗装 No.LK1101-00 大型共通編 6 − 55 6− 10 −2 燃料タンク容量の確認方法 参考 公称容量 (L) 外形寸法 長さ×幅×高さ (mm) 100 660×532×352 130 外形寸法の タンク容量 約(L) 燃料が 入らない 部分 約(L) タンク 実容量 (計算値) 約(L) S7740−E0082 74559−E0130 124 22 102 620×652×415 S7740−E0202 74559−E0140 168 31 137 150 440×695.2×605.2 S7740−E0212 74559−E0150 185 36 149 200 900×652×415 S7740−E0222 74559−E0161 244 39 205 200 510×695.2×605.2 S7740−E0282 74559−E0161 215 13 202 200 750×610.2×506.2 S7740−E0670 74559−E0161 232 35 197 220 600×700×605 S7740−E0780 74559−E0420 254 35 219 324 42 282 359 50 309 340 39 301 345 48 297 345 48 297 タンク品番 ラベル品番 280 1050×610.2×506.2 300 1325×652×415 300 940×653.5×553.2 S7740−E0252 74559−E0170 300 1120×609.4×505.4 S7740−E0242 74559−E0170 300 サブタンク 1120×609.4×505.4 S7740−E0E30 74559−E0170 タンク容量表示 (貼付け)位置 「タンク上面」に 容量ラベル貼付け 「タンク上面」に 容量ラベル貼付け S7740−E0690 74559−E0330 S7740−E232 容量ラベルの例 タンク本体の寸法 L× W×H TYPE1 660×532×352 TYPE2 960×385×310 「タンク上面」に 容量ラベル貼付け フィラーネックの タンク内挿入部 容量 100L 74559−E0170 燃料が入らない部分 (例) タンク両端等鏡板取付部 フィラーネックの タンク内挿入部 タンク角等のR部 330 875×700×605 S7740−E0590 74559−E0440 390 1025×700×605 S7740−E0460 74559−E0460 「タンク上面」に 容量ラベル貼付け 371 40 331 434 46 388
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