心内血貯血槽 HC

**2014 年 10 月 16 日(第 3 版)
*2011 年 7 月 7 日(第 2 版)
認証番号:220AIBZX00073000
管理医療機器
機械器具 7 内臓機能代用器
人工心肺用貯血槽 JMDN コード:31710102
心内血貯血槽 HC
再使用禁止
【警告】
1. 本品の使用前に、この添付文書の全てを熟読すること。
2. 本品を人工心肺血液回路と接続する際は、接続部が確実に接
続されていること及び閉塞やリークが生じていないことを、接続
時及び使用時に確認すること。[閉塞やリークにより、灌流に障
害が生じる可能性がある。]
3. 本品を使用の際は、陰圧が - 33.3kPa (- 250mmHg)を超えて使
用しないこと。[破損する可能性がある。]
4. ハロゲン化炭化水素系の麻酔剤、例えばイソフルラン(フォーレ
ン)、ハロゲン化エーテル系の麻酔薬、例えばエンフルラン(エ
ンフレン、エトレン)、全てのアルコール系薬剤と本品が接触し
ないようにすること。[プラスチックを損傷する可能性がある。]
●
【禁忌・禁止】
1. 再使用禁止。使用後は廃棄すること。
2. 再滅菌禁止。
3. 本品は、同一患者にのみ使用可能な製品であるため、複数の
患者に使用しないこと。
4. 本品を改造しないこと。
5. 本品を切断して使用しないこと。
6. レギュレーター設定値は吸引源で規定されている吸引圧以下の
設定にはしないこと。
7. 陰圧吸引補助脱血法を施行する際にはコントロール可能なレギ
ュレーターを使用すること。
8. 吸引源は単独で使用し、他の機器と共用しないこと。[吸引源を
他の機器と共用した場合は必要な陰圧を維持できない可能性
がある。]
9. 吸引源からレギュレーター間のラインを分岐しないこと。[分岐し
たラインを圧開放すると、逆流する可能性がある。]
10. 吸引回路を閉塞させた状態で、陰圧力を緩めるレギュレータ
ーの操作は行わないこと。[逆流による汚染の可能性がある。]
11. レギュレーターとリザーバの間に使用する吸引ラインは、滅菌
済みのものを使用すること。
12. レギュレーターとリザーバの設置位置は、リザーバをレギュレ
ーターより高い位置で設定すること。また、出来ない場合は、レ
ギュレーターとリザーバの間に使用する陰圧補助ラインをレギ
ュレーターとリザーバポートより低い位置で弛ませること。
血液適合性の向上を目的としたソフトラインコーティング品とコーティ
ングなし品がある。
[全体図]
タイプ A 及び B
タイプ C
[ポート配置図]
タイプ A 及び B
タイプ C
*【形状・構造及び原理等】
フィルター孔径及び吸引血入口ポートのサイズ及びコーティングの有
無により 6 つのタイプが存在する。
タイプ
フィルター
孔径
吸引血
入口ポート
A
20 μm
B
40 μm
C
40 μm
製品番号
ソフトライン
コーティング
コーティング
なし
1/4”
BO-HC2811
HC2811
1/4”
BO-HC2821
HC2821
3/8”
BO-HC2822
HC2822
1/4
MJ-CV059.CP01.03
名
称
①クイックプライミングポート(フィルター内側)
②ベント接続ポート
③プライミングポート(フィルター内側)
④プライミングポート(フィルター外側)
⑤吸引血入口ポート
⑥血液出口ポート
外
径
3/8”(9.5mm)
1/4”(6.4mm)
1/4”(6.4mm)
1/4”(6.4mm)
1/4”又は 3/8”
(6.4 又は9.5mm)
3/8”(9.5mm)
[内部構造図]
図はタイプ A 及び B。タイプ C は吸引血入口ポートのサイズが違う。
【操作方法又は使用方法等】
注意:本品の使用に際しては、本書の【警告】及び【使用上の注意】
の項の各記載内容に注意しながら、以下のとおり使用すること。
・本品を使用する場合はマッケ・ジャパン社製の製品を併用すること
を推奨する。
<使用前>
1. 使用前に、本品及び包装が破損していないことを確認すること。破
損が発見された場合は、使用しないこと。
2. ラベルに表示されている使用期限を確認すること。使用期限を過
ぎている場合は、使用しないこと。
3. 使用前に、本品のロットナンバーを控えること。
4. 本品は、適切なホルダーに設置すること。
<体外循環回路への接続>
組立てならびに各ポートの接続は無菌的に行なうこと。
タイプ A 及び B
1. 陰圧吸引補助脱血法を使用する場合
(1) ベント接続ポートのキャップ(黄色)を外して、吸引源と接続する。
(2) 吸引血入口ポートのリダクションキャップ(青色)を外して、サッカー
ラインと接続する。
(3) 使用しないポートは、気密性を保つためにキャップを締め付けて
おく。
(4) 血液出口ポートのキャップ(青色)を外して、静脈リザーバへの回
路に接続する。
2. サクションポンプを使用する場合
(1) ベント接続ポートのキャップ(黄色)を外す。
(2) 吸引血入口ポートのリダクションキャップ(青色)を外して、サッカー
ラインと接続する。
(3) 血液出口ポートのキャップ(青色)を外して、静脈リザーバへの回
路に接続する。
タイプ C
最大流量: 6 L/min
[血液・体液・粘液等に接触する主な原材料]
ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン
[作動・動作原理]
本品は、心臓血管手術において人工心肺装置を用いた体外循環血
液回路に接続され、心内血及び吸引血のろ過、消泡、貯血を行なう。
ポリウレタン製の消泡部により消泡し、ポリエステル製のフィルターに
よりろ過を行なう。
【使用目的、効能又は効果】
本品は、心臓血管手術において人工心肺装置を用いた体外循環血
液回路の一部として使用する人工心肺用貯血槽である。心内血及び
吸引血等のろ過、消泡、貯血を行なう。
【品目仕様等】
最大貯血量
最大吸引圧
ダイナミックプライミングボリューム
2 L/min: 350 mL 以下
4 L/min: 600 mL 以下
6 L/min: 800 mL 以下
2800 mL ±10 %
- 33.3 kPa (- 250 mmHg)
1. 陰圧吸引補助脱血法を使用する場合
(1) ベント接続ポートのキャップ(黄色)を外して、吸引源と接続する。
(2) 吸引血入口ポートのキャップ(赤色)を外して、サッカーラインと接続
する。
(3) 使用しないポートは、気密性を保つためにキャップを締め付けて
おく。
(4) 血液出口ポートのキャップ(青色)を外して、静脈リザーバへの回
路に接続する。
2. サクションポンプを使用する場合
(1) ベント接続ポートのキャップ(黄色)を外す。
(2) 吸引血入口ポートのキャップ(赤色)を外して、サッカーラインと接続
する。
(3) 血液出口ポートのキャップ(青色)を外して、静脈リザーバへの回
路に接続する。
<陰圧吸引補助脱血法を使用する時の使用上の注意>
陰圧吸引補助脱血法において本品を使用する場合には、最大吸引
圧が -33.3kPa (-250mmHg)を超えて使用しないこと。
1. 陰圧吸引補助脱血法において本品を使用する場合には、陰圧吸
引補助ラインにガスフィルターを使用せず、ウォータートラップを装
着すること。
2. 陰圧吸引補助脱血法において本品を使用する場合には、陰圧補
助ラインは毎回滅菌された新しい回路を使用すること。
3. 陰圧吸引補助脱血法において本品を使用する場合には、貯血槽
に陽圧アラーム付きのモニター並びに陽圧防止弁を装着するこ
と。
4. 陰圧による貯血槽本体の変形で、目盛りに表される貯血量は実際
2/4
MJ-CV059.CP01.03
より高めになるため、余裕をもって貯血量を設定すること。
5. 本品に薬液を注入する際、陰圧により薬液が入りすぎることがある
ため、薬液注入量に注意すること。
<プライミング>
タイプ A 及び B
1. 本品には、フィルターの外側をプライミングするポート(1/4”)が2ヵ所と、
フィルターの内側をプライミングするポート(1/4”)が2ヵ所ある。使用し
ないポートは、気密性を保つためにリダクションキャップ(青色)とルア
ーキャップ(白色)を締め付けておく。
2. ルアーロックコネクターを使用するときは、ルアーキャップ(白色)を外し、
メスのルアーロックコネクターを使用する。
3. チューブを直接接続するときは、リダクションキャップ(青色)を外し、
1/4”のチューブを使用する。
4. クイックプライミングポート(3/8”)からフィルターの内側をプライミングす
ることもできる(赤色キャップ)。
タイプ C
1. 本品には、フィルターの外側をプライミングするポート(1/4”)が2ヵ所と、
フィルターの内側をプライミングするポート(1/4”)が2ヵ所ある。使用し
ないポートは、気密性を保つために全てのキャップを締め付けておく。
2. ルアーロックコネクターを使用するときは、ルアーキャップ(白色)を外し、
メスのルアーロックコネクターを使用する。
3. チューブを直接接続するときは、リダクションキャップ(青色)を外し、
1/4”のチューブを使用する。
4. クイックプライミングポート(3/8”)からフィルターの内側をプライミングす
ることもできる(赤色キャップ)。
<体外循環を開始する>
・廃棄
使用済みの本品を廃棄する場合は、感染などに注意し、医療廃棄物
として、適切に処理すること。
<その他>
1. 本品は滅菌済みにつき、再滅菌、再使用はしないこと。
2. 本品のいかなる部分へもアルコールやアルコールを基材とした薬剤
等を使用しないこと。
3. 本品を何かにぶつけたり、硬いもので叩いたりしないこと。
4. 最大流量を超えて使用しないこと。
5. 最大貯血量を超えて使用しないこと。
6. 血球損傷を防ぐために過度の陰圧を掛けないこと。
【使用上の注意】
<重要な基本的注意>
1. ソフトラインコーティング品のポリマーコーティング剤の主成分は、ポ
リオキシエチレンヒマシ油である。その成分の誘導体を含有する医
薬品において、ショック等の報告があるため、使用には注意するこ
と。
2. 本品は滅菌医療機器であり、開封後直ちに使用すること。
3. 本品を開封・使用する際に、パッケージあるいは製品に破損、破袋等の
異常が認められた場合には、使用しないこと。
4. 本品と併用する、特に接続する医療機器に関しては、その医療機器に
付属の添付文書等を参照すること。
5. 使用済みの本品を廃棄する場合は、感染などに注意し、医療廃棄物と
して、適切に処理すること。
6. 少量の薬液を注入するときは、フィルター外のルアーポートから注
入すること。[フィルター内に注入すると、薬液がフィルター部に滞
留し期待する薬効が発現しない可能性がある。]
7. 使用に際しては使用の期限に注意し、使用の期限を過ぎている場合は、
使用しないこと。
8. 本品の使用は一回限りで、本品を再滅菌、再使用してはならない。
9. 組立てならびに各ポートの接続は無菌的に行なうこと。
10.血球損傷を防ぐために過度の陰圧を掛けないこと。
11.使用中はヘパリンを適量投与し、血液凝固に対する監視を怠らないこ
と。
12.使用後の本品は、耐水性の袋等に入れ、周囲の環境を汚染しないよう
一般廃棄物とは区別して廃棄すること。
13.フィルターの詰まり等に備え、緊急交換用に予備の心内血吸引貯
血槽を準備すること。
14.プライミング前にルアーロックキャップ等接続部の締めこみ確認を
行うこと。[輸送中の振動等により接続部に緩みが生じている場合
がある。ルアーロックキャップ等が外れていたり、緩んでいると、汚
染や血液流出を起こす可能性がある。]
15.循環中、血液由来成分を投与した場合、pH 及び ACT が変動す
る可能性がある。循環血液の測定を行い、適切な血液管理を行うこ
と。[適切な抗凝固対策を行わないと血栓形成の可能性がある。]
16.最大流量を超えて使用しないこと。
17.最大貯血量を超えて使用しないこと。[消泡が十分に行われず貯
血槽内が陽圧になり、吸引液量の低下、輸液等の逆流、ポートから
の血液の噴出等を招く可能性がある。]
18.本品は、本添付文書に従って使用すること。
19.本品を、本添付文書と異なった方法又は異なった目的に使用した
場合の責任は使用者側にあり、弊社はいかなる責任も負いかねる。
20.本品の使用は用法を熟知した心臓血管外科医並びに内科医、胸
部外科医並びに内科医及び救命救急部の医師に限定される。
21.本品の使用に当たっては、原理及び操作性を熟知し、十分なトレ
ーニングを行った有資格者が使用すること。
22.本品は医師の監督又は指示のもとで使用すること。
23.本品の滅菌包装の開封は、使用直前にかつ清潔域にて行うこと。
24.本品の内容が目的とする仕様に合致していることを確認した後、使
用すること。
25.本医療機器を用いた体外循環回路の接続・使用に当たっては、学
会のガイドライン等、最新の情報を参考とすること。<参考>日本
心臓血管外科学会、日本胸部外科学会、日本人工臓器学会、日
本体外循環技術医学会、日本医療器材工業会:人工心肺装置の
標準的接続方法及びそれに応じた安全教育等に関するガイドライ
ン
26.全体の機能を損なわない様に単回使用機器同士の接続及び単回
使用機器と装置のセッティングが確実にされていることを確認する
こと。
**【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
1. 貯蔵・保管方法
保管条件等保管時の注意事項
(1) 水のかからない場所に保管すること。
(2) 気圧、温度、湿度、風通し、日光、ほこり、塩分、イオウ分などを含
んだ空気などにより悪影響の生ずるおそれのない場所に保管する
こと。
(3) 清潔で乾燥した場所に、荷重の掛からない状態で保管すること。
(4) 化学薬品、有機溶剤の保管場所や腐食性ガスの発生する場所に
は保管しないこと。
(5) 高温、多湿、直射日光を避けて保管すること。
(6) 推奨保管温度は、本品の滅菌包装の貼付ラベルを参照。
輸送時の注意事項
(1) 傾斜、振動、衝撃(輸送、引渡時を含む)などを避け安定状態に注
意すること。
(2) 適正な梱包材に収納してから行うこと。
納入・引渡に関する事項
3/4
MJ-CV059.CP01.03
水濡れに注意し、直射日光及び高温多湿の環境に放置しないこと。
2. 使用の期限
製造日より2年(製造元ラベルに使用期限を表示)
【包装】
1 個入り
**【主要文献及び文献請求先】
マッケ・ジャパン株式会社
バスキュラーインターベンション&
カーディアックサージェリー・ビジネスユニット
〒140-0002 東京都品川区東品川 2-2-8 スフィアタワー天王洲
TEL 03-5463-8316 FAX 03-5463-6856
**【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
製造販売業者:
マッケ・ジャパン株式会社
〒140-0002 東京都品川区東品川 2-2-8 スフィアタワー天王洲
TEL 03-5463-8311 FAX 03-5463-6857
外国製造業者:
輸入先国:ドイツ
製造元:MAQUET Cardiopulmonary AG
(マッケ・カーディオパルモナリー社)
販売業者:
コスモテック株式会社
〒113-0033
東京都文京区本郷 2 丁目 3 番 9 号
TEL 03-5802-3832
4/4
MJ-CV059.CP01.03