報告書 PDFファイル - 岩手医科大学 先端医療研究センター

加齢に伴う神経損傷とその修復に関する研究プロジェクト
平成 11∼平成 15 年度私立大学学術研究高度化推進事業
(ハイテクリサーチセンター整備事業)研究成果報告
学校法人
研究組織
岩手医科大学
医学部 先端医療研究センター
平成 11∼15 年度 私立大学学術研究高度化推進事業
ハイテク・リサーチ・センター整備事業 研究成果報告書
加齢に伴う神経損傷とその修復に関する研究プロジェクト
平成 15 年 11 月
Nov, 2003
学校法人
研究組織
研究代表者
岩手医科大学
Iwate Medical University
岩手医科大学先端医療研究センター
Advanced Medical Science Research
Center of Iwate Medical University
小川 彰
Akira Ogawa, MD, PhD
平成 11∼15 年度 私立大学学術研究高度化推進事業
ハイテク・リサーチ・センター整備事業 研究成果報告書
学校法人名
学校法人岩手医科大学
研究組織名
岩手医科大学医学部 先端医療研究センター
所
在
.大学名
岩手医科大学
地 〒020-8505 岩手県盛岡市内丸 19-1
研究プロジェクト名
加齢に伴う神経損傷とその修復に関するプロジェクト
1.
神経組織の細胞内シグナル伝達機構の研究(
病態解明部門)
2.
脳血管障害後の組織修復に関するサイトカイン,増殖因子の関与,グリ
ア細胞白質内移植による修復的治療の研究(治療法検討部門)
3.
超高磁場 MRI・
PET 等を用いた神経系の加齢,変性,再生に関する研
究(神経再生・変性研究部門)
研究代表者
研究代表者名
小
川
プロジェクト参加研究者数
該当審査区分
彰
所
属
部
局
名
岩 手 医 科 大 学 医 学 部
102名
生 物 ・医 歯
職 名
医学部長
先端医療研究センター研究成果最終報告書発刊によせて
岩手医科大学学長
小野 繁
生命科学の領域では、2001 年に人間の遺伝子の DNA 配列(ゲノム配列)が、2002 年に
はマウスの遺伝子の DNA 配列(ゲノム配列) が発表されて、ゲノミクス、プロテオミクスが現
実のものとなってまいりました。くしくも本年は Watson とCrick が DNA の二重螺旋構造を
提唱してから50 周年にあたり、これにちなんだ各種の行事が開催され、特集記事が種々の
学術雑誌を飾っております。
生命科学の別の一翼は、21 世紀の課題といわれております脳機能の解明とその各種疾
病治療に対する応用であります。この領域も米国や欧州をはじめとする各国間でしのぎをけ
ずって研究が行われております。我が国でも理化学研究所の伊藤正男氏を中心として平成
5年に脳の世紀推進会議が結成されて爾来、脳機能研究の広い領域からの研究者が集ま
り、次の4つの視点から研究が推進されております。即ち
1) 「脳を知る」領域では、「脳の発生・分化機構」、「
神経回路網の構造、機能と形成機構」、
「脳の高次機能(記憶、学習、意識、情動、認識と生体リズムなど)」、「
コミュニケーション
の脳機能」の解明
2) 「脳を守る」領域では、「脳の発達障害の制御」「脳の老化の制御」「神経・精神障害の機
構の解明」「神経・精神障害の修復法の開発」
3) 「脳を創る」領域では、理論の立場から脳の構造と機能に迫り、新しい脳型の情報原理
を探求すると共に、その原理を技術として実現することを目指した脳型情報処理システ
ムの構築
4) 「脳を育む」領域では現代社会の重要な関心事である健康な脳の働きを育むことについ
て、人間の心の成長に視点を置いた脳の発達の原理やメカニズムの解明
であります。
本学医学部先端医療研究センターは、文部科学省私立医科大学ハイテク・リサーチ・セン
ター事業の補助を受けて平成 11 年4月5カ年計画で「加齢に伴う神経損傷とその修復に関
する研究プロジェクト」としてスタート
致しました。脳研究の一端を、病態解明部門、治療法
検討部門、神経再生・変性研究部門の三部門で協調して行い、この5年弱にわたる研究を
ひとまず終えて、本日ここに最終報告書刊行の運びとなったことは慶賀にたえません。本セ
ンター機構で得られた優れた研究成果を世界に向けて発信することが出来たのみならず 、
研究実施の過程で醸成された研究組織間の連帯と、大きな研究プロジェクトの運営で得た
知恵は、今後も本学の生命科学研究の基盤となり、本学においてより一層のアカデミズムが
昂揚されることと期待いたしております。さらにはこの様な成果や雰囲気は、本大学の他の
二つの使命であります教育と診療にも多大な促進効果をもたらすものと確信しております。
本研究に指導的役割を果たした佐々木和彦先端医療研究センター長、佐藤洋一プロジ
ェクト推進委員長ならびに本事業に参画された各委員のご努力に深い敬意を表し、本研究
が更に一層の発展をとげることを祈念して挨拶と致します。
目
次
先端医療研究センター研究成果最終報告書発刊によせて
I
運営組識と規定
先端医療研究センター設立目的
運営組織概要
運営組織
運営規定
II
研究成果概要
先端医療研究センター研究成果概要
平成 11 年度∼15 年度のプロジェクト運営状況
今後の展望・予定
学外研究者利用状況
病態解明部門(生理部門)
研究概要
プロジェクト報告
治療法検討部門(病理部門)
研究概要
プロジェクト報告
神経再生・変性研究部門(画像部門)
研究概要
プロジェクト報告
III 業績一覧
英文原著論文
英文総説・分担著書
国際シンポジウム
英文 Proceedings
国際学会発表
和文原著論文
和文総説
著書(
編集書籍・
単著)
国内シンポジウム
国内学会
講演
IV 論文別刷 (略)
V
研究者リスト
Ⅰ
運営組織と規定
岩手医科大学医学部
先端医療研究センターの設立目的
我が国は,平均寿命の延長と出生数の減少の為に高齢化社会を迎えつつある。それに
伴い脳血管障害患者や痴呆老人の数が急速に増加している。それだけに,加齢に伴う脳
機能変化,神経組織の損傷と障害後の病態,さらにはその修復に関する研究を推進するこ
とが強く望まれている。岩手医科大学医学部先端医療研究センターは,この社会的要請に
応えるべく,平成 11 年度から文部科学省ハイテクリサーチセンター整備事業の補助を受け,
「加齢に伴う神経損傷とその修復に関するプロジェクト」というテーマで,臨床的側面・生理
学的側面・病理学的側面から研究する場として発足したものである。
本センターは
1. 病態解明部門(生理部門)
2. 治療法検討部門(病理部門)
3. 神経再生・変性研究部門 (画像解析部門)
の三つの部門からなり,互いに連携をとりながら研究を進めてきた。
運営組識概要
先端医療研究センター(以下センター)
は,岩手医科大学「共同研究部門」に設置され
た一部門である(組識機構図)。センターの管理は学長を委員長とする「
ハイテク・リサー
チ・センター管理委員会」が行い,運営はセンター長を委員長とする「先端医療研究セン
ター運営委員会」で行っている。
センターの研究プロジェクトを推進するための企画・立案,研究成果の取りまとめ等を
協議するプロジェクト推進委員会が若手研究者を含めて組織され,具体的な事項に関し
て間断なく協議を行い,運営委員会への諮問ならびに運営委員会決定に基づく具体的
活動を行っている。
センターには多数の装置・設備が整備され,それぞれの装置・設備に管理責任者を置
き利用促進,維持・管理に当っている。また,センターには国内でも有数の3テスラの高
磁場を用いた精細な断層画像の撮像並びに機能的 MRI 画像を得るための装置である
「研究用磁気共鳴断層装置」を配備した「岩手医科大学超高磁場 MRI 研究施設」
を盛
岡市近郊に設置しており,先の「先端医療研究センター運営委員会」の管理のもと,セン
ターの研究プロジェクトの遂行,並びに学内外の研究者が利用できるよう,独自の「超高
磁場 MRI 研究施設利用委員会規程」等により円滑なる運営を図っている。
《 岩手医科大学
教育研究組織機構図 》
岩手医科大学
共
同
研究部門
共 同
研究室
歯学部
教養部
中
央
研究施設
先進歯科医療
研究センター
医学部
大学院
ハイテク・リサーチ
・センター
先 端 医 療
研究センター
超高磁場 MRI
研究施設
運営組織(平成 15 年 5 月 1 日現在)
(1)管理委員会
委員長
学長
委 員 副学長
医学部長(共同研究部門長)
歯学部長
教養部長
医学部附属病院長
歯学部附属病院長
医学部および歯学部ハイテクリサーチセンターの各センター長
超高磁場 MRI 研究施設長
事務局長
(2)運営委員会
セ ン タ ー 長 ( 委 員 東儀
英夫1
(神経内科学)医学部長
長)
佐々木和彦2
委
員
伊藤
3
佐々木
忠一
和彦
(医学部長)
(生理学)
澤井
高志
(病理学)
鈴木
満
(神経精神科学)
小川
彰4
(脳神経外科学)(超高磁場 MRI 研究施設長)(医学部長)
玉川
芳春5
江原
茂6
佐藤
洋一
(組織学)
佐藤
成大
(細菌学)
寺山
靖夫
(神経内科学)
立川
英一
(薬理学)
世良
耕一郎
(サイクロトロンセンター)
(放射線医学)
(放射線医学)(超高磁場 MRI 研究施設長)
平成 13 年 4 月医学部長就任,15 年 3 月退職
平成 15 年 4 月よりセンター長
3 平成 13 年 3 月退職
4 平成 15 年 3 月まで MRI 施設長,平成 15 年 4 月医学部長就任
5 平成 14 年 3 月退職
6 平成 14 年 4 月より委員,平成 15 年 4 月 MRI 施設長就任
1
2
(生理学)
(3)研究プロジェクト推進委員
主任委員
佐々木 和彦7
佐藤 洋一8
副主任委員
佐藤
井上
委員
遠山 稿二郎
似鳥
徹
小野寺 悟
斎野 朝幸
高島 浩一郎9
川崎
敏
木村 眞吾
吉岡 芳親10
平田 陸正11
稲田 捷也12
高橋 清実
堤
玲子
小幡 史子
前沢 千早13
黒瀬
顕
宇月 美和
斉藤 立華
立川 英一
工藤 賢三
加藤 章信14
阿部 隆志
高橋
智
槍澤 公明
鈴木
満
川村
諭
佐々木 真理
及川
浩15
寺崎 一典
洋一 7
敬8
(生理学)
(組織学)
病態解明部門取りまとめ
(組織学)
(超高磁場 MRI 研究施設,脳神経外科学)
(神経解剖学) 治療法検討部門取りまとめ
(神経解剖学)
(神経解剖学)
(細胞生物学)
(電気生理学)
(電気生理学)
(電気生理学)
(生体制御・器官生理学)
(免疫学・
細菌学)
(免疫学・
細菌学)
(ウイルス学・細菌学)
(細菌学)
(細菌学)
(病理学)
(病理学)
(病理学)
(病理学)
(薬理学)
(薬理学)
(消化器内科・肝臓病学)
(神経内科学)
(神経内科学)
(神経内科学)
(神経精神科学)
(神経精神科学)
(放射線医学)神経再生・変性研究部門取りまとめ
(放射線医学)
(サイクロトロンセンター)
• ハイテク・リサーチ・センターへ参加する部門が増えたため,研究プロジェクト推進委員に若干の異動が生じた。
• 定例でプロジェクト推進委員会を開催し(毎月第三月曜日5時∼),各委員のプロジェクト進行状況をチェックし,相互評
価をおこなってきた。
平成 15 年 3 月まで
平成 15 年 4 月から
9 平成 14 年3月退職
10 平成 15 年1月より
11 平成 14年3月退職
12 平成 15 年 9 月退職
13 平成 15 年 5 月より
14 平成 15 年 1 月より
15 平成 14 年3月退職
7
8
(4)設備・装置利用責任者
装 置・
設備名
設 置 場 所
レーザスキャニングサイトメータ
細菌学講座研究室(2号館 4階)
高速液体クロマトグラフ糖分析・微量精製システム
細菌学講座研究室(2号館 4階)
神経細胞培養・単離・スライス細胞
電位電流記録解析システム
生理学第一講座研究室(3・4号館 4階)
管理責任者名(所属)
・連絡先
稲田 捷也 (細菌学)
堤
玲子 (細菌学)
稲田 捷也 (細菌学)
堤
玲子 (細菌学)
木村 眞吾 (生理学第一)
川崎
敏 (生理学第一)
モレキュラーイメジャーFX
幅野 渉 (
DNA 解析室)
DNA 解析室(3・4号館 2階)
病理画像解析システム
病理学第一講座研究室(5号館 2階)
澤井 高志 (病理学第一)
宇月 美和 (病理学第一)
神経細胞及びグリア細胞培養装置
鈴木
満 (神経精神科学)
鈴木
満 (神経精神科学)
精神科学・眼科学共同研究室(7号館 6階)
小動物脳定位固定装置及び細胞移植装置
解剖学第二講座研究室(3・4号館 5階)
ユニット型実験室
江原 茂
(MRI 研究施設)
超高磁場 MRI 研究施設(滝沢村)
バイオ・
イメージングアナライザー
寺崎 一典 (サイクロトロンセンター)
超高磁場 MRI 研究施設(滝沢村)
研究用磁気共鳴断層撮影装置
(3T 超高磁場 MRI)
超高磁場 MRI 研究施設(滝沢村)
江原
茂 (MRI 研究施設)
神原 芳行 (MRI 研究施設)
(平成 15 年 5 月現在)
(5)超高磁場 MRI 研究施設利用委員会
委員長
委 員
超高磁場 MRI 研究施設長
(平成 11 年∼平成 15 年 3 月)
小川 彰
(脳神経外科)
江原 茂
(放射線科) (平成 15 年 4 月∼ )
高橋 清実
(細菌学)
吉岡 芳親
(生理学第二)
高橋
(神経内科学)
智
加藤 章信 16 (内科学第一)
鈴木
満 (神経精神科学)
佐々木真理
(放射線医学)
大平 明範16 (口腔外科学第二)
東海林 理 16 (歯科放射線学)
煕17
吉田
井上
敬
神原 芳行
16 平成 15 年 4 月より
17 平成 13 年 3 月退職
(動物実験センター)
(超高磁場 MRI 研究施設;脳神経外科)
(超高磁場 MRI 研究施設;主任放射線技術員)
運営規程
(1)本学組織規程(関係部分抜粋)
第6章
共同研究部門
(共同研究部門)
第 33 条 本学に共同研究部門を設ける。
2 共同研究部門に中央研究施設及び共同研究室並びにハイテク・リサーチ・センターを
設ける。
3 共同研究部門長には,医学部長をもってこれにあてる。
共同研究部門長は,共同研究部門の全般を管理統轄する。
(ハイテク・リサーチ・センター)
第 33 条の 3 ハイテク・リサーチ・センターに先端医療研究センター及び先進歯科医療研
究センターを設ける。
2 ハイテク・リサーチ・センターの各センターにセンター長をおく。
センター長は,所属職員を指揮監督し当該センターの管理運営にあたる。
3 前項に定める各センター長は教授の兼務とし,先端医療研究センター長は医学部教
授会において,又先進歯科医療研究センター長は歯学部教授会において選考し,学
長がこれを任命する。
その任期は3年とし,再任を妨げない。
ただし,任期満了前に欠員を生じた場合における後任者の任期は,前任者の残任期
間とする。
4 ハイテク・リサーチ・センターの管理運営については,別に定める。
(共同研究部門の教授等)
第 33 条の 5 共同研究部門に教授,助教授及び講師をおくことができる。
2 教授及び助教授は,学長が医学部・歯学部両学部の教授会に諮って選考し,理事会
の議を経て理事長がこれを任命する。
3 講師は,共同研究部門長が医学部・歯学部両学部教授会に諮って選考し,学長の承
認を経て理事長がこれを任命する。
4 教授,助教授及び講師は,共同研究部門長の統理監督の下に第 33 条の 2 から第
33 条の 4 に定める当該室長等の指揮監督を受け,自らも教育研究に従事する。
(共同研究部門の技師長等)
第 33 条の 6 共同研究部門に技師長及び主任技術員をおくことができる。
2 技師長は,第 33 条の 2 から第 33 条の 4 に定める当該室長等の命を受け,自ら業務
に従事するとともに,当該業務の技術に関し部下の職員を指導監督するものとする。
3 主任技術員は技師長を補佐し,技師長に事故あるときはこれを代理する。
4 技師長及び主任技術員は,学長が人事委員会の意見を聞いてこれを任命する。
附則 平成 12 年 3 月 27 日改正
(2)ハイテク・リサーチ・センター管理委員会規程
(設置)
第 1 条 岩手医科大学のハイテク・リサーチ・センターの運営に関する重要事項を審議する
ため,岩手医科大学ハイテク・リサーチ・センター管理委員会(以下「委員会」という。)を
設ける。
(委員会)
第 2 条 委員会は,次の各号に掲げる委員をもって組織し,学長が任命する。
(1)学長
(2)副学長
(3)医学部長(共同研究部門長)
(4)歯学部長
(5)教養部長
(6)医学部附属病院長
(7)歯学部附属病院長
(8)ハイテク・リサーチ・センターの各センター長
(9)超高磁場 MRI 研究施設長
(10)事務局長
(委員長)
第 3 条 委員会の委員長は,学長とする。
2 委員長は,委員会を召集し,その議長となる。
(委員以外の者の出席)
第 4 条 委員長は,必要に応じて委員会に委員以外の者の出席を求め,説明又は意見を
聴取することができる。
(ハイテク・リサーチ・センター規程)
第 5 条 先端医療研究センター及び先進歯科医療研究センターの規程については,別に
定める。
(事 務)
第 6 条 委員会の事務は,学務部がこれにあたる。
(規程の改廃)
第 7 条 この規程の改廃は,委員会の議を経て,学長が行う。
附則 この規程は,平成 11 年 12 月 1 日から施行する。
(3)先端医療研究センター規程
(設置)
第1条
岩手医科大学医学部・大学院医学研究科神経科学研究プロジェクトの「加齢に
伴う神経損傷とその修復に関する研究」を行うため,岩手医科大学のハイテク・リ
サーチ・センターに岩手医科大学先端医療研究センター (以下「センター」とい
う。)を置き,その円滑な管理運営について審議するため,岩手医科大学先端医
療研究センター運営委員会を設ける。
(研究プロジェクト部門等)
第2条 センターの研究プロジェクト部門及びその主なる研究施設・研究室等は,次のとお
りとする。
(1)病態解明部門
中枢神経におけるシナプス伝達の長期増強・抑制作用発現に関わる細
胞内シグナル伝達機構の研究プロジェクト。
(2)治療法検討部門
脳血管障害後の組織修復に関するサイトカイン,増殖因子の関与,グ
リア細胞白質内移植による修復的治療の研究プロジェクト。
(3)神経再生・変性研究部門
超高磁場MRI・ポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)
等を用いた神経系の加齢,変性,再生に関する研究プロジェクト。
研究プロジェクト部門
主なる研究施設・研究室等
第一生理学研究室
第二解剖学研究室
病態解明部門
(小動物手術室)
精神科学研究室(培養室)
薬理学研究室
第一病理学研究室
神経内科研究室
細菌学研究室
治療法検討部門
(レーザースキャニングサイトメータ室)
(高速液クロ分析室)
電子顕微鏡室
DNA解析室
脳神経外科学研究室
放射線科学研究室
神経再生・変性研究部門
超高磁場MRI
研究施設
サイクロトロンセンター
(先端医療研究センター長等)
第3条 本学組織規程第33条の3の第2項により,センターに先端医療研究センター
長(以下「研究センター長」という。)をおく。
2 研究センター長は,教授の兼務とし,第4条に定める運営委員会の委員の互選に
より候補者を選出し,医学部教授会の議を経て,学長が任命する。
3 研究センター長の任期は3年とし,再任を妨げない。
4 研究センター長に事故あるときは,あらかじめ研究センター長が指名する者がそ
の職務を代行する。
5 第2条に定める研究施設・研究室等に,研究施設及び研究装置・設備の管理等の
ため,必要に応じて管理責任者をおく。
管理責任者は第4条に定める運営委員会において選任し,研究センター長が指名
する。
(運営委員会)
第4条 センターの円滑な管理運営について審議するため,岩手医科大学先端医療研究
センター運営委員会(以下「運営委員会」という。)を設ける。
2 委員会の委員は,医学部長及び第2条の研究プロジェクト構成講座の教授等をも
って組織し,学長が任命する。
3 委員会の委員長は,研究センター長をもってあてる。
委員長は,委員会を招集し,その議長となる。
4
委員の任期は3年とし,再任を妨げない。
ただし,委員に欠員が生じた場合の後任者の任期は,前任者の残任期間とする。
5 委員長は,必要に応じて委員会に委員以外の者の出席を求め,説明または意見を
聴取することができる。
6 センターの利用に関する取扱いについては,別に定める。
7 委員会は,毎年度研究業績をまとめ,学長に提出しなければならない。
8 委員会の事務は,学務部がこれにあたる。
(その他)
第5条 この規程に定めるもののほか,センターの組織等に関する必要な事項は,運営
委員会の議を経て,学長が定める。
附則 この規程は,平成11年12月 1日から施行する。
2 この規程は,平成12年 8月23日から施行する。
(4)先端医療研究センター装置・設備の共同利用に関する内規
本センターの装置・設備(以下装置等)は,本センターの「加齢に伴う神経損傷とその修
復に関する研究」の推進のため利用されることを主目的とするものであるが,本センターの
研究プロジェクト以外の者が,先端的学術研究を行う場合,本センターの装置等の有効利
用を図ることを目的として,下記により先端医療研究センターの装置等の共同利用を許可
するものである。
(装置等)
1.共同利用の対象装置等は別紙のとおりとする。
なお,超高磁場 MRI 研究施設における装置等の共同利用については,別に定める。
(申請等)
2.本センターの装置等の利用を希望する者は,所定の利用申請書(様式1)に必
要事項
を記入の上,当該装置等の管理責任者に提出する。
(1)登録の有効期限は各年度末とする。
(2)継続申請とは,年度内または年度を継続して同一研究テーマで利用する場合に適
用する。
(審査等)
3.利用申請書の受付,審査および承認は,利用装置等の申請内容に応じて,当該
装置等
を管理する講座の所属長と管理責任者が行う。
4.利用に関しての当該装置等を管理する講座の所属長と管理責任者の承認後,セ
ンター
長の決裁を受けた利用申請書は,当該装置等の管理責任者が保管する。
(利用方法)
5.利用の承認を受けた者は,管理責任者の指示に従って装置等を使用する他,次
に掲げ
る事項に従わなければならない。
(1)利用の承認を受けた者は,利用に先立ち装置等設置の研究室および装置等の原状
を確認するとともに,利用後は原状を回復させた上で,利用記録を所定の記録簿に
記載し,利用の終了を管理責任者に報告しなければならない。
(2)利用に係る消耗品の経費は,原則として利用者が負担するものとする。
(3)利用者の故意または過失による装置等設置の研究室の汚染,破損および装置等の
損壊,機能低下等に伴う原状回復に要する諸経費は,利用者が負担しなければなら
ない。
(利用結果の報告)
6.装置等の利用によって得られた研究成果は,公表した印刷物または所定の様式
で,年
度末または利用終了後から起算して 6 ヶ月以内にセンター長に報告しなければならない。
(内規の改正)
7.本内規の改廃は,先端医療研究センター運営委員会で決定する。
附則 1 この内規は,平成 12 年 8 月 23 日から施行する。
(5)超高磁場 MRI 研究施設利用委員会規程
第1条 超高磁場 MRI 研究施設(以下「研究施設」という。)を利用するにあたり適正
かつ円滑なる運営を図るため,利用委員会を設ける。
第2条 利用委員会は,次に掲げる事項について審議する。
(1)研究施設における臨床または基礎研究の円滑なる運営に関すること
(2)研究施設利用についての課題審査に関すること
(3)研究施設利用採択課題の配分の調整に関すること
(4)先端医療研究センター運営委員会への上申事項に関すること
(5)その他
第3条 利用委員会の委員は,次の者をもって構成し,学長が任命する。
(1)研究施設長
(2)医学部,歯学部および教養部に所属する教育職員で研究施設を利用する者
若干名
(3)研究施設に所属する職員
(4)委員長が指名する者
若干名
第4条 利用委員会の委員長は,研究施設長をもってあてる。
2 委員長は,委員会を招集し議長となる。
3 委員長に事故ある時は,委員長が指名する委員がその職を代理する。
第5条 委員の任期は3年とし,再任を妨げない。ただし,委員に欠員を生じた場合の後
任委員の任期は,前任者の残任期間とする。
第6条 委員長は,必要に応じて委員以外の者の出席を求め,説明または意見を聴取す
る
ことができる。
第7条 研究施設における研究等に要する消耗品等必要経費は,研究者の負担とする。
第8条 利用委員会の事務は,学務部がこれにあたる。
第9条 この規程の改廃は,先端医療研究センター運営委員会の議を経て学長が行なう。
附 則
1.この規程は平成12年8月23日から施行する。
Ⅱ 研究成果概要
先端医療研究センター 平成 11 年度∼15 年度研究成果概要
急激な高齢化に伴う神経系疾患の増大に対処するために設立された本センターは,病態解明部
門(生理部門),治療法検討部門(病理部門),神経再生・
変性研究部門(画像解析部門)の3部門
にわかれて研究をおこなってきた。
病態解明部門(生理部門)は,中枢神経におけるシナプス伝達の長期増強・抑制作用発現に関
わる細胞内シグナル伝達機構を解明する部門として設立されたが,センター設立後に細胞内シグ
ナル伝達機構を研究するスタッフが,同部門に参画するようになった。各自がこれまでおこなってき
た細胞内シグナルあるいは神経系の生理機能に関する研究を継続しつつ,共同研究の芽を育むこ
とができた。その成果は,ヒト脳の形態学的な特徴や電気生理学的な研究によるシナプス伝達の細
胞内シグナル機構の解明のように,生理的な脳の形態と機能を解析したものに加え,脳を養う脳血
管平滑筋の性状を研究したものや,信号伝達物質(ATP,ステロイド)に対する神経細胞の反応性を
検討したグループもある。研究を進めるなかで,各自の実験手法やテーマに関して意見交換をおこ
ない,複数講座にまたがる研究プロジェクトを構成できた(病態解明部門研究概要参照)。
治療法検討部門(病理部門)
は,脳血管障害後の組織修復に関する仕事をおこなった。加齢を
背景とする神経変性過程を研究するグループは,各自の研究手法を用いて,低酸素刺激による
Nicotinic Ach 受容体の増加や変性疾患患者のフリーラディカル増加,あるいは神経軸索再生にか
かわるマーカーの検索などを研究した。脳(
血管)障害後の炎症にトロンビン,CRF family や
anandamide が関与することも明らかにできた。また,細菌毒素やウイルスによる神経症状発症機構
を研究し,その早期診断や治療に関わる成果も得られた。この部門でも複数講座にまたがる研究プ
ロジェクトを構成した(治療法検討部門研究概要参照)
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
は,当時は実験段階であった超高磁場 MRI を新規購
入し,その可能性を検討した部門である。超高磁場 MRI 研究施設はサイクロトロンセンターと隣接し
ており,そこに設置された PET とあわせて,脳の画像解析の研究を進めてきた。その結果,従来の
装置では描出困難であった大脳基底核の病変を明らかにできただけでなく,機能的 MRI や MR ス
ペクトロスコピーによる機能解析の可能性を証明できた。
以上3部門で研究成果を着実に積み上げてきたが,とりわけ国内に数台しか導入されていない超
高磁場 MRI 装置により,症状が顕在化する前に脳血管障害がとらえられるようになったのは特筆に
値する。今後,併設した PET とあわせて,脳機能の画像解析の研究を更に押しすすめることにより,
脳血管障害の発症前診断と予後予測が確実になされると期待される。更に,このような臨床研究に
加え,脳循環を特徴づける血流制御機構や,脳血管障害後の神経組織の修復まで視野に入れた
分子生物学的な研究が強く望まれる。
平成 11 年∼15 年度のプロジェクト運営状況
岩手医科大学医学部先端医療研究センターは,病態解明部門(生理部門),治療法検討部門
(病理部門),神経再生・変性研究部門(
画像解析部門)の3部門から構成されているが,部門ある
いは講座間の交流を図るため,毎月定例で実験実務者が集合して各部門の到達度の報告をおこな
い,情報交換に努めてきた。これは各部門のインセンティブを高めるとともに,新たな共同研究の芽
を育む場ともなった。
•
病態解明部門(生理部門):
神経組織の細胞内シグナル伝達機構の研究
•
治療法検討部門(病理部門)
:脳血管障害後の組織修復に関するサイトカイ
ン,増殖因子の関与,グリア細胞白質内移植による修復的治療の研究
•
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
:超高磁場 MRI・
PET 等を用いた
神経系の加齢,変性,再生に関する研究
運営総括
l 研究内容に合わせて,講座横断的な組織改編を随時おこなった。そのため,複数のプ
ロジェクトに名を連ねるスタッフも出てきた(各部門研究概要参照)
。
l 研究費(消耗品費等)は,講座均等割からプロジェクト主体の配分方式へ変えた。その
際,研究進捗状況をチェックしつつ,到達度にあわせて研究費配分をおこなった。
l あらたな共同研究も生まれたが,まだ大きな潮流を生み出すには至っていない。
今後の展望・
予定
生体内イメージング装置(
超高磁場 MRI とPET)を中心に据えて,脳血管障害とその修復機構を明
らかにする。
• 病態解明部門(生理部門)→脳循環制御機構解明部門
脳循環制御機構の特異性と,血管発生機構を分子生物学的に研
究する
• 神経再生・変性研究部門(画像解析部門)→画像診断評価部門
超高磁場 MRI とPET を利用して,脳血管障害の発症前診断と治
療評価をおこなう
• 治療法検討部門(病理部門)→病態生理解明部門
神経損傷時の変化を,分子形態学的および機能的に調べる
実験動物(含,老化時あるいは発生初期)を使って,脳組織内の循環制御機構を明らかに
する研究をすすめつつ,実際の臨床患者においてどのような血流動態変化が生じているか,
検証する。その結果を踏まえて,神経組織の損傷時に細胞内で起きている変化を,分子生物
学的に明らかにする。また,得られた結果はフィードバックされ,あらたな研究テーマを醸成す
る糧とする。
生理機能解析(実験)→臨床データとの突き合わせ(臨床)→病態生理の解明(実験)
という
流れで本センターを運営し,脳組織内血流動態の研究を推進していく。各部門のスタッフは,
従来の生理系・
病理系・臨床外科系・
臨床内科系という枠組みを乗り越えて構成される。あわ
せてポスドク制度を導入し各部門に配置する。
超高磁場 MRI 研究施設 学外利用者一覧
年度
H13
H13
H13
H14
H14
H14
H14
H14
H14
H14
H14
H15
H15
H15
H15
H15
H15
H15
H15
H15
H15
H15
名前
松永悟
奥寺利男
土井章男
黒田清士
土井章男
辻本博
黒田慶子
坂田和実
小林弘一朗
松永悟
大原浩市
及川浩
土井章男
辻本博
隈部俊宏
黒田慶子
水城まさみ
黒田清士
坂田和実
小林弘一朗
松永悟
葛岡巧弥子
所属
東京大学農学生命科学
秋田県立脳血管研究センター
岩県立大学ソフトウエア情報学部
国立療養所盛岡病院
岩県立大学ソフトウエア情報学部
広南病院脳神経外科
森林総合研究所樹病研究室
岩手大学福祉工学部
岩手大学福祉工学部
東京大学農学生命科学
国立療養所南花巻病院
岩手県立福岡病院放射線科
岩県立大学ソフトウエア情報学部
広南病院脳神経外科
東北大学医学部脳神経外科学
森林総合研究所樹病研究室
国立療養所盛岡病院
国立療養所盛岡病院
岩手大学福祉工学部
岩手大学福祉工学部
東京大学農学生命科学
東京大学農学生命科学
職
助手
研究局長
教授
院長
教授
医師
研究室長
講師
講師
助手
病理研究室長
教授
医師
助手
研究室長
臨床研究部長
院長
講師
講師
助手
大学院
のべ 19件 22名
共同利用施設としての総括
• 超高磁場 MRI 装置の立ち上げに時間がとられたせいで,平成 11 年度∼12 年度は共同利用者
はゼロであったが,H13 年度以降は年ごとに利用者が増加している。
• 今のところ県外の利用者が少ないが,これは本施設が共同利用可能である旨のパブリシティーが
たりないせいであると思われる。
Ⅱ―1
病態解明部門(生理部門)の研究概要と各プロジェクトの成
果
病態解明部門(生理部門)研究概要
ハイテクリサーチ申請時の研究課題と主な研究者
• 中枢神経におけるシナプス伝達の長期増強・抑制作用発現に関わる細胞内シグナル伝達機構
所属・
職
研究者名
生理学第一・
教授 佐々木 和彦
講師 高島 浩一郎
助手 木村 真吾
ハイテクリサーチ選定後の具体的な研究課題と主な研究者および役割 (平成 11 年∼15 年)
• 神経組織の細胞内シグナル伝達機構の研究 *
所属・
職
解剖学第二・
講師
神経精神科・
助教授
脳神経外科・
助教授
医員
医員
解剖学第二・
助手
生理学第一・
教授
講師
助手
研究開発プロジェクトにおける
研究課題
小野寺 悟
• ヒト脳の神経回路の特異性
の解析
鈴木 満
• 大脳白質の生後発達と加齢
変化
土肥 守 **
• 脳血管平滑筋の収縮機構の
西川 泰正**
解析
幸治 孝裕 **
齋野 朝幸
佐々木 和彦 • シナプス伝達の長期増強と
木村 眞吾
抑制の細胞内調節機構の解
川崎 敏
明
研究者名
解剖学第二・
教授 佐藤 洋一
助手 齋野朝幸
• Ca2+イメージングを用いた神
経組織の細胞内シグナル伝
達の研究
生理学第一・
講師 高島 浩一郎 • 神経組織におけるニューロ
ステロイドの意義と作用機構
の研究
薬 理 学 ・助 手 工藤 賢三
薬 理 学 ・助 教 授 立川 英一
• 副腎髄質細胞のカテコール
アミン放出を指標とした神経
様細胞に及ぼす効果
研究開発プロジェクトでの役割
• 赤核や中脳諸核の線維連絡を解
析
• 大脳白質グリア細胞の生後発達
の形態学的解析
• 脳血管平滑筋の Rho-kinase や
PI3-kinase による収縮増強機構の
解析
• 脳の細動脈の Ca2+イメージング
• K+チャネルを開く AMPA 型受容
体応答の解析
• 受容体応答の単量体型 G 蛋白に
よる調節機構の解析
• Ca2+イメージングによる神経組織
構成細胞の反応性解析
• イメージングにおける光障害の検
討
• ステロイドホルモンによるアメフラ
シ神経細胞の受容体応答の修飾
機構の解析
• ステロイドホルモンが神経伝達物
質放出に及ぼす影響の解析
• 薬用人参成分による副腎髄質細
胞の抑制作用を解析
* 研究テーマを,生理機能全体に広げて,当初の構成メンバーに加え,脳組織の生理機能解析を
研究テーマとするスタッフが,この部門に移動あるいは新規参入した。
** 研究した場所は第一生理学講座
神経損傷の病態を解明する際に,神経組織の生理機能の解明が前提となる。もっとも神経組織
の生理機能と言っても多岐にわたり,その全てを網羅的に調べることは,人的資源が限られているた
め不可能である。そこで,研究員各自が得意とする分野に集中して仕事をおこなった。また,複数の
講座で類似の研究テーマで仕事をしている場合は,定例のスタッフミーティングで積極的な意見交
換をおこない,情報やノウハウの共用による研究の効率化を図った。
1)
形態学的手法で,錐体外路系に分類される赤核や中脳諸核の線維連絡を比較解剖学的
に検討したところ,ヒトの線維連絡はかなり特殊であることがわかった。これは不随運動や運
動失調を考慮する際に,実験動物から得られた知見を単純に外挿できないことを示唆して
いる。
2)
Astrocytete とOlogodendrocyte から成るグリア細胞配列が,大脳白質の生後発達のみなら
ず脳損傷語の髄鞘再形成において重要な機能を担うことを明らかにした。また,加齢ととも
に増加する大脳白質血管障害の部位特異的な病態の存在を示唆する所見として,大脳白
質に特徴的な血管周囲グリア細胞構造を見出した。
3)
アメフラシのニューロンを用いた電気生理学的実験で,グルタミ
ン酸受容体応答やセロトニンに
対する応答を指標として,シナプス伝達の長期増強・抑制作用発現に関わる細胞内シグナ
ル伝達機構を解析した。これらの知見をもとにして,哺乳動物海馬スライス標本を用いた研究
へ発展させている。
4)
脳血管平滑筋の収縮およびその増強機構を,電気生理学あるいはカルシウムイメージング
で検討した。中大脳動脈のような太い血管におきる脳血管のスパズムは致死的であるが,そ
れは血腫に含まれる様々な収縮発生物質や促進を引き起こす物質が血管平滑筋のシグナ
ル伝達に不可逆的な異常を引き起こすためと考えられる。この様な増強作用は PI3-kinase
や単量体G蛋白の Rho とその effecter enzyme である Rho-dependent kinase が行っているこ
とを明らかにできた。また,組織内微小循環に関与する細動脈の収縮を検討したところ,脳
の細動脈はそれ以外の組織の細動脈とpurinergic 受容体のサブタイプが異なることがわか
った。
5)
組織侵襲時に細胞外に逸脱した ATP は,purinergic 受容体を介して周囲の細胞を刺激す
る。その働きをアフリカツメガエルの卵細胞をモデルとして実験した。また,実際に神経組織
に与える影響をカルシウムイメージングで検討したところ,ニューロンとグリアでは受容体が
異なることが示された。異種細胞間ではカルシウム伝播が生じなかったが,上皮細胞では同
種といえども細胞成熟度が異なると伝播が起きなかったことから,神経組織でも幼若あるい
は老化ニューロンの反応性の相違を明らかにする必要があろう。ただし,光を照射は多かれ
少なかれフリーラディカルの生成を引き起こすので,バイオイメージングの人工産物には気
をつけなければいけない。
6)
神経組織に及ぼすステロイドの作用を,アメフラシのニューロンあるいは副腎髄質細胞を用
いて検討した。神経組織においてステロイドホルモンは細胞膜上の受容体に働きかけて,各
種伝達物質の受容体機能や放出機構を修飾することがわかった。
7)
各種天然物成分の薬理作用を,神経組織のモデルとして副腎髄質細胞を用いて検討した
ところ,かなりの成分が Nicotinic Ach 受容体または電位感受性 Ca 2+ チャネルに作用し,副
腎機能を抑制した。この結果は,天然成分をもとにした治療薬開発の可能性を示唆している。
赤核の線維連絡:運動制御系の進化(何故ゾウの鼻はヒトの手の様に働くか)
研究代表者
小野寺 悟
所属
解剖学第二講座
キーワード(日本語)
大細胞性赤核
下オリーブ核
小細胞性赤核
小脳
ダルクシエヴィッツ核
進化
Key Words (English)
magnocellular red nucleus
inferior olive
parvicellular red nucleus
cerebellum
nucleus of Darkschewitsch
evolution
【背景・目的】
赤核は一般に大細胞性部(
赤核脊髄路)と小細胞性部(赤核オリーブ路)より成る。ヒトの赤核は小
細胞性赤核に相当し,大細胞性赤核は痕跡的である。小川はネコなどの四足哺乳動物において見
られる赤核は大細胞性赤核に相当し,小細胞性赤核に相当するのは下オリーブ核へ投射する
Darkschewitsch 核,Cajal間質核,Forel野核等より成る複合核で,ヒトの赤核に相当するものである
という仮説を提唱した(
小川の小細胞性赤核)。
この概念は比較神経解剖学的研究に基づいて成されたものであるが,この小川の通説を検証す
るため,神経軸索流を利用した WGA−HRP 標識術を用いてネコの間脳・
中脳領域から下オリーブ
核への局在性投射を明らかにすることを試みた。次いで,新皮質の良く発達したヒト,クジラ,ゾウと
ネコの間で下オリーブ核への局在性投射の違いを文献的に比較検討し,この局在性投射の違いが,
進化の過程で種に特有な形態的違いに結びついて来た事を提案する。即ち,中枢神経系の変革
が種の分化の原動力として常に機能してきたことを比較神経解剖学的視点から明らかにするのが本
研究の目的である。
【実験方法・材料】
ネコの下オリーブ核に WGA−HRP を注入し,間脳・中脳領域において逆行性に標識された細
胞体の分布を調べる。次にこの逆行性に標識された領域をWGA−HRP で打ち分け,下オリーブ
核に投射する終末を順行性に標識し,間脳・中脳領域から下オリーブ核への局在性投射の違いを
明らかにした。
【結果】
WGA−HRP 注入実験により,ネコの Darkschewitsch 核は内側副オリーブ核吻側半へ,Cajal間
質核とForel野核は共に内側副オリーブ核の尾側半へ,Bechterew 副核は主オリーブ核腹側板へ,
小細胞性赤核背内側亜核と腹外側亜核は主オリーブ核背側板の吻側半と尾側半へそれぞれ限局
的に投射することを明らかにできた。これにより,ヒト小細胞性赤核に相当するのは,小川の主張す
る下オリーブ核へ投射する全ての核ではない事が明らかとなった。即ち,ネコDarkschewitsch 核,
Cajal間質核,Forel野核はおもに副オリーブ核へ投射するため,ヒトの赤核の概念からは除かなけ
ればならない。それゆえ,主オリーブ核へ投射するネコの Bechterew 副核と小細胞性赤核背内側亜
核と副外側亜核のみがヒトの小細胞性赤核に相当すると結論できる。
【考察と展望】
これまでネコの間脳・中脳領域から下オリーブ核への投射において,かなり詳細な部位局在関係
が存在することを明らかにしてきたが,同時にこの間脳・中脳領域の諸核が大脳皮質や小脳核のみ
ならず黒質(大脳基底核からのおもな出力路)からも投射を受けている事をも明らかにした (参 1-4 )。小
脳と大脳基底核では情報処理過程が別なので,皮質下のレベルにおいてお互いに投射経路が収
束することはないと最近まで信じられていた。それゆえ,これらのデーターは大脳基底核が小脳の運
動制御に直接的に影響を与える可能性を示唆している。即ち,間脳・
中脳領域のこれらの諸核は,
小脳を介しての熟練運動学習においてこれまで信じられていた以上に重要な位置を占めるものと思
われる。
ヒトの手に相当する高度の熟練運動をおこない,発達した新皮質を持つ動物を霊長類以外の別
の種に求めてみると,水族館でのイルカのショー(正確で素早いプロバスケットボール選手並みの動
きでボールをシュート
する)や,動物園でピーナッツを拾うゾウの鼻の繊細な動きが思い浮かぶ。い
ずれの動きもヒトと同様に小脳を介しての予測制御によるものである。ただ動作部位が手と違って体
幹筋や鼻を構成する表情筋であるが,この様な部位的な違いは下オリーブ核の局在性投射の種に
よる違いを反映しているものであろうか 。
イルカは赤核脊髄路を欠き,大きな楕円核(Darkschewitsch 核に相当する),良く発達した内側副
オリーブ核と良く発達した中間小脳を持つ。この様な特殊化した神経回路は,良く発達した四肢を
持つ古代クジラが,浅いテチス海の岸辺で,短期間のうちに四肢の退縮と体幹筋の発達をもたらし
水中生活に適応した過程を示唆する。ゾウの楕円核(Darkschewitsch 核)
はヒトやネコ,クジラ,と違
って良く発達した主オリーブ核背側板に強く投射し,同時に外側小脳半球も非常に良く発達してい
る。この様な結合の変革を為し得てゾウの祖先は初めてヒトの手の様に働く鼻を得ることができたの
である 1)。
近年の多次元尺度構成法を用いた哺乳類脳の部位ごとの量的解析は,線維連絡は全く問題に
していないものの(参 4),脳の型は進化の過程で種の分化に伴い急激に変革して来た事を示している。
線維連絡をもとにした本研究結果をもとにすると,脳の変革が新たな形態を生み出す大きな原動力
の一つであり,種の分化において脳の変革が先行するという仮説を新たに提案できる(論文投稿中)。
≪参考論文≫
(1) Onodera S: J Comp Neurol 227: 37-49, 1984
(2) Onodera S and Hicks TP: J Comp Neurol 361: 553-573, 1995
(3) Onodera S and Hicks TP: J Comp Neurol 396: 461-482, 1998
(4) Clark DA et al.: Nature 411:189-193, 2001
≪発表業績≫
1) Onodera S and Hicks TP: Evolution of the motor system: Why the elephant’s trunk works like a
human’s hand. Neuroscientist 5: 217-226, 1999
大脳白質の細胞構築と生後発達過程の形態学的研究
研究代表者
共同研究者
鈴木 満
川村 諭
間藤光一
奥山 雄
佐々木 克也
佐々木 由佳
池本 桂子
西 克治
所属
所属
所属
所属
所属
所属
所属
所属
神経精神科学講座
神経精神科学講座
神経精神科学講座
神経精神科学講座
眼科学講座
岩手県立中央病院精神科
国立療養所南花巻病院
滋賀医科大学法医学講座
キーワード(
日本語)
大脳白質
脳血管性障害
アストロサイト
ヒト死後脳
オリゴデンドロサイト
Key Words (English)
cerebral white matter
cerebrovascular disorder
astrocyte
postmortem human brain
oligodendrocyte
【背景・目的】
人口の高齢化と画像診断機器の普及に伴い,大脳白質病変を随伴する高齢者精神疾患を経験
する機会が増えており,老年精神科領域では大脳白質に優位な病変を有するwhite matter
diseases (WMD)の病因解明が待たれている。しかし,大脳白質の構造には未だ不明の点が多く,
WMD の病態理解のためには大脳白質の正常構造に関する研究を推進する必要がある。本研究で
は,既に報告したラット大脳白質のグリア細胞構築 (参 1)とその生後発達過程 (参 2)に関する研究を発展
させ,さらにヒト大脳白質の細胞構築についても観察を進める。
【実験方法と対象】
正常成体ラットおよび生後 0,4,7,10,14 日の正常ラットを対象として,大脳白質(海馬采,脳梁,
小脳髄質)のグリア細胞構築について,主として免疫組織化学的染色法ならびに透過型および走
査型電子顕微鏡により観察した。ヒト死後脳の大脳白質についても同様の方法を用いて観察した。
ヒト死後脳は,滋賀医科大学法医学講座および国立療養所南巻病院より提供され,岩手医科大学
倫理委員会の承認を得て研究に用いた。
【結果】
成体ラット大脳白質におけるoligodendrocyte 突起と神経軸索との形態学的相互関係について走
査型電子顕微鏡を用いて観察し,その突起の形状よりoligodendrocyte の多型性について検討した。
ヒト死後脳大脳白質の観察では,大脳白質を構成する有髄軸索,血管,astrocyte,oligodendrocyte,
microglia をそれぞれ形態学的に同定した。また,ラット大脳白質の血管周囲構造と大脳灰白質の
それを比較したところ,大脳白質の血管周囲に 3 種類のグリア細胞から成る細胞配列を特徴的に認
めた。大脳白質では astrocyte 突起終末部が毛細血管全周を分節的に取り囲む像を認め,無作為
に収集した透過電子顕微鏡による毛細血管横断像の比較では,大脳白質における毛細血管周囲
astrocyte 突起がより幅広であり,大脳灰白質のそれとの間に約 3 倍の面積差を認めた 1, 2)。一方,ラ
ットを用いた生後発達研究では,脳内プロテオグリカンの一つである brevican の大脳白質における
時空間的局在について調べ,髄鞘化進行中の生後 3 週を境に brevican の免疫染色性が
oligodendrocyte からastrocyte に移行することを見いだした 3)。さらに,髄鞘化初期における
oligodendrocyte と無髄軸索との形態学的相互関係を透過型電子顕微鏡用連続切片から再構築し,
初期髄鞘化を担当するといわれるtransitional oligodendrocyte の突起に 3 種類の phenotype を認め
た。
【考察と展望】
本研究では,中枢神経系に特異的な「
情報伝達のための臓器」といえる大脳白質の構造につい
て様々な形態学的手法を用いて調べた。また,観察対象としてこれまでの海馬采に脳梁と小脳髄質
を加えた。大脳白質は神経軸索,血管そして 3 種類のグリア細胞とそれらの突起から構成される複
雑な構造体である。ラットで得られたこの所見はヒト大脳白質でも観察された。大脳白質病変は,そ
の構成要素それぞれの病変の総和であることにとどまらず,これら構成要素の相互関係の破綻であ
ると言える。血液脳関門の形成には,astrocyte が血管内皮細胞と相互的に関与すると言われており,
WMD の病因を部位特異的な循環脆弱性という
視点から探っていく上で,astrocyte 突起の脳内毛
細血管接触様式の部位差は重要な所見と考える。他にもmicroglia の血液脳関門形成への関与,
oligodendrocyte の低酸素に対する脆弱性などの報告があり,今後は血管内皮細胞を含めた血管周
囲細胞間相互関係に焦点を当てた研究が必要である。一方,大脳白質の髄鞘化に関する細胞生
物学的知見の積み重ねは,大脳白質損傷後の再髄鞘化機構を考える上で有用な情報を提供する
と考える。これら正常ラットを用いた研究は,脳循環障害モデル動物などを用いた大脳白質病変の
形態学的研究に発展させていく予定である。なお,ヒト死後脳を対象とした研究については,正常例
に加え疾患例の大脳白質病変についても観察を進め,合わせて行っている臨床脳画像研究との統
合を目指している。
<<参考文献>>
(1) Suzuki M and Raisman G: Glia 6: 222 – 235, 1992
(2) Suzuki M and Raisman G: Glia 12: 294 – 308, 1994
<<研究業績>>
1) Suzuki M, Obara K, Sasaki Y, Matoh K, Kitabatake A, Sasaki K, Nunosawa F: Comparison of
perivascular astrocytic structure between white matter and gray matter of rats. Brain Res (in
press)
2) Ogawa T, Suzuki M, Matoh K: Three-dimensional electron microscopic studies of the transitional
oligodendrocyte associated with the initial stage of myelination in developing rat hippocampal
fimbria. Develop Brain Res (in press)
3) Ogawa T, Hagihara K, Suzuki M, Yamaguchi Y: Brevican in the developing hippocampal
fimbria: Differential expression in myelinating oligodendrocytes and adult astrocytes suggests a
dual role for brevican in CNS fiber tract development. J Comp Neurol 432:285-295, 2001
K+ 電流を発生するグルタミン酸受容体応答に対するリン酸化酵素および脱リン酸化酵素
による調節作用
研究代表者
共同研究者
木村 眞吾
川崎 敏
渡辺 修二
佐々木 和彦
所属
所属
所属
所属
生理学第一講座
同上
同上
同上
キーワード(日本語)
グルタミン酸受容体
蛋白脱リン酸化酵素
K+チャネル
蛋白リン酸化酵素
Key Words (English)
glutamate receptor
protein phosphatase 2A
K+ channel
CAM kinase II
【背景・目的】
グルタミン酸作動性シナプスは脊椎動物の中枢において,早い興奮性シナプス伝達を担うと共に,
学習や記憶などのシナプス可塑性の場として知られている。このシナプスの機能的変化の引き金と
して,蛋白リン酸化・脱リン酸化酵素による細胞内シグナル分子の修飾によるシナプス伝達効率の
可塑的変化が挙げられている。これに対して,抑制性のグルタミン酸作動性シナプス伝達について
は上記興奮性シナプスと同様な可塑性を持つかどうか不明な点も多い。我々は Aplysia 神経細胞
で温血動物の AMPA 型に類似したグルタミン酸受容体を刺激するとK+ チャネルが開く抑制性受
容体応答について調べたところ,この応答は G 蛋白非依存性であるが,温度依存性が代謝型受容
体の性質を示すことを見いだした 1), 2), 3), 4)。本研究は,この受容体応答に対するリン酸化や脱リン酸
化酵素の関与について検討し,さらに温血動物脳の神経細胞で同様な実験を試みた。
【実験方法・材料】
Aplysia 神経節を摘出し,人工血液を灌流しながら覆っている結合組織を除去し,個々の細胞表
面を露出させた。2本のガラス微小電極を単一の神経節細胞に刺入し,膜電位固定下でグルタミン
酸あるいは他の神経伝達物質を投与した場合に発生する電流応答を指標にした。種々の試薬や酵
素は Aplysia リンガー液に溶かし細胞外から灌流投与したり,あるいは第三の電極に充填して細胞
内に直接注入し,その効果を調べた。また,Wister rat の脳スライス標本を作製し,patch clamp
recording 法を用いて海馬 CA1 錐体細胞からの受容体刺激で発生する電流応答を記録した。
【結果】
同定した Aplysia 神経節細胞にグルタミン酸受容体アゴニストの quisqualic acid (QA) を投与
するとゆっくりとした K+ 電流応答が発生する。この応答は non-NMDA 受容体アンタゴニスト
CNQX で抑制された。しかし,G 蛋白阻害剤 GDP-βS を細胞内投与してもこの応答に全く影響を
与えなかった 1),2)。さらにメタボトロピック型受容体は温度上昇で応答が増大するので,この点を試
したところ,イオノトロピック型の GABAA を介するCl- 電流応答は外液温度の上昇により減少したが
QA 応答は増大した。またこの応答は Ca2+ free 灌流下で増大し,Ca2+ / calmodulin (CAM)
inhibitor の W-7 の投与でも受容体の affinity を変えずに増大した。非選択的 protein kinase
inhibitor の H-7 や CAM kinase II inhibitor の KN-93 の細胞内注入によっても何れの場合
にも著しく増大した。この QA 応答はまた,protein phosphatase (PP) 様作用を持つ 2, 3butanedione monoxime (BDM) の前投与でも増大した。また,serine/threonine 型 PP
inhibitor の calyculin A や okadaic acid の細胞内投与では,わずかに抑制された。更に,
calyculin A 注入後に同じ細胞で W-7 の効果を試したところ,QA 応答に対する W-7 による増強
作用が完全に消失した。また QA 応答は PP2A の注入によって著しく増大した。しかし,PP1 また
は PP2B の細胞内注入では影響を受けなかった。なお rat 海馬錐体細胞では QA の投与により興
奮性の cationic 電流応答が発生するが,この応答も温度上昇で増大した。
【考察と展望】
以上の結果から,QA 投与によるK+ 電流応答の発生には G 蛋白は介在しないが,この応答は
CAM kinase II により抑制的に,一方,protein phosphatase 2A により促進的に調節されている
ことが推論された。近年,グルタミン酸受容体をアンカーしている様々な PSD 蛋白のリン酸化,脱リ
ン酸化がシナプス伝達効率を調節している事が多数報告されている。我々は最近,rat 海馬錐体細
胞で QA 投与による興奮性の cationic 電流の発生を見ている。この応答も外液の温度上昇で増大
するので,温血動物脳も含めて今後,これらの酵素の活性化機序,作用部位,あるいは介在蛋白の
有無,他の受容体との相互作用,温血動物との対比等について更に詳しく調べたい。
興奮性のグルタミン酸受容体には機能特性や活性調節を異にする多数のサブファミリー が存在し,
多様性を決定している事が多くの研究者によって報告されている。しかしながら,抑制性のグルタミ
ン酸受容体応答は,G 蛋白結合型受容体を介した経路がいくつか報告されているにすぎない(1)。
特に今回の様に受容体刺激によって G 蛋白非依存性に K+ チャネルが開くような報告は皆無であ
る。近年,神経のないラン藻類や植物において K+ チャネルを選択的に開くイオンチャネル型グル
タミン酸受容体 GluR0 が発見されたり(2)GluR の相同遺伝子が見つかっている等,新たな知見が
報告されている。従って,この受容体の性質と細胞内機構を明らかにすることは ,生物の進化過程
における受容体の構造及び性質の変化を説明する手がかりになるかも知れない。
今回 Aplysia で示唆された経路は温血動物脳で知られている長期増強をトリガするメカニズムと
は若干異なっている。しかし,最近我々が行った rat 海馬錐体細胞での AMPA 型受容体チャネル
応答での予備実験の結果では,今回と同様な経路をもつ可能性を示唆する結果が一部得られてい
る。したがって,温血動物の脳においても今回の様なタイプの受容体応答が存在しており,上記のよ
うな酵素反応経路が働いて,シナプス伝達効率を変化させている可能性があると考えている。
≪参考論文≫
(1) Cleland TA: Mol Neurobiol 13: 97-136, 1996
(2) Chen GQ, et al.: Nature 402: 817-821, 1999
≪研究業績≫
1) Kimura S, Kawasaki S, Takashima K, Sasaki K: Physiological and pharmacological characteristics of
quisqualic acid-induced K+-current response in the ganglion cells of Aplysia. Jpn J Physiol 51: 511521, 2001
単量体型 G 蛋白 Rho によるセロトニンで発生する内向き電流応答の調節機構
研究代表者
共同研究者
川崎 敏
木村 眞吾
渡辺 修二
佐々木 和彦
所属
所属
所属
所属
生理学第一講座
同上
同上
同上
キーワード(日本語)
単量体型 G 蛋白
Na+チャネル
Rho
Ca2+チャネル
セロトニン
Key Words (English)
monomeric G-protein
Na+ channel
Rho
Ca2+ channel
serotonin
【背景・目的】
単量体型G蛋白 Rho ファミリーは主にアクチン細胞骨格系に作用して,細胞の形態変化,運動,
分裂,平滑筋収縮などを制御することが知られている。神経系においては,Rho ファミリーは幼若期
の神経細胞の移動や神経突起の伸展を制御する。
最近,免疫組織化学的研究によりRho ファミリーは成熟した脳の至る所に豊富に発現しており,
特にシナプス伝達の場である後シナプス肥厚部には強い F-アクチンの集積に加えていくつかの
Rho 結合蛋白が存在することが確認されている。したがって,Rho ファミリーは幼若期脳に加えて成
熟した脳でも神経細胞のシナプス機能を調節している可能性が考えられる。実際に Aplysia 脳でも
Rho が機能していることを我々は発見した。本研究では,Aplysia kurodai の神経細胞を用いて受容
体刺激によるイオンチャネル応答に対するRho ファミリーによる調節の機構について検討した。
【実験方法・材料】
摘出したアプリシア神経節をアプリシア人工血液で灌流下,表面を覆っている結合組織を取り除
き細胞を露出させた。二本のガラス微小電極を単一の細胞に刺入して通常の膜電位固定法下,5HT などの神経伝達物質を投与して受容体刺激した場合に発生する電流応答を測定した。伝達物
質はアプリシア人工血液に溶かして 10 分おきに 15 秒間灌流によって投与した。第三の電極に
種々の試薬又は蛋白を充填した後,同じ細胞に刺入して細胞内投与して受容体応答に対するこれ
らの試薬の効果を調べた。
【結果】
1)5-HT で発生する内向き電流応答に対するRho の調節
同定した細胞を静止膜電位に膜電位固定下,5-HT を投与するとゆっくりとした Na+ 電流が発生す
る。この応答はコレラ毒素(
CTX)感受性 G 蛋白を介して発生する。非水解性 GTP アナログの
GTPγS を細胞内投与したところ 5-HT 応答は最初に時間と共に顕著に増大し,やがて最終的には
減少した。単量体型G蛋白 Rho ファミリー(Rho,Rac,Cdc42)を阻害するClostridium difficile toxin
B,あるいは Rho(RhoA, RhoB, RhoC)だけを特異的に阻害するClostridium botulinum C3
exoenzyme を細胞内注入すると5-HT 応答は著しく減少し,その効果は不可逆的であった。逆に,
活性型の recombinant RhoA を細胞内に注入した場合には,それ単独では内向き電流が発生しな
かったが,5-HT 応答は著しく増大した。一方,同じ細胞で記録したドーパミン受容体刺激で発生す
るK+電流応答や GABAA 受容体刺激によるCl-電流応答,ニコチン様受容体刺激によるNa+電流
応答などに対し,上記 toxin B,C3 exoenzyme,活性型 RhoA はいずれも効果がなかった。
2)5-HT の電位依存性 Ca2+チャネル促進作用に対するRho の調節
上記と同じ細胞において,5-HT は Na+電流応答を発生させると同時に電位依存性 Ca2+チャネル
の opening を促進する。この応答もCTX 感受性 G 蛋白を介して発生する。この 5-HT の Ca2+チャネ
ル促進作用は toxin B または C3 exoenzyme を細胞内投与すると消失した。さらに,Rho-kinase の
阻害剤(Y-27632, HA1077)の細胞内投与によっても著しく抑制された。
【考察と展望】
以上の結果から,上記の二つの 5-HT 受容体応答は共に三量体型G蛋白によって媒介されるこ
とに加えて,単量体型G蛋白 Rho ファミリーの RhoA の活性化により促進的に調節されることが示唆
された。目下の所,Rho の活性化メカニズムや,Rho の活性化以降どのようなエフェクターが関与し
てコレラの応答を増強するか,詳細なメカニズムは不明である。本研究からは,少なくとも5-HT の電
位依存性 Ca2+チャネルに対する促進作用に対して Rho は Rho-kinase を介して調節していることが
明らかである。今後,Rho-kinase の作用部位および 5-HT の Na+電流応答を調節するRho のエフェ
クターについても明らかにしたい。
Rho は種々の受容体シグナルで活性化することが知られているが,三量体型G蛋白のうち G13 の
みがこれを媒介することが知られている。しかしながら,本研究で用いた細胞では,5-HT 受容体と
couple しているCTX 感受性 G 蛋白もRho を活性化している可能性が考えられるので Rho の活性
化機構についても今後検討したい。
これまで神経系におけるRho の働きは,幼若期の神経細胞の移動や神経突起の伸展制御につ
いての研究がほとんどであった。我々の用いた adult の神経細胞を用いた研究結果により,Rho は,
今まであまり注目されていなかった神経細胞の興奮性やシナプス伝達の efficacy を調節している事
が示唆された。既述のように Rho は成熟した rat の脳の随所に発現していることが明らかになってい
るので,温血動物の脳においてもRho の活性化がシナプス機能の調節に大きく関与していると考え
られる。
≪研究業績≫
1) Kawasaki S, Kimura S, Fujita R, Sasaki K: The small GTP-binding protein RhoA regulates
serotonin-induced Na+ current response in the ganglion cells of Aplysia. Neurosci Res (in press)
脳血管平滑筋における agonist 収縮の発生とその増強機構
研究代表者
共同研究者
幸 治 孝 裕
西 川 泰 正
土 肥 守
川 崎 敏
木 村 眞 吾
小 川 彰
佐々木 和彦
所属
所属
所属
所属
所属
所属
所属
生理学第一講座,脳神経外科学講座
生理学第一講座,脳神経外科学講座
脳神経外科学講座,国立療養所釜石病院
生理学第一講座
同上
脳神経外科講座
生理学第一講座
キーワード(
日本語)
脳血管攣縮
Rho-キナーゼ
平滑筋
Rho
PI 3-キナーゼ
G-蛋白
Key Words (English)
spasm
Rho-kinase
smooth muscle
Rho
PI 3-Kinase
G-protein
【背景・目的】
脳血管平滑筋収縮の発生においては,収縮発生物質に対する受容体の活性化に引き続き,細胞
内 Ca2+の濃度増大が引き金となって myosine light chain (MLC20 )がリン酸化されることが primary
event である。しかし,受容体刺激で引き起こした収縮の時間経過と細胞内 Ca2+濃度変化の時間経
過は必ずしも一致せず,僅かな Ca2+濃度の増大で大きな収縮が発生する場合もあることから,収縮
を増強する機構の存在が考えられるようになった。これまで主に protein kinase C (PKC)の活性化に
よる増強機構が注目されてきた。最近これらの経路に加えて低分子量 G 蛋白の Rho 及び Rhokinase が, さらにはPI 3-kinase が活性化して,収縮を増強している可能性が腸管平滑筋等で示唆
されている。そこで本研究ではウシ中大脳動脈を用いて thromboxane A 2 受容体, serotonin (5-HT)
受容体刺激による収縮の発生と増強におけるPI 3-kinase, Rho 及び Rho kinase の関与について検
討した。
【実験方法・材料】
ウシ中大脳動脈を採取し,サポニン処理により血管内皮を化学的に除去後,幅約 3mm に切断し
てリング状標本を作製した。標本を潅流用 chamber に懸垂し,種々の試薬を投与した場合の張力の
変化を張力 transducer にて測定した。収縮発生物質(agonist)として,40mM KCl (high K+),U46619,serotonin (5HT),endothelin-1 (ET-1)を用いた。収縮阻害剤(antagonist)として,W-7,ML-7,
Calphostin C,Ro-31-8220 (Ro),LY 294002, HA-1077,Y-27632 を用いた。また G 蛋白試薬として,
Toxin A,toxin B および C3 exoenzyme を用いた。
【結果】
中大脳動脈リング状標本に 20 nM U-46619,300nM 5-HT または high K+を投与すると,U-46619
では遅い 時間経過,5-HT または high K+では早い時間経過の収縮が可逆的に発生した。三者の
収縮は Ca2+-calmodulin 阻害剤の W-7 や myosin light chain kinase (MLCK) 阻害剤の ML-7 で著
しく抑制された。これらの antagonist の作用は可逆的であった。PKC 阻害剤の calphostin C,または
Ro31-8220 は,両者ともET-1 収縮を著しく抑制した。一方,同じ濃度の calphostin C 及び Ro318220 は U-46619,5-HT や high K+収縮にはまったく効果がなかった。
PI 3-kinase 阻害剤の LY 294002 は U-46619,5HT 収縮を強く抑制したが high K+ 収縮はごく僅か
しか抑制しなかった。Rho kinase 阻害剤の HA-1077,Y-27632 は U-46619,5HT 収縮を選択的に抑
制した。さらに,LY 294002 とY-27632 を同時投与した場合の U-46619 収縮(control に対する相対
値)
はそれぞれの単独投与の場合の収縮(control に対する相対値)の積で記述できた。一方,LY
294002 とW-7 の同時投与ではこの様にはならなかった。また,Rho family G 蛋白 (RhoA, B, C, Rac,
Cdc42)に作用して G 蛋白とeffector 間の coupling を阻害するClostridium difficile toxin B でリング
状標本を37℃,48 時間処理すると,high K+ 収縮に比較して U-46619,5HT 収縮が著しく抑制され
た。Rho family の Rho A, B, C に選択的に作用し,G 蛋白とeffector enzyme との coupling を阻害す
るClostridium botulinum の C3 exoenzyme でリング状標本を37℃,48 時間処理した場合にも,high
K+ 収縮に比較して U-46619,5HT 収縮が著しく抑制された。
【考察と展望】
Agonist 収縮で引き起こされたsmooth muscle contraction において,Ca2+-sensitivity の増
大による収縮の増強が起きていることはよく知られている。最近 Ca2+-sensitivity の増大の原因の
一つとして Rho-kinase による MLC phosphatase の抑制による機構が指摘されている。本研究で
もU-46619,5-HT 収縮は Rho-kinase 拮抗薬の HA-1077 や Y-27632 の投与によって著しく抑
制された。この事から,ウシ中大脳動脈におけるU-46619,5-HT 収縮は Rho-kinase の活性化に
よる増強作用を受けている事が示唆された。また,LY 294002 とY-27632 の同時投与結果からPI
3kinase は Rho や Rho-kinase と直列経路になっていると推論された。
一般に Rho-kinase の上流には G 蛋白の Rho が介在することが血管以外の標本で報告されている。
本研究結果では Rho family G 蛋白の RhoA, B, C とCdc42, Rac をmonoglucosylation して,これら
の G 蛋白とeffector enzyme と間の coupling を阻害するtoxin A ならびに toxin B や Rho family のう
ち Rho A, B, C を選択的に ADP ribosylation して,やはりG 蛋白とeffector enzyme との coupling を
阻害するC3 exoenzyme で処理するとU-46619,5-HT 収縮が選択的かつ不可逆的に阻害された。
以上の結果からRho-kinase の上流に Rho A, Rho B, または Rho C のいずれかの G 蛋白が介在し
ていることが強く示唆された。ただし,我々の実験からは,TXA2 ,5-HT receptor の活性化に続き,い
かなる三量体型 G 蛋白の活性化が起こるのか,それに続いて Rho-GEF の活性化が起きているか
否か等については何ら推論できない。今後他の手法も用いて,receptor や Rho の間にいかなるtype
の三量体 G 蛋白や Rho-GEF が介在するのか明らかに出来ると考えている。
≪参考論文≫と≪研究業績≫
1) Nishikawa Y, Doi M, Koji T, Watanabe M, Kimura S, Kawasaki S, Ogawa A, Sasaki K: The role
of Rho and Rho-dependent kinase in serotonin-induced contraction observed in bovine middle
cerebral artery. (in press).
脳細動脈壁平滑筋細胞の細胞内カルシウム濃度変動のイメージング
研究代表者
共同研究者
斎野 朝幸
佐藤 洋一
松浦 誠
所属
所属
所属
医学部解剖学第二講座
医学部解剖学第二講座
医学部解剖学第二講座
キーワード(
日本語)
細胞内カルシウム
共焦点レーザー顕微鏡
イメージング
細動脈
ATP
平滑筋
Key Words (English)
intracellular calcium
confocal laser scanning microscopy
imaging
arteriole
ATP
smooth muscle
【背景・目的】
血管壁平滑筋の収縮は,局所血流の制御に深く関わっている。ところがこれまでの血管の生理学
的・薬理学的研究は,ほとんどが太い弾性動脈あるいは筋性動脈で行われてきており,身体の局所
の血流調節及び血流に対する末梢抵抗を作り出し重要な役割を果たしている細動脈の生理機能は
充分に調べられてきてはいない。私たちは,レーザー顕微鏡を用いることにより,細動脈の収縮の観
察と,平滑筋の細胞内 Ca2+濃度([Ca 2+]i )のイメージングを可能とした。この方法を用いると,これまで
観察困難であった細動脈の血管平滑筋の性状が解明できると期待される。
脳血流は,脳の活動を規定する大きな要素である。本実験では,脳組織細動脈の平滑筋の
2+
[Ca ]i 変動に着目して,画像解析をおこない,その反応特性を他の組織の細動脈と比較検討した。
【実験方法・材料】
Wistar ラット(? ,8-12 週,体重 250-400g)を使用した。脳と精巣から細動脈を実体顕微鏡下で取
り出し,純化コラゲナーゼで結合組織を消化した後,標本に Ca2+感受性蛍光色素(Indo-1/AM)を
負荷した。カバーグラスに組織付着剤にて標本を固着し,灌流チェンバーに移送して標本周囲を灌
流した。灌流液中に Noradrenaline, Serotonin, ATP 及びその類似体を添加し細胞内 Ca2+濃度がど
のように変動するか画像解析した。また,血管拡張剤(
ジピリダモール)の薬理作用も検討した。測定
には高速共焦点レーザー顕微鏡(
Nikon RCM/Ab)を用いた。
【結果】
作成した標本は紡錘形の平滑筋細胞が血管を輪状に取り巻いており,正常な組織構造を維持し
ていた。この状態では多くの血管平滑筋細胞の [Ca2+]i は低く保たれており,自発的な[Ca2+]i の変動
は認めなかった。
脳の細動脈標本で,灌流液中に Noradrenaline (10-5 M) を加えると,一部の血管平滑筋細胞で
[Ca2+]i の上昇とそれに引続く収縮が認められた。この上昇は一過性であり,細胞内カルシウム貯蔵
場からの動員が主であった。Serotonin (10-5 M)とATP (10-5 M)ではほぼ全部の平滑筋細胞が反応
し全周性の収縮が見られ,その反応は持続性であった。[Ca2+]i の上昇は,細胞内カルシウム貯蔵
場からの動員と細胞外からの流入の2系統のメカニズムに因っていた。また,アゴニストや拮抗物質
を用いて,脳の細動脈は P2X とP2Y 受容体を有することが示唆された。おもしろいことに,直径約
50 µm 以下の細動脈を境にして Serotonin に対する反応性は失われていた。
精巣の細動脈では,Noradrenaline に対する反応性は脳と同様であったが,ATP に対する反応は
細胞外からの流入によって引き起こされており,アゴニストとアンタゴニストの効果を検討した実験結
果より,精巣の細動脈で機能しているプリン受容体は P2X であると判断した。また,Serotonin に対
する反応は細胞外貯蔵場からの放出が主であり,径の太さに関係なくSerotonin に対する反応性は
確認できた。なお,平滑筋内のサイクリックGMP を増加させて血管拡張を引き起こすとされていたジ
ピリダモールの効果を調べたところ,むしろカルシウム流入を抑制する働きが主であることが確かめ
られた。
【考察と展望】
本研究では,各種刺激薬で細動脈壁平滑筋の[Ca2+]i 上昇を明らかにできた。反応のしかたに関
して,血管収縮物質の種類による違いに加え,臓器特異的な反応性の相違が観察された。
Noradrenaline の反応が限局的であるのに対し Serotonin や ATP は全体的な反応を引き起こした。
Noradrenaline は交感神経末端から放出される神経伝達物質で,血圧上昇作用を有する。こために
は全ての血管平滑筋を収縮させる必要はなく,ごく一部分が収縮すれば圧力を上げることで目的を
達成できる。一方,ATP は傷害を受けた細胞はもとより,機械的刺激を受けた細胞や神経末端から
放出され,Serotonin とともに血小板から放出される。止血という観点から考えると全周性に血管を持
続的に収縮させるのは合目的といえる。
今回の結果では,精巣と脳では ATP とSerotonin に対する血管平滑筋の反応性が異なっていた
が,これは受容体の種類と分布がちがっていたためであろう。こうした臓器による差は,特定臓器の
血流をコントロールする上で,考慮しなければならない事柄である。本実験でおこなった組織標本を
用いた[Ca2+]i の画像解析法は,これまで解析困難であった細動脈の生理・薬理学研究に有用なツ
ールになりうる。
≪研究業績≫
1) Saino T, Matsuura M, Satoh Y: Application of real-time confocal microscopy to intracellular
calcium ion dynamics in rat arterioles. Histochem Cell Biol 117: 295-305, 2002
2) Saino T, Matsuura M, Satoh Y: Comparison of the effect of ATP on intracellular calcium ion
dynamics between rat testicular and cerebral arteriole smooth muscle cells. Cell Calcium 32:153163, 2003
FSH 受容体及びアデノシン受容体応答に対する ATP 受容体刺激による抑制作用
研究代表者
共同研究者
藤田 玲子
木村 眞吾
川崎 敏
松本 光比古
平野 浩子
佐々木 和彦
所属
所属
所属
所属
所属
所属
教養部化学科
生理学第一講座
生理学第一講座
弘前大学医学部保健学科
教養部化学科
生理学第一講座
キーワード(
日本語)
FSH 受容体
プロテインキナーゼC
アデノシン受容体
プロテインキナーゼ A
ATP 受容体
KATP チャネル
Key Words (English)
FSH receptor
protein kinase C
adenosine receptor
protein kinase A
purinergic receptor
KATP channel
【背景・目的】
近年,個々のメタボトロピック受容体応答の発生の細胞内機構についてはかなり詳細に解明され
ている。しかし単一の細胞で異なる受容体応答間の相互作用に関する分子機構については未解明
の事が多い。温血動物の脳スライス標本でこの様な研究を企てると,現段階ではまだ種々の技術的
困難を伴う。そこで我々はアフリカツメガエルの oocyte を用いて卵胞細胞に見られるATP 受容体に
よるアデノシン受容体及び FSH 受容体応答の抑制作用を,異なる伝達系を介する受容体応答間の
相互作用のモデルシステムと見なして,その細胞内機構について研究している。本研究では卵胞細
胞形質膜にある purine 受容体とFSH 受容体又は Adenosine 受容体が相互作用をもつ事を見つけ
てその細胞内機構を研究した。
【実験方法・材料】
アフリカツメガエルを麻酔下で腹部を切開して卵胞細胞付き卵細胞の房を摘出した後,実体顕微
鏡下で個々の卵胞細胞付き卵細胞を単離した。これを灌流槽に固定して frog Ringer solution にて
連続的に灌流した。卵胞細胞と卵細胞は GAP junction により電気的に結合しており,かつ分子量
1000 以下の分子はこれを通過できるので,二本のガラス微小電極を卵胞細胞に刺入して卵胞細胞
を介して細胞内記録をした。灌流液に ATP,FSH,Adenosine を投与,または細胞内に cAMP を注
入した場合に発生する電流応答 指標としてこれらに対する種々の試薬の効果を試した。
【結果】
標本に UTP 又は ATP を投与すると,早い内向き電流応答が発生する。プリン受容体 antagonist
を用いた実験からこの応答は P2Y 受容体が活性化して Gq, 続いて PLC が活性化して Ca2 +依存性
の Cl? チャネルが開いて発生する電流であることが確かめられた。一方,同標本に FSH, または
Adenosine を投与した場合にはゆっくりとした外向き電流応答が発生した。また,cAMP を細胞内投
与しても同様な応答が発生した。これら三者の応答の逆転電位は外液の K+濃度を変えるとK+に対
するNernst の式に従って変化した。このことから,FSH,または Adenosine 受容体の応答は Gs 続
いて adenylate cyclase の活性化によりK+チャネルが開いて発生することが確かめられた。
上記 FSH,または Adenosine 受容体の応答はこれに先立って UTP 又は ATP を前投与して P2Y
受容体刺激をすると著しくかつ可逆的に抑制された。この時 cAMP 注入で発生するK+電流応答も
同様に抑制された。さらに Gq,続いて PLC の活性化で産生されるDAG によりPKC が活性化され
るが,PKC をexogenous に活性化するphorboldibutylate (PDBu)を前投与するとFSH 応答,
Adenosine 応答,cAMP 注入で発生するK+電流応答の三者とも抑制された。
同じ標本で sulphonylurea 受容体(SUR)agonists の PCO400,cromakalim,pinacidil と
diazoxside を投与するとこの順番で大きな K+電流を発生した。また,SUR antagonists の
glibenclamide,phentolamine,tolbutamide は上記の cromakalim 応答とFSH,Adenosine 応答を抑
制した。さらに P2Y 受容体刺激や,PDBu の前投与により上記 cromakalim 応答 もFSH や
Adenosine 応答の場合と同様に抑制された。
【考察と展望】
アフリカツメガエルの卵胞細胞には P2 受容体があることは既に報告されている。我々の実験で
は,この受容体は P2Y タイプと考えられる.内向き電流成分は IP3 産生を介して,細胞内 Ca2+の
増大を経て Ca2+依存性の Cl-チャネルが開いて発生すると思われる。
本研究でアフリカツメガエルの卵胞細胞の FSH 受容体とAde 受容体を刺激するといずれもK+
電流応答が発生する。Ade 応答については,Dascal 等もGs 蛋白が介在しadenylate cyclase
が活性化して細胞内 cAMP が増大し,K+チャネルが開いて発生する事を報告している。従って
FSH 応答も同様な細胞内機構で発生していると考えられる。また,ATP 受容体が活性化すると
Ca2+依存性の Cl-チャネルを開くと共に,PKC が活性化する。本実験では PKC activator の
PDBu の前投与により,ATP を前投与した場合と同様に Ade,FSH の両応答はいずれも著しく抑
制された。従って抑制効果は PKC によると考えられる。
我々の結果では,cAMP を卵細胞に注入して発生するK+電流応答もAde や FSH 応答と同様に
ATP 受容体刺激あるいは PDBu の前投与により抑制された。この結果からPKC による抑制作用
は cAMP の産生以後 K+チャネルの opening までの間にある反応段階に作用していることが示唆
される。即ち,cAMP とPKA の相互作用,PKA の活性化,PKA とK+チャネルの相互作用の段階,
或いは K+チャネルそれ自身がその作用部位として考えられる。
上記に加えて,SUR agonist で発生する応答もP2Y 受容体刺激や PDBu 投与で抑制されたこ
とを考慮すると,PKC の作用部位は SUR とKir チャネルの複合体(KATPchannel)のうち SUR
または Kir チャネルであることが示唆された。
≪研究業績≫
1) Fujita R, Kimura S, Kawasaki S, Takashima K, Matsumoto M, Sasaki K: ATP suppresses the K+
current responses to FSH and adenosine in the follicular cells of Xenopus oocyte. Jpn J Physiol
51: 491-500, 2001
ラット上頸神経節の神経細胞並びに衛星細胞,及び坐骨神経周膜の細胞内カルシウム
濃度に及ぼす ATP の効果
研究代表者
共同研究者
斎野
四戸
熊谷
佐藤
キーワード(
日本語)
細胞内カルシウム
共焦点レーザー顕微鏡
朝幸
豊
美保
洋一
所属
所属
所属
所属
イメージング
上頸神経節
Key Words (English)
intracellular calcium
confocal laser scanning microscopy
imaging
SCG
医学部解剖学第二講座
歯学部歯科麻酔学講座
歯学部歯科麻酔学講座
医学部解剖学第二講座
ATP
神経周膜
ATP
perineurium
【背景・目的】
炎症や組織傷害時あるいは伝達物質放出時に細胞外に逸脱した ATP は,周囲の細胞の反応
を惹起する物質として注目されている。ペインクリニックではしばしば用いられる星状神経節ブロック
の際には,刺入した針により組織が傷害されて ATP が細胞外に逸脱していると考えられ,また,交
感神経線維末端そのものにもATP が含まれており,伝達物質として働いている。末梢神経は扁平
多角形の細胞からなる神経周膜に囲まれ,神経周膜は数層から十数層同心円上に神経束を囲む
ように配列することで神経線維を機械的な刺激から保護するとともに diffusion barrier としての役割
を担っている。しかしながら,ATP が神経節のどの細胞の反応を引き起こすか,及び神経周膜に対
するATP の効果についていまだよく解っていない。この点を明らかにするために,交感神経節細胞
及び坐骨神経神経周膜の ATP に対する反応を細胞内カルシウムイオン濃度([Ca2+]i )を指標として
検討した。
【実験方法・材料】100-300 字
Wistar ラット(? ,8-12 週,体重 250-400g)を使用した。上頸神経節及び坐骨神経を取り出し,
HEPES 緩衝リンゲル液に滲漬し,これに Ca2+感受性蛍光色素の Indo-1/AM を負荷した。その後カ
バーグラスに標本を付着させ,それごと灌流チェンバーに移送して標本周囲を潅流し,ATP 及びそ
の類似体の添加により細胞内 Ca2+濃度がどのように 変動するか確かめた。測定には高速共焦点レ
ーザー顕微鏡(Nikon RCM/Ab)を用いた。
【結果】
用いた標本は正常の形態を保っており,神経節細胞とその周りを取り囲む衛星細胞が確認できた。
また,坐骨神経においては神経周膜が層状に神経を取り巻いていることが確認できた。
神経節では ATP 刺激に対して衛星細胞のすばやい[Ca2+]i の上昇が生じ,次いで比較的ゆっくり
した[Ca2+]i の上昇が神経節細胞に起った。衛星細胞の[Ca2+]i の変動は細胞外液の Ca2+濃度に依
存しており,α,β-methylene ATP (
P2X receptor 刺激薬)により反応が引き起こされた。一方,神経節
細胞における[Ca2+]i の上昇は,細胞内カルシウム貯蔵場からの Ca2+放出によるもので,UTP (
P2Y
receptor 刺激薬)により反応が引き起こされた。
神経周膜に覆われない坐骨神経では,シュワン細胞は ATP 刺激に対して反応したが,神経周膜
に覆われた状態では ATP に対して反応しなかった。神経周膜もATP 刺激に対し,シュワン細胞と
同様に[Ca2+]i の上昇が生じた。Lidocaine によって神経周膜におけるATP 誘発性[Ca2+]i 上昇は抑
制された。High K+による膜の脱分極では[Ca2+]i は上昇しなかった。 神経周膜の[Ca2+]i の変動は
細胞外液の Ca2+濃度に依存しており,α,β-methylene ATP(
P2X receptor 刺激薬)により反応が引き
起こされた。
【考察と展望】
ラット上頸神経節は,ATP に対して[Ca2+]i 上昇が起ることが示された。ATP はプリン受容体を介し
て反応し,この受容体にはイオンチャネルと連結した P2X 受容体と,G タンパクと共役しているP2Y
受容体が区別されている。神経細胞は P2Y 受容体を介する[Ca2+]i の上昇を引き起こしたが,それ
に先だって衛星細胞の P2X 受容体を介する[Ca2+]i の上昇が観察された。これは ATP が交感神経
系の機能調節に与かっていることを示唆している。衛星細胞と神経細胞の ATP 反応におけるタイム
ラグが存在した。この意義やメカニズムについてはまだ分からないが,一つの可能性として神経細胞
は,衛星細胞に密に囲まれているので ATP が浸透しづらいということがあげられる。あるいは,衛星
細胞からパラクラインとして ATP が出ている可能性も考えられる。
神経周膜は形態的に barrier 機能の存在が報告されてきたが,ATP に対して機能的にもbarrier
機能が存在することが示唆された。また,今回の結果から,細胞が P2X 受容体を有しこの受容体を
介して[Ca2+]i が上昇することが示唆された。また,臨床的に神経周膜の透過性の変化は,ニューロ
パチーや浮腫と関係があることが報告されており,本研究において Lidocaine によって ATP 誘発性
[Ca2+]i 上昇が抑制されるのは,その透過性の亢進を抑制する働きがあるのではないかと考えられた。
≪研究業績≫
1) Shinohe Y, Saino T: Effects of ATP on intracellular calcium dynamics of the perineurium of
peripheral nerve bundles. Histochem Cell Biol 114: 497-504 2000
2) Kumagai M, Saino T: Effects of ATP on intracellular calcium dynamics of neurons and satellite
cells in rat superior cervical ganglia. Histochem Cell Biol 115: 285-292, 2001
細胞の成熟度と細胞内カルシウム変動の関係について
研究代表者
共同研究者
佐藤 洋一
久保・
渡辺抄子
似鳥 徹
森 志朋
所属
所属
所属
所属
医学部解剖学第二講座
医学部眼科学講座
医学部解剖学第二講座
医学部皮膚科学講座
キーワード(
日本語)
細胞内カルシウム
共焦点レーザー顕微鏡
細胞核内カルシウム
イメージング
角膜上皮
ATP
Key Words (English)
intracellular calcium
confocal laser scanning microscopy
intranuclear calcium
imaging
cornea epithelium
ATP
【背景・目的】
細胞内カルシウム濃度変動([Ca2+]i )は,細胞の運動や分泌のみならず 分裂・増殖そして細胞死に
関与していることから,細胞の分化度をコントロールしていると考えられる。一方,老化ラットと新生仔
ラットの脊髄後根神経節細胞を比較すると,刺激時の[Ca2+]i 上昇は新生仔ラットのものほど大きい
ものの,刺激後の戻りは速かった(
自験例:未発表)。このことは,分化度(成熟度)の相違が[Ca2+]i
変動に影響を及ぼしていることを意味する。
細胞核内のカルシウム濃度変動([Ca 2+]n )は細胞質の[Ca2+]i に随伴して起きるものと思われていた
が,最近ではむしろ細胞核も独自の Ca2+動員機構を有すると見なした方が良いという見解が出され
ている。[Ca2+]n 変動を観察するためには空間的解像度に優れた顕微鏡を用いるだけでなく,細胞
核とその周囲の小器官が弁別しやすい扁平な細胞を標本系とした方が良い。そこで本実験では,
分化度に相違のある細胞からなる角膜上皮を用いて,[Ca2+]i 変動の相違を,組織標本と培養細胞
標本を用いて検討した。
Adenosine-triphosphate (ATP)は細胞のエネルギー源となっているだけでなく,末梢神経の末端や
損傷細胞から放出され,細胞外において情報伝達の一翼を担っている事が明らかにされており,角
膜上皮細胞においても[Ca2+]i 変動を引き起こすことがわかっている1)。そこで本研究では,組織の
再生・
修復機構解明の観点から,角膜上皮細胞の刺激物質として ATP を用いた。
【実験方法・材料】
培養細胞: ヒト角膜上皮細胞株をクラボウより購入し,培養した。培地には Epilife®を用い,2−3
日後にカバーグラス上に細胞が confluent に発育した時点で,実験をおこなった。一部の標本では,
Mitotracker でミトコンドリアを染め出した。
角膜上皮組織: ネンブタール深麻酔下で日本白色種家兎の眼球を取り出した。眼球から角膜を
切り出し,dispase (タンパク質分解酵素)にて角膜上皮層を結合組織からなる実質から剥離した。カ
バーガラス上に標本を接着し,灌流チェンバーに移した。今回用いた角膜上皮標本を電子顕微鏡
で観察したところ,正常な層構造を保っており,細胞内の微細構造に著明な変性像を認めなかった。
また,ギャップ結合の構成タンパク質であるコネキシン 50 の局在を,ABC 法を用いて免疫組織化学
的に観察した。
カルシウム測定: 蛍光 Ca2+指示薬 Fluo-4/AM,あるいは Indo-1/AM を負荷した。HEPES 緩衝リ
ンゲル液にて標本周囲を持続的に灌流し,灌流液中に ATP または ATP 関連化合物 を加えた時に
惹起された蛍光強度の変化を,高速走査型の共焦点レーザー顕微鏡(
Nikon RCM/Ab)を用いて
2+
解析し[Ca ]i を算定した 2)。また,microinjector で ATP の局所投与をおこない(Eppendorf 5254),
細胞間の[Ca2+]i 変動の伝播を観察した。
【結果】
ATP (1, 10 µM)で,培養ヒト角膜上皮細胞の[Ca2+]i が上昇した。各種アゴニストとアンタゴニストの
効果を解析した結果 ATP による[Ca2+]i 上昇は,P2Y 受容体を介するもので,G タンパク質の賦活化
を経て PLC によってイノシトール三リン酸 (InsP3) を産生させ,さらに InsP3は細胞内カルシウム貯
蔵場である小胞体および核膜槽からのカルシウム動員を引き起こしていると考えられた。また,
[Ca2+]n 変動は[Ca2+]i に比べて大きかった。
ATP によるカルシウム上昇は,まず最初に核周囲部や核膜槽に生じ,その後に核内ならびに細
胞周辺部へと拡がっていった。核周囲部にはミトコンドリアも集積しているが,カルシウム上昇部位と
ミトコンドリアの局在は一致していなかった。また ATP を局所投入したところ,細胞間におけるカルシ
ウム波の広がりが生じたが,この広がりはギャップ結合の連関阻害薬の Octanol で抑えられた。
培養細胞と同様に,ウサギの角膜上皮でもATP あるいは UTP (各 10 µM) を灌流液中に加えるこ
とにより,[Ca2+]i が上昇した。中間の翼細胞層では[Ca2+]i の律動的な変動が観察され,その変動は
近接した細胞どうしでしばしば同期していた 3)。最表層の扁平な細胞は,ATP に対する反応は大き
いものの律動的変動は弱く,基底部の幼弱な細胞は[Ca2+]i の変動そのものが弱かった。
局所的に中間翼細胞層に ATP 刺激を加えたところ,[Ca2+]i の変動は,翼細胞層内で伝播したも
のの,表層細胞層や基底細胞層へは拡がっていかなかった。細胞間に見られる[Ca2+]i 変動の伝播
は Octanol で抑制されたことから,[Ca2+]i 変動の広がりにギャップ結合が関与していると考えられた。
抗コネキシン 50 抗体で免疫組織化学をおこなうと,中間翼細胞が強く染め出された。
【考察と展望】
[Ca2+]n 変動は[Ca2+]i により大きく影響を受けているがその上昇度が大きいことから,独自の Ca2+
動員機構があると思われた。これは,核膜槽がカルシウム貯蔵場としてかなりのボリュームを占める
小胞体と連絡していることと無縁ではない。今回の実験では,ATP 刺激で最も強い反応を引き起こ
すのが中間翼細胞であり,細胞間のシグナル伝達にも相違が認められた。このことは細胞の成熟度
に応じて,[Ca2+]i の変動パターンが異なることを証明している。分化度による相違を明らかにするこ
とは,組織の再生・修復機構の解明に役立つと思われる。今後は,[Ca2+]i 変動と[Ca2+]n 変動が細胞
の分化増殖あるいは細胞死にどのように 関連しているか,神経系の細胞で検討したい。
≪研究業績≫
1) Kimura K, Nishimura T, Satoh Y: Effects of ATP and its analogues on [Ca2+]i dynamics in the
rabbit corneal epithelium. Arch Histol Cytol 62: 129-138, 1999
2) Satoh Y, Nishimura T, Kimura K, Mori S, Saino T: Application of real-time confocal microscopy
for observation of living cells in tissue specimens. Human Cells 11: 191-198, 1998
3) Kimura K, Yamashita H, Nishimura T, Mori S, Satoh Y: Application of real-time confocal
microscopy to observations of ATP-induced Ca2+-oscillatory fluctuations in intact corneal
epithelial cells. Acta Histochem Cytochem 32: 59-63, 1999
4) Kubo-Watanabe S, Satoh Y, Saino T: ATP-induced [Ca2+]i changes through gap-junctional
communication in the corneal epithelium. Jap J Ophthalmol 46: 479-87, 2002
5) Kubo-Watanabe S, Goto S, Saino T, Tazawa Y, Satoh Y: ATP-induced [Ca2+]i changes in the
human corneal epithelium. Arch Histol Cytol 66: 63-72, 2003
バイオイメージングと光障害
研究代表者
共同研究者
佐藤 洋一
斎野 朝幸
似鳥 徹
森 志朋
キーワード(
日本語)
一酸化窒素
共焦点レーザー顕微鏡
所属
所属
所属
所属
細胞内カルシウム
神経細胞
Key Words (English)
nitric oxide
confocal laser scanning microscopy
intracellular calcium
nerve cell
医学部解剖学第二講座
医学部解剖学第二講座
医学部解剖学第二講座
医学部皮膚科学講座
光障害
肥満細胞
photodamage
mast cell
【背景・目的】
生体内において,フリーラディカルは,種々の生体反応を引き起こしている4)。とりわけ一酸化窒
素は,生体内シグナルとしての意義が大きい。神経系の各種疾患でも,フリーラディカルの一種であ
る一酸化窒素が増加していることがわかっている。けれども,組織や細胞内における局所的な増減
をモニターするところまで至っていない。
一方,コンピュータと画像解析装置の急激な発達に伴い,細胞内カルシウムイオンをはじめとして
多くの物質の動態を,生きた細胞・組織でイメージングできるようになっている。これには,物質濃度
を特異的に検出する蛍光プローブの開発(例えば,Ca2+用の Fura-2や Fluo-4)と,レーザー顕微鏡
の普及も大きく寄与している。最近開発されたDAF-2は,一酸化窒素を特異的に検出する蛍光プ
ローブとして着目を集めている(参1)。そこで,この試薬がイメージングに使えるかどうかを検討し,次
いで神経組織においてどのような変化が起きるか観察した。これによって,神経組織の老化や細胞
死における,一酸化窒素の関与を明らかにすることができると期待される。
【実験方法・材料】
実験には,ラット腹腔内肥満細胞と,ゴールデンハムスター脊髄神経節を用いた。いずれも炭酸
ガス殺処分の後,実験をおこなった。
肥満細胞は,腹腔内に HEPES 緩衝リンゲル液注入して,数分揉んだ後に,液を回収し,遠心し
て細胞集団を得た 1)。脊髄神経節は,脊柱管を切開いて,内側より神経節を椎間孔より引抜いた後,
コラゲナーゼを含む HEPES 緩衝リンゲル液で結合組織を消化し,軽くピペッティングを加えた。完
全に単離した細胞では,生体内における細胞間のシグナル伝達を解析できないので 2),複数個の
脊髄神経節細胞とその周囲の衛星細胞からなる細胞塊を標本とした。
肥満細胞,あるいは神経細胞塊に,カルシウム感受性蛍光プローブの Fluo-4 や Indo-1,Rhod-2
又はフリーラディカル感受性蛍光プローブの DCF や一酸化窒素感受性蛍光プローブの DAF-2 を
負荷し,リアルタイム共焦点顕微鏡で蛍光強度の変化を画像解析した 1, 3)。肥満細胞のGタンパク質
を刺激するCompound 48/80,あるいは組織損傷時に細胞外に放出されるATP を,これらの標本を
刺激するものとして用いた。加えて,一酸化窒素供与体やアルギニン,酸化ストレス(過酸化水素水
や強い光照射)を加えた際の,細胞内カルシウムと一酸化窒素の変動を観察した。
【結果】
細胞内カルシウムの上昇に伴い,一酸化窒素合成酵素の活性が高まり,一酸化窒素の産生が増
大するといわれている。そこで,上記のカルシウム濃度を上げる条件で細胞・組織を刺激して,一酸
化窒素濃度変動を検討したが,DAF-2 の蛍光強度は全く変化しなかった。一方,酸化ストレスとなる
レーザー光の照射で,DCF や DAF-2 の蛍光強度の増大が観察された。これらの反応は NOS 非依
存性であり,ミトコンドリアの電子伝達系酵素を阻害することにより反応が抑制された。
DAF-2 の蛍光強度が増した肥満細胞は,果粒放出刺激に応じなくなった。神経組織では,最初
に衛星細胞において DAF-2 の上昇が観察され,次いで神経細胞に反応が生じた。以上の実験で
は,一酸化窒素上昇が細胞障害を引き起こす所見は,肥満細胞と神経細胞では得られなかった。
【考察と展望】
細胞内情報伝達系の要となるカルシウムイオン濃度の画像解析が導入されて以来,数多くの仕
事がなされてきた。一酸化窒素は cGMP を介して,あるいは直接的に各種酵素を活性化しすること
がわかっており,情報伝達系においてカルシウムと同じくらい重要な位置を占めている。このイメー
ジングができれば,非常に有用な解析ツールとなるであろう。
今回の実験は,DCF や DAF-2 によるフリーラディカル(含,一酸化窒素)のイメージングは,生理
的条件下での変動を見ることには使えないが,非生理的な条件(
=病理的条件)ではある程度の意
義を有していることを示唆している。神経組織では,直接的に光を受けることはないものの,さまざま
の酸化ストレスに暴露されることはあり,その際に,どのような一酸化窒素濃度動態が生じるか興味
深い。
我々の一連の実験過程で,光感受性物質を取り込ませた肝細胞では,光を照射することによりカ
ルシウム依存性の細胞内情報伝達系を賦活化する現象が観察できた 2)。また,もともとポルフィリン
を大量に含有している細胞では,光照射による一酸化窒素増大が激烈で,引続いて細胞死がおき
た。光が中枢神経にあたることは生理的にはあり得ないが,癌に対するphotodynamic therapy の効
果あるいは機構を研究する上でも,一酸化窒素のイメージングは有用であろう。
今回のイメージングに関して留意すべき点は,亜硝酸イオンが蛍光プローブの特性を変化させて
いる可能性がある,ということである(参2)。実験系として不十分ではあるが,あらたな細胞内情報伝達
系イメージング法として開発を続ける価値があると思われる。
≪参考論文≫
(1) Kojima H et al.: Chem Pharmaceut Bull 46:373-375, 1998
(2) Rieth T, Sasamoto K: Analytical Comm 35:195-197, 1998
≪研究業績≫
1) Mori S, SainoT, Satoh Y: Effect of low temperature on compound 48/80-induced intracellular
Ca2+ changes and exocytosis of rat peritoneal mast cells. Arch Histol Cytol 63:261-270, 2000
2) Cui ZJ, Habara Y, Satoh Y: Photodynamic modulation of adrenergic receptors in the isolated rat
hepatocytes. BBRC 277:705-710, 2000
3) Hashikura S, Satoh Y, Cui ZJ, Habara Y: Photodynamic action inhibits compound 48/80-induced
exocytosis in rat peritoneal mast cells. Jpn J Vet Res 49: 239-247, 2001
4) Cui ZJ, Zhou YD, Satoh Y, Habara Y: A physiological role for protoporphyrin IX photodynamic
action in the rat Harderian gland? Acta Physiol Scand 179: 149-54, 2003
プロゲステロンによる受容体応答に対する抑制作用
研究代表者
共同研究者
高島 浩一郎
木村 眞吾
川崎 敏
渡辺 修二
佐々木 和彦
所属
所属
所属
所属
所属
生理学第一講座
同上
同上
同上
同上
キーワード(
日本語)
プロゲステロン
ステロイドホルモン
急性効果
受容体応答
Key Words (English)
progesterone
steroid hormone
acute effect
receptor response
【背景・目的】
神経細胞の受容体応答は種々のステロイドホルモンによる調節を受けている。最近,温血動物脳
においてステロイドの合成が行われていることも明らかとなり,neurosteroid と呼ばれている。
Aplysia においてもステロイドが存在していることは 知られている 1)
。Aplysia の神経細胞の機能は
ヒトのものと基本的に似ており,ステロイドが Aplysia でもホルモンとして働いている可能性が示唆さ
れている 2)。温血動物脳の各種受容体応答はステロイドの投与により抑制されるものがある一方,
増大する場合もあり,その違いが何に起因するのか整理されていない。我々は種々の受容体を持
つ Aplysia 神経節を用い,種々の受容体応答に対するステロイドホルモンの急性的な効果を調べ
た。
【実験方法・材料】
Aplysia から腹部神経節を切り出し,環流装置に固定した。実体顕微鏡下で結合組織を除去して
神経細胞を灌流液中に露出させた。単一の神経細胞に 2 本のガラス微小電極を挿入し,膜電位記
録法を行った。種々の伝達物質を細胞外に投与したときに発生する,膜を横切って流れる電流応答
を記録した。プロゲステロンなどのステロイドを30 microM,5 分間前投与して各種受容体応答に
対する効果を見た。
【結果】
プロゲステロンを30 µM の濃度で 5 分間,前投与する処理により,腹部神経節の RB 又は RC グ
ループの細胞で,アセチルコリン投与でニコチニック受容体が活性化されることによりNa+ channel
が開いて発生する内向き電流応答,LB グループの細胞で同じくニコチニック受容体が活性化さ
れることによりCl-チャネルが開いて発生する外向き電流応答の両者共に抑制された。さらに同様の
処理により,RC グループの細胞で GABA 投与で GABAA 受容体が活性化されることによりCl-チ
ャネルが開いて発生する応答も抑制された。また,LB グループの上記と異なる幾つかの細胞で,ド
ーパミン投与でドーパミン受容体が活性化されることによりNa+チャネルが開いて発生する応答も抑
制された。これらの応答は細胞内に GTP アナログの GTPγS や GDPβS を投与しても影響を受
けなかったのですべてイオノトロピック型であることがわかった。
一方,プロゲステロンの前投与処理により,LUQ グループにあるアセチルコリン投与でムスカリニ
ック受容体が活性化されることによりK+ チャネルが開いて発生する応答,及び RB,RC グループ
にあるド-パミン投与で D2 受容体が活性化されることによりK+チャネルが開いて発生する応答は全
く抑制されなかった。これらの受容体応答は細胞内に GTP アナログの GTPγS や GDPβS を投
与すると抑制されたのですべてメタボトロピック受容体を介するものである。
抑制効果が見られたアセチルコリン,GABA あるいはドーパミン受容体が活性化されて Na+チャ
ネルあるいは Cl-チャネルが開いて発生する応答について,抑制の様式を調べるため,それぞれの
アゴニスト濃度を変えた場合の抑制の割合を測定した。抑制の割合はプロゲステロン濃度が同じで
あればアゴニスト濃度を変えても同じ割合であった。
【考察と展望】
本研究において,プロゲステロンの前投与処理により抑制された 4 種類の受容体応答は全てイオ
ノトロピック受容体の応答であり,プロゲステロンの前投与処理により抑制されなかった 2 種類の受
容体応答はメタボトロピック受容体応答である。従って,本研究で調べた限りでは,プロゲステロンの
前投与処理により,イオノトロピック受容体の応答だけが全て選択的に抑制された。同様な抑制効果
は温血動物脳の興奮性のニコチニック受容体応答,5-HT3 受容体,抑制性のグライシン受容体応
答でも報告されている。一方ラットの抑制性 GABA 応答はプロゲステロンで増強される事が報告さ
れているが,同じ細胞でプロゲステロン の代謝産物である 5α-pregnane -3α-ol-20-one はより大き
な増強作用があり,しかもこの効果発現に時間的な遅れがあることが報告されている。従って増強効
果はプロゲステロン代謝産物の効果である可能性が高い。これらのことを考慮すると,一般的に,プ
ロゲステロンはイオノトロピック受容体であれば,その受容体の種類によらずいかなるタイプの受容体
も悉く抑制することが示唆される。また,これらの抑制効果はプロゲステロンの前投与後,数分以内
に起きるので遺伝子発現を介さないで起こると考えられる。
プロゲステロンの前投与処理はそれぞれ分子構造の異なる多種の受容体の応答を抑制するので,
プロゲステロンが受容体の結合部位に結合して競合的な抑制を引き起こしているのではないと推察
される。実際の実験結果でも,プロゲステロンによる抑制の様式をdose-response curve で解析し
たところ,全ての受容体応答について,非競合的な様式と解釈される結果が得られた。
プロゲステロン以外のステロイドホルモンについて,現在,各受容体応答に対してどういう
作用があ
るのかを検討中であり,プロゲステロンの作用と比較する事によりその増強効果についてもより詳し
いことがわかると考えている。プロゲステロンの前投与により抑制の起る細胞内機構についても今後
検討したい。また,温血動物視床下部ニューロンを用いて同様な研究を企画中である。
≪参考論文≫
(1) Lupo di Prisco C, Dessi' Fulgheri F, Tomasucci M: Comp Biochem Physio. 50B: 191-195, 1973
(2) Lehoux J-G, Sandor T: A review. Steroids 16: 141-171, 1970
≪研究業績≫
1) Takashima K, Kawasaki S, Kimura S, Fujita, Sasaki K: Selective blocking effect of progesterone
on the ionotropic receptor responses in the ganglion cells of Aplysia . Neurosci Res 43: 119-125,
2002
ニューロステロイドの神経伝達に対する作用:ウシ副腎髄質細胞を神経モデルとした研究
研究代表者
共同研究者
工藤 賢三
立川 英一
樫本 威志
所属
所属
所属
薬理学講座
薬理学講座
薬理学講座
キーワード(
日本語)
ニューロステロイド
ニコチン性アセチルコリン受容体
プレグネノロン硫酸
カテコールアミン分泌
デヒドロエピアンドロステロン
副腎髄質細胞
Key Words (English)
neurosteroid
nicotinic acetylcholine receptor
pregnenolone sulfate
catecholamine secretion
dehydroepiandrosterone
adrenal chromaffin cell
【背景・目的】
近年,末梢のステロイド合成器官のみならず 脳においてもステロイドが合成されていることが明ら
かになった(参1)。脳由来のステロイドはニューロステロイドと呼ばれ,睡眠,情動,認知,記憶・
学習な
どの脳機能に影響することが報告されている。これらのステロイドは神経伝達物質受容体やイオンチ
ャネルに直接作用し,神経の興奮性を調節していることが分かってきた(参 2)。私たちは脳で比較的
存在量の多いプレグネノロン硫酸(PREGS),デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)とその硫酸エステ
ルのデヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)の神経伝達に対する作用を検討するため,副腎髄
質細胞を用いてニコチン性 ACh 受容体とその刺激応答に対する効果を調べた。
【実験方法・材料】
副腎髄質細胞は,ウシ副腎髄質から酵素処理により細胞を単離した後,4日間培養し実験に用い
た。細胞をPREGS,DHEA,DHEAS で 10 分間プレインキュベーション後,これらステロイドの存在
下,ACh,高 K+,ベラトリジンで 7 分間細胞をインキュベーションし,カテコールアミン(CA)を分泌さ
せた。分泌した CA はエチレンジアミン縮合法により定量した。刺激による細胞内への Ca2+流入実
験には 45 Ca2+を用いて行った。細胞内遊離 Na+濃度測定には Na 蛍光色素である SBFI を負荷した
細胞を用い二波長励起法により測定した。ニコチン受容体の結合実験では[3 H]ニコチンを用いて行
った。
【結果】
≪I. PREGS の作用≫1) 1) PREGS は ACh のニコチン受容体刺激による細胞からの CA 分泌を
濃度依存性に抑制した。しかし,電位感受性 Ca チャネルを直接活性化する高 K+刺激による CA 分
泌は抑制しなかった。2) ACh 刺激による Ca2+および Na+流入を抑制した。この抑制の程度は ACh
刺激での CA 分泌抑制の程度とほぼ同じだった。高 K+刺激による Ca2+流入には影響しなかった。
3) ACh の用量反応曲線を下方にシフトさせた。また,[3 H]ニコチンの受容体への結合に影響しなか
った。4) 電位感受性 Na チャネルを活性化し分泌をおこす ベラトリジン刺激による CA 分泌を抑制し
たが,この抑制は ACh 刺激での CA 分泌抑制の程度より小さかった。
≪II. DHEA および DHEAS の作用≫ 1) DHEA および DHEASは ACh 刺激による CA 分泌を
濃度依存性に抑制した。抑制の効果は DHEA が DHEASより強かった。2) 高 K+刺激による CA 分
泌をDHEASは抑制しなかったが,DHEA はこれを高濃度で抑制した。3) ACh 刺激による Ca2+お
よび Na+流入をDHEA および DHEASは抑制した。この抑制の程度は ACh 刺激での CA 分泌抑
制の程度と各々ほぼ同じだった。4) これらのステロイドは ACh の用量反応曲線を下方にシフトさせ
た。また,[3H]ニコチンの受容体への結合に影響しなかった。5) ベラトリジン刺激によるCA 分泌を
DHEA は抑制したが,DHEAS は逆にこれを増加させた。DHEA によるこの抑制は ACh 刺激での
CA 分泌抑制の程度より小さかった。
【考察と展望】
副腎髄質細胞は,生理・
薬理学的に神経細胞と多くの特徴を共有し,神経のモデルとして用いら
れている。私たちは,コレステロールからのニューロステロイド合成系の上流に位置し,脳内に多く存
在するステロイド(
PREGS,DHEA,DHEAS)についてニコチン性 ACh 受容体とその刺激応答に対
する作用を検討した。その結果,今回検討したステロイドがニコチン受容体刺激による髄質細胞から
の CA 分泌を濃度依存性に抑制することが示された。この CA 分泌抑制効果は,細胞膜上のニコチ
ン受容体機能が非競合的に阻害され,ニコチン受容体のイオンチャネルを介するナトリウム流入が
抑制されたためであることが示唆された 1)。また,これらのステロイドが CA 分泌に関連する電位依存
性の Ca や Na チャネルに作用することも示された。電位依存性 Na チャネルにニューロステロイドが
作用するという報告はなく,このチャネルもニューロステロイドの作用部位であることが示唆された 1)。
さらに,DHEA とDHEAS の効果の比較から,ステロイド骨格の3位の水酸基における硫酸エステル
の有無がこのステロイドのニコチン受容体や電位依存性チャネルに対する効果に大きな差異を与え
ることが認められた 2,3 )。
脳内ではニコチン性 ACh 受容体は神経伝達物質の分泌調節に関与していることが知られている。
ニューロステロイドはパラクライン的にその作用を示すと考えられており,私たちの結果は,脳内で合
成されたニューロステロイドがニコチン性 ACh 受容体や電位依存性チャネルに作用し,その機能を
変化させ受容体刺激応答を調節していることを示唆している。また,ステロイド硫酸エステル体の生
成分解に関わるスルフォトランスフェラーゼやスルファターゼの脳内での存在も確認されており,これ
ら酵素のバランスもニューロステロイドの作用を介して脳機能調節に関与している可能性が示された。
<<参考文献>>
(1) Mensah-Nyagan AG, et al.: Pharmacol Rev 51: 63-81,1999
(2) Falkenstein E, et al.: Pharmacol Rev 52: 513-555, 2000
<<研究業績>>
1) Kudo K, Tachikawa E, Kashimoto T: Inhibition by pregnenolone sulfate of nicotinic acetylcholine
response in adrenal chromaffin cells. Eur J Pharmacol 456: 19-27, 2002
薬用人蔘成分の副腎皮質コルチゾル産生に対する効果
研究代表者
共同研究者
立川
宮手
蠣崎
樫本
英一
義和
淳
威志
所属
所属
所属
所属
薬理学講座
薬理学講座・
薬剤部
薬理学講座・
薬剤部
薬理学講座
キーワード(
日本語)
薬用人蔘
サポニン
副腎皮質細胞
ジンセノサイド
コルチゾル
副腎皮質刺激ホルモン
Key Words (English)
ginseng
saponin
adrenal coritical cell
ginsenoside
cortisol
ACTH
【背景・目的】
ストレスは,視床下部- 下垂体- 副腎皮質系を活性化し,皮質のコルチゾル産生を促す。このホル
モンにより,生体はストレスに対抗することになるが,逆にコルチゾルは,多くのしかも大きな有害作
用をあらわす。これが,ストレスは万病のもとであると言われる理由の一つである。そこで抗ストレス作
用を持つと考えられている(参 1,2)薬用人蔘のコルチゾル産生における影響をウシ副腎皮質細胞を用
い in vitro 系で検証した。これにより,薬用人蔘成分のストレスに対する薬理作用機序の一つを解明,
及びその有効成分を探索できる。
【実験方法・材料】
(1) 副腎皮質細胞の調整(参 3)
ウシ副腎皮質を切片としてコラゲナーゼで処理し,分離細胞を得た。細胞を24-well プレートに 5
× 105 個の濃度で植え,4 日間 CO2 incubator で培養し,実験に用いた。
(2) 副腎皮質細胞のコルチゾル産生(参 3 )
培養副腎皮質細胞を薬物の存在,非存在下,1 時間,37°C,ACTH で刺激した。生成されたコル
チゾルを蛍光定量した。
(3) 副腎皮質細胞の cyclic AMP 定量(参 3 )
反応した細胞をソニケーションし,遠心後上清の cyclic AMP をenzymeimmunoassay キットを用
い定量した。
(4) Steroidgenesis acute regulatory (StAR) protein mRNA 定量
反応した細胞からRNA を抽出し,RT-PCR 法により,StAR protein mRNA 発現量を測定した。
【結果】
(1) 薬用人蔘成分を大きくサポニン画分と非サポニン画分に分け皮質細胞に作用させたが,両画分
とも ACTH によるコルチゾル産生にはまったく影響しなかった。当然のことながら各ジンセノサイ
ド(サポニン)も作用しなかった。
(2) 薬用人蔘サポニン代謝物の M1, M2, M3, M5 及び M11 もACTH によるコルチゾル産生に効果
がなかった。しかし代謝物のうちただ1つ M4 だけが強くその産生を抑制した。
(3) M4 は,ACTH によるcyclic AMP 生成及びプレグネノロンによるコルチゾル産生には影響しなか
った。しかし,22-ハイドロキシコレステロールによるコルチゾル産生を抑制した。
(4) M4 は,コレステロールからプレグネノロンへの変換に不可欠な StAR protein mRNA の ACTH
による発現増加にも効果がなかった。
【考察と展望】
薬用人蔘成分中サポニン代謝物,その中でも唯一 M4 だけが強くACTH による副腎皮質細胞の
コルチゾル産生を抑制した。薬用人蔘を経口投与した際,その成分のサポニンは,アグリコンに結
合している糖鎖が順次消化管内で加水分解され,吸収される。したがって薬用人蔘サポニンは,そ
れ自身よりむしろ,その代謝物に薬理学的効果が期待される。この結果はまさしく,それを示してお
り,サポニンはプロドラッグであり,代謝され作用を顕すことを示している。特に M4 は,トリオール系
サポニンの最終代謝産物であり,トリオール系の効果がここに集約されるのだろう。
結果から,M4 の ACTH によるコルチゾル産生阻害は,コルチゾル合成過程中律速段階であるコ
レステロールからプレグネノロン生成にあると考えられる。このステップは,大きくコレステロールのミト
コンドリア内膜への移送とそこでの酵素 cytochrome P-450 scc によるプレグネノロンへの変換の 2 つ
の反応が重要である。コレステロールの内膜への移送にはミトコンドリアの StAR protein 発現が深く
関わっている。M4 は,ACTH によるこの StAR protein mRNA 発現にまったく影響しなかった。した
がって M4 の作用点は,P-450 scc であると考えられ,現在 M4 のその酵素活性に対する作用を検
討している。
薬用人蔘サポニン代謝物 M4 が副腎皮質細胞におけるACTH によるコルチゾル産生を抑制した
ことは,ストレスに対する薬用人蔘の効果を裏付けるものであるが,今後さらに in vivo における薬用
人蔘及び M4 の効果を検証する必要がある。
≪参考論文≫
(1) Attele AS, et al.: Biochem Pharmacol 58:1685-1693, 1999
(2) Court WE: Ginseng, The Genus Panax. Harwood Academic Publishers, 2000
(3) Tachikawa E, et al.: J Pharm Pharmacol 51:465-473, 1999
≪研究業績≫
1) 立川英一,宮手義和,蠣崎淳,長谷川秀夫,工藤賢三,高橋勝雄,樫本威志:薬用人蔘サポニ
ンとそれら代謝物の副腎皮質細胞のコルチゾル産生に対する効果。第 122 回年会薬学会 2000
年 3 月,千葉
2) Tachikawa E, Miyate Y, Kakizaki A, Hasegawa H, Kashimoto T, Takahashi E, Takahashi K,
Yamato S, Ohta S: Inhibition of cortisol production by M4, an end product of steroidal ginseng
saponins metabolized in digestive tracts, in adrenal fasciculata cells. (in preparation)
厚朴とその成分のウシ副腎髄質細胞からのカテコールアミン分泌に対する作用
研究代表者
共同研究者
立川 英一
高橋 政史
樫本 威志
所属
所属
所属
薬理学講座
薬理学講座
薬理学講座
キーワード(
日本語)
厚朴
副腎髄質細胞
ストレス
カテコールアミン
Key Words (English)
magnolia bark
adrenal chromaffin cell
stress
catecholamine
β-オイデスモール
ニコチン性アセチルコリン受容体
β-Eudesmol
nicotinic acetylcholine receptor
【背景・目的】
厚朴は,ホウノキの樹皮を原料とする生薬であり,抗不安薬として用いられている多くの漢方薬に,
方剤の1つとして処方されている。また,薬用植物のバイブルである「神農本草経」に厚朴は,精神
安定作用を持つと記載されている。事実,厚朴は中枢神経機能を抑制する(参 1)。これまでに厚朴か
ら各種の成分が単離され,構造が決定された。しかし,これら成分と厚朴自身の神経系機能抑制作
用との関係は明らかになっていない。
そこで,発生学的に自律神経節に相当し,交感神経系モデルの副腎髄質細胞からのアセチルコ
リン(ACh)刺激によるカテコールアミン(CA)分泌に対する厚朴とその成分の影響を検討して,厚朴
と成分の作用との関連,また厚朴の末梢神経系への薬理作用を調べた。
【実験方法・材料】
1. 副腎髄質細胞の調整(参 2)
ウシ副腎髄質細胞を切片としてコラゲナーゼで処理し,分離細胞を得た。細胞を35 mm dish に 2
x 106 個の濃度でうえ,4 日間,CO2 incubator で培養し,実験に用いた。
2. 副腎髄質細胞からの CA 分泌(参 2 )
培養副腎髄質細胞を薬物の存在,非存在下,10 分間,37°C で preincubation した。次に
preincubation で用いた薬物の存在,非存在下,細胞を7 分間,刺激(
ACh や高カリウム)した。細胞
から遊離された CA をエチレンジアミンで縮合し,蛍光定量した。
3. 副腎髄質細胞への Na+流入(参 3)
カバースリップ上の培養副腎髄質細胞を10 µM sodium-binding benzofuran isophthalate (SBFI)と
002% pluronic F-127 で 3 時間,37°C で incubation した。カバースリップを蛍光測定用キュベットに
入れ,10 分間,preincubation 後,薬物の存在,非存在下,細胞を刺激した。細胞内の SBFI-Na+複
合体から生じた蛍光の減少と増加をとらえ,細胞内 Na+濃度変化としてあらわした。
4. 副腎髄質細胞への Ca2+流入(参 3)
培養副腎髄質細胞を薬物の存在,非存在下,10 分間,37°C で preincubation し,次に incubation
液の Ca2+を 45 Ca2+ (1 µCi)でラベルし,7 分間,細胞を刺激した。細胞内に取り込まれた 45 Ca2+を液
体シンチレーションカウンターで測定し,細胞内への Ca2+流入とした。
【結果】
1) 厚朴からの抽出エキスが ACh 刺激による副腎髄質細胞からの CA 分泌を濃度依存性(200-900
µg/ml)に抑制した。また,そのエキスは,細胞膜を直接脱分極する高カリウム刺激による CA 分
泌も抑制した。しかしその抑制効果は ACh によるCA 分泌を抑制した効果に比べ弱かった。
2) 厚朴成分であるβ-オイデスモール,ホノキオール,マグノロール,酢酸ボルニルは,強くACh に
よるCA 分泌を阻害した。しかしα-とβ-ピネンは,効果がなかった。
3) β-オイデスモールとマグノロールは,高カリウム刺激による CA 分泌をACh による分泌と同じ程
度抑制した。しかし,ホノキオールと酢酸ボルニルの高カリウム刺激による CA 分泌阻害効果は,
弱かった。
4) β-オイデスモールとホノキオールは ACh や高カリウム刺激による細胞内への Na+や Ca2+流入を
減少させた。
【考察と展望】
1) 厚朴は,ACh 刺激による牛副腎髄質細胞からの CA 分泌を抑制するいくつかの成分を含んで
いる。それらの抑制は,ACh による細胞内への Na+や Ca2+流入を阻害することであらわれる。こ
れは,厚朴成分がニコチン性 ACh 受容体陽イオンチャンネルや電位感受性カルシウムチャン
ネルに拮抗することを示唆している。
2) 厚朴自身(粗抽出エキス)もACh と高カリウム刺激による CA 分泌を抑制するが,前者に対する
効果が強くあらわる。β-オイデスモールが今回用いられた厚朴成分中,もっとも強い抑制効果を
示しているが,その効果は,ACh と高カリウム刺激に対して同じ程度である。他のホノキオール,
酢酸ボルニル,そしてマグノロールは,ACh の作用に対してより強い効果を示す。また,それぞ
れの成分は,厚朴中の含有量に差がある。したがって厚朴の阻害効果が,これらすべての成分
の和の結果であるのか,あるいは特に強く働く別の主要成分があるのか,今後の研究が必要で
ある。
3) 厚朴は,以前に報告されている中枢神経抑制効果ばかりでなく,末梢神経,特に自律神経機能
に対しても抑制的に働くことが示唆され,これが厚朴の抗ストレス作用に関係している可能性が
ある。
≪参考論文≫
(1) Watanabe K, et al.: Chem Pharm Bull (Tokyo) 21: 1700-1708, 1973
(2) Tachikawa E, et al.: Mol Pharmacol 40: 790-797, 1991
(3) Tachikawa E, et al.: J Pharmacol Exp Ther 273: 629-636, 1995
≪研究業績≫
1) Tachikawa E, Takahashi M, Kashimoto T: Effects of extract and ingredients isolated from
Magnolia obovata Thunberg on catecholamine secretion from bovine adrenal chromaffin cells.
Biochem Pharmacol 60: 433-440, 2000
薬用人蔘サポニンとそれら代謝物のウシ副腎髄質細胞からのカテコールアミン分泌に対する作用
研究代表者
共同研究者
立川 英一
工藤 賢三
樫本 威志
所属
所属
所属
薬理学講座
薬理学講座
薬理学講座
キーワード(
日本語)
薬用人蔘
副腎髄質細胞
ジンセノサイド
カテコールアミン
サポニン
ニコチン性アセチルコリン受容体
Key Words (English)
ginseng
adrenal chromaffin cell
ginsenoside
catecholamine
saponin
nicotinic acetylcholine receptors
【背景・目的】
古くから薬用人蔘は,滋養,強壮薬,また不老長寿の薬として世界各国で用いられている。また,
主要方剤の1つとして多数の漢方薬にも処方されている。このように薬用人蔘は,曖昧であるが,幅
広い薬効を持つことが推測される。私たちは,薬用人蔘成分の神経系に対する薬理効果を研究し,
サポニン成分,その中でもトリオール系サポニンが神経系モデルのウシ副腎髄質細胞からのアセチ
ルコリン(ACh)刺激によるカテコールアミン(CA)分泌をニコチン性 ACh 受容体を通るNa+流入の
block を介して,抑制することを報告している(参 1 )。一方,ジオール系サポニンは,非常に弱い CA 分
泌抑制作用を示す。ところが最近の研究で,経口投与された薬用人蔘のサポニンが消化管におい
て,アグリコンに結合している糖鎖が順次加水分解され,吸収されることが証明された(参 2 )。そのため,
この研究では,それらサポニン代謝物の副腎髄質細胞からの CA 分泌に対する影響を検討した。ま
た,ジオール系で例外的に強い CA 分泌抑制活性を示したジンセノサイド-Rg3 について,その抑制
メカニズムも観察した。
【実験方法・材料】
(1)副腎髄質細胞の調整(参 1 ),(2)副腎髄質細胞からの CA 分泌(参 1),(3)副腎髄質細胞への Na+
流入(参 1 ),(4)副腎髄質細胞への Ca2+流入は,参考論文及び前項「厚朴とその成分―――」研究に
記述された実験方法で行われた。(5)アフリカツメガエル卵母細胞へのヒトニコチン性 ACh 受容体発
現と卵母細胞の voltage clamp ヒトα3 及びβ4 ニコチン性 ACh 受容体サブユニットの cDNA からそ
れぞれの mRNA を合成し,卵母細胞に注入してニコチン受容体を発現させた。その卵母細胞を
two-electrode voltage clamp し,ACh 刺激で生じる内向き電流を測定した。
【結果】
ジンセノサイド-Rg3 の CA 分泌に対する作用
1) ジンセノサイド-Rg3 は,ACh 刺激によるウシ副腎髄質細胞からの CA 分泌を抑制したが,電
位感受性 Ca2+チャンネルを活性化する高カリウム刺激,並びに電位感受性 Na+チャンネル
を活性化するベラトリジン刺激による CA 分泌には,ほとんど影響しなかった。
2) ACh による細胞内への Na+や Ca2+流入もジンセノサイド-Rg3 は,抑制した。
3) このサポニンによるCA 分泌阻害効果は,反応液の ACh や Ca2+濃度を増やしても影響され
なかった。
4) 低濃度(10 µM)のジンセノサイド-Rg3 と細胞の preincubation 後,細胞をよく洗浄して ACh
で刺激すると,サポニンの抑制効果は消失した。ところが,高濃度(30 µM)サポニンの効果
は完全に消失しなかった。
5) 低濃度ジンセノサイド-Rg3 は細胞膜の流動性に影響しなかったが,高濃度は膜流動性を増
加した。
6) また,高濃度サポニンの CA 分泌抑制効果は,細胞との incubation 時間に依存していた。
薬用人蔘サポニン代謝物の CA 分泌に対する効果
1) トリオール系サポニン代謝物(M4, M11)ばかりでなく,ジオール系(M1, M2, M3, M5, M12)
も強くACh 刺激による副腎髄質細胞からの CA 分泌を抑制した。その中で M4 がもっとも強
い抑制作用を示した。
2) M4 は電位感受性 Ca2+チャンネルを活性化するhigh K+による細胞からの CA 分泌を抑制
したが,その効果は,ACh によるCA 分泌を抑制する効果よりかなり弱かった。
3) M4 は,ACh による細胞内への Na+流入,並びにα3β4 ニコチン性 ACh 受容体を発現して
いる卵母細胞への ACh による内向き電流入をblock した。
4) M4 の CA 分泌阻害効果は,細胞との incubation 時間に依存していた。
5) M4 の CA 分泌阻害は,ACh 濃度を増加しても影響されなかった。
【考察と展望】
1. ジンセノサイド-Rg3 の CA 分泌抑制作用
ジンセノサイド-Rg3 は,トリオール系サポニンと同じように,ニコチン性 ACh 受容体に非競合的に
拮抗し,ACh 刺激によるウシ副腎髄質細胞からの CA 分泌を抑制する。また,その高濃度のサポニ
ンは,受容体拮抗作用に加え,細胞膜流動性を増加させる作用もあり,この効果もCA 分泌抑制に
寄与していると考えられる。
2. 薬用人蔘サポニン代謝物の CA 分泌抑制作用
すべての薬用人蔘サポニン代謝物が,ACh によるウシ副腎髄質細胞の CA 分泌を抑制する。そ
の効果は,代謝物が細胞膜あるいは細胞内に入り,ニコチン性 ACh 受容体に非競合的に拮抗し,
その受容体を介するNa+流入をblock した結果であると考えられる。
経口投与された薬用人蔘中,サポニンはアグリコンに結合している糖鎖が順次加水分解され吸収
される。これら糖が切れたサポニン代謝物が薬用人蔘の活性本体と考えられる。大部分のジオール
系サポニン自身は,弱い CA 分泌抑制活性しか示さないが,代謝されると強い活性をあらわす。ま
た,トリオール系サポニンは,代謝を受けてもまだ強い抑制作用を維持している。したがって,ジオー
ル系サポニンはプロドラッグであり,消化管で代謝され,トリオール系サポニン及びそれら代謝物と協
力し,大きな CA 分泌抑制活性を発揮すると考えられる。この作用が薬用人蔘の薬効の一部に関係
している可能性が高い。
≪参考論文≫
(1) Tachikawa E, et al.: J Pharmacol Exp Ther 273: 629-636, 1995
(2) Hasegawa H, et al.: Planta Med 62: 453-457, 1996
≪研究業績≫
1) Tachikawa E, Kudo K, Nunokawa M, Kashimoto T, Takahashi E, Kitagawa S: Characterization of
ginseng saponin ginsenoside-Rg3 inhibition of catecholamine secretion in bovine adrenal
chromaffin cells. Biochem Pharmacol 62: 943-951, 2001
2) Tachikawa E, Hasegawa H, Kudo K, Kashimoto T, Miyate Y, Kakizaki A, Takahashi K, Takahashi
E: Inhibitory effects of ginseng saponins metabolized in digestive tract on adrenal secretion of
catecholamines in vitro. Advances in ginseng research 2002 (Edited by Nam-In Baek): 392-400,
2002
3) Tachikawa E, Kudo K, Hasegawa H, Kashimoto T, Sasaki K, Miyazaki M, Taira H, Lindstrom
JM: Ginseng steroidal saponins hydrolyzed in the digestive tract are potent active metabolites in
inhibition of catecholamine secretion. Biochem Pharmacol (in press)
Ⅱ―2
治療検討部門(病理部門)の研究概要と各プロジェクトの成
果
治療検討部門(病理部門)研究概要
ハイテクリサーチ申請時の研究課題と主な研究者
脳血管障害後の組織修復に関するサイトカインや増殖因子の関与、神経系の変性と再生におけ
るウイルスの関与、グリア細胞白質内移植による修復的治療の研究
所属・
職
研究者名
病理学第一・教授 澤井 高志
講師 黒瀬 顕
講師 宇月 美和
細 菌 学 ・教 授 佐藤 成大
神経精神科・助教授 鈴木 満 *
解剖学第二・教授 佐藤 洋一 *
(* 研究テーマが病態解明に近いことから、生理部門へ移動)
ハイテクリサーチ選定後の具体的な研究課題と主な研究者および役割 (平成 11 年∼15 年)
研究開発プロジェクトにおける
研究課題
神経内科学・
教授 東儀 英夫
• アルツハ イマー病における
助教授 阿部 隆志
マーカー分子と細胞の脱落
講師 槍澤 公明
機構
• 一過性低酸素時の細胞防御
解剖学第二・
助教授 遠山 稿二郎 • 神経変性・再生に関わるマ
ーカー分子
病理学第一・教授 澤井 高志
• 二次的脳損傷炎症に関与す
脳神経外科・医員 菅原 淳
る分子機構
解剖学第二・
講師 似鳥 徹
• 脳虚血と神経細胞死
所属・
職
病理学第一・
教授
病理学第一・
講師
細 菌 学 ・助 教 授
病理学第一・
講師
助手
細 菌 学 ・教 授
助教授
講師
助手
助手
解剖学第二・
助教授
研究者名
研究開発プロジェクトでの役割
• アルツハイマー病とフリーラディ
カル・メチル化の研究
• Ach 受容体α7 サブユニットの発現
と神経細胞防御機構の関係を研究
• 神経変性・再生時のマーカー分
子の発現を形態的に検討
• 損傷脳におけるトロンビンの役割
を検討
• 大脳半球虚血性変化を形態学
的に観察
澤井 高志
• 脊髄損傷後の apoptosis におけ
るFas-Fas ligand の関与を研究
宇月 美和
• 神経伝達物質と炎症機序
• 炎症におけるCRFの意義を研究
稲田 捷也
• 脳由来内因性マリファナによる
好中球活性化を研究
黒瀬 顕
• 脳腫瘍における脳血管新生 • グリア細胞や・脳血管新生にお
斉藤 立華
けるCTGF の効果を検討
• Glioblastoma の増殖にたいする
CTGF の効果を検討
佐藤 成大
• 細菌やウイルスによる神経損 • AIDS 脳病変の形態学的研究
平田 陸正
傷とその診断、治療
• VERO 毒素による神経症状の病
高橋 清実
態を動物実験で解析
堤 玲子
• カイコプラズマによる髄膜炎の迅
小幡 史子
速診断
• 抗菌ペプチドの機能と臨床応用
の可能性を検討
遠山 稿二郎
• 向神経性ウイルスの感染機序の
検討と神経回路解析法の開発
社会の高齢化に伴い,脳疾患患者はますます 増大することが予測される。これら高齢脳疾患患者
の quality of life を高く維持する方策の確立が求められている。当面の具体的目標として,難治性
脳疾患の発症・
進行を現状より5 年程度遅くし,また,中枢神経損傷では,障害範囲を最小限にく
い止める具体的方策を戦略的に追究する必要があろう。以上の立場に立ち,本部門では,以下に
示す 4 つのアプローチから,研究を実施した。
8)
加齢を背景とする病的神経変性過程抑制へのアプローチ
高齢者脳で減少の著しいα7ニコチン性アセチルコリン受容体の発現を調節し,増加させる
ことによりニューロン,シナプスを保護し得る可能性を示した。加齢を背景とする脳疾患病態
のフリーラジカル仮説をヒト髄液をサンプルに検証し,フリーラジカル抑制の重要性を確認し
た。また,脳変性疾患病態におけるグリア細胞の重要性を検討し,進行抑制への新たな糸
口を示した。さらに神経軸索再生の超微形態を検討し,その modulation に関わる分子・細
胞の動態を示した。
9)
神経損傷後の続発的損傷増幅抑制へのアプローチ
脳損傷後,続発性に生じる炎症性現象におけるトロンビンの作用を解析し,抗トロンビン剤
の二次的脳損傷抑制作用を示した。脊髄損傷後,続発性に生じるアポトーシスが,必ずしも
内因性経路ではなく,Fas/Fas ligand を介し生じており,この経路の抑制が重要であることを
明らかにした。また,corticotropin releasing factor family 神経ペプチドや内因性大麻物質
のアナンダマイドによる炎症増強作用を解析し,神経伝達物質が炎症抑制に向けたターゲ
ット分子となり得ることを示した。
10)
グリオーマの進行抑制に向けたアプローチ
Connective tissue growth factor のグリオーマ組織での発現と脳血管内皮細胞の増殖促進
効果をin vivo, in vitro 両者で検討し,血管新生抑制によるグリオーマ治療のターゲット分子
として有望であることを示した。
11)
中枢神経感染症の病態と早期診断に向けたアプローチ
高齢者は感染症による初期身体徴候が軽く,重症化し初めて気付かれることも少なくない。
細菌性毒素による脳症動物モデルを,出血性大腸菌/ベロ毒素により作成し病態を検討した。
また,中枢神経細菌感染の,カイコプラズマ試験による迅速診断法を考案した。Cationic
antibacterial protein 18kD ペプチドの抗菌・
抗毒素作用を検討し臨床応用の可能性を示し
た。ウイルス感染では,AIDS 関連性脊髄症の病態を検討した。あわせて経シナプス的に伝
搬する向神経性ウイルスが再生シナプス形成性の解析にも有用であることを示した。
以上のように,治療検討部門では多方面からの検討を行い,多くの成果をあげることができた。し
かし,一方で,各研究グループのテーマが統一性に欠け,散漫な部分があったことも否めず,今後
の検討すべき課題である。
アルツハイマー病とフリーラジカル
研究代表者
共同研究者
キーワード(
日本語)
アルツハイマー病
α−トコフェロール
Key Words (English)
Alzheimer’s disease
α-tocopherol
阿部
佐藤
村田
東儀
隆志
千久美
隆彦
英夫
所属
所属
所属
所属
神経内科学講座
神経内科学講座
神経内科学講座
神経内科学講座
一酸化窒素
脳脊髄液
nitric oxide
cerbrospinal fluid
グルタチオン
glutathione
【背景・目的】
アルツハイマー病(AD)の発症機序はいまだ解明されていないが,一因として活性酸素種
(ROS)や活性窒素種(RNS)による神経細胞の酸化的障害が想定されおり,酸化的ストレ
スとその防御機構のバランスの破綻が AD の神経変性過程に関与する可能性が高いと考
えられている。本研究では,AD の発症機序や病体にフリーラジカルが関与するか否かを
検討する目的で,RNS のうちでもっとも神経毒性の強い peroxynitrite (ONOO-) の生化
学的マーカーである3-nitrotyrosine および防御因子であるglutathione,α-tocopherol
をヒトの脳脊髄液(髄液)を用いて測定した。
【実験方法・材料】
未治療 AD 患者(年齢:52−79 歳,羅病期間:1.5−10 年,Mini-Mental State
Examination (MMSE) score:4.0−22.0 点)および age-match させた神経疾患を有さ
ない正常対照群を対象とし,腰椎穿刺で得られたの髄液中の 3-nitrotyrosine (3-NT),
glutathione (GSH),α-tocopherol (α-TOH)および関連物質(tyrosine;Try,酸化型
glutathione;GSSG,酸化型α-tocopherol (α-tocoperolquinone;α-TQ)濃度を
HPLC-ECD を用いて測定した。
【結果】
1−1)3-NT 濃度(nM)が,正常対照群 1.6±0.5 に比しAD 群 11.4±5.0 で有意に増加していた
(p<0.0001)。また,3-NT/Tyr 比(×10-4 )も正常対照群 2.7±0.9 に比しAD 群 18.7±8.7
で有意に増加していた(p<0.0001)。Tyr 濃度 (µM) は,正常対照群 6.0±0.2,AD 群 6.1
±0.7 で有意差を認めなかった。
2)羅病期間と3-NT 濃度との間に有意な相関を認めなかったが,3-NT/Tyr 比との間に有
意な正の相関(rs =0.39,p<0.05)を認めた。
3)痴呆スケール(MMSEscore)
と3-NT 濃度および 3-NT/Tyr 比との間に有意な負の相関を
認めた(rs =-0.51,p<0.005,rs =-0.52,p<0.005)。
2−1)GSH 濃度 (nM)が,正常対照群 85.5±22.3 に比しAD 群 61.4±13.0 で有意に減少して
いた(p<0.01)。GSSG 濃度(nM)は,正常対照群 20.6±5.4,AD 群 16.3±4.9 で有意差
を認めなかった。
2)羅病期間をGSH および GSSG 濃度との間に有意な相関は認めなかった。
3)痴呆スケールとGSH および GSSG 濃度との間に有意な相関は認めなかった。
3−1)α-TOH 濃度(nM)が,正常対照群 23.4±8.1 に比しAD 群 12.8±7.3 で有意に減少して
いた(p<0.001)。α-TQ 濃度(nM)は,正常対照群 7.2±2.8,AD 群 7.7±7.3 で有意差を
認めなかった。
2)羅病期間とα-TOH およびα-TQ 濃度との間に有意な相関は認めなかった。
3)痴呆スケールとα-TOH およびα-TQ 濃度との間に有意な相関は認めなかった。
【考察と展望】
AD 患者の髄液中 3-NT 濃度および 3-NT/Tyr 比が正常対照群と比較して各々約 7 倍も
の有意な増加を認めたことにより,AD では NO の産生および peroxynitrite による
tyrosine の nitration が亢進している可能性が示唆された。また,3-NT 濃度および 3NT/Tyr 比と痴呆スケールとの間に有意な負の相関を認めた。すなわち,痴呆の進行に伴
い 3-NT の産生が増加していくという結果であった。このことからAD の病期進行に伴い
NO とsuperoxide radical(O2-)から生成されるperoxynitrite の産生が増加していく可能
性が考えられる。一方,フリーラジカルスカベンジャーであるglutathione,α-tocopherol
濃度は正常対照群に比べ AD 群では各々有意に減少していた。このことにより,AD 患者
ではもともと脳内の glutathione,α-tocopherol 濃度が正常者に比べ少なく,ROS およ
び RNS による酸化的ストレスに対する抗酸化機構が脆弱である可能性が考えられる。以上
より,AD では酸化的ストレスとくに NO 産生とglutathione,α-tocopherol による防御機
構のバランスの破綻が生じており,それが AD の発症メカニズムや病態に深く関与している
可能性が示唆された。
今後,AD の早期段階(病理学的変化の前)で生じていると推定されているRNA の酸化に
ついて,髄液中で検討する予定である。また,他の神経変性疾患(パーキンソン病や筋萎
縮性側索硬化症)についても,フリーラジカルの関与について検討する予定である。
≪研究業績≫
4) Tohgi H, Abe T, Yamazaki K, Murata T, Ishizaki E, Isobe C: Increase in oxidized NO products
and reduction in oxidized glutathione in cerebrospinal fluid from patients with sporadic form of
amyotrophic lateral sclerosis. Neurosci Lett 260:204-206, 1999
5) Tohgi H, Abe T, Yamazaki K, Murata T, Ishizaki E, Isobe C: Alteration of 3-nitrotyrosine
concentration in the cerebrospinal fluid during aging and patients with Alzheimer's disease.
Neurosci Lett 269:52-54, 1999
6) Tohgi H, Abe T, Yamazaki K, Murata T, Ishizaki E, Isobe C: Remarkable increase in cerebrospinal
fluid 3-nitrotyrosine in patients with sporadic amyotrophic lateral scle rosis. Ann Neurol
46(2):129-131, 1999
ニコチン性アセチルコリン受容体 a7 の発現機構と神経細胞形質との関連
研究代表者
共同研究者
槍沢 公明
長根 百合子
所属
所属
神経内科学講座
神経内科学講座
キーワード(
日本語)
ニコチン性アセチルコリン受容体α7 神経分化
ERK
Cdk5
PC12 細胞
Akt
Key Words (English)
α7nAChR
extracellular-signal-regulated kinase
differentiation
cyclin-dependent kinase 5
PC12 cells
Akt
【背景・目的】
ニコチン性アセチルコリン受容体α7(α7nAChR)はα7 サブユニット単独の\5 量体から
なるCa2+チャンネル型受容体である。α7nAChR の役割に関し, 興奮性シナプス伝達調
節作用,胎生期の神経回路の形成・維持作用, 様々な神経細胞障害(栄養因子欠乏,βア
ミロイド,グルタメート
など)に対する抑制作用の報告がある。しかし,このような多様な作用
が, リガンド依存性に生じるα7nAChR からの速い Ca2+ influx のみで生じ得るのか否か
は不明である 3, 4, 5。新皮質のα7nAChR は胎生期に一過性高発現を示す一方, 成人で
は加齢に伴う減少が著しい 1。またストレスに応答し速やかに up-regulation される2。我々
は,α7nAChR を過剰発現するPC12 細胞を作成し, 受容体発現とシグナル伝達系との
関連を検討した 3, 4, 5。
【実験方法・材料】3, 4
ラット脳 cDNA ライブラリーからα7 サブユニット遺伝子を RT-PCR 法で増幅, pCMVTag4 ベクターにライゲーションし, 得られたプラスミドを PC12 細胞に導入した。α
7nAChR の過剰発現によるPC12 細胞の形質変化, シグナル伝達系, 細胞周期の変化を
検討した。Protein kinase C (PKC)δについて, はその dominant-negative (ATPbinding mutant, PKCδK376R) 導入細胞(PKCδK376RpEF1)にα7nAChR を過剰発現
し検討した。細胞周期分布については flow cytometry による DNA 量ヒストグラムを検討
した。
またα7nAChR 過剰発現細胞の一過性低酸素負荷 (O2: 2%, 12h)後の動態を検討した。
【結果】
α7nAChR 過剰発現 PC12 細胞の形質変化 3, 4:
α7nAChR 過剰発現 PC12 細胞はリガンド非存在下でコントロール(PC12 細胞やベクタ
ーのみ導入した PC12 細胞)に比し, 高い遊走性, 接着性, 神経突起伸長性を示し, かつ増
殖速度を減じた。また, α7nAChR 過剰発現細胞 (リガンド非存在下)では G2 期の細胞比
率が増加した。
α7 サブユニット遺伝子導入後の PC12 細胞では持続的 ERK リン酸化が生じる 3, 4:
α7nAChR 発現増加に伴い生じる神経突起伸長亢進が, 分化誘導性のシグナルを介する
か否かを検討した。〈7 サブユニット遺伝子導入後の PC12 細胞(リガンド非存在下)では,
α7 蛋白発現とほぼ同時(遺伝子導入 24h 後)に著しい extracellular-signal-regulated
kinase (ERK)のリン酸化が生じ, 持続した。flow cytometry による検討では, 神経分化関
連性の接着分子であるN-cadherin の発現も亢進した。α7nAChR 発現増加は, リガンド
の有無に関わらず, 持続的 ERK リン酸化と神経突起伸長性亢進を伴う。
α7nAChR 過剰発現 PC12 細胞では低酸素性細胞障害が抑制される3:
一過性低酸素負荷後, 早期から生じる細胞膜障害はα7nAChR とリガンドの相互作用によ
り抑制された。一方, 遅発性に生じるDNA 断片化は,α7nAChR 過剰発現細胞では, リガ
ンド非投与でも明らかに抑制された。α7nAChR 過剰発現細胞ではコントロールに比し
Akt 蛋白の発現量が低酸素負荷前より高く, 低酸素負荷後の Akt リン酸化が著しかった。
細胞周期分布を検討したところ, コントロールで低酸素負荷後 12-24h に生じるG1-arrest
がα7nAChR 過剰発現細胞(リガンド非存在下)では回避された。
α7 サブユニット遺伝子導入後の ERK リン酸化の持続には PKCδが必要である:
dominant-negative PKCδを発現するPC12 細胞(PKCδK376R 細胞)にα7cDNA を導
入し検討した。PKCδK376R 細胞ではα7 導入後, ERK リン酸化は持続せず, 突起伸長,
α7nAChR の細胞膜表面への発現もみられなかった。機能的α7nAChR 過剰発現と
ERK リン酸化の持続は ERK とPKCδの cross-talks を必要とする。
α7nAChR 過剰発現 PC12 細胞ではタウ蛋白リン酸化が亢進する:
α7nAChR 導入 PC12 細胞(リガンド非投与)に生じるERK の持続的リン酸化により
cyclin-dependent kinase(Cdk)5-p35 経路とタウ蛋白リン酸化が亢進するか否かを検討し
た。この経路は, 高齢者で増加する痴呆性疾患(tauopathy,Alzheimer 型痴呆)との関
連から注目される。Cdk5-p35/p25 経路, タウ蛋白リン酸化はα7nAChR 導入後, 亢進し,
これは ERK 経路の阻害により抑制された。
【考察】3, 4
α7nAChR 発現は胎生期の発達脳においてよく検討されており, シナプス形成過程のニュ
ーロンで一過性高発現を示す事が知られている。機能的α7nAChR の発現調節は細胞
骨格構造の変化や細胞周期調節機構と密接に関連し行われているらしい。ERK は神経
細胞の分化誘導, 神経突起伸長促進作用を有し, 中枢神経系の発達に重要な役割を担っ
ていることが知られている。従来の知見と我々の結果を考えあわせると, α7nAChR と
ERK シグナルは密接にリンクしながらシナプス形成促進性に作用している可能性がある。
同時に, 加齢に伴うα7nAChR 減少は神経回路形成性, 可塑性を低下させる可能性も考
えられる。
α7nAChR 発現と, これとリンクするERK シグナルはシナプス形成促進性に作用し, かつ
ニューロンの急性ストレス耐性を高める可能性があるが, 同時に, このシステムの過度の作
用は, Cdk5-p35/p25 経路やタウ蛋白リン酸化を亢進させてしまう可能性もある。
α7nAChR の多様な作用には, Ca2+チャンネルとしての作用によるもののみならず , 自身
の発現調節系に関連するものがあると考えられる。しかし, 今回の結果は in vitro の成果
であり, PC12 細胞と成熟ニューロンとの相違も考慮せざるを得ず, 検討の余地を残した。
≪研究業績≫
1) Utsugisawa K, Nagane Y, Tohgi H, Yoshimura M, Ohba H, Genda Y: Changes with aging and
ischemia in nicotinic acetylcholine receptor subunit alpha7 mRNA expression in postmortem
human frontal cortex and putamen. Neurosci Lett 270:145-8, 1999
2) Utsugisawa K, Nagane Y, Obara D, Tohgi H: Increased expression of alpha7 nAChR after
transient hypoxia in PC12 cells. Neuroreport 11:2209-12, 2000
3) Utsugisawa K, Nagane Y, Obara D, Tohgi H: Over-expression of a7 nicotinic acetylcholine
receptor prevents G1-arrest and DNA fragmentation in PC12 cells after hypoxia. J Neurochem
81:497-505, 2002
4) Utsugisawa K, Nagane Y, Obara D, Tohgi H: Over-expression ofa7 nicotinic acetylcholine
receptor induces sustained ERK phosphorylation and N-cadherin expression in PC12 cells. Mol
Brain Res 106: 88-93, 2002
CNS および PNS における神経軸索再生時のグリア細胞の役割
研究代表者
共同研究者
遠山 稿二郎
Lieberman AR
DiFiglia M
Anderson PN
Campbel G
糸原 重美
端川 勉
所属
所属
所属
所属
所属
所属
所属
解剖学第二講座
University College London, Dept Anatomy
MGH, Dept Neurol, Lab for Cellular Neurol
University College London, Dept Anatomy
University College London, Dept Anatomy
理研 脳科学総合研究センター 行動遺伝
理研 脳科学総合研究センター 神経構築
キーワード(
日本語)
ミクログリア
ハンチントン病
アストロサイト
軸索再生
S100B
ニューログリカン2
Key Words (English)
microglia
Huntington disease
astrocyte
axonal regeneration
S100B
NG2
【背景・目的】
神経系の研究は,これまで,ニューロンそのものに焦点が当てられる傾向にあった。しかし,
近年の分子生物学的手法の普及により,グリア細胞が様々な物質を作り出し,神経細胞に
強い影響を与える事実が明らかになってきている。
私達は,生体(主に実験動物)に様々な非生理的環境(傷害・感染)をグリア細胞への負荷
としてとらえ多様な角度から,グリア細胞の動態を主に形態学的手法によって研究している。
また,実際の病理標本の解析を通じて,病態解明を目指している。
本研究では,ミクログリア,アストロサイト,シュワン細胞に焦点を絞り,また神経損傷と軸索
再生に関与する物質として,テネイシン,NG2,S100B について解析した。
【実験方法・材料】
1) ミクログリアの形態を解析するため,ヒトサイモシンに対する抗体を作成し,ハンチントン病の脳に
おいて,免疫組織学的に検索した。本抗体はゼブラフィッシュからヒトのミクログリアを特異的に
標識することができる。
2) ラットの脊髄後根を切断し,DRG ニューロンの再生軸索に関わる後根脊髄境界部(
DREZ)での
アストロサイトの動態を,免疫組織化学・電子顕微鏡解析を含む形態学的研究を実施した。
3) シュワン細胞の S100B の役割を検討するため,S100B ノックアウトマウスを使用し,末梢神経切
断後の軸索再生について電子顕微鏡による解析をおこなった。
4) 末梢神経を切断し,NG2 の免疫組織化学を実施した。
【結果】
1) 本疾患の主病変部位とされる線条体および,特に初期ではほとんど病変が確認できない大脳
皮質について免疫組織学的検索をおこなった。その結果,病変の早期から,大脳皮質,線条体
ともにミクログリアの形態が大きく変化していた。この変化は,大脳皮質で特に顕著で,ハンチン
チンの局在との関係を検索したが,その発現いかんにかかわらず ,ミクログリアが変形し,神経
細胞に接する形態が観察された 1)。
2) (i) 解きほぐし標本 (teasing)の電子顕微鏡で,後根切断後に切断部から伸び出した DRG の再
生軸索の走行を観察した。再生軸索は,それまで軸索が存在したと考えられるシュワン細胞・軸
索単位の表面を取り巻いている基底膜の筒内を進むが,DREZ 近傍で基底膜筒から外に出て,
他の基底膜筒に侵入し U ターンしていた。この時,軸索は U ターン部でもシュワン細胞に囲ま
れていた。(ii) 後根切断後,DREZ からアストロサイトの突起が末梢側に伸びだし,その先端が
膨隆していた。(iii) この末梢側に突起を伸長したアストロサイトを含み,脊髄境界を形成するア
ストロサイトにはテネイシン R は見られないが,脊髄内部に分布するアストロサイトはテネイシン
R 陽性を示した。(iv) 幼弱なオリゴデンドログリアのマーカーである NG2 を持った円形細胞が,
切断後根の DREZ に集積する2)。
3) S100B ノックアウト動物でも,末梢神経切断後,正常マウスと同様な軸索再生能を有していた。
4) 末梢神経切断後,切断端より末梢側において NG2 の強い発現が見られた。
【考察と展望】
1) ハンチントン病におけるミクログリアの形態変化を明らかにした初めての研究である。ハンチンチ
ンを発現するトランスジェニックマウスでも,ほぼ同様な結果が得られており,本病態の発生機序
にかかわる重要な現象と考えている。この現象は,ミクログリアの役割を,中枢神経内での単なる
貪食細胞とする考え方では理解し得ないものであり,ミクログリアの機能の多様性を示すものと
考えられる。
2) 後根軸索の脊髄内進入を阻害する因子の一つとして,テネイシン R および NG2 陽性細胞の関
与が考えられた。中枢神経内のアストロサイトはテネイシン R 陽性であるが,中枢神経経のグリ
ア境界膜を形成するアストロサイトには欠如することが,初めて示された。これは,脊髄内のアス
トロサイトの多様性を示したもので,異なる機能を持っている可能性を示唆するものである。言い
かえれば,従来の考え方では同一のグループにまとめられていたグリア細胞が異なる機能を果
たす可能性を明かにしたものである。また,NG2 陽性細胞は,現時点では,同定不可能の細胞
であり,従来のグリア細胞のどの範疇にも入れることができない細胞である。今後の研究が期待
される。
3) 軸索再生に必須と考えられて来た S100B のノックアウト動物を使用し,S100B が無くても末梢神
経は再生できることを示した。したがってこれらの分子は必ずしも一義的な機能では無い。
4) NG2 陽性細胞は DRG からの再生軸索の進入を阻止すると考えられた。一方,神経軸索が再
生する末梢神経の切断実験においても切断端末梢側に NG2 が強く発現する事実を見出した。
このことより,NG2 のような軸索伸長を抑制すると考えられる分子が,軸索再生時には不必要な
ものでは無く,一定の役割を持っていることが考えられる。私達は,一般に軸索伸長抑制因子が
末梢神経系で果す役割を解析することで,軸索再生のメカニズムに迫ることができると考えてい
る。
≪研究業績≫
5) Sapp E, Kegel KB, Aronin N, Hashikawa T, Uchiyama Y, Tohyama K, Bhide PG, Vonsattel JP.
and DiFiglia M.: Early and progressive accumulation of Reactive microglia in the Huntington’s
disease brain. J. Neuropathol. Exp. Neurol. 60: 161-172, 2001
6) Zang Y, Tohyama K, Winterbottom J.K, Haque N.S.K, SchachneR M, Lieberman A.R. and
Anderson P.N.: Correlation between putative inhibitory molecules at the dorsal root entry zone
and failure of dorsal root axonal regeneration. Molecular and Cellular Neuroscience 17: 444-458,
2001
損傷脳における炎症性細胞遊走,集簇のトロンビンの関与の解明
研究代表者
共同研究者
菅原
久保
鈴木
澤井
小川
淳
慶高
倫保
高志
彰
所属
所属
所属
所属
所属
病理学第一講座
脳神経外科学講座
山口大学 脳神経外科学講座
病理学第一講座
脳神経外科学講座
キーワード(
日本語)
神経外傷
サイトカイン
トロンビン
接着分子
炎症細胞
アポトーシス
Key Words (English)
trauma
cytokine
thrombin
adhesion molecule
inflammatory cells
apoptosis
【背景・目的】
脳損傷に引き続いて起こる出血では凝固系が活性化され,トロンビンが産生される。トロンビンは血液
凝固反応のみでなく,炎症,血管,神経の分野など作用が多岐にわたっている。これまで我々は,このト
ロンビンの中枢神経への関与に着目し,ラット基底核に高濃度トロンビンを持続注入するモデルを用いて,
炎症性細胞の集簇,グリア反応,間葉系細胞の増殖,血管新生がトロンビンによって引き起こされ,トロン
ビンが組織修復に関わっている反面,濃度によってはむしろ有害的に作用することを示唆してきた(参-1 )。
また,抗トロンビン剤を投与することにより,脳損傷部位近傍における炎症性細胞浸潤の抑制し,炎症反
応に引き続いて起こる二次的脳損傷の抑制を報告してきた(参- 2 )。本研究では,損傷脳においてトロンビン
が関与する「炎症」の病態の解明と新しい治療を目的に,1)トロンビンの損傷脳における炎症性細胞の集
簇に対する影響,2)接着分子の発現に対する影響を,抗トロンビン剤をラット脳損傷モデルに投与し,組
織学的に検討した。
【実験方法・材料】
200-250gの雄SDラット43匹にペントバルビタ-ル腹腔内麻酔後,無菌操作でbregmaから外側3.5mm,
後方0.2mmに約3mmの小開頭を設けた。皮質ならびに皮質下切創を加え,止血終了後にゼラチンを留
置し,生理食塩水(以後,生食群),濃度0.5μg/mlのアルガトロバン生理食塩水希釈液(以後,アルガトロ
バン群)を20μl滴下した。(1) 脳損傷作成1,3,5,7日後に灌流固定を行い,パラフィン切片を作製して
HEならびに免疫染色を施行した。HE染色では多核白血球,免疫組織化学的には抗Mo/MF抗体を用い
て単球系細胞を同定し,抗GFAP抗体によりGFAP陽性アストロサイト,抗vimentin抗体によりvimentin陽
性アストロサイトを同定した1 )。(2) 脳損傷作成4,24,48,72,120時間後に灌流固定を行い,凍結切片を
作製してHEならびに免疫染色を施行した。HE染色では多核白血球,免疫組織化学的には抗Mo/MF抗
体を用いて単球系細胞,抗ICAM-1抗体によりICAM-1陽性血管,抗CD-11b抗体によりICAM-1のリガン
ドであるMac-1を同定した。なお,抗CD34抗体により血管総数についても検討した2 )。染色後の評価は創
部に留置したゼラチンと創縁周囲に関心領域を20箇所設定し,各抗体の陽性細胞の数の時間経過を生
食群とアルガトロバン群で比較検討した。
【結果】
(1) 抗トロンビン剤を損傷脳に局所投与して,炎症性細胞の集簇,反応性アストロサイトの増殖を検討し
たところ,創縁における多核白血球は生食群,アルガトロバン群ともに,術後 1 日目で少数認めるのみで,
それ以降は認めなかったが,術後 1 日目で治療群は有意に細胞の集簇を抑制した。一方,単球系貪食
細胞は,両群ともに術後 1 日目から3 日目にかけて有意な増加を認め,術後 1,5,7 日目でアルガトロ
バン群は有意に細胞の集簇を抑制した。ゼラチン内における多核白血球は,両群ともに術後 3 日目で
最高値をとり,5 日目以降には認めかったが,術後 1,3 日目でアルガトロバン群は生食群に比べ,有意
に細胞の集簇を抑制した。単球系貪食細胞は,術後 3 日から5 日,5 日から7 日にかけて有意に増加し
た。術後 5 日目,7 日目でアルガトロバン群は有意に細胞の集簇を抑制した。vimentin 陽性アストロサイ
トは両群ともに 3 日目から5 日目にかけて有意な増加を認めたが,5 日目以降は減少した。術後 3,5,7
日目でアルガトロバン群は有意に細胞の増殖を抑制した。GFAP 陽性アストロサイトは両群ともに術後 1
日目から 3 日目にかけて有意に増加し,それ以降も漸増を認めたが両群間で有意差は認めなかった 1 )。
(2) 抗トロンビン剤を損傷脳に局所投与して,炎症性細胞の集簇,接着分子の発現を検討したところ,創
縁における多核白血球は,両群ともに損傷後 4 時間ではほとんど認められず,24 時間後で最高値をとり,
それ以降は減少していく傾向を認めた。損傷後 24,48,72 時間でアルガトロバン群は有意に細胞の集
簇を抑制した。創縁における単球系細胞は,両群ともに 24 時間後から72 時間後にかけて有意な増加を
認めた。損傷後 24,48,72,120 時間でアルガトロバン群は有意に細胞の集簇を抑制した。創縁におけ
るMac-1 陽性細胞は,4 時間後では細胞の集簇はほとんど認められず,24,72 時間後で頂点とる二峰
性の傾向が認め,72 時間以降は次第に減少していく傾向を認めた。損傷後 24,48,72,120 時間でア
ルガトロバン群は有意に細胞の集簇を抑制した。創縁におけるICAM-1 陽性血管は,両群ともに 4 時間
後で認め,それ以降は漸増し48 時間後で最高値をとり,減少していく傾向を認めたが,120 時間後でも
ICAM-1 の発現の増加は認めた。損傷後 24,48,72 時間でアルガトロバン群は有意に陽性血管の発現
を抑制した。創縁におけるCD 34 陽性血管は,両群ともに 4 時間後から72 時間では,陽性血管数の増
加傾向は認めなかった。120 時間後にて陽性血管数の増加が認めたが,両群に有意な差は認めなかっ
た 2 )。
【考察と展望】
(1)にて,抗トロンビン剤が炎症性細胞の集簇を抑制したことにより,トロンビンが損傷脳において炎症
性細胞の集簇を誘導することが考えられた。また,創縁におけるvimentin 陽性アストロサイトの増殖を
抑制し,GFAP 陽性アストロサイトには影響を与えなかった。GFAP 陽性アストロサイトが損傷側大脳に
広く出現し,その一部に神経栄養因子の分泌作用を有するとされている。他方,vimentin 陽性アストロ
サイトはラット正常脳には認められず,脳損傷部位近傍に一過性に出現し,高い増殖能を有する幼弱な
アストロサイトで,過度の瘢痕化を誘導し,神経再生の障害となりうることが考えられる。今回,抗トロンビ
ン剤は vimentin 陽性アストロサイトを抑制する一方,neuroprotective な要素を含む GFAP 陽性アス
トロサイトには影響を与えなかったことより,神経再生の障害を抑制する可能性が示唆された。(2)では,
抗トロンビン剤を局所的に投与することにより,創縁周囲の Mac-1 陽性細胞の浸潤とICAM-1 陽性血
管数を有意に抑制した。アルガトロバンは,トロンビン作用を選択的に阻害する薬剤であるので,今回の
投与によって観察された Mac-1 陽性細胞,ICAM-1 陽性血管に対する抑制効果は,トロンビン作用の
抑制に起因すると考えられた。また,血管内皮については,今回の実験ではアルガトロバン群と治療群
での創縁周囲の総血管数には有意の差はなかった。そして,アルガトロバン群で ICAM-1 陽性血管数
が有意に減少していことから,今回の実験の時間帯では,トロンビンによる血管新生の作用はないものの,
トロンビンによる血管内皮上に ICAM-1 を誘導する作用があり,抗トロンビン剤がこれを抑制したものと考
えらた。以上より(1)トロンビンが血管における接着分子を発現させ,炎症性細胞の浸潤を引き起こし,急
性炎症に引き続いて起こる二次的脳損傷を惹起すること,(2)トロンビンが脳損傷後に形成される瘢痕の
主体であるvimentin 陽性アストロサイトの増殖を促すことが明らかとなった。抗トロンビン剤により,これ
らの作用を抑制することで,脳損傷後の二次的障害を抑制する可能性が示唆された。
≪参考論文≫
(3) Nishino et al.: J Neurotrauma 10, 167-179, 1993
(4) Motohashi et al.: J Neurotrauma 14, 747-754, 1997
≪研究業績≫
7) Kubo Y, Suzuki M, Kudo A, Yoshida K, Suzuki T, Ogasawara K, Ogawa A, Kurose A and Sawai
T: Thrombin Inhibitor Ameliorates Secondary Damage in Rat Brain Injury: Suppression of
Inflammatory Cells and Vimentin –positive Astrocytes,J Neurotrauma 17, 163-172, 2000
神経組織の虚血性変化と,薬物による抑制効果
研究代表者
似鳥 徹
所属
解剖学第二講座
キーワード(
日本語)
神経細胞死
一過性脳虚血
アポトーシス
永久脳虚血
ネクローシス
プロスタサイクリン
Key Words (English)
neuronal death
transient ischemia
apoptosis
permanent ischemia
necrosis
prostacyclin
【背景・目的】
虚血に伴う神経細胞の死は一般的に necrosis によるものと考えられてきた(参 1)。本研究者
は短時間脳虚血モデルを用い,海馬 CA1 錐体細胞の遅延性細胞死過程を精査し,この
モデルにおける神経細胞の死は apoptosis が主体であることを報告した(参 2)。この結果を
元に,神経細胞保護作用があると考えられるprostacyclin analogue (TTC-909)の虚血
直後投与実験を行い,CA1 錐体細胞の apoptosis からの回避を目的として形態学的な解
析を行った。さらに,中大脳動脈永久閉塞モデルに見られる神経細胞死の解析を行い,異
なった虚血障害に伴う神経細胞死の機構の差異を検討した。
【実験方法・材料】
スナネズミの両側総頚動脈を 5 分間閉塞後血流を再開し,一過性脳虚血侵襲を負荷した。
虚血再還流直後の動物に PGI 2 誘導体である TTC-909(100 ng/kg or 500 ng/kg),また
は 3H-TTC-909 を静脈内投与した。虚血・再還流後 1 日∼7 日の経過後の脳切片におい
て,リソゾームシステインプロテアーゼの免疫反応性変化の検索,TUNEL 法による
apoptosis の検証,並びに Autoradiography による薬物位置の同定を行った。また,本
態性高血圧ラットの片側中大脳動脈枝を永久閉塞し,虚血後の大脳皮質虚血梗塞巣及び
梗塞周囲領域 penumbra の変性経過を形態学的に検索した。
【結果】
対照群の海馬 CA1 錐体細胞は,虚血・再還流後 3 日までに自己融解小体の形成を伴う
細胞萎縮を示し,虚血 3 日後からTUNEL 陽性の核 DNA の断片化を伴うapoptosis の
形態像を示すようになり,虚血 7 日後までにはミクログリアにより貪食処理される。ところが,
TTC-909 投与群ではリソゾームシステインプロテアーゼの増強によって検証される自己融
解小体の形成が抑制され,細胞形はほぼ完全な形態で観察された。また,虚血 3 日後の
同部位の TUNEL 反応を見ると,100 ng/kg の TTC-909 投与群では TUNEL 陽性反応
を示す錐体細胞の数が減少傾向を示すようになり,500 ng/kg 投与群では明かに
TUNEL 反応陰性の健常な細胞が数多く観察された。さらに,500 ng/kg 投与群で,虚血
後 5 日∼7 日経過した複数の動物の海馬領域において,何ら損傷変化を示さない健常な
CA1 錐体細胞層が観察された。そこで,TUNEL 法で染色した切片に分布するCA1 錐体
細胞の damage score を計測し,統計学的に解析した結果,対照群の損傷度に比べ
TTC-909 投与群の損傷度は有意に減少していることが検証された。
Autoradiography により,3H-TTC-909 の作業部位の同定を試みた結果,3H-TTC-909
は脳切片中の神経細胞,とりわけ海馬 CA1 錐体細胞上に明白な局在を示すことが光顕
的・電顕的検索によって明らかになった。
中大脳動脈閉塞実験動物の虚血領域には,虚血後 2 時間まで梗塞巣が形成され,神経細胞は
necrosis による細胞死の様相を呈する。同時期の penumbra では一部細胞質の変容を示す星状膠
細胞の出現と共に,2 種の微細形態変化を示す神経細胞が観察され,虚血後 6 時間では膨化して
明らかに necrosis に陥った神経細胞と,萎縮して apoptosis に陥った神経細胞が混在して観察され
た。
【考察と展望】
スナネズミの短時間虚血モデルを用いて prostacyclin analogue (TTC-909)の虚血直後
投与実験を行い,この薬剤が虚血負荷を被った海馬 CA1 錐体細胞の apoptosis を妨げ
る神経細胞保護効果を持つ可能性が示唆された。
PGI 2 は血小板凝集阻害作用や血管拡張作用を有し,虚血性脳血管障害の治療薬として
注目されてきた。TTC-909 はラット中大脳動脈閉塞モデルにおいて梗塞部周辺領域の低
下した脳血流の改善や,低下した脳グルコース代謝を改善する作用が認められている。こ
れに加えて本研究の結果より,3H-TTC-909 が脳血液関門を透過して,神経細胞に直接
作用することが明らかとなった。TTC-909 の活性本体であるTEI-7165 は,培養神経細胞
において Ca2+の細胞内流入抑制効果が検証されており(参 3),TTC-909 は虚血性神経細
胞死の引き金として広く受け入れられている“グルタミン酸‐Ca2+毒性仮説”(参 4)に提唱され
るCa2+の流入抑制により,神経保護効果に関与するものと思われた。しかし,TTC-909 投
与による海馬 CA1 錐体細胞の細胞死の回避は,虚血後 3 日の群では顕著であったが,
虚血後 7 日の群では数例を除いて多くの神経細胞は変性後処理されていた。従って,
TTC-909 の神経細胞保護効果は,細胞質の縮小化や核 DNA の断片化を伴う
apoptosis への移行を遅延させる延命作用と考えるのが妥当であると思われた。
以上の研究結果に関して論文を作成・投稿し,現在査読中である。
また,中大脳動脈永久閉塞実験により,従来虚血障害には最も強いとされていた星状膠細
胞が,虚血後 2 時間の penumbra では既に変容し,神経細胞に先立って死に向かう可能
性が示唆された。星状膠細胞の変性は,神経細胞の apoptosis とnecrosis の起動に深く
関与するものと思われた。
≪参考論文≫
(5) Uchiyama Y: Arch Histol Cytol 58:127-137, 1995
(6) Nitatori T, et al.: J Neurosci 15:1001-1011, 1995
(7) Hara I, et al.: Europ Neuropsychopharmacol 6 (suppl.):195, 1996
(8) Choi DW: Neuron 1:623-634, 1988
脊髄損傷モデルでの Fas-Fas ligand 系を介したアポトーシスについて
研究代表者
共同研究者
澤井
吉野
宇月
松野
遊道
阿部
木村
高志
修
美和
博明
和雄
由美子
友厚
所属
所属
所属
所属
所属
所属
所属
病理学第一講座
富山医科薬科大学
病理学第一講座
富山医科薬科大学
富山医科薬科大学
富山医科薬科大学
富山医科薬科大学
整形外科
整形外科
整形外科
整形外科
整形外科
キーワード(
日本語)
脊髄損傷モデル
Fas リガンド
アポトーシス
MRL マウス
Fas
Key Words (English)
traumatic spinal cord injury
Fas ligand
apoptosis
MRL mice
Fas
【背景・目的】
外傷などによる脊髄損傷では損傷による二次的な影響によって,実際に損傷を加えた範囲よりも
広範囲に損傷がおこる。神経組織の発生過程において,神経細胞のアポトーシスがおこることは古
くから知られていたが,虚血や感染,外傷などによっても,脊髄でのアポトーシスが起こるということが
最近報告されるようになった(参- 1)。これらの報告ではアポトーシスが脊髄に二次的なダメージを引き
起こす原因の一つである可能性を示唆している。アポトーシスは様々な原因によって誘導されるが,
Fas/Fas ligand を介した系(参- 2),TNF/TNF receptor を介した系,TRAIL/TRAIL receptor を介した系
の他に放射線照射や薬剤性のものなどがよく知られている。Matsuyama らは,虚血後の脳や脊髄で
は Fas 抗原を介したアポトーシスが起こっていることを報告しているが,本研究では,Fas 欠損動物
である MRL マウスを用いて,脊髄損傷後の組織像の変化を検討し,脊髄損傷におけるFas 抗原の
関与について検討した。
【実験方法・材料】
Fas 欠損のミュータントマウスである MRL/MP-lpr/lpr(MRL/lpr)マウス 56 匹とwilld type の
MRL/Mp-+/+ (MRL/+)マウス 56 匹を用いた。マウスはいずれも10 週齢の雄を用いた。マウスをペ
ントバルビタール麻酔下に,顕微鏡下に第 9 胸椎のレベルで椎弓切除を行い,2cm の高さからから
2.5 グラムのチップを髄膜上に落下させた。チップの落下を行わない,椎弓切除のみの群をシャム対
照群とした。これらのマウスについて,損傷後の 8 週目までの臨床的な症状の評価をBasso-Beattie Bresnahan (BBB) scale にて経時的に行った(参- 3 )。外傷による脊髄の病理組織像の変化については
脊髄組織を縦切し,矢状断の標本を作成し,観察をおこなった。アポトーシスについては TUNEL
法と電子顕微鏡的な観察を用い,Fas, Fas ligand については免疫組織化学にて陽性細胞を検討し
た(参- 4)。また,陽性細胞の種類の同定には免疫組織化学で各種細胞マーカーを染色しておこなっ
た。一部細胞の同定には二重染色をおこなった。
【結果】
臨床症状の評価については,機能不全はいずれのモデルでも外傷を加えてから1 日後から徐々
に回復し,14 日後には後足を用いて移動できるようになった。14 日目まではマウスによる差は見ら
れなかったが,21 日目ではコントロール群とミュータントマウスとで有意差がみられはじめ,56 日後
にはコントロール群の MRL/+マウスよりもMRL/lpr マウスの方での回復の程度が良くなっていた。組
織学的には損傷を加えた後に,脊髄の変性が観察され,病変部はその後アストログリアの瘢痕組織
に置換された。損傷の範囲は実際の損傷範囲よりも拡大していたが,拡大範囲についてもMRL/lpr
マウスでコントロール群の MRL/+マウスよりも有意に小範囲であった。TUNEL 法で確認したアポト
ーシス細胞については損傷後 1 日から観察され,2 日目をピークとして増加した。アポトーシスとなる
細胞はオリゴデンドロサイトや神経細胞であってが,陽性細胞数は MRL/lpr マウスでコントロール群
の MRL/+マウスよりも有意に小さかった。また,Fas および Fas ligand 陽性細胞についても検討をお
こなったが,コントロール群の MRL/+マウスでは陽性細胞の大部分は灰白質に分布していたが,実
際に損傷が加えられた範囲より広範囲に陽性細胞が認められた。MRL/lpr マウスやシャム対照群で
は Fas および Fas ligand 陽性細胞が認められなかった。
【考察と展望】
今回の実験では,脊髄損傷後の臨床症状の回復,および二次的な損傷部位の拡大につ
いて,Fas 欠損型のミュータントマウスと野生型のマウスを用いての比較,検討をおこなった
が,いずれの場合にもFas 欠損型のミュータントマウスでは二次的な損傷の範囲は少なく
なっていた。また,組織学的にもアポトーシスとなった細胞の分布範囲が Fas 欠損型のミュ
ータントマウスでは野生型よりも小さくなっていた。野生型のマウスでは実際に脊髄損傷を
加えた範囲よりも広い範囲に Fas 抗原陽性細胞が分布していた。これらのことより,脊髄損
傷後の二次的な損傷部位の拡大について Fas/Fas ligand 系を介したアポトーシスが関与
していることが示唆された。外傷などによる脊髄損傷の二次的な損傷範囲の拡大をおさえる
治療法はまだ十分には確立していないが,治療法の可能性として,抗体投与療法や gene
transfer などで Fas/Fas ligand 系を介したアポトーシスの抑制を行う治療法が考えられる。
今後の課題としては Fas/Fas ligand 系以外の系を介したアポトーシスの制御についても
検討する必要がある 1)。
≪参考論文≫
(9) Yonehara S, Ishii A and Yonehara M: J Exp Med 169 1747-1756, 1989
(10) Katoh K, Ikata T, Katoh S et al.: Neurosci Lett 216. 9-12, 1996
(11) Basso DM, Beattie MS and Bresnahan JC: Neurotrauma 12, 1-21, 1995
(12) Sasano H, Uzuki M, Sawai T, et al.: Journal of Bone and Mineral Research 12 : 1416-1423,
1997.
≪研究業績≫
8) Matsuno H, Yudoh K, Morita I, Sawai T, Uzuki M, Hasunuma T, Nishioka K, Tsuji H and Kimura
T: Apotosis is a novel therapeutic strategy for RA: Investigations using an experimental arthritis
animal model. Mechanical Loanding of Bones and Joints. (Takahashi HE (Ed)). Springer-Verlag
Tokyo,215-226, 1999
corticotropin releasing factor (CRF)ファミリー神経ペプチドとその受容体の炎症性疾患におけ
る発現
研究代表者
共同研究者
宇月
笹野
村松
高橋
美和
公伸
康成
和広
所属
所属
所属
所属
戸恒
沖
飯野
澤井
和人
隆
和美
高志
所属
所属
所属
所属
病理学第一講座
東北大学医学部 病理診断学講座
太田西ノ内病院 総合診療科
東北大学大学院 医学系研究科 医学生物化学講座
分子生物学分野
東北大学医学部 腎・高血圧・内分泌科
浜松医科大学 内科学第二講座
浜松医科大学 内科学第二講座
病理学第一講座
キーワード(
日本語)
神経内分泌
関節リウマチ
ウロコルチン
CRF 受容体
Key Words (English)
neuroencocrine
rheumatoid arthritis
urocortin
CRF-Receptor
【背景・目的】
Urocortin (UCN)は新しく発見された corticotropin releasing factor (CRF)ファミリーの
一つで, CRF との相同性は 45%であり, 機能的にも, CRF のレセプターであるCRFReceptor (CRF-R) type1 とtype 2α, type 2βおよび CRF binding protein などに結
合して, CRF 作用の一部をもたらし, ACTH 分泌促進作用は CRF と同等あるいはそれ以
上とされている。 ヒトにおいては CRF をはじめとする神経ペプチドは中枢神経系の他に
様々な細胞で産生されており, 関節リウマチ(RA)をはじめとする炎症性疾患 1)や動物モデ
ル 2)においての関与も報告されている。 本研究では RA におけるUCN とCRF, およびそ
の receptor であるCRF-R の動態について検討した。
【実験方法・材料】
対象は RA 患者 32 例で, 同一関節の滑膜組織と関節液を用いた。対照として変形性関
節症 (OA) 7 例,関節外傷例 6 例を用いた。滑膜組織で UCN の分布(免疫組織化学)と
産生(in situ hybridization, RT-PCR)を検討し,同側の関節液で定量化(RIA 法)を行っ
た。滑膜については CRF の免疫組織化学とCRF-R 1 と2α, 2βの in situ
hybridization, RT-PCR も行った。それぞれの滑膜組織については炎症の程度をスコア
化し3,4),UCN 陽性細胞数や関節液中の UCN 濃度と炎症との相関を検討した。また,滑
膜組織中の UCN 陽性となる細胞の同定は各種マーカーを用いた免疫組織化学にてミラ
ー切片を作成して行った。
【結果】
滑膜組織では, 滑膜表層細胞やリンパ球, マクロファージ, 線維芽細胞など多彩な細胞で
UCN 陽性となり, RT-PCR でも全例に証明された。 滑膜での UCN 陽性細胞数と関節液
中の濃度はともに RA で高値で, 対照例では低値であった。 また, 滑膜組織での UCN 陽
性細胞数と関節液中の濃度との間には有意な相関がみられ (R=0.7056, P<0.001), 滑膜
組織の炎症の程度と関節液中の UCN 濃度にも正の相関(R=0.57)がみられた。 また,
CRF については UCN とほぼ同一の種類の細胞が陽性となり, 症例ごとの比較でもRA で
陽性細胞数が多く, 滑膜組織の炎症スコアとCRF 陽性細胞数との関係もよく相関しており,
CRF とUCN 陽性細胞は分布,量的にも同様な傾向を示した。 さらに, CRF-R の RT-PCR
のとin situ hybridization を行ったところ, RA 滑膜組織では主に-R1 が高率に発現して
おり, 多彩な細胞で産生がみられ UCN の分布と類似していた。 陽性細胞数もRA で多く,
他の対照例では少ないという傾向がみられた。 R2αについて RT-PCR での陽性例は少数
で, 一部のマクロファージで陽性となるが, R2βは全例陰性であった。 また, R2αについて,
RA での陽性例は特に炎症の高度な症例であった 5)。
【考察と展望】
滑膜組織中の UCN 陽性細胞と関節液中の UCN 濃度とが相関していたことから,関節液
中の UCN は関節滑膜局所で産生されている可能性がある。UCN は CRF と分布が類似
していたが, 滑膜組織内で多彩な細胞によって産生され, さらにレセプターであるCRF-R
もその周囲に陽性であることから, 局所でオートクライン, パラクライン的に作用する可能性
が示唆された。 CRF や UCN は全身に作用する場合は炎症に対して抑制的に働くことが
知られているが, 実験的には炎症局所への投与によって, mast cell からの脱顆粒や血管
透過性を亢進させ, むしろ炎症を増悪させるという報告もあり, 今回の結果を合わせると関節
炎などの炎症局所においてもproinflammatory な作用をしている可能性が示唆された。
≪研究業績≫
9) Hishinuma T, NakamuRA H, Sawai T, Uzuki M, Itabashi Y and Mizugaki M: Microdetermination
of prostaglandin E2 in joint fluid in rheumatoid arthritis patients using gaschromatogRAphy/selected ion monitoring. Prostag Oth Lipid M 58: 179-186, 1999
10) Matsuno H, Yudoh K, Uzuki M, Nakazawa F, Sawai T, Yamaguchi N, Olsen BR, KimuRA T:
Treatment with Angiogenesis Inhibitor Endostatin Represents a Novel TheRApeutic Approach in
Patients with Rheumatoid Arthritis. J Rheumatol 29: 890-895, 2002
11) Uzuki M, Watanabe T, KatsuRA Y and Sawai T: Quantitative histochemical study of hyalurinic
acid binding protein and the activity of uridine diphosphoglucise dehydrogenase in the synovium
of patients with rheumatoid arthritis. Anal Quant Cytol Histol 21:75-80, 1999
12) Yoshida W, Uzuki M, Kurose A, Yoshida M, Nishida J, ShimamuRA T and Sawai T: Cell
chaRActerization of mononucleaRAnd giant cells constituting pigmented villonodular synovitis.
Hum Pathol 34: 65-73, 2003
13) Uzuki M, Sasano H, MuRAmatsu Y, Totsune K, Oki Y, Takahashi K, Iino K, Sawai T : Urocortin
in the Synovial Tissue of Patients with Rheumatoid Arthritis. Clinical Science 100: 577-589, 2001
神経伝達物質アナンダマイドは好中球を活性化する
研究代表者
共同研究者
稲田 捷也
遠藤 重厚
佐藤 成大
所属
所属
所属
細菌学講座
救急医学講座
細菌学講座
キーワード(
日本語)
神経伝達物質
アナンダマイド
敗血症
好中球
炎症性サイトカイン
ベロ毒素
Key Words (English)
neurotransmitter
anandamide
sepsis
neutrophils
proinflammatory cytokines
VERO toxin
【背景・目的】
感染,熱傷,手術などのストレスで,末梢単球・
顆粒球の炎症性サイトカイン産生性は著しく低下
する。一方で顆粒球(好中球)の活性化がおこりIL-8 や顆粒球エラスターゼ産生は亢進し,侵襲性
のストレスの終末像であるショックや多臓器不全等を招来する(参 1, 2)(
二次生体反応)。アナンダマイ
ド(ANA)や 2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)
は大麻の成分カンナビノイド(
マリファナ)と相似の
物質で,マリファナの生体内アゴニストとして発見された神経伝達物質で,多幸感,興奮,意識低下,
記憶喪失,痛み変容などの作用をしめす。これらは脳で産生されほかマクロファージや血小板から
も産生される。ANA の血中濃度は敗血症時に上昇し,血圧を降下させ,敗血症性ショックの初期メ
ディエータとして考えられている。そこで ANA や 2-AG による好中球活性化を接着分子発現やサイ
トカイン産生で検討した。
【実験方法・材料】
ヒト全血培養系に ANA や 2-AG (15-0.15µM),さらに対照として LPS(0.1μg/ml)を加えて,4 時
間培養し,接着分子 CD18,CD11b の発現や,細胞内サイトカイン産生,NF-kB の活性化をフロー
サイトメーターで検討した。顆粒球,単球,リンパ球は CD33 染色性で区分した。CD33 (dim)を顆粒
球,CD33 (bright)を単球,陰性をリンパ球とした。培養時に Brefeldin-A を加えてサイトカインの細胞
外への分泌を抑え,4 時間培養し,CD33-FITC で染色してから小穴形成液処理し,抗サイトカインPE で細胞内サイトカインを染色した。CD33-FITC で染色後,CD11b-PE または CD18-PE で染色し,
CD11b または CD18 の蛍光量を検討した。
【結果】
ANA は顆粒球,単球で CD18 発現を促進し,LPS によるCD18 発現をさら亢進した。しかしLPS
と異なりCD11b の発現は認められなかった。ANA はリンパ球画分でもCD18 発現を促進した。顆粒
球,単球では ANA は LPS とは異なり,顆粒球 CD33 発現を促進しなかった。細胞内 TNF-α産生
は単球と同様に顆粒球でも認められた。また,ANA は単球,顆粒球で NF-kB を活性化した。2-AG
にはこれらの活性は認められなかった。
【考察と展望】
本研究で ANA が好中球を活性化することを初めて明らかにした。ANA は多臓器不全などの敗血
症の病態形成に関与していることが示唆された。しかし2-AG にそのような作用がないことは 興味深
い。最近 ANA より2-AG が生体内でより重要との報告もあり今後さらに検討したい。
≪参考論文≫
(13) 稲田捷也, 遠藤重厚:エンドトキシン研究1基礎と臨床(日本エンドトキシン研究会編),菜根出
版,97-103, 1998.
(14) Takakuwa T, Endo S, Shirakura Y, Yokoyama M, Tamatani M, Tohyama M, Aozasa K, Inada K:
Crit Care Med 28: 26859-2689, 2000
≪発表業績≫
14) Inada K, Endo S, Sato S: Activation of granulocytes by shiga-like toxins and its possible role in
pathogenesis of hemolytic uramic syndrome. 3rd Asia Pacific Conference on Travel Health, July
2000, Denpasar, Indonesia
グリオーマ細胞および脳血管内皮細胞増生への CTGF の影響
研究代表者
共同研究者
黒瀬 顕
小林 哲人
澤井 高志
所属
所属
所属
病理学第一講座
脳神経外科学講座
病理学第一講座
キーワード(
日本語)
CTGF
脳血管内皮細胞
神経膠腫
増生
グリオーマ
脳腫瘍
Key Words (English)
CTGF
endothelial cell
astrocytoma
growth
glioma
brain tumor
【背景・目的】
CTGF(connective tissue growth factor)は比較的新しい増殖因子で 1991 年にヒト臍帯静脈内皮
細胞の培養上清より分離された。CTGF は主に線維芽細胞,血管内皮細胞等に発現することが報
告されているが(参-1 ),神経膠細胞あるいは神経膠芽腫細胞株にも発現することが確認されている(参-2 )。
神経膠細胞では,正常の細胞にも発現するが特に損傷後などの腫大した細胞に強く発現すること
が報告されている。CTGF は多彩な生理機能を有しているが(参- 3 ),その一つに血管内皮の増殖,接
着,遊走に関与し血管新生を促すことが挙げられる。そこで悪性度と血管増生が比例する神経膠腫
における CTGF の発現と,CTGF の脳腫瘍培養細胞および脳血管内皮培養細胞増殖への影響に
ついて調べた。
【実験方法・材料】
低悪性度 astrocytoma と神経膠芽腫の手術検体を用い免疫組織染色で CTGF の発現を腫瘍細
胞と血管内皮細胞それぞれにおいて検討した。また神経膠芽腫細胞株と脳血管内皮細胞を培養し,
静止期,増殖期で CTGF の発現をフローサイトメトリー で調べた。また VEGF 等,他の血管増殖因
子の発現も検討した。脳血管内皮細胞の培養液中に CTGF を加えて増殖の変化を調べた。また脳
血管内皮細胞の培養液中に抗 CTGF 抗体を加えて増殖の変化を調べた。
【結果】
神経膠芽腫では低悪性度の astrocytoma よりも腫瘍細胞および腫瘍内血管内皮細胞そz
れぞれ
の CTGF 発現が亢進していた。脳血管内皮細胞は対数増殖期の方が静止期に比べて CTGF の発
現が高かった。神経膠芽腫培養細胞では,VEGF や bFGF の発現の程度は腫瘍細胞株間でばら
つきがあったものの,いずれの培養細胞株もCTGF の発現は高度であった。脳血管内皮細胞培養
液に CTGF を加えたところ,10 および 50 ng/mlの濃度では増殖が亢進した。また脳血管内皮細胞
培養液に抗 CTGF 抗体を加えたところ,10 ug/ml の濃度において増殖が抑制された。
【考察と展望】
脳腫瘍(特に膠芽腫)を含む悪性腫瘍において,血管新生の研究は日々進んでおり,多種のサイ
トカイン,増殖因子などの物質(VEGF, bFGF, angiopoetinなど)が腫瘍組織での血管新生に深く関与
していることが判明しており,CTGFもその一つである。CTGFは主に線維芽細胞や血管内皮細胞に
発現するが1 ),神経膠細胞あるいは神経膠芽腫細胞にも発現するといわれている。CTGFの生理的
機能は多彩であるが血管内皮細胞に対してはその増殖,接着,遊走を促進するといわれている。わ
れわれの実験では低悪性度のastrocytomaよりも高悪性度のものの方が腫瘍細胞,血管内皮細胞と
もにCTGFの発現が高かった。脳血管内皮細胞では増殖期にある細胞に高くCTGFが発現している
のが確認され,神経膠芽腫細胞株においても一様にCTGFの高い発現がみられた。また神経膠芽
腫細胞株の増生に対するCTGFと抗CTGF抗体の影響の結果も加味すると,CTGFは腫瘍細胞の増
生および高悪性度の神経膠腫の血管増生いずれをも促進していると考えられた。またparacrineによ
るCTGF発現に加え,内皮細胞自体のautocrineによる発現も存在していると考えられた。CTGFの血
管内皮増殖作用がどの程度であるかは他の血管内皮増殖因子の作用と比較することによって示さ
れると考えられ,今後の検討が必要であるが,CTGFを狙った神経膠腫の治療の可能性も示唆され
た。
≪参考論文≫
(15) Babic AM, Chen CC, Lau LF. Mol. Cell Biol 19: 2958-66, 1999
(16) Xin LW, Martinerie C, Zumkelle r W, Westphal M, Perbal B: J Clin Pathol: Mol Pathol 49: M91M97, 1996
(17) Kondo Y, et al.: Brain Research 834: 146-151, 1999
≪研究業績≫
15) Pan L-H, Yamauchi K, Uzuki M, Nakanishi T, Takigawa M, Inoue H, Sawai T: Type II alveolar
epithelial cells and interstitial fibroblasts express connective tissue growth factor in idiopathic
pulmpnary fibrosis. Europ Resp J, 17(6):1220-1227, 2001
Neoplastic cells and proliferating endothelial cells express connective tissue growth
factor (CTGF) in glioblastoma
研究代表者
共同研究者
斉藤
別府
黒瀬
山内
菅原
小川
澤井
立華
高明
顕
広平
淳
彰
高志
所属
所属
所属
所属
所属
所属
所属
病理学第一講座
脳神経外科学講座
病理学第一講座
内科学第三講座
脳神経外科学講座
脳神経外科学講座
病理学第一講座
キーワード(
日本語)
血管新生
血管増殖因子
脳腫瘍
膠芽腫
Key Words (English)
CTGF
angiogenic factor
angiogenesis
glioblastoma
【背景・目的】
Connective tissue growth factor (CTGF)は1991年,ヒト臍帯静脈血管内皮細胞の培養上清からは
じめて発見された(参- 1 )。その後の研究でCTGFの発現はTGF-?により誘導されるということが明らかと
なり,CTGFがTGF-?の線維化促進作用を直接担う結合組織増殖因子の一つであることが証明され
た。最近の培養細胞を用いた研究では,CTGFは血管内皮細胞の接着及び遊走を介して,血管新
生を促進する新しい血管増殖因子であることが報告された(参- 2 )。しかし,ヒト腫瘍組織の血管新生に
おけるCTGFの役割に関する研究はまだ報告されていない。Glioblastomaは血管新生の豊富な腫瘍
であることから,腫瘍組織からの何らかの血管新生因子の産生が示唆されるが,glioblastomaにおけ
るCTGFの役割を究明するため,手術材料を用いて,CTGFのmRNAとタンパク質レベルの発現を検
討した。
【実験方法・材料】
本研究は 13 例の glioblastoma の患者の手術材料を用いて行った。手術により切除された腫瘍組
織の一部をPLP 固定液にて固定し,常法によりparaffin 包埋を行い,連続切片を作製した。作製し
た連続切片に対して HE 染色をおこない,初めに腫瘍組織の病理組織学的観察を行った。続いて,
抗 CTGF 抗体, 抗 GFAP 抗体, 抗 CD34 抗体を用いて免疫染色を行い,CTGF 蛋白の発現の程
度,陽性細胞の分布などについて検討した 1 )。また,一部の症例では腫瘍組織からmRNA を抽出
し,CTGF の合成 primer を用いて,RT-PCR を行い,CTGF の mRNA レベルについて調べた。
【結果】
HE染色で観察した結果では,今回対象としたglioblastoma には,紡錘形細胞型,小 円形細胞型,
巨細胞を呈する型など,多様な組織像が認められ,それぞれに細胞密度の高いものと低いものが認
められた。そのいずれにも血管新生(奇形的小血管,内皮細胞の腫大,増殖)
が目立った。
免疫染色の結果では腫瘍細胞が低分化(GFAP陰性)で細胞密度が高いものから,高分化(GFAP
陽性)
で細胞密度の低いものまで,腫瘍細胞の分化度に関わらず,glioblastomaの腫瘍組織では非
腫瘍性の脳組織に比較し,CTGF蛋白の発現が高度に認められた。
増殖している血管は一部で腎糸球体様血管様になっているが,腫大した血管内皮細胞にCTGFの
発現が証明された。なお,この血管様の組織はCD34あるいはFactor VIIIの免疫染色で確認してい
る。
RT-PCRの結果では,今回扱った5例のGlioblastomaの症例においてCTGFのmRNAの発現が検
出された。
【考察と展望】
本研究ではヒトglioblastomaの手術材料に対して抗CTGF抗体を用いて免疫染色を行った。その結
果,CTGFは腫瘍組織において増殖している血管の内皮細胞や腫瘍細胞で強く染色され,これらの
細胞でCTGF蛋白が発現していることが証明された。同様にRT-PCRにより腫瘍組織におけるCTGF
のmRNAの発現も証明された。これまで報告されているCTGFのin vitro での血管新生作用を考慮
すると,CTGFがglioblastoma においても血管新生に重要な役割をもつことが示唆される。特に血管
増生の盛んな腫瘍組織として知られているglioblastomaで腫瘍細胞だけでなく,血管内皮細胞,マ
クロファージなどにも発現していることは,発現細胞の量からみても,血管新生と深いつながりをもっ
ていることが示唆される。したがって,CTGFなどの血管増殖因子を阻止することにより腫瘍の治療に
直接つながることが期待される(参- 3 )。
血管内皮培養細胞を用いたin vitroの研究ではCTGFに血管新生促進作用があることが示唆され
ているものの,腫瘍細胞内での発現,分布,血管新生との関係については未だ明らかにはされてい
ない。CTGFと同じCCN遺伝子familyに属し,CTGFと高い相同性を持つCYR61も腫瘍血管新生を
促進する作用を持つことが,腫瘍モデルで証明されている。さらに,Babicらの研究はCYR61の発現
が腫瘍増殖過程で血管新生の’
switch‘の役割を果たしていると推測されている。
今後,glioblastoma の組織型の違いによる定量的な解析と,培養系を用いたグリア細胞での発現
の調節を検討する予定である。
≪参考論文≫
(1) Bradham DM, Igarashi A, Potter RL, Grotendorst GR : J cell Biol 114:1285-1294, 1991
(2) Babic AM, Chen CC, Lau LF: Mol. Cell Biol 19: 2958-66, 1999
(3) Folkman J, Haudenschild C: Nature 288: 551-556, 1980
≪研究業績≫
1) Pan LH, Beppu T, Kurose A, Yamauchi K, Sugawara A, Suzuki M, Ogawa A, Sawai T.: Neoplastic
cells and proliferating endothelial cells express connective tissue growth factor (CTGF) in
glioblastoma. Neurol Res 24: 677-683, 2002
2) PanL-H, Yamauchi K, Uzuki M, Nakanishi T, Takigawa M, Inoue H, Sawai T: Type II alveolar
epithelial cells and interstitial fibroblasts express connective tissue growth factor in idiopathic
pulmonary fibrosis. Eur Respir J 17 (6):1220-27, 2001
腸管出血性大腸菌感染症における抗 LPS 抗体産生の動態に関する研究
研究代表者
共同研究者
佐藤 成大
千田 勝一
堤 玲子
所属
所属
所属
細菌学講座
小児科学講座
細菌学講座
キーワード(
日本語)
腸管出血性大腸菌
ウエスタンブロット法
抗 LPS 抗体
ELISA 法
Key Words (English)
enterohemorrahgic E.coli
Western blotting
anti LPS antibody
ELISA assay
【背景・目的】
腸管出血性大腸菌に分類される大腸菌は,赤痢菌に由来する遺伝子産物である志賀毒素
(Stx)を産生し,出血性下痢,溶血性尿毒症症候群(HUS),および脳症を発症する原因と
なる。この毒素遺伝子が挿入されている菌種は,その外膜成分であるリポポリサッカライド
(LPS )に依存し,日本国内での発症は,O157,O111 および O26 血清型が大部分をし
めている。幼児の重症例の感染菌種の同定や,患者免疫状態の把握が迅速に行われるこ
とが重要である。患者血清診断の標準化と散発症例の診断に適した検査方法の確立を目
的とした。
【実験方法・材料】
方法は,大腸菌 O157,O111,および O26 型の LPS をターゲットとした,エライザ法
(ELISA )とウエスタンブロット法で行った。
材料は,O157 血清型大腸菌による集団食中毒の小学生 24 名,散発性の腸管出血性患
者 74 名の急性期と回復期の血清を用いた。散発症例の原因菌は,糞便からの選択培地
を用いたスクリーニングによって,O157,O111,および O26 型検出症例が,それぞれ 20,
28,5 症例,そして,21 症例は,病原菌が同定できなかった。
【結果】
血清抗 LPS 抗体の測定には,竹田らの方法 1)が提唱されているが,カットオフ値の設定,
抗体価の表記法,交差反応の有無等に関する未解決部分が存在し,標準化が完全ではな
い。これらの点を解決する目的で,測定方法の検討を行った結果,陽性標準血清を使うこと
で,臨床応用が可能な測定系が確立できた。さらに,腸管障害病変にともなって,血清中に
牛アルブミン(BSA)などのタンパク質に弱く結合する抗体が産生される症例が存在すること
を見いだした。この現象は,特に重要であり,従来法では測定不能検体とされた原因である
ことが明らかになり,解決策として,マイクロプレートの BSA によるブロッキング操作を省略
することで,すべての検体について,評価可能な測定値がえられることを示した。
急性期血清で,抗 LPS IgM および IgA 抗体の上昇が顕著で,しかも糞便中からの分離
菌の血清型と概ね一致した。逆に,糞便中からは病原菌が分離出来なかったが,血清中の
抗 O157LPS IgM 抗体が顕著に上昇した症例が存在した。感染症にともなう血清診断は,
一般的にペア血清で行い,IgM 抗体が低値から高値になることで評価されるが,出血性大
腸菌感染症の場合には,出血性下痢等の発症による初診時にすでに抗体価が上昇してい
た。回復期血清として,1 ヶ月,2 ヶ月,1 年を測定したところ,1 ヶ月後には,低下した例が
大部分であった。
散発症例として,一才以下の乳児の感染がまれではない。これらの乳児の血清抗体価の上
昇は ELISA 法では極めて弱い特徴があった。60 才以上の症例でも低い傾向があった。
本研究で特記すべきは,多くの症例において,細菌検査の手順にしたがって分離された一
種の血清型の大腸菌 LPS だけでなく,別の血清型 LPS に対する抗体価も上昇していたこ
とを明らかにしたことである。ウエスタンブロッティング法を用いて,各症例で検討した結果,
血清の交差反応ではなく個人的に異なった抗体産生パターンが証明できた。
【考察と展望】
今回の実験は,患者とその家族の協力のもとで,生後 3 ヶ月から81 才までの血清を検査
対象とすることができた。抗体価評価の標準化ができたことによって,今後,散発症例の初
診時の採血血清の評価が可能である。特に,IgM 抗体の測定を,複数の大腸菌由来の
LPS をコートしたスプリットタイプのマイクロプレートウエルを利用して行うことによって,患者
への感染菌を推定できる可能性が高い。さらに,本研究で詳細に検討した結果,ELISA
法に比較して,より個人的な免疫状態を反映することが明らかになったウエスタンブロッティ
ング法の臨床検査への導入が望まれる。
従来,抗 LPS 抗体測定に関しては,分離菌の LPS に特異的に上昇する故に臨床診断に
有用であるという立場の研究者が大半を占めてきた。しかしながら,本研究で明らかになっ
たことは,多くの患者血清中の抗体価の上昇は,分離菌由来の LPS だけでなく付随的とも
評価できる他の血清型 LPS に対してもおこっていることである。このことは,感染源の大腸
菌の由来がまちまちである散発例においては勿論のこと,集団発生の小学生の血清でも観
察された。このような複数菌に対する抗体上昇に着目している研究グループはほとんどいな
いが,最近,オーストラリアのグループが,過去の症例について再検討した結果が報告され
た 2)。かれらは,複数菌種にたいする免疫反応が上昇した症例の臨床的な症状は,免疫反
応が単純な症例に比較して,重症である傾向があったといえる可能性を指摘している。複
数菌に対する抗体上昇は,我々の実験からも,交差反応ではないことが,分かったので,今
後の重要な研究テーマとなる筈である。
病原性のある複数菌種が原因食品に存在し,同時感染の形をとった結果であるのか,腸管
障害に伴って,毒素遺伝子を持たない常在性細菌にたいする免疫反応が誘起されたのか,
あるいは,過去の感染による記憶免疫細胞の活性化がおこる機構が存在するのかなどは,
未だ不明である。本研究で示された検査法の利用によって,多数の症例検討がすすむこと
によって,患者の症状の重篤さと免疫反応の広汎さとの関係が明らかにされることが期待さ
れる。
≪参考論文≫
(18) 竹田多恵:日本細菌学会誌 52: 796-799, 1997
(19) Kulkanrni H, Goldwater PN, Martin A, Bettelheim KA: Comp Immun Microbiol Infect Dis 25:
249-268, 2002
≪研究業績≫
16) Ichinohe N, Tsutsumi R, Sasaki M, Shimooki O, Takahashi K, Inada K, Chida S, Sato S: Specific
and nonspecific antibody responses to lipopolysaccharide (LPS) in enterohemorrhagic E. coli.
Fourth International symposium and workshop on “Siga toxin-producing E. coli. Infection pp120.
2000, Kyoto.
17) Tsutsumi R, Ichinohe N, Shimooki O, Obata F, Takahashi K, Inada K, Sasaki M, Sato, S, Chida S:
Homologous and Heterologus antibody responses to lipopolysaccharide after entero-hemorrhagic
E. coli infection. Microbiol Immunol (in press)
腸管出血性大腸菌が産生するベロ毒素は脳に作用するか —ウサギモデルの検討—
研究代表者
共同研究者
高橋 清実
船田 信顕
所属
所属
細菌学講座
都立駒込病院 病理部
キーワード(
日本語)
ベロ毒素
虚血性病変
Gb3
TNF-α
血管内皮細胞
PAI-1
Key Words (English)
Shiga-like toxin
ischemic change
Gb3
TNF-α
endothelial cells
PAI-1
【背景・目的】
腸管出血性大腸菌感染症にしばしば合併する溶血性尿毒症症候群(HUS)では,ベロ毒
素(Stx)による腎の毛細血管内皮細胞障害とそれに伴う多発性細小血管血栓症が主な病
態であり,Stx のレセプターGb3 の腎における発現との関連が報告されている。一方 Stx
による中枢神経系(CNS)障害の病態生理はいまだ明かではない。動物モデルでは,Stx が
神経細胞を直接傷害する機序が考えられているが,Gb3 の CNS における発現を示した報
告はほとんどみられない。われわれはウサギCNS 障害モデルを作製し,その病態と進展の
機序に関して,Gb3 の局在と神経組織障害および炎症性サイトカインの関与に着目して研
究を行った。
【実験材料・方法】
1) Stx 2 型 (Stx-2,デンカ生研から供与) は,蛋白濃度・ベロ細胞傷害活性を測定後 70 ℃で保存。
2) 日本白色種ウサギ (オス,2.2? 2.5 kg) の左耳静脈から0.05? 5 µg/kg を投与し,臨
床症状・致死量 (LD50)検討。
3) 深麻酔後生食次いで 2%パラフォルムアルデヒド(PFA)で潅流固定しCNS を摘出後,
4%PFA で一晩固定しパラフィン包埋標本を作製。
4) 免疫組織化学(参 1)により,Gb3 の局在と血管内皮細胞 (参 2) の経時的変化を検討。
5) 炎症性サイトカイン—TNF-α,IL-1 β? mRNA—と凝固線溶系に関与するPAI-1
mRNA の発現を RT-PCR 法により経時的に検討。
【結果】
1) Stx-2 の蛋白濃度は 132 µg/ml,LPS の混入は 1.642 ng/ml で,ウサギでの 1 LD50
は 0.75 µg/kg であった 1, 3)。2) 0.1 µg/kg 以上投与した全例で消化器症状が見られ,投
与量に比例して増悪した。神経症状は 1.0 µg/kg 以上の投与でみられ ,1.0 µg/kg では約
50%,2.0 µg/kg 以上では 83.3%に出現した。投与後 28? 40 時間で下肢麻痺(77.8%)あ
るいは上肢麻痺(11.1%)で発症し,次第に四肢麻痺次いで意識障害に進展増悪し死亡し
た 1, 3)。3) 麻痺症例の脊髄灰白質には,細小血管の血栓形成と虚血性病変,それによる
神経細胞の変性,血管壁の破綻や周囲へのフィブリンの析出,微小出血などが腰髄はじめ,
どのレベルにおいても認められた。大脳・脳幹ではごく少数の微小出血および微少梗塞巣
が散在性にみられる程度であった 1, 3)。4) Stx-2 投与により,反応性ミクログリアの増加(6
時間以降),血管内皮の変性(12 時間以降),血栓形成(24 時間以降)が経時的に認めら
れた 1, 3)。5) 麻痺発症時における腎機能・肝機能・血液凝固能は,Stx-2 投与前と比べて
変化はみられなかった 1, 3)。6) Gb3 は,脊髄灰白質と嗅球の大部分の血管において強く
発現していたが,その他の細胞では検出されなかった。大脳・脳幹では非常に弱くごく少数
の血管に限られていたが,Stx-2 投与後発現が増強した 2, 3)。7)CNS 内における TNFα mRNA は,Stx-2 型投与後早期から発現が増強した。また,凝固線溶系の以上を示す
PAI-1 の mRNA も経時的に発現が増強した 2)。
【考察と展望】
腸管出血性大腸菌が産生するStx によるウサギCNS 障害モデルにおいて,最初に顕著
に見られる神経所見は下肢麻痺であり,次第に四肢麻痺や意識障害などに進展増悪して
死に至る。病理組織学的には 1),脊髄灰白質の細小血管のフィブリンや血小板などによる
血栓形成と巣状の虚血性病変が主たる病変で,腰髄次いで頚髄の灰白質に強く現れ,胸
髄においても散在性にみられた。病巣部の神経細胞は変性壊死し,周囲には二次的に腫
大した軸索も散見された。これらの結果上下肢の麻痺が起こるものと考えられた。麻痺を発
症した時点での大脳および脳幹の組織所見は,脊髄に比べて極めて軽微であった。
本研究でわれわれは,ウサギCNS におけるStx のレセプター Gb3 は脊髄灰白質のほと
んど全ての細小血管に極めて強く発現しているが,大脳・脳幹(ただし嗅球を除く)での発
現は非常に弱くごく少数の血管に限られていることを初めて明らかにした 2, 3)。脊髄では
Stx が灰白質の血管内皮に作用し細胞障害が惹起され,凝固線溶系の異常をきたし血栓
形成が促進され,循環障害および巣状の虚血性病変に進展し,一方大脳・脳幹では Gb3
の発現が少ないため,上述のような組織所見が軽微であったと思われる。以上よりStx によ
るウサギCNS 障害および病理組織変化は,Gb3 の局在と深く関連すると考えられた 2, 3)。
Stx 投与ウサギでは,全 CNS において早期から活性化ミクログリアが増加し,TNF-α
mRNA の発現も増強した。また大脳・脳幹の細小血管におけるGb3 の発現も,Stx 投与
後に増強することを明らかにした。これらのことから,Stx による宿主側の二次的な反応が
CNS 障害の進展増悪に大きく関与すると推測される(執筆中)。
≪参考論文≫
(20) Takahashi K, et al.: Ann Neurol 39:705-711, 1994
(21) Esolen LM et al.: J Clin Invest 96:2478-2481, 1996
≪研究業績≫
18) 高橋清実,浅岡伸太,船田信顕,生田房弘,佐藤成大:
ベロ毒素 2 型によるウサギ中枢神経障
害の病理組織学的検討。第 6 回腸管出血性大腸菌感染症シンポジウム,2002 年 6 月,東京
19) 高橋清実,小幡史子,船田信顕,佐藤成大:ウサギモデルにおけるベロ毒素 2 型による早期神
経障害とGb3 の局在について。第 76 回日本細菌学会総会,2003 年 4 月,熊本
20) Takahashi K, Funata A, Ikuta F, Sato S: Localization of Gb3 in spinal cord of rabbit associates
with early neurological damage caused by shiga toxin 2. submitted
マウス中枢神経系へのベロ毒素の作用
研究代表者
共同研究者
キーワード(
日本語)
ベロ毒素 2 型
痙攣
小幡
遠山
堤
高橋
佐藤
史子
稿二郎
玲子
清実
成大
所属
所属
所属
所属
所属
細菌学講座
解剖学第二講座
細菌学講座
細菌学講座
細菌学講座
腸管出血性大腸菌
MIP2
麻痺
Key Words (English)
VERO toxin 2 or Stx2
enterohemorrhagic Escherica coli
spasm
macrophage inflammatory protein 2
paralysis
【背景・目的】
腸管出血性大腸菌 O157:H7 などが生産するベロ毒素は,これら細菌の感染症の病態形
成に主要な役割を担うことが知られている。この感染症の主な症状は,下痢,血便,溶血性
尿毒素症候群(HUS)に加え,重篤なものは神経症状を引き起こす。近年,国内外におい
て,これら腸管出血性大腸菌感染症に関する研究が活発に行われているものの,神経症
状発症のメカニズムはまだ明らかにされていない。そこで,我々は,ベロ毒素の 2 型(Stx2)
を用いて,後肢麻痺などの神経症状を発症するマウスモデルを作成し,これの解析を行っ
た。
【実験方法・材料】
stx2 遺伝子が挿入してあるpITY1 プラスミドを内在させた大腸菌 MC1061 / pITY1 より,
精製した Stx2 を実験に用いた。 マウスは,C57BL/6,雄,6? 10 週齢を用いた。毒素投
与後の運動率の減少の評価には,赤外線デジタルビデオカメラを用いた。Hematoxylineosin(HE)染色法を用いて,毒素投与後の脳,脊髄,腎臓を正常個体と比較した。この毒
素の受容体であるGb3(CD77)を検出するために,蛍光抗体法を用いた。また,毒素投与
後のサイトカイン,ケモカインの mRNA 量変化を RT-PCR 法により,評価した。
【結果】
この毒素をマウスに腹腔投与したところ,運動量の低下,著しい体重減少,後肢麻痺および
痙攣を生じ,死に至った。LD50 は,0.75ng/head であった。
HE 染色では,脳,脊髄,腎臓ともに顕著な組織傷害を認めなかった。
CD77 の局在を検出するとともに,それが発現している細胞種を特定する目的で,CD77 を
FITC で,神経系の細胞マーカーをTexas-Red で二重染色したところ,CD77 は脊髄前角
(灰白質)に局在したが,アストロサイト,ミエリン,ニューロフィラメント,マイクログリアのいず
れのマーカーとも一致しなかった。また,マイクログリアは投与後の切片でも活性型の形態
は示さなかった。
RT-PCR を real-time thermal cycler を用いて行った結果,投与群では運動量の低下が
起こるより以前に,脊髄サンプルで,ケモカイン macrophage inflammatory protein-2
(MIP2)の mRNA が大幅に増加したが,TNF-αの増加量は少量にとどまり,他のサイトカ
イン(IL-1b,IL-6,IL-10)は投与前と変わらなかった。
【考察と展望】
Stx2 の単独投与で,マウスに神経症状を発症するモデルを作成した。この動物モデルは,
毒素 50ng 投与では,43? 45 時間で神経症状発症,48 時間以内に死に至ったが,10ng
投与では神経症状発症および死亡時刻がそれより遅くなり,5ng では,さらに遅い時刻に
発症,死亡するという極めて毒素濃度依存的な反応が起こった。
しかしながら,HE 染色では,後肢神経症状発症マウスの腰髄においても,神経細胞数の
減少や,細胞浸潤,血管障害などの予想された傷害は検出されず,ルクソールファーストブ
ルー染色など,他の染色法での検討が必要と考えられる。
毒素の受容体に関しては,CD77 を脊髄で検出したものの,その細胞種を同定するに至っ
ていない。今後,他の神経系細胞マーカーとの二重染色を行い,細胞種の同定を行いたい。
RT-PCR の結果から,ケモカイン MIP2 が病態になんらかの影響を与えている可能性が示
唆された。他のケモカインについてはどうであるのか,MIP2 がどのように影響しているのか
等について今後検討していきたい。
我々の作成した Stx2 投与マウスモデルは,腎障害は発症せず,神経症状を発症する。こ
のことは,この毒素の中枢神経系への毒性を解析する上で非常に有用である。今後も,この
モデルを用いて,ベロ毒素と神経系の関わりについて解析を進めていきたい。
≪参考論文≫
21) 小幡史子, 遠山稿二郎, 高橋清実, 堤玲子, 佐藤成大:ベロ毒素 2 型による神経症状発症マウス
モデルの解析。第 7 回腸管出血性大腸菌感染症シンポジウム, 2003 年, 6 月, 奈良
22) Obata F, Tohyama K, Takahashi K, Tsutsumi R and Sato S: Shiga-toxin 2 induces abnormal
neurological sign in adult mice. VTEC 2003, June, 2003 Edinburgh, United Kingdom
細菌性髄膜炎のカイコプラズマ(SLP)試験による迅速鑑別診断法
研究代表者
共同研究者
稲田 捷也
高橋 清実
所属
所属
細菌学講座
細菌学講座
キーワード(
日本語)
カイコプラズマ試験
リムルステスト
ペプチドグリカン
髄膜炎
グルカン
診断
Key Words (English)
SLP test
Limulus test
peptidoglycan
meningitidis
glucan
diagnosis
【背景・目的】
カイコ(Bombyx mori)幼虫の血漿(silk worm larva plasma: SLP)の黒変化現象(メラニ
ン形成)は,ペプチドグリカン(PG,グラム陽性,陰性菌の細胞壁成分)やβ(1,3)-D-グルカ
ン(BG,真菌の細胞壁成分)によっておこるフェノールオキシダーゼ反応であり,その反応
カスケードがほぼ解明された(参 1)。最近これを応用して PG や BG を定量法するSLP テス
トが開発された(和光純薬工業)(参 2)。この研究では SLP テストとリムルステストを組み合わ
せて細菌性髄膜炎の迅速鑑別診断法を考案した(参 3)。
【実験方法・材料】
市販の 2 つのリムルステスト(エンドトキシンとグルカンに反応するHS-テストワコー(通常
法)とエンドトキシンに特異的な ES-テストワコー(エンドトキシン特異法);いずれも和光純薬
工業)と,SLP テストを用いた。それぞれの測定原理はゲル化転倒法とトキシノメーターを用
いたカイネティック比濁時間分析法である。髄液中の阻害因子の影響を除外するため水希
釈法を検討し,水で 8? 16 倍に希釈すると阻害因子の影響を無視できることが判ったので
水で 8 倍に希釈して用いた。2 時間以内に結果を得た。対象症例:グラム陰性菌の検出さ
れた 3 例とその疑いの 1 例,グラム陽性菌が検出された2 例,真菌性髄膜炎疑いの 1 例。
この他エコーウイルス30(E30)分離された無菌性髄膜炎症例 6 例,E30 抗体価の上昇し
た 3 例,咽頭拭い液からE30 が分離された 3 例の計 12 例,非感染性神経性疾患などの
患者 11 例(てんかん 9 例, ギランバレー症候群 1 例,運動失調症 1 例)。
【結果】
グラム陰性菌髄膜炎では 2 つのリムルステストが陽性で SLP テストで高値を示した。グラム
陽性菌髄膜炎では SLP テストのみが高値であった。真菌性髄膜炎を疑った症例(血中より
C. albicans 検出)では HS-テストワコー陽性,SLP テスト高値であった。無菌性髄膜炎や
非感染性神経性疾患患者などではリムルステスト陰性で,SLP テストは検出限界以下であ
った。
【考察と展望】
細菌性髄膜炎は予後不良の疾患で,早期診断が重要である。これまでリムルステストによっ
て患者髄液中のエンドトキシンを定量して,グラム陰性菌による髄膜炎を診断する方法が用
いられてきた(参 4)。SLP テストは血漿前処理法が開発されておらず ,血漿にはいまだ適応さ
れないが,我々は初めて生体材料に応用した。その結果,2 つのリムルステストとSLP テス
トを組み合わせると,菌種は特定できないが,グラム陰性菌,陽性菌,真菌性,ウイルス性髄
膜炎の簡便かつ迅速な鑑別診断法として,応用可能であることを明らかにした。即ちグラム
陰性菌髄膜炎では 2 つのリムルステストとSLP テストがいずれも陽性,グラム陽性菌髄膜
炎では SLP テストのみ陽性,真菌性髄膜炎ではリムルステスト通常法とSLP テストが陽性,
ウイルス性(無菌性)髄膜炎ではいずれも陰性である。
このテストは肉眼で黒変化を判断できるので,高価なトキシノメータを用いることなく定性法と
しても使用可能である。
≪参考論文≫
(22) Ashida M, Yamazaki H I: Biochemistry of the phenoloxidase system in insects with special
reference to its activation, p.239-265. In Onishi E, Ishizaki H (eds), Molting and metamorphosis,
Japan Sci Soc Press, Tokyo. 1990
(23) Tsuchiya M, Asahi N, Suzuoka F, Ashida M, Matsuura S: FEMS Immunol Med Microbiol 15:
129-134. 1996
(24) Inada K: Rapid and differential diagnosis of gram-positive, gram-negative and fungal meningitis
by limulus amebocyte lysate and silkworm larvae plasma assays. Symposium on Meningitis of
Children. August 1995. Jakarta, Indonesia .
(25) 一戸貞人,稲田捷也,根本照子,村田淳,一戸奈穂子,藤原哲郎,吉田昌男:感染症誌 69:
1227-1234, 1995
≪研究業績≫
23) Inada K, Takahashi K, Ichinohe S, Suda H, Tsuchiya M, Takahashi , Matsuura S, KasaiT, Yoshida
M, Endo S, Sato S: A silkworm larvae plasma test for detecting of peptidoglycan in cerebrospinal
fluid is useful for the diagnosis of bacterial meningitis. Microbiol Immunol, 47: 701-707, 2003
生体分子 CAP18 ペプチドの,微生物感染に対する役割とその臨床応用
研究代表者
共同研究者
平田
磯貝
小熊
長岡
陸正
恵美子
恵二
功
所属
所属
所属
所属
細菌学講座
北海道医療大学 歯学部 口腔衛生学講座
岡山大学 医学部 細菌学講座
順天堂大学 医学部 生化学第二講座
キーワード(
日本語)
CAP18
LPS 中和活性
抗菌ペプチド
獲得免疫
自然免疫
ケモカイン
Key Words (English)
cationic antibacterial protein of 18kd
lipopolysaccharide neutralizing activity
antibacterial peptide
aquired immunity
innate immunity
chemokine
【背景・目的】
Cationic Antibacterial Protein 18kd (CAP18)は,我々がウサギの顆粒球より分離した
抗エンドトキシン,殺菌活性を示すアミノ酸 142 残基からなるペプチドである(参 1)。これまで,
C 末端が抗菌性ペプチドとして働くこと,数種の合成ペプチドを用いて LPS 中和活性の比
較したところ,34 残基ペプチドが最も強い活性を示すことを明らかにした。さらに活性の高
いペプチドを得るため,ペプチド残基の修飾を行い,ペプチドの N 末端をアセチル化し,C
末端をアミド化すると,ペプチドの安定性が増すことがわかった。また,ペプチド内部のアミ
ノ酸をいくつか置換し,α-へリックス構造をとるこのペプチドの片側の疎水性領域を増すと,
活性が増加することもわかった。CAP18 の抗菌スペクトルはグラム陰性菌とグラム陽性菌を
ともに網羅している。ヒト相同体もcDNA クローニングされアミノ酸 142 残基からなるペプチ
ドhCAP18 である (参 2)。今後 CAP18 あるいはその活性単位の,抗菌剤としての臨床応用
が期待されるが,特に細菌性髄膜炎や脳症をともなう重症感染症の治療または予防に応用
されることが望まれる。本研究では,CAP18 の実験的腸管出血性大腸菌 O157:H7 感染
症の治療効果や本来の作用以外の新しい活性について検討した。
【実験方法・材料】
腸管出血性大菌感染モデルでの治療効果(参考 3):無菌マウスに E. colli O157 を経口感染
させ,約 16 時間後に下痢などの症状が現れ,最終的には全マウスが四肢麻痺あるいは痙
攣を起こして死亡する系で,感染の 16 時間後から27 残基のアミノ酸置換体を 20µg 腹腔
内に投与し治療効果を検討した。抗生物質レボフロキサシン(LVFX)との併用効果も検討
した。また,ヒト赤血球由来の Gb3 をリポゾームに取り込ませ,感染 1 日目と2 日目に静脈
内に投与て治療効果を検討した。
デフェンシンとの相乗効果 1):デフェンシンも顆粒球由来の抗菌蛋白であるが,CAP18 と
の大腸菌やブドウ球菌に対する相乗効果を検討した。
マスト細胞からのプロスタグランジンD2 およびヒスタミン産生 2):Sprague-Dawley ラットの
腹腔細胞を 38%BSA の密度勾配法で得たマスト細胞にヒト37 残基ペプチドを加えて,ヒ
スタミンを蛍光法で測定した。プロスタグランジンD2 は RIA で測定した。
【結果】
腸管出血性大腸菌感染モデルでの治療効果(参考 3):非置換体ではなく全く効果がなかった
が,LL 置換体(2 カ所ロイシンで置換した 27 残基ペプチド;27LL)投与群では 40%のマ
ウスが生残し,FF 置換体(2 カ所フェニルアラニンで置換した 27 残基ペプチド;27FF)で
は 60%のマウスが生残した。なお In vitro での E. coliO157 に対する抗菌活性を IC50 で
比較すると非置換体は>10µg/ml であったのに対して,27LL が 0.8µg/ml,27FF が
0.7µg/ml であった。また,エンドトキシンショックに対する防御効果は 27FF が最も高かっ
た。抗生物質レボフロキサシン(LVFX)とペプチドを併用した場合はさらに生存率が高まっ
た。Gb3 単独投与群では発症の遅延がみられたものの最終的にはすべてのマウスが死亡
したが,Gb3 と抗生剤併用群では 80%のマウスが生残した。Gb3,抗生剤および 27FF の
3 剤を併用した群ではすべてのマウスが生残した。
デフェンシンとの相乗効果 1):ディフェンシンは好中球外の生理食塩濃度では大腸菌やブ
ドウ球菌などに対する抗菌活性を失うのに対し,CAP18 は好中球外でも活性を保つが,
CAP18 の生理食塩中での抗菌活性は,ディフェンシンをともに存在させることにより増強す
ることがわかった。また,大腸菌の膜透過性を増強する活性についても同様のことが観察さ
れた。
ヒト37 残基ペプチド処理マスト細胞はヒスタミンを産生し,細胞内カルシウムの可動化が量
依存性に認められた。この活性は BAPTA-AM(細胞内カルシウムのキレート
剤),百日咳
)
2
毒素,U-73122(フォスフォリパーゼC阻害剤)で抑制された 。
【考察と展望】
CAP18 ペプチドの置換体は E. coliO157 感染モデルに対して防御能を示すこと,また,
抗生剤やベロ毒素受容体との併用でより防御効果が高まることが示された。
CAP18 の抗菌活性にデフェンシンと相乗効果が認められたことは 重要で,生体内での
CAP18 の効果をより確実にすると考えられる。
CAP18 がラットマスト細胞からのヒスタミン遊離を促進したが,この活性は阻害実験の結果
から,G蛋白-フォスフォリパーゼC依存性に起こっていることが示唆された。このことにより,
CAP18 が自然免疫だけでなく,炎症反応にも関与することが示された。これは CAP18 の
新しい活性として注目される。
感染症治療など臨床応用を目的とした場合,抗原性,毒性などの点で生体内由来物質で
あるヒトCAP18 を用いた方が抗生物質などより生理的であり,理想的である。また,生産コ
ストの面からは,より短いペプチドであるほうが望ましい。それには,安全性と高い抗菌活性
を持つペプチドが有用である。より活性の高いアミノ酸置換体の検索や,安全性の検証を
進め臨床応用に近づけていきたい。
また,前述したように,CAP18 ペプチドの新しい活性としてケモカイン様活性が最近報告さ
れた。CAP18 ペプチドが免疫担当細胞に対して走化性を示すことはこのペプチドが自然
免疫だけでなく,微生物感染に対して獲得免疫を誘導することも示唆している。今後はこの
ケモカイン様活性についても注目し,検討していきたい。
≪参考論文≫
(26) Larrick JW, et al.: Biochem Biophys Res Commun 179: 170-173, 1991
(27) 平田陸正: 蛋白質 核酸 酵素 46: 575-81, 2001
(28) 磯貝恵美子 , 平田陸正, 磯貝浩, 渡来仁, 横田憲治, 小熊恵二:第47回毒素シンポジウム,
2000年7月, 倉敷
≪発表業績≫
24) Nagaoka I, Hirota S, Yomogida S, Ohwada A, Hirata M: Synergistic actions of antibacterial
neutrophil defensins and cathelicidins. Inflamm Res 49: 73-79, 2000
25) Niyonsaba F, Someya A, Hirata M, Ogawa H, Nagaoka I: Evaluation of the effects of peptide
antibiotics human α-defensins-1/-2 and LL-37 on histamine release and prostaglandin D2
production from mast cells. Eur J Immunol 31: 1066-75, 2001
AIDS でみられる空胞性脊髄症に関する病理組織学的研究とHIV の分子疫学
研究代表者
共同研究者
佐藤 成大
高橋 清実
Dmitri Nossik
長縄 聡
船田 信顕
所属
所属
所属
所属
所属
細菌学講座
細菌学講座
D. I. Ivanovsky Institute of Virology , Moscow
国立感染症研究所 エイズ研究センター
都立駒込病院 病理部
キーワード(
日本語)
エイズ
空胞性脊髄症
ヒト免疫不全ウイルス
浸潤マクロファージ
分子疫学
TNF-α
Key Words (English)
AIDS
vacuolar myelopathy
HIV
infiltrated macrophages
molecular epidemiology
TNF-α
【背景・目的】
1)空胞性脊髄症(VM)は,HIV 脳症とならんで頻度の高い神経障害であるが,その病態は未だ明
らかではない。今回 AIDS 症例の脊髄組織におけるVM 発症とMφの局在および TNF-α mRNA(参
2)
発現と病態との関連について検討した。
2)近年ロシアにおけるHIV の流行が顕在化し(CDC-Emerging Infectious Diseases in Russia,
1990-1999),東南アジアにも飛び火している。流行の中心であるサブタイプ B の分子疫学的研究を
行った。この研究は予防ワクチンや治療用ワクチンの開発につながる。
【実験方法・材料】
1)AIDS 35 例(D.I. Ivanovsky Institute of Virology の 17 例,Johns Hopkins University の 14 例,
都立駒込病院の 4 例)の脊髄 75 切片,HIV 感染のない 5 例の脊髄 7 切片を用いた。病理組織学
的所見(H&E 染色とLFB 染色),Mφおよび HIV 感染細胞の局在(免疫組織化学法),TNF-α
mRNA の発現(in situ RT-PCR 法)について検討した。
2)Ukraine 地方の麻薬静注によるHIV 感染者 8 例の血液(’97∼’98)を用い,血漿からウイルス
RNA を抽出した。nested RT-PCR 法によりHIV-1 gag および env 領域を増幅後塩基配列を決定し,
それぞれのアミノ酸塩基配列をもとに解析した。
【結果】
1)35例中15例でVMと診断された。空胞化変性はおもに中? 下部胸髄の後索と側索にみられ,病
巣部に一致して空胞の内外に多数のMφの浸潤がみられた。HIV-1のproductive infection(増殖性
感染)を示すp24抗原は3例で陽性であった。VMのなかった20例中8例(40%)で,好発部位である後
索? 側索に,VM症例と同様の多数の浸潤Mφ がみられ ,p24抗原は1例で検出された。HIV感染
のないものではMφ ,p24抗原ともに検出されなかった。TNF-α mRNAは多くの浸潤Μφに発現して
いた1)。
2)これまで我々のグループが得たロシアおよびウクライナのHIV-1/subtype B(’85∼’95)について
V3領域の塩基配列をもとに解析した結果,subtype A,B,A/B の流行が顕著であり,なかでも
subtype Bの流行は今後とも拡大することが予想された。ロシアで流行しているsubtype Bに関して遺
伝子を元に細かくtype分け(A∼G:系統樹)し,本研究で解析した塩基配列とロスアラモス研究所デ
ータバンクに登録されているHIV-1/env/V3を比較検討した。
登録があった国は,ロシア周辺国でチェコ,エストニア,フィンランド,ギリシア,ハンガリー,イラン,リ
トアニア,ノルエー,リトアニア,スロバキア,ウクライナの11ヶ国で,遺伝的に大きく外れるE,G以外
は周辺国でも見られる事が判明した。この事はロシア及び周辺国に同じHIV-1/subtype Bが流行して
いる事を示している。
【考察と展望】
1)これまでにVM の病因として,脊髄におけるHIV 感染の関与または HIV 感染以外の要因—ビタ
ミン B12 や葉酸の欠乏,日和見感染,炎症性サイトカインなど—の関与が報告されている。
今回のわれわれの結果より,VM 病巣とHIV productive infection との関連は低かった。しかし,
VM 15 例の全例とVM のなかった 20 例中 8 例 において後索? 側索へ浸潤した Mφ が検出され
たことから,Mφ は単なるscavenger として働くだけではなく,病巣形成前から脊髄に浸潤し病巣形
成に重要な役割を演じていると考えた。これらの Mφ の多くは TNF-α mRNA を発現しており,炎症
性サイトカインによるoligodendroglia などに対する組織障害の可能性が示唆された。今後は,浸潤
Mφにおけるproviral DNA の検出により,non-productive infection とVM 発症との関連についてさら
に検討したい。
2)今回ロシアとその周辺諸国において HIV の subtype B が広く流行していることが確認された 2)。
今後極東および本邦で新たに分離されるsubtype B を比較検討し,わが国および周辺地域におけ
るロシア型 subtype B の侵淫状況を追跡していく。また我々が調べたものを含め,subtype B の主要
中和領域のアミノ酸配列は安定しており,今後の subtype B の流行拡大においても保持される可能
性が高い。我々はペプチドELISA を利用し,血清学的に subtype B を診断する系を確立しつつあ
る。この方法は同時に中和抗体の検出にも役立ち,予防ワクチン開発のための基礎研究となりうる。
従って今後はこれらの研究から得られるデータをもとに,すでに開発されているHIV リコンビナント
BCG ワクチン技術を応用し,subtype B の予防および治療ワクチンを開発していく予定である。
≪参考論文≫
(29) Takahashi K, et al.: Ann Neurol 39:705-711, 1994
(30) Wesselingh SL et al.: J Neuroimmunol 74:1-8, 1997
≪研究業績≫
26) 高橋清実 ,Dmitri Nossik,船田信顕,佐藤成大:
AIDS でみられる空胞性脊髄症におけるマク
ロファージの役割。第7回日本神経感染症学術集会,2002 年 10 月,東京
27) Naganawa S, Sato S, Nossik D, Takahashi K, Hara T, Tochikubo O, Kitamura K, Mitsuo H: First
report of CRF03_AB recombinant HIV Type 1 in injecting drug users in Ukraine. AIDS Res
Hum Retrov 18:1145-1149, 2002
28) 長縄 聡,泉 泰之,高橋清実 ,佐藤成大,藤崎茂巳,藤崎恭大,三谷満昭,網 康至,中村
正彦,本多三男,仲宗根 正,栃久保 修,北村勝彦:メタロエンドペプチダーゼ-F の HIV に及
ぼす影響。日本エイズ学誌 5:1-7,2003
向神経性ウイルスの感染機序と神経回路解析法の開発
研究代表者
共同研究者
遠山
平野
大岡
端川
稿二郎
紀夫
静衣
勉
所属
所属
所属
所属
解剖学第二講座
岩手大 獣医微生物学
東京大 大学院 医学研究科 微生物学
理研 神経科学総合研究センター 神経構築
キーワード(
日本語)
コロナウイルス
グリア細胞
ポリオウイルス
実験動物
向神経性
経シナプストレーサー
Key Words (English)
coronavirus
glial cells
poliovirus
experimental animals
neurotropism
trans-synaptic tracer
【背景・目的】
シナプスを越えて運搬されるなトレーサーがあれば,一連の伝導路を一挙に解析できる。こ
れまで狂犬病ウイルス,偽狂犬病ウイルス(ヘルペスウイルス)等を使う試みがあったがいず
れも,病原性が高いため,その使用は難しく,成功する確率は低かった。平野らは,ブタ由
来のコロナウイルス(HEV)が,四肢など末梢から接種されると,血管経由ではなく,神経系
経由で中枢の神経細胞が感染することを見出した。また,大岡らは,ポリオウイルスのリセプ
ター(PVR)の遺伝子を導入した動物および培養細胞を作成することに成功している。これ
らのウイルスと系を使用し,感染メカニズム,および経シナプストレーサーとしての可能性を
検討した。
【実験方法・材料】
マウス,ラット,ハムスター,スナネズミ,モルモットを用いた。四肢,体幹などの皮下,あるい
は骨格筋内に HEV を接種した。ラットでは,視覚伝導路,嗅覚伝導路などへの応用も試
みた。接種後,1 日から4 週間の期間で,ウイルス学的検索用には,動物を屠殺後直ちに
中枢神経組織を部位別に採取し,培養細胞系を用いたウイルスの分離・確認を行った。組
織学的検索用には,還流固定を実施し,中枢神経組織を摘出,抗 HEV 抗体を用いた免
疫組織化学を実施した。また,ポリオウイルスレセプター(PVR)を導入した培養細胞を使用
し,ポリオウイスルの感染成立様式を解析した。
【結果】
これまでに実施した,マウス 5),ラット1,2,3),ハムスター,スナネズミ,モルモットで,末梢組織
接種後,中枢神経系組織よりHEV が分離された。感染が成立した場合,いずれの動物種
でも神経症状を示した。発症機序は現時点では不明であるが経神経性伝播が強く示唆さ
れた。ラットでは,硝子体内に HEV を接種した場合,視覚の伝導路に沿って(上丘,外側
膝状体核,大脳皮質視覚野)ウイルスが確認された 3)。鼻粘膜へ HEV を滴下した実験例
では,接種後短期間のものでも,嗅球,海馬,脳幹の一部の神経核の大型細胞が HEV 陽
性を示した 2)。これまでの実験では,必ずしも,順を追って感染が広がっていく過程を把握
できなかったが,嗅覚伝導路と矛盾する経路ではないと考えられるので,接種量,屠殺まで
の期間を工夫することで,伝導路を把握できる可能性があると考えている。また,これまで,
神経科学領域で応用されてきた神経親和性ウイルスの代表である偽狂犬病ウイルス(ヘル
ペスウイルス)は,濃厚感染部位ではニューロンのみならず グリア系細胞も感染している。こ
れに対し,HEV の感染組織では,グリア系細胞に感染する明かな所見が得られていない。
極性を持った培養細胞に PVR を強制発現させ,ポリオウイルスの感染メカニズムを調べた
ところ,PVR が細胞の物質の取りこみに関与するクラスリン関連分子と関連して,apical
membrane とbasolateral membrane では明らかな発現性の相違が認められた 4)。
【考察と展望】
これまで私達の研究により,HEV が,主な実験動物である,マウス,ラット,ハムスター,モ
ルモット,スナネズミにおいて,向神経性ウイルスであることが明かとなっている。 また,投
与後の病態は,動物種による差が多少見られるものの,同程度の PFU の偽狂犬病ウイル
スを投与した場合と比較すると,極めて軽微であり,伝導路解析に必要な期間を比較的健
康に維持することが容易であると考えられる。 また,感染した神経細胞も,激烈な病変を示
す事無く,比較的健康な状態を保っていると考えられる。 これらの事実は,HEV が,シナ
プスを越えて伝搬するトレーサーとして,優れた特性を備えていることを示したものである。
しかし,現時点では,トレーサーとして使用する場合の適正な濃度(PFU),投与後の経過
期間など,未だに精査なデータが不足している。 今後はさらに基礎的データを集積すると
共に,本ウイルスの中枢神経経における感染様式の解明も含め,研究を継続する予定であ
る。同時に,スライス標本への局所(細胞内)接種を行い,ウイルス伝搬の詳細な検索も実
施したい。 また,PVR を遺伝子導入することによって得られた培養細胞は,神経親和性ウ
イルスの感染メカニズム解明のツールとして極めて有用であるので,今後,さらに共同研究
を発展させ,形態学的により詳細な検索を実施したいと考えている。
今後,サブナノメータでの分子局在をも念頭に入れた電子顕微鏡による解析を進めたい。
そのため,急速凍結法・電顕トモグラフィー 法,とCryo-EM を駆使することで実用可能な未
知の領域の極超微細形態の解析法を開発したい。
≪研究業績≫
29) Hirano N, Haga S, Yada Y, Tohyama K: Susceptibility of rats of different ages to inoculation with
swine haemagglutinating encephalomyelitis virus (a Coronavirus) by various routes. J Comp
Pathol 125: 8-14, 2001
30) Hirano N, Tohyama K, Taira H, Hashikawa T: Spread of hemagglutinating encephalomyelitis
virus in the CNS of rats by intranasal route. Adv Exp Med Biol 494:127-132, 2001
31) Hirano N, Tohyama K, Taira H, Hashikawa T: Infection of hemagglutinating encephalomyelitis
virus (HEV) at tHEVisual pathways of rats. Adv Exp Med Bio. 494:149-154, 2001
32) Ohka S, Ohno H, Tohyama K, Nomoto A: Basolateral sorting of human poliovirus receptor α
involves an interaction with the µ1B subunit of the clathrin adaptor complex in polarized
epithelial cells. BBRC 287:941-948, 2001
33) Hirano N, Nomura R, Tawara T, Tohyama K: Neurotropism of swine haemagglutinating
encephalomyelitis virus (Coronavirus) in mice depending upon host age and route of infection. J
Comp Pathol (in press)
Ⅱ―3
神経再生・変性研究部門(画像部門)の研究概要と各プロジ
ェクトの成果
神経再生・変性研究部門(画像部門)研究概要
ハイテクリサーチ申請時の研究課題と主な研究者
• 超高磁場 MRI・
ポジトロンエミッショ
ントモグラフィー(PET)等を用いた神経系の加齢、変性、再
生に関するプロジェクト
所属・
職
放射線医学・
教授
講師
神経内科学・
教授
助教授
講師
講師
脳神経外科・
教授
助教授
講師
講師
神経精神科・助教授
研究者名
玉川 芳春
佐々木真理
東儀 英夫
阿部 隆志
高橋 智
米澤 久司
小川 彰
鈴木 倫保
土肥 守
小笠原 邦昭
鈴木 満
サイクロトロンセンター・
助教授 世良耕一郎
助手 寺崎 一典
ハイテクリサーチ選定後の具体的な研究課題と主な研究者および役割 (平成 11 年∼15 年)
研究開発プロジェクトにおける
研究開発プロジェクトでの役割
研究課題
放射線医学・
教授 玉川 芳春
• 灰白質・脳血管血管周囲腔 • 視床、黒質、小脳等の画像解析
教授 江原 茂
及び動物脳の画像解析
• 脳血管血管周囲腔の画像解析
講師 佐々木 真理
• イヌ,ネコ脳の画像解析
助手 及川 博文
神経内科学・
教授 東儀 英夫
• アルツハイマー病における
• アルツハイマー病と後部帯状束線
教授 寺山 靖夫
脳構造
維
講師 高橋 智
• 加齢に伴う脳内代謝産物の • 加齢に伴う脳内の代謝産物濃度
講師 米澤 久司
変化
脳神経外科・
教授 小川 彰
• 脳神経の描出と同定
• 腫瘍性病変との位置関係
18
助教授 鈴木 倫保
• 3DAC 画像による繊維走行
• 3DAC・
拡散テンソル画像
助教授 土肥 守
• 脳灌流画像による脳血流量 • 脳灌流画像による脳血流量
助教授 小笠原 邦昭
• MRS による病態評価
助手 井上 敬
神経精神科・助教授 鈴木 満
• 大脳白質病変の形態学的研 • 大脳白質病変の形態
非常勤講師 奥寺 利男
究
サイクロトロンセンター・助教授 世良耕一郎
• PET によるコリン集積機序の • コリン集積機序の解明
助手 寺崎 一典
解明
• 11 C コリンの合成
所属・
職
18 現在
研究者名
山口大学 医学部 脳神経外科学 教授
本部門は神経組織の微細構造や機能を画像化することにより、神経損傷および修復過程のメカ
ニズム解明に寄与することを目的とした。そのために 3.0 Tesla の磁束密度を有する超高磁場 MRI
装置を設置し、既存の Positron Emission Tomography (PET) 装置と併せて利用した。
12)
超高磁場 MRI と独自の高解像度高コントラスト撮像法を用いて,脳内微細構造の詳細な解
析をおこなったところ,視床下核と腹側視床の各構造を特徴的な層構造として同定すること
ができた。これは,パーキンソン病における病態解析や定位脳手術の評価に寄与するであ
ろう。アルツハイマー病患者においては、脳萎縮をきたす以前の灰白質内の軽微な変化が
検出可能で,変性疾患の早期診断手法として有望と考えられた。また,側頭葉てんかんに
おいては海馬内の微細病変を効率よく検出能でき,従来は可視化不可能であった微細て
んかん焦点の同定に威力を発揮した。
13)
超高磁場 MRI と独自の撮像法を用いることで,専用のシステムを用いることなしに,動物脳
の高解像度画像を得ることができ、従来可視化不可能であった脳内構造の観察が可能であ
った。
14)
脳内拡散現象の定量的解析を、アルツハイマー病群でおこなったところ、脳梁膝部におけ
る有意な等方性拡散の上昇および後部帯状束,脳梁膝部,前頭部白質での異方性拡散の
低下が認められた。これまで同疾患と海馬領域の異常との関連が報告されてきたが、今回
の研究は後部帯状回の機能低下がより早期に出現するとの仮説を支持する所見であった。
15)
解像度の高い白質組織抑制 (すなわち灰白質強調) 画像を得ることで、パーキンソン病と黒
質との関係を明らかにした。パーキンソン病では,重症度と相関する黒質緻密層の信号強
度の低下が認められ、この変化は黒質緻密層外側で著しく,病理学的所見と合致していた。
16)
超高磁場 MRI を活用することで精神医学的症候学と大脳白質病変との関係をとらえ直すこ
とができた。幻覚妄想症例では臨床像とMRI に共通する特徴を認めた。超高磁場 MRI で
は,大脳白質と灰白質との境界を鮮明に描出可能であった。縦断的経過観察では,大脳白
質病変の進行に伴い体感幻覚の増悪を認めた。
17)
脳主幹動脈閉塞性病変において経時的に超高磁場 MRI 評価を行った結果、外科的血行
再建術が神経損傷回復に有効である可能性が示された。また慢性期脳虚血例において白
質神経障害そのものを画像化でき、さらに長期にわたる軽度白質神経障害は可逆的である
可能性が示唆された。脳灌流画像では造影剤や放射性同位元素を使用せず, 虚血脳を多
因子で評価可能であった。また、脳腫瘍例において機能的 MRI による検討も行い,中心溝,
言語優位半球同定能精度を実際の脳神経外科手術の結果と対比して確認した。また脳腫
瘍症例において言語野の後天的偏位が示されたが,これは脳機能の可塑性を示すものと
考えられた。
18)
腫瘍組織を用いた検索により,コリンを中性化合物に変換して多量に細胞内に取り込む機
構の存在が示唆された。また FDG、コリンの集積は各々異なる細胞周期に依存していること
が明らかになった。
19)
MR スペクトロスコピー(MRS)では、代謝物質の非侵襲的な測定が可能である。今回 MRS
にて加齢や病態をある程度評価できることが分かった。さらに、深部体温や pH を非侵襲的
に同時に評価することが可能であることが分かった。
超高磁場 MR 装置を用いた基底核,辺縁系の画像解析
研究代表者
共同研究者
佐々木 真理
及川 博文
江原 茂
所属
所属
所属
放射線医学講座
放射線医学講座
放射線医学講座
キーワード(
日本語)
基底核
海馬体
黒質
超高磁場磁気共鳴画像
視床下核
パーキンソン病
Key Words (English)
basal ganglia
hippocampal formation
substantia nigra
high field MRI
subthalamic nucleus
Parkinson disease
【背景・目的】
近年の MRI の画質向上はめざましいが,深部灰白質や辺縁系の小構造の描出能や微細病変の
検出能は十分とは言い難い。我々は超高磁場 3 Tesla (3T) MRI 装置と独自に開発した高コントラス
ト撮像法を用いて,従来画像化が困難と考えられていた構造や病変の描出を下記の通り試みた。1)
視床下核,腹側視床の描出,2)黒質の立体構築の可視化とParkinson 病(PD)における解析,3)早
期 Alzheimer 病(AD)における海馬,嗅内皮質の解析 4)側頭葉てんかんにおける微小海馬硬化の
検出とPapez 回路の遠隔変化の解析。
【実験方法・材料】
1) 視床下核: 健常者を対象に 3 次元(3D)高解像度 short inversion-time inversion recovery (STIR)
画像を撮像し,他の撮像法や脳標本の所見と比較した。
2) 黒質: 健常者を対象に多断面 T2 強調画像(T2 WI),STIR 画像を撮像し,脳標本と比較した。PD
患者と対照群を対象に黒質に直行するSTIR 画像における黒質の定量解析を行った。
3) 海馬: 早期 AD 患者と対照群を対象に,冠状断高解像度磁化移動画像を撮像し,海馬,嗅内皮
質における磁化移動比の差異を検討した。
4) 海馬硬化: 側頭葉てんかん患者を対象に高解像度 STIR 画像を撮像し,微細病変の検出能と
Papez 回路の諸構造の 2 次的変化について検討した。
【結果】
1) 3T 装置による 3D-STIR 画像にて,視床下核と腹側視床の各構造を特徴的な層構造として同定
することができた。視床下核は Forel H2 野下方の斜走する低信号領域として明瞭に認められた。
T2 WI では視床下核は鉄沈着に起因する信号低下を呈した。また,視床下核の 3 次元的局在の
計測が可能となり,PD における深部脳刺激手術(DBS)の術前検査として有用である可能性が示
唆された 1)。
2) 黒質は STIR 画像にて赤核の前外側下方に明瞭な灰白質信号領域として認められた。1.5T と
異なり,3-T T2WI では黒質の全域が低信号を呈しており,黒質の鉄濃度依存性コントラストは 3T のみで認められると考えられた。黒質に直行する斜位断面での黒質定量解析では PD 患者に
おいて黒質の明らかな萎縮を認めず,病理学的知見と一致した 2)。
3) 早期 AD 患者において海馬,嗅内皮質に限局した磁化移動比の低下を認め,カラーマップでも
色調の異常として認められた。同所見は海馬/内側側頭葉萎縮の無い例でも認められ,AD の早
期診断の一助となる可能性が示唆された。
4) 1.5T で異常所見を認めなかった側頭葉てんかん患者において,3T MRI で微細な硬化性変化を
検出することができた。海馬硬化が海馬台に及んでいる患者では Papez 回路に 2 次性萎縮を認
め,海馬台病変が Papez 回路に影響を及ぼすことが示唆された 3)。
【考察と展望】
今回,超高磁場 3T MRI と独自の高解像度高コントラスト撮像法を用いることで,脳内微細構造の
詳細な解析が可能となった。今回の研究で明らかとなった視床下核や黒質に関する新たな知見は,
PD における病態解析や定位脳手術の術前/術後評価に寄与すると考えられる。AD における海馬,
嗅内皮質の選択的磁化移動低下に関する知見は,萎縮をきたす以前の灰白質内の軽微な変化を
検出可能としたもので,変性疾患の早期診断手法として有望と考えられる。また,側頭葉てんかんに
おける海馬内の微細病変の高い検出能は,従来可視化不可能であった微細てんかん焦点の同定
に威力を発揮し,てんかん患者の予後向上に寄与することが期待される。
3T MRI による高解像度 STIR 画像,磁化移動画像は,今回の対象疾患以外へも広く応用するこ
とが可能であり,今後,種々の痴呆性疾患,変性疾患,先天性疾患,脳血管疾患などにおける微小
構造の解析,微細病変の検出に積極的に役立てていきたい 4,5)。また,更なる高画質化を進めてい
くとともに,機能画像との融合も試みていく予定である。
≪研究業績≫
34) Sasaki M, Inoue T, Tohyama K, Ehara S, Ogawa A: High field MRI: current concepts on clinical
and microscopic imaging. Magn Reson Med Sci 2: 2003 (in press)
35) Oikawa H, Sasaki M, Tamakawa Y, Ehara S, Tohyama K: The substantia nigra in Parkinson
disease: proton density-weighted spin-echo and fast short inversion-time inversion-recovery MR
findings. AJNR 23:1747-1756, 2002
36) Oikawa H, Sasaki M, Tamakawa Y, Kamei A: The circuit of Papez in mesial temporal sclerosis:
MRI. Neuroradiology 43:205-210, 2001
37) Sasaki M, Oikawa H, Ehara S, Tamakawa Y, Takahashi S, Tohgi H: Disorganised unilateral
cerebellar folia: a mild form of cerebellar cortical dysplasia ? Neuroradiology 43:151-155, 2001
38) Sasaki M, Oikawa H, Yoshioka K, Tamakawa Y, Konno H, Ogawa A: Combining of timeresolved and single -phase 3D techniques in contrast-enhanced carotid MR angiography. Magn
Reson Med Sci 1:1-6, 2002
超高磁場 MR microscopy を用いた動物脳の画像解析
研究代表者
共同研究者
佐々木 真理
遠山 稿二郎
松永 悟
所属
所属
所属
江原 茂
所属
放射線医学講座
解剖学第二講座
東京大学農学生命科学研究科 高度医療科学教
室
放射線医学講座
キーワード(
日本語)
動物脳
短反転時間反転回復法
超高磁場磁気共鳴画像
海馬体
磁気共鳴顕微鏡
辺縁系
Key Words (English)
animal brain
short inversion-time inversion recovery
high field MRI
hippocampal formation
MR microscopy
limbic system
【背景・目的】
動物脳の MRI は神経科学や獣医領域で威力を発揮する可能性があるが,通常の装置で
は十分な画質を得ることは困難であった。今回,超高磁場 3 Tesla (3T) MRI と独自の高
解像度高コントラスト
画像を用いて動物脳の MR microscopy を試み,手法の確立をめざ
すとともに,辺縁系を中心に画像所見を検討した。
【実験方法・材料】
対象は Wistar ラット,雑種ネコ,ビーグル犬,およびヒト健常者ボランティアで,超高磁場
3T MRI 装置と標準ヒト頭部コイルまたは小動物用コイルを用いた。ネコ,イヌでは静脈麻
酔下に高解像度 short inversion-time inversion recovery(STIR)画像(voxel size 0.3
×0.4×2.5mm)1-2)を,ヒトでは安静下に STIR 画像(voxel size 0.4×0.5×3mm)を撮像
した(撮像時間: 約 8-12 分)。ラットでは MRI 造影剤(Gd-DTPA)添加還流固定後(参 1)に
T1 強調 3D-fast spin echo (FSE)画像 3) (voxel size 0.3×0.3×0.3mm)を撮像した(撮
像時間: 約 1.5 時間)。容積画像は独自の 3 次元可視化法(hyperplanar
reconstruction: HPR)による画像処理を行った。得られた画像を脳組織標本,脳アトラスと
比較した。また,海馬体立体構築の動物間の差異について比較検討した。
【結果】
超高磁場 3T MRI 装置と独自の撮像法を用いることで,動物脳の極めて良好な高分解能
高コントラスト
画像を取得することができた 1,3)。STIR 画像では,従来可視化不可能であっ
たネコ,イヌ脳の内部構造を明瞭に描出できた。皮髄境界は極めて良好で,基底核,視床
の内部構造,中隔野や海馬体などの辺縁系構造,嗅脳構造,小脳小葉構造,脳幹内構造
を明瞭に認めた。また,脳神経,脳血管,内耳構造の描出も可能であった。Gd-DTPA 還
流固定後の 3D-FSE 画像ではラット脳の高品位容積データを取得できた。本画像でも
STIR 画像と同様,ラット脳内の小構造を任意の断面で良好に可視化することができた。
HPR による3 次元画像では脳表構造と脳内構造を同一画面で双方向性に観察することが
できた。
海馬体に関する検討では,海馬体長軸に直行する斜位画像や長軸に沿った曲面再構成
画像を用いることによって,系統発生学的な側頭葉の変形による差異を除外して,ラット,ネ
コ,イヌ,ヒト海馬の形態学的相同性を比較検討することができた。ラット,ネコ,イヌで発達
している背側海馬がヒトでは未発達の海馬尾部に相当し,腹側海馬がヒトでは非常に発達
している海馬頭部に相当することが明らかとなった。本所見は海馬体の長軸方向における
機能分化の差異を反映していると考えられた。
【考察と展望】
今回,超高磁場 3T MRI と独自の撮像法を用いることで,専用のシステムを用いることなし
に,動物脳の高解像度画像を得ることができた。STIR 法は脳組織の保有するプロトン密度,
T1 緩和,T2 緩和によるコントラストを最大限利用することができる。そのため,本法によって
従来可視化不可能であった脳内構造の観察が可能となったと考えられる。一方,造影剤に
よる還流固定では,組織の T1 緩和時間を極端に短縮することによってSN 比の向上が図
れる他,血管床に依存したコントラスト
を付加することができる。そのため,動物脳の高画質
等方性容積データを従来の十数分の一の時間で取得することができたと考えられる。現時
点では空間分解能が必ずしも十分ではないが,装置の改良によって更なる高解像度化が
可能であり,目下その準備を進めている。
本手法は神経科学領域,比較解剖学領域,獣医学領域における画像解析に威力を発揮
することが期待される。特に種々の神経損傷/再生実験やトレーサ実験において,所見の局
在や分布を 3 次元的に把握するのに有用と思われ,実験の精度向上や効率化に寄与する
ことが期待される。病変描出能や至適トレーサーに関する基礎的検討が現在進行中である。
≪参考論文≫
(1) Johnson GA, et al: Radiology 222:789-793, 2002
≪研究業績≫
39) Sasaki M, Inoue T, Tohyama K, Ehara S, Ogawa A: High field MRI: current concepts on clinical
and microscopic imaging. Magn Reson Med Sci 2: 2003 (in press)
40) Oikawa H, Sasaki M, Tamakawa Y, Ehara S, Tohyama K: The substantia nigra in Parkinson
disease: proton density-weighted spin-echo and fast short inversion-time inversion-recovery MR
findings. AJNR 23:1747-1756, 2002
41) Sasaki M, Oikawa H, Ehara S, Tamakawa Y, Takahashi S, Tohgi H: Disorganised unilateral
cerebellar folia: a mild form of cerebellar cortical dysplasia ? Neuroradiology 43:151-155, 2001
超高磁場(3 Tesla)MRI におけるアルツハイマー病大脳白質拡散異方性の変化
研究代表者
共同研究者
高橋 智
米澤 久司
高橋 純子
工藤 雅子
寺山 靖夫
東儀 英夫
井上 敬
佐々木 真理
所属
所属
所属
所属
所属
所属
所属
所属
神経内科学講座
神経内科学講座
神経内科学講座
神経内科学講座
神経内科学講座
神経内科学講座
脳神経外科学講座
放射線医学講座
キーワード(
日本語)
アルツハイマー病
拡散異方性
3 Tesla MRI
Key Words (English)
Alzheimer disease
diffusion anisotropy
3 Tesla MRI
【背景・目的】
大脳白質における拡散は有髄線維の走行などの影響を受け,異方性が存在する。拡散異
方性の研究から,さまざまな大脳白質病変における髄鞘や神経線維の変性,脱落が検討さ
れてきたが,アルツハイマー型痴呆(以下 DAT)で,大脳白質に焦点をあてた検討は比較
的少ない1)。
近年,DAT を対象とした機能画像の検討で,記憶障害に深くかかわる後部帯状回およ
び楔前部の脳血流低下が報告され(参1),その原因として,海馬や嗅内皮質など,早期から
障害される他領域からの投射の障害を反映する可能性が示されている。超高磁場(3T)
MRI を用いた拡散強調画像により,DAT 大脳白質の異方性拡散を計測し,帯状束を含め
た神経線維の障害を検討した。
【実験方法・材料】
対象は,NINCDS-ADRDA の診断基準による probable DAT 10 例(FAST 4? 5)およ
び正常対照 10 例である。MRI は,SIGNA3.0TVH/I(GE 社製,岩手医科大学付属ハイ
テクリサーチセンター)を用い,SPGR によるT1 強調画像,T2 強調画像および拡散強調
画像(EPI,TR/TE:3000/84,b 値:2000sec/mm2)を撮像した。Fractional anisotropy
(FA)および trace map を作成し,前頭,側頭,後頭,頭頂部白質,内包後脚,前・後部帯
状束および前・後部脳梁幹に円形の ROI を設定し,各部位の trace 値とFA 値を計測し
た。
【結果】
拡散の異方性を考慮しない拡散の指標であるtrace 値の比較では,AD 群では,頭頂部
白質,後部帯状束および前・後部脳梁幹で正常対照群に比して有意な trace 値の上昇を
認め,異方性を考慮しない拡散の上昇が示唆された。
冠状断 FA map で,脳梁幹の上部に帯状束が明瞭に描出された。AD 患者では健常者に
比して脳梁幹,帯状束ともに描出が不明瞭な例が多く,脳梁幹および帯状束の FA 値は,
健常者に比して著明に (p<0.01) 低下していた。
異方性拡散の指標であるFA 値は,正常対照群では,海馬 0.194±0.042
(dimensionless unit,以下単位省略),脳梁膝部 0.846±0.110,脳梁膨大部 0.787±
0.044,前部白質 0404±0.118,後部白質 0.371±0.050,前部帯状束 0.544±0.067,後
部帯状束 0.511±0.118 に対して,DAT 群では,海馬 0.149±0.061,脳梁膝部 0.607±
0.l17,脳梁膨大部 0.772±0.084,前部白質 0.282±0.055,後部白質 0.403±0.055,
前部帯状束 0.405±0.152,後部帯状束 0.344±0.174 と,脳梁膨大部を除いた全ての関
心領域で,正常対照群に比して低い傾向を認めた。特に DAT 群の脳梁膝部,後部帯状
束,前部白質の FA 値は,正常対照群と比較して,有意に低下しており,DAT でのこれら
の部位の白質神経線維の機能的あるいは形態的な異常が示唆された2)。
【考察と展望】
生体における「見かけ上の拡散」は,細胞膜による拡散の制限や拡散以外のさまざまな微
視的な運動などにより,方向性をもつ。神経組織における拡散異方性を規定する要因とし
ては,髄鞘や軸索の細胞膜による拡散運動の制限,軸索流やニューロフィラメントによる細
胞骨格的構造の関与などが示唆されている。今回の検討では,DAT 群において脳梁膝部
における有意な等方性拡散の上昇および後部帯状束,脳梁膝部,前頭部白質での異方性
拡散の低下が認められた。DAT 群の脳梁の MRI 拡散強調画像を検討した Hanyu ら(参2)
は,DAT 群の脳梁後部では萎縮を伴う等方性拡散の上昇を,脳梁前部では萎縮を伴わな
い等方性拡散の上昇を認め,さらに,脳梁前部および後部両者で拡散異方性の低下が認
められたと報告している。後部帯状束では,健常者の FA の 60%以下と著明な異方性拡散
の低下が認められた。後部帯状回は海馬,海馬傍回と密接に関連し,記億の再生,符号化
に深く関わっていると考えられている。病理学的には,AD 早期から病理学的変化がみられ
るのは海馬や嗅内皮質であり,MRI を用いた早期 DAT 患者の検出でも,これらの領域の
萎縮の有用性が報告されている。しかし,近年,PET や SPECT などの機能画像を用いた
研究で,最も早期に異常を示すのは,海馬領域ではなく,後部帯状回であることが報告さ
れている。後部帯状回は,嗅内皮質とも神経連絡を有することが知られており,DAT でみら
れる後部帯状回の脳血流低下は,ごく早期に出現する嗅内皮質や海馬,海馬傍回の神経
変性にともなう後部帯状回の機能異常を早期に反映している可能性があり,本研究で得ら
れた DAT における後部帯状束の異方性拡散の低下は,DAT における後部帯状回の機
能低下を支持する所見と考えられ,DAT の病態および MR 診断を考える上で重要な知見
と考えられた。
≪参考論文≫
(31) Hanyu H et al.: J Neurol Sci 167:37-44, 1999
(32) Minoshima S et al.: Ann Neurol , 42:85-94,1997
≪研究業績≫
42) Tohgi H, Yonezawa H, Takahashi S, Sato N, Kato E, Kudo M, Hatano K, Sasaki T: Cerebral blood
flow and oxygen metabolism in senile dementia of Alzheimer's type and vascular dementia with
deep white matter changes. Neuroradiology 40:131-137, 1998
43) Takahashi S, Yonezawa H, Takahashi J, Kudo M, Inoue T, Tohgi H: Selective reduction of
diffusion anisotropy in white matter of Alzheimer disease brains measured by 3.0 Tesla magnetic
resonance imaging. Neurosci Lett 332:45-48, 2002
パーキンソン病における黒質緻密層超高磁場(3 Tesla)MRI 所見
研究代表者
共同研究者
高橋 智
米澤 久司
高橋 純子
工藤 雅子
寺山 靖夫
東儀 英夫
井上 敬
佐々木 真理
所属
所属
所属
所属
所属
所属
所属
所属
神経内科学講座
神経内科学講座
神経内科学講座
神経内科学講座
神経内科学講座
神経内科学講座
脳神経外科学講座
放射線医学講座
キーワード(
日本語)
パーキンソン病
黒質
3 Tesla MRI
Key Words (English)
Parkinson disease
substantia nigra
3 Tesla MRI
【背景・目的】
パーキンソン病の病理学的検討では,腹側,外側に著明な黒質緻密層神経細胞の脱落が
報告されている1), (参1)。超高磁場 (3 Tesla) MRI を用いた Inversion Recovery 法 により,
解像度の高い白質組織抑制画像を撮像し,パーキンソン病における黒質緻密層の変化を
検討した。
【実験方法・材料】
対象は,L-dopa を含む抗パーキンソン病薬で治療中のパーキンソン病 16 例 YahrII: 4
例,Yahr III:9 例,Yahr IV:3 例,および神経学的に異常を認めないボランティア 12 例
である。MRI は,SIGNA3。0TVH/I(GE 社製,岩手医科大学付属ハイテクリサーチセン
ター)を用いて T2 強調画像,脂肪抑制画像,白質抑制画像,灰白質抑制画像を撮像し,
白質抑制画像上で,黒質緻密層内側・中央・外側部および後頭葉皮質に ROI を設定し,
信号強度を計測した。
【結果】
T2 強調画像では,鉄によるT2 短縮効果が強くあらわれ,白質抑制画像で細胞成分が描
出される黒質緻密層まで鉄の沈着が描出され,若年者でもT2 強調像でみられる高信号の
バンドは狭小化していた。正常対照例における白質抑制画像では,黒質の灰白質成分が
明確な高信号域として描出され,若年者と高齢者の白質抑制画像を比較すると,高齢者で
は,緻密層の細胞成分に起因する高信号域の信号強度が若年者に比較して,淡くしか描
出されなかった。
パーキンソン病の黒質部白質抑制画像では,正常対照に比較して,灰白質成分の信号強
度は,淡くしか描出されず,パーキンソン病例における症状優位側の黒質緻密層外側/後
頭葉皮質の信号強度比とYahr の重症度の関係を比較すると,緻密層外側/後頭葉皮質
の信号強度比は重症度と相関して低下した。パーキンソン病例の症状優位側黒質の緻密
層内側/後頭葉皮質の信号強度比も重症度と相関して信号強度は低下するが,軽症群
(Yahr II)では有意差は認められなかった。
パーキンソン病例における緻密層の外側/内側信号強度比と重症度の関係の検討では,
対照例に比較して外側の信号強度が相対的に低下しており,パーキンソン病で病理学的
に示されている緻密層外側に強い細胞脱落を示唆する所見と考えられた。
【考察と展望】
パーキンソン病を対象とした 1.5 Tesla MRI T2 強調画像の検討で,黒質緻密層高信号
域の幅の狭小化が報告されてきた(参2)。鉄は T2 緩和時間を短縮させ,MRI T2 強調画像
では,高濃度の鉄が存在する黒質網状層と赤核は,低信号となり,その間に挟まれる黒質
緻密層は相対的に高信号を呈する。パーキンソン病における黒質緻密層高信号域の狭小
化の原因として,(1) 解剖学的な緻密層の萎縮を反映するという説と,(2) (緻密層を含めた)
黒質への鉄の沈着を反映するという説の2説が提唱されてきた。近年,鉄の分布に依存しな
い MRI 拡散強調画像による撮像では,中脳黒質緻密層の幅は,パーキンソン病と正常対
照の間に有意差はないとする報告もある。
超高磁場 (3 Tesla) MRI Inversion Recovery 法 では解像度の高い白質組織抑制 (すな
わち灰白質強調) 画像を得ることが可能である。パーキンソン病黒質緻密層の白質組織抑
制画像の検討では,重症度と相関する黒質緻密層の信号強度の低下が認められた。この
変化は黒質緻密層外側で著しく,病理学的に報告されているパーキンソン病黒質緻密層
の腹側,外側に著明な神経細胞の脱落を反映する所見と考えられた。超高磁場 MRI
Inversion Recovery 法 による白質組織抑制画像は,今後,他疾患における黒質の評価
および黒質以外の部位の神経細胞密度の評価に有用な手法である。
≪参考論文≫
(33) Fearnley JM et al.: Brain 114: 2283-2301,1991
(34) Braffman BH et al.: AJR 152:159-165, 1989
≪研究業績≫
44) Tohgi H, Takahashi S, Abe T, Utsugisawa K :Symptomatic characteristics of parkinsonism and the
width of substantia nigra pars compacta on MRI according to ischemic changes in the putamen
and cerebral white matter: implications for the diagnosis of vascular parkinsonism. Eur Neurol
46:1-10, 2001
超高磁場 MRI を用いた大脳白質病変の形態学的研究
研究代表者
共同研究者
鈴木
奥寺
間藤
安田
井上
満
利男
光一
重
敬
所属
所属
所属
所属
所属
神経精神科学講座
神経精神科学講座
神経精神科学講座
神経精神科学講座
脳神経外科学講座
キーワード(
日本語)
大脳白質
脳血管性障害
超高磁場 MRI
体感幻覚
晩発性精神病
Key Words (English)
cerebral white matter
cerebrovascular disorder
ultra high field MRI
somatic hallucination
late onset psychosis
【背景・目的】
人口の高齢化に伴い晩発性精神障害が増加し,大脳白質病変を随伴する高齢者精神疾
患を経験する機会が増えている。大脳白質に優位な病変を有する white matter
diseases (WMD)には様々な精神症状が認められる。その基盤には大脳白質病変による
認知機能障害があると言われている(参 1)が,臨床脳画像研究は立ち遅れており,老年精神
医学領域における器質性幻覚症の概念は未だ不明確である。本研究では,大脳白質病変
の描出能に優れた超高磁場 MRI を活用することで精神医学的症候学と大脳白質病変と
の関係をとらえ直すことを目的とする。
【実験方法と対象】
研究対象は,岩手医科大学附属病院神経精神科および関連病院に通院中あるいは入院
中の症例である。このうち 45 歳以降に精神病症状を初発し,脳画像診断において大脳白
質に病変を認めた症例に対して,所定の説明と同意の手続きを踏んだ後に,GE 製
3Tesra 超高磁場 MRI を用いて頭部を撮像し,精神症候と大脳白質病変との関連につい
て検討した。
【結果】
45 歳以降初発の意識障害を伴わない幻覚妄想症例は,当科新来患者全体の約 3%,同
じく45 歳以上の新来患者の約 5%を占めた。幻覚妄想症例のうち,青年期統合失調症と
の比較において,精神症候学的に特異な体感幻覚を示す晩発性精神障害群(4 症例)を
認め,臨床像とMRI に共通する特徴を認めた。すなわち,奇異かつ非現実的な内容を有
する薬物治療抵抗性の体感幻覚は長期にわたり,それぞれの愁訴に対応した複数の臨床
科で精査の後,心気症状として精神科紹介となった経緯が見られた。一方,MRI 検査では,
両側大脳白質に多発性,散在性の不完全および完全ラクナ梗塞を認め,病変周囲の髄質
動脈血管周囲腔は軽度拡張を示した。これら不完全・完全ラクナ梗塞で示された小虚血性
病変は髄質動脈低灌流領域にほぼ一致していると思われた(参 2)。超高磁場 MRI は,従来
の機器と比較して大脳白質と大脳灰白質との境界を格段に鮮明に描出し,脳梗塞巣輪郭
描出にも優れた性能を示した。縦断的経過観察では,大脳白質病変の進行に伴い体感幻
覚の増悪を認めた。なお上記症例の他,稀少症例の脳画像所見として脳梁欠損を合併し
た晩発性精神障害例(広義の WMD)1),音楽幻聴症例,致死性緊張病症例などについて
も報告した。
【考察と展望】
脳画像診断機器の精度向上により,旧来の精神症候学は器質因の判定において再考を迫
られている。高齢者に見られる幻覚妄想状態は,様々な概念の変遷を経て現在は統合失
調症に包含されているが,統合失調症の発達障害説との整合性は乏しく,脳画像機器を用
いた病態研究は緊要の課題である。本研究で着目した体感幻覚は,MRI 開発以前に
cenesthopathy として記載された精神症候である。Cenesthopathy は時代を越えて認め
られる臨床症候でありながら,器質的要因の検索はこれまで十分になされておらず ,身体
表現性障害や心気性障害と診断されて多くの臨床科受診を繰り返す難治症例が多い。異
常体感は QOL を著しく低下させ,長期にわたる執拗な訴えは医師患者関係をしばしば悪
化させる。奇妙で未分化な体感異常は機能局在論的診察法では診断が困難であり,神経
学的には無症候と見なされることもある。また抗精神病薬に対 する治療抵抗性は統合失調
症の病態との違いを示唆するものである。幻覚の責任病巣として皮質局在論による仮説が
数多く提出されている一方,機能的離断症候群など大脳白質に関連した疾患概念も報告さ
れており,大脳白質病変が幻覚の発現や修飾に関与していることが想定される(参 3)。本研究
結果は,高齢者の体感幻覚と大脳白質虚血性病変,とりわけ髄質動脈領域病変との関係
を強く示唆するものであり,器質性幻覚症の診断における脳画像の重要性を再確認するも
のである。今後 は,晩発性精神障害症例および対照例を集積して症例間比較および縦断
的研究を継続するとともに,合わせて行っているヒト死後脳を対象とした形態学的研究との
統合を目指す。
≪参考論文≫
(35) Pantoni L, et al: The matter of white matter. Academic Pharmaceutical Productions, 2000
(36) 奥寺利男他 : 脳神経52: 671-690, 2000
(37) 鈴木 満, 井原 裕:臨床精神医学講座 S1: 297-309, 中山書店, 1999
≪研究業績≫
45) Suzuki M, Kawamura S, Watanabe H and Sakai A: Late-onset Psychosis with Agenesis of the
Corpus Callosum. Psychogeriatrics 2: 187-190, 2002
神経損傷とその修復に関する研究:脳神経外科領域における検討
研究代表者
共同研究者
小川 彰
小笠原 邦昭
井上 敬
所属
所属
所属
脳神経外科学講座
脳神経外科学講座
脳神経外科学講座
キーワード(
日本語)
磁気共鳴画像
臨床応用
画像診断
脳神経外科
Key Words (English)
magnetic resonance imaging
clinical usefulness
diagnosis
neurosurgery
【背景・目的】
これまで臨床的には中枢神経損傷は非可逆的と考えられていた。近年機能的 MRI 等の
非侵襲的脳機能評価が可能になり,脳の可塑性が確認されるとともに,再生医学の知見か
らも一概に中枢神経損傷が不可逆とは言えなくなってきた。本研究では各脳神経障害程度
を定量的に評価し,その障害メカニズムおよび治療による修復過程を画像化することを目
的とする。
【実験方法・材料】
対象は脳神経外科的疾患を有する症例とした。装置は GE 製 3.0 Tesla VH/i を使用した。
対象は正常ボランティアおよび頭蓋内に疾患を有する症例とした。高解像度解剖画像は
T2 強調画像・プロトン強調画像・short TI inversion recovery (STIR) 画像を撮像した。
神経線維画像は拡散強調画像を撮像し, 3DAC 画像および拡散テンソル画像を作成した。
脳灌流画像は脳血液量および脳血流量を相対的に画像化した。機能的 MRI は手掌握運
動にて中心溝の同定を, 言語賦活にて言語優位半球の同定を試みた。
【結果】
高解像度画像ではこれまで臨床機では困難であった脳神経の描出, 脳微細構造と腫瘍性
病変との解剖学的位置関係が鮮明に描出可能であった。解像度は約百ミクロンであった。
病変部と正常組織との境界を明瞭に描出することが可能であった。STIR 画像では大脳白
質・灰白質がコントラスト
良く描出された。撮像時間は1シーケンスにつき, 5-10 分程度であ
り, 意識障害を有する症例においても, 検査可能であった。またファントムを用いた実験では
既存の装置に比べアーチファクトの点で改善が必要であることが確認できた 1)。
3DAC 画像および拡散テンソル画像においても, 既存の装置での画像に比べ, 良好な空
間解像度, 組織コントラスト
で大脳投射線維, 交連線維が描出可能であった。錐体路, 視放
線のみならず , 脳幹部を走行する微細な白質神経走行を把握可能であった 2)。脳主幹動
脈閉塞性症例において,既存の MR 画像では描出困難な神経線維損傷を定量的に画像
化することが可能であった 3)。また,脳腫瘍例では術前診断においてこれまで鑑別困難で
あった腫瘍病理所見を拡散テンソル画像にて,予想可能であることが示唆された 4)。
脳灌流画像では造影剤を使用せずに脳血流量の相対値画像が撮像可能であった。さらに
造影剤を使用することにより, 脳血液量, 平均通過時間を求めることが可能であった。得られ
た画像は, radio isotope を使用したこれまでの手法と比較したが, 良い相関が得られた。
慢性脳虚血例においては, 脳循環予備能と脳灌流画像との間に相関が見られた。放射性
同位元素を使用しなくとも脳循環予備能を評価できる可能性が示唆された。
機能的 MRI では中心溝は全例で同定可能であった。言語優位半球においては意識障害
の強い例で同定困難な例が存在した。また頭蓋内疾患を有する例で, 言語優位半球の後
天的偏位を示唆する症例があった。
【考察と展望】
高解像度画像で正常構造の把握, 病変部との解剖学的位置関係は描出可能であった。脳
主幹動脈閉塞性病変において経時的評価を行った結果,外科的血行再建術が神経損傷
回復に有効である可能性が示された。
3DAC, 拡散テンソル画像を用いることにより, 慢性期脳虚血例において白質神経障害を,
超高磁場 MRI 装置で画像化できる可能性が示唆された。また 3DAC で術前後評価を行
った報告は少数であったが 5), 本プロジェクトにおいて多数例の経時的な評価を行うことが
でき, 長期にわたる軽度白質神経障害は可逆的である可能性が示唆された。さらに臨床機
での評価では解像度が十分でなく微細脳構造と患者予後との関係が限られた領域でのみ
行われていたが超高磁場 MRI 装置ではより詳細な検討が可能であり, 神経修復過程画像
化の臨床応用として期待される。
脳灌流画像は造影剤や RI を使用せず, 虚血脳を多因子で評価可能であった。問題点とし
ては, 撮像枚数に制限があり, 全脳評価が困難であったことがあげられる。現在はグラフィッ
クワークステーションを用い,PET 画像との融合を行うことで,この欠点を克服している。
機能的 MRI は統計画像でありその精度には限界がある。今回の結果からは超高磁場
MRI 装置による機能的 MRI は十分な精度で中心溝, 言語優位半球を同定可能と考えら
れる。本プロジェクトでは実際の脳神経外科手術において, 機能的 MRI の精度を確認して
おり, より信頼度が高いと考えられる。また言語野の後天的偏位が示唆されたことは , 脳機能
の可塑性を考える上で興味深い知見であった。高解像度画像, 拡散強調画像, 機能的
MRI を患者多数例に経時的に施行し, また手術前後に検査することにより,神経損傷回復
過程および手術の効果を客観的・定量的に評価可能であった。
≪研究業績≫
46) Matsuura H, Inoue T, Konno H, Sasaki M, Ogasawara K, Ogawa A: Quantification of
susceptibility artifacts produced on high-field magnetic resonance images by various biomaterials
used for neurosurgical implants. Technical note. J Neurosurg 97, 1472-1475, 2002
47) Kashimura H, Inoue T, Ogasawara K, Ogawa A: Preoperative evaluation of neural tracts by use of
three-dimensional anisotropy contrast imaging in a patient with brainstem cavernous angioma:
technical case report. Neurosurgery 52,1226-1229, 2003
48) Inoue T, Ogasawara K, Konno H, Ogawa A, Kabasawa H:Diffusion tensor imaging in patients
with major cerebral artery occlusive disease. Neurol Med Chir, 43,421-425, 2003
49) Beppu T, Inoue T, Shibata Y, Kurose A, Arai H, Ogasawara K, Ogawa A, Nakamura S,
Kabasawa H: Measurement of fractional anisotropy using diffusion tensor MRI in supratentorial
astrocytic tumors. J Neurooncol 63:109-116, 2003
50) Inoue T, Shimizu H, Yoshimoto T, Kabasawa H: Spatial functional distribution in the
corticospinal tract at the corona radiata: a three-dimensional anisotropy contrasat study. Neurol
Med Chir 6: 293-299, 2001
[11C]コリンの有用性に関する基礎的検討とPET 用標識薬剤の迅速,簡便な合成法の開
発
研究代表者
共同研究者
寺崎 一典
世良 耕一郎
根本 優子
小豆島 正典
所属
所属
所属
所属
サイクロトロンセンター
サイクロトロンセンター
口腔微生物学講座
歯科放射線学講座
キーワード(
日本語)
11
[ C]コリン
細胞周期
遺伝子発現
バイオラジオグラフィー
自動合成
PET
Key Words (English)
[11 C]Choline
cell cycle
gene expression
bioradiography
automated synthesis
PET
【背景・目的】
[11C]コリンは FDG に代わる臨床 PET 用薬剤として期待されている。本研究では,新たに
開発したオンカラムメチレーション法(参 1)に基づく[ 11C]コリン自動合成装置を製作し,その
性能評価を行うとともに,[11C]コリンがどのようなメカニズムで腫瘍に集積するのか明らかに
し,[11C]コリン-PET の有効性,診断精度の向上に寄与することを目的とする。また,[11C]コ
リンの動態解析をアセチルコリンの生合成と放出を指標として行う。このほか神経伝達機能,
特に,ドーパミン受容体,アセチルコリン受容体測定用の標識薬剤の簡便で実用的な合成
法の開発を行う。
【実験方法・材料】
1.固相抽出用カラム上の標識反応(オンカラム法)による[11 C]コリン自動合成装置を設計,製作し,
自動化のための最適な条件を検索する。
2.培養細胞周期を同調させ,FDG および[11 C]コリンの集積と細胞周期との関連と両者の相違につ
いて解析する。
3.ホスファチジルコリン生合成関連酵素の遺伝子発現をRT-PCR 法とノーザンブロッティング法を用
いて調べ,[11 C]コリンの集積との関連を調べる。
4.新鮮脳組織切片を用い,[11C]コリンからアセチルコリンの合成と放出についてバイオラジオグラフ
ィー法で分析する。
5.標識前駆体の[11 C]メチルトリフレート
とループ標識法による自動合成装置を開発し,ドーパミンD2
受容体測定用の[11 C]ラクロプライドとムスカリン受容体測定用の[11 C]3NMPB の自動合成法を確
立する。
【結果】
1.電流値 30µA,10 分間の陽子ビーム照射で,約 130mCi (3.8GBq) の[11 C]コリン注射剤が得られた。
合成収率は 88%,合成時間は 16 分を要した。残存する基質量は使用量の 1 万分の 1 以下であ
ることが確認された。標識合成の場として使い捨てカラムが使用できる利点とともに,合成装置の
構造が大幅に簡素化された。作製した装置と本合成法は PET 利用において実用性に優れてい
た 4)。
2.FDG の取り込みは S 期中期に最大となり,G1 期では最小となった。[11C]コリンでは G2/M 期で最
大であった。FDG は DNA の合成に伴って細胞に取り込まれるのに対して,[11C]コリン集積のピ
ークは細胞分裂時であり,両者の取り込みにはそれぞれ細胞周期依存性があることがわかった。
3.腫瘍組織のコリンキナーゼ(CK) mRNA は Northern blot 解析結果より約 3 倍の発現増大を認め
た。一方,CTP:phosphocholine cytidylyltransferase(CCT)では変化がなかった。腫瘍はコリンから
ホスホコリンへの代謝を促すことでコリン取り込みを増大させていることが示された。
4.脳切片への[11C]コリンの集積は線状体で高値を示し,脱分極刺激で Ach は放出された。無酸素
処理によって低下した[11 C]コリンの取り込みは線状体においてはアセチル-L-カルニチン処理に
よって改善した。
5.[11 C]メチルトリフレート
からのループ標識合成法によって[11 C]ラクロプライド,[11C]3NMPB が迅速,
効率的に合成された。標識体の精製は HPLC で行うことで高品質の注射剤が得られた。
【考察と展望】
FDG は糖代謝トレーサであり生理的に正常組織へ集積するため,例えば,脳への小さな
転移癌などの検出が困難であった。一方,[11C]コリンは FDG の欠点を補う優れた PET 用
標識薬剤であることが臨床 PET で示されている。コリンは主に細胞膜のリン脂質の構成成
分として機能していることから,[11C]コリンの腫瘍集積機序に関して,ホスファチジルコリン
(PC)生合成に統合されると推測されている。腫瘍組織を用いた検索により,PC 生合成酵
素,特にコリンキナーゼの関与によってコリンを中性化合物に変換して多量に細胞内に取り
込む機構の存在が示唆された。今後はコリントランスポーターなどコリンの輸送因子に関与
を含めた総合的解析が必要と思われる。また,FDG および[11C]コリンの集積は各々異なる
細胞周期に依存していることが明らかになったことから,PET 画像診断の解釈はトレーサの
集積特性を考慮することが重要である。
バイオラジオグラフィー 法は機能・代謝として生きている臓器スライスでの二次的分子イメー
ジングを可能にする手法である。脳組織切片での[11C]コリンからアセチルコリン(Ach)の代
謝を合成と放出の点から解析した結果,無酸素処理では脳虚血時に生じるAch 代謝の低
下の原因の一つはミトコンドリア機能の低下によるエネルギー産生とそれに伴うコリン供給の
低下によるものであると推察された。
[11C]メチル化反応操作の自動化に着目して,[11C]メチルトリフレート
を用いるループ標識
法が開発された。これは,細いチューブをループ状にしたものを反応容器として用い,チュ
ーブ内壁を濡らす少量の反応液に標識前駆体を捕集・反応させる迅速で効率的なフロー
型の標識合成法である。この方法の優れた特性を利用して数種のレセプターリガンドの合
成を試みた結果,臨床応用が可能な収量,品質の注射剤の製造に成功した。本法によっ
てほとんどの[11C]メチル標識薬剤が合成可能であることが示された 2)。
≪参考文献≫
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artery oocclusive disease. AJNR 24: 1090-1095, 2003
Ⅲ 業 績 リス ト
(1999 ∼2003)
英文原著論文
英文総説・分担著書
国際シンポジウム
英文 Proceedings
国際学会発表
和文原著論文
和文総説
著書(編集書籍・単著)
国内シンポジウム
国内学会
講演
英文原著論文
英文原著論文
病態解明部門(生理部門)
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3.
Tachikawa E, Kudo K, Harada K, Kashimoto T, Miyate Y, Kakizaki A, Takahashi E: Effects of
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4.
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155. Ogasawara K, Yasuda S, Beppu T, Kobayashi M, Doi M, Kuroda K, Ogawa A: Brain PET and
technetium-99m-ECD SPECT imaging in Lhermitte-Duclos disease. Neuroradiology 43: 993-996,
2001
156. Inoue T, Shimizu H, Yoshimoto T, Kabasawa H: Spatial functional distribution in the cortic ospinal
tract at the corona radiata: A three-dimensional anisotropy contrast study. Neurol Med-Chir 41: 293299, 2001
157. Mikami C, Suzuki M, Tsuiki K, Ogawa A: Effect of nicardipine and magnesium on cerebral
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158. Ogasawara K, Ogawa A, Ezura M, Konno H, Suzuki M, Yoshimoto T: Brain single-photon emission
CT studies using 99mTc-HMPAO and 99mTc-ECD early after recanalization by local intraarterial
thrombolysis in patients with acute embolic middle cerebral artery occlusion. Am J Neuroradiol 22:
48-53, 2001
英文原著論文
159. Inoue K, Kawashima R, Sugiura M, Ogawa A, Schormann T, Zilles K, Fukuda H: Activation on the
ipsilateral posterior parietal cortex during tool use: A PET study. Neuro Image 10: 1469-1475, 2001
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metabolism in a case of Lhermitte-Duclos Disease: results of positron emission tomography. J
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161. Suzuki M, Doi M, Otawara Y, Ogasawara K, Ogawa A: Intrathecal administration of nicardipine
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180-184, 2001
162. Ogasawara K, Yoshida K, Otawara Y, Kobayashi M, Yasuda S, Doi M, Ogawa A: Cerebral blood flow
imaging in arteriovenous malformation complicated by normal perfusion pressure breakthrough.
Surg Neurol 56: 380-384, 2001
163. Suzuki M, Doi M, Otawara Y, Ogasawara K, Ogawa A: Intrathecal administration of nicardipine
hydrochloride to prevent vasospasm in patients with subarachnoid hemorrhage. Neurosurg Rev 24:
180-184, 2001
164. Tohgi H, Takahashi S, Abe T, Utsugisawa K: Symptomatic characteristics of parkinsonism and the
width of substantia nigra pars compacta on MRI according to ischemic changes in the putamen and
cerebral white matter: implications for the diagnosis. Eur Neurol 46: 1-10, 2001
165. Sasaki M, Oikawa H, Yoshioka K, Tamakawa Y, Konno H, Ogawa A: Combining time-resolved and
single-phase 3D techniques in contrast-enhanced carotid MR angiography. Magn Reson Med Sci 1:
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166. Takahashi S, Yonezawa H, Takahashi J, Kudo M, Inoue T, Tohgi H: Selective reduction of diffusion
anisotropy in white matter of Alzheimer disease brains measured by 3.0 Tesla magnetic resonance
imaging. Neurosci Lett 332: 45-48, 2002
167. Ogasawara K, Konno K, Yasuda S, Yukawa H, Ogawa A: Very early and standard Tc-99m ethyl
cysteinate dimer SPECT imaging in a patient with reperfusion hyperemia after acute cerebral
embolism. Clinical Nucl Med 27: 105-108, 2002
168. Suzuki M, Kudo A, Sugawara A, Yoshida K, Kubo Y, Suzuki T, Ogasawara K, Doi M, Ogawa A:
Amino acid concentrarions in the blood of the jugular vein and peripheral artery after traumatic brain
Injury: Decreased release of glutamate into the jugular vein in the early phase. J Neurotrauma 19:
285-292, 2002
169. Matsuura H, Inoue T, Konno H, Sasaki M, Ogasawara K, Ogawa A: Quantification of susceptibility
artifacts produced from various biomaterials for neurosurgical implants in 3.0-tesla magnetic
resonance imaging. J Neurosurg 12: 1472-1475, 2002
170. Oikawa H, Sasaki M, Tamakawa Y, Ehara S, Tohyama K: The substantia nigra in Parkinson disease:
proton density weighted spin-echo and fast. Am J Neuroradiol 23: 1747-175, 2002
171. Ogasawara K, Ogawa A, Terasaki K, Shimizu H, Tominaga T, Yoshimoto T: Use of cerebrovascular
reactivity in patients with symptomatic major cerebral artery occlusion to predict 5-year outcome:
comparison of xenon-133 and iodine-123-IMP single-photon emission computed tomography. J
Cereb Blood Flow Metab 22: 1142-1148, 2002
172. Iwata R, Pascali C, Bogni A, Flumoto S, Terasaki K, Yanai K: [18 F]Fluoromethyl triflate: a novel and
reactive [18 F]fluoromethylating agent: preparation and application to the on-column preparation of
[18 F]fluorochpline. Appl Radiat Isot 57: 347-352, 2002
173. Beppu T, Kamada K, Yoshida Y, Arai H, Ogasawara K, Ogawa A: Change of oxygen pressure in
glioblastoma tissue under various conditions. J Neuro-Oncol 58: 47-52, 2002
174. Ogasawara K, Ogawa A, Yoshimoto T: Cerebrovascular reactivity to acetazolamide and outcome in
patients with symptomatic internal carotid or middle cerebral artery occlusion a xenon-133 singlephoton emission computed tomography study. Stroke 33: 1857-1862, 2002
175. Ogasawara K, Yasuda S, Yukawa H, Yamagata M, Kin M, Ogawa A: Atypical finding of brain Tc 99m-ECD SPECT imaging in herpes simplex encephalitis. Ann Nucl Med 16: 347-350, 2002
英文原著論文
176. Otawara Y, Ogasawara K, Ogawa A, Kogure T: Dissecting aneurysms of the bilateral vertebral
arteries with subarachnoid hemorrhage: Report of three cases. Neurosurg 50: 1372-1375, 2002
177. Otawara Y, Ogasawara K, Ogawa A, Sasaki M, Takahashi K: Evaluation of vasospasm after
subarachnoid hemorrhage by use of multislice computed tomograhpic angiography. Neurosurg 51:
939-943, 2002
178. Akabane A, Jokura H, Ogasawara K, Takahashi K, Sugai K, Ogawa A, Yoshimoto T: Rapid
development of interanidal aneurysm with perifocal brain edema in an unruptured cerebral
arteriovenous malfoemation. J Neurosurg 97: 1436-1440, 2002
179. Suzuki M, Kawamura S, Watanabe H, Sakai A: Late-onset psychosis with agenesis of the corpus
callosum. Psychogeriatrics 2: 187-190, 2002
180. Yoshioka Y, Oikawa H, Ehara S, Inoue T, Ogawa A, Kambara Y, Itazawa S, Kubokawa M:
Noninvasive estimation of temperature and pH in human lower leg muscles using 1 H nuclear
magnetic resonance spectroscopy. Spectroscopy 16: 183-190, 2002
181. Inoue T, Ogasawara K, Konno H, Ogawa A, Kabasawa H: Diffusion tensor imaging in patients with
major cerebral artery occlusive disease. Neurol Med Chir 43: 421-426, 2003
182. Beppu T, Inoue T, Shibata Y, Kurose A, Arai H, Ogasawara K, Ogawa A, Nakamura S, Kabasawa H:
Measurement of fractional anisotropy using diffusion tensor MRI in supratentorial astrocytic tumors.
J Neuro-Oncol 63: 109-116, 2003
183. Kashimura H, Inoue T, Ogasawara K, Ogawa A: Preoperative evaluation of neural tracts using threedimensional anisotropy contrast imaging. Neurosurgery 52: 1226-1229, 2003
184. Yoshioka K, Niinuma H, Ohira A, Nasu K, Kawakami T, Sasaki M, Kawazoe K: MR angiography and
CT angiography of the artery of Adamkiewicz: noninvasive preoperative assessment of
thoracoabdominal aortic aneurysm. Radiographics 23: 1215-122, 2003
185. Sasoh M, Ogasawara K, Kuroda K, Okuguchi T, Terasaki K, Yamadate K, Ogawa A: Effects of EC-IC
bypass surgery on cognitive impairment in patients with hemodynamic cerebral ischemia. Surg
Neurol 59: 455-460, 2003
186. Ogasawara K, Okuguchi T, Sasoh M, Kobayashi M, Yukawa H, Terasaki K, Inoue T, Ogawa A:
Qualitative versus quantitative assessment of cerebrovascular reactivity to acetazolamide using
iodine-123-N-Isopropyl-p-Iodoamphetamine SPECT in patients with unilateral major cerebral artery
occlusi. Am J Neuroradiol 24: 1090-1095, 2003
187. Ogasawara K, Ito H, Sasoh M, Okuguchi T, Kobayashi M, Yukawa H, Terasaki K, Ogawa A:
Quantitative measurement of regional cerebrovascular reactivity to acetazolamide using 123 I-Nisopropyl-p-iodoamphetamine autoradiography with SPECT: validation study using H2 15 O with PET.
J Nucl Med 44: 520-525, 2003
188. Ogasawara K, Noda A, Yasuda S, Kobayashi M, Yukawa H, Ogawa A: Effect of calcium antagonist
on cerebral blood flow and oxygen metabolism in patients with hypertension and chronic major
cerebral artery occlusion: a positron emission tomography study. Nucl Med Commun 24: 71-76,
2003
189. Beppu T, Kamada K, Nakamura R, Oikawa H, Takeda M, Fukuda T, Arai H, Ogasawara K, Ogawa A:
A phase II study of radiotherapy after hyperbaric oxygenation combined with interferon-beta and
nimustine hydrochloride to treat supratentorial malignant gliomas. J Neuro-Oncol 61: 161-170,
2003
190. Kuroda K, Kanbara Y, Inoue T, Ogawa A: Analysis of NMR-CT images to detect the xylem
dysfunction and lesiona in tree trunks. IAWA Jounal 23: 469-470, 2003
191. Ogasawara K, Yukawa H, Kobayashi M, Mikami C, Konno H, Terasaki K, Inoue T, Ogawa A:
Prediction and Monitoring of cerebral hyperfusion after carotid endarterectomy by using singlephoton emission computerized tomography scanning. J Neurosurg 99: 504-510, 2003
英文原著論文
192. Shouzushima M, Tsutsumi R, Sato S, Terasaki K, Izumisawa M, Sato H, Shoji S, Sakamaki K:
Quantification of 11 C-methionine uptake during proliferation of cultured human cancer cells.
Rdioisotopes 52: 10-16, 2003
193. Sasaki M, Inoue T, Tohyama K, Ehara S, Ogawa A: High field MRI: current concepts on clinical and
microscopic imaging. Magn Reson Med Sci, 2003 (in press)
194. Sasaki M, Oikawa H, Ehara S: Clinical Impact of 16-row Multislice CT on the Central Nervous
System Imaging. Diagnostic Imaging, 2003 (in press)
195. Oikawa H, Sasaki M, Ehara S, Abe H: Substantia innominata: MR findings in Parkinson disease.
Neuroradiology, 2003 (in press)
196. Mikami C, Inoue T, Ogasawara K, Ogawa A: Medullary streaks in a patient with atherosclerotic
internal carotid artery occlusion: Case report. Surg Neurol (in press)
197. Inoue T, Ogasawara K, Beppu T, Ogawa A: Three-Dimensional Anisotropy Contrast Imaging of
Gliomatosis Cerebri: Two Case Reports. Surg Neurol (in press)
198. Sasaki T, Funaki Y, Shozushima M, Terasaki K: Effect of anoxia on choline uptake and release of
acetylcholine in brain slices estimated with a bioradiographic technique using [11 C] choline.
Radioisotopes (in press)
199. Shozushima M, Tsutsumi R, Terasaki K, Sato S, Nakamura R, Sakamaki K: Augmentation effects of
lymphocyte activation by antigen-presenting. Ann Nucl Med (in press)
200. Ito N, Hanawa A, Suzuki K, Nabeshima N, Nagai Y, Natsuhori M, Ishikawa T, Hatakeyama S,
Futatsugawa S,Terasaki K, Sakamoto Y: External dose estimation of the human related to Veterinary
Nuclear Medicine of companion animals. Radioisototes (in press)
201. Terasaki K, Takahashi K, Sasaki M, Shozushima M, Iwata R: Adaptation of an automated
[11 C]methylation system for the loop method using [11 C] methyl triflate. Radioisotopes (in press)
英文総説・分担著書
英文総説・分担著書
病態解明部門(生理部門)
1.
Kawasaki S, Kimura S, Fujita R, Takashima K, Sasaki K, Sato M: Facilitatory effect of calmodulindependent protein kinase on the K+-current responses to dopamine, acetylcholine, and Phe-Met-ArgPhe-NH2 in the ganglion cells of Aplysia, pp 97-100, Snow Synaptic Responses and Modulation,
Kuba K, Higashida H, Brown D, Yoshioka T ed, Springer, Amsterdam, 1999
2.
Onodera S: Evolution of the motor system: why the elephant's trunk works like a human's hand.
Neuroscientist 5: 217-226, 1999
3.
Saino T, Satoh Y: Application of real-time confocal laser scanning microscopy to observe living cells
in tissue specimens. Microscopy (in press)
治療法検討部門(病理部門)
4.
Sawai T, Uzuki M: Serum hyaluronic acid level is a good marker for evaluating the process of joint
destruction in rheumatoid arthritis, pp 273-277, Excerpta Medica International Congress Series (ICS),
Endo M ed, Elsevier Science BV, Amsterdam, 2001
5.
Uzuki M, Sawai T: A comparison of the affinity of sodium hyaluronate of various molecular weights
for degenerated cartilage: a histochemical study using hyaluronic acid binding protein, pp 279-284,
Excerpta Medica International Congress Series (ICS), Endo M ed, Elsevier Science BV, Amsterdam,
2001
6.
Hirano N, Tohyama K, Taira H, Hashikawa T: Swine coronavirus (HEV) as a transneuronal tracer for
analyzing polysynaptic pathways in the CNS of laboratory animal, pp 41-42, Animal Research and
Welfare, Association for Laboratory Animal ed, Lab Anim Ltd., London, 2001
国際シンポジウム
国際シンポジウム
病態解明部門(生理部門)
1.
Satoh Y, Miyata S, Saino T: Dynamic morphology by real-time digital imaging analysis: with special
reference to the intracellular calcium ion dynamics, XV Congress of IFA, 1999, 9, Rome (Italy)
2.
Satoh Y: Real time confocal microscopy for dynamic morphology of living tissue specimens, 15th
International Morphological Sciences, 2000, 9, Kyoto
3.
Satoh Y: Real time confocal microscopy for dynamic morphology of living tissue specimens. 15th
International Morphological Sciences, 15th International Morphological Sciences, 2000, 9, Kyoto
4.
Satoh Y, Saino T: ATP-induced intracellular calcium changes in the peripheral nervous system, The
Joint JAAA-AAAA Symposium, 2001, 4, Kochi
5.
Satoh Y, Saino T, Goto S: Confocal microscopy for dynamic morphology of living tissue/cells: with
special reference to [Ca2+]i changes induced by ATP, 6th Joint Meeting of the JSHC and HCS, 2002,7,
Sheattle
6.
Nakagawa H, Tanigawa T, Tomita K, Tomihara Y, Araki Y, Tachikawa E: Recent studies in sea urchin
venomes, International Symposium on Toxins and Natural Products in Honor of Professor Anthony T.
Tu, 2002, 11, Naha
7.
Tachikawa E, Nagaoka Y, Iida Fujita T, Nakagaw H: Trichosporin- an a-aminoisobutyric acidcontaining peptide isolated from Trichoderma polysporum, forms Ca2+-permeable channels and
results in Ca2+ influx into cells, International Symposium on Toxins and Natural Products in Honor of
Professor Anthony T. Tu, 2002, 11, Naha
8.
Kudo K, Tu AT, Tachikawa E, Kashimoto T: Characterization of hyaluronidase isolated from
Agkistrodon contortrix contortrix (Southern copperhead) venom, International Symposium on Toxins
and Natural Products in Honor of Professor Anthony T. Tu, 2003, 11, Naha
治療法検討部門(病理部門)
9.
Inada K: The role of anti-inflammatory cytokines in sepsis, The 5th National Congress of Indonesian
Tropical and Infectious Diseases Research Society, 1999, 11, Makassar (Indonesia)
10. Tohgi H, Abe T, Takahashi S, Yonezawa H, Utsugizawa K: Pathogenesis of vascular dementia of
Binswanger type, International Stroke Society Regional Meeting, 1999, 4, Yokohama
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
11. Sasaki M: Multidetector-row CT in central nervous system: clinical impact on cerebrovascular
disorders, 2nd International Symposium on Multidetector-row CT, 2002, 9, Tokyo
12. Sasaki M: CT in the assessment of perfusion in stroke patients, Advanced Imaging Multidisciplinary
Symposia: International Neuroimaging Symposium, 2003, 6, Tokyo
英文 Proceedings
英文 Proceedings
病態解明部門(生理部門)
1.
Watanabe M, Doi M, Tsuiki K, Suzuki M, Sasaki K, Ogawa A: Involvement of protein tyrosine kinase
activation in the mechanism of cerebral vasospasm, Cerebral Vasospasm, 1999
2.
Doi M, Watanabe M, Tsuiki K, Suzuki M, Sasaki K, Ogawa A: Mechanism of the mutual augmenting
effect of spasmogenic agents, Cerebral Vasospasm, 1999
3.
Tachikawa E, Hasegawa H, Kudo K, Kashimoto T, Miyate Y, Kakizaki, A, Takahashi, K, Takahashi E:
Inhibitory effects of ginseng saponins metabolized in digestive tracts on adrenal secretion of
catecholamines in vitro, Advances in Ginseng Research 2002, 2002, 10, Seoul
治療法検討部門(病理部門)
4.
Uzuki M, Sasano H, Totsune K, Takahashi K, Sawai T: Urocortin (UCN) and corticotropin-releasing
factor (CRF) receptors in the synovial tissue of patients with rheumatoid arthritis (RA), Arthritis
Rheum, 1999
5.
Yoshida M, Uzuki M, Kurose A, Ichinohe S, Sawai T, Shimamura T: Abundant localization of matrix
metalloproteinase 9 and its inhibitor in osteoclasts and osteoblasts at sites of the excessive bone
resorption in rheumatoid arthritis, Arthritis Rheum, 2000
6.
Yoshida W, Uzuki M, Yoshida M, Nishida J, Sato T, Hosaka M, Shimamura T, Sawai T: Histological
and cellular characterization of pigmented villonodular synovitis, Arthritis Rheum, 2000
7.
Uzuki M, Matsuno H, Yudoh K, Nakazawa F, Katayama R, Kimura T, Sawai T: Apoptotic
chondrocyte death and matrix metalloproteinases in rheumatoid arthritis, Arthritis Rheum, 2000
8.
Tsuchihashi Y, Okada Y, Ogushi Y, Mazaki T, Tsutsumi Y, Sawai T: The current status of medicolegal
issues surrounding telepathology and telecytology in Japan, Journal of Telemedicine & Telecare, 2000
9.
Nakae H, Endo S, Kikuchi M, Yamada Y, Shibata M, Inada K, Inada H: Nitrite / Nitrate levels reflect
hemodynamics during septic shock, 5th World Congress on Trauma, Shock, Inflammation and Sepsis,
2000
10. Yoshida M, Uzuki M, Yoshida W, Itoh T, Ichinohe S, Sawa T, Shimamura T: Abundant expression of
matrix metalloproteinase 9 and osteoclast differentiation factor mRNA in osteoclasts and osteoblasts
at sites of punnus bone interface in rheumatoid arthritis, Arthritis Rheum, 2001
11. Ouchi N, Uzuki M, Yoshida M, Shimamura T, Sawai T: Cartilage destruction is partly induced by the
internal proteolytic enzymes and apoptotic phenomenon of chondrocytes in polychondritis, Arthritis
Rheum, 2001
12. Matsuno H, Yudoh K, Nakazawa F, Uzuki M, Sawai T, Otsuki M, Ogawa Y, Nishioka, Kimura T:
Treatment with novel humanaized anti-Fas monoclonal antibody in rheumatoid arthritis, Arthritis
Rheum, 2001
13. Tanaka M, Fujii K, Tsuji M, Funaki K, Ueno Y, Tanabe N, Hayashi H, Sawai T, Ito Y, Nishizawa T,
Sawai T: Early immune reaction to type II collagen and cartilage degeneration in MRL/Mp-lpr mouse,
Arthritis Rheum, 2001
14. Uzuki M, Kaiyama J, Miyoshi T, Sawai T: Three hyaluronan synthases, HAS1, HAS2, HAS3 and
hyaluronan synthetic activity in the synovial tissue of patients with rheumatoid arthritis, Arthritis
Rheum, 2002
15. Yoshida M, Uzuki M, Yoshida W, Ouchi N, Koyama A, Ichinohe S, Sawai T, Shimamura T:
Expression of matrix metalloproteinase 9 and osteoclast differentiation factor mRNA in osteoclasts
and osteoblasts in rheumatoid arthritis, Scandinavian Journal of Rheumatology, 2002
16. Ouchi N, Uzuki M, Yoshida M, Yoshida M, Shimamura T, Sawai T: Cartilage destruction is partly
induced by the internal proteolytic enzymes and apoptotic phenomenon of chondrocytes in
polychondritis, Scandinavian Journal of Rheumatology, 2002
英文 Proceedings
17. Yoshida W, Uzuki M, Ouchi N, Yoshida M, Shimamura T, Sawai T: Examination of gelatinolytic
activity in rheumatoid arthritis synovium using in situ zymography and image analyzer, Scandinavian
Journal of Rheumatology, 2002
18. Matsuno H, Yudoh K, Katayama R, Nakazawa F, Uzuki M, Sawai T, Yonezawa T, Saeki Y, Panayi GS,
Pizalis C: The role of TNF-a in the pathogenesis of inflammation and joint destruction in Human
RA/SCID mice chimera, Arthritis Rheum, 2002
19. Munakata T, Uzuki M, Yoshida M, Shimamura T, Sawai T: Interleukin (IL)-18 concentration in
synovial fluid represents a positive correlation between the number of inflammatory cells especially
lymphocytes and macrophages, in RA synovium, Arthritis Rheum, 2002
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
20. Inoue T, Shimizu H, Kumabe T, Yoshimoto T, Kabasawa H: Imaging the corticospinal tract by
diffusion weighted magnetic resonance imaging in patients with brain tumors, Proc Intl Soc Mag
Reson Med, 2000
21. Inoue T, Shimizu H, Nakasato N, Kumabe T, Yoshimoto T, Kabasawa H: Comparative study of MRI
and MEG for objective indentification of the central sulcus in patients with brain tumors, Proc Intl
Soc Mag Reson Med, 2000
22. Inoue T, Ogaw a A, Shimizu H, Ogasawara K: Spatial functional distribution in the corticospinal tract
at the corona radiata: a 3DAC study, Proc ISMRM, 2001
国際学会
国際学会
病態解明部門(生理部門)
1.
Tachikawa E, Kudo K, Harada K, Kashimoto T, Takahashi E: Inhibitory effects of ginsenosides,
ginseng saponins on various receptor stimulation-responses, Society for Neuroscience 29th Annual
Meeting, 1999, 10, Miami (USA)
2.
Fukushima T, Shingai R, Marshall J, Sakata K, Ichinose M, Ogurusu T, Tachikawa E: Ion
permeability of willardine-induced response in kainate receptor GLUR(G)/KA-2, Society for
Neuroscience 30th Annual Meeting, 2000, 11, New Orlens (USA)
3.
Shinohe Y, Kumagai M, Saino T, Satoh Y: Effects of ATP and its analogues on [Ca2+]i dynamics of
perineurium in the rat sciatic nerve, 40th American Society for Cell Biology Annual Meeting, 2000,
12, San Francisco (USA)
4.
Shinohe Y, Kumagai M, Saino T, Satoh Y: Effects of ATP on intracellular calcium dynamics of
perineurium in the rat sciatic nerve, 15th International Morphological Sciences, 2000, 9, Kyoto
5.
Kumagai M, Shinohe Y, Saino T, Joh S, Satoh Y: Effects of ATP on intracellular calcium dynamics of
neurons and satellite cells in rat superior cervical ganglion, 15th International Morphological Sciences,
2000, 9, Kyoto
6.
Watanabe S, Miyata S, Saino T, Tazawa Y, Satoh Y: Communication through [Ca2+]i dynamics in
rabbit corneal epithelium, 15th International Morphological Sciences, 2000, 9, Kyoto
7.
Saino T, Matsuura M, Satoh Y: Effect of ATP on intracellular calcium ion dynamics of smooth muscle
cells in testicular and cerebral arterioles of rats, 15th International Morphological Sciences, 2000, 9,
Kyoto
8.
Miyata S, Sato Y: The imaging of nitric oxide on neonatal rat cardiomyocytes, 15th International
Morphological Sciences, 2000, 9, Kyoto
9.
Kumagai M, Shinohe Y, Saino T, Joh S, Satoh Y: Measurements of intracellular calcium in superior
cervical ganglion of rats, 40th American Society for Cell Biology Annual Meeting, 2000, 12, San
Francisco
10. Kawasaki S, Kimura S, Fujita R, Takashima K, Sasaki K: Regulatory role of monomeric G-protein
RhoA on the serotonin-induced Na+-current response in the ganglion cells of Aplysia, The 34th World
Congress of the International Union of Physiological Sciences, 2001, 8, Christchurch (New Zealand)
11. Kimura S, Kawasaki S, Fujita R, Takashima K, Sasaki K: CaM-kinase II and protein phosphatase 2A
reciprocally regulate quisqualic acid-induced K+-current response in the identified neurons of Aplysia,
The 34th World Congress of the International Union of Physiological Sciences, 2001, 8, Christchurch
(New Zealand)
12. Fujita R, Hirano H, Kawasaki S, Kimura S, Matsumoto M, Sasaki K, Takashima K: Stimulation of
P2-receptor suppresses the K+-current responses to FSH and adenosine in the follicular cells of
Xenopus oocyte, The 34th World Congress of the International Union of Physiological Sciences, 2001,
8, Christchurch (New Zealand)
13. Nishikawa Y, Koji T, Kawasaki S, Kimura S, Doi M, Ogawa A, Sasaki K: Role of Rho-kinase in the
serotonin-induced contraction in the middle cerebral artery of bovine, The 34th World Congress of the
International Union of Physiological Sciences, 2001, 8, Christchurch (New Zealand)
14. Koji T, Nishikawa Y, Doi M, Kawasaki S, Kimura S, Ogawa A, Sasaki K: Prolonged contraction
induced by stimulation of receptor for cyclicthromboxane A2 in the middle cerebral artery of bovine,
The 34th World Congress of the International Union of Physiological Sciences, 2001, 8, Christchurch
(New Zealand)
15. Matsuura M, Saino T, Satoh Y: Effect of ATP on Intracellular Calcium Concentration Dynamics of
Arterioles of Heart of Golden Hamster, 41st American Society for Cell Biology Annual Meeting,
2001, 12, Washington DC
国際学会
16. Satoh Y, Watanabe S, Saino T, Tazawa Y, Tohyama K: ATP-induced intracellular calcium increase of
human corneal epithelium, 41st American Society for Cell Biology Annual Meeting, 2001, 12,
Washington DC
17. Kudo K, Tachikawa E, Kashimoto T, Harada K: Pregnenolone sulfate, a neuropeptide, inhibits
catecholamine secretion stimulated by acetylcholine in cultured bovine adrenal chromaffin cells,
Society for Neuroscience 31st Annual Meeting, 2001, 11, San Diego
18. Saino T, Matsuura M, Satoh Y: Dipyridamole Inhibits ATP-induced smooth muscle contraction in
testicular and cerebral arterioles of rats, 41st American Society for Cell Biology Annual Meeting,
2001, 12, Washington DC
19. Matsuura M, Saino T, Satoh Y: Effect of ATP on Intracellular Calcium Concentration Dynamics of
Arterioles of Heart of Golden Hamster, 41st American Society for Cell Biology Annual Meeting,
2001, 12, Washington DC
20. Sasaki K, Kawasaki S, Kimura S, Takashima K: D1-receptor-induced current response reverses from
inward to outward after the injection of guanosine thiotriphosphate in the ganglion cells of Aplysia,
The 3rd International Symposium on the Study of Brain Function, 2002, 5, Fukuoka
21. Fujita R, Kimura S, Kawasaki S, Takashima K, Matsumoto M, Hirano H, Sasaki: Suppressing action
of P2Y-receptor stimulation on the K+-current response to adenosine and FSH in the follicular cells of
Xenopus Laevis oocyte, The 3rd International Symposium on the Study of Brain Function, 2002, 5,
Fukuoka
22. Ogasawara M, Yamauchi K, Satoh Y, Maeyama K: Molecular mechanism of intracellular
translocation of histamine N-methyltransferase, 42nd American Society for Cell Biology Annual
Meeting, 2002, 12, San Francisco
23. Suzuki M, Matoh K, Sasaki Y, Ikemoto K, Nishimura A, Nishi K: Neuroanatomical basis of the white
matter disease, XII World Congress of Psychiatry, 2002, 8, Yokohama
24. Matsuura M, Saino T, Satoh Y: ATP-induced contraction of coronary arterioles in golden hamster is
accompanied with Ca2+ influx via P2X ion channel type receptors, 42nd American Society for Cell
Biology Annual Meeting, 2002, 12, San Francisco
25. Satoh Y, Saino T, Goto S, Tohyama K: Photodamage of Harderian gland cells containing porphyrins
is resulted from production of nitricoxide, 42nd American Society for Cell Biology Annual Meeting,
2002, 12, San Francisco
26. Saino T, Matsuura M, Satoh Y: Dipyridamole inhibits ATP-induced smooth muscle contractions in
testicular and cerebral arterioles of rats, 42nd American Society for Cell Biology Annual Meeting,
2002, 12, San Francisco
27. Matsuura M, Saino T, Satoh Y: ATP-induced contraction of coronary arterioles in golden hamster is
accompanied with Ca2+ influx via P2X ion channel type receptors. 42nd American Society for Cell
Biology Annual Meeting, 2002, 12, San Francisco
28. Fujita R, Kimura S, Kawasaki S, Hirano H, Matsumoto M, Sasaki K: Inhibition of K+-current
responses to FSH and adenosine by stimulation of P2Y-receptor in the follicular cells of Xenopus
oocyte, 6th IBRO World Congress of Neuroscience, 2003, 7, Praque (Czech Republic )
29. Kawasaki S, Kimura S, Fujita R, Matsumoto M, Sasaki K: Reversal of D1 receptor-induced current
response from inward to outward after the injection of GTP-analogue in the ganglion cells of Aplysia,
6th IBRO World Congress of Neuroscience, 2003, 7, Praque (Czech Republic )
30. Koji T, Kimura S, Nishikawa Y, Kawasaki S, Doi M, Ogawa A, Sasaki K: Regulatory Role of Rhoand PI 3-kinase in the slowly developing contraction induced by thromboxane A2 receptor in the
middle cerebral artery of bovine, 6th IBRO World Congress of Neuroscience, 2003, 7, Praque (Czech
Republic )
31. Satoh Y,Saino T, Goto S, Nitatori T, Habara Y: Free radicals including nitric oxide modulates
compound 48/80-induced [Ca2+]i changes and exocytosis of rat peritoneal mast cells. 43rd American
Society for Cell Biology Annual Meeting, 2003, 12, San Francisco
国際学会
32. Saino T, Matsuura M, Satoh Y: Comparison of effects with respect to serotonin (5-HT) on
intracellular calcium dynamics between rat testicular and cerebral arteriole smooth muscle cells. 43rd
American Society for Cell Biology Annual Meeting, 2003, 12, San Francisco
治療法検討部門(病理部門)
33. Kumagai J, Kawamata T, Sano H, Sato K, Sawai T: Histopathology of the torn rotator cuffs, 3rd
Academic Congress of the Asian Shoulder Association, 1999, 10, Bali
34. Pan LH, Yamauchi K, Yoshida K, Nakanishi T, Takigawa M, Uzuki M, Mouri T, Ito H, Shikanai T,
Inoue H, Sawai T: Expression of connective tissue growth factor (CTGF) in pulmonary fibrosis, 1999
International Conference, 1999, 4, San Diego
35. Uzuki M, Sasano H, Totsune K, Takahashi K, Sawai T: Urocortin (UCN) and corticotropin-releasing
factor (CRF) receptors in the synovial tissue of patients with rheumatoid arthritis (RA), American
College of Rheumatology 63rd Annual Scientific Meeting, 1999, 11, Boston
36. Hirano N, Tohyama K, Hashikawa T: Hemagglutinating encephalomyelitis virus HEV (coronavirus)
infects the CNS of laboratory animals through transneuronal pathways, XIth International Congress of
Virology, 1999, 8, Sydney
37. Hirano N, Tohyama K, Hashikawa T: Swine coronavirus (HEV) as a transneuronal tracer analysing
polysynaptic pathways in the CNS of laboratory anumals, ICLAS and 7th FELASA Joint Meeting,
1999, 5, Plama de Malllorca
38. Sapp E, Kegel KB, Aronin N, Tohyama K, Uchiyama Y, Bhide P, VonSattel IP, Difiglia M: Microglia
accumulate in the HD stratum and cortex, 29th Annual Meeting, Society for Neuroscience, 1999, 10,
USA
39. Inada K, Endo S, Sato S: Activation of granulocytes by shiga-like toxins and its possible role in
pathogenesis of hemolytic uramic syndrome, 3rd Asia Pacific Conference on Travel Health, 2000, 7,
Denpasar (Indonesia)
40. Ichinohe N, Tsutsumi R, Sasaki M, Shimooki O, Takahashi K, Inada K, Chida S, Sato S: Specific and
nonspecific antibody responses to lipopolysaccharide (LPS) in enterohemorrhagic E. Coli infection,
4th International symposium on Shiga Toxin (Verocytotoxin)-Producing Escherichia coli infections,
2000, 10, Kyoto
41. Inada K, Sato S, Endo S: Activation of granulocytes with vero toxins: A possible role of the activation
for pathogenesis of hemolytic uremic syndrome caus ed by enterohemorrhagic E. Coli, 4th
International symposium on Shiga Toxin (Verocytotoxin)-Producing Escherichia coli infections, 2000,
10, Kyoto
42. Sawai T, Uzuki M: Increased levels of circulating hyaluronate in the sera of patients with rheumatoid
arthritis with special reference to joint destruction, The 4th Meeting of Hirosaki International Forum
of Medical Science, 2000, 10, Hirosaki
43. Uzuki M, Sawai T: Hyaluronic acid (HA) with high molecular weight shows high affinity to
degenerated cartilage in tissue sections, The 4th Meeting of Hirosaki International Forum of Medical
Science, 2000, 10, Hirosaki
44. Yoshida M, Uzuki M, Kurose A, Ichinohe S, Sawai T, Shimamura T: Abundant localization of matrix
metalloproteinase 9 and its inhibitor in osteoclasts and osteoblasts at sites of the excessive bone
resorption in rheumatoid arthritis, American College of Rheumatology 64th Annual Scientific
Meeting, 2000, 10, Philadelphia
45. Yoshida W, Uzuki M, Yoshida M, Nishida J, Sato T, Hosaka M, Shimamura T, Sawai T: Histological
and cellular characterization of pigmented villonodular synovitis, American College of Rheumatology
64th Annual Scientific Meeting, 2000, 10, Philadelphia
46. Uzuki M, Matsuno H, Yudoh K, Nakazawa F, Katayama R, Kimura T, Sawai T: Apoptotic
chondrocyte death and matrix metalloproteinases in rheumatoid arthritis, American College of
Rheumatology 64th Annual Scientific Meeting, 2000, 10, Philadelphia
国際学会
47. Sawai T, Ashihara T, Itoh H, Itoh M, Tsuchihashi Y, Nakamura S, Mukai K, Watanabe M:
Telepathology in Japan; its history, present state and future, IAP NAGOYA 2000, 2000, 10, Nagoya
48. Sawai T: Medicolegal and administrative issues of telepathology in Japan, 地域医療とテレパソロジー
に関する京都国際フォーラム, 2000, 10, 京都
49. Ishii K, Tohyana K, Sasaki N, Hashikawa T: Distribution of microglila and macrophages in
developing rat brain using immunohistochemical labeling methods, 30th Annual Meeting, Society for
Neuroscience, 2000, 11, New Orleans (USA)
50. Tohyama K, Murate M, Yamazaki Y, Hirata M, Hashikawa T: Cationic anti-microbial protein-like
immunoactivity in astrocytes of rat brain, 30th Annual Meeting, Society for Neuroscience, 2000, New
Orleans (USA)
51. Hirano N, Tohyama K, Taira H, Hashikawa T: Spread of hemagglutinating encephalomyelitis virus in
the CNS of rats inoculated intranasal route, VIIth International Symposium on Nidoviruses, 2000, 5,
Lake Harmony (USA)
52. Hirano N, Ootani N, Tohyama K, Hashikawa T: Infection of hemagglutinating encephalomyelitis
virus (HEV) at the visual pathways of rats, VIIth International Symposium on Nidoviruses, 2000, 5,
Lake Harmony (USA)
53. Hirano N, Tohyama K, Taira H, Hashikawa T: Trans-synaptic infection of CNS neurons in rats after
intranasal inoculation of swine hemagglutinating encephalomyelitis virus, 19th Annual Meeting,
American Society for Virilogy, 2000, 7, Fort Collins (USA)
54. Hirano N, Tohyama K, Taira H, Hashikawa T: Pathogenicity of swine hemagglutinating
encephalomyelitis virus (HEV) for rats, 11th Federation of Asian Veterinary Association Congress,
2000, 11, Taipei (Taiwan)
55. Kumagai J, Sato K, Kawamata T, Komatsuda T, Sawai T: Pathogenesis of rotator interval lesions in
younger and older age groups, 8th International Congress of Surgery of the Shoulder, 2001, 4, Cape
Town
56. Suzuki M, Obara K, Kitabatake A, Kawamura S, Mato K, Yasuda S, Ito K: Is perivascular glial
structure related to the pathogenesis of white matter disease? 10th Congress of the International
Psychogeriatric Association, 2001, 9, Nice
57. Yoshida M, Uzuki M, Yoshida W, Itoh T, Ichinohe S, Sawai T, Shimamura T: Abundant expression of
matrix metalloproteinase 9 and osteoclast differentiation factor mRNA in osteoclasts and osteoblasts
at sites of punnus bone interface in rheumatoid arthritis, American College of Rheumatology 64rd
Annual Scientific Meeting, 2001, 11, San Francisco
58. Ouchi N, Uzuki M, Yoshida M, Shimamura T, Sawai T: Cartilage destruction is partly induced by the
internal proteolytic enzymes and apoptotic phenomenon of chondrocytes in polychondritis, American
College of Rheumatology 64rd Annual Scientific Meeting, 2001, 11, San Francisco
59. Matsuno H, Yudoh K, Nakazawa F, Uzuki M, Sawai T, Otsuki M, Ogawa Y, Nishioka K, Kimura T:
Treatment with novel humanaized anti-Fas monoclonal antibody in rheumatoid arthritis, American
College of Rheumatology 64rd Annual Scientific Meeting, 2001, 11, San Francisco
60. Sasaki N, Kurose A, Yamauchi K, Inoue H, Sawai T: Endothelial cell apoptosis is a possible
mechanism of pulmonary hypertension in patients with mixed connective tissue disease, 98th
International Conference of American Thoraic Society, 2002, 5, Atlanta (USA)
61. Yoshida M, Uzuki M, Yoshida W, Ouchi N, Koyama A, Ichinohe S, Sawai T, Shimamura T:
Expression of matrix metalloproteinase 9 and osteoclast differentiation factor mRNA in osteoclasts
and osteoblasts in rheumatoid arthritis, 29th Scandinavian Congress of Rheumatology, 2002, 8,
Tromso (Norway)
62. Ouchi N, Uzuki M, Yoshida M, Yoshida M, Shimamura T, Sawai T: Cartilage destruction os partly
induced by the internal proteolytic enzymes and apoptotic phenomenon of chondrocytes in
polychondritis, 29th Scandinavian Congress of Rheumatology, 2002, 8, Tromso (Norway)
国際学会
63. Yoshida W, Uzuki M, Ouchi N, Yoshida M, Shimamura T, Sawai T: Examination of gelatinolytic
activity in rheumatoid arthritis synovium using in situ zymography and image analyzer, 29th
Scandinavian Congress of Rheumatology, 2002, 8, Tromso (Norway)
64. Hirano N, Tohyama K, Taira H, Hashikawa T: Susceptibility of mice of diffrent ages to inoculation
with swine HE V by various routes, XIIth International Congress of Virology, 2002, 7, Paris (France)
65. Tohyama K, Nishiyama H, Hanasaki T, Nakamura M, Itohara S, Hashikawa T: S100B may not be
essential for regeneration of peripheral nerve axons, 32th Annual Meeting, Society for Neuroscience,
2002, 11, Orlando (USA)
66. Anderson PN, Pavlides M, Rezajool K, Stallcup WB, Tohyama K, Lieberman AR: NG2 expression
increases following injury to the spinal cord or peripheral nerves, 32th Annual Meeting, Society for
Neuroscience, 2002, 11, Orlando (USA)
67. Uzuki M, Kaiyama J, Miyoshi T, Sawai T: Three hyaluronan synthases, HAS1, HAS2, HAS3 and
hyaluronan synthetic activity in the synovial tissue of patients with rheumatoid arthritis, American
College of Rheumatology 66th Annual Scientific Meeting, 2002, 10, New Orleans
68. Matsuno H, Yudoh K, Katayama R, Nakazawa F, Uzuki M, Sawai T, Yonezawa T, Saeki Y, Panayi
GS, Pizalis C: The role of TNF-a in the pathogenesis of inflammation and joint destruction in Human
RA/SCID mice chimera, American College of Rheumatology 66th Annual Scientific Meeting, 2002,
10, New Orleans
69. Munakata T, Uzuki M, Yoshida M, Shimamura T, Sawai T: Interleukin (IL)-18 concentration in
synovial fluid represents a positive correlation between the number of inflammatory cells especially
lymphocytes and macrophages, in RA synovium, American College of Rheumatology 66th Annual
Scientific Meeting, 2002, 10, New Orleans
70. Kumagai J, Sawai T: Tendon insertion into bone-anatomy and its surgical reconstruction-, 4th
Academic Congress of the Asian Shoulder Association, 2002, 10, Seoul
71. Ouchi N, Uzuki M, Kanno H, Yoshida M, Shimamura T, Sawai T: Cartilage destruction in
polychondritis is induced by internal factors as well as inflammatory reaction around cartilage, 5th
Pan-Pacific Connective Tissue Societies Symposium, 2003, 6, Ube
72. Uzuki M, Itano N, Kimata K, Kaiyama J, Miyoshi T, Yoshida M, Sawai T: Three hyaluronan
synthases, HAS1, HAS2, HAS3 in the synovial tissue of patients with rheumatoid arthritis, 5th PanPacific Connective Tissue Soc ieties Symposium, 2003, 6, Ube
73. Itoh Y, Uzuki M, Fujii K, Sawai T: Connective Tissue Growth Factor (CTGF) mRNA expressed
especially in RA synovium in early Stage, 5th Pan-Pacific Connective Tissue Societies Symposium,
2003, 6, Ube
74. Yoshida M, Ichinohe S, Uzuki M, Ouchi N, Yoshida W, Sawai T, Shimamura T: Pathogenesis of large
bone cysts adjacent to the knee joint in rheumatoid arthritis, 4th Annual European Congress of
Rheumatology, 2003, 6, Lisbon
75. Yoshida W, Uzuki M, Ouchi N, Yoshida M, Shimamura T, Sawai T: Examination of gelatinolytic
activity in rheumatoid arthritis synovial tissue using newly developed in situ zymography and image
analyzer, 4th Annual European Congress of Rheumatology, 2003, 6, Lisbon
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
76. Oikawa H, Tamakawa Y: The Evaluation of the difference between Alzheimer type dementia and
vascular dementia using proton magnetic resonance spectroscopy, RSNA 85th Scientific Assembly
and Annual Meeting, 1999, 11, Chicago
77. Sasaki M, Oikawa H, Ehara S, Tamakawa Y: Ventral thalamus and subthalamic nucleus: MR findings
using optimized fast short inversion-time inversion-recovery technique, RSNA 86th Scientific
Assembly and Annual Meeting, 2000, 11, Chicago
国際学会
78. Sasaki M, Oikawa H, Ehara S, Tamakawa Y: Magnetization transfer MR imaging of the hippocampus
and entorhinal cortex in early Alzheimer disease: evaluation with high-resolution fast spin-echo and
fast STIR techniques, RSNA 86th Scientific Assembly and Annual Meeting, 2000, 11, Chicago
79. Sasaki M, Oikawa H, Ehara S, Tamakawa Y: Substantia nigra at 3 Tesla MR imaging using dual-echo
spin-echo and fast short inversion-time inversion-recovery techniques, American Society of
Neuroradiology (ASNR) 39th Annual Meeting, 2001, 4, Boston
80. Sasaki M, Oikawa H, Ehara S, Tamakawa Y: Internal structures of cerebral gray matter at 3 Tesla: MR
imaging using fast short inversion-time inversion-recovery technique, Radiological Society of North
America (RSNA) 87th Scientific Assembry and Annual Meeting, 2001, 11, Chicago
和文原著論文
和文原著論文
病態解明部門(生理部門)
1.
渡辺美喜雄,土肥守,鈴木倫保,佐々木和彦,小川彰: PKC の活性化による持続性の脳血管収縮
における protein kinase cascade の関与.脳血管攣縮 14: 167-173, 1999
2.
土肥守,渡辺美喜雄,立木光,紺野広,鈴木倫保,佐々木和彦,小川彰: 脳血管攣縮および脳血
管の収縮における protein kinases の関与.脳血管攣縮 14: 40-49, 1999
3.
西川泰正,土肥守,渡辺美喜雄,鈴木倫保,小川彰,木村眞吾,佐々木和彦: スフィンゴリン脂質
sphingosylphosphorylcholine による脳血管の持続的収縮の発生機序.脳血管攣縮 15: 226-229,
2000
4.
土肥守,西川泰正,渡辺美喜雄,鈴木倫保,小川彰,木村眞吾,佐々木和彦: Rho kinase
activator による 収縮に対する各種脳血管拡張薬の抑制効果.脳血管攣縮 15: 242-246, 2000
5.
渡辺美喜雄,土肥守,西川泰正,鈴木倫保,小川彰,川崎敏,佐々木和彦: 脳血管の持続性収縮
におけるRho kinase inhibitor Y-27632 の抑制効果.脳血管攣縮 15: 247-250, 2000
6.
斎野朝幸,松浦誠,佐藤洋一: 高速共焦点レーザー顕微鏡を用いた細動脈における細胞内カルシ
ウム濃度変動の画像解析.循環制御 21: 10-16, 2000
7.
西川泰正,幸治孝裕,土肥守,川崎敏: セロトニンによって引き起こされたウシ脳血管平滑筋収縮に
おけるRho-kinase による増強機構.岩手医誌 53: 117-127, 2001
8.
西川泰正,土肥守,幸治孝裕,渡辺美喜夫,川崎敏,木村眞吾,小川彰: スフィンゴリン脂質
Sphingosylphosphorylcholine による脳血管の持続的収縮におけるRho kinase の関与.脳血管攣縮
16: 283-286, 2001
9.
土肥守,西川泰正,渡辺美喜夫,幸治孝裕,小川彰,川崎敏,木村眞吾,佐々木和彦: Myosin
light chain phosphatase 活性の調節による脳血管の収縮制御機構.脳血管攣縮 16: 290-293, 2001
10. 幸治孝裕,西川泰正,土肥守,木村眞吾,川崎敏,佐々木和彦,小川彰: トロンボキサンA2受容体
刺激で発生する持続性の脳血管収縮におけるRho-kinase による収縮増強機構.脳卒中の外科
29: 61-65, 2001
11. 幸治孝裕,西川泰正,川崎敏,木村眞吾: ウシ中大脳動脈のトロンボキサンA2受容体刺激で発生
する緩徐な収縮応答の増強機構.岩手医誌 54: 137-150, 2002
治療法検討部門(病理部門)
12. 熊谷純,川又朋麿,佐野博高,佐藤克巳,澤井高志,石井宏忠: 腱板疎部損傷の病態―10 代∼
20 代の症例について―.肩関節 23: 385-389, 1999
13. 遠藤重厚,葛西健,稲田捷也: 全身性炎症反応症候群における感染症および重症度診断としての
プロカルチトニン値測定の意義.感染症誌 97: 197-204, 1999
14. 澤井高志,宇月美和: 慢性関節リウマチ(RA)の病理.カレントテラピー17: 41-48, 1999
15. 宇月美和: 接着分子の新しい展開.細胞 31: 19-20, 1999
16. 松野博明,遊道和雄,中沢不二雄,片山理恵,宇月美和,木村友厚: 新しい動物モデルの開発.
細胞 31: 24-29, 1999
17. 小松田辰郎,佐藤克巳,小島忠士,熊谷純,澤井高志: 乾癬性両肩関節炎および肩峰下滑液包炎
の鏡視像.関節鏡 24: 69-75, 1999
18. 黒瀬顕,吉田渡,吉田昌明,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者滑膜培養細胞の細胞計量学的解
析 ― pacritaxel による細胞動態の変化 ―.Cytometry Res 9: 85-88, 1999
和文原著論文
19. 木村友厚,中沢不二雄,松野博明,澤井高志,宇月美和: 関節炎に伴う軟骨破壊.RA セラピー 5:
40-48, 1999
20. 川又朋麿,熊谷純,佐野博高,佐藤克巳,小松田辰郎,成重崇,澤井高志: 反復性肩関節前方脱
臼の損傷関節唇の病理組織像.肩関節 23: 236-266, 1999
21. 吉田昌明,一戸貞文,宗像孝佳,嶋村正,宇月美和,黒瀬顕,吉田渡,澤井高志: RA の巨大骨嚢
腫におけるMMP とその阻害酵素の発現について.岩手医誌 51: 661, 1999
22. 岩崎真弓,宇月美和,渡辺みか,梅田英幸,須山享三,阿部敬子,澤井高志: ヒト肺動脈のエラス
チン架橋アミノ酸(デスモシン,イソデスモシン)の定量化の試み(第 1 報).岩手医誌 51: 441-452,
1999
23. 潘立華,山内広平: 肺細胞増殖.呼吸と循環 47: 899-905, 1999
24. 伊藤薫樹,村井一範,石田陽治,厨信一郎,田口雅海,黒瀬顕: 横紋筋肉腫のびまん性骨髄浸潤.
岩手医誌 51: 573-576, 1999
25. 黒瀬顕,澤井高志: AIDS の病理:ロシアAIDS センターのエイズ剖検例について.岩手医誌 51:
662, 1999
26. 加藤さくら,堤玲子: コクサッキーウイルスB6(CVB6)の 5'非翻訳領域及びキャプシッド蛋白領域の
cDNA塩基配列決定に関する研究.岩手医誌 51: 89-104, 1999
27. 中屋勉,寺島雅典,稲田捷也: 胃癌患者血液の ex vivo 培養における顆粒球のインターロイキン-1
レセプターアンタゴニスト(IL-1ra)産生能低下.岩手医誌 51: 537-554, 1999
28. 稲田捷也,遠藤重厚: リムルス試薬を用いた血中エンドトキシンおよびβ-グルカン定量におけるカイ
ネティック法での特異反応と非特異反応の判別.医学と薬学 42: 885-897, 1999
29. 澤井高志,宇月美和,渡辺みか: 遠隔病理診断(テレパソロジー)・
テレパソロジーの現状と問題点.
外科 61: 613-618, 1999
30. 澤井高志,渡辺みか,宇月美和: テレパソロジー(遠隔病理診断)実用化と問題点.検査と技術 27:
85-88, 1999
31. 三浦康宏,黒瀬顕,柴田祐二,別府高明,澤井高志: 左側頭葉に発生した Dysembryoplastic
neuroepithlial tumor (DNT)の 1 症例.診断病理 17: 120-122, 2000
32. 佐野博高,熊谷純,澤井高志: 自家大腿筋膜 patch 法における腱組織および腱骨付着部の再形成
過程.肩関節 24: 253-258, 2000
33. 川村諭, 鈴木 満, 北畠顕浩, 小原ケイ子: フラクトグラフィ変法による大脳白質のグリア軸索間相互関
係の 3 次元的観察.脳の科学 22: 329-338, 2000
34. 小野直之, 鈴木満, 小原ケイ子, 北畠顕浩: 大脳白質血管周囲のグリア構造 ― 灰白質のそれとの
比較.老年精神医学 11: 539-547, 2000
35. 三浦康宏,黒瀬顕,澤井高志,吉田浩子,井上洋西: 免疫抑制療法が奏功したものの肺複合感染
の併発により死亡した Wegener 肉芽腫症の 1 症例.臨床リウマチ 12: 143-149, 2000
36. 渡辺徹雄,澤井高志,佐藤成,宇月美和,里見進: 腹部大動脈瘤進展におけるMatrix
metalloproteinases の役割.脈管学 40: 505-510, 2000
37. 黒瀬顕,澤井高志: 非定型的な心筋症の 2 例.病院病理 17: 86, 2000
38. 古家琢也,劉星星,工藤誠治,高橋信好,鈴木唯司,浜田和一郎,三浦康宏: 空腸へ直接浸潤し
た尿膜管腫瘍の 1 例.泌尿器外科 13: 297-299, 2000
39. 松野博明,中沢不二雄,遊道和雄,宇月美和,澤井高志,木村友厚: RA の関節軟骨破壊におけ
るアポトーシス.リウマチ科 23: 275-281, 2000
和文原著論文
40. 潘立華,澤井高志: 線維化肺とconnective tissue growth factor(CTGF).分子呼吸器病 4: 89
(433)-91(435), 2000
41. 伊藤啓,結城豊彦,石田一彦,佐藤匡,片倉芳樹,平澤大,野田裕,藤田直孝,土屋誉,山崎匡,
宇月美和,澤井高志: 脂肪組織およびブルンネル腺を主体とする十二指腸ブルンネル腺過誤腫の
1 例.日消病会誌 97: 449-454, 2000
42. 澤井高志: 血管炎の分類と組織学的特徴.最新医 55: 2663-267, 2000
43. 渡辺徹雄,澤井高志,佐藤成,里見進: 腹部大動脈瘤におけるMatrix metalloproteinases(MMP-2
とMMP-9)の発現と中膜弾性線維崩壊との関連.日血管外会誌 9: 539-54, 2000
44. 澤井高志,宇月美和: 放射線プローブ.病理と臨床 18(臨時増刊): 258-262, 2000
45. 澤井高志: 我が国におけるテレパソロジーの現状.新医療 27(別冊)29-32, 2000
46. 宇月美和,澤井高志: 硬組織における免疫組織化学.病理と臨床 18(臨時増刊): 57-62, 2000
47. 長岡功,廣田聡子,笹川敦子,大和田明彦,平田陸正: 好中球の殺菌ペプチドdefensin と
cathelicidin の共同作用.炎症 20: 131, 2000
48. 遠藤重厚,佐藤信博,稲田捷也: ウリナスタチンによるサイトカイン産生の修飾.Therapeutic Res 21:
1921-1923, 2000
49. 澤井高志: 遠隔病理診断(テレパソロジー)の現状と問題点.医のあゆみ 194: 120-126, 2000
50. 澤井高志,宇月美和,渡辺みか: 遠隔病理診断(テレパソロジー)の現状と問題点.臨床病理 48:
458-462, 2000
51. 澤井高志,宇月美和: 遠隔病理診断(テレパソロジー)今後の見通し.臨床検査 44: 965-969, 2000
52. 東福寺幾夫,八木由香子,土橋康成,澤井高志: 米国遠隔医療学会テレパソロジー SIG によるテ
レパソロジー臨床運用ガイドライン.新医療 1: 138-141, 2000
53. 菅原淳,鈴木倫保,澤井高志,小川彰: 抗トロンビン剤(アルガトロバン)のラットの損傷脳に与える
影響 ― 血管における接着分子(intercellular adhesionmolecule(ICAM-1)の発現とMac-1 陽性細胞
の浸潤 ―.炎症・再生 21: 63-69, 2001
54. 澤井高志: 慢性関節リウマチ(RA)の病態の病理学的解析 ― 特に軟骨・骨破壊について ―.岩手
医誌 53: 99-109, 2001
55. 宗像孝佳,宇月美和,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチにおけるInterleukin(IL)-18 の動態.リ
ウマチ 41: 625-634, 2001
56. 大久保恭子,結城豊彦,佐藤匡,石田一彦,妹尾重晴,松永厚生,野村美樹子,内海潔,鈴木敬,
平澤大,野田裕,藤田直孝,澤井高志,宇月美和,廣田誠一: 胃壁外性に有茎性発育した胃 GIST
の 1 例.日消病会誌 98: 822-826, 2001
57. 三浦康宏,黒瀬顕,柴田祐二,澤井高志,佐藤友亮,井上洋西: 骨髄異形成症候群の経過中に慢
性 Epstein-Barr ウイルス感染によると考えられる血球貪食症候群と種々の自己抗体の上昇を示した
1 症例.臨床リウマチ 13: 137-143, 2001
58. 三浦康宏,黒瀬顕,柴田祐二,岡田信一郎,澤井高志: 右肺中葉に発生した硬化性血管腫の 1 例.
診断病理 18: 263-265, 2001
59. 田村則男,宇月美和,松本不二夫,力丸暘,国分正一,澤井高志: 急速破壊型股関節症(RDC)の
骨破壊部位におけるUrokinase-Type Plasminogen Activator(uPA)および uPA Receptor(uPAR)の
発現と骨破壊の関連.リウマチ 41: 851-857, 2001
60. 鈴木陽子,栗原英子,木幡桂,畠山明,泉山朋政,宇月美和,澤井高志: 再発性多発軟骨炎の 2
症例.日内会誌 90: 2088-2092, 2001
和文原著論文
61. 遠藤英彦,別府高明,荒井啓史,小笠原邦昭,鈴木豪,鈴木倫保,小川彰,斉藤立華,澤井高志:
海綿静脈洞部アスペルギルス肉芽腫の 1 例.脳神経外科 29: 325-329, 2001
62. 吉田浩子,毛利孝,黒田晋,鈴木順,山内広平,井上洋西,斉藤立華,澤井高志: Sjögren 症候群
に BOOP 病変を合併した 1 例.日内会誌 90: 329-331, 2001
63. 熊谷純,佐藤克巳,川又朋麿,佐野博高,石井宏忠,澤井高志: 腱板疎部損傷の病態 ― 30 代以
降の症例について ―.肩関節 25: 213-216, 2001
64. 稲田捷也,遠藤重厚: 生体反応からみた熱傷(3).Med Post 39: 33-46, 2001
65. 遠藤重厚,山田裕彦,稲田捷也: 生体反応からみた熱傷(5).Med Post 39: 269-278, 2001
66. 遠藤重厚,山田裕彦,中永士師明,稲田捷也: 生体反応からみた熱傷(6).Med Post 39: 29-38,
2001
67. 葛西健,遠藤重厚,稲田捷也,佐藤成大: イムノクロマトグラフィー 法によるプロカルチトニン値測定
の有用性の検討.Med Post 39: 77-79, 2001
68. 遠藤重厚,稲田捷也: 敗血症の病態形成に関するサイトカインの役割.炎症と免疫 9: 96-103, 2001
69. 遠藤重厚,山田裕彦,中永士師明,皆川幸洋,樋口浩文,稲田捷也: 生体反応からみた熱傷(7).
Med Post 39: 31-42, 2001
70. 中永士師明,遠藤重厚,山田裕彦,稲田捷也: 生体反応からみた熱傷(8).Med Post 40: 23-36,
2001
71. 中永士師明,遠藤重厚,井上義博,藤野靖久,山田裕彦,佐藤光太郎,赤坂俊樹,吉村文孝,稲
田捷也,佐藤成大: PMX を施行した敗血症性多臓器不全の血中エンドトキシン,サイトカイン,NOx
値の検討.エンドトキシン血症救命治療研会誌 5: 30-35, 2001
72. 稲田捷也,久保居真奈美,遠藤重厚,佐藤成大: 最近のエンドトキシン測定法の問題点.エンドトキ
シン血症救命治療研会誌 5: 9-12, 2001
73. 澤井高志,宇月美和,柴田祐二,岩崎真弓,三宮彰仁,藤川博康,中島洋: 生検像と臨床所見から
Hypereosinophilic Syndrome(HES)が疑われた症例.脈管学 42: 193-196, 2002
74. 澤井高志: 「日本テレパソロジー研究会」の発足について.病理と臨床 20: 220-221, 2002
75. 伊藤崇,宇月美和,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチ血清,関節液中の Matrix
Metalloproteinase(MMP)-13 の動態.リウマチ 42: 60-69, 2002
76. 宇月美和,平田万千代,澤井高志: 関節疾患における免疫組織化学とin situ hybridization. J
Hard Tissue Biol 10: 141-148, 2002
77. 吉田渡,宇月美和,嶋村正,澤井高志: In situ zymography を用いた慢性関節リウマチ滑膜組織に
おけるゼラチン分解能の検討.岩手医誌 54: 95-105, 2002
78. 佐々木信人,小林哲人,黒瀬顕,澤井高志: 膠原病の病理.綜合臨床 51: 2213-2219, 2002
79. 葛泰孝,別府高明,柴内一夫,小笠原邦明,小川彰,黒瀬 顕: 頸部迷走神経原発 malignant
peripheral nerve sheath tumor(MPNST)の 1 例.脳神経外科 30: 523-526, 2002
80. 中永士師明,遠藤重厚,山田裕彦,稲田捷也: 生体反応からみた熱症(9).Med Post 40: 29-42,
2002
81. 中永士師明,遠藤重厚,山田裕彦,稲田捷也: 生体反応からみた熱症(10).Med Post 40: 25-36,
2002
82. 大内直久,小林哲人,澤井高志: RA における骨・軟骨破壊の病理.THE BONE 16: 2002-2009,
2002
和文原著論文
83. 潘立華,別府高明,黒瀬顕,山内広平,菅原淳,小川彰,澤井高志: Neoplastic cells and
proliferating endothelial cells express connective tissue growth factor(CTGF)in glioblastom. 岩手
医誌 54: 322-323, 2002
84. 小林哲人,黒瀬顕,澤井高志: グリオーマにおけるconnective tissue growth factor の発現とその血
管新生との関連.岩手医誌 54: 323, 2002
85. 宇月美和,笹野公伸,村松康成,高橋和広,戸恒和人,沖隆,澤井高志: CRF ファミリー神経ペプ
チドとその受容体の炎症性疾患における発現.岩手医誌 54: 323, 2002
86. 菅原淳,鈴木倫保,澤井高志,小川彰: 抗トロンビン剤(アルガトロバン)のラットの損傷脳に与える
影響 血管における接着分子 intercellular ahesion molecule(ICAM-1)の発現とMac-1 陽性細胞の
浸潤.岩手医誌 54: 323-324, 2002
87. 佐々木信人,黒瀬顕,井上洋西,澤井高志: 混合性結合組織病に合併する肺高血圧症に対する
抗内皮細胞抗体の関与について.リウマチ 42: 885-894, 2002
88. 澤井高志,宇月美和,伊藤吉賢,岩崎真弓,及川眞一: 肺動脈に加齢学的変化は存在する? 脈
管学会誌(in press)
89. 澤井高志,宇月美和,伊藤吉賢,田中真希,大内修二: 軟骨組織の特性とその破壊機構.病理と
臨床(in press)
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
90. 佐々木真理: MRI によるアルツハイマー病の画像解析.老年期痴呆研会誌 11: 59-61, 1999
91. 井上敬,小川彰,清水宏明,吉本高志: 異所性灰白質における局所神経線維の拡散強調 MRI
(3DAC)による検討.CI 研究 22: 259-262, 2000
92. 西川泰正,土肥守,渡辺美喜雄,鈴木倫保,小川彰: スフィンゴリン脂質
Sphyngosylphosphorylcholine による脳血管の持続的収縮の発生機序.脳血管攣縮 12: 226-229,
2000
93. 渡辺美喜雄,土肥守,西川泰正,鈴木倫保,小川彰,川崎 敏,佐々木和彦: 脳血管の持続的収
縮に対する Rho kinase inhibitor Y-27632 の抑制効果.脳血管攣縮 15: 247-250, 2000
94. 吉田雄樹,小川彰,黒田清司,和田司,守口尚,鈴木倫保: 被殻出血に対する内視鏡下血腫吸引
術.脳卒中 22: 605-609, 2000
95. 大間々真一,吉田雄樹,鈴木倫保,小川彰,樋口紘: 岩手県におけるくも膜下出血の発症状況 平
成 3 年から.脳卒中 22: 623-627, 2000
96. 柴内一夫,別府高明,荒井啓史,小笠原邦昭,土肥守,小川彰: 髄腔内播種を来した
craniopharyngioma の 1 症例.新潟医会誌 114: 500, 2000
97. 遠藤英彦,関博文,菅原孝行,朴永俊: 下垂体膿瘍の 1 例.新潟医会誌 114: 500, 2000
98. 香城孝麿,小保内主税:中枢神経系原発性悪性リンパ腫に対しHigh Dose Methotrexate
(HDMTX)療法を行った 1 症例.新潟医会誌 114: 497-498, 2000
99. 井上敬,中里信和,隈部俊宏,吉本高志,清水宏明,社本博: fMRI を用いた言語優位半球の同定.
新潟医会誌 114: 496, 2000
100. 切替典宏,千葉修,日高徹雄:モヤモヤ病に合併した破裂脳動脈瘤に開頭根治術を行った 1 例.
新潟医会誌 114: 490, 2000
101. 別府高明,小林正和,荒井啓史,紺野広,小笠原邦昭,土肥守,小川彰,小林誠一郎: High-fiow
bypass を用いて摘出術を行った海綿静脈洞浸潤脊索腫の 1 例.東北脳腫瘍研会誌 4: 58, 2001
和文原著論文
102. 西川泰正,幸治孝裕,土肥守: セロトニンによって引き起こされたウシ脳血管平滑筋収縮における
Rho-kinase による増強機構.岩手医誌 53: 117-127, 2001
103. 太田原康成,小笠原邦昭,土肥守,小川彰: Permanent symptomatic vasospasm の検討.脳血管攣
縮 16: 222-225, 2001
104. 西川泰正,土肥守,幸治孝裕,渡辺美喜雄,川崎敏,木村眞吾,小川彰,佐々木和彦: スフィンゴリ
ン脂質 Sphingosylphosphorylcholine による脳血管の持続的収縮における Rho Kinase の関与.脳
血管攣縮 16: 283-286, 2001
105. 土肥守,西川泰正,渡辺美喜雄,幸治孝裕,小川彰,川崎敏,木村真吾,佐々木和彦: Myosin
light chain phosphatase 活性の調節による脳血管の収縮制御機構.脳血管攣縮 16: 290-293, 2001
106. 吉田雄樹: 脳血管障害.治療 83: 113-119, 2001
107. 遠藤英彦,別府高明,荒井啓史,小笠原邦昭,鈴木豪,鈴木倫保,小川彰,斉藤立華,澤井高志:
海綿静脈洞部アスペルギス肉芽腫の 1 例.Neurol Surg 29: 325-329, 2001
108. 吉田研二,鈴木倫保,工藤明,小川彰: クモ膜下出血後の脳血管攣縮に対する抗トロンビン剤の治
療効果に関する研究 ― 浸透圧ポンプによる持続髄液腔内投与法を用いて ―.脳神外ジャーナル
10: 104-109, 2001
109. 阿部深雪,真瀬智彦,遠藤英雄,小川彰: 視束管開放術が有用であった 2 例.日救急医会誌 12:
67-70, 2001
110. 小笠原邦昭: 脳循環代謝の基礎.ブレインナーシング 17: 10-16, 2001
111. 佐々木真理: MRI によるアルツハイマー病の画像診断.老年期痴呆研会誌 12: 24-26, 2001
112. 渡辺美喜雄,久保直彦,箱崎誠司,桑田知之,門間信博,小川彰: 頭蓋内 capillary hemangioma
の 1 例.Neurol Surg 29: 1049-1054, 2001
113. 安田重: 精神分裂病における音楽幻聴の責任部位.岩手医誌 54: 189-193, 2002
114. 佐々木真理,松永悟,冨澤伸行,遠山稿二郎,玉川芳春,小川博之: 3 Tesla 装置を用いたイヌ,ネ
コ脳の MR 所見.日磁医誌 22: 30-31, 2002
115. 亀井淳,佐々木真理,赤坂真奈美,千田勝一: 磁気共鳴画像で異常を認めた EB ウイルス脳症に
よる不思議の国のアリス症候群の 1 例.脳と発達 34: 348-35, 2002
116. 葛泰孝,別府高明,柴内一夫,小笠原邦昭,小川彰,黒瀬顕: 頸部迷走神経原発 malignant
peripheral nerve sheath tumor (MPNST)の 1 例.Neurol Surg 5: 523-526, 2002
117. 上野育子,藤原俊郎,松田浩一,亀田昌志,土井章男,井上敬,小川彰: 3次元領域拡張法を用い
た脳 MRI 画像からの腫瘍領域抽出.信学技報 11: 23-28, 2002
118. 佐々木輝夫,荒井啓史,阿部深雪,上杉憲幸,菅井保,小笠原邦昭,中村眞一,小川彰: 鼻側半
盲を呈した鞍上部異所性下垂体腺腫の 1 例.脳神外ジャーナル 12: 124-128, 2003
119. 西本英明,和田司,黒田清司,吉田雄樹,奥口卓,小笠原邦昭,小川彰,平賀恵,高橋明: 頭蓋外
傷後に拡大をみたベルガ腔の 1 例.Neurol Surg 31: 297-301, 2003
120. 吉田雄樹,黒田清司,和田司,奥口卓,遠藤重厚,小川彰: 救急外来における緊急穿頭術 ― 重
症急性硬膜下血腫の治療成績 ―.日救急医会誌 14: 179-186, 2003
和文総説
和文総説
病態解明部門(生理部門)
1.
佐藤洋一: 共焦点顕微鏡を用いた生組織のイメージング ― 特に細胞内カルシウムイオン動態の可
視化について.電顕雑誌 34: 217-219, 1999
2.
佐々木和彦: G蛋白の介在する細胞内情報伝達機構とシグナル蛋白リン酸化による調節.岩手医
誌 51: 327-344, 1999
治療法検討部門(病理部門)
3.
稲田捷也,遠藤重厚: エンドトキシンの疾患における役割.日集中医誌 6: 337-345, 1999
4.
澤井高志,宇月美和: リウマチの病理 ― 動物モデルの病態解明と治療への応用 ―.病理と臨床
17(臨時増刊): 321, 1999
5.
澤井高志: 慢性関節リウマチ(RA)研究の新しい動向 ― 特集に寄せて ―.細胞 31: 2-3, 1999
6.
潘立華,山内広平: 線維芽細胞と肺リモデリング.医のあゆみ 3(別冊・呼吸器疾患): 91-94, 1999
7.
遠藤重厚,山田裕彦,井上義博,稲田捷也,佐藤信博,川村隆枝: サイトカインとステロイド療法.
ICU とCCU 23: 845-851 1999
8.
遠藤重厚,山田裕彦,稲田捷也: 敗血症.救急医学 23: 1481-1485, 1999
9.
遠藤重厚,谷口繁,稲田捷也,川村隆枝,佐藤信博: 多臓器不全の病態生理と診断.臨床透析
15: 1379-1386, 1999
10. 遠藤重厚,山田裕彦,井上擬博,稲田捷也: 救急センターにおける感染症の診断と治療.感染防
止 9: 9-14, 1999
11. 遠藤重厚,稲田捷也: SIRS とエンドトキシン血症.Lis 6: 854-858, 1999
12. 稲田捷也,遠藤重厚: エンドトキシンの定量法.Lis 6: 838-844, 1999
13. 遠藤重厚,山田裕彦,谷口繁,稲田捷也: 抗メディエータ療法.ICU とCCU 23: 351-356, 1999
14. 遠藤重厚,葛西健,山田裕彦,谷口繁,佐藤信博,肥田圭介,池田健一郎,稲田捷也: systemic
inflammatory response syndrome における感染症診断および重症度の指標としてのプロカルチトニ
ン値測定の意義.侵襲と免疫 8: 1-6, 1999
15. 遠藤重厚,山田裕彦,稲田捷也: 重症病態でのエンドトキシン血症に対する対策.集中治療 11:
169-174, 1999
16. 澤井高志: 遠隔病理診断(テレパソロジー)の現況と問題点.日医会総会 25 回会誌 3: 448, 1999
17. 澤井高志,宇月美和: リウマチの病理 ― 動物モデルの病態解明と治療への応用 ―.病理と臨 17:
321, 1999
18. 稲田捷也: エンドトキシンの測定法をめぐって.エンドトキシン血症治療研会誌 43: 177-196、2000
19. 遠藤重厚,稲田捷也: SIRS とエンドトキシン血症.現代医療 32(増刊 III): 79-84, 2000
20. 稲田捷也,遠藤重厚: 敗血症の臨床診断ガイドラインとしてのプロカルシトニン.臨検 44: 679-680,
2000
21. 遠藤重厚,山田裕彦,稲田捷也,川村隆枝,佐藤信博: 炎症性メディエーター(サイトカイン他).
集中治療 12: 247-252, 2000
22. 澤井高志: テレパソロジーの有用性と問題点.新医療 308: 80-83, 2000
23. 宇月美和,澤井高志: テレパソロジーの研究面への応用.医のあゆみ 195: 503-510, 2000
和文総説
24. 遠山稿二郎: ミクログリア ― 形態的特性と機能.細胞 32: 4-8, 2000
25. 澤井高志,井藤久雄,土橋康成,開原成允: 遠隔病理診断(テレパソロジー)の現状と今後の問題
点 テレパソロジー全国調査から.新医療 326: 95-99, 2002
26. 澤井高志: 遠隔医療はどこまで進むか.月刊薬事 44: 226(816)-232(822)
, 2002
27. 伊藤吉賢,澤井高志: 関節炎の病理学的基礎.臨床画像 18: 30-243, 2002
28. 宇月美和,松本不二夫,澤井高志: リウマチ性疾患の病理学.リウマチ科 27: 93-100, 2002
29. 澤井高志: 書評「カラーアトラス 病理組織の見方と鑑別診断(第 4 版).医のあゆみ 202: 142, 2002
30. 遠山稿二郎: 末梢神経移植の実験手技.Organ Biol 10: 59-66, 2003
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
31. 佐々木真理,及川博文,玉川芳春: MRI による灰白質内構造の描出.臨床放線 44: 1229-1234,
1999
32. 佐々木真理: 神経系の MR 撮像法.日磁気共鳴医会誌 19: 503-519, 1999
33. 佐々木真理,及川博文,吉岡邦浩,玉川芳春: 神経感染症の画像診断.神研の進歩 43: 26-34,
1999
34. 佐々木真理,亀井淳: Joubert 症候群.Brain Med 12: 429-431, 2000
35. 鈴木豪: 脊椎・脊髄疾患.ブレインナーシング 17: 35-42, 2001
36. 小笠原邦昭,小川彰: 頸動脈病変.日医会誌(特別号; 脳血管障害の臨床)125: 253-258, 2001
37. 佐々木真理: 海綿静脈洞 Aspergillus 症.Brain Med 13: 93-95, 2001
38. 佐々木真理: 3 Tesla MR 画像における視床下核,腹側視床の正常解剖.医のあゆみ 196: 747-748,
2001
39. 佐々木真理,及川博文,玉川芳春: てんかんに関与する脳構造の正常解剖.画像診断 21: 126132, 2001
40. 佐々木真理: 今すぐ精神科臨床に使える脳イメージング ― アルツハイマー病.精神科治療 16:
1011-1015, 2001
41. 佐々木真理,別府高明: 胚芽異形成性神経上皮腫瘍.Brain Med 13: 193-195, 2001
42. 黒田清司: 成人,高齢者の頭痛.治療 83: 12-18, 2001
43. 黒田清司: 意識障害.治療 83: 225-230, 2001
44. 吉田雄樹: 脳卒中の病理・病態.ブレインナーシング 214: 10-24, 2001
45. 井上敬,小川彰,清水宏明 ,隈部俊宏,吉本高志: Func Tool を使用した脳機能解析画像.GE
today 6: 17-19, 2001
46. 小川彰: 頭蓋外 ― 内バイパス術は有効な治療法たりうるか.日本の挑戦:JET study. EBM ジャー
ナル 2: 50-54, 2001
47. 井上敬,小川彰: 新しい診断法 fMRI, 3DAC.ブレインナーシング 17: 55-59, 2001
48. 佐々木真理,吉岡邦浩: 感染性脳動脈瘤.Brain Med 13: 299-301, 2001
49. 佐々木真理: 3 Tesla MRI の現状と今後.映像情報メディカル 33: 958-962, 2001
50. 小笠原邦昭,小川彰: 脳動脈瘤の手術.Clin Neurosci 19: 27-29, 2001
51. 小川彰: JET study Group, 脳卒中の外科におけるEBM-JET study を中心に.脳神外ジャーナル
10: 596-603, 2001
和文総説
52. 小笠原邦昭,西川泰正: 互いに影響する心臓と脳.ブレインナーシング 18: 17-21, 2001
53. 小笠原邦昭,小川彰: 標準治療と最新治療 ― メリット・デメリット 頚部内頸動脈狭窄症.Clin
Neurosc 20: 110-111, 2001
54. 佐々木真理: 海馬体,帯状回,脳梁.Medicin 38: 32-37, 2001
55. 小笠原邦昭,小川彰: 1. 再発を防ぐ 特集 Q4 再発予防のための脳血管のバイパス手術と,その
効果は? 毎日ライフ 1: 27-28, 2002
56. 土肥守,小川彰: 脳卒中急性期のマンニトール療法.Clin Neurosci 20: 168, 2002
57. 紺野広,小川彰: 血行再建術はどのような場合に考慮すべきか.内科 89: 667-673, 2002
58. 佐々木真理: 3 Tesla MRI による視床下核の同定.脳の科学 24: 451-456, 2002
59. 佐々木真理: アルツハイマー病の画像診断.精神誌 104: 455-457, 2002
60. 佐々木真理: 3T 装置の臨床応用の可能性.Innervision 17: 58-60, 2002
61. 佐々木真理: 脳神経系のおけるマルチスライス CT の有用性と問題点.断層映像研会誌 29: 88-94,
2002
62. 佐々木真理: 脳神経領域におけるMDCT の現状.新医療 334: 82-84, 2002
63. 別府高明,井上敬,黒瀬顕,宇月美和,荒井啓史,小笠原邦昭,中村眞一,小川彰: Diffusion
tensor MRI による星細胞系腫瘍の fractional anistoropy (FA) 値.画像診断 9: 291-295, 2002
64. 井上敬,小川彰: Functional MRI. Clin Neurosc 20: 1047-1050, 2002
65. 小笠原邦昭,小川彰:頭蓋外椎骨動脈狭窄・閉塞性疾患に対する血行再建術.脳神外j
a
−naru
11: 783-788, 2002
66. 井上敬,小川彰: 新しい治療ガイドラインに対して: 脳神経外科の立場から.老年医学 40: 17671769, 2002
67. 小笠原邦昭: 後頭蓋窩虚血性病変に対するSTA-SCA 吻合.脳外速報 12: 222-223, 2002
68. 及川博文,佐々木真理,江原茂: Mesial temporal sclerosis.臨床医 29(suppl): 832-833, 2003
69. 佐々木真理,江原茂: 虚血性脳疾患の病態と治療 ― CT, MRI ―.現代医療 24: 466-472, 2003
70. 佐々木真理,遠山稿二郎,江原茂: 3 Tesla MRI による微細脳構造の描出.脳外速報 13: 973-977,
2003
71. 佐々木真理,江原茂: 神経系におけるマルチスライス CT の新技術と臨床応用.日獨医報 48: 128138, 2003
72. 片田和廣,佐々木真理,高原太郎,小林泰之,安野泰史,松木充: マルチスライス CT の現状と将
来.映像情報メディカル 35: 24-47, 2003
73. 佐々木真理,江原茂: 16 列 MSCT の有用性 ― 脳神経系への応用 ―.Innerviaion 18: 11-13,
2003
74. 佐々木真理: マルチディテクタ CT の臨床評価 ― 頭部?頭頸部 ―.CLINICIAN 340: 113-116,
2003
75. 井上敬,小川彰: 3 テスラ MRI の臨床応用.新医療 6: 70-72, 2003
76. 佐々木真理,江原茂: 新しい脳の診断法はどのように役に立つのか ― MRI ―.画像診断 23,
2003(in press)
77. 佐々木真理,井上敬,江原茂: これからの脳腫瘍の画像診断: 超高磁場 MRI.臨床画像, 2003(in
press)
著書(編集書籍・単著)
著書(編集書籍・単著)
病態解明部門(生理部門)
1.
佐藤洋一,脊山洋右: 腺組織の三次元蛍光イメージング,バイオイメージングの最先端,pp 176-181,
石川春律 ed, 先端医療, 東京,1999
2.
佐藤洋一,宮田節也,齋野朝幸: 高速共焦点レーザー顕微鏡による Ca2+のマッピング, pp 152-157,
組織細胞化学 2000,日本組織細胞化学会 ed,学際企画, 東京, 2000
3.
立川英一,高橋栄司: 薬用人蔘サポニンの薬物受容体への作用と薬効 ― 伝達物質受容体への作
用 ―, pp 58-63, 薬用人蔘 2000, 熊谷朗 ed, 共立出版, 東京, 2000
4.
遠山稿二郎,佐々木真理: 新脳解剖アトラス, 橋本印刷, 盛岡, 2001
5.
佐々木和彦,川崎敏,木村眞吾,高島浩一郎: アメフラシ神経節細胞の D1 受容体刺激で引き起こ
される内向き電流応答は GTP?S 存在下で外向き電流応答に逆転する,pp 41-48, 脳機能の解明
―生命科学の主潮流 ―, 赤池紀扶 ed, ガイア出版会,九州大学, 2002
6.
藤田玲子,木村眞吾,川崎敏,高島浩一郎,松本光比古,平野浩子,佐々木和彦: アデノシン受容
体及び FSH 受容体応答に対する ATP 受容体刺激による抑制作用,pp 83-89, 脳機能の解明 ―
生命科学の主潮流 ―,赤池紀扶 ed,ガイア出版会, 九州大学, 2002
治療法検討部門(病理部門)
7.
鈴木満, 井原裕: 高次脳機能局在論の展開と機能修復的治療研究の歴史,pp 297-309, 臨床精神
医学講座 special issue, 松下正明,昼田源四郎 ed,中山書店, 東京,1999
8.
切替照雄,アンナスベルツコ,平田陸正,平井義一,窪田達也,中野昌康: プロテウス LPS の生物
活性, p 97, エンドトキシン研究 II 新しい展開,恩田昌彦他 ed,菜根出版, 東京, 1999
9.
稲田捷也:ヒトリンパ球のエンドトキシンに対する反応性,pp 129-135,エンドトキシン研究 2 新しい
展開, 日本エンドトキシン研究会他編 ed,菜根出版, 東京,1999
10. 澤井高志,渡辺みか,庄司一夫: 遠隔病理診断(テレパソロジー)現状と今後の課題,pp 1691-198,
外科病理学第 3 版, 石川栄世,遠城寺宗知 ed,文光堂,東京,1999
11. 似鳥徹,内山安男: 心臓とアポトーシス, pp 86-89,臓器別アポトーシス証明法,大槻勝紀,小路武
彦,渡辺慶一 ed,南江堂,東京,2000
12. Sawai T, Uzuki M: In situ hybridization for RNA: Radioactive DNA probe, pp 100-114, Molecular
Histochemical Techniques, Koji T ed, Springer-Verlag Tokyo, Tokyo, 2000
13. 平田陸正,田村弘志,田中重則,小熊恵二,長岡功: CAP18 ペプチドによるエンドトキシンショック
の防御,p 141, エンドトキシン研究 III 新しい局面, 山本俊輔他 ed,菜根出版,東京,2000
14. 稲田捷也: エンドトキシン測定法の現状と問題点, pp 37-49, エンドトキシン吸着療法の基礎と臨床,
小玉正智 ed,自然科学社,東京,2000
15. 稲田捷也,久保居真奈美,遠藤重厚: リムルステストによる血中エンドトキシン測定法の問題点,特
にカイネティック法における非特異的反応の発生とその要因,pp 203-209, エンドトキシン研究 3 新
しい局面,日本エンドトキシン研究会他 ed,菜根出版,東京,2000
16. 吉田渡,澤井高志: 関節炎の解剖学,pp 3-6, 関節炎モデル, 安倍千之,澤井高志 ed,日本医学
館,東京,2000
17. 吉田渡,澤井高志: 関節炎の生化学, pp 7-16, 関節炎モデル,安倍千之,澤井高志 ed,日本医学
館,東京,2000
18. 宇月美和,澤井高志: 関節炎の病理学,pp 17-24, 関節炎モデル,安倍千之,澤井高志 ed, 日本
医学館,東京,2000
著書(編集書籍・単著)
19. 澤井高志: 我が国におけるテレパソロジーの現状,pp 29-32, 臨床検査便覧,月刊新医療 ed, エム・
イー振興協会,東京, 2000
20. 黒瀬顕,澤井高志: 血管炎における組織傷害機序,pp 49-54, 血管炎,橋本博史 ed, 朝倉書店, 東
京, 2001
21. 平田陸正: 哺乳類がつくる抗菌蛋白質(CAP18)のリポ多糖中和活性と生体防御,p 575, 蛋・核・酵
(臨時増刊号),内山竹彦,中嶋暉躬,名取俊二,正木晴彦編 ed, 共立出版, 東京, 2001
22. 澤井高志: 遠隔医療の課題とこれからの展開,pp 116-124,地域医療を変えるテレメディシン,女川
テレメディシン研究会 ed, 東洋経済新報社, 東京, 2001
23. 澤井高志: 遠隔病理診断(テレパソロジー)の現状と問題点,pp 3-9, テレパソロジー2002-実用化と
発展をめざして-,澤井高志,井藤久雄 ed,医歯薬出版, 東京, 2001
24. 宇月美和,澤井高志: テレパソロジーの研究面への応用,pp 71-78, 別冊・医学のあゆみ テレパソ
ロジー2002 ― 実用化と発展をめざして ―,澤井高志,井藤久雄 ed, 医歯薬出版,東京,2002
25. 澤井高志,宇月美和,伊藤吉賢: 関節リウマチの病理学-滑膜の炎症から骨破壊まで,pp 22-33, 最
新医学別冊 新しい診断と治療の ABC8/免疫 1 関節リウマチ, 宮坂信之 ed, 最新医学社, 東京,
2002
26. 澤井高志,岩崎真弓: 遠隔病理診断(テレパソロジー),pp 43-46,最近の動向と今後の課題,臨床
検査便覧 02, 月刊新医療 ed, (株)エム・イー振興協会, 東京, 2002
27. 澤井高志: 関節リウマチの病理・病態,pp 112-122, リウマチ基本テキスト(財団法人日本リウマチ
財団教育研修委員会編),日本リウマチ財団教育研修委員会 ed, 日本リウマチ財団, 東京, 2002
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
28. 佐々木真理: Fast spin echo 法における撮像条件の設定,pp 116-117,臨床放射線科のコツと落とし
穴2,小塚隆弘 ed,中山書店,東京,1999
29. 佐々木真理: Mesial temporal sclerosis の MRI 診断と落とし穴,pp 46-47, 臨床放射線科のコツと落
とし穴1,小塚隆弘 ed,中山書店,東京,1999
30. 佐々木真理: 神経皮膚症候群,pp 385-396,脳脊髄の MRI, 山口昂一,宮坂和男 ed,医学書院,
東京, 1999
31. 佐々木真理,亀井淳: てんかん,pp 375-384, 脳脊髄の MRI,山口昂一,宮坂和男 ed, 医学書院,
東京, 1999
32. 佐々木真理: 下オリーブ核偽肥大, pp 397-400, 脳脊髄の MRI,山口昂一,宮坂和男 ed, 医学書
院, 東京, 1999
33. 佐々木真理: 大脳皮質層状壊死,pp 404-407,脳脊髄の MRI,山口昂一,宮坂和男 ed, 医学書院,
東京, 1999
34. 佐々木真理: Alzheimer 型痴呆,pp 201-208, MRI,臨床精神医学講座 S10: 精神科臨床における
画像診断,松下正明 ed, 中山書店, 東京, 2000
35. 佐々木真理: 3 Tesla MRI: 撮像上の特徴と注意点,pp 80-83, MRI 応用自在, 高原太郎 ed, メジカ
ルビュー,東京,2001
36. 佐々木真理: 海馬,帯状回,脳梁,pp 27-32, CT,MRI アトラス ― 正常解剖と読影のポイント,八
代直文,大友邦,青木茂樹 ed, 医学書院,東京,2001
37. 太田原康成,小川彰: 失語症,pp 127-133,ナースのための脳神経外科 改訂第 2 版,2001
著書(編集書籍・単著)
38. 奥寺利男,佐々木真理,鈴木秀憲,畑澤順,伊藤寿介,Yun Peng Huang: 内大脳静脈およびガレ
ン静脈の解剖 ― 放射線学的アプローチ,pp 69-80, 顕微鏡下手術のための脳神経外科解剖
XIV-脳室系の立体解剖 ―,微小脳神経外科解剖セミナー,東京,2001
39. 井上敬: 3.0 Tesla MRI による脳血管性障害の診断および術前評価, pp 86-89, 別冊 医学のあゆ
み, 東儀英夫 ed, 医歯薬出版株式会社,東京, 2001
40. 小笠原邦昭,小川彰: 脳主幹動脈閉塞性病変慢性期に対するバイパス術の現状,pp 175-176, 別
冊 医学のあゆみ, 東儀英夫 ed,医歯薬出版株式会社, 東京, 2001
41. 佐々木真理,及川博文: 小児の脳血管障害,脳血管障害の画像診断,pp 297-307, 高橋昭喜 ed,
中外医学社, 東京, 2002
42. 佐々木真理: MDCT 対 MRI,pp 26-27, MDCT 徹底攻略マニュアル,佐々木真理 ed,メジカルビュ
ー, 東京, 2002
43. 佐々木真理,下野太郎: 脳神経: 奇形,変性,代謝異常,脱髄,炎症,外傷,pp 27-33, 放射線科
学 ― 診断 ―,日本放射線科専門医会 ed, メディカル教育研究社,東松山市,2003
44. 佐々木真理,及川博文: 小児の脳血管障害,pp 297-307,脳血管障害の画像診断,高橋昭喜 ed,
中外医学社, 東京, 2003
45. 佐々木真理: 画像診断?検査: MDCT, pp 333-336,脳腫瘍の最新医療, 嘉山孝正 ed, 先端医療技
術研究所,東京,2003
46. 木下良正,奥寺利男,横田晃: 胎児脳の発達, 脳 MRI 1. 正常解剖, 高橋昭喜 ed, 秀潤社, 東京
(in press)
47. 佐々木真理,江原茂: MRI の新しい撮像法,Annual Review 神経 2003,柳澤信夫,他 ed, 中外医
学社,東京(in press)
国内シンポジウム
国内シンポジウム
病態解明部門(生理部門)
1.
佐藤洋一: 組織標本における細胞内情報伝達系の可視化:リアルタイム共焦点顕微鏡によるカルシ
ウムイメージング,第 7 回コンフォーカル 488 サマーシンポジウム, 1999, 7, 前橋
2.
佐藤洋一: 組織標本における細胞内情報伝達系の可視化:リアルタイム共焦点顕微鏡によるカルシ
ウムイメージング,第 7 回コンフォーカル 488 サマーシンポジウム, 1999, 7, 前橋
3.
宮田節也,斎野朝幸,佐藤洋一: DAF-2 DA による一酸化窒素のイメージング ― 新生児ラット培養
心筋細胞における検討 ―,第 8 回日本バイオイメージング学会, 1999, 10, つくば
4.
中川秀幸,佐藤文彦,Ambreena Siddiq,林弘三,立川英一,富原靖博,新城安哲: ウニ毒レクチン
の細胞反応について,第 47 回毒素シンポ, 2000, 7, 倉敷
5.
佐藤洋一: 分泌細胞の開口放出,第 56 回日本電子顕微鏡学会学術講演会シンポジウム, 2000, 5,
東京
6.
佐藤洋一,宮田節也: NOの可視化,第 56 回日本電子顕微鏡学会学術講演会シンポジウム, 2000,
5, 東京
7.
佐藤洋一,宮田節也,齋野朝幸: 高速共焦点レーザー顕微鏡による Ca2+のマッピング,第 25 回組
織細胞化学会, 2000, 8, 町田
8.
藤田玲子,木村眞吾,川崎敏,高島浩一郎,松本光比古,佐々木和彦: アフリカツメガエルの卵胞
細胞膜上の ATP 受容体刺激による FSH 受容体応答とアデノシン受容体応答の抑制,平成 12 年度
生理学研究所研究会, 2000, 8, 岡崎
9.
西川泰正,土肥守,渡辺美喜雄,鈴木倫保,小川彰,木村眞吾,佐々木和彦: スフィンゴリン脂質
Sphingosylphosphorylcholin による脳血管の持続的収縮の発生機序,第 15 回スパズムシンポジウ
ム, 2000, 7, 京都
10. 渡辺美喜雄,土肥守,西川泰正,鈴木倫保,小川彰,川崎敏,佐々木和彦: 脳血管の持続的収縮
に対するRho kinase inhibitor Y-27632 の抑制効果,第 15 回スパズムシンポジウム, 2000, 7, 京都
11. 土肥守,西川泰正,渡辺美喜雄,鈴木倫保,小川彰,木村眞吾,佐々木和彦: Rho kinase activator
による収縮に対する各種脳血管拡張薬の抑制効果,第 15 回スパズムシンポジウム, 2000, 7, 京都
12. 宮田節也,佐藤洋一: 新生児ラット培養心筋細胞における一酸化窒素のイメージング,第 56 回日
本電子顕微鏡学会学術講演会シンポジウム, 2000, 5, 東京
13. 佐藤洋一: 細胞内情報伝達系へおよぼすレーザー光の影響,第 57 回日本電子顕微鏡学会学術
集会, 2001, 5, 福岡
14. Satoh Y, Saino T: Calcium signaling in cytoplasm and nucleus,第 107 回日本解剖学会総会, 2002,
3, 浜松
15. 立川英一,工藤賢三,樫本威志: ステロイド型薬用人蔘サポニン代謝物のカテコールアミン分泌阻
害作用,第 2 回岩手医科大学先端医療研究センター公開シンポジウム, 2002, 2, 盛岡
16. 工藤賢三,立川英一,樫本威志: ニューロステロイドによるカテコールアミン分泌阻害,第 2 回岩手
医科大学先端医療研究センター公開シンポジウム, 2002, 2, 盛岡
17. 斎野朝幸,松浦誠,佐藤洋一:血管壁の経時的カルシウム動態.そのイメージングと意義,第 108
回日本解剖学会総会・全国学術集会, 2003, 4, 福岡
18. 立川英一,工藤賢三,水間謙三,近藤ゆき子,樫本威志: 薬用人蔘の副腎機能抑制:培養細胞で
の検討,第 76 回日本薬理学会年会, 2003, 3, 福岡
国内シンポジウム
治療法検討部門(病理部門)
19. 菅原淳,鈴木倫保,久保慶高,吉田研二,小川彰,澤井高志: ラット損傷脳におけるE-selectin の
発現 ― Thrombin の関与について ―,第 11 回神経損傷の基礎シンポジウム, 1999, 12, 東京
20. 阿部隆志,磯部千明,石崎恵理,村田隆彦,東儀英夫: 痴呆とモノアミン作動系障害,第 52 回日
本自律神経学会, 1999, 11, 広島
21. 澤井高志,渡辺みか,宇月美和,中村眞一: 本邦における診断病理医の偏在とテレパソロジーの地
域医療における有用性,第 88 回日本病理学会, 1999, 4, 東京
22. 渡辺みか,澤井高志: 遠隔病理診断(テレパソロジー)の術中迅速診断における料金体系に関する
提案,第 88 回日本病理学会, 1999, 4, 東京
23. 菅原淳,鈴木倫保,久保慶高,吉田研二,小川彰,澤井高志: 抗トロンビン剤(アルガトロバン)のラ
ットの損傷脳に与える影響について ― 血管における接着分子(intercellular adhesion molecule
(ICAM)-1)の発現とMac-1 陽性細胞の浸潤 ―,第 12 回神経損傷の基礎シンポジウム, 2000, 12,
東京
24. 黒瀬顕,澤井高志: 臓器別講義への画像応用,第 89 回日本病理学会総会, 2000, 4, 大阪
25. 宇月美和,澤井高志: 神経・内分泌系と慢性関節リウマチ,第 44 回日本リウマチ学会・学術集会,
2000, 5, 横浜
26. 宇月美和,澤井高志: 慢性関節リウマチ初期の滑膜病変,第 44 回日本リウマチ学会・学術集会,
2000, 5, 横浜
27. 田中真希,澤井高志,辻美智子,藤井克之: 慢性関節リウマチにおける初期軟骨病変 ― MRL/l マ
ウスを疾患モデルとした病理組織学的検討,第 44 回日本リウマチ学会・学術集会, 2000, 5, 横浜
28. 宇月美和,笹野公伸,戸恒和人,村松康成,高橋和広,沖隆,飯野和美,澤井高志: 慢性関節リウ
マチ(RA)滑膜組織と関節液におけるurocortin,CRF とCRF receptor の発現,第 10 回日本リウマ
チ学会北海道・東北支部学術集会, 2000, 10, 盛岡
29. 田村則男,宇月美和,松本不二夫,力丸暘,国分正一,澤井高志: 急速破壊型股関節症の大腿骨
頭におけるurokinase および urokinase-receptor の発現と骨破壊の関連,第 10 回日本リウマチ学
会北海道・東北支部学術集会, 2000, 10, 盛岡
30. 菅原淳,鈴木倫保,久保慶高,吉田研二,小川彰,澤井高志: 抗トロンビン剤のラットの損傷脳に与
える影響について ― 接着分子の発現と炎症性細胞浸潤の組織学的評価 ―,第1回岩手医科大
学先端医療研究センター公開シンポジウム,2001, 2, 盛岡
31. 阿部隆志: パーキンソン病の治療アルゴリズム,第 42 回日本神経学会総会, 2001, 5, 東京
32. 平田陸正: 内毒素の作用機構とCAP18 によるその治療法の開発,シンポジウム: 細菌毒素研究の
基礎とその応用,第 74 回日本細菌学会総会, 2001, 4, 岡山
33. Pan LH, Beppu T, Kurose, Yamauchi K, Sugawara, Ogawa A, Sawai T: Neoplastic cells and
proliferating endothelial cells express connective tissue growth factor(CTGF)in glioblastoma, 第 2
回岩手医科大学先端医療研究センター公開シンポジウム From Cell Biology to Neuropathology,
2002, 2, 盛岡
34. Kobayashi T, Kurose A, Sawai T: Expression of connective tissue growth factor and its relationship to
angiogenesis in glioma, 第 2 回岩手医科大学先端医療研究センター公開シンポジウム From Cell
Biology to Neuropathology, 2002, 2, 盛岡
35. Uzuki M, Sasano H, Muramatsu Y, Takahashi K, Totsune K, Oki Y and Sawai T: Corticotropin
releasing factor(CRF)family neuropeptides and CRF receptors in inflammatory disease, 第 2 回岩
国内シンポジウム
手医科大学先端医療研究センター公開シンポジウム From Cell Biology to Neuropathology, 2002, 2,
盛岡
36. Sugawara A, Suzuki M, Sawai T, Ogawa A: Therapeutic effects of an antithrombin agent 'argatroban'
on the expression of intercellular adhesion molecule(ICAM)-1 positive vessels and Mac-1 positive
cells in the experimental brain injury of rat, 第 2 回岩手医科大学先端医療研究センター公開シンポ
ジウム From Cell Biology to Neuropathology, 2002, 2, 盛岡
37. 宇月美和,澤井高志: 慢性関節リウマチとヒアルロン酸,第 46 回日本リウマチ学会学術集会, 2002,
4, 神戸
38. 澤井高志: 岩手県の遠隔医療における岩手医科大学の果たす役割,第 56 回東北医師会連合会
総会, 2002, 9, 秋田
39. 石田欣二,花坂智人,林秀一郎,遠山稿二郎: 凍結超薄切の小さな進歩,日本電子顕微鏡学会第
47 回シンポジウム, 2002, 11, 仙台
40. 遠山稿二郎,林秀一郎,赤木巧,橋本達也: 液体ヘリウムによる急速凍結置換,日本電子顕微鏡学
会第47 回シンポジウム, 2002, 11, 仙台
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
41. 井上敬,小川彰,小笠原邦昭,別府高明,紺野広: 3 テスラ MRI による微細脳構造および白質神
経線維評価:高解像度画像・拡散テンソル画像を用いた検討,日本脳神経 CI 学会, 2001, 3, 福井
42. 佐々木真理: アルツハイマー病の画像診断,第 97 回日本精神神経学会総会, 2001, 5, 大阪
43. 佐々木真理: 超高磁場 MRI を用いた脳の微細解剖,第 30 回日本磁気共鳴医学会大会, 2002, 9,
東京
44. 佐々木真理: 高解像度 MRI を用いたてんかんの画像診断,第 19 回ブレインファンクションイメージ
ングカンファランス, 2003, 9, 神戸
国内学会
国内学会
病態解明部門(生理部門)
1.
Miyata S, Saino T, Satoh Y: The imaging of nitric oxide on neonatal rat cardiomyocytes, 第 105 回日
本解剖学会総会・全国学術集会, 2000, 3, 横浜
2.
Saino T, Matsuura M, Satoh Y: Digital imaging analysis on intracellular calcium ion dynamics of rat
arterioles, 第 105 回日本解剖学会総会・全国学術集会, 2000, 3, 横浜
3.
渡邉抄子,宮田節也,斎野朝幸,佐藤洋一: Intracellular calcium ion dynamics in the rabbit corneal
epithelium, 第 105 回日本解剖学会総会・全国学術集会, 2000, 3, 横浜
4.
Koji T, Nishikawa Y, Doi M, Kimura S, Kawasaki S, Sasaki K, Ogawa A: Involvement of Rho-kinase
activation in the thromboxane A2 -induced contraction in the middle cerebral artery of bovine, 第 78
回日本生理学会大会, 2001, 3, 京都
5.
Kawasaki S, Kimura S, Fujita R, Takashima K, Sasaki K: Role of small G-protein Rho in 5-HTinduced facilitation of voltage-dependent Ca2+ channel, 第 78 回日本生理学会大会, 2001, 3, 京都
6.
Kimura S, Kawasaki S, Fujita R, Takashima K, Sasaki K: CaM-kinase II and protein phosphatase 2A
regulate quisqualic acid-induced K+-current response in the ganglion cells of Aplysia, 第 78 回日本
生理学会大会, 2001, 3, 京都
7.
立川英一,工藤賢三,樫本威志,水間謙三,樫本威志 ,宮手義和,蛎崎淳,高橋勝雄,長谷川秀
夫: 薬用人蔘ステロイドサポニン代謝物のカテコールアミン分泌に対する効果,第 52 回日本薬理学
会北部会, 2001, 10, 札幌
8.
工藤賢三,立川英一,近藤ゆき子,樫本威志: ニコチン性アセチルコリン受容体刺激によるカテコー
ルアミン分泌に対するプレグネノロン硫酸の抑制機構,第 52 回日本薬理学会北部会, 2001, 10, 札
幌
9.
Kawasaki S, Kimura S, Fujita R, Takashima K, Sasaki K: Rho-kinase regulates 5-HT-induced
facilitation of voltage dependent Ca2+ channel, 第 24 回日本神経科学大会, 2001, 9, 京都
10. 西川泰正,幸治孝裕,渡辺美喜夫,土肥守,佐々木和彦,小川彰: Serotonin による脳血管平滑筋
の収縮における低分子量蛋白G蛋白 Rho の関与,第 17 回スパズム・シンポジウム, 2001, 3, 大阪
11. 幸治孝裕,西川泰正,川崎敏,木村眞吾,土肥守,小川彰,佐々木和彦: トロンボキサンA2受容体
刺激で発生する脳血管収縮におけるRho-kinase による収縮増強機構,第 17 回スパズム・シンポジ
ウム, 2001, 3, 大阪
12. 工藤賢三,立川英一,近藤ゆき子,樫本威志:ニコチン性アセチルコリン受容体刺激によるカテコー
ルアミン分泌に対するプレグネノロン硫酸の抑制機構,第 52 回日本薬理学会北部会, 2001, 10, 札
幌
13. 立川英一,工藤賢三,水間謙三,樫本威志,宮手義和,蛎崎淳,高橋勝雄,長谷川秀夫: 薬用人
蔘ステロイドサポニン代謝物のカテコールアミン分泌に対する効果,第 52 回日本薬理学会北部会,
2001, 10, 札幌
14. 佐藤洋一,斎野朝幸: Bio-imaging techniques showing morphological and functional changes in
living tissue specimens: application of confocal microscopy, 第 106 回日本解剖学会総会・全国学術
集会, 2001, 3, 高知
15. 佐藤洋一,斎野朝幸: Imaging of intracellular calcium dynamics of intestine: with special reference
to crypt cells, 第 106 回日本解剖学会総会・全国学術集会, 2001, 3, 高知
16. Watanabe S, Miyata S, Saino T, Satoh Y: ATP-stimulated [Ca2+]i dynamics in the cultured human
corneal epithelial cells, 第 106 回日本解剖学会総会・全国学術集会, 2001, 4, 高知
国内学会
17. 水間謙三,立川英一,工藤賢三,近藤ゆき子,吉田煕,樫本威志: 局所麻酔薬がウシ副腎髄質細
胞のカテコールアミン分泌に与える影響,第 75 回日本薬理学会年会, 2002, 3, 熊本
18. 立川英一,宮手義和,蠣崎淳,長谷川秀夫,工藤賢三,高橋勝雄,樫本威志: 薬用人蔘サポニンと
それら代謝物の副腎皮質コルチゾル産生に対する効果,第 122 回日本薬学会, 2002, 3, 千葉
19. 工藤賢三,立川英一,樫本威志: ウシ副腎髄質細胞のカテコールアミン分泌に関するニコチン性ア
セチルコリン受容体サブタイプのリガンドによる同定,第 122 回日本薬学会, 2002, 3, 千葉
20. 立川英一,長谷川秀夫,工藤賢三,水間謙三,近藤ゆき子,樫本威志: 薬用人蔘ステロイド型サポ
ニン代謝物のカテコールアミン分泌阻害,75 回日本薬理学会年会, 2002, 3, 熊本
21. 水間謙三,立川英一,工藤賢三,近藤ゆき子,吉田煕,樫本威志: 局所麻酔薬が牛副腎髄質細胞
のカテコールアミン分泌に与える影響,75 回日本薬理学会年会, 2002, 3, 熊本
22. 立川英一,宮手義和,蛎崎淳,長谷川秀夫,工藤賢三,高橋勝雄,樫本威志: 薬用人蔘サポニンと
それら代謝物の副腎皮質コルチゾル産生に対する効果,第 122 回年会薬学会, 2002, 3, 千葉
23. 工藤賢三,立川英一,樫本威志: ウシ副腎髄質細胞のカテコールアミン分泌に関与するニコチン性
アセチルコリン受容体サブタイプのリガンドによる同定,第 122 回年会薬学会, 2002, 3, 千葉
24. Koji T, Nishikawa Y, Doi M, Ogawa A, Sasaki K: Augmenting mechanism of slowly developing
contractile response to the stimulation of thromboxane A2 -receptor in the middle cerebral artery of
bovine, 第 79 回日本生理学会, 2002, 3, 広島
25. Fujita R, Kimura S, Kawasaki S, Takashima K, Hirano H, Matsumoto M, Sasaki K: Mechanism of
P2Y-receptor induced inhibition of K+-current responses to FSH and adenosine in the follicular cells
of Xenopus oocyte, 第 79 回日本生理学会, 2002, 3, 広島
26. Takashima K, Kawasaki S, Kimura S, Fujita R, Sasaki K: Accute modulation of ionotropic receptor
responses by progesterone and estradiol in the ganglion cells of Aplysia, 第 79 回日本生理学会,
2002, 3, 広島
27. Kimura S, Kawasaki S, Fujita R, Sasaki K: Regulatory mechanism of K+-current response produced
by AMPA-like receptor in the ganglion cells of Aplysia, 第 25 回日本神経科学大会, 2002,7, 東京
28. Kawasaki S, Kimura S, Fujita R, Sasaki K: Reversal of an inward current response induced by
dopamine to an outward current response after the intracellular application og GTPgammaS in the
ganglion cells of Aplysia, 第 25 回日本神経科学大会, 2002,7, 東京
29. Koji T, Nishikawa Y, Kawasaki S, Kimura S, Ogawa, Sasaki K: Regulatory role of PI3-kinase and
Rho-kinase in the slowly developing contraction induced by stimulation of TXA2-receptor in the
cerebral artery of bovine, 第 25 回日本神経科学大会, 2002,7, 東京
30. Kawasaki S, Kimura S, Fujita R, Sasaki K: D1 -receptor-induced response reverses from inward
current to outward current after the injection of guanosinethiophosphate in the ganglion cells of
Aplysia, 第 80 回日本生理学会大会, 2003, 3, 福岡
31. Fujita R, Kimura S, Kawasaki S, Hirano H, Matsumoto M, Sasaki K: P2Y-receptor induced inhibition
of K+-current resposes to FSH and adenosine in the follicular cells of Xenopus oocyte, 第 80 回日本
生理学会大会, 2003, 3, 福岡
32. 工藤賢三,立川英一,近藤ゆき子,水間謙三,樫本威志: デヒドロエピアンドロステロンとその硫酸
体の副腎髄質細胞からのカテコールアミン分泌に対する抑制効果,第 76 回日本薬理学会年会,
2003, 3, 福岡
33. 水間謙三,立川英一,工藤賢三,近藤ゆき子,樫本威志: 局所麻酔薬が牛副腎髄質細胞のカテコ
ールアミン分泌に及ぼす効果,第 76 回日本薬理学会年会, 2003, 3, 福岡
34. 立川英一,工藤賢三,長谷川秀夫,樫本威志,宮崎雅雄,平秀晴: 薬用人蔘サポニンが腸内細菌
によってたたかれた代謝物はニコチン性アセチルコリン受容体をブロックする,日本薬学会 123 年
会, 2003, 3, 長崎
国内学会
35. 工藤賢三,立川英一,樫本威志,Tu AT : ヘビ(Agkistrodon contortrix contortrix)の毒液から分離し
たヒアルロニダーゼ,日本薬学会 123 年会, 2003, 3, 長崎
治療法検討部門(病理部門)
1.
熊谷純,佐藤克巳,澤井高志,川又朋麿,佐野博高,国分正一: 腱板疎部損傷の病理組織所見
― 滑膜および関節包の増殖性と炎症性細胞の局在 ―,第 14 回日本整形外科基礎学術集会,
1999, 10, 奈良
2.
熊谷純,川又朋麿,佐野博高,佐藤克巳,澤井高志: 完全断裂における腱板断端の組織分類,第
26 回日本肩関節学会, 1999, 11, 大宮
3.
佐野博高,熊谷純,澤井高志: 自家大腿筋膜 patch 法における腱組織および腱骨付着部の再形成
過程 ― 実験的研究,第 26 回日本肩関節学会, 1999, 11, 大宮
4.
稲田捷也,久保居真奈美,佐藤成大,遠藤重厚: ベロ毒素 VTI のヒト好中球への結合と活性化,
第 4 回腸管出血性大腸菌シンポジウム, 1999, 6, 大阪
5.
稲田捷也,佐藤成大,遠藤重厚: ベロ毒素によるヒト好中球の活性化:接着分子発現および サイトカ
イン産生の促進,第 72 回日本細菌学会, 1999, 3, 東京
6.
鈴木満, 北畠顕浩, 川村諭: 走査型電子顕微鏡によるグリア軸索間相互関係の観察,第 4 回グリア
研究会, 1999, 11, 仙台
7.
三浦康宏,黒瀬顕,澤井高志: 右側頭葉に発生した小児脳腫瘍の 1 例,第 1 回日本病理学会東
北支部学術集会・第 35 回日本病理医協会東北新潟支部交見会, 1999, 2, 仙台
8.
黒瀬顕,澤井高志: 非定型的な心筋症の 2 例,第 1 回日本病理学会東北支部学術集会・第 35 回
日本病理医協会東北新潟支部交見会, 1999, 2, 仙台
9.
吉田浩子,伊藤晴方,金子潤子,山内広平,石田陽二,厨信一郎,井上洋西,斉藤立華,澤井高
志: 骨髄異形成症候群に合併し,NSIP が疑われた間質性肺炎の 1 例,第 68 回日本呼吸器学会
東北地方会・第 98 回日本結核病学会東北地方会, 1999, 2, 秋田
10. 宇月美和: 慢性関節リウマチにおけるヒアルロン酸(HA)の動態-ヒアルロン酸結合蛋白(HABP)を用
いた検討,第 1 回岩手軟骨研究会, 1999, 3, 盛岡
11. 宇月美和,笹野公伸,村松康成,戸垣和人,沖隆,高橋和広,飯野和美,澤井高志: 慢性関節リウ
マチ滑膜組織と関節液における urocortin および CRF receptor の発現,第 88 回日本病理学会,
1999, 4, 東京
12. 潘立華,山内広平,吉田浩子,中西徹,滝川正春,宇月美和,井上洋西,澤井高志: 肺線維症に
おける connective tissue growth factor(CTGF)の発現,第 88 回日本病理学会, 1999, 4, 東京
13. 澤井高志,宇月美和,渡辺みか,岩崎真弓,須山享三: 弾性型エラスチンの架橋アミノ酸の解析
― 肺動脈と大動脈の比較 ―,第 88 回日本病理学会, 1999, 4, 東京
14. 松野博明,宇月美和,遊道和雄,中沢不二雄,渡辺泰裕,米原伸,澤井高志,木村友厚: RA の関
節軟骨破壊におけるapoptosis,第 43 回日本リウマチ学会総会・学術集会, 1999, 5, 札幌
15. 吉田昌明,一戸貞文,西田淳,吉田友史,嶋村正,澤井高志,黒瀬顕,宇月美和,安藤貴信,遠藤
康二郎,小山田喜敬: A の膝関節近傍にみられる巨大骨嚢腫の発生機序について ― 画像および
病理組織学的解析 ―,第 43 回日本リウマチ学会総会・学術集会, 1999, 5, 札幌
16. 宇月美和,澤井高志: 慢性関節リウマチ(RA)滑膜組織と関節液におけるurocortin の発現,第 43
回日本リウマチ学会総会・学術集会, 1999, 5, 札幌
17. 泉山朋政,畠山明,斎藤輝信,澤井高志: 凝固亢進状態と皮膚潰瘍を呈した悪性関節リウマチの 1
症例,第 43 回日本リウマチ学会総会・学術集会, 1999, 5, 札幌
国内学会
18. 澤井高志,渡辺みか,宇月美和,岩崎真弓,梅田英幸,須山享三: HPLC によるヒト大血管エラスチ
ンの架橋アミノ酸の解析,第 31 回日本結合組織学会, 1999, 6, 名古屋
19. 潘立華,山内広平,宇月美和,吉田浩子,中西徹,滝川正春,井上洋西,澤井高志: 肺線維症に
おけるconnective tissue growth factor (CTGF)の発現,第 31 回日本結合組織学会, 1999, 6, 名古
屋
20. 菅原靖則,田島育朗,後藤祐正,鳥羽有,村上秀樹,嶋村正,澤井高志,水澤典子,堀内三郎: ウ
サギ関節軟骨培養系におけるヒアルロン酸レセプター遺伝子発現に及ぼす IL-1ß の影響,第 31
回日本結合組織学会, 1999, 6, 名古屋
21. 宇月美和,笹野公伸,村松康成,戸恒和人,高橋和広,沖隆,飯野和美,澤井高志: 慢性関節リウ
マチ滑膜組織と関節液におけるurocortin および CRF receptor の発現,第 31 回日本結合組織学
会, 1999, 6, 名古屋
22. 黒瀬顕,澤井高志: 慢性関節リウマチの細胞計量学的解析,第 9 回日本サイトメトリー学会, 1999,
6, 札幌
23. 澤井高志,宇月美和,松野博明: 慢性関節リウマチ(RA)の病態解析から治療の効果判定に至る病
理組織学の応用, 第 20 回日本炎症学会, 1999, 7, 仙台
24. 潘立華,山内広平,宇月美和,中西徹,滝川正春,井上洋西,澤井高志:肺線維症における
connective tissue growth factor(CTGF)の発現, 第 20 回日本炎症学会, 1999, 7, 仙台
25. 吉田昌明,一戸貞文,宗像孝佳,嶋村正,宇月美和,黒瀬顕,吉田渡,澤井高志: RA の巨大骨嚢
腫におけるMMP とその阻害酵素の発現について,第 504 回岩手医学会例会, 1999, 8, 盛岡
26. 黒瀬顕,澤井高志: AIDS の病理:ロシアAIDS センターのエイズ剖検例について,第 505 回岩手
医学会例会, 1999, 9, 盛岡
27. 潘立華,山内広平,宇月美和,中西徹,滝川正春,井上洋西,澤井高志: 線維化肺における
connective tissue growth factor(CTGF)の発現とその局在,第 7 回肺リモデリング研究会, 1999, 10,
東京
28. 黒瀬顕,吉田昌明,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者滑膜培養細胞の増殖動態とアポトーシスの誘
導,第 9 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 1999, 10, 郡山
29. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,中沢不二雄,片山理恵,木村友厚,澤井高志: 慢性関節リウマチ
軟骨組織におけるアポトーシス,第 9 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 1999, 10, 郡
山
30. 宗像孝佳,宇月美和,吉田昌明,吉田渡,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者における
interleukin(IL)-18 の動態, 第 9 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 1999, 10, 郡山
31. 吉田昌明,一戸貞文,宗像孝佳,嶋村正,宇月美和,黒瀬顕,吉田渡,澤井高志,安藤貴信,遠藤
康二郎: RA の巨大骨嚢腫におけるMMP とTIMP mRNA の発現について,第 9 回日本リウマチ学
会北海道・東北支部学術集会, 1999, 10, 郡山
32. 田村則男,宇月美和,松本不二夫,力丸暘,国分正一,澤井高志: 急速破壊型股関節症の滑膜に
おけるplasminogen activator(PA)とその receptor の発現と骨破壊の関連,第 9 回日本リウマチ学
会北海道・東北支部学術集会, 1999, 10, 郡山
33. 吉田渡,宇月美和,黒瀬顕,佐藤孝,吉田昌明,西田淳,嶋村正,澤井高志: 色素性絨毛結節性
滑膜炎(PVS)の細胞学的特徴,第 9 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 1999, 10, 郡
山
34. 潘立華,山内広平,宇月美和,中西徹,滝川正春,井上洋西,澤井高志: 線維化肺における
connective tissue growth factor(CTGF)の発現とその局在,第 9 回日本リウマチ学会北海道・東北
支部学術集会, 1999, 10, 郡山
国内学会
35. 鈴木陽子,畠山明,泉山朋政,宇月美和,澤井高志: 多発性単神経炎を主症状とした ANCA関連
血管炎の 1 例,第 9 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 1999, 10, 郡山
36. 黒瀬顕,吉田昌明,吉田渡,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者滑膜培養細胞の増殖動態とアポトー
シスの誘導,岩手免疫懇話会, 1999, 11, 盛岡
37. 松野博明,遊道和雄,宇月美和,米原伸,大槻昌彦,西岡久寿樹,澤井高志: 新規ヒト化抗 Fas 抗
体 R-125224(h-HFE7A)の慢性関節リウマチ治療薬としての可能性,第 29 回日本免疫学会総会・
学術集会, 1999, 12, 京都
38. 宗像孝佳,宇月美和,吉田昌明,吉田渡,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者における
Interleukin(IL)-18 の動態,第 14 回日本臨床リウマチ学会総会, 1999, 12, 京都
39. 宇月美和,笹野公伸,戸恒和人,村松康成,高橋和広,沖隆,飯野和美,澤井高志: 慢性関節リウ
マチ(RA)滑膜組織と関節液におけるurocortin とCRF receptor の発現,第 14 回日本臨床リウマチ
学会総会, 1999, 12, 京都
40. 澤井高志: ヒト肺動脈,エラスチン架橋アミノ酸量の加齢および病的状態に伴う変化,The Meeting
for Elastin Research 1999, 1999, 12, 東京
41. 久保慶高,鈴木倫保,工藤明,吉田研二,菅原淳,小川彰: ラット脳損傷における炎症性細胞に対
する抗 thrombin 剤の効果,第 58 回日本脳神経外科学会総会, 1999, 10, 東京
42. 稲田捷也,遠藤重厚: ヒトの疾患とエンドトキシン ― 最近 12 年間の成績から ―,第 46 回毒素シン
ポジウム, 1999,7, 盛岡
43. 中村眞一,澤井高志: 遠隔病理診断に従事する病理医のアンケート
調査 ― 労働過重について,
第 88 回日本病理学会, 1999, 4, 東京
44. 菅原淳,鈴木倫保,久保慶高,吉田研二,工藤明,小川彰,澤井高志: 抗トロンビン剤(アルガトロ
バン)のラットの損傷脳に与える影響について ― 接着分子(Intercellular Adhesion Molecule
(ICAM)-1)の発現と炎症性細胞数の組織学的評価 ―,第 21 回日本炎症学会, 2000,7, 東京
45. 三浦康宏,黒瀬顕,澤井高志,別府高明: Dysembryoplastic neuroeptitherial tumor(DNT)の 1 例,
第 3 回日本病理学会東北支部学術集会・第 37 回日本病理医協会東北新潟支部交見会, 2000, 2,
仙台
46. 黒瀬顕,菅原淳,澤井高志: 頭頚部腫瘍の 1 例,第 4 回日本病理学会東北支部学術集会, 2000,7,
弘前
47. 菅原淳,鈴木倫保,久保慶高,吉田研二,小川彰,澤井高志: 乾燥濃縮人抗トロンビンIII 製剤持
続的腹腔内投与による脳損傷に対する治療効果 ― 脳損傷モデルによる組織学的解析 ―,第 59
回日本脳神経外科学会総会, 2000, 10, 東京
48. 潘立華,澤井高志,伊藤晴方: 肺に多発性気腫のみられた 1 例,第 3 回日本病理学会東北支部
学術集会・第 37 回日本病理医協会東北新潟支部交見会, 2000, 2, 仙台
49. 黒瀬顕,澤井高志: レザースキャニングサイトメトリー ― 形態観察を可能にしたサイトメトリー,第 510
回岩手医学会例会, 2000, 3, 盛岡
50. 宇月美和,渡辺知幸,桂泰典,澤井高志: 慢性関節リウマチ滑膜組織におけるヒアルロン酸合成酵
素 ― 画像解析装置を用いた酵素活性の定量化 ―,第 510 回岩手医学会例会, 2000, 3, 盛岡
51. 田村則男,宇月美和,松本不二夫,力丸暘,国分正一,澤井高志: 急速破壊型股関節症(RDC)の
滑膜組織におけるurokinase(URase)および urokinase-receptor(UR/Rc)の発現と骨破壊の関連,
第 2 回岩手軟骨研究会, 2000, 3, 盛岡
52. 澤井高志,宇月美和,渡辺みか,岩崎真弓,須山享三: 肺動脈エラスチンの架橋アミノ酸の解析
(2)― 肺動脈の加齢および肺高血圧症における変化 ―,第 89 回日本病理学会総会, 2000, 4, 大
阪
国内学会
53. 黒瀬顕,吉田渡,吉田昌明,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者滑膜培養細胞の paclitaxelによる細
胞動態とアポトーシスの誘導,第 89 回日本病理学会総会, 2000, 4, 大阪
54. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,中沢不二雄,片山理恵,木村友厚,澤井高志: 慢性関節リウマチ
軟骨細胞におけるアポトーシスと蛋白分解酵素,第 89 回日本病理学会総会, 2000, 4, 大阪
55. 吉田渡,宇月美和,黒瀬顕,佐藤孝,宗像孝佳,吉田昌明,西田淳,嶋村正,澤井高志: 色素性絨
毛結節性滑膜炎(PVS)の細胞学的特徴,第 89 回日本病理学会総会, 2000, 4, 大阪
56. 野田裕,藤田直孝,小林剛,木村克巳,伊藤啓,松永厚生,結城豊彦,澤井高志,宇月美和,渡辺
みか: 膵胆管合流異常における胆嚢および胆管の病理組織学的検討,第 89 回日本病理学会総
会, 2000, 4, 大阪
57. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,中沢不二雄,片山理恵,木村友厚,澤井高志: 慢性関節リウマチ
軟骨組織におけるアポトーシスと蛋白分解酵素,第 44 回日本リウマチ学会・学術集会, 2000, 5, 横
浜
58. 田村則男,宇月美和,松本不二夫,力丸暘,国分正一,澤井高志: 急速破壊型股関節症の滑膜に
おけるurokinase およびその receptor の発現と骨破壊の関連,第 44 回日本リウマチ学会・学術集会,
2000, 5, 横浜
59. 吉田昌明,一戸貞文,宗像孝佳,嶋村正,宇月美和,黒瀬顕,澤井高志,遠藤康二郎,安藤貴信,
小山田喜敬: RA の巨大骨嚢腫におけるMMP-2 とMMP-9 mRNA の発現,第 44 回日本リウマチ
学会・学術集会, 2000, 5, 横浜
60. 宗像孝佳,宇月美和,吉田昌明,吉田渡,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者における
Interleukin(IL)-18 の動態,第 44 回日本リウマチ学会・学術集会, 2000, 5, 横浜
61. 黒瀬顕,吉田昌明,吉田渡,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者滑膜培養細胞の抗ガン剤による増
殖動態とアポトーシスの誘導,第 44 回日本リウマチ学会・学術集会, 2000, 5, 横浜
62. 吉田渡,宇月美和,黒瀬顕,佐藤孝,宗像孝佳,吉田昌明,西田淳,嶋村正,澤井高志: 色素性絨
毛結節性滑膜炎(PVS)の細胞学的特徴,第 44 回日本リウマチ学会・学術集会, 2000, 5, 横浜
63. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,中沢不二雄,片山理恵,木村友厚,澤井高志: 慢性関節リウマチ
軟骨細胞におけるアポトーシスと蛋白分解酵素,第 32 回日本結合組織学会学術大会, 2000, 5, 東
京
64. 澤井高志,宇月美和,岩崎真弓,渡辺知幸,桂泰典,須山享三: ヒト肺動脈エラスチンの架橋アミノ
酸の HPLC による解析と画像解析装置を用いた弾性線維の比較,第 32 回日本結合組織学会学術
大会, 2000, 5, 東京
65. 宗像孝佳,宇月美和,吉田昌明,吉田渡,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者における
Interleukin(IL)-18 の動態,第 21 回日本炎症学会, 2000,7, 東京
66. 潘立華,山内広平,宇月美和,中西徹,滝川正春,井上洋西,澤井高志: 肺線維症における
connective tissue growth factor (CTGF)の発現,第 71 回日本呼吸器学会東北地方会・
第 101 回日
本結核病学会東北地方会, 2000, 9, 仙台
67. 潘立華,澤井高志,伊藤晴方,山内広平,井上洋西: 肺に多発性気腫のみられた 1 例,第 71 回
日本呼吸器学会東北地方会・第 101 回日本結核病学会東北地方会, 2000, 9, 仙台
68. 吉田渡,宇月美和,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチにおけるマトリックスメタロプロ
テアーゼの発現について, 第 10 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 2000, 10, 盛岡
69. 吉田昌明,宇月美和,吉田渡,黒瀬顕,宗像孝佳,澤井高志,安藤貴信,遠藤康二郎,小山明子,
一戸貞文,嶋村正: ムチランス型関節炎におけるMMP-2 とMMP-9 mRNA の発現,第 10 回日本リ
ウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 2000, 10, 盛岡
国内学会
70. 小山明子,吉田昌明,安藤貴信,田島克巳,遠藤康二郎,宗像孝佳,吉田渡,嶋村正: 慢性関節リ
ウマチに対する肘関節滑膜切除術の術後成績について,第 10 回日本リウマチ学会北海道・東北
支部学術集会, 2000, 10, 盛岡
71. 黒瀬顕,澤井高志: MCTD 患者血清の培養血管内皮細胞への影響,第 10 回日本リウマチ学会北
海道・東北支部学術集会, 2000, 10, 盛岡
72. 三浦康宏,黒瀬顕,柴田祐二,澤井高志,佐藤友亮: 骨髄異形成症候群(MDS)の経過中に慢性
EB ウイルス感染にて発症し種々の自己抗体の上昇及び肺胞上皮の異型を示した血球貪食症候群
(VAHS)の 1 症例,第 10 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 2000, 10, 盛岡
73. 澤井高志,宇月美和,岩崎真弓: 肺動脈壁,構成成分の加齢に伴う変化,第 517 回岩手医学会例
会, 2000, 12, 盛岡
74. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,中沢不二雄,片山理恵,木村友厚,澤井高志: 慢性関節リウマチ
軟骨細胞におけるアポトーシスと蛋白分解酵素,第 15 回日本臨床リウマチ学会総会, 2000, 12, 別
府
75. 澤井高志,宇月美和,岩崎真弓: ヒト肺動脈壁,構成成分の加齢変化,The Meeting for Elastin
Research 2000, 2000, 12, 東京
76. 澤井高志,芦原司,井藤久雄,伊藤雅文,土橋康成,中村眞一,中峯寛和,野津長,向井清,渡辺
みか: 遠隔病理診断(テレパソロジー)における迅速診断実用化の問題点, 第 89 回日本病理学会
総会, 2000, 4, 大阪
77. 菅原淳,鈴木倫保,久保慶高,吉田研二,小川彰,澤井高志: 乾燥濃縮人抗トロンビンIII 製剤持
続的腹腔内投与による脳損傷に対する治療効果 ― 脳損傷モデルによる組織学的解析 ―,第 24
回日本神経外傷学会, 2001, 3, 香川
78. 潘立華,別府高明,黒瀬顕,菅原淳,鈴木倫保,小川彰,澤井高志: Glioma におけるconnective
tissue growth factor(CTGF)の役割,第 520 回岩手医学会例会, 2001, 3, 盛岡
79. 三浦康宏,黒瀬顕,柴田祐二,澤井高志,岡田信一郎: 肺に発生した硬化性血管腫の 1 症例,第
518 回岩手医学会例会, 2001, 1, 盛岡
80. 三浦康宏,黒瀬顕,澤井高志,岡田信一郎: 右肺中葉に発生した硬化性血管腫の 1 例,第 52 回
日本病理学会東北支部学術集会, 2001, 2, 仙台
81. 小池洋一,宇月美和,八幡順一郎,国分正一,澤井高志: 椎間板ヘルニアの病理 ― 炎症細胞浸
潤と軟骨基質の変性 ―,第 3 回岩手軟骨研究会, 2001, 2, 盛岡
82. 黒瀬顕,佐々木信人,澤井高志: 混合性結合組織病患者血清の培養血管内皮細胞動態への影響,
第 520 回岩手医学会例会, 2001, 3, 盛岡
83. 三浦康宏,黒瀬顕,柴田祐二,澤井高志,佐藤友亮,井上洋西: 骨髄異形成症候群(MDS)経過
中に慢性 EB ウイルス感染にて発症し,種々の自己抗体の上昇を示した血球貪食症候群(VAHS)
の 1 症例,第 520 回岩手医学会例会, 2001, 3, 盛岡
84. 三浦康宏,黒瀬顕,柴田祐二,澤井高志,岡田信一郎: 右肺中葉に発生した硬化性血管腫の 1 症
例,第 78 回岩手肺疾患研究会, 2001, 3, 盛岡
85. 岩崎真弓,宇月美和,澤井高志: 肺動脈壁,加齢変化の組織計測を用いた検討,第 90 回日本病
理学会総会, 2001, 4, 東京
86. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,中澤不二雄,片山理恵,大槻昌彦,小川幸恵,中山淳一,木村
友厚,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者滑膜組織の SCID マウスへの移植後の病理像について,
第 90 回日本病理学会総会, 2001, 4, 東京
87. 吉田渡,宇月美和,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチにおけるマトリックスメタロプロ
テアーゼの発現について,第 90 回日本病理学会総会, 2001, 4, 東京
国内学会
88. 三浦康宏,黒瀬顕,佐藤友亮,澤井高志: 骨髄異形成症候群の経過中に種々の自己抗体の上昇
を示した血球貪食症候群の 1 症例,第 90 回日本病理学会総会, 2001, 4, 東京
89. 小林貴樹,菅原岳史,後藤寿裕,田澤豊,宇月美和,澤井高志: 糖尿病眼における眼内サイトカイ
ン濃度の変化についての検討,第 521 回岩手医学会例会, 2001, 4, 盛岡
90. 吉田渡,宇月美和,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチにおけるマトリックスメタロプロ
テアーゼの発現について,第 45 回日本リウマチ学会総会・学術集会, 2001, 5, 東京
91. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,中澤不二雄,片山理恵,大槻昌彦,木村友厚,澤井高志: 慢性
関節リウマチ患者滑膜組織の SCID マウスへの移植後の病理像について,第 45 回日本リウマチ学
会総会・学術集会, 2001, 5, 東京
92. 黒瀬顕,佐々木信人,澤井高志: MCTD 患者血清の培養血管内皮細胞動態への影響,第 45 回
日本リウマチ学会総会・学術集会, 2001, 5, 東京
93. 田村則男,宇月美和,松本不二夫,力丸暘,国分正一,澤井高志: 急速破壊型股関節症の大腿骨
頭におけるurokinase および urokinase-receptor の発現と骨破壊の関連,第 45 回日本リウマチ学会
総会・学術集会, 2001, 5, 東京
94. 吉田昌明,宇月美和,吉田渡,黒瀬顕,一戸貞文,澤井高志,嶋村正: ムチランス型関節炎の骨溶
解部におけるMMP-9 mRNA の発現について,第 45 回日本リウマチ学会総会・学術集会, 2001, 5,
東京
95. 小池洋一,宇月美和,澤井高志: 椎間板ヘルニア内の軟骨基質変性と軟骨細胞の増殖,減少,第
45 回日本リウマチ学会総会・学術集会, 2001, 5, 東京
96. 鈴木陽子,畠山明,泉山朋政,信田進吾,宇月美和,澤井高志: リウマチ性多発筋痛症の臨床像を
呈し筋炎の病理所見を認めた 3 症例,第 45 回日本リウマチ学会総会・学術集会, 2001, 5, 東京
97. 澤井高志,宇月美和,岩崎真弓: 画像解析装置を用いた肺動脈壁の加齢変化の解析,第 33 回日
本結合組織学会学術大会, 2001, 6, 東京
98. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,中澤不二雄,片山理恵,大槻昌彦,小川幸恵,平田万千代,木
村友厚,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者滑膜組織の SCID マウスへの移植後の病理組織像につ
いて,第 33 回日本結合組織学会学術大会, 2001, 6, 東京
99. 吉田渡,宇月美和,澤井高志: 慢性関節リウマチにおけるマトリックスメタロプロテアーゼの発現およ
び蛋白分解能について,第 33 回日本結合組織学会学術大会, 2001, 5, 東京
100. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,中澤不二雄,片山理恵,大槻昌彦,小川幸恵,平田万千代,木
村友厚,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者滑膜組織の SCID マウスへの移植後の病理組織像につ
いて,第 22 回日本炎症・再生医学会, 2001,7, 東京
101. 伊藤崇,宇月美和,吉田渡,嶋村正,佐藤成大,澤井高志: 性関節リウマチ患者血清,関節液中の
MMPs(MMP-1, -9, -13)の濃度と活性型との関係,第 22 回日本炎症・再生医学会, 2001,7, 東京
102. 鈴木満,北畠顕浩,川村諭,安田重,間藤光一,奥山雄,太田聡,酒井明夫,小川登紀子,小原ケ
イ子,佐々木由佳,佐々木克也: 神経系細胞の初代培養と免疫組織化学染色によるグリア細胞の
同定,第 522 回岩手医学会, 2001, 5, 盛岡
103. 三浦康宏,黒瀬顕,柴田祐二,澤井高志,岡田信一郎: 右肺中葉に発生した硬化性血管腫の1症
例,第 78 回岩手肺疾患研究会, 2001, 3, 盛岡
104. 宇月美和,渡辺知幸,桂泰典,澤井高志: テレパソロジー受信画像でおこなった画像解析(
IPAP を
用いた定量的検索),第 90 回日本病理学会総会, 2001, 4, 東京
105. 三浦康宏: 右上顎洞に発生した Inverted papillioma の 1 例,第 53 回日本病理学会東北支部学術
集会, 2001, 7, 福島
国内学会
106. 斉藤雲鵬,毛利孝,谷藤幸夫,小林仁,山内広平,井上洋西,南雲朋樹,谷田達男,潘立華,澤井
高志: 両上葉多発性肺嚢胞と気胸をきたしたサルコイドーシスの 1 例,第 73 回日本呼吸器学会東
北地方会/第 103 回日本結核病学会東北地方会, 2001, 9, 青森
107. 佐々木信人,黒瀬顕,石森章太郎,岡田信一郎,佐藤正俊,佐藤昇一,澤井高志: 鳩による過敏
性肺臓炎の 1 例,第 3 回東北びまん性肺疾患研究会, 2001, 9, 仙市
108. 斉藤雲鵬,毛利孝,谷藤幸夫,小林仁,山内広平,井上洋西,潘立華,澤井高志: 両上葉多発性
肺嚢胞と気胸をきたしたサルコイドーシスと思われる1 例,第 3 回東北びまん性肺疾患研究会,
2001, 9, 仙台
109. 伊藤吉賢,澤井高志: 滑膜におけるCTGF(connective tissue growth factor)の発現 ― 慢性関節リ
ウマチと変形性膝関節症との比較・検討 ―,第 525 回岩手医学会例会, 2001, 9, 盛岡
110. 伊藤崇,宇月美和,嶋村正,佐藤成大,澤井高志: 慢性関節リウマチ血清,関節液中の MMP-1, -9,
-13 の濃度と活性型との関係,第 525 回岩手医学会例会, 2001, 9, 盛岡
111. 大内直久,宇月美和,澤井高志: 再発性多発軟骨炎の病理組織学的検討 ― 軟骨破壊に関与す
る蛋白分解酵素群とアポトーシスの発現 ―,第 525 回岩手医学会例会, 2001, 9, 盛岡
112. 伊藤崇,宇月美和,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチ血清,関節液中の MMP-1,
-9,-13 の濃度と活性,第 11 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 2001, 10, 山形
113. 吉田渡,宇月美和,黒瀬顕,伊藤崇,大内直久,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 画像解析装置によ
る慢性関節リウマチの蛋白分解能の検討,第 11 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会,
2001, 10, 山形
114. 吉田昌明,宇月美和,吉田渡,大内直久,伊藤崇,澤井高志,小山明子,一戸貞文,嶋村正: RA
の骨破壊部におけるRANKL mRNAの発現,第 11 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集
会, 2001, 10, 山形
115. 伊藤吉賢,宇月美和,黒瀬顕,辻美智子,藤井克之,澤井高志: 滑膜における結合組織成長因子
(CTGF)の発現,第 11 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 2001, 10, 山形
116. 貝山潤,宇月美和,前田和章,三好照三,嶋村正,澤井高志: 変形性関節症(OA)患者関節液中
のヒアルロン酸(HA)の分子量と濃度について,第 11 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集
会, 2001, 10, 山形
117. 大内直久,宇月美和,吉田渡,吉田昌明,鈴木陽子,泉山朋政,嶋村正,澤井高志: 再発性多発
軟骨炎における軟骨破壊機序に関する病理組織学的検討 ― 蛋白分解酵素群とアポトーシスの発
現 ―,第 11 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 2001, 10, 山形
118. 吉田渡,宇月美和,黒瀬顕,伊藤崇,大内直久,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 色素性絨毛結節
性滑膜炎における巨細胞の特徴について,第 11 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会,
2001, 10, 山形
119. 小幡史子,浅岡伸太,堤玲子,高橋清実,平田陸正,佐藤成大: 腸管出血性大腸菌の毒素 Stx2
がマウス脳に及ぼす影響,第 55 回日本細菌学会東北支部総会, 2001, 8, 仙台
120. 岩動ちず子,小山理恵,松田壮正,利部輝雄,宇月美和,澤井高志: 妊娠初期絨毛の hCG 分泌
能とAgNORs の発現について ― IPAP; Image Processor for Analytical Pathology を用いた検討 ―,
第 528 回岩手医学会例会, 2002, 1, 盛岡
121. 貝山潤,宇月美和,前田和章,三好照三,嶋村正,澤井高志: 変形性関節症患者関節液中のヒア
ルロン酸の分子量,濃度,粘度についての検討,第 1 回 Biomatrix Forum, 2002, 1, 東京
122. 野田裕,藤田直孝,小林剛,木村克巳,伊藤啓,菅原俊樹,宇野要,小島英悟,渡辺みか,澤井高
志: 広範な進展を示した胆道癌の 1 例,第 54 回日本病理学会東北支部学術集会, 2002, 2, 仙台
国内学会
123. 宇月美和,平田万千代,澤井高志: マイクロウェーブ処理をくわえた脱灰法と免疫組織化学,in situ
hybridization への影響,第 5 回医学マイクロウェーブ研究会・学術集会, 2002, 3, 東京
124. 大内直久,宇月美和,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 再発性多発軟骨炎における病理組織学的検
討 ― 軟骨破壊に関与する蛋白分解酵素群とアポトーシスの発現 ―,第 4 回岩手軟骨研究会,
2002, 3, 盛岡
125. 貝山潤,宇月美和,前田和章,三好照三,嶋村正,澤井高志: 変形性関節症患者の関節液中のヒ
アルロン酸の分子量,濃度,粘稠度についての検討,第 530 回岩手医学会例会, 2002, 3, 盛岡
126. 小林貴樹,菅原岳史,後藤寿裕,早坂朗,田澤豊,宇月美和,澤井高志: 糖尿病網膜症における
眼内サイトカイン濃度の変化 第2報,第 530 回岩手医学会例会, 2002, 3, 盛岡
127. 小林哲人,黒瀬顕,澤井高志: グリオーマにおけるconnective tissue growth factor の発現と血管新
生との関連,第 91 回日本病理学会総会, 2002, 3, 横浜
128. 黒瀬顕,佐々木信人,澤井高志: 混合性結合組織病(MCTD)における肺高血圧症(PH)発生機序
の解明,第 91 回日本病理学会総会, 2002, 3, 横浜
129. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,吉田昌明,吉田渡,平田万千代,大槻昌彦,小川幸恵,木村友
厚,澤井高志: 慢性関節リウマチ患者滑膜組織の SCID マウスへの移植後の病理像について(移植
法と時期,血管との関係),第 91 回日本病理学会総会, 2002, 3, 横浜
130. 岩崎真弓,宇月美和,梅田英幸,澤井高志: 組織計測を用いた肺動脈を構成する成分の加齢的変
化の検討,第 91 回日本病理学会総会 , 2002, 3, 横浜
131. 三浦康宏,宇月美和,黒瀬顕,柴田祐二,岡田信一郎,澤井高志: 硬化性血管腫 2 例の免疫組織
化学染色による組織学的特徴の検討,第 91 回日本病理学会総会, 2002, 3, 横浜
132. 潘立華,山内広平,宇月美和,大谷明夫,名倉宏,澤井高志: 線維化肺組織におけるconnective
tissue growth factor(CTGF)の発現,第 91 回日本病理学会総会, 2002, 3, 横浜
133. 吉田渡,宇月美和,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: In situ zymography を用いた慢性関節リウマチ
滑膜組織のおけるゼラチン分解能の検討,第 34 回日本結合組織学会学術大会, 2002, 4, 浜松
134. 伊藤崇,宇月美和,嶋村正,吉田昌明,澤井高志: 慢性関節リウマチ血清,関節液中の Matrix
metalloproteinase-13 の動態,第 34 回日本結合組織学会学術大会, 2002, 4, 浜松
135. 伊藤吉賢,宇月美和,藤井克之,澤井高志: 滑膜における結合組織成長因子(CTGF)の発現,第
34 回日本結合組織学会学術大会, 2002, 4, 浜松
136. 吉田渡,宇月美和,黒瀬顕,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 画像解析装置による慢性関節リウマチ
(RA)滑膜のゼラチン分解能の検討,第 46 回日本リウマチ学会学術集会, 2002, 4, 神戸
137. 潘立華,山内広平,宇月美和,中西徹,滝川正春,井上洋西,澤井高志: 肺線維症における
connective tissue growth factor(CTGF)の発現,第 46 回日本リウマチ学会学術集会, 2002, 4, 神戸
138. 貝山潤,宇月美和,前田和章,三好照三,嶋村正,澤井高志: 変形性関節症患者関節液中のヒア
ルロン酸の分子量,濃度と粘度についての検討,第 46 回日本リウマチ学会学術集会, 2002, 4, 神
戸
139. 宇月美和,松野博明,遊道和雄,吉田昌明,吉田渡,大槻昌彦,木村友厚,澤井高志: 慢性関節リ
ウマチ患者滑膜組織の SCID マウスへの移植後の病理像について(移植方法と観察時期,および
血管との関係の検討),第 46 回日本リウマチ学会学術集会, 2002, 4, 神戸
140. 伊藤崇,宇月美和,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 慢性関節リウマチ血清・関節液中の Matrix
metalloproteinase(MMP)-13 の動態,第 46 回日本リウマチ学会学術集会, 2002, 4, 神戸
141. 吉田昌明,宇月美和,吉田渡,伊藤崇,大内直久,小山明子,黒瀬顕,澤井高志,嶋村正: ムチラ
ンス型関節炎における骨芽細胞と破骨細胞の組織学的特徴,第 46 回日本リウマチ学会学術集会,
2002, 4, 神戸
国内学会
142. 大内直久,宇月美和,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 再発性多発軟骨炎の病理組織学的検討 ―
軟骨破壊に関与する蛋白分解酵素群とアポトーシスの発現 ―,第 46 回日本リウマチ学会学術集
会, 2002, 4, 神戸
143. 黒瀬顕,佐々木信人,澤井高志: 混合性結合組織病(MCTD)における肺高血圧症(PH)発生機序
の解明,第 46 回日本リウマチ学会学術集会, 2002, 4, 神戸
144. 伊藤吉賢,宇月美和,黒瀬顕,辻美智子,藤井克之,澤井高志: 滑膜における結合組織成長因子
(CTGF)の発現,第 46 回日本リウマチ学会学術集会, 2002, 4, 神戸
145. 久我芳昭,谷口顕,内田詔爾,内田隆,宇月美和,澤井高志,織田弘美,中村耕三: 破骨細胞分
化因子の局在,第 46 回日本リウマチ学会学術集会, 2002, 4, 神戸
146. 小林哲人,黒瀬顕,澤井高志: グリオーマにおけるconnective tissue growth factor の発現,日本脳
腫瘍病理学会, 2002, 5, 広島
147. 三浦康宏,鎌田喜博,柴田祐二,金田祐治,村井和夫,澤井高志: 左顎下腺に発生した
leiomyosarcoma の 1 例,第 55 回日本病理学会東北支部学術集会, 2002, 7, 山形
148. 澤井高志,吉田渡,岩崎真弓: Film In Situ Zymography(FIZ)による間接液中のゼラチン分解能の
検討,第 534 回岩手医学会例会, 2002, 8, 盛岡
149. 潘立華,澤井高志: Pulmonary Sarcoidosis におけるconnective tissue growth factor(CTGF)の発現,
第 534 回岩手医学会例会, 2002, 8, 盛岡
150. 伊藤吉賢,宇月美和,黒瀬顕,山内広平,幅野渉,藤井克之,澤井高志: リウマチでは炎症の慢性
化に伴い関節滑膜におけるCTGFmRNA の発現は低下する ― Real-time quantitative PCR および
Flow cytometry による解析 ―,第 534 回岩手医学会例会, 2002, 8, 盛岡
151. 鎌田喜博,小林由佳,金田裕治,佐藤宏昭,村井和夫,中里龍彦,三浦康宏,菅野祐幸: 小児に
みられた舌根部神経鞘腫の 1 例,第 17 回北奥羽三県地方部会合同学術講演会, 2002, 9, 弘前
152. 吉田渡,宇月美和,岩崎真弓,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: Film in situ zymography(FIZ)を利
用した関節疾患における滑膜組織および関節液のゼラチン分解能の検討,第 12 回日本リウマチ学
会北海道・東北支部学術集会, 2002, 9, 札幌
153. 宇月美和,貝山潤,三好照三,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 関節リウマチ患者の滑膜組織におけ
るヒアルロン酸合成酵素(HAS1, 2, 3)
の mRNA の発現とヒアルロン酸合成酵素活性,第 12 回日本
リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 2002, 9, 札幌
154. 黒瀬顕,佐々木信人,澤井高志: 抗血管内皮細胞抗体の疾患特異性と疾患活動性との関係 ―
MCTD とSSc を中心に ―,第 12 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 2002, 9, 札幌
155. 貝山潤,宇月美和,前田和章,三好照三,嶋村正,澤井高志: 変形性膝関節症関節液中のヒアル
ロン酸の濃度,分子量および関節液の粘度,粘弾性についての検討,第 12 回日本リウマチ学会北
海道・東北支部学術集会, 2002, 9, 札幌
156. 堀井高文,吉田昌明,小山明子,大内直久,吉田渡,安藤貴信,嶋村正,二宮由香里: 骨盤輪の
破壊をきたした脆弱性骨折の 1 例,第 12 回日本リウマチ学会北海道・東北支部学術集会, 2002, 9,
札幌
157. 小林琢也,田中久敏,虫本栄子,千葉晃,澤井高志,宇月美和: ラットにおける実験的咬合干渉が
脳内 c-Fos mRNA 発現に及ぼす影響,第 108 回日本補綴歯科学会学術大会, 2002, 10, 名古屋
158. 小幡史子,堤玲子,平田陸正,佐藤成大: 抗菌ペプチドmCRAMP の大腸菌内大量発現系の構築,
第 75 回日本細菌学会総会, 2002, 4, 横浜
159. 浅岡伸太,小幡史子,高橋清実,堤玲子,稲田捷也,佐藤成大: Stx1 に対する中和抗体は B サブ
ユニット単量体よりも多量体に効率的に結合する性質を持つ,第 6 回腸管出血性大腸菌感染症シ
ンポジウム, 2002, 6, 東京
国内学会
160. 工藤茂高,大内淳,堤玲子,小幡史子,高橋清実,稲田捷也,佐藤成大,長谷川道彦,鈴木泰,藤
岡知昭: マウス腎細胞癌に対する BAI(brain-specific angiogenesis inhibitor 1)遺伝子を用いた抗腫
瘍効果の基礎的検討,第 56 回日本細菌学会東北支部総会, 2002, 8, 盛岡
161. 稲田捷也,八重樫泰法,佐藤信博,佐藤成大,遠藤重厚: 高感度エンドトキシン測定法の敗血症診
断における有用性の検討,第 77 回日本感染症学会総会, 2003, 4, 福岡
162. 宇月美和,貝山潤,三好照三,澤井高志: 関節リウマチ患者の滑膜組織におけるヒアルロン酸合成
酵素(HAS1, 2, 3)の mRNA の発現と合成酵素活性,第 2 回 Biomatrix Forum, 2003, 1, 東京
163. 菅野祐幸,小野寺英恵,遠藤幹也,千田勝一,赤坂俊英,澤井高志: 慢性活動性 EB ウイルス感染
症に伴う蚊過敏症虫刺部における血管炎病変,第 538 回岩手医学会例会, 2003, 1, 盛岡
164. 菅野祐幸: ウイルス疾患と免疫異常,第 6 回免疫と疾患研究会, 2003, 1, 仙台
165. 別府高明,井上敬,柴田祐二,黒瀬顕,中村眞一,荒井啓史,小笠原邦昭,小川彰: グリオーマの
術前診断における拡散テンソル MRI を用いた fractional anisotropy 値の有用性,第 539 回岩手医
学会例会, 2003, 2, 盛岡
166. 伊藤吉賢,宇月美和,山内広平,幅野渉,藤井克之,澤井高志: 関節リウマチの滑膜血管新生に
おけるCTGF の関与,第 5 回岩手軟骨研究会, 2003, 2, 盛岡
167. 澤井高志,菅野祐幸,吉田渡,岩崎真弓: Film In Situ Zymography(FIZ)による関節液中のゼラチ
ン分解能の検討(第 2 報)― 活性化と活性抑制について ―,第 540 回岩手医学会例会, 2003, 3,
盛岡
168. 小林哲人,黒瀬顕,別府高明,荒井啓史,澤井高志,小川彰: 神経膠腫におけるconnective tissue
growth factor(CTGF)の発現と血管新生への関与,第 540 回岩手医学会例会, 2003, 3, 盛岡
169. 三浦康宏,菅野祐幸,鎌田喜博,柴田祐二,駒井悦子,金田裕治,村井和夫,大谷明: 腫瘍細胞
の一部が myofibroblast への分化を示した左顎下腺 fibrosarcoma の 1 症例,第 540 回岩手医学会
例会, 2003, 3, 盛岡
170. 菅野祐幸,駒井悦子,澤井高志: ヒトT 細胞株におけるEB ウイルスの小 RNA EBER による腫瘍壊
死因子の発現誘導,第 92 回日本病理学会総会, 2003, 4, 福岡
171. 菅野祐幸,小野寺英恵,遠藤幹也,駒井悦子,千田勝一,赤坂俊英,澤井高志: 慢性活動性 EB
ウイルス感染症に伴う蚊過敏症虫刺部における血管炎病変,第 92 回日本病理学会総会, 2003, 4,
福岡
172. 宇月美和,貝山潤,三好照三,吉田昌明,嶋村正,平田万千代,澤井高志: 関節リウマチ患者の滑
膜組織におけるヒアルロン酸合成酵素(HAS1, 2, 3)の mRNA の発現と合成酵素活性,第 92 回日
本病理学会総会, 2003, 4, 福岡
173. 三浦康宏,菅野祐幸,鎌田喜博,柴田祐二,駒井悦子,金田裕治,村井和夫,大谷明夫,澤井高
志: 腫瘍細胞の一部が myofibroblast への分化を示した左顎下腺 fibrosarcoma の 1 症例,第 92 回
日本病理学会総会, 2003, 4, 福岡
174. 大内直久,宇月美和,岩崎真弓,吉田昌明,菅野祐幸,澤井高志: 再発性多発軟骨炎における病
理組織学的検討 ― 軟骨破壊における蛋白分解酵素群とアポトーシスの関与 ―,第 92 回日本病
理学会総会, 2003, 4, 福岡
175. 潘立華,別府高明,小林哲人,黒瀬顕,山内広平,小川彰,澤井高志: Glioblastoma における
Connective tissue growth factor(CTGF)発現,第 92 回日本病理学会総会, 2003, 4, 福岡
176. 小林哲人,黒瀬顕,小川彰,澤井高志: 神経膠腫におけるconnective tissue growth factor(CTGF)
の発現と血管新生への関連,第 92 回日本病理学会総会, 2003, 4, 福岡
177. 吉田渡,宇月美和,岩崎真弓,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 画像解析装置を用いた関節リウマチ
関節液におけるゼラチン分解能の検討,第 47 回日本リウマチ学会総会・学術集会, 2003, 4, 東京
国内学会
178. 吉田昌明,宇月美和,一戸貞文,吉田渡,大内直久,遠藤康二郎,小山明子,安藤貴信,澤井高
志,嶋村正: RA の膝関節近傍に発生する巨大骨嚢腫の発生機序,第 47 回日本リウマチ学会総
会・学術集会, 2003, 4, 東京
179. 伊藤吉賢,宇月美和,黒瀬顕,藤井克之,澤井高志: 滑膜培養細胞におけるCTGFmRNAの発現
― Real-time quantitative PCR 法による解析 ―,第 47 回日本リウマチ学会総会・学術集会, 2003, 4,
東京
180. 貝山潤,宇月美和,三好照三,前田和章,嶋村正,澤井高志: 変形性膝関節症関節液の粘弾性に
ついて,第 47 回日本リウマチ学会総会・学術集会, 2003, 4, 東京
181. 宇月美和,貝山潤,三好照三,吉田昌明,嶋村正,澤井高志: 関節リウマチ患者の滑膜組織におけ
るヒアルロン酸合成酵素(HAS1, 2, 3)
の mRNA の発現と合成酵素活性,第 47 回日本リウマチ学会
総会・学術集会, 2003, 4, 東京
182. 小林琢也,田中久敏,虫本栄子,千葉晃,澤井高志,宇月美和: 咀嚼時における実験的咬合干渉
とラット脳内ストレス応答,第 109 回日本補綴歯科学会学術大会, 2003, 5, 東京
183. 千葉晃,田中久敏,虫本栄子,小林琢也,澤井高志,宇月美和: ラットにおける咬合干渉が HPA 系
ストレス反応に及ぼす影響,第 109 回日本補綴歯科学会学術大会, 2003, 5, 東京
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
184. 佐々木真理,及川博文,江原茂,玉川芳春: 頚部動脈の複数回造影 3D MR,第 101 回日本医学
放射線学会北日本地方会, 1999, 11, 福島
185. 佐々木真理,及川博文,江原茂,玉川芳春: Fast STIR による間脳の MR 所見,第 27 回日本磁気
共鳴医学会大会, 1999, 9, 東京
186. 佐々木真理,及川博文,江原茂,玉川芳春: Fast STIR による視床内亜核の描出,第 100 回日本医
学放射線学会北日本地方会, 1999, 6, 仙台
187. 及川浩,玉川芳春: Proton MRS からみた脳血管性痴呆とアルツハイマー型痴呆の違いについて
― 白質と皮質における代謝の違いについて ―,第 27 回日本磁気共鳴医学会大会, 1999, 9, 東京
188. 及川博文,佐々木真理,江原茂,玉川芳春: 黒質の正常 MR 所見,第 100 回日本医学放射線学
会北日本地方会, 1999, 6, 仙台
189. 安田重, 道又利, 鈴木満, 小原ケイ子, 小野直之, 酒井明夫: 多彩な精神症状を呈した Binswanger
病の 2 例,第 53 回東北精神神経学会, 1999, 9, 盛岡
190. 佐々木真理,及川博文,江原茂,玉川芳春: 3 Tesla MRI における中脳低信号と黒質の関係,第
103 回日本医学放射線学会北日本地方会, 2000, 12, 仙台
191. 佐々木真理,及川博文,江原茂,玉川芳春: 基底核の MRI : 腹側線条体,腹側淡蒼球,視床下核
の正常所見,第 28 回 日本磁気共鳴医学会大会, 2000, 10, 京都
192. 及川浩,玉川芳春: アルツハイマー型痴呆患者の重症度と脳内の領域別代謝変化について,第
28 回日本磁気共鳴医学会大会, 2000, 10, 京都
193. 及川博文,佐々木真理,江原茂,玉川芳春: 黒質病変の MR 所見,第 103 回日本医学放射線学
会北日本地方会, 2000, 10, 仙台
194. 佐々木真理,及川博文,江原茂,玉川芳春: 3 Tesla 装置における黒質の MR 所見,第 60 回日本
医学放射線学会学術発表会, 2001, 4, 神戸
195. 安田重, 鈴木満, 小笠原邦昭, 小林正和, 小川彰, 酒井明夫: 精神分裂病における音楽幻聴の病巣
局在,第 8 回 NMCC 共同利用研究成果発表会, 2001, 5, 盛岡
国内学会
196. 安田重, 鈴木満, 小笠原邦昭, 小林正和, 小川彰, 酒井明夫:精神分裂病における音楽幻聴の病巣
局在: PET による検討, 第 21 回岩手県核医学懇話会, 2001, 7, 盛岡
197. 井上敬,小笠原邦昭,佐々木真理,小川彰,玉川芳春,椛沢宏之,Louis Lauzon: 脳神経外科臨
床における3.0 tesla MRI の有用性: 高解像度画像,拡散強調画像,造影 MRI による検討, 第 29
回日本磁気共鳴医学会大会, 2001, 9, 筑波
198. 井上敬,別府高明,小笠原邦昭,小川彰:3DAC で神経線維障害を認めなかった脳梁部 glioma
の 1 例, 第 36 回日本脳神経外科学会東北地方会, 2001, 9, 青森
199. 井上敬,小川彰,小笠原邦昭,紺野広: 3 テスラ MRI を用いた脳血流評価,第 25 回北日本脳神
経外科連合会, 2001, 6, 富山
200. 井上敬,小笠原邦昭,紺野広,小川彰: 脳虚血患者における超高磁場 MRI による脳血流評価:
SPECT との比較,第 8 回東北脳循環カンファランス, 2001, 10, 仙台
201. 井上敬,小笠原邦昭,小川彰,Louis Lauzon,椛沢宏之: 脳神経外科術前評価における3.0 テスラ
MRI の有用性,第 60 回日本脳神経外科学会総会, 2001, 10, 岡山
202. 松浦秀樹,紺野広,小川彰,佐々木真理,井上敬,小笠原邦昭: 下唐湊俊彦,脳神経領域における
生体材料の MRI 画像に及ぼす影響,第 60 回日本脳神経外科学会総会, 2001, 10, 岡山
203. 佐々木真理,松永悟,冨澤伸行,玉川芳春,小川博之,井上敬,小川彰: 3 Tesla 装置を用いたヒト,
イヌ,ネコ海馬体の MR 比較解剖,第 29 回日本磁気共鳴医学会大会, 2001, 9, つくば
204. 佐々木真理,松永悟,冨澤伸行,遠山稿二郎,玉川芳春,小川博之: 3 Tesla 装置を用いたイヌ,ネ
コ脳の MR 所見,第 29 回日本磁気共鳴医学会大会, 2001, 9, つくば
205. 佐々木真理,及川博文,江原茂,玉川芳春: 3 Tesla MRI におけるGd-DTPA 造影増強効果の基礎
的検討,第 105 回日本医学放射線学会北日本地方会, 2001, 11, 仙台
206. 井上敬,小笠原邦昭,小川彰,七条文雄,永廣信治: 日本ギガビットネットワークを利用した症例検
討,第 11 回日本脳神経外科コンピュータ研究会, 2002, 1, 大阪
207. 井上敬,小笠原邦昭,小川彰: 脳神経外科術前診断における3.0Tesla MRI の有用性,第2回岩手
医科大学先端医療研究センター公開シンポジウム, 2002, 2, 盛岡
208. 松浦秀樹,井上敬,小笠原邦昭,紺野広,小川彰: 脳神経外科生体材料に由来するMRI アーチフ
ァクトの 0.5, 1.5, 3.0Tesla 装置における定量的評価,第2回岩手医科大学先端医療研究センター公
開シンポジウム, 2002, 2, 盛岡
209. 井上敬,小笠原邦昭,小川彰,佐々木真理,玉川芳春: 3.0Tesla MRI による解剖学的構築からの
中心溝同定: fMRI を超えられるか? 第 11 回脳神経外科手術と機器学会学術集会(CNTT)
, 2002,
2, 甲府
210. 松浦秀樹,紺野広,佐々木真理,井上敬,小笠原邦昭,小川彰: 脳神経領域における生体材料の
MRI 画像に及ぼす影響 ― 0.5T,1.5T 及び 3.0T MR 装置を用いた定量評価 ―,第 11 回脳神経
外科手術と機器学会学術集会(CNTT), 2002, 4, 甲府
211. 紺野広,松浦秀樹,佐々木真理,井上敬,小笠原邦昭,小川彰,下唐湊俊彦: 歯科材料の磁化率
と3.0 テスラーMRI 撮像アーチファクト,第 11 回脳神経外科手術と機器学会学術集会(CNTT)
,
2002, 4, 甲府
212. 井上敬,小笠原邦昭,紺野広,小川彰: 3.0Tesla MRI による脳循環予備能評価,第 31 回日本脳
卒中の外科学会, 2002, 4, 仙台
213. Sasaki M, Oikawa H, Tamakawa Y: Internal structures of cerebral gray matter at 3 Tesla: MR imaging
using fast short inversion-time inversion-recovery technique, 第 2 回岩手医科大学先端医療研究セ
ンター公開シンポジウム, 2002, 2, 盛岡
国内学会
214. 柴田恵理,大塚耕太郎,酒井明夫,奥寺利男,間藤光一,金沢ひづる,山田聡敦,丸田真樹,高
谷友希,川村諭: 下垂体腫大と高プロラクチン血症を伴った周期性精神病,日本精神神経学会総
会, 2003, 5, 東京
215. 山田聡敦,高谷友希,金沢ひづる,及川暁,酒井明夫: 神経内科,麻酔科へのコンサルテーション
によって改善した悪性(致死性)緊張病の 1 例,日本精神神経学会総会, 2003, 5, 東京
216. 及川博文,佐々木真理,遠山稿二郎,江原茂: 3 Tesla MRI による動物脳の Gd-DTPA 還流固定
MR microscopy,第 31 回日本磁気共鳴医学会大会, 2003, 9, 富士吉田
国内学会
講演
病態解明部門(生理部門)
1.
立川英一: 薬用人蔘の副腎に対する薬効 ― ステロイド型サポニンとホルモン分泌 ―,132 回日本
獣医学会, 2001, 10, 盛岡
治療法検討部門(病理部門)
2.
Inada K: Diagnostic value of endotoxin levels measured by endotoxin-specific limulus test. IBC
(International Business Communications) Congress, 1999, 1, Baltimore (USA)
3.
鈴木満: 大脳白質の生後発達過程―グリア複合体の多焦点的発達について―,東北老年期脳障
害研究会, 1999, 3, 仙台
4.
澤井高志: 慢性関節リウマチの病理学的特徴,群馬地区リウマチ教育研修会, 1999, 6, 高崎
5.
澤井高志: 関節炎の病理学的特徴,第 25 回リウマチ中央教育研修会, 1999, 7, 名古屋
6.
平田陸正: 難治性感染症治療への新戦略 昆虫からヒトに至る生体防御系を利用して,第 3 回岩手
NMC クラブ 特別講演, 1999, 2, 岩手
7.
平田陸正: 難治性感染症治療への新しい戦略 生体のもつ防御能を利用して,第 22 回ホノミ漢方
会みちのく地区大会, 1999, 4, 仙台
8.
稲田捷也: エンドトキシン,β-グルカン測定の意義,臨床微生物研究会, 1999, 5, 東京
9.
澤井高志: 遠隔病理診断(テレパソロジー)の現況と問題点,第 25 回日本医学会総会, 1999, 4, 東
京
10. 澤井高志: 遠隔病理診断(テレパソロジー)に関する遠隔医療班・病理分科会の 3 年間の活動内容
と今後の実用化に対する見通し,第 3 回遠隔医療研究会, 1999, 4, 東京
11. 澤井高志: 広域的病理診断学の展望 マルチメディア時代の病理診断 ― 遠隔病理診断(テレパソ
ロジー)の現状と問題点,第 46 回日本臨床病理学会総会, 1999, 11, 熊本
12. 宇月美和,澤井高志: 慢性関節リウマチ滑膜組織と関節液におけるurocortin とCRF receptor の発
現,第 3 回免疫と疾患研究会, 2000, 2, 仙台
13. 澤井高志: 病理学的にみた慢性関節リウマチ(RA)の軟骨・骨破壊の特徴,第 4 回東京リウマチフォ
ーラム, 2000, 2, 東京
14. 宇月美和,澤井高志: 画像解析装置を用いた病理組織の定量的解析とIPAP を用いた酵素組織化
学の定量化,第 89 回日本病理学会総会, 2000, 4, 大阪
15. 澤井高志: 慢性関節リウマチにおける軟骨・骨破壊の病理,2000 関節外科フォーラム, 2000, 6, 仙
台
16. 黒瀬顕: Laser scanning cytometry,第 11 回日本サイトメトリー学会技術講習会, 2000, 11, 東京
17. 平田陸正: 難治性感染症の防御 生体防御因子による新戦略,蘭州生物製品研究所, 2000, 5,
州(中国)
蘭
18. 稲田捷也: エンドトキシンの測定法をめぐって,第4回エンドトキシン血症治療研究会, 2000, 1, 東京
19. 稲田捷也: エンドトキシン測定法,長崎県臨床衛生検査技師会研修会, 2000, 2, 長崎
20. 澤井高志: 遠隔医療の現状と問題点,第 41 回日本歯科医療管理学会学術大会, 2000, 7, 盛岡
21. 澤井高志,開原成允: テレパソロジーの現状と問題点,第 62 回日本臨床外科学会総会, 2000, 11,
名古屋
国内学会
22. 澤井高志: 遠隔病理診断の有効性,平成 12 年度厚生科学研究(医療技術評価総合研究)推進事
業 研究成果発表会市民公開シンポジウム, 2000, 11, 浜松
23. 宇月美和,澤井高志,渡辺知幸,桂泰典: ハイテクリサーチセンター機器利用セミナー;病理画像解
析システム(image processor for analytical pathology: IPAP)を用いた病理標本(免疫組織化学,in
situ hybridization)の定量化,第 520 回岩手医学会例会, 2001, 3, 盛岡
24. 阿部隆志,東儀英夫: アルツハイマー病とフリーラジカル,第 43 回日本老年医学会学術集会, 2001,
6, 大阪
25. 黒瀬顕: レザースキャニングサイトメトリー ─ 形態観察を可能にしたサイトメトリーの新技術 ―,第
17 回日本臨床細胞学会岩手支部集談会, 2001, 2, 盛岡
26. 稲田捷也: エンドトキシン学 2001,第 7 回大阪血液浄化・体外環境研究会, 2001, 2, 大阪
27. 澤井高志: 膠原病にみられる特徴的な病理組織像,第 27 回リウマチ中央教育研修会, 2001, 7, 大
阪
28. 宇月美和,澤井高志: 関節疾患における免疫組織化学とin situ hybridization,第 10 回硬組織生
物学会総会, 2001, 8, 盛岡
29. 澤井高志: テレパソロジーの現状と展望,第 91 回日本病理学会総会, 2002, 3, 横浜
30. 澤井高志: 関節リウマチにおいて関節はいかに壊れていくか,平成 14 年度北海道・東北地区リウマ
チのケア研修会, 2002, 9, 盛岡
31. 稲田捷也: レジオネラ属菌の基礎知識,レジオネラ対策セミナー, 2002, 11, 盛岡
32. 稲田捷也: 血中エンドトキシン量をどう評価するか,第 3 回甲信急性血液浄化療法研究会特別講演,
2002, 11, 松本
33. 遠山稿二郎: 神経再生療法の基礎 ― 神経系を構築する細胞から考える ―,第134回日本獣医学
会, 2002, 9, 岐阜
34. 遠山稿二郎: 神経組織の再生 ― グリア細胞の役割を考える ―,第13回東北実験動物研究会,
2002, 10, 盛岡
35. 宇月美和: マイクロウェーブを用いた標本処理の実際,日本顕微鏡学会 関東支部 第 27 回講演
会, 2003, 3, 東京
神経再生・変性研究部門(画像解析部門)
36. 佐々木真理: 脳の MR 解剖: update,第 11 回新潟 MR 画像研究会, 1999, 9, 新潟
37. 佐々木真理: 脳疾患の MRI: MRI 検査法,放射線科専門医会 1999 年度ミッドサマーセミナー,
1999,7, 東京
38. 佐々木真理: 頭部領域の撮像におけるT1 コントラスト利用の有用性,第 2 回 MR Masters, 1999, 4,
東京
39. 佐々木真理: 知っておきたい脳機能解剖,2000 年度放射線科専門医会ミッドサマーセミナー,
2000,7, 東京
40. 佐々木真理: 脳の MR 解剖: update,第 45 回静岡県 MRI 研究会, 2000, 6, 静岡
41. 佐々木真理: 臨床に役立つ脳の MRI 解剖,第 60 回日本医学放射線学会学術発表会, 2001, 4, 神
戸
42. 佐々木真理: 超高磁場 MRI の現状と将来,第 24 回四国 MR 研究会, 2001, 3, 松山
43. Sasaki M: Hippocampal formation and temporal lobe epilepsy, Asian-Oceanian Seminars on
Diagnostic and Interventional Radiology, 2001, 6, Sapporo
国内学会
44. 川村諭: White matter disease の概念とその形態学的基盤,第 6 回東北精神分裂病研究会, 2001, 6,
仙台
45. 佐々木真理: 超高磁場 MRI による脳の機能解剖,第 4 回北海道動態診断セミナー, 2001, 6, 札幌
46. 佐々木真理: MRI による視床下核の同定,第 16 回日本大脳基底核研究会, 2001, 7, 三島
47. 佐々木真理: てんかんの画像診断,第 2 回北里ニューロサイエンスフロンティア, 2001, 9, 相模原
48. 佐々木真理: 3 Tesla MRI の基礎と実際,第 5 回 MR Masters, 2001, 9, つくば
49. 小川彰: 脳卒中最新の治療と予防,第 10 回市民公開講座, 2001, 8, 名古屋
50. 佐々木真理: てんかん,痴呆疾患の MRI,第 8 回熊本メディカルイメージング研究会, 2001, 10, 熊
本
51. 佐々木真理: 超高磁場 MRI の現状と将来,第 8 回熊本メディカルイメージング研究会, 2001, 10, 熊
本
52. 佐々木真理: 3 Tesla MRI の現状と将来,第 22 回群馬 MR 医学研究会, 2001, 11, 前橋
53. 佐々木真理: 超高磁場 MRI の現状と将来,第 73 回秋田小児神経症例検討会, 2001, 11, 秋田
54. Inoue T, Ogasawara K, Ogawa A: Clinical Impacts of 3.0 Tesla MR Imaging in Neurosurgery, MRI
2002 Clinical Update and Practical Applications postgraduate course, 2002, 2, Kauai
55. 佐々木真理: ヒトの中枢神経疾患,日本獣医臨床病理学会 2002 年大会, 2002, 2, 東京
56. 佐々木真理: 高磁場 3 Tesla MRI,第 26 回 Radiology Update 学術講演会, 2002, 3, 東京
57. 佐々木真理: 脳腫瘍画像診断の pitfall,第 4 回山口県脳腫瘍シンポジウム, 2002, 5, 宇部
58. 佐々木真理: MRI 時代の脳 CT: 血管障害を中心に,第 2 回山形デジタル画像セミナー, 2002, 6, 山
形
59. 佐々木真理: 神経画像解剖と神経線維連絡の知識:側頭葉,辺縁系,第 22 回神経放射線ワークシ
ョップ, 2002, 7, 米子
60. 佐々木真理: 画像コントラストとパルス系列,第 24 回日本磁気共鳴医学会 MR 基礎講座, 2002, 8,
京都
61. 佐々木真理: 超高磁場 3 Tesla MRI の現状と将来,第 1 回東北 MR 技術研究会, 2002, 9, 仙台
62. 佐々木真理: 脳卒中におけるMDCT の役割と将来展望,第 3 回七隈神経画像勉強会, 2002, 12,
福岡
63. 佐々木真理: MDCT の現状と将来 ― 神経系を中心に ―,フィリップスIDT セミナー, 2002, 11,
福岡
64. 佐々木真理:T1, T2, T2*とは何か,基礎の基礎:T1 とinversion recovery,第 38 回日本医学放射線
学会秋季臨床大会, 2002, 10, 秋田
65. 佐々木真理: エビデンスに基づく脳血管障害の画像診断,日本放射線科専門医会放射線診療ガイ
ドライン策定委員会ワーキンググループ会議, 2002, 9, 東京
66. 佐々木真理: 神経伝達物質と受容体,第 23 回神経放射線ワークショップ, 2003, 7, 那須
67. 佐々木真理: MDCT と超高磁場 MRI の現状と課題,日立メディコ技術講演会, 2003, 7, 柏
68. 佐々木真理: 脳血管障害の画像診断 ― 急性期脳梗塞を中心に ―,第 5 回信州脳血管内治療研
究会, 2003, 5, 松本
69. 佐々木真理: MDCT の現状と将来 ― 脳血管障害を中心に ―,第 27 回宮崎 CT 研究会, 2003, 5,
宮崎
国内学会
70. 佐々木真理: 脳血管障害におけるMSCT の意義: 現状と将来,2003 Multislice CT advanced
seminar, 2003, 3, 横浜
71. 佐々木真理: MDCT の現状と将来 ― 脳血管障害を中心に ―,The 4th CT conference, 2003, 3, 岡
山
72. 佐々木真理: 超高磁場 MRI の現状と将来,第 16 回栃木 MR 医学研究会, 2003, 3, 宇都宮
73. 佐々木真理:: 超高磁場 MRI とMDCT の現状と将来,第 8 回小児神経症例検討会, 2003, 2, 山形
74. 佐々木真理: 16 列 MDCT と3Tesla MRI のインパクト― どこまでみえるのか ―,第 26 回日本脳神
経 CI 学会総会, 2003, 2, 名古屋
75. 佐々木真理: MELT-Japan における画像診断の標準化,循環器病研究委託費 超急性期虚血性脳
血管障害に対する非侵襲的診断 モニタリングシステムの構築に, 2003, 1, 京都
国内学会
Ⅴ 研究者リスト
国内学会
国内学会
研究者リスト (50 音順)
名
阿部
阿部
飯野
前
隆志
由美子
和美
池本
磯貝
糸原
稲田
桂子
恵美子
重美
捷也
所
属
神経内科学
富山医薬大 整形外科
脊髄損傷モデルでの Fas-Fas ligand系を介したアポトーシスについて
浜松医大 内科学第二
国立療養所南花巻病院
corticotropin releasing factor (CRF)ファミリー神経ペプチドとその受容体の炎症性疾患にお
ける発現
大脳白質の細胞構築と生後発達過程の形態学的研究
北海道医療大 歯 口腔衛生学
生体分子 CAP18 ペプチドの,微生物感染に対する役割とその臨床応用
理研 脳科学総研 行動遺伝
CNSおよび PNS における神経軸索再生時のグリア細胞の役割
細菌学
細菌学
井上 敬
課題名 (◎ 研究代表)
◎ アルツハイマー病とフリーラジカル
◎
◎
神経伝達物質アナンダマイドは好中球を活性化する
細菌性髄膜炎のカイコプラズマ(SLP)試験による迅速鑑別診断法
超高磁場(
3 Tesla)MRI におけるアルツハイマー病大脳白質拡散異方性の変化
脳神経外科学
パーキンソン 病における黒質緻密層超高磁場(
3 Tesla)
MRI 所見
超高磁場 MRI を用いた大脳白質病変の形態学的研究
宇月 美和
病理学第一
◎
神経損傷とその修復に関する研究:脳神経外科領域における検討
corticotropin releasing factor (CRF)ファミリー神経ペプチドとその受容体の炎症性疾患にお
ける発現
脊髄損傷モデルでの Fas-Fas ligand系を介したアポトーシスについて
槍沢 公明
江原 茂
神経内科学
◎
ニコチン性アセチルコリン受容体 a7 の発現機構と神経細胞形質との関連
遠藤 重厚
及川 博文
大岡 静衣
小笠原 邦昭
小川 彰
救急医学
神経伝達物質アナンダマイドは好中球を活性化する
放射線医学
超高磁場 MR 装置を用いた基底核,辺縁系の画像解析
東京大 微生物学
向神経性ウイルスの感染機序と神経回路解析法の開発
脳神経外科学
神経損傷とその修復に関する研究:脳神経外科領域における検討
超高磁場 MR 装置を用いた基底核,辺縁系の画像解析
放射線医学
超高磁場 MR microscopy を用いた動物脳の画像解析
沖
隆
奥寺 利男
小熊 恵二
奥山 雄
小野寺 悟
小幡 史子
蠣崎 淳
樫本 威志
脳神経外科学
◎
神経損傷とその修復に関する研究:脳神経外科領域における検討
神経精神科学
損傷脳における炎症性細胞遊走,集簇のトロンビンの関与の解明
Neoplastic cells and proliferating endothelial cells express connective tissue growth factor
(CTGF) in glioblastoma
脳血管平滑筋におけるagonist 収縮の発生とその増強機構
corticotropin releasing factor (CRF)ファミリー神経ペプチドとその受容体の炎症性疾患にお
ける発現
超高磁場 MRI を用いた大脳白質病変の形態学的研究
岡山大 医 細菌学
生体分子 CAP18 ペプチドの,微生物感染に対する役割とその臨床応用
神経精神科学
大脳白質の細胞構築と生後発達過程の形態学的研究
浜松医大 内科学第二
解剖学第二
細菌学
◎
◎
赤核の線維連絡:運動制御系の進化(
何故ゾウの鼻はヒトの手の様に働くか)
マウス中枢神経系へのベロ毒素の作用
薬理学・薬剤部
薬用人蔘成分の副腎皮質コルチゾル産生に対する効果
薬理学
薬用人蔘サポニンとそれら代謝物のウシ副腎髄質細胞からのカテコールアミン 分泌に対す
る作用
ニューロステロイドの神経伝達に対する作用:ウシ副腎髄質細胞を神経モデルとした研究
薬用人蔘成分の副腎皮質コルチゾル産生に対する効果
厚朴とその成分のウシ副腎髄質細胞からのカテコールアミン分泌に対する作用
川崎 敏
生理学第一
◎
単量体型 G蛋白 Rho によるセロトニンで発生する内向き電流応答の調節機構
脳血管平滑筋におけるagonist 収縮の発生とその増強機構
FSH 受容体及びアデノシン受容体応答に対するATP 受容体刺激による抑制作用
プロゲステロンによる受容体応答に対する抑制作用
川村 諭
木村 眞吾
大脳白質の細胞構築と生後発達過程の形態学的研究
神経精神科学
生理学第一
◎
AMPA 様受容体による K+電流応答の Ca カルモジュリンとPP2A による調節
単量体型 G蛋白 Rho によるセロトニンで発生する内向き電流応答の調節機構
脳血管平滑筋におけるagonist 収縮の発生とその増強機構
FSH 受容体及びアデノシン受容体応答に対するATP 受容体刺激による抑制作用
木村 友厚
富山医薬大 整形外科
脊髄損傷モデルでの Fas-Fas ligand系を介したアポトーシスについて
国内学会
名 前
工藤 賢三
所
属
薬理学
課題名 (◎ 研究代表)
◎ ニューロステロイドの神経伝達に対する作用:ウシ副腎髄質細胞を神経モデルとした研究
薬用人蔘サポニンとそれら代謝物のウシ副腎髄質細胞からのカテコールアミン 分泌に対す
る作用
超高磁場(
3 Tesla)MRI におけるアルツハイマー病大脳白質拡散異方性の変化
工藤 雅子
神経内科学
久保 慶高
久保・渡辺抄子
熊谷 美保
脳神経外科学
損傷脳における炎症性細胞遊走,集簇のトロンビンの関与の解明
医学部眼科学
細胞の成熟度と細胞内カルシウム変動の関係について
歯学部 歯科麻酔学
黒瀬 顕
病理学第一
◎
ラット上頸神経節の神経細胞並びに衛星細胞,及び坐骨神経周膜の細胞内カルシウム濃
度に及ぼす ATP の効果
グリオーマ細胞および脳血管内皮細胞増生への CTGF の影響
◎
Neoplastic cells and proliferating endothelial cells express connective tissue growth factor
(CTGF) in glioblastoma
脳血管平滑筋におけるagonist 収縮の発生とその増強機構
パーキンソン 病における黒質緻密層超高磁場(
3 Tesla)
MRI 所見
幸治 孝 裕
小林 哲人
斉藤 立華
生理学第一,脳神経外科学
病理学第一
◎
斎野 朝幸
医学部解剖学第二
◎
グリオーマ細胞および脳血管内皮細胞増生への CTGF の影響
脳神経外科学
◎
佐々木 和彦
生理学第一
Neoplastic cells and proliferating endothelial cells express connective tissue growth factor
(CTGF) in glioblastoma
脳細動脈壁平滑筋細胞の細胞内カルシウム濃度変動のイメージング
ラット上頸神経節の神経細胞並びに衛星細胞,及び坐骨神経周膜の細胞内カルシウム濃
度に及ぼす ATP の効果
バイオイメージングと光障害
単量体型 G蛋白 Rho によるセロトニンで発生する内向き電流応答の調節機構
AMPA 様受容体による K+電流応答の Ca カルモジュリンとPP2A による調節
FSH 受容体及びアデノシン受容体応答に対するATP 受容体刺激による抑制作用
脳血管平滑筋におけるagonist 収縮の発生とその増強機構
プロゲステロンによる受容体応答に対する抑制作用
佐々木 克也
佐々木 真理
大脳白質の細胞構築と生後発達過程の形態学的研究
眼科学
放射線医学
◎
◎
超高磁場 MR 装置を用いた基底核,辺縁系の画像解析
超高磁場 MR microscopy を用いた動物脳の画像解析
超高磁場(
3 Tesla)MRI におけるアルツハイマー病大脳白質拡散異方性の変化
パーキンソン 病における黒質緻密層超高磁場(
3 Tesla)
MRI 所見
佐々木 由佳
笹野 公伸
佐藤 成大
岩手県立中央病院精神科
大脳白質の細胞構築と生後発達過程の形態学的研究
東北大 医 病理診断学
CRF ファミリー神経ペプチドとその受容体の炎症性疾患における発現
細菌学
◎
◎
AIDSでみられる空胞性脊髄症に関する病理組織学的研究とHIV の分子疫学
腸管出血性大腸菌感染症における抗 LPS抗体産生の動態に関する研究
マウス中枢神経系へのベロ毒素の作用
佐藤 千久美
佐藤 洋一
澤井 高志
神経伝達物質アナンダマイドは好中球を活性化する
アルツハイマー病とフリーラジカル
神経内科学
医学部解剖学第二
病理学第一
◎
◎
◎
細胞の成熟度と細胞内カルシウム変動の関係について
バイオイメージングと光障害
脳細動脈壁平滑筋細胞の細胞内カルシウム濃度変動のイメージング
ラット上頸神経節の神経細胞並びに衛星細胞,及び坐骨神経周膜の細胞内カルシウム濃
度に及ぼす ATP の効果
脊髄損傷モデルでの Fas-Fas ligand系を介したアポトーシスについて
corticotropin releasing factor (CRF)ファミリー神経ペプチドとその受容体の炎症性疾患にお
ける発現
グリオーマ細胞および脳血管内皮細胞増生への CTGF の影響
四戸 豊
歯学部歯科麻酔学
小豆島 正典
歯科放射線学
損傷脳における炎症性細胞遊走,集簇のトロンビンの関与の解明
Neoplastic cells and proliferating endothelial cells express connective tissue growth factor
(CTGF) in glioblastoma
ラット上頸神経節の神経細胞並びに衛星細胞,及び坐骨神経周膜の細胞内カルシウム濃
度に及ぼす ATP の効果
[11C]コリンの有用性に関する基礎的検討とPET 用標識薬剤の迅速,簡便な合成法の開
発
国内学会
名 前
菅原 淳
所
属
病理学第一
課題名 (◎ 研究代表)
◎
損傷脳における炎症性細胞遊走,集簇のトロンビンの関与の解明
Neoplastic cells and proliferating endothelial cells express connective tissue growth factor
(CTGF) in glioblastoma
大脳白質の細胞構築と生後発達過程の形態学的研究
鈴木 満
神経精神科学
鈴木 倫保
世良 耕一郎
山口大学 脳神経外科学
損傷脳における炎症性細胞遊走,集簇のトロンビンの関与の解明
サイクロトロンセンター
高島 浩一郎
高橋 和広
高橋 清実
生理学第一
[11C]コリンの有用性に関する基礎的検討とPET 用標識薬剤の迅速,簡便な合成法の開
発
プロゲステロンによる受容体応答に対する抑制作用
◎
◎
◎
CRF ファミリー神経ペプチドとその受容体の炎症性疾患における発現
東北大 医 医学生物化学
細菌学
超高磁場 MRI を用いた大脳白質病変の形態学的研究
◎
腸管出血性大腸菌が産生するベロ毒素は脳に作用するか —ウサギモデルの検討—
AIDSでみられる空胞性脊髄症に関する病理組織学的研究とHIVの分子疫学
マウス中枢神経系へのベロ毒素の作用
細菌性髄膜炎のカイコプラズマ(SLP)試験による迅速鑑別診断法
高橋 智
神経内科学
高橋 純子
神経内科学
◎
◎
超高磁場(
3 Tesla)MRI におけるアルツハイマー病大脳白質拡散異方性の変化
パーキンソン 病における黒質緻密層超高磁場(
3 Tesla)
MRI 所見
超高磁場(
3 Tesla)MRI におけるアルツハイマー病大脳白質拡散異方性の変化
パーキンソン 病における黒質緻密層超高磁場(
3 Tesla)
MRI 所見
高橋 政史
立川 英一
厚朴とその成分のウシ副腎髄質細胞からのカテコールアミン分泌に対する作用
薬理学
薬理学
◎
◎
◎
薬用人蔘成分の副腎皮質コルチゾル産生に対する効果
厚朴とその成分のウシ副腎髄質細胞からのカテコールアミン分泌に対する作用
薬用人蔘サポニンとそれら代謝物のウシ副腎髄質細胞からのカテコールアミン分泌に対する作
用
ニューロステロイドの神経伝達に対する作用:ウシ副腎髄質細胞を神経モデルとした研究
千田 勝一
堤 玲子
小児科学
腸管出血性大腸菌感染症における抗 LPS抗体産生の動態に関する研究
細菌学
寺崎 一典
サイクロトロンセンター
寺山 靖夫
神経内科学
マウス中枢神経系へのベロ毒素の作用
腸管出血性大腸菌感染症における抗 LPS抗体産生の動態に関する研究
[11C]コリンの有用性に関する基礎的検討とPET 用標識薬剤の迅速,簡便な合成法の開
発
超高磁場(
3 Tesla)MRI におけるアルツハイマー病大脳白質拡散異方性の変化
土肥 守
東儀 英夫
脳神経外科学
脳血管平滑筋におけるagonist 収縮の発生とその増強機構
神経内科学
アルツハイマー病とフリーラジカル
超高磁場(
3 Tesla)MRI におけるアルツハイマー病大脳白質拡散異方性の変化
遠山 稿二郎
解剖学第二
◎
パーキンソン 病における黒質緻密層超高磁場(
3 Tesla)
MRI 所見
パーキンソン 病における黒質緻密層超高磁場(
3 Tesla)
MRI 所見
超高磁場 MR microscopy を用いた動物脳の画像解析
◎
◎
CNSおよび PNS における神経軸索再生時のグリア細胞の役割
向神経性ウイルスの感染機序と神経回路解析法の開発
マウス中枢神経系へのベロ毒素の作用
戸恒 和人
東北大 医 腎・高血圧・内
分泌科
CRF ファミリー神経ペプチドとその受容体の炎症性疾患における発現
長岡 功
長縄 聡
長根 百合子
西 克治
西川 泰 正
似鳥 徹
順天堂大 医 生化学第二
生体分子 CAP18 ペプチドの,微生物感染に対する役割とその臨床応用
国立感染研 エイズ研究センター
AIDSでみられる空胞性脊髄症に関する病理組織学的研究とHIV の分子疫学
神経内科学
ニコチン性アセチルコリン受容体 a7 の発現機構と神経細胞形質との関連
滋賀医大 法医学
大脳白質の細胞構築と生後発達過程の形態学的研究
生理学第一,脳神経外科学
脳血管平滑筋におけるagonist 収縮の発生とその増強機構
解剖学第二
◎
神経組織の虚血性変化と,薬物による抑制効果
細胞の成熟度と細胞内カルシウム変動の関係について
バイオイメージングと光障害
根本 優子
口腔微生物学
[ 11 C]コリンの有用性に関する基礎的検討とPET 用標識薬剤の迅速,簡便な合成法の開発
国内学会
名 前
端川 勉
所
属
課題名 (◎ 研究代表)
理研 脳科学総研 神経構
築
CNSおよび PNS における神経軸索再生時のグリア細胞の役割
向神経性ウイルスの感染機序と神経回路解析法の開発
平田 陸正
細菌学
平野
平野
藤田
船田
岩手大 獣医微生物学
向神経性ウイルスの感染機序と神経回路解析法の開発
教養部化学科
FSH 受容体及びアデノシン受容体応答に対するATP 受容体刺激による抑制作用
紀夫
浩子
玲子
信顕
教養部化学科
◎
◎
生体分子 CAP18 ペプチドの,微生物感染に対する役割とその臨床応用
FSH 受容体及びアデノシン受容体応答に対するATP 受容体刺激による抑制作用
都立駒込病院 病理部
腸管出血性大腸菌が産生するベロ毒素は脳に作用するか —ウサギモデルの検討—
別府 高明
脳神経外科学
松浦
松永
松野
松本
間藤
医学部解剖学第2
AIDSでみられる空胞性脊髄症に関する病理組織学的研究とHIV の分子疫学
Neoplastic cells and proliferating endothelial cells express connective tissue growth factor
(CTGF) in glioblastoma
脳細動脈壁平滑筋細胞の細胞内カルシウム濃度変動のイメージング
東京大 農学生命科学
超高磁場 MR microscopy を用いた動物脳の画像解析
富山医薬大 整形外科
脊髄損傷モデルでの Fas-Fas ligand系を介したアポトーシスについて
弘前大 医 保健学科
FSH 受容体及びアデノシン受容体応答に対するATP 受容体刺激による抑制作用
神経精神科学
超高磁場 MRI を用いた大脳白質病変の形態学的研究
誠
悟
博明
光比古
光一
大脳白質の細胞構築と生後発達過程の形態学的研究
宮手 義和
村田 隆彦
村松 康成
薬理学・薬剤部
薬用人蔘成分の副腎皮質コルチゾル産生に対する効果
神経内科学
アルツハイマー病とフリーラジカル
太田西ノ内病院 総合診療
科
corticotropin releasing factor (CRF)ファミリー神経ペプチドとその受容体の炎症性疾患にお
ける発現
森 志朋
医学部皮膚科学
細胞の成熟度と細胞内カルシウム変動の関係について
安田 重
山内 広平
神経精神科学
超高磁場 MRI を用いた大脳白質病変の形態学的研究
内科学第三
遊道 和雄
吉野 修
米澤 久司
富山医薬大 整形外科
Neoplastic cells and proliferating endothelial cells express connective tissue growth factor
(CTGF) in glioblastoma
脊髄損傷モデルでの Fas-Fas ligand系を介したアポトーシスについて
富山医薬大 整形外科
脊髄損傷モデルでの Fas-Fas ligand系を介したアポトーシスについて
神経内科学
超高磁場(
3 Tesla)MRI におけるアルツハイマー病大脳白質拡散異方性の変化
渡辺 修二
生理学第一
バイオイメージングと光障害
パーキンソン 病における黒質緻密層超高磁場(
3 Tesla)
MRI 所見
単量体型 G蛋白 Rho によるセロトニンで発生する内向き電流応答の調節機構
プロゲステロンによる受容体応答に対する抑制作用
Nossik D
Institute of Virology ,
Moscow
AIDSでみられる空胞性脊髄症に関する病理組織学的研究とHIV の分子疫学
Lieberman A R
DiFiglia M
Anderson PN
Campbel G
UCL, Dept Anatomy
CNSおよび PNS における神経軸索再生時のグリア細胞の役割
MGH, Dept Neurol
UCL, Dept Anatomy
CNSおよび PNS における神経軸索再生時のグリア細胞の役割
CNSおよび PNS における神経軸索再生時のグリア細胞の役割
UCL, Dept Anatomy
CNSおよび PNS における神経軸索再生時のグリア細胞の役割