ヴェルサイユ宮殿美術館とトリアノンの見学に関する規定 ヴェルサイユ宮殿美術館国有地公 団総裁は、 身障者のための権利と機会の平等、参加と市民権 に関する2005年2月11日法第2005-102号および特 に同法第53条、第54条に鑑み、文化遺産法典に鑑 み、刑法典に鑑み、ヴェルサイユ宮殿美術館国有 地公団に関する2010年11月11日のデクレ第20101367号に鑑み、ヴェルサイユ宮殿美術館国有地公 団総裁任命に関する2011年9月1日のデクレに鑑 み、ヴェルサイユ宮殿美術館国有地公団による国 家所有不動産の利用に関する2011年6月30日の利用 協定に鑑み、2012年9月27日付けヴェルサイユ宮殿 美術館国有地公団理事会の意見に鑑み、2012年4月 12日付けヴェルサイユ宮殿美術館国有地公団の合 同委員会の意見に鑑み、以下のことを決定する: 第1条 本規定は、美術館の見学者に対して見学に関する 条件を通知することを目的としている。その目的 とは人の安全、見学場所と収蔵品の保護、ならび に最適な見学条件を確保することにある。美術館 内には案内・監視係員が居り、見学者に必要な情 報を提供すると共に、問題があった場合に支援を 提供する。同係員の任務は見学に関する規定の遵 守を監視することにある。 第2条 本規定は美術館の見学者に対して適用される。ま た本規定は、通知の対象となる特定の規定条項を 保留条件として、以下の者に対して適用される。 1.一部の部屋空間等を、会合、レセプション、講 演、コンサート、催し物、セレモニー、その他の様々 なイベントに使用することを許可された人あるい はグループ 2.美術館職員以外の人で、業務上の理由を含め て、館内に立ち入るすべての人 第6条 ベビーカー並びに金属フレーム入りのベビーホル ダーの使用は、見学許可の場所では禁止されてい る。見学が許可された場所での金属フレームなし の布製ベビーホルダーの使用は許可されている。 身障者の車椅子は、アクセスが可能であることを 条件として、美術館全体で許可されている。 車椅子により発生した損害あるいはその利用者の 被った損害について、当館はいかなる責任も負わ ない。 第7条 館内に、以下の物品を持ち込むことは禁止されて いる。 1.武器および弾薬 2.爆発物、可燃性あるいは揮発性の物質 3.危険物、不快をもよおす物、過度に重い物や邪 魔になる物 4.芸術作品および古美術品 5.動物 6.食べ物や飲み物。但し、50cl を越えない透明 ボトルに入った水の持込は許可される。 項目1の例外として、以下の者は、勤務中の場合に 武器および弾薬を館内に持ち込むことが許可さ れている:警察あるいは取締り任務の公共機関 職員(国有地公団がその旨について知らせを受け ている場合に限る)1983年7月12日法第83-629号第 10-II 条の規定に基づく条件において一部の民間 警備業務を行う者。2005 年2月11日法第 2005-102 号第53 条および第54 条の適用により、盲導犬、ま たは身障者カード所有者に付き添う介助犬は、項 目5の例外として館内への同伴が許可されている。 第8条 館内への入場は、閉館30分前をもって終了する。 退館準備は、混雑状態および出口からの距離に応 じて、監視責任者が決定する。見学者は、閉館時 間には全員が館内から外に出ているように、館内 の案内・監視係員により出口へ誘導される。 第I章 美術館への入館 第3条 美術館の開館・閉館時間は、国有地公団総裁によ り決定され、その旨が掲示される。 第4条 ヴェルサイユ宮殿美術館国有地公団の理事会また は総裁は、場合により適用料金、ならびに無償あ るいは割引料金の利用条件を決定する。料金はチ ケット売り場窓口に掲示される。 第11条 当館の案内・監視係員は預かり所の収容限度にお いて物品を受け付ける。安全上の理由から、かば んや包みを預かる前に、これらの中身の開示が要 求されることがある。当館の案内・監視係員は、 物品の性質あるいは安全上の理由から一時預かり を拒否することができる。このような物品を所持 する者は、本規定の第7条に準拠して入館が許可さ れないため、係員は入館を拒否することができる。 第12条 第 7 条に記載の物品に加えて、以下のものは一時 預かり所に預けることはできない。 1.現金 2.小切手ならびにクレジットカード 3.貴重品、特に貴金属宝石類 4.写真、映画および視聴覚機材、但し三脚などは 例外とする。 5.パソコン機器および携帯電話 6.衣類 本条項を知らずに行った委託の全責任は委託者本 人に帰する。 第13条 特定の控え番号のもとに預けられた物品について 紛失、破損、あるいは返却不可能が生じた場合、 委託者はその賠償を受けることができる。当館は、 一時預かり所に委託されなかった物品の盗難につ いては一切の責任を負わない。 第14条 一時預かり所に委託された物品は、同日、閉館前 に引き取らなければならない。閉館時に引き取ら れなかった物品は、紛失物として扱われる。 第15条 美術館館内で発見された紛失物は、入口「H」の監視 所に集められる。見学者は、入口「H」で紛失物を引 き取ることができる。10日間が過ぎても所有者が 現れない物品は、ヴェルサイユ市警察に引き渡され る(住所:20 rue de Noailles 78000 Versailles) 。 食べ物など保存できない物品は、当館の閉館時ま で保管され、同日中に廃棄処分される。 第Ⅱ章 手荷物一時預かり所 第9条 美術館見学者は手荷物一時預かり所を無償で利用 することができ、以下の条件により、かばんその 他の物品を預けることができる。 第10条 展示室への入室は、以下の物品を預けた後に許可 されるものとする。 1.ステッキ、傘、その他先端が尖った物、鋭利な 第5条 美術館への入館および館内での移動は、チケット、 物、あるいは打撲傷を負わせるような物。但し、 カードあるいは権限を有する機関の発行したパス 高齢者や身障者が使う先端に石突きの付いたス を所持する人に限られる。見学者はこれらを常に テッキは許可される。 保持し、要求があった場合には提示しなくてはな 2.トランク、ブリーフケース、リュックサック、 らない。館内の部屋の一部が閉鎖されている場合 買い物かごやその他の荷物。但し、標準サイズの であっても、入場券の割引あるいは払い戻しの対 ハンドバッグとポシェットは許可される。 3.複製および鋳造物。 象にはならない。 第Ⅲ章 見学者の態度 第16条 見学者は、館内の係員ならびにすべての人に対し て礼儀正しく振舞わなければならない。見学者は、 公衆の平静を乱さない適切な服装をしなけれなら ない。特に館内では、裸足や上半身裸になっては いけない。 第17条 見学者は、その共同の遺産である財産保護のため に、以下の行為を行ってはならない。 1.展示品や装飾に触れること 2.柵など一般の立ち入りを制限するものを乗り 越えること 3.ルーペを使って展示品を観察すること 4.ショーケース、置き台その他の陳列用具にも たれかかること 5.館内のあらゆる場所において、落書き、書き込 み、マーク、その他の汚す行為を行うこと 6.走ったり、他人を押したり、滑ったり、よじ登っ たりすること 7.見学者の移動を妨げ、出口や通路をふさぐこ と。特に階段に座ること。 8.バルコニーに出ること 9.長椅子に横になること 10.短時間でも、自分の所持品を放置すること 11.理由もなく火災報知機や緊急の救助器具(消 火器、消化ホースなど)を操作すること 12.館内で喫煙したり、つばを吐くこと 13.所定の場所以外で飲食すること 14.床や地面に紙くず、ゴミ、特にチューインガ ムを捨てること 15.館内で、特に携帯機器(ウォークマン、トラン ジスターラジオなど)などで他の見学者の迷惑に なる騒音を立てること、または携帯電話を使用し て電話をかけること。ただし、音の発しない状態 で携帯電話でメールやウェブページ等を見ること は許可される。 16.館内でアンケートなどの調査を実施すること 17.商業行為、広告、宣伝、勧誘等を行うこと 18.赤ん坊のオムツを取り替えること 19.人を抱きかかえたり、特に子供を肩車するこ と。 員の要求によりそのバッジを提示しなくてはなら ない。 4.児童・生徒を引率する教員 5.公団総裁の許可を受けた人 規定項目1から3の禁止事項は、特に視覚障害のあ る見学者を含め、公団総裁により特定の見学者に 限って認められる例外の対象となり得る。 第V章 撮影、録音・録画、複製、 ヴェルサイユ宮殿の開館時間中においては、美術 館または領地内で迷子になった子供は美術館案 調査 内・監視課によりガブリエル棟事務所にて保護さ 第18条 状況が許す場合に限り、所定の監視員は、館内の あらゆる場所において見学者に対し手荷物や包み を開くよう要求することができる。見学者は、本 規定を遵守する目的で、当館の係員の勧告に従う ことが要求される。 第Ⅳ章 グループ見学者に関連す る規定 第19条 グループ見学は、本規定、グループの秩序および 規律の遵守を促すグループ責任者の監督の下に行 われる。 第20条 グループ見学者は、いかなる場合でも、他の見学 者の邪魔をしてはならない。グループの各メン バーは責任者から離れず、まとまって行動するこ と。 第21条 各グループの最大人数は30名までとする。複数の 同伴者がいる場合は、そのうちの一人がグループ の後尾を監視する。児童グループの場合、小学生 では少なくとも 10名の児童に 1 名、中学生以上の 場合は15名に1名の同伴者を必要とする。 第22条 ガイド付見学は、以下の担当者の監督の下に行わ れ、その担当者のみが声を出してガイドする権利 を有する。 1.国立美術館の学芸員および文化通信大臣が承 認する職業資格を有する他の博物館学芸員 2.担当係員、国立美術館専属ガイド、および総裁 の許可を受けた案内・監視係員 3.職業資格を有する通訳ガイド、および有効な県 庁許可を有するガイド補助員。同者はグループの 美術館入館日時(15分前後)が記載されたバッジ を所持していなければならず、入館時ならびに係 第23条 ガイドとして説明を行うには、事前の予約または 総裁の許可が必要となる。監視員は本規定の遵 守を監視する。場合によっては、混雑時や見学者 の安全確保のために、監視員はガイドの説明を禁 止することができる。館内で何らかの問題があっ た場合、ガイドの権利を有するグループの通訳ガ イドまたは同伴者は、ヴェルサイユ宮殿美術館国 有地公団の係員の要求があれば、正式なガイド資 格あるいはガイドの権利を付与する職業的資格の 証明書、および予約証明書を提示しなければなら ない。これら証明書を提示できない専属ガイドま たは同伴者は、見学コースの最後にヴェルサイユ 宮殿美術館国有地公団の係員により美術館から の退館を余儀なくされる。このような状況が再 発した場合、違反者に立入禁止が通告される場合 がある。 第VI章 人、展示品、および建物 の安全 第32条 見学者は、人ならびに財産を脅かす可能性のある 行為を慎むこと。 第33条 見学者は、事故や異常な出来事等があった場合に 監視員に直ちに通告すること。 第34条 火災が発生した場合、落ち着いた態度をとること。 警報が鳴ったらすぐに館外への避難が必要。その 場合、案内・監視係員の指示に従い、秩序をもっ て規律正しく行うこと。 第35条 事故あるいは病気の場合は、救急隊員の到着前に、 事故被害者あるいは病人を移動したり、水を飲ま せたり、薬を与えたりしてはならない。万一見学 第24条 者の中に医師、看護師、救急隊員がいて対応する 公団総裁は、いつでも、当館の収容人数に応じて、 場合、その者は、病人または事故被害者が搬出さ グループ見学者に関する通常の入館および見学条 れるまで近くに留まり、その場にいる監視員に、 件を制限することができる。 医療関係の職業証明書を提示するとともに氏名・ 住所を伝えること。 第36条 第25条 常設展示室内では、集団的あるいは商業目的を除 き、個人的な使用目的に限って、展示作品の写真 撮影およびフィルム撮影を行うことができる。特 別展示の部屋においては、入口に許可の記載があ る場合を除き、撮影は禁止される。 第26条 展示作品を保護するためにも、快適な見学を行う ためにも、フラッシュ撮影は館内の全室で禁止さ れている。ランプその他の照明器具の使用も禁止 されている。 第27条 三脚の使用にあたっては、総裁の書面による事前 の許可が必要となる。 れる。トリアノン宮殿で迷子になった子供は、マ リー = アントワネットの離宮の開館時間中はトリ アノン案内・監視課により大トリアノンの事務所 にて保護される。その後警察に連絡される。ヴェ ルサイユ宮殿およびトリアノン宮殿の閉館時間中 は、領地は開園している可能性があるため、迷子 の子供は領地の案内・監視課により保護される。 早急に警察に連絡される。 第37条 開館時間中に、一般見学者のいる前で、展示作品 の取り外しを行うことはできない。従って展示品 取り外しの場面に遭遇した人は直ちに通報する資 格がある。刑法典第 R.642-1 条に準拠し、見学者 の支援が必要な状況において、各人は係員を助け る義務がある。 第38条 第28条 いかなる時でも、安全上の理由からやむを得ず、 プロの写真家による写真撮影、映画撮影、ラジオ・ 特に入口の閉鎖と出口でのチェックを含む対応措 テレビ番組の収録は、総裁の事前の特別許可を必 置が講じられる場合がある。 要とする。 第29条 第Ⅶ章 規定の遵守 技術的設備および装置の写真撮影は禁止される。 係員ないしは一般の人を対象とする撮影、録音録 画は、総裁の書面による事前の許可のほか、対象 第39条 者の書面による事前の許可を必要とする。本規定 見学者は美術館の係員の指示ならびに忠告に従わ に違反した場合の第三者に対する責任に関して、 なくてはならない。 当館は一切責任を負わない。 第40条 本規定の内容を遵守しなかった場合、違反者は美 第30条 美術館収蔵品の複製は、国有地公団総裁の書面に 術館からの退館を余儀なくされ、場合によっては よる事前の許可を必要とする。複製を許可され 法的措置の対象となることもある。 た人は、事前に通告される現行規定並びに特別 規定、特に複製する作品の保護、適切な手順、場 第41条 合によっては著作権に関する規定等に従う必要が 宣誓した係員は、本規定の違反者に対して、調書 を作成する資格を有する。 ある。 第31条 見学者や係員を対象としたアンケート、意見調査 の実施は、公団総裁の書面による事前の許可を必 要とする。 第42条 美術館、その収蔵品、およびこれらの展示用・維 持用の物品等を意図的に毀損・破損したり、損害 の危険にさらした者は、刑法典第 322-1条および それ以下の条項の適用により、法的措置の対象と なる。 第43条 国有地公団の係員に対する言葉の暴力あるいは肉 体的な暴力行為は、刑法典の規定に準拠し、法的 措置の対象となり得る。 第44条 本規定に違反した結果生じる事故に関しては、国 有地公団はいかなる責任も負わない。 第45条 美術館の正面入口にて、見学者は、苦情や意見等 を記録することができる。 第46条 国有地公団総裁および係員は本規定を適用する責 務がある。本規定の内容は掲示により通告される。 ヴェルサイユにて、作成日:2012年11月30日 ヴェルサイユ宮殿美術館国有地公団のために作成 総裁 カトリーヌ・ペガール
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