ISA-Japan Section

IS A - J a p a n S e c t i o n
NEWSLETTER
The International Society of
Automation
http://www.venus.dti.ne.jp/~isaj
Volume 13 No.35 2010
that this change is a great opportunity leading us into a
From the Vice President of
Japan Section
strong future.
One of the biggest changes is that ISA EXPO will
Koji Demachi,
be demolished, which has contributed to the arena as
Yokogawa Electric Corporation
biggest event of ISA with many epochs, and it will be
replaced with a new event named AUTOMATION
WEEK. While the event will be downscaled, every
I was appointed to the vice president of ISA Japan
section
from 2009.
I have
been involved
elements of event such as technical conferences,
in
development and marketing of DCS and its networks,
standardization
and
international
symposium and exhibitions are integrated with key
standardization activities such as IEC and ISA. I would
manufacturing disciplines throughout the event, then
like to introduce and share the new ISA operation
entirety of the event becomes a one-stop shop for
policy which has been put in force from year 2010,
automation and control knowledge providing great
quoting statements of Mr. Nelson Ninin who is the
networking opportunities.
I
am
now
participating
in
conferences,
training
courses,
president of ISA for this year. I hope this prefatory note
The similar shifting of trade show’s style was seen
contributes to the driving of the policy.
in JEMIMA show in Tokyo last year. The JEMIMA’s
Since its foundation in 1945, ISA has been
own special booth was located at the main position of
contributing to the industrial arena as the most credible
the floor. In addition to the history of JEMIMA, latest
organization with strong source of knowledge and
topics such as measure for global warming, future
information for automation for long time. However the
factory
Society has had to make difficult decision in order to
government were exhibited. In parallel with the
ensure long-term viability and success for the
exhibitions,
organization due to the financial crisis caused by the
corresponding to the exhibitions were conducted, and
economic downturn.
these elements were also collaborating with individual
The austere budget for 2010
and
technological
keynote
strategies
presentations
of
which
Japan
were
exhibitions of manufacturers.
aiming for the sustainable business model was
approved by the Annual Members Meeting in October
last year. Nelson quoted a well-known phrase “today is
As you saw in here, events in the arena are
the first day of the rest of our lives” and emphasized
changing from just exhibition of hardware to
June 2010
1
ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
get
持続可能なモデルへの改革を決めました。 ニニン氏
networking. Nelson said “in today’s constantly
は「今日はこれからの人生の最初の日」という格言を
changing business environment, networking is an
引用して、この変化を将来の発展に向けた大きな機会
important aspect of an individual’s professional
と捉えて取組む姿勢を強調しました。
opportunities
to
share
information
and
to
growth” about “Power of Networking”. And he
2010 年以降大きく変わることのひとつは、ISA 最
continued, “community in the arena like ISA is
probably one of the most effective networking tools”. I
大のイベントとして様々なエポックとともに長年に
will keep contributing to this kind of activities as the
亘って業界に貢献してきた ISA EXPO を廃止して、
vice president of ISA Japan section with my best.
新たに AUTOMATION WEEK という催しに模様替
Finally, I would like to close this prefatory note with
えすることです。 規模は縮小するものの、技術会議、
Nelsons phrase “when we meet face-to-face, it no
標準化会議、トレーニング・コース、シンポジウム、
longer feels like we’re networking -- it simply feels like
展示などの要素が、イベント全体を通していくつかの
friendship!”
業界最新トピックのもとに統一され、エベント全体は
オートメーションに関する知識と情報のワンストッ
プショップとなるとともに、絶好の交流の場ともなり
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<
ます。
支 部 役 員 巻 頭 言
業界の展示会における同様の流れは、昨年の
JEMIMA の計測展でも見ることができました。会場
ISA 日本支部 副支部長 出 町 公 二
の主要位置に JEMIMA 自身による企画展示コーナ
横河電機株式会社
ーが設けられ、業界のこれまでの歩みを紹介した上で、
地球温暖化、未来工場、政府の技術戦略などのトピッ
2009 年から日本支部の副支部長の大役を仰せつか
クが展示されました。 また、これらの展示に対応す
りました。 DCS やネットワークシステムなどの開
発・マーケティングに従事してきました。
る形での基調講演が並行して行われ、各企業の製品展
現在は、
示との相乗効果も得られていました。
ネットワークの国際標準化活動、ISA のワイヤレス
WG に参画しています。 ISA での長い経験を持ち合
このように業界のイベントは、単なる物の展示から
わせておりませんので、今年の ISA 会長のニニン氏
情報の共有と人材交流の場へと変わってきています。
の言葉を引用しながら、2010 年から大きく変わった
ニニン氏は、
「パワー オブ
ISA の運営方針について紹介し、皆様と共有してその
いう言葉を使って、今日の変化し続けるビジネス環境
推進の一助としたいと思います。
においてネットワーキングは個人個人の専門性を磨
く最も重要な要素のひとつであり、業界のコミュニテ
ISA は 1945 年の創立以来、オートメーションの領
ィをそのためのツールとして上手く活用してゆくべ
域における由緒ある最強の知識と情報の発信組織と
きであると強調しています。 ISA 日本支部がその一
して長年に亘って産業界に貢献しています。 しかし、
翼を担うべく、私自身も副支部長として活動してゆく
昨今の景気低迷の影響による苦境を乗り越え、さらな
所存で居ります。 最後に、ニニン氏の「ネットワー
る成功をもたらす組織であり続けるために、苦渋の決
キングが友情に変わってゆく」という言葉をもって、
断をしなければなりませんでした。 ISA は、2009
この巻頭言を終えたいと思います。
年 10 月の ISA 総会(Annual Members Meeting)で、
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<
2010 年度予算の大幅な縮小を決定し、将来に亘って
June 2010
ネットワーキング」と
2
ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
2.無線ネットワークの分類と全体動向
技術報告
2.1 無線ネットワークの分類
無線ネットワークの技術動向
Technology Trend on Wireless
無線ネットワークでは、変調方式、使用周波数、送
Communication
信出力、消費電力などにより、通信速度、通信距離な
どの特性が異なる。このため、無線ネットワークは、
様々な指標から分類することができる。本稿では、全
体像を理解しやすくするため、IEEE 802 委員会での
千葉大学 阪 田 史 郎
分類と同様、図1に示す通信距離による分類に沿って
Shiro SAKATA, Chiba University
説明する。
無線ネットワークは、その通信距離に応じて、携帯
1.はじめに
電 話 網 に 対 応 す る 広 域 の 無 線 WAN ( Wide Area
“21 世紀は無線の時代”と言われ始めて 40 余年、
Network )、 数 km 四 方 を カ バ ー す る 無 線 MAN
21 世紀初頭に盛り上がった無線による“ユビキタス
(Metropolitan Area Network)、従来有線では構内網
ネットワーク“は、期待されたほどの進展を見なかっ
と呼ばれてきた無線 LAN(Local Area Network)、人
た。しかし、2009 年、無線通信に関連して、TV ホワ
間 1 人が自分の直接的な活動を示す範囲といわれる
イトスペース(TV 放送の空きチャンネルの新たな利
数十 m 四方をカバーする無線 PAN(Personal Area
用)、スマートグリッド(次世代送電網の末端におけ
Network)、さらに無線 PAN と同等かそれ以下の短距離
る遠隔検針、省電力センサネットワーク)、ギガビッ
無線に分けられる。無線 PAN と短距離無線とは、通信
トワイヤレス(家庭内でハイビジョン映像を無圧縮で
距離による明確な区別はないが、無線 PAN はネットワ
通信する短距離ネットワーク)の大きな動きが相次い
ークすなわち接続された 3 以上の任意のノード間で
で起った。さらに、2010 年末には現在の 5 倍強の通
通信が可能、
短距離無線は通信といっても 1 対 1 のみ、
信速度で第 3.9 世代携帯電話網と呼ばれる LTE(Long
ということができる。
Term Evolution)サービスが開始される。日本では、
表 1 に、各ネットワークの位置づけと主なネットワ
2011 年 7 月のアナログ放送停波すなわち放送のディ
ークを示す。無線 PAN、無線 LAN、無線 MAN はそれぞ
ジタル化によって周波数が再分配されるが、今後の無
れ IEEE 802.15、IEEE 802.11、IEEE 802.16 において
線ネットワークは、これらの大きな動きと連動する形
標準化が進められている(IEEE 802.16 よりも高速な
で進展する。本稿では、この急激な変化を踏まえた無
移動端末に対応する無線 MAN を目指した IEEE 802.20
線ネットワークの技術動向を述べる。
対応する標準化機関
ISO等
は採用する通信事業者がなく 2008 年に活動を終了)
。
3GPP/
3GPP2
→ ITU
IEEE 802
表1
ネットワーク
標準化機関
・通信方式毎に個別
(主にISO)
短距離
無線
無
線
P
A
N
無
線
L
A
N
無
線
M
A
N
無線PAN
無
線
W
A
N
・コンソーシアム
(2008年以降次々に発
足)
10 ~ 20m
無線LAN
無線MAN
June 2010
3
・WirelessHD(WiHD), W HDI, WiGig他
Wi-Fi Alliance
2008年よりIEEE 802.11n利用
開始
・IEEE802.16
・IEEE802.16-2004(固定WiMAX)
WiMAX Forum
(BWA)
・IEEE802.16e(モバイルWiMAX) → 3G
・IEEE802.16m(次世代WiMAX) → 4G
無線WAN ・3GPP,3GPP2
図1 通信距離から見た無線ネットワークと標準化
機関
Bluetooth SIG,
WiMedia Alliance, UWB Forum
ZigBee Alliance
・IEEE802.11
基地局を介してグローバルな
通信が可能(携帯電話網)
1
・IEEE802.15.1(Bluetooth)
・IEEE802.15.3a(UWB、2005年に解散)
・IEEE802.15.4/4d(ZigBeeで採用)
・IEEE802.15.3c(ミリ波)
・IEEE802.15.6(BAN)
・IEEE802.15.7(可視光通信)
・IEEE802.11b/a/g
・IEEE802.11n
・IEEE802.11ac/ad (VHT)
約100m
数~10km
業界団体等
一対一通信
・2G(PDC、GSM等)
・3G(W-CDMA, cdma2000)
・3.5G(HSPA, EVDO Rev.A)
・3.9G(LTE)
・4G(IMT-Advanced)
・現在は2G, 3G, 3.5Gが利用さ
れている
・2010年末にLTEサービス開始
ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
アドホックネットワーク
・IEEE802.15
ネットワーク例
・RF-ID
・DSRC
・NFC
・赤外線
・特定小電力無線、微弱無線
センサネットワーク
短距離
無線
通信距離から見た無線ネットワーク
ユビキタスシステム環境において特に重要な役割を
ットワークの利便性を高める上で重要な機能となる。
果たす、メッシュ/モバイルアドホックネットワーク、
しかし、通信事業者が運営する携帯電話網、無線 MAN
センサネットワーク、ホームネットワークなどは、通
と自営網の無線 LAN、無線 PAN とは課金方式や品質保
信距離との対応では、無線 LAN、無線 PAN、短距離無
証の仕組みが異なるため、実用化は難航している。
線の部分に位置づけられる。
3.短距離無線
2.2 無線ネットワークの全体動向
短距離無線には、古くからトランシーバやリモコン、
全体動向としては、1990 年代半ば以降の携帯電話
無線マイク、業務用のバーコード読取り用、商品タグ
の普及とそれに続く無線 LAN の定着を経て、2003 年
の管理用などに使われてきたものから、近年非接触
以降、無線 WAN(携帯電話網)と無線 LAN では埋め尽
IC カード、非接触センサ、あるいは車の走行と連動
くせない短距離無線、無線 PAN、無線 MAN の標準化、
して利用されるものまで、多様な形態が出現している。
開発競争が急速に活発化した。しかし、無線 MAN がモ
古くから使われてきたものとして、特定小電力無線、
バイル WiMAX(IEEE 802.16e)として 2009 年 7 月に
微弱無線、赤外線がある。近年利用され始めたものと
サービスが開始されたのに対し、無線 PAN も短距離無
しては、RFID(Radio Frequency Identification、無
線も一部を除き当初期待されたような開発、実用化は
線移動識別)
、JR 東日本の Suica や PASMO に加え携帯
進んでいない。すべての距離に対応する無線ネットワ
電 話 で も 用 い ら れ て い る NFC ( Near Field
ークが出揃うのは 2013 年頃と思われる。
Communication)、ITS(Intelligent Transport Systems、
今後、無線ネットワークが進展する大きな方向とし
高度道路交通システム)における ETC(Electronic
ては、高速化、ユビキタス化、シームレス連携が考え
Toll Collection system、ノンストップ自動料金支払
られる。
いシステム)で用いられている DSRC(Dedicated Short
Range Communication、専用狭域通信)が代表的であ
(1)高速化
る。RFID については、UHF 帯を用いて 5m以上の距離
IMT-Advanced(International Mobile Tele-
でも読取りが可能なデバイスの開発が期待されたが、
communication-Advanced)と呼ばれる第 4 世代携帯電
水や金属への耐性の問題等により本格的な実用には
話網が開始される予定の 2015 年頃には、通信距離に
至っていない。
関係なく 100Mbps 以上の高速無線ネットワーク時代
ISO では、RFID、NFC の各技術はそれぞれ非接触セ
へと突入する。さらにギガビットワイヤレスへの動き
ンサ、非接触 IC カードに分類され、将来はともに
として、短距離通信、無線 PAN、さらに無線 LAN も 1Gbps
ZigBee などのセンサネットワークにおけるセンサノ
以上の速度を実現する。
ードとして動作させることも考えられる。
(2)ユビキタス化
2009 年以降、新技術として注目されている高速短
利用者への‘コンテキスト(状況)’に応じたきめ
距 離 無 線 と し て 、 2008 年 に ソ ニ ー が 発 表 し た
細かなサービスを実現するための機能をここではユ
TransferJet がある。TransferJet は、非接触 IC カー
ビキタス化と呼び、マルチホップ通信によるメッシュ
ドと類似した近接インタフェースで最大 560Mbps に
構成、省電力、センサの収容、移動への対応が、ユビ
より動画や大容量ファイルを高速に転送する。国際レ
キタス化に対応づける。一部はスマートグリッドの末
ベルでの標準化が進められている。
端部分にも対応する。
(3)シームレス連携
4.無線 PAN
無線 LAN 同士、無線 LAN と携帯電話網、無線 PAN
無線 PAN の標準化は、2001 年に IEEE 802.15 WG に
も含めた異種ネットワーク間でのハンドオーバ(音声
おいて開始された。図2に無線 PAN のそれぞれの技術
や映像を含む通信サービスの継続)に相当し、今後ネ
開発、標準化の推移を示す。これまで、Bluetooth, 省
June 2010
4
ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
電力センサネットワーク(ZigBee で採用)の標準化
と両極になる、ギガビットワイヤレスすなわちハイビ
を終了し、ミリ波通信についても 2008 年には基本仕
ジョン動画の無圧縮通信を可能にする Gbps オーダの
様の標準化を終了している。UWB は標準化が不調に終
高速通信と、スマートグリッドの動きに呼応した省電
わり、2006 年に解散している。現在 2013 年頃までの
力化の二極化の方向である。今後、技術開発や事業展
標準化を目指した新しい PAN として、医療分野への応
開がこの 2 つの方向に集約されていくと思われる。
図3にスマートグリッドのイメージを示す。当面は、
用を主目的に人体との間で数 cm の通信を行う BAN
(Body Area Network、IEEE 802.15.6)、LED(Light
ZigBee などのセンサネットワークをホームネットワ
Emitting Diode)や蛍光灯などの目に見える光を利用
ークとして利用した遠隔からの検針(スマートメータ
してデータ通信を行う可視光通信(IEEE 802.16.7)
リング)、電力制御機能の実現が目標とされている。
の議論が進められている。
5.無線 LAN
製品化では Bluetooth が先行し出荷数も多いが、1
対 1 通信が主でネットワーク形態の利用は殆どない。
5.1 物理層
UWB の IEEE 802.15.3a は既に解散、IEEE 802.15. 4/4d
無線 LAN の標準化は、1990 年より、IEEE 802.11 WG
を採用した ZigBee の工場での利用が始まったばかり、
において、進化する多様な通信媒体の物理層(IEEE
ミリ波通信については IEEE 802.15.3c の標準化が進
802.11b/a/g/n/ac/ad 等)に対して1つの MAC
展した 2007 年以降、WirelessHD(WiHD)、WHDI、WiGig
層、を基本方針とする検討が進められてきた。図4に
などの IEEE 802.15.3c に対抗する業界コンソーシア
発電所
ムが次々に発足し仕様が乱立している。ミリ波通信の
(水力、火力、原子力、風力、太陽光、 - - -)
ネットワークで
状況把握
標準化が進展した要因として UWB の開発の遅れがあ
る。100Mbps 以上の高速 PAN として期待された UWB は、
全体制御
システム
送電網
蓄電池
殆ど市場に投入されないまま消滅するという見方も
ネットワークで
需要把握
IEEE802.15.4g over
IEEE 802.15.4e
ある。
家庭用
太陽光発電
結局、IEEE 802.15 WG においてほぼ 10 年にわたっ
家庭
スマート
メーター
て標準化されてきたいくつかのネットワークの仕様
ビル、工場
の制御システム
については、2010 年現在いずれも本格的実用に至っ
IEEE802.15.4/4d(ZigBee)
6LowPAN(IPv6 over IEEE802.15.4)
ていない。短距離通信、無線 PAN 全体として 2009 年
スマートメーター: 遠隔検針や宅内機器制御機能を搭載
から急激な動きになっているのは、通信性能から見る
1992年
Bluetooth
UWB
Ericssonが研究
1994
▼
米国で軍事
機密扱いの
米軍で研究 制限撤廃
省電力
センサ
ネットワーク
ミリ波PAN
2000年
1998
▼
Ericsson, Nokia,
IBM, Intel, 東芝
がBluetooth SIG
結成
1998
▼
米国FCCに
よる諮問開始
2005年
2001
▼
製品化→
徐々に普及
2004
▼
V2.0発表
1990年
2009
▼▼
V3.0+HS V4.0
物理層に (BLE)
Wi-Fi利用 省電力化
2006
▼
802.15.3a
解散
2002
▼
民間に開放
2002
▼
ZigBee
Alliance
発足
1990
▼
2008
▼
製品化
2005
▼
802.15.3c
オーソライズ
1999
▼
2010
▼
標準化
2010年
2009
▼
IEEE802.11n
(100Mbps~)
標準化
2012
IEEE802.11ac/ad
(VHT/EHT, 1Gbps~)
標準化開始
1999
▼
業界団体
として
IrDA IrDAの規格を WECAが
発足 802.11の PHY 発足
(物理層)規格
の1つに採用
2008
▼
標準化
2001
▼
2005年
2008, 09
▼
1993 1994
▼
▼
2001
▼
Wi-Fi Alliance
に改称
5
無線 PAN IEEE 802.15 における標準化の
経緯
June 2010
1997
▼
・ALTAIR(モトローラ)
・WaveLAN(NCR)
が製品化
2006 2007
▼
▼
ZigBee ZigBee
Pro
-2006
2000年
IEEE802.11 IEEE802.11b IEEE802.11g
(~54Mbps)
(1~2Mbps) (~11Mbps)
IEEE802.11a 標準化
標準化
(~54Mbps)
標準化
ヨーロッパに
おいてもETSI
BRANにおいて
標準化検討開始
2008
▼
802.15.4d
2004
▼
ZigBee
2004
1995年
IEEE802.11
委員会発足
2007
▼
802.15.4a UWB
センサネット標準化
2003
▼
802.15.4
スマートグリッドのイメージ
2010年
2005
▼
V2.0
製品化
2007
▼
発足
BAN
図2
1995年
図3
図4
5
無線 LAN IEEE802.11 委員会における標準
化の経緯
ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
て VHT (Very High Throughput)の名で検討されて
無線 LAN に関する標準化の経緯を示す。
きた無線 LAN である。
1999 年に IEEE 802.11b と IEEE 802.11a の仕様が
標準化された。IEEE 802.11b では、変調方式として
IEEE 802.11ac/ad の発足は、UWB の開発遅れによ
DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum:直接周波
り急速に標準化が進んだ無線 PAN の IEEE 802.15.3c
数拡散方式)を拡張した CCK(Complementary Code
(ミリ波通信)と、それに対抗して次々に発足した業
Keying)を採用した。2001 年には、IEEE 802.11b と
界コンソーシアムの動きの影響を強く受けている。無
の 互 換 性 を 保 持 し な が ら 高 速 化 す る た め 、 IEEE
線 PAN にはない豊富な利用実績という強みを生かし、
802.11b と同一周波数の 2.4GHz、IEEE 802.11a と同
1Gbps 以上の通信が可能な無線 LAN の実現を目指して
じ OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)
いる。
無線 PAN に対して無線 LAN は、
豊富な利用実績、
方式を採用した IEEE 802.11g が標準化された。2010
長い通信距離、ネットワーク層として IP を前提とす
年現在、IEEE 802.11g が最も多く利用されている。
るため外部ネットワークとの連携が容易、という優位
点が挙げられる。
OFDM は、周波数帯域を複数に分割し、複数の搬送
波(キャリア)によってデータを並列伝送するマルチ
5.2 MAC 層
キャリア方式である。OFDM システムでは、入力信号
MAC 層は無線 LAN のネットワークシステムとしての
を複数の直交サブキャリアに分割して伝播すること
により、マルチパス歪みの影響を低減する。さらに、
種々の機能を提供する。
CP(Cyclic Prefix)と呼ぶ冗長信号を挿入すること
・無線 LAN 間でのローミング/ハンドオーバに関す
る IEEE 802.11f/r
により、シンボル間の符号干渉を回避する。
・セキュリティに関する IEEE 802.11i/802.1x
2003 年には 2.4/5GHz を利用し MAC-SAP (Service
・音声や映像の品質を保証するための QoS 制御に関
Access Point: MAC 層 の上 位 ) で の実 効 通 信速度
する IEEE 802.11e
100Mbps 以上、最大 600Mbps の高速無線 LAN の開発を
・アクセスポイントによるメッシュネットワークの
目指した IEEE 802.11n が発足し、2008 年に主要部分
構成に関する IEEE 802.11s
の標準化を終了した。IEEE 802.11n では、OFDM に加
え て 空 間 多 重 技 術 MIMO ( Multiple
・ITS(Intelligent Transport Systems)の路車間/
-Input
車車間通信に関する IEEE 802.11p
Multiple-Output)の技術を導入している。
などに関し、標準化をほぼ終了している。
MIMO では、同一周波数を使用し対向する1組の無
線伝送において、複数の送信アンテナと複数の受信ア
なお、IEEE 802.11 仕様の無線 LAN に対しては、業
ンテナを利用する。受信側では、複数の送信アンテナ
界団体の Wi-Fi Alliance(Wireless LAN Fidelity
から並列送信された信号から、所望の信号を高速な信
Alliance)が、各業界へのプロモーションとともに、
号処理で分離する。この並列送信により高速化、大容
表2 無線 LAN IEEE802.11b, a, g, n, ac/ad の
比較
量化(同時アクセス数増加)を実現する。
OFDM と MIMO は、無線 MAN の WiMAX(Worldwide
IEEE802.11b
Interoperability for Microwave Access)や第 3.9
通信速度
世代携帯電話網(LTE)でも採用されている。
使用周波数
表 2 に IEEE 802 11b、a、g、n、ac/ad の比較を示
変調方式
す。IEEE 802.11n の標準化により 18 年にわたる役割
電波距離
をほぼ終えた感であったが、2008 年末から 2009 年初
頭にかけて、次世代高速無線 LAN の IEEE 802.11ac
と IEEE 802.11ad のタスクグループ(TG)が、急遽相
次いで発足した。それまで IEEE 802.11n の後継とし
June 2010
6
IEEE802.11a
IEEE802.11g
IEEE802.11n
IEEE802.11
ac/ad
1Gbps以上
最大11Mbps
最大54MBps
最大54Mbps
100~600Mbps
(実効約4Mbps)
(実効約25Mbps)
(実効約25Mbps)
(実効も同程度)
2.4GHz
5GHz
2.4GHz
2.4GHz
5GHz
6GHz以下
60GHz
CCK
(DS-SSの拡張)
OFDM
OFDM
OFDM+
MIMO
OFDM+
MU-MIMO
◎
△
○
○
○
(一般に約100m)
(一般に100m以下)
(一般に100m以下)
(一般に100m以下)
(一般に100m以下)
屋外仕様
○
×
○
× (5GHz)
○(2.4GHz)
-
利用環境
・屋内外
・低速、安価で普
及
・遮蔽物による減
衰小
・屋内外
・端末数が少ない
・802.11bの上位互
換で802.11bの端
末と共存
・遮蔽物による減衰
小
・屋内外
・802.11b/a/gの上
位互換
・情報家電ネット
ワークなどで期待
・家庭内用
・ハイビジョン映
像の非圧縮通信
を目指す。
・屋内
・端末数が多い
・遮蔽物による減
衰大
ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
ている。
相互接続検証、仕様準拠製品認定を行っている。この
なお、将来 WiMAX は携帯電話機能も提供することを
ため、Wi-Fi が無線 LAN の別称としても用いられる。
想定しており、IEEE 802.16e を第 3 世代携帯電話網、
IEEE 802.11m を第 4 世代携帯電話網のそれぞれ一方
6.無線 MAN
式にすることが、ITU(International Telecommuni-
無線 MAN は、携帯電話と無線 LAN との間に位置づけ
cations Union)において認定されている。
られる。通信速度の面では携帯電話よりも高速で無線
LAN よりも低速、モビリティの面では無線 LAN よりも
IEEE 802.16e の一部の仕様によるサービスが 2006
移動性に優れ携帯電話網よりも劣る。通信範囲の面で
年に WiBro の名で韓国で開始され、国内では世界初の
は無線 LAN よりも広域であるが携帯電話網よりも限
IEEE 802.16e 準拠の全国版サービスとして、UQ コミ
定される。しかし、当面は高速データ通信機能のみで
ュニケーションズより 2009 年 7 月に開始された。
携帯電話機能はない。2001 年頃より IEEE 802.16 WG
7.携帯電話網
において標準化が進められ、その仕様に準拠した無線
MAN は WiMAX と呼ばれる。
1979 年の自動車電話サービスの開始から 30 年、第
IEEE 802.16 WG は、いくつかの暫定仕様の策定を
3.9 世代携帯電話網(LTE)のサービスが 2010 年末に
経 て 、 2004 年 に 固 定 WiMAX に 相 当 す る IEEE
開始されようとしている。表 4 に第1世代~第 3.9
802.16-2004、2005 年にモバイル WiMAX に相当する
世代の携帯電話網の概要を示す。国際標準化の議論は、
IEEE 802.16e(正式名は IEEE 802.16e-2005)を標準
2008 年 に 開 始 さ れ た 第 4 世 代 携 帯 電 話 網 ( IMT
化した。表 3 に固定 WiMAX とモバイル WiMAX の仕様概
-Advanced)が活発化し、2012 年頃の規約化、2015
要 を 示 す 。 そ の 後 、 下 り 最 大 350MBps を 目 指 す
年頃のサービス開始が計画されている。携帯電話網の
Advanced WiMAX と呼ばれる次世代の高速版の IEEE
利用面では、国内では 2001 年に利用が開始された第
802.16m の標準化を、2010 年中の終了を目標に推進し
3 世代携帯電話網(IMT-2000。W-CDMA や cdma2000 な
ど。)の利用者が、2009 年末には全体の利用の 90%を
超えている。図 5 に通信速度に関する携帯電話網と
IEEE802.16 標準仕様
表3
IEEE802.16-2004
WiMAX の動向比較を示す。
LTE では、前述のように無線 LAN の IEEE 802.11n
IEEE802.16e
(固定WiMAX)
や無線 MAN の WiMAX と共通の OFDM や MIMO の技術を採
(モバイルWiMAX)
周波数帯
11GHz未満(2.5GHz)
6GHz未満(2.5GHz)
伝送速度
最大75Mbps
(20MHz幅)
最大75~125Mbps
(20MHz幅)
変調方式
・QPSK, 16/64/256QAM
・SC, OFDM, OFDMA
・QPSK, 16/64/256QAM
・SCa, OFDM, OFDMA, SOFDMA
多重化技術
MIMO
MIMO
移動性
・固定
・固定
・移動(歩行速度~時速120km程度のモ
バイル)
▼
1.25~20MHzまで可変
セル半径
2~3km程度
4G
IMT-Advance
×
■ WiMAX
■
3.9G
IEEE802.16m
LTE (次世代モバイルWiMAX
下り最大通信 速度
1チャネル当り 1.25~28MHzまで可変
の周波数帯
(1.25, 5, 10, 20, 25, 28MHz)
2~10km程度
(最大約50km)
× 携帯
1G
(1.25, 3.5, 5, 7, 8.75, 10, 15, 20MHz)
×
▼
100M
無線LAN
■
▼
3.5G
HSDPA
10M
IEEE802.16e
(モバイルWiMAX)
×
7
(bps)
表4
第1世代~第 3.9 世代の携帯電話網の概要
×
▼
1M
3G
IMT-2000
×
特徴等
アナログ/
ディジタル
変調方式等
主要技術
最大通信速度
June 2010
第1世代
第2世代
第3世代
第3.5世代
自動車電話
GSM(ヨーロッパ)
PDC(日本)
IMT-2000
第3世代の
高速版
LTE
アナログ
ディジタル
ディジタル
ディジタル
ディジタル
FDMA
TDMA
CDMA
OFDM
MIMO
音声通話が
中心
128kbps
384kbps
CDMA
HSDPA/
HSUPA
下り7.2Mbps
上り5.8Mbps
毎年1.8倍の伸び
(4年で10倍)
第3.9世代
100k
2000
2005
2010
2015
(年)
図5 携帯 vs. WiMAX の動向
上り300Mbps
下り75Mbps
7
ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
表5
(5) 阪田編著: 「情報家電ネットワークと通信放送連携
LTE の主要諸元
-IPTV が実現する家庭のユビキタス化」電気学会、
内容
目標
2008.12
多重アクセス方式
下り: OFDMA
全二重通信モード(デュプレックス方式)
TDD, FDD
上り: SC-FDMA
周波数帯域幅(MHz)
1.4, 3, 5, 10, 15, 20
通信速度
ダウンリンク(DL): 100~300Mbps
アップリンク(UL):
50~75Mbps
伝送遅延時間(片方向)
5ms以下(RAN内)
100ms以下(他ネットワーク接続)
ネットワーク接続遅延時間
100ms以下
術とその動向」 計装、2008.11.
ハンドオーバ時間
3GPPとのハンドオーバは300ms以内
E-UTRAとのハンドオーバは
(8) 阪田ほか:「都市災害での利用を想定した無線 LAN メ
(6) 阪田ほか:「無線 LAN メッシュネットワークの技術動
向」電子情報通信学会誌、2009.9.
(7) 阪田:「工場におけるワイヤレスネットワーク活用技
Connection-based: DL 18.5ms以内、UL 25ms以内
Connection-free:
ッシュネットワークとモバイルアドホックネット ワーク
DL 12ms以内、UL 12ms以内
移動速度
時速300km以下
ネットワーク接続
移動端末からの音声、IPサービスの効率化
の実地試験」電子情報通信学会研究会、2009.7.
(9) 阪田:「ホームネットワークの現状と今後の展望」電
用している。数十 Mbps~数百 Mbps の通信速度を実現
子情報通信学会誌、2010.1.
するための無線通信技術は、OFDM と MIMO ということ
ができる。下りリンクには WiMAX と同様の OFDMA、上
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<
りリンクとしては移動端末のピーク電力対平均送信
著者略歴:阪田史郎, 1974 年早大理工電子通信修士卒、同
電力比(PAPR: Peak-to-Average Power Ratio)の低
年 NEC 入社。以後、同社中央研究所において、インター
減により低消費電力化を実現でき、ユーザ間の直交化
ネット、マルチメディア通信、モバイル通信、ユビキタス
が 図 れ る SC-FDMA ( Single Carrier-Frequency
ネットワークなどの研究に従事。1996-1999 年同社パーソ
Division Multiple Access)を用いる。表 5 に LTE
ナ ル C&C 研 究 所 所 長 、
の主要諸元を示す。
1999-2003 年同社インターネッ
トシステム研究所所長。2004 年
千葉大学大学院融合科学研究科
8.おわりに
“21 世紀は無線の時代”への胎動を予感させて 10
教授。工学博士。電子情報通信
年、無線ネットワークは無線 LAN と携帯電話網を除き
学会フェロー。情報処理学会フ
目立った進展を見なかった。しかし、TV ホワイトス
ェロー。著書・共著書 30 余。
ペース、スマートグリッド、ギガビットワイヤレスへ
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<
の新しくかつ急速な動きによって、今後は技術開発、
事業展開の目標がより明確になり、ユビキタスネット
ワーク社会実現に向けた進展が期待される。
参考文献
(1) 阪田、嶋本編著:「無線通信技術大全」リックテ
レコム、2007.2.
(2) 間瀬、阪田:「アドホック・メッシュネットワー
ク -ユビキタスネットワーク社会実現に向けて」コ
ロナ社(電子情報通信学会編)、2007.8.
(3) 阪田:「パーソナルエリアネットワークの技術動
向」電子情報通信学会通信ソサイエティ誌、2007.8.
(4) 阪田:「センサネットワークの最新技術動向」 ケ
ミカルエンジニアリング、2007.11.
June 2010
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ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
2. 計装システム専用の XYR5000 シリーズワイヤ
技術報告
レスシステム
ISA100 をベースとしたプロセスプラントの
ワイヤレスソリューション
2003 年、プロセスプラントへのワイヤレスソリュ
(OneWireless ソリューション)
ーションとして市場投入された XYR5000 シリーズは 1
ISA100 based Wireless Solutions for
Process Plant (OneWireless Solutions)
台の受信機と複数のワイヤレストランスミッターか
らなる計装システム専用のワイヤレスシステムであ
る(図2参照)。 XYR5000 シリーズではワイヤレス
通信用に 900MHz 帯の電波を採用しており、北米を中
岩ヶ谷 弘明
心に、600 を越えるユーザーのサイトに納入されてい
ハネウェルジャパン株式会社
る。
XYR5000 シリーズには、温度、圧力、差圧、アナ
1.はじめに
ログ信号、ディスクリート信号等へのワイヤレスト
ハネウェル社では、1970 年代の移動通信サービス
ランスミッターが用意されており、DCS とは ModBus
開始、1980 年代のインターネットサービスの開始、
1990 年代からのモバイル通信機器の軽量化とサービ
スの急速な拡大を経た 2003 年に計装システム専用の
ワイヤレスソリューションとして、フィールドのプロ
セス値を無線伝送し、計装システムにインターフェー
スするワイヤレスシステムとして XYR5000 シリーズ
を市場投入した。
2010 年 5 月の段階で、日本国内への設置は開始さ
れていないが、国外では、2007 年にプロセスプラン
トの計装システム専用という枠を越え、ワイヤレス
LAN を利用する機器へのアプリケーションを包含し、
図1 OneWireless ソリューション
ワイヤレス LAN によるワイヤレスメッシュを構築可
OneWIreless Solutions
能とするワイヤレスバックボーン構築への拡張を可
能とした OneWireless ソリューションを市場投入し、
多様なアプリケーションを実現させている。
OneWireless ソリューションは、プロセスプラント
における計装システムのプロセス値情報収集端末と
いう役割に特化した XYR5000 シリーズとは異なり、
XYR5000 シリーズと同等の役割を果たしつつ、究極は
モバイル通信の普及を推し進めたモバイル通信イン
フラストラクチャーと同様、プロセスプラントにおい
て必要とされる通信のワイヤレス化実現のためのワ
イヤレス LAN によるワイヤレスネットワークインフ
ラストラクチャーを構築可能とするものである。
本稿では、ISA100 をベースとする OneWireless ソ
図2
リューション(図1参照)への歩みと、OneWireless
XYR5000 ワイヤレスシステム
XYR5000 Wireless System
ソリューションを紹介する。
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ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
また、マルチプロトコールへの対応も可能で、
HART、Profibus、Foundation Field Bus、Modbus
等のワイヤレス通信への対応も実現している。
XYR6000 シリーズの通信速度は、個々の設定によ
り 1、5、10 又は 30 秒に一度のアップデートで、
コロージョンのみ 30 秒、1から 5 分に一度のア
ップデートとなっている。 マルチノードとの組
合せではトランスミッターが自身の検出した信
号の送信の役割に特化するため、設定された通信
速度が保持される。
XYR6000 シリーズでは通信の安全と信頼性を
図3 OneWireless ソリューションのマルチノ
ード/ゲートウェイと XYR6000 シリーズワイヤ
レストランスミッタ
MultiNode/Gateway and XYR6000 series
Wireless
Transmitter
of
OneWireless
Solutions
確保するために、トランスミッターごとに対応す
る単一のマルチノードまたはマルチノードのメ
ッシュに連携したデバイスキーを設定する IR ポ
ートが用意されている。 設定は専用の PDA ツー
ルを用いて行う。
電源は単1の乾電池と同様の大きさの市販の
でインターフェースされ、OneWireless ソリューシ
文字通り、計装シス
リチウムイオンバッテリーを採用しており、通信
テム専用で、フィールドのプロセス値を無線伝送す
速度の設定と使用環境温度に依存し、3 年から 8
る役割を担うものであった。
年程度の寿命となる。
3.OneWireless ソリューションについて
• Wi-Fi クライアント
ョン開発のベースとなった。
PDA やモバイルステーション PC のようなワイ
3.1 OneWireless ソリューションの概要
OneWireless ソリューションは、オープン化に根ざ
ヤレス LAN 通信規格の IEEE802.11b/g (2.4GHz)
した、柔軟性と拡張性を兼ね備えたプロセスプラント
を採用している汎用機器、同様な Wi-Fi 通信機能
用のワイヤレスソリューションで、以下の基本的な要
を備え、ダイヤルゲージの針の位置を光学的に読
素から構成される。(図1、図3参照)
み取り、Wi-Fi 信号として出力する Wireless Gage
Reader、ワイヤレス IP カメラ、撮影中の画像と
音声を送信するコラボレーションカメラ、リモー
• ISA100.11a クライアント(XYR6000 シリーズ
トで孤立しているフローメーターや PLC 等の機
ワイヤレストランスミッター)
XYR6000 シリーズのワイヤレストランスミッ
器でシリアル通信又はイーサネット通信機能を
ターは ISA100.11a により通信するもので、温度、
持つ機器に接続し送信する XYR400、回転機器診
ゲージ圧力、絶対圧力、差圧、アナログ信号、デ
断用のシステムに必要な振動、電流、温度等の信
ィスクリート信号、コロージョン信号、リミット
号を送信する EHM、インスタントロケーションシ
スイッチ、タンクゲージング等が用意されている。
ステムの情報収集端末として、人や機器に取り付
ISA100.11a は 2.4GHz、ZigBee/IEEE802.15.4 規
けられた RFID を読み取り、その位置情報を送信
格の電波を採用しており、オープン化によるマル
する RFID リーダ等の機器がある。
チベンダーからのトランスミッターの共存を許
• マルチノード/ゲートウェイ
容するものであり、既に米国の化学会社のプラン
マルチノードには ISA100.11a クライアント
トにてマルチベンダー化の実証が行われている。
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ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
(ZigBee/IEEE802.15.4)との通信用のアクセス
を保ち、また、一台のマルチノードと1台のトラ
ポイントの役割、有線でのイーサネット通信に対
ンスミッタまたは Wi-Fi 機器からなる最小のワ
応 す る 機 器 と Wi-Fi ク ラ イ ア ン ト
イヤレスシステムからスタートし、多数のマルチ
(IEEE802.11b/g)との通信用のアクセスポイン
ノードによるメッシュで構築されたワイヤレス
トの役割、マルチノード間のワイヤレスメッシュ
バックボーンを伴う大規模なシステムまで拡張
構 築 用 の ブ リ ッ ジ (IEEE802.11a:5GHz ま た は
することが可能である。
b/g:2.4GHz)の役割、および有線環境のネットワ
1 台の OneWirelss サーバを含む OneWireless
ークと接続される際のゲートウェイとしての役
ソリューションにより構築されたワイヤレスシ
割を担う。
また、複数のマルチノードにより
ステムの全てのクライアントの信号のアップデ
構成されるワイヤレス LAN メッシュは ISA100.15
ートが 1 秒毎にアップデートされる場合には、
委員会にて審議中のワイヤレスバックボーンに
800 台のクライアントまで拡張することが、また、
沿ったものとして構築される。
アップデートが 5 秒毎以上の場合には最大 4,000
台まで拡張することが可能である。
マルチノードには 2 本の LAN ケーブルと電源・
接地用ケーブルが付属しており、LAN ケーブルは、
• ワイヤレス通信上のセキュリティの確保
マルチノードのネットワーク上の位置により、ネ
ットワークスイッチへの接続、シリアル通信・イ
ワイヤレスによる通信であることから、送受信
ーサネット通信に対応する機器への接続に使用
される情報のセキュリティを保持することは重
され、電源は 24Vdc を供給する。
要な課題となる。 OneWireless ソリューション
XYR6000 シリーズのトランスミッターと同様に
では、配置された ISA100.11a クライアントや
IR ポートが用意されており、通信の安全と信頼
Wi-Fi クライアントおよびマルチノード/ゲート
性を確保するため、専用の PDA ツールを用いて
ウェイからなる同一ネットワーク内での通信の
SSID を設定する。
みを許可するよう通信を制限するため、SSID を
マルチノードにデバイスキーをトランスミッタ
ーに採用、通信される情報に対しては、WEP、WAP、
• OneWireless サーバ
WAP2、IEEE802.1x が設定される。
OS と し て WINDOWSXP Pro を 搭 載 し 、
OneWireless ソリューションにおいて、ディレク
OneWireless ソリューションでは、ワイヤレス
トリサーバ、キーサーバ、OPC サーバとしての役
バックボーンを伴うような大規模システムの場
割を担い、OneWireless ソリューションにより構
合、同一のバックボーン上で複数のシステムが通
築されたワイヤレスシステムの DCS との統合は、
信を行うことも可能なため、1 つのシステムから
3rd パーティのシステムを含め、OPC サーバを介
他のシステムへのオペレーション上のアクセス
して Modbus により実行される。
に対する制限をかけられるよう、VLAN 設定を可
能としている。
3.2 OneWireless ソリューションの特徴
• ワイヤレス通信の冗長化と信頼性の確保
3.1項で述べた機器により構成された
ワイヤレスによる通信では、通信が途切れるこ
OneWireless ソリューションには、以下のような
特徴を有している。
とのないよう保持することが必然的に求められ
• オープン化による柔軟性と拡張性
る。 OneWireless ソリューションでは、通信の
途絶のリスクを回避し、通信の信頼性を確保する
ISA100.11a に対応するトランスミッターや
ための仕組みが採用されている。
Wi-Fi 機器の接続が可能なことから、マルチベン
OneWireless ソリューションにて構築された
ダー化が可能で設置される機器の選択に柔軟性
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ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
ワイヤレスシステムのクライアントが、複数のマ
• モバイルステーションと PDA によるモバイル
ルチノードを介してワイヤレス環境から有線環
オペレーション
境に接続するゲートウェイ(マルチノード)が 1
モバイルステーションにより、フィールドにお
台の場合には、そのゲートウェイにトラブルを生
いてもコントロールルームの DCS グラフィック
じた場合、全てのクライアントの情報が途絶する
を参照することが可能となり、調整時の作業を効
こととなる。 このようなリスクを回避するため、
率化。 巡回による機器のチェックとデータの読
ゲートウェイは 2 重化することができる。
取りに PDA を用いて、直接データを取得し、DCS
に送信することで、データの信頼性を向上すると
多数のマルチノードによるメッシュを構築し
共に、作業を効率化。
ている場合には、ネットワーク内の 1 台のマルチ
ノードにトラブルが発生した場合、そのマルチノ
ードに替わり、他のマルチノードの通信経路を介
• プラント内パイプラインの流量計の信号を統
して、通信が継続されることで、リスクを低減す
合
る。
プラント内のパイプラインの端に設置された流
XYR6000 シリーズのトランスミッターは、近傍
量計の信号をマルチノードに接続、ワイヤレス通
の 2 台のマルチノードと接続され、1 台のマルチ
信により、1.1km 離れた場所にあるマルチノード
モードにトラブルを発生した場合、他の 1 台との
に接続し、DCS に統合。 長距離でのワイヤレス
通信により、ネットワークへの接続を保持する。
通信には、指向性アンテナを使用。
• キルン内部の温度計測
回転する 2 基のキルン内部の温度を計測する
3.3 OneWireless ソリューションのアプリケ
ーション例
ため、各キルンに設置の XYR6000 温度トランスミ
上述のようなワイヤレスシステムを構成する機
ッターと共通の 1 台のマルチノードによりシス
器と、構成されるワイヤレスソリューションの特
テムを構成し、内部温度計測の信頼性を向上。
徴からなる OneWireless ソリューションでは、以
下のようなアプリケーションに採用されている。
• 北海で運用されているタンカーに積載の回転
• 湿地帯の石油生産井の温度と圧力の監視
機器の診断システム
配線が困難な湿地帯にある複数の石油生産井の
既存の OneWireless システムに対し、22 台の
圧力と温度の監視を目的として、XYR6000 トラン
回転機器の運転状態を監視するため、振動、温度
スミッターとマルチノードにより構成、効率的な
信号等を検出し、Wi-Fi 信号で出力する EHM を設
システム構築を実現。
置し回転機器の状態を監視。
既存のワイヤレス LAN ネットワークのインフ
• オフショアーの生産井プラットホームの CCTV
ラが整えられていたため、設置は 4 時間程度で終
カメラによる監視
了、工事の効率化と信頼性の改善に寄与。
海上プラットホームに設置されたアナログ
• タンクゲージング
PTZ カメラをビデオストリーマとマルチノード
ハネウェル社傘下の Enraf のレーダー式液面
を介してワイヤレス LAN ネットワークに接続し、
陸上のマルチノードに接続。 陸上施設の CCTV
検出器をワイヤレストランスミッターとして使
システムに統合し、プラットホームのせーフィテ
用、既存のタンクレベルアラームは XYR6000 ディ
ィとセキュリティを監視。
スクリート信号ワイヤレストランスミッターを
使用してワイヤレス化。
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ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
可能性のある OneWireless ソリューションの、日
• Wireless Gage Reader
既存のダイヤルゲージに取付け、ダイヤルゲー
本国内への導入準備を進めており、国内のワイヤ
ジの読値を Wi-Fi 信号で出力。 巡回によるダイ
レスソリューションの普及に対する貢献のでき
ヤルゲージの読取りを不要とし、また、読取った
ることを期待している。
以上
値のシステムへの入力時の誤入力を減少させる
ことで、作業の効率化とデータへの信頼性を向上。
• コラボレーションカメラ
ISA 日本支部受賞報告
航空機エンジンの組付け工程にコラボレーシ
ョンカメラを導入。 個々の作業工程毎に写真を
ISA Honors & Awards Gala
含む書類を作成提出し、専門官の認証を得る従来
の認証方法に対し、専門官の居室にコラボレーシ
ISA 日本支部支部長 黒岩重雄
ョンカメラからの画像と音声を直接接続し、専門
官が確認し、記録しながら認証作業を実施するよ
ISA 関連での顕著な活動・貢献に対する表彰が
う変更。 工程ごとに必要な専門官による認証作
毎年 ISA EXPO、総会の時に行なわれる。昨年
業に要する時間を 2 日間から 2 時間に大幅に短縮
2009 年 10 月 Houston で、この名誉ある ISA Honors
し、作業の効率化を実現。
& Awards Gala(表彰式)におい DSS (Distinguished
Society Awards)の賞を受賞した。皆様とともに永
4.
おわりに
年 ISA 日本支部の活動を推進してきたことが評
OneWireless ソリューションは、標準規格によ
価されたものと理解し、感謝している。
るシステムのオープン化と、ワイヤレスバックボ
表彰式はアメリカらしいブラックタイでの格式
ーンを採用することにより、柔軟で、拡張性の富
ある、なごやかなセレモニーとして行なわれた。
んだシステムの構成を可能とする。
その雰囲気は ISA Web の General Information /
その柔軟性は、ISA100.11a クライアントの
Honors & Awards の 2009 gala photos をみてくだ
XYR6000 ワイヤレストランスミッターによりフ
さい。
ィールドの計装システムに関わるプロセス値を
今後とも ISA 関連の活動に何らかのお役に立
DCS に統合するという機能だけではなく、汎用の
てればと考えている。
ワイヤレス LAN に対応する Wi-Fi クライアントの
アクセスポイントを用意することで、計装システ
ム専用ではなく、Wi-Fi 通信を使用する他のシス
テムへの対応を可能とし、拡張性は、柔軟性との
相乗効果を含み、マルチノード 1 台と、XYR6000
トランスミッターまたは Wi-Fi クライアント 1
台の最小の組合せから、最大 4000 台のクライア
ントへと拡張することを可能としている。
ハネウェルジャパンとしても、小さなシステム
としてスタートし、多様なアプリケーションへの
拡張と、規模の拡張への可能性を兼ね備え、ワイ
ISA Honors & Awards Gala 2009
ヤレスソリューションへの初期投資を陳腐化す
るリスクを抑えつつ拡張への投資を持続できる
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ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
2.RFID の特長
技術報告
RFID は RF タグにデータの格納ができ、かつ非接触
RFID の本質と製造現場への応用
でデータの読み書き(Read/Write)が可能であるとい
Essentials of RFID and Application
うのが最も大きなメリットであるが、さらなる RFID
in manufacturing
の魅力的な特長として主に次の 4 つが挙げられるだ
ろう。
① ダイレクトアクセスによる Read/Write 機能
オムロン株式会社
OMRON Co.
大塚
裕
バーコード等の場合には、プリンタやラベラ、あ
るいはマーキング装置でコードを印字し、リーダ
Hiroshi OHTSUKA
で読む形になる。つまり、印字する(書く)機器
と読み取る機器が別々であり、その場所も異なる。
1.はじめに
しかし、RFID は同じアンテナで、かつ同じ場所
RFID は今から約25年前から国内の工作機械、自
で読み書きが可能である。
動車、家電等の製造業を中心に使われ始めたが、最近
② 優れた耐環境性で見えなくてもアクセス可能
では電子乗車券、免許証、あるいは電子マネー等のコ
ンシューマに関連するアプリケーションにも活用さ
バーコード等は汚れたり、隠れたりするとアクセ
れるようになってきた。また、この数年間はトレーサ
スできなくなるが、RFID は汚れていたり、極端
ビリティ実現や物流/流通を革新するツールとして
な例ではダンボール箱等に入った状態で外から
も脚光を浴びている。しかし、一方では RFID がお祭
見えなくてもアクセスが可能である(図 2)。
り的に扱われてしまい、使えば何でもできてしまうと
バーコード採用例
バーコード採用例
いったような勘違い、あるいは RFID を使うこと自体
が目的になってしまっているような本末転倒なケー
*
1
2
3
4
スが見受けられる。
そのため、ここでは RFID の特長、種類、およびそ
*
1
2
3
4
×
×
×
5
5
RFID採用例
RFID採用例
バーコードリーダ
RFタグ
*
バーコードリーダ
*
バーコードリーダ
の本質を理解して頂くと共に、過去から RFID が活用
されている製造業でのアプリケーション等を簡単に
・見えないラベルや汚れたラベルは読めない。
勿論、箱の外からも。
・確率論に基づく読取結果での判断には、誤読
発生の可能性がある。
ご紹介したい。
リーダ/ライタ
(アンテナ)
・見えないRFタグとアクセス可能。
・耐環境性に優れている。
(図 2)RFID の特長(優れた耐環境)
タグを採用
1986年に国内でRF
1986年に国内でRFタグを採用
マシニングセンターにおける
ツール管理アプリケーション
(Fig.2)High durability for environment
RFタグへの格納情報
RFタグを
プルスタッドに
埋め込み
・工具No
・工具型式
・工具名称
・工具長
・工具長補正値
・使用時間
他
③ 一括アクセスが可能
RFID では一括アクセス、つまりアンテナの前に
存在する RF タグの複数同時読み取りが可能なた
め、受け入れ検品作業等における運用の効率化を
Read&Write機能
の要求
ツールシャンク
図ることができる。
優れた耐環境性
の要求
④ 自立分散制御の実現が可能
例えば生産ライン等において、RFID の場合には、
(図 1)国内における RFID のルーツ
RF タグに生産に必要となるロット No.、品目情報、
(Fig.1)The origin of RFID in Japan
検査情報等を格納し、各生産ステーションではそ
の情報を元に生産や検査を行う。つまり、バーコ
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ードのように識別情報しか持っていなければ、毎
光は電磁波の一種なので光方式も RFID として紹介
回、ホストコンピュータに作業指示情報等を確認
しているが、この方式はそれ以外の方式と異なり、LED
にいかなければならないが、RFID を活用すると
とフォトトランジスタやフォトダイオードといった
RF タグの情報だけで運用が可能になり、自立分散
光デバイスを搭載したタイプである。20-30cm の交信
制御を実現できる。
距離が 2 実現可能だという特長をキーに 1990 年頃に
この数年で話題となっている EPCglobal にお
登場したが、電池を搭載しているためにメンテナンス
ける RFID の運用は、RF タグに識別情報だけを格
が必要だという点と後述する電磁誘導方式の台頭に
納して毎回ネットワークを通してホストに問い
よって、最近ではあまり採用されなくなった。
また、周波数 400-530KHz 帯を使った電磁結合方式
合わせる形態である。この運用であれば基本的に
バーコードを使った時と同じである。そのため、
は 1986 年頃から国内の製造業で活用され始めた歴史
負荷が集中してネットワークがダウンした場合
ある方式である。耐ノイズ性にも優れ、水分等の影響
などには必要な情報を入手することができなく
をほとんど受けないという特長がある。なお、一般的
なり、システムの運用がストップする。RF タグ
に交信距離が最大でも 150mm であり、JIS においても
には少なくとも、現場において自己完結形で運用
広義には電磁誘導方式に含めることになっているた
ができるような情報を最低限、格納した方が本来
め、今回は詳細の説明は省略する。
さて、電磁誘導方式であるが、採用されている周波
の RFID 導入の効果を発揮することができると考
数としては 134KHz 未満の帯域と 13.56MHz 帯に大別さ
えている。
れる。
① 135KHz 未満
3.RFID の種類
RFID にはいくつかの種類があり、それを分類する
LF 帯の 135KHz 未満の帯域を活用した RFID は
切り口としては、①方式・周波数、②形状、③機能(メ
動物管理用として欧州等では数多く採用されて
モリ媒体)、④電力供給方式、等が一般的である。
いる。また、自動車の盗難防止用のイモビライ
3.1 方式・周波数による分類
ザ用途に採用されている RFID の多くもこのタ
RFID の方式には、(図 3)で示すように、①電磁結合
イプである。製造業関連では、半導体のウェー
方式、②電磁誘導方式、③電波方式、④光方式がある。
ハを収納するキャリア(FOUP:Front Opening
Unified Pod)の管理用途に活用されている。小
型やスティック型の RF タグで数 10cm の交信が
可能だという特長を有する。ただし、この方式
電磁結合方式
Electromagnetic Coupling
を使う際の留意点は耐ノイズ性で、スイッチン
MF:400-530KHz
MF:400--530KHz
グノイズやインバータの影響を受けて交信距離
電磁誘導方式
Electromagnetic Inductive Field
LF:<135KHz
RFID
が低下したり、最悪の場合には交信が全くでき
HF:13.56MHz
電波方式
UHF
UHF:860—
UHF:860—960MHz
なくなったりすることがあるので、設置時には
注意が必要である。
UHF:433MHz
電波方式(マイクロ波方式)
Microwave
② 13.56MHz 帯
UHF:2.45GHz
この帯域は、電子乗車券、電子マネー、免許
光方式
Optical
証、あるいはパスポート等のコンシューマに身
α:670nm
近なアプリケーションで活用されている RFID
の周波数帯でもある。製造業関連では、自動車
(図 3)RFID の方式別分類
や FPD、あるいは家電製品の製造工程でパレッ
(Fig.3)Classification of method of RFID
トや治具に取り付けられて使われたり、作業指
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示書等の電子ペーパに組み込まれて使われる
るといった形になる。RF タグに電池を搭載す
ことが多い。なお、13.56MHz 帯の RFID は、国
るので、数 10~数 100mの長距離交信ができ、
内では 1998 年に電波法が改正されて初めて正
あるエリアに存在するものや人の位置検知を
式に使用することができるようになった。この
する RTLS(Real Time Locating System)に採用
タイプはアンテナを大きくすると数 10cm レベ
される。
さて、これまで電磁誘導方式、電波方式に関して周
ルまでの交信も可能であり、耐ノイズ性にも比
波数別に説明してきたが、方式別の特徴をレーダチャ
較的優れていることが特長として挙げられる。
ートで表わすと(図 4)のようになる。
最後に電波方式であるが、この方式においては大き
く 3 タイプの RFID が存在している。周波数としては、
①860-960MHz 帯、②2.45GHz 帯、③433MHz 帯が国際
標準化されている。
① 860-960MHz 帯
この周波数帯域は、いわゆる UHF と呼ばれて
おり、国内では電波法が改正されてからこの数
年間で脚光を浴びてきた方式である。5m レベル
の長距離交信が可能で、一括アクセスもでき、
かつ RF タグの価格が比較的、安価だと言うこ
とで、流通/物流関連で将来的に採用されてい
く可能性が高い。また、EPCglobal が中心的に
(図 4)方式別 RFID の特徴
採用していこうとしているタイプである。ただ
(Fig.4)Performance chart of RFID by method
し、UHF の場合には電波の反射による混信や水
分の影響による交信距離の低下等の課題もあ
(図 4)のレーダチャートをみて分かるように、RFID
るため、特性を十分に把握した上で活用するこ
にはオールマイティの方式が存在しない。そのため、
とが重要である。
重要なことは各方式の特徴を理解して、アプリケーシ
ョンに最適な方式を選定することである。
② 2.45GHz 帯
この帯域を使った RFID は電磁結合方式と同
さて、次に形状別の分類であるが、RF タグにはカ
様に 1987 年頃から使われるようになり、一般
ード型、ラベル型、箱型、スティック型等、様々な形
的にはマイクロ波タイプと呼ばれることが多
態がある。身近な 86×54×0.76(mm)のカード型は人
い。主な特徴は、UHF タイプと非常に類似して
が所持する場合に便利な形状であるが、それ以外の形
おり、小型の RF タグで長距離交信が可能であ
状はほとんどがアプリケーションに依存している。つ
るが、電波干渉や水分の影響等には留意する必
まり、ユーザが RF タグを使用する際に取付スペース
要がある。
や周囲環境等が異なるために、RFID メーカがそれに
③ 433MHz 帯
対応しようと様々な計上の RF タグを開発してきたと
いうのが実態であろう。
433MHz 帯の RFID はアクティブタグが主流で
ある。一般的な RFID はアンテナから電波を発
RF タグが搭載するメモリ媒体によって分類する場
して RF タグに電力とコマンドを送信し、その
合は、大きく3つに分けられる。最も一般的なものは、
電波を受けた RF タグがアンテナにレスポンス
不揮発性のメモリである EEP-ROM や Fe-RAM を搭載し
を返送するパッシブタグであるが、アクティブ
たタイプで、このタイプの特長としてはユーザがデー
タグの場合には RF タグが電池を搭載し、自ら
タの読み出しだけではなく、書き込み(書き換え)を
電波を発してアンテナにその存在を認識させ
することができる点である。RFID の最大の特長であ
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る「非接触でデータの読み書きが可能」を実現するた
のツールであることを忘れてはならない。参考まで
めにはこのタイプのメモリの搭載が不可欠である。次
に RFID を導入するために必要なキーワードを(図 5)
にユーザが一回だけ書き換えが可能な WORM 型である
に示す。
が、WORM とはその特徴が示す通り、Write once read
4.2 RFID を各種コードは敵ではない!
many の略である。ユーザが 1 回だけ自由にデータを
RFID があればバーコードや2次元コードは不要
書くことができるのはメリットであるが、その後は読
である、といった表現をするメーカもあるが、RFID
み出しだけ、つまり Read only 型になる。
とバーコードといった各種コードは適材適所で使
only 型で、ユーザは
うことが大切である。また、個々の管理は各種コー
全く新しいデータを書き込むことができず、RFID メ
ド、それを群として管理する時には RFID といった
ーカがあらかじめ書き込んだデータを読み出すだけ
使い方も大変効果的である。
という使い方になる。セキュリティ関連でデータの改
4.3 RFID は決して万能ではない!
もう一つのタイプは、Read
RFID の方式や種類によっては、読み出しと書き
ざんを防止したいといった場合には、Read only タイ
込みの交信距離が異なるものもある。RFID を活用
プはメリットがある。
して同一場所でデータを読んで、作業した結果を
RFID の分類の仕方に関しての最後の項目になるが、
これは電力供給方式の違いによる区分で、前述したパ
RF タグに書き込む、といったアプリケーションで
ッシブタグ、アクティブタグとセミパッシブタグがあ
は書き込み距離が読み出し距離よりも短い UHF タ
る。このうち、セミパッシブタグは電池を搭載したパ
イプ等では書き込むためにアンテナを動かすよう
ッシブタグで、RF タグにセンサ等を内蔵してそのセ
な対策が必要であまり現実的ではない。また、UHF
ンサを駆動するために電池を活用するといった種類
やマイクロ波タイプの場合には交信距離は数 m で
である。
あるが、電波自体は数 10m も飛んでいくので予想し
ていない RF タグにデータを書いてしまうような問
題が生じることがある。その他、RFID の特長であ
4.RFID の本質
冒頭で、RFID がお祭り的に使われていると述べた
る一括アクセスについてもアンテナの前に存在す
が、ここでは RFID の本質について説明したいと思う。
る全ての RF タグと 100%アクセスするとは限らない
4.1 RFID を使うことを目的にしない!
ので、運用でリカバリーするシステムや仕組み作り
が必要である。
最も大切なことは、RFID を使うことを決して目的
にしないことである。RFID を使えば何でもできてし
5.RFID 採用中の主な FA 分野のアプリケーション
まうような勘違いをされているユーザが意外と多い
のは事実である。RFID はあくまでも課題解決のため
(図 6)に RFID が採用されている製造業の各業界の
例を示す。RFID の国内のルーツは工作機械業界のツ
ール管理であるが、その後、自動車のエンジンやトラ
■ 現場における課題の把握
ンスミッションの製造工程、あるいは車体組立工程等
へとその採用が拡がった。1990 年代に入ると FPD 製
■ 課題の定量化(数値化)
造工程における生産管理や品質管理にも活用される
■ 課題解決に向けたRFID関連投資額の算出
ようになった。また、半導体の 300mm ウェーハ製造ラ
■ +αの効果を出すための運用検討
イ ン に も 数 多 く 導 入 さ れ た 。 2005 年 位 か ら は
13.56MHz や UHF タイプが登場し、工場間物流や作業
■ RFID採用によるTotal効果金額&利益算出
指示書等でも使われ出した。特にトレーサビリティの
(図 5)RFID を導入するために必要なこと
観点から、生産履歴を RF タグに格納し、最後の工程
(Fig.5)Importance for using RFID
でそれらの履歴をホストに吸い上げて管理するよう
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な使われ方や検査結果のデータを基に加工工程や生
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
産工程での条件設定を変えるといったフィードバッ
ク制御のために RFID が活用されることも増えてきた。
(図 7)に RFID が採用される目的例を示す。
あらゆる業界
で
AutoAuto-IDシステム
を
採用中!
製品名
機種名
品番
シリアルNo
ラインNo
工程No
装置No
次ラインNo
次工程No
次装置No
加工・組付日時
■ 検査情報
■ 不具合No
■ 作業者No
■
■
■
■
パレットNo
パレット識別
梱包種類
数量
EPCglobal
の使用方法と
・
大きく異なる
・
■ その他
RFタグに数Kバイトの情報を格納することが多い。
(図 8)製造業における RF タグの格納情報例
(Fig.8)Example of information in RF tag memory
6.RFID の標準化動向
RFID 自体の仕様や性能に関しては、国際的に ISO、
電池
IEC 等で標準化を進めている。先に述べた 13,56MHz
(図 6)RFID 採用中の製造業の業界例
タイプや UHF タイプ等の RFID に関しても、ISO/IEC
(Fig.6)RFID applications in FA Industries
でアンテナと RF タグ間の空間伝送に関するエアイン
タフェースを規定している ISO/IEC18000 シリーズが
ある。また、アプリケーションからみた国際標準化は
ISO で規定していることが多く、SCM に活用する RFID
製品品質向上
コストダウン
トレーサビリティ強化
検査履歴の把握
ロスコストの低減
自動化&セルの融合
の標準化は、ISO1736X シリーズで規定されている。
在庫削減
ライン稼動状況把握
製品・部品所在管理
作業品質向上
今後、RFID の採用が市場で拡大していくためには、
設備管理徹底
人為的ミスの防止
作業平準化の推進
AutoAuto-IDシステム
の
歩留り向上
不良要因の解析
パーティクル排除
導入目的
このような標準化が必要不可欠である。特にこの数年
設備個別管理
消耗品寿命管理
間で様々な RFID に関する標準化が加速する予定であ
投資低減
柔軟なライン設計
上位系負荷の軽減
&
リードタイム短縮
Keywords
段取り換えの自動化
ライン平準化の実現
混流生産対応
変種変量生産対応
ISO認証
ISO認証
ニーズ個性化対応
製品サイクル短期化
ISO9000
ISO14000
業界基準対応
法規制対応
PL法への対応
リサイクル法への対応
環境問題への対応
るだろう。
ライン数削減
柔軟性向上
HACCPへの対応GMP
への対応
TS16949への対応
り、ユーザとしても十分な動向のウォッチが必要にな
7.まとめ
今回は、RFID の基本的な特徴、種類、RFID への正
しい理解を仰ぐための本質、製造業での応用事例、そ
して標準化動向等について述べてきたが、RFID の世
界はこの数年間で大きく変化していくことになると
(図 7)RFID の導入目的例
思われる。その際に、しっかりとその性能や特徴、あ
(Fig.7)Purpose of using RFID
るいは本質を理解して、導入の際には決して失敗する
ことがないようにして頂きたい。そして、RFID を使
うことを決して目的にすることなく、皆さんが持たれ
また、製造業における RFID の使い方は、UHF 等を
ている課題を解決するための効果的なツールである
活用した物流や流通業界とは大きく異なる。最も違う
ことを忘れないことが大切である。
点は、RF タグのメモリの使い方で、製造業の場合に
本稿が皆さんにとって、「RFID を活用してよかっ
は数 K バイトといった大容量のメモリを有する RF タ
た。」という導入の成功体験の手助けになれば幸いで
グを使って生産管理や品質管理を行うことが多い。
ある。
(図 8)参照。
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ISA Automation Week is a separate and distinct event
著者略歴:大塚 裕(Hiroshi Ohtsuka)
from the ISA EXPO format you may remember from
1984 年名古屋工業大学を卒業後、立石電気株式会社
previous years. ISA Automation Week’s central focus
(現、オムロン株式会社)に入社。光電センサ、視覚装
is the custom-designed technical program, providing
置、ラジコン芝刈り機用コントローラ、RFID の開発
content across multiple disciplines for nearly every job
に従事。1989 年に RFID の企画部門に異動し、RFID
function in automation and control.
関連のマーケティング、事業企画、商品企画、販促を
約 10 年間担当。その後、営業部門のスタッフとして
A supplier exhibition featuring over 100 vendors will
Auto-ID 関連のマーケティ
provide a hands-on look at products and solutions and a
ング、顧客コンサルティン
chance to interact with technical experts during
グ等の業務を経て、現在、
conference breaks, meals, and networking receptions.
アプリケーション開発セン
タで Auto-ID を核としたマ
Automation and control professionals tell us that what
ーケティング業務に従事。
they want and need most is practical information and
JAISA、SEMI、NECA 等各委
professional
員会に参画し、国際標準規格や各規格に関する審議を
applications-based sessions along with technical theory.
メンバとして活動中。
They want basic knowledge along with more advanced
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<
information. They want to know more about products
development
skills.
They
want
and solutions they can use as they advance in their
automation careers.
ISA 会告 (2010 June)
Industry professionals look to ISA to fill their
ISA Automation Week 2010 - Houston
TX - 10/04/2010
4-7 October 2010
Westin Galleria Hotel
Houston, TX USA
information and career-building needs. ISA Automation
Week provides those much-desired technical sessions
rich in content within a customizable format that allows
attendees to set a conference agenda following a
particular track or a career path. It’s new, it’s fresh, and
it
ISA
Automation
knowledge-driven
Week
event
2010
designed
is
to
may
surprise
attendees
as
it
breaks
some
primarily
a
time-honored traditions. Traditions are great. But the
deliver
a
future is here—ISA Automation Week.
stimulating and highly relevant educational experience
to automation and control professionals working within
continuous process, discrete, and hybrid manufacturing
5th ISA Water/Wastewater Automatic Controls
environments. Whether it’s covering the basics,
Division Symposium (WWAC)
learning from real-world applications, or preparing for
4-5 August 2010
the future of automation and control, you'll find
Orlando, FL USA
dynamic theory and applications-based content across
multiple technologies and disciplines.
Sponsored by ISA’s ACOS, and WWID Divisions
How does ISA Automation Week 2010 differ from
The Water & Wastewater and Automatic Controls
previous events such as ISA EXPO 2009?
Division Symposium (WWAC) is sponsored by
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ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35
the ISA Water & Wastewater and Automatic
本 号 目 次
Controls Divisions and will help professionals in
支部役員巻頭言(英・和)
(副支部長・出町公二)
the Water & Waste Water Industry understand
how
automatic
control
applications
―――1
effect
技術報告
processing and distribution of water treatment.
無線ネットワークの技術動向
(千葉大学・阪田史郎)―――3
Expert Speakers will discuss water & wastewater
技術報告 ISA100 をベースとしたプロセス
プラントのワイヤレスソリューション
(OneWireless ソリューション)
(ハネウェルジャパン・岩ヶ谷弘明)
―――9
ISA 日本支部受賞報告
―ISA Honors & Awards Gala―
(ISA 日本支部長 黒岩重雄) ―――13
processing. Other topics will focus on water
collection and water treatment. Attendees will
review the latest controls equipment as well as
Instrumentation to fit today's industry needs. A
technology focused one day training seminar and
two days of technical sessions will provide the
技術報告 RFID の本質と製造現場への応用
(オムロン・大塚 裕)―――14
latest in applications, networking, communications
and instrumentation Technology associated with
ISA 日本支部案内・連絡先
this water treatment industry. Attendees will also
enjoy
working
luncheons,
vendor
exhibits
showcasing the latest technologies and an evening
事務局(企画担当) 三宅 豊
株式会社ノーケン 海外事業本部
TEL:06-6386-8427 FAX:06-6386-6195
e-mail: [email protected]
reception.
For more information, contact Joe Provenzano,
事務局(会報担当) 小川和彦
大阪産業大学工学部交通機械工学科
TEL:072-875-3001 (Ext:7535)
FAX:072-871-1289
e-mail: [email protected]
(203) 753-1536 x16.
支部役員連絡先
事務局(Web 担当)
神余浩夫
三菱電機株式会社名古屋製作所 FA システム部
TEL:052-712-2348 FAX:052-712-2391
e-mail:Kanamaru.Hiroo@
db.MitsubishiElectric.co.jp
支部長 黒岩重雄
e-mail : [email protected]
副支部長 寒川史郎
FSL(Future System Laboratory)
TEL: 06-6904-2160
FAX:06-6904-2165
e-mail : [email protected]
事務局(会員担当) 南雲 睦
富士電機システムズ株式会社
オートメーション事業本部事業企画室
TEL: 03-5435-7279 FAX:03-5435-7438
e-mail:[email protected]
副支部長 出町公二
横河電機株式会社
IA 事業部マーケティングセンター テクノロジー MKGr
TEL:0422-52-5519 FAX:0422-52-7048
e-mail:[email protected]
ISA 日本支部ニューズレター
ISA Japan Section
Newsletter,Vol.13,No.35
会計担当 藤田雄一
東洋エンジニアリング株式会社
国内事業本部エンジニアリングソリューション本部
医薬品質マネージメントシステム
TEL:047-454-1906 FAX:047-454-1837
e-mail: [email protected]
June 2010
―――20
2010 年 6 月 20 日発行/ June 20, 2010
http://www.venus.dti.ne.jp/~isaj
E-mail: [email protected]
20
ISA-Japan Section Newsletter Vol.13 No.35