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(57)【要約】 【課題】 長期間に亘り、フマル酸ケトチフェンの含量 低下や

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(57)【要約】
【課題】 長期間に亘り、フマル酸ケトチフェンの含量
低下や液剤の着色を抑制する液剤を提供する。
【解決手段】 ケトチフェンまたはそのフマル酸塩と、
窒素含有水溶性ポリマーと、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩及
びキレート剤から選択された少なくとも一種の安定化剤
とで構成されている。窒素含有水溶性ポリマーは、ポリ
ビニルピロリドンであってもよい。また、窒素含有水溶
性ポリマーの含有量は、液剤全体の0.1∼30(W/
V)%である。安定化剤は、亜硫酸アルカリ金属塩、亜
硫酸水素アルカリ金属塩、エデト酸またはその塩、クエ
ン酸またはその塩から選択された少なくとも一種であっ
てもよく、安定化剤の含有量は、液剤の構成成分全体の
0.001∼1.0(W/V)%程度であってもよい。
また、安定化剤は、窒素含有水溶性ポリマー100重量
部に対して安定化剤の割合が0.1∼10重量部であ
る。
−1−
(2)
特開平10−139666
1
2
【特許請求の範囲】
することにより、経時安定性を向上させることが提案さ
【請求項1】 ケトチフェンまたはそのフマル酸塩と、
れている。さらに、特開平8−20538号公報には、
窒素含有水溶性ポリマーと、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩及
水溶性の有機酸(C1 - 5 脂肪族カルボン酸、C1 - 5 ヒド
びキレート剤から選択された少なくとも一種の安定化剤
ロキシカルボン酸、C1 - 1 0 多価カルボン酸、C1 - 5 アミ
とで構成されている液剤。
ノカルボン酸)及び/又はその塩を併用することによ
【請求項2】 窒素含有水溶性ポリマーがポリビニルピ
り、経時安定性を向上させることが提案されている。ま
ロリドンで構成されている請求項1記載の液剤。
た、フマル酸ケトチフェンを含有する抗アレルギー点眼
【請求項3】 安定化剤が、亜硫酸アルカリ金属塩、亜
剤では、通常、塩化ベンザルコニウム、グリセリンなど
硫酸水素アルカリ金属塩、エデト酸またはその塩、クエ
が添加されている。
ン酸またはその塩から選択された少なくとも一種である
10
【0004】また、WO 91/02528には、添加
請求項1記載の液剤。
剤として、亜硫酸水素塩、亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩、ジ
【請求項4】 窒素含有水溶性ポリマーの含有量が、液
ブチルヒドロキシトルエンを添加することにより、フマ
剤全体の0.1∼30(W/V)%である請求項1又は
ル酸ケトチフェン含有外用製剤の経時安定性を向上させ
2に記載の液剤。
ることが提案されている。
【請求項5】 安定化剤の含有量が、液剤全体の0.0
【0005】しかしながら、これらの文献では、窒素含
01∼1.0(W/V)%である請求項1又は2に記載
有水溶性ポリマーの添加による液剤の安定性(フマル酸
の液剤。
ケトチフェンの含量低下や薬液の着色)については、考
【請求項6】 窒素含有水溶性ポリマー100重量部に
慮されていない。
【0006】さらに、フマル酸ケトチフェンを含有する
対して安定化剤の割合が0.1∼10重量部である請求
項1記載の液剤。
20
アレルギー性鼻炎治療剤として、ポリビニルピロリド
【請求項7】 液剤全体に対して、フマル酸チトケフェ
ン、ピロ亜硫酸ナトリウムとアスコルビン酸とを添加し
ンを0.01∼1(W/V)%、ポリビニルピロリドン
た点鼻液が知られている。しかし、この鼻炎治療剤は、
を1∼10(W/V)%、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、エ
開放系で保存すると、フマル酸ケトチフェンの安定性が
デト酸又はその塩、クエン酸又はその塩から選択された
損なわれ、フマル酸ケトチフェンの有効量が経時的に大
少なくとも一種の安定化剤を0.005∼0.3(W/
きく低下するとともに、著しく着色する。例えば、鼻炎
V)%含む点鼻液。
治療剤を含むビン容器を開封後、鼻炎スプレーを取り付
【請求項8】 ケトチフェンまたはそのフマル酸塩と、
けて、60℃で2週間及び4週間経時変化させると、フ
窒素含有水溶性ポリマーと、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩及
マル酸ケトチフェンの含有率はそれぞれ90%及び76
びキレート剤から選択された少なくとも一種の安定化剤
%に低下する。また、薬液は黄色く着色する。このた
とを混合する液剤の製造方法。
30
め、経時的に安定なフマル酸ケトチフェンを含有する液
【発明の詳細な説明】
剤の開発が求められている。
【0001】
【0007】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケトチフェンまた
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
はそのフマル酸塩含有液剤およびその製造方法に関す
は、長期間に亘り、ケトチフェンまたはそのフマル酸塩
る。
の、含量低下や着色を抑制できる液剤およびその製造方
【0002】
法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、
【従来の技術】ケトチフェンまたはそのフマル酸塩(以
使用感に優れ、点鼻液などとして有用な液剤およびその
下、ケトチフェンフマル酸塩を単にフマル酸ケトチフェ
製造方法を提供することにある。
ンという場合がある)は、抗アレルギー作用及び抗ヒス
タミン作用を有し、点鼻薬、点眼薬、外用薬などとして
【0008】
40
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
有効性が認められている。しかし、フマル酸ケトチフェ
を達成するため鋭意検討した結果、ケトチフェンまたは
ンを含有する液剤は、時間の経過に従って、製剤が着色
そのフマル酸塩に窒素含有水溶性ポリマーと亜硫酸アル
し易いとともに、有効成分量が低減する。
カリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩及びキレート剤
【0003】フマル酸ケトチフェン含有点眼液に関し、
から選択された安定化剤とを用いると、ケトチフェンま
特開昭62−277323号公報には、無機塩の代わり
たはそのフマル酸塩の経時安定性に優れ、着色がなく使
に、等張剤として、グリセリン、ポリエチレングリコー
用感を向上できることを見出し、本発明を完成した。す
ルやD−マンニトールなどの多価アルコールを配合し経
なわち、本発明の液剤は、ケトチフェンまたはそのフマ
時安定性を向上させることが提案され、特開平7−32
ル酸塩と窒素含有水溶性ポリマーと亜硫酸アルカリ金属
4034号公報には、ホウ酸、キレート剤(エデト酸ナ
塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩及びキレート剤から選択
トリウム、クエン酸ナトリウム)、及びアミノ酸を配合
50
−2−
された少なくとも一種の安定化剤とで構成されている。
(3)
特開平10−139666
3
4
この液剤において、窒素含有水溶性ポリマーの含有量
リドン)を噴霧、微粒子の生成が必要な液剤(点鼻液や
は、液剤の構成成分全体の0.1∼30(W/V)%程
スプレー剤など)に使用すると、使用感を向上させるこ
度であってもよい。安定化剤は少なくとも亜硫酸アルカ
とができる。
リ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩、エデト酸または
【0014】窒素含有水溶性ポリマーの重量平均分子量
その塩、クエン酸またはその塩の少なくとも一種で構成
は、所望の増粘性に応じて、例えば、0.5×104 ∼
でき、安定化剤の含有量は、液剤の構成成分全体の0.
100×104 、好ましくは、1×104 ∼50×10
001∼1.0(W/V)%程度であってもよい。ま
4
た、安定化剤の割合は、窒素含有水溶性ポリマー100
でき、通常、2×104 ∼5×104 程度である。
重量部に対して安定化剤の割合が0.1∼10重量部で
【0015】窒素含有水溶性ポリマーの使用量は、液剤
あってもよい。
10
、特に1×104 ∼10×104 程度の範囲から選択
の目的に応じて、適宜選択できる。特に、点鼻液の場合
【0009】さらに本発明は、ケトチフェンまたはその
の窒素含有水溶性ポリマーの使用量は、噴霧性を有し、
フマル酸塩と窒素含有水溶性ポリマーと亜硫酸アルカリ
鼻粘膜への吸着性および除去性とのバランスを図り、保
金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩、エデト酸またはそ
水性を有し、鼻粘膜への保護性を発揮できる範囲で適宜
の塩、クエン酸またはその塩から選択された少なくとも
選択できる。窒素含有水溶性ポリマーの使用量は、例え
一種とを混合する液剤の製造方法も提供する。
ば、液剤全体に対し、0.1∼30(W/V)%、好ま
【0010】
しくは0.5∼15(W/V)%、さらに好ましくは1
【発明の実施の形態】本発明の液剤は、ケトチフェンま
∼10(W/V)%程度であり、特に、1∼5(W/
たはそのフマル酸塩と、窒素含有水溶性ポリマーと、亜
V)%程度である。
【0016】窒素含有水溶性ポリマーは、他の水溶性ポ
硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩及びキ
レート剤から選択された安定化剤とで構成されている。
20
リマー、例えば、セルロース誘導体(メチルセルロー
以下に、これらの成分について説明する。
ス、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
【0011】[ケトチフェンまたはそのフマル酸塩]本
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
発明では、有効成分として、ケトチフェン又はそのフマ
チルセルロース、カルメロースナトリウムなど)、カル
ル酸塩を使用する。有効成分は、遊離のケトチフェンと
ボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリオ
して使用してもよいが、通常、フマル酸ケトチフェンと
キシアルキレングリコール(ポリエチレングリコール、
して使用される。ケトチフェン又はそのフマル酸塩の使
エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロック共
用量は、点鼻液、点眼液、シロップ剤、エアゾール剤な
重合体など)、植物粘質物(アルギン酸ナトリウムな
どの液剤の種類に応じて、例えば、0.001∼10
ど)などと併用してもよい。
(W/V)%、好ましくは0.005∼5(W/V)
【0017】[安定化剤]本発明の液剤に使用する安定
%、さらに好ましくは0.01∼1(W/V)%程度で
30
化剤は、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩及びキレート剤のうち
あり、通常、0.01∼0.5(W/V)%程度であ
少なくとも一種を含んでいる。このような安定化剤を窒
る。
素含有水溶性ポリマー(特にポリビニルピロリドン)と
【0012】[窒素含有水溶性ポリマー]窒素含有水溶
組合わせると、窒素含有水溶性ポリマーによる使用感の
性ポリマーは、窒素が含まれる水溶性ポリマーであれば
良さを維持しつつ、ケトチフェンまたはフマル酸塩の含
種類は特に限定されず、例えば、ポリビニルピロリド
量の低下や着色を防止できる。亜硫酸塩、亜硫酸水素塩
ン、動物粘質物[コンドロイチン硫酸又はその塩(ナト
は、還元作用を有することが知られている。亜硫酸塩や
リウム塩など)、ヒアルロン酸又はその塩(ナトリウム
亜硫酸水素塩としては、種類は特に限定されず、例え
塩など)など]などが例示できる。これらの成分は、増
ば、亜硫酸塩[亜硫酸アンモニウム、亜硫酸アルカリ金
属塩(K,Na,Li塩)]、亜硫酸水素塩[亜硫酸水
粘剤として機能させることができ、単独または2種以上
組合わせて使用できる。
40
素アンモニウム、亜硫酸水素アルカリ金属塩(K,N
【0013】これらの窒素含有水溶性ポリマーは、液剤
a,Li塩)]などが例示できる。
の種類などに応じて選択できる。例えば、点鼻液、スプ
【0018】なお、前記文献に記載のピロ亜硫酸塩やア
レー剤に使用する場合には、噴霧性がよく微細な噴霧粒
スコルビン酸又はその塩も亜硫酸塩や亜硫酸水素塩と同
子を生成できるポリビニルピロリドンなどが好ましい。
様に、還元作用を有している。しかし、亜硫酸塩、亜硫
窒素含有水溶性ポリマー(特にポリビニルピロリドン)
酸水素塩の機能は、窒素含有水溶性ポリマーと組合わせ
を点鼻液の粘性調整剤(増粘剤)として用いると、鼻粘
たとき、ピロ亜硫酸塩とアスコルビン酸又はその塩との
膜への吸着性を向上させるとともに、鼻粘膜から除去さ
組合わせと異なる。例えば、空気と接触可能な状態で、
れやすく、保水作用を長時間保つことができ、保護膜を
60℃で4週間保存すると、亜硫酸塩や亜硫酸水素塩を
形成して外界の塵や細菌から鼻粘膜を保護できる。その
用いた場合には、液剤中のフマル酸ケトチフェンは95
ため、窒素含有水溶性ポリマー(特に、ポリビニルピロ
50
−3−
重量%以上残存し、殆ど着色しない。一方、ピロ亜硫酸
(4)
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5
6
塩とアスコルビン酸又はその塩と窒素含有水溶性ポリマ
どを添加してもよい。
ーとを組合わせると、予想に反して安定性が著しく低下
【0024】[製造方法]本発明の液剤は、水ととも
し、上記保存条件でフマル酸ケトチフェンの有効量が約
に、前記ケトチフェンまたはフマル酸塩、窒素含有水溶
75重量%に減少し、しかも着色が著しい。
性ポリマー、安定化剤、さらには必要に応じて、等張化
【0019】キレート剤は、種類は特に限定されず、例
剤、防腐剤を混合し、溶解することにより調製できる。
えば、ポリアミノカルボン酸類[エチレンジアミン四酢
水としては、滅菌水、精製水に制限されず、等張液(生
酸又はその塩(例えば、エデト酸ナトリウムなど)な
理食塩水やホウ酸水溶液など)や緩衝液などを用いても
ど]、オキシカルボン酸類(クエン酸、酒石酸、リンゴ
よい。液剤は、通常、混合液を水酸化ナトリウムなどの
酸などのC2 - 6 オキシカルボン酸)またはその塩(アン
塩基や塩酸などの酸でpHを調整し、全量を所定量にし
モニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのC2 - 6 オ
10
た後に、濾過することにより得ることができ、滅菌処理
キシカルボン酸アルカリ金属塩)などがあげられる。
を施してもよい。液剤の滅菌は、濾過滅菌、高圧蒸気法
【0020】これらの安定化剤は、単独でまたは二種以
による加圧滅菌などにより行うことができる。
上組み合わせて使用できる。好ましい化合物には、亜硫
【0025】[使用態様]本発明の液剤は、ケトチフェ
酸塩(亜硫酸ナトリウムなど)、亜硫酸水素塩(亜硫酸
ンまたはフマル酸塩の活性を利用した種々の液剤、例え
水素ナトリウムなど)などが含まれ、好ましいキレート
ば、粘膜投与製剤(点鼻液、点眼液など)、経口液剤
剤はエチレンジアミン四酢酸塩(特に、エデト酸ナトリ
(シロップ剤など)、経皮投与外用液剤(エアゾール
ウムなどのエデト酸アルカリ金属塩など)、クエン酸又
剤、ローション剤、クリーム剤など)などに使用するこ
はその塩(クエン酸ナトリウムなど)が含まれる。
とができる。特に、噴霧性、鼻粘膜への吸着性および除
【0021】安定化剤は、ケトチフェンまたはフマル酸
塩の含量や窒素含有水溶性ポリマーの種類や使用量を考
去性のバランス、保水性、鼻粘膜に対する保護性に優れ
20
る使用感の良さなどから、特に点鼻液に使用することが
慮しつつ、ケトチフェンまたはフマル酸塩の含量の低下
好ましい。好ましい点鼻液は、液剤全体として、フマル
や着色を抑制できる範囲で適当に選択できる。安定化剤
酸ケトチフェンを0.01∼1(W/V)%、ポリビニ
の使用量は、例えば、液剤全体の0.001∼1.0
ルピロリドンを1∼10(W/V)%、亜硫酸塩、亜硫
(W/V)%、好ましくは0.002∼0.5(W/
酸水素塩、エデト酸又はその塩、クエン酸又はその塩か
V)%、さらに好ましくは0.005∼0.3(W/
ら選択された少なくとも一種の安定化剤を0.005∼
V)%程度である。また、安定化剤の使用量は、例え
0.3(W/V)%含んでいる。
ば、窒素含有水溶性ポリマー100重量部に対して、
【0026】点鼻液は、通常、容器内に密封して保存さ
0.1∼10重量部(例えば、0.2∼8重量部)、好
れる。また、使用に際しては、通常、前記容器にスプレ
ましくは0.2∼5重量部程度である。
ーを取付けて、噴霧することにより使用される。本発明
【0022】[添加剤]本発明の液剤は、さらに等張化
30
の液剤(点鼻液など)は、密封状態のみならず、空気と
剤として、多価アルコール(グリセリン、プロピレング
接触可能な状態で保存しても、長期間に亘り、フマル酸
リコール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール
ケトチフェンの含量は低下せず、液剤に着色は生じな
など)、ホウ酸又はその塩、塩化ナトリウム、リン酸塩
い。
などを含んでいてもよい。等張化剤の添加量は、液剤の
【0027】
種類に応じて適宜選択できる。例えば、点鼻液に使用す
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
る場合、液剤の浸透圧比(0.9(W/V)%塩化ナト
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
リウム溶液の浸透圧に対する試料の浸透圧の比)が0.
るものではない。
5∼2程度になる範囲に選択できる。等張化剤の添加量
[窒素含有水溶性ポリマー]使用した窒素含有水溶性ポ
は、通常、液剤全体の0.1∼10(W/V)%、好ま
しくは、0.5∼7(W/V)%、さらに好ましくは
リマーは、ポリビニルピロリドン(ポビドン)のうち、
40
ポビドンK−17(重量平均分子量 約1×104 )、
0.5∼5(W/V)%程度である。また、本発明の液
ポビドンK−25(重量平均分子量 約2.5×1
剤は、さらに防腐剤として、パラオキシ安息香酸エステ
04 )、ポビドンK−30(重量平均分子量 約4×1
ル類、クロロブタノール、フェネチルアルコール、ソル
04 )である。
ビン酸やその塩、カチオン系防腐剤(塩化ベンザルコニ
【0028】実施例1
ウムなどの第4級アンモニウム塩など)などを用いても
フマル酸ケトチフェン75.6mg、グリセリン280
よい。防腐剤は、液剤の種類に応じて適宜選択できる。
0mg,ポビドンK−30を2000mg、亜硫酸水素
【0023】さらに、液剤ではpH調整剤(例えば、水
ナトリウム80mg、塩化ベンザルコニウム10mgを
酸化ナトリウムなどの塩基、塩酸などの酸)により、p
精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH4.2に調節
H3∼7程度に調整してもよい。また、液剤の種類に応
する。全量を100mlとし、濾過後点鼻液を得た。
じて、他の成分、例えば、アルコール類、界面活性剤な
50
−4−
【0029】実施例2
(5)
特開平10−139666
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8
フマル酸ケトチフェン75.6mg、グリセリン280
ナトリウム100mg、塩化ベンザルコニウム10mg
0mg,ポビドンK−30を2000mg、亜硫酸水素
を精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH4.2に調
ナトリウム10mg、塩化ベンザルコニウム10mgを
節する。全量を100mlとし、濾過後点鼻液を得た。
精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH4.2に調節
【0036】比較例1
する。全量を100mlとし、濾過後点鼻液を得た。
フマル酸ケトチフェン75.6mg、グリセリン280
【0030】実施例3
0mg,ポビドンK−17を3500mg、塩化ベンザ
フマル酸ケトチフェン75.6mg、グリセリン280
ルコニウム10mgを精製水に溶解し、水酸化ナトリウ
0mg,ポビドンK−30を2000mg、亜硫酸ナト
ムでpH4.2に調節する。全量を100mlとし、濾
リウム25mg、塩化ベンザルコニウム10mgを精製
過後点鼻液を得た。
水に溶解し、塩酸でpH4.2に調節する。全量を10
10
【0037】比較例2
0mlとし、濾過後点鼻液を得た。
フマル酸ケトチフェン69mg、グリセリン2500m
【0031】実施例4
g,ポビドンK−25を2000mg、塩化ベンザルコ
フマル酸ケトチフェン75.6mg、グリセリン280
ニウム10mgを精製水に溶解し、水酸化ナトリウムで
0mg,ポビドンK−30を2000mg、エデト酸ナ
pH5.3に調節する。全量を100mlとし、濾過後
トリウム25mg、塩化ベンザルコニウム10mgを精
点鼻液を得た。
製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH4.2に調節す
【0038】比較例3
る。全量を100mlとし、濾過後点鼻液を得た。
フマル酸ケトチフェン69mg、グリセリン2500m
【0032】実施例5
g,ホウ酸320mg、ポビドンK−25を2000m
フマル酸ケトチフェン75.6mg、グリセリン280
0mg,ポビドンK−30を2000mg、エデト酸ナ
g、塩化ベンザルコニウム10mgを精製水に溶解し、
20
水酸化ナトリウムでpH5.3に調節する。全量を10
トリウム15mg、塩化ベンザルコニウム10mgを精
0mlとし、濾過後点鼻液を得た。
製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH4.2に調節す
【0039】比較例4
る。全量を100mlとし、濾過後点鼻液を得た。
フマル酸ケトチフェン69mg、グリセリン2500m
【0033】実施例6
g,塩化ナトリウム150mg、ポビドンK−25を2
フマル酸ケトチフェン75.6mg、グリセリン280
000mg、塩化ベンザルコニウム10mgを精製水に
0mg,ポビドンK−30を2000mg、クエン酸ナ
溶解し、水酸化ナトリウムでpH5.3に調節する。全
トリウム25mg、塩化ベンザルコニウム10mgを精
量を100mlとし、濾過後点鼻液を得た。
製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH4.2に調節す
【0040】比較例5
る。全量を100mlとし、濾過後点鼻液を得た。
フマル酸ケトチフェン75.6mg、グリセリン250
【0034】実施例7
30
0mg,塩化ナトリウム500mg、ポビドンK−17
フマル酸ケトチフェン75.6mg、グリセリン280
を3000mg、ピロ亜硫酸ナトリウム25mg、アス
0mg,ポビドンK−30を3000mg、亜硫酸水素
コルビン酸50mg、塩化ベンザルコニウム10mgを
ナトリウム50mg、塩化ベンザルコニウム10mgを
精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH4.2に調節
精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH4.2に調節
する。全量を100mlとし、濾過後点鼻液を得た。実
する。全量を100mlとし、濾過後点鼻液を得た。
施例および比較例の配合の割合を表1に示す。
【0035】実施例8
【0041】
フマル酸ケトチフェン75.6mg、グリセリン280
【表1】
0mg,ポビドンK−30を4000mg、亜硫酸水素
−5−
(6)
特開平10−139666
9
10
前記実施例1及至8及び比較例1及至5で得られた点鼻
液をプラスチックの点鼻容器に充填してサンプルを調製
し、60℃で2週間及び4週間保存し、下記のようにし
て、残存率、着色性を評価することにより、経時変化を
調べた。
【0042】[残存率]所定時間保存後のサンプルにつ
いてフマル酸ケトチフェンの残存量を液体クロマトグラ
フ法で測定した。結果を表2に示す。
【0043】なお、液体クロマトグラフ法は、以下のよ
30
うに行った。試料溶液は、点鼻液2mlを正確に量り、
内標準液(パラオキシ安息香酸エチルのメタノール溶
液)2mlを正確に加え、さらに下記の移動相を加え
て、20mlとして調整した。一方、標準溶液は、試料
溶液に対応する定量用フマル酸ケトチフェンを量り、移
動相を加えて溶かした後、試料溶液と同様に調整した。
【0044】移動相:0.0433(W/V)%の1−
オクタンスルホン酸と0.136(W/V)%のリン酸
表2から明らかなように、実施例1及至8の液剤は、比
二水素カリウムとを含む水溶液(pH3.3)5容量部
と、アセトニトリル2容量部との混液
40
較例に比べて、長期間に亘り、フマル酸ケトチフェンの
そして、液体クロマトグラフィー[検出波長:280n
残存率が95%以上と高く、フマル酸ケトチフェンを安
m、カラム:Inertsil ODS−2(内径4.
定化できる。
6mm、長さ150mmに粒子径5μmのオクタデシル
【0046】[着色性]保存前、及び所定時間保存後の
シリル化したシリカゲルを充填)、温度:40℃]か
サンプルについて着色を波長400nmで測定した。な
ら、内標準溶液に対する試料溶液および標準溶液のピー
お、吸光度の測定は、波長400nmでの水の紫外吸光
ク面積比をそれぞれ求め、フマル酸ケトチフェンの残存
度を「0」として行った。結果を表3に示す。
量を算出した。
【0047】
【0045】
【表3】
【表2】
−6−
(7)
特開平10−139666
11
12
表3から明らかなように、実施例1乃至8の液剤は、殆
のフマル酸塩と窒素含有水溶性ポリマーと特定の安定化
ど無色透明で、着色を生じなかったのに対し、比較例は
黄色く着色した。そのため本発明の液剤を用いると、長
剤とで構成されているので、長期間に亘りケトチフェン
20
またはそのフマル酸塩の含量低下や液剤の着色を大きく
期間に亘り、液剤の着色を有効に防止することができ
抑制できる。
る。
【0049】また、窒素含有水溶性ポリマーを用いるの
【0048】
で、使用感を向上できる。
【発明の効果】本発明の液剤は、ケトチフェンまたはそ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6
識別記号
FI
A61K 47/32
A61K 47/32
(72)発明者 花染 功
J
(72)発明者 相馬 達明
富山県富山市下飯野148番地
富山県魚津市相木426番地
−7−
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