職業研修チーム(VTT) 海外で専門職業に従事する人たちに研修を提供したり、研修を受けるためにチームが海外 に赴いたりできるのが職業研修チーム(VTT)です。 職業研修チームは、地区補助金、グローバル補助金、パッケージ・グラントのすべての補 助金で実施できます。グローバル補助金とパッケージ・グラントでの職業研修チームの場 合、研修内容がロータリーの重点分野に関連していることが条件となります。また、パッ ケージ・グラントを利用する場合は、保健教育者への研修や職業研修・医療奉仕などに関 連するチームが編成されます。 パッケージ・グラント: 保健教育者の研修 概要 職業研修チーム(ロータリアンがチームリーダーを務め、メンバーを選考する、VTT)が、大学レベルの教育 機関で看護学を教える教員に研修を行い、医療や管理運営に関する教員のスキルを高めます。このチーム はまた、現地の診療所や医療プログラムにおける奉仕プロジェクトに参加します。 留意点:東アフリカにあるアガ・カーン大学のキャンパスでは指導が英語で行われるため、本パッケージ・グ ラントの申請は英語によってのみとなります。 戦略パートナー アガ・カーン大学(AKU)は、研究、教育、社会奉仕の推進活動を通じ、社会福祉およ び開発を推進している非営利の私立大学で、東アフリカ、、中近東、南アジア、中央ア ジアの 8 カ国に、11 のキャンパスおよび教育施設を有しています。同大学の看護学、 医学、および教育開発のカリキュラムは、地元の地域や国々における独自のニーズを 反映したものとなっています。 実施地 ケニア、タンザニア、ウガンダ 申請要件 提唱クラブまたは地区が以下の構成のチームを編成できること。 チーム構成 トピック 学生の参加 学生の評価 内容説明 学生の参加を促し、共に協力 しながら、グループで積極的に 学習に取り組めるようにするた めの教育学的なアプローチ 学生から学習に関するフィード バックや評価を得るための方 策、またそうした評価を形式立 てて実施する方法 チームメンバーの 参加資格 教育に関する修士号 時期 9~11 月または 2~5 月 場所 ナイロビ (ケニア) 教員教育の経験、成人学習、高等 教育機関での教育・教授、または 教育学的に有効な方法論の実 践、6年以上 看護学修士号、教育学修士号、 あるいは博士号 高等教育で全般的な評価調査に 携わった経験、または看護教育の カリキュラム作成に携わった経験、 4年以上 9~11 月または 2~5 月 ダルエスサラ ーム (タンザニア) トピック 理論と実践 の統合 内容説明 理論と臨床診療の統合(臨床 分野は、一次医療、救急医 療、地域保健医療福祉、また 成人看護、精神保健看護、小 児看護を含む三次医療など) チームメンバーの 参加資格 時期 場所 1 月または 6 月 カンパラ (ウガンダ) 1 月または 6 月 ナイロビ (ケニア) 修士号または博士号 看護師の教育者、ナースプラクテ ィショナー 病院または地域社会で、5年以上 の臨床経験 カリキュラム のスペシャリ スト カリキュラムの調整、実施、 評価 看護学修士号、教育学修士号、 あるいは博士号 看護教育プログラムのカリキュラ ム作成に携わった経験、6年以上 考慮すべき事柄 チームリーダーは、国際経験、指導者としてのスキル、母子の健康における専門知識とスキル、さ らに、提案されている研修活動において明確な役割を持っている必要があります。 チームリーダー以外に、母子の健康分野で最低 2 年の職業経験を持ち、提案されている研修活動 において明確な役割を担う 3 名のチームメンバー(ロータリアンまたはそれ以外)がいなければなり ません。 すべての研修は、AKU の指導言語である英語で行われため、チームメンバーは、英語に堪能であ ることが求められます。 VTT のメンバーは、研修と教育の提供(できれば保健ケア)、カリキュラムおよび研修資料の作成、 プレゼンテーションの作成と実行に精通していることが求められます。 チームは、2~4 週間、旅行と研修に割くことができることになります。 授与件数および授与額 毎年度、約 3 口の補助金が授与され、授与額は、1口につき、20,000~30,000 米ドルです。 申請のプロセス 資格要件チェック 1.) ロータリアンのチームリーダーが、授与と受諾の条件を確認します。 2.) チームリーダーが研修トピックを決め、旅行予定日の 150 日前までに、資格要件チェックをロータリ ー財団へ提出します。 3.) 財団職員が、資格要件と資質を確認します。 申請 4.) 資格要件チェックがロータリー財団で受理された後、チームリーダーが正式な申請書に記入できる ようになります。チームリーダーは、AKU の教員および管理職員と面会し、準備の話し合い、研修 カリキュラムの作成、旅行の手配を始めます。 5.) チームリーダーが、メンバーを選びます。 6.) チームリーダーとメンバーは AKU と協力の上、研修カリキュラムを詰め、具体的な活動内容とスケ ジュールを決めます。 7.) チームリーダーが、旅行予定日の 60 日前までに、チームの申請書を完成させ、ロータリーへ提出 します。チームの申請書は、各メンバーからの申請書、関連書類、研修カリキュラムの資料から成 ります。 審査と承認 8.) 財団職員が、チームの申請書を検討します。 9.) 申請書が承認されると、ロータリー財団がチームリーダーに通知を行い、数週間以内に補助金が支 払われます。 10.) チームリーダーは、補助金活動の完了から 2 カ月以内に報告書を提出します。 パッケージ・グラント: 職業研修と医療奉仕チーム 概要 ロータリアンが医療専門家を集めて職業研修チーム(VTT)を編成します。このチームは、ロータリアンがチ ームリーダーを務め、西アフリカにおけるマーシーシップスによるプログラムを通じて救命手術を実施・補助 し、現地の医療・保健専門家に研修を提供します。補助金活動は、(船外の)現地の病院や保健クリニック で行われます。 留意事項:マーシーシップスの活動は英語で行われているため、このパッケージ・グラントの申請も英語で 行う必要があります。 戦略パートナー マーシーシップスは、最新設備を備えた病院船「アフリカ・マーシー」号を使い、医 療を受けられない発展途上国の人々のために無料で質の高い医療を提供したり、 現地で医療研修を行うなどして、現地の人々の能力を高めることにより、持続可能 な発展を支援しています。1978 年に設立されたマーシーシップスは、これまでに 70 カ国以上で医療奉仕を行い、200 万人以上に直接恩恵を与えてきました。 実施地 ギニア、コンゴ 申請要件 要件に合った職業研修チームを編成できるクラブまたは地区が申請します。申請するクラブ/地区は、補助 金の参加資格認定を受けている必要があります。 渡航対象期間 2013 年 7 月~2014 年 6 月:ギニア(離港後に現地で活動) 2013 年 7 月~2014 年 6 月:コンゴ マーシーシップスとロータリーが申請者と連絡を取った上、最終的な渡航日が決定されます。 チームに関する説明 疾病・感染管理研修チーム(Disease/Infection Control Training Team) 目標 チームは、現地の医療専門家のための感染管理研修を計画・実施するために、マーシーシップスとともに 西アフリカにある大病院で活動します。研修科目には、一般感染管理(general infection control)、術部感 染管理(surgical site infection control)、滅菌環境維持の原理(maintaining sterile process)、手術衣お よび手袋の着脱(gowning and gloving)、ブリーチの適切な使用法(proper use of bleach)、血液感染性 病原体(blood borne pathogens)、医療廃棄物の適切な処理(the proper handling of biomedical hazards)が含まれる可能性があります。特定のチームメンバーのためのそのほかの研修科目には、ベクタ ー制御(vector control)、伝染病の感染( infectious disease transmission)、危険性の評価(risk assessment)、監視(surveillance)、伝染病発生の調査と対応(outbreak investigation and response)、 社会動員(social mobilization)、特定の疾病(specific diseases)などがあります。研修の目的は、保健施 設において疾病・感染の管理や滅菌環境維持のプロセスを計画・実施するのに必要な、技術的・実践的ス キルを現地の医療専門家に指導することです。研修は、事例研究、ロールプレイ、ビデオ、プレゼンテーショ ン、実技演習などを取り入れながら、実践的なアプローチで、研修指導者が持つ現場での知識を基に行わ れます。 チーム メンバー 計 4 名。チームリーダーはロータリアンでなければならず、メンバーとしての資格要件を完全に満たしてい ること。 チーム メンバーの 資格 専門分野(医師、看護師、公衆衛生、保健教育など)の適切な認定書と、最低 2 年間の研修実績(発展途 上国でのリソースが乏しい環境において、保健施設で疾病・感染管理に関連する研修を行った経験が望ま しい)。フランス語が流暢であることが非常に望ましいが、(英仏通訳を手配することは可能であるため)必 須ではない。 2 週間 プロジェクト の期間 白内障手術チーム(Cataract Surgery Team) 目標 視力矯正手術を行うとともに、手を使った小切開(無縫合)白内障手術(MSICS)の技術や、眼科診療所の 責任者の指示に従って、そのほかのトピックについても現地の医療専門家を指導します。チームはまた、 MSICS(手術前後を含む)の看護についても指導を行います。 チームメンバ ー 4~5 名。外科医 1~2 名、手術室担当看護師 1~2 名を含む。チームリーダーはロータリアンでなければ ならず、メンバーとしての資格要件を完全に満たしていること。 チームメンバ ーの資格 メンバーは以下の資格を持っていること 外科医:自国で免許を取得していることに加え、MSICS 手術の執刀と技術指導において尐なくとも 2 年の経験を持ち、なおかつ、リソースの乏しい環境で上記を行った経験があること。 手術室担当看護師:自国で免許を取得していることに加え、MSICS に関連した術中・手術前後の看護 において尐なくとも 2 年間の経験を持ち、なおかつ、リソースの乏しい環境において上記を行った経験 および他人を指導した経験があること。 プロジェクト の期間 発展途上国でのリソースの乏しい環境において専門経験があることが理想的である。フランス語が流暢で あることが非常に望ましいが、(英仏通訳を手配することは可能であるため)必須ではない。 2 週間 考慮すべき事柄 マーシーシップスとロータリーは、申請者が希望する渡航日を考慮しますが、マーシーシップスのスケジ ュールに応じて変更をお願いする可能性があります。 チームリーダーはロータリアンであること、またメンバーは資格要件を完全に満たしていなければなりま せん(医師、看護師、疾病管理研修者など)。 チームリーダー以外のメンバーは、ロータリアンであっても、なくても構いません。 メンバーは全員、英語に堪能で、自国でそれぞれの職業に関する免許を取得していなければなりませ ん。 資格要件チェックを、旅行予定日の 120 日前までにロータリー財団に提出してください。申請書は旅行 予定日の 90 日前までにロータリー財団に提出してください。 チームメンバーは、船外の任務に備えて、リソースの乏しい環境で活動するスキルを備えている必要が あります。 チームの専門的な資質は、マーシーシップスが評価することとなります。 授与件数および授与額 年度ごとに約 3 口の補助金を支給。1 チームにつき 20,000~50,000 米ドル。 申請のプロセス 資格要件チェック 1.) ロータリアンのチームリーダーが授与と受諾の条件を確認します。 2.) チームリーダーが、旅行予定日の尐なくとも120日前までに、チーム構成を確定した上、資格要件 チェックをロータリー財団へ提出します。この資格要件チェックには、推薦書、健康診断書、行動規 範、履歴書など、チームリーダーについての補足書類が含まれます。 3.) ロータリー財団が資格要件チェックを審査し、マーシーシップスがチームリーダーの職業的な経験 や資質を審査します。 申請 4.) 資格要件チェックがロータリー財団で受理された後、チームリーダーが正式な申請書に記入できる ようになります。 5.) チームリーダーが、資格要件を満たしたメンバーを募集します。 6.) チームリーダーが、旅行予定日の尐なくとも90日前までに、チームの申請書をオンラインでロータリ ー財団へ提出します。この申請書には、推薦書、健康診断書、行動規範、履歴書など、チームメン バーについての補足書類が含まれます。 7.) ロータリー財団は申請段階のこの時期、親睦や交流を目的として、チームリーダーを暫定的な受入 クラブに紹介することがあります。 審査と承認 8.) ロータリー財団が申請書を審査し、マーシーシップスがチームの職業的な経験や資質を審査します。 9.) 申請書が承認されると、ロータリー財団がチームリーダーに通知を行い、数週間以内に補助金が支 払われます。 10.) チームリーダーは、補助金活動の完了から 2 カ月以内に報告書を提出します。
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