PDF版 - 北海道大学工学部

第 341 号
平成 15 年 7 月
目
夏季休暇中の事故防止について ………………………………1
第53回国立大学工学部長会議・総会及び
第12回海外技術協力委員会開催される ……2
次
平成15年度文部科学省科学研究費補助金交付決定研究題目一覧 …7
平成14年度各種研究助成金等の受領状況 …………………11
同窓会講演会・総会・懇親会開催される ……………………2
訃
報 …………………………………………………………14
第2回産学官連携推進会議に出展………………………………3
受
賞 …………………………………………………………15
国際活動だより(214) …………………………………………4
海外渡航 …………………………………………………………15
研究紹介(199) …………………………………………………5
行
事 …………………………………………………………15
三者へ事前に連絡することを是非お願いいたします。
夏季休暇中の事故防止について
特に,山に出かける場合には山行計画書を警察や学務
まもなく夏季休暇となります。学生諸君は有意義な
部あるいは学科主任などへ提出しておくことが必要で
休暇を過ごせるよう準備を進めていることと思いま
す。この他,カヌーやボートによる川下り等アウトド
す。今年の休暇は学部1年次生は8月11日(月)から
アスポーツ全般についても同様なことが言えます。な
9月30日(火)まで,2年次生は8月13日(水)から
お,万一事故に遭った場合には状況を正確に判断し,
9月30日(火)まで,また学部3年次以上と大学院生
北大生にふさわしい沈着冷静な行動を取ってくださ
については7月29日(火)から9月5日(金)までとな
い。また,事故の状況は各学科学生委員あるいは工学
っております。この夏季休暇の期間は,皆さんが日頃
部教務課等(教務課706−6123,警務員室706−
の勉学,研究等からしばらく開放され,心身ともにリ
6148)に直ちに連絡するようにして下さい。
海外旅行に行く人もいるでしょう。事前に充分な情
フレッシュできる好い機会であります。有効に活用す
報を得ておくことが大切です。特に,今年はSARS発
るよう努めて下さい。
毎年この時期には,交通事故およびスポーツに伴な
生地区に行くことは基本的に禁止されていますので,
う事故(特に海や山での遭難事故)が多発する傾向に
十分に注意して下さい。また,海外の大都市では夏季
あります。キャンプや旅行,課外活動等で車を運転す
は他の時期に比べて治安が悪いようですので,慎重な
る機会が増え,長距離の移動も多くなることでしょう。 計画を立てるとともに危険地域には近づかないように
北海道は広大で道路状況も良いことから,ついスピー 心がけて下さい。なお,旅行前には計画書を必ず第三
ドを出し過ぎ,交通事故を起こすことも多くなります。 者に渡すようにしておいて下さい。
夏はビールの美味しい季節であり,開放感いっぱい
長距離の運転をする場合にはゆとりのある計画を立
て,休憩する時間を充分に取るように心がけて下さい。 の季節ですので,友人などと飲酒する機会が多くなる
また,スピードの出し過ぎ,信号無視,無理な追い越 ことでしょう。一気飲みのような無謀な飲酒は絶対に
しなどは絶対にしないよう,くれぐれも注意して下さ
しないようにするとともに,無謀な飲酒が起こらない
い。本学学生が交通事故によって死亡したり,また相
よう他人を制止する勇気ももって下さい。
最後に,この夏季休暇中に充分な休養をとり多くの
手を死亡させるに至った事例が毎年発生していますの
貴重な経験を積んで,9月には元気でキャンパスに戻
で,十分な注意をお願いいたします。
また,海や山での遭難事故については,いかに知識
ってくることを切に願っています。
や経験が豊富でも,ちょっとした不注意や気の緩み,
自己過信などが遭難事故に結びつきます。危機回避に
配慮した余裕のある行動計画を策定し,行動計画は第
−1−
を要望することが承認されました。
第53回国立大学工学部長会議・総会及び
第12回海外技術協力委員会開催される
次いで平成16年度の本会議・総会の運営委員会委員
及び当番大学について審議され,当番大学には東北地
第53回国立大学工学部長会議・総会及び第12回海
区の東北大学が選出されました。
外技術協力委員会が,5月15日,16日の両日,中国・
同窓会講演会・総会・懇親会開催される
四国地区(香川大学工学部)の当番により高松市にお
平成15年度工学部同窓会講演会は,平成15年5月
いて開催されました。
本研究科(学部)からは,岸浪研究科長(学部長) 30日(金)15時から工学部B31講義室で開催されま
(株)ニ
が出席し,中島事務部長及び藤本総務課長が随行しま した。本年の講師は,応用物理学科4期生で,
コンの執行役員であられる諏訪恭一氏で,講演演題は
した。
初日の海外技術協力委員会には,文部科学省大臣官 「微細加工と光学の発展」でした。諏訪氏は,昭和58
房国際課行松国際協力政策室長を招き,各ブロック選 年度に「縮小投影型露光装置の開発」により大河内賞
出委員22名の出席のもとに,行松室長から国際開発協
を受賞され,日本の「ものづくり」産業の発展に中心
力サポート・センタープロジェクトの説明が行われた
的役割を果たした方であります。
後,協議事項として「海外技術協力について」意見交
換と協議が行われました。
二日目の総会には,文部科学省高等教育局専門教育
課吉村課長補佐を招き,国立大学57大学(63学部)
及び公立大学8大学の合計65大学(71学部)の参加の
もとに,吉村課長補佐から高等教育をめぐる諸問題
(国立大学法人法案関係6法案の審議状況,21世紀
COEプログラム,国立大学の再編・統合,社会的要請
を踏まえた大学の教育研究の高度化等)についてそれ
ぞれ説明が行われました。
引き続いて,前回当番大学の東京大学から経過報告
として要望書の提出及び海外技術協力委員会報告がな
され,また,島根大学から運営委員会経過報告がなさ
(株)
ニコン執行役員 諏訪恭一氏(応物4期)
講演で,氏はまず集積回路微細化の歴史を概説し,
れた後,協議事項について審議に入りました。
協議事項は,1.国立大学の法人化移行に関する諸
次にそれを支えた光学レンズ及び照明系開発の軌跡に
問題について,!国立大学工学部長会議・総会の在り
ついて述べられ,さらにレンズ性能計測手法の開発と
方について,"法人化とセンター等の見直しについて, 変遷の2〜3例を紹介されました。そして,電子産業
#知的財産の管理の在り方について,2.教員の任期 の巨大な設備投資と,それを支える製造装置産業の過
制について,3.工学系教育の改善について,!高質
去30年の流れを概説し,今後の動向を解説されました。
な授業の実施について,"広い視野で科学技術を捉え
講演は専門家以外の方々にも分かりやすく行われ,半
る工学教育について,#国際化に対応する英語による
導体集積回路の微細化と,それに並行した光学機器高
教育について,4.産学連携の取組みについて,それ
分解能化の対比を行うことで,技術史のみならず産業
ぞれ提案理由の説明の後,意見交換と審議が行われま
における連携,分業について極めて明解に説明されま
した。
した。最後は,学部・大学院生時代に指導を仰いだ先
また,要望事項として,1.安全管理について,2. 生方への謝辞で講演を締めくくられました。
講演会には,札幌近住の同窓生をはじめ,教官並び
工学系大学院の教育研究体制の充実について,3.地
域共同研究センターの整備充実について,4.文教施
に在学生など200名以上が参集し,会場に入りきれな
設整備関係費の増額について,5.高等教育予算の増
い参加者が,廊下にて講演を拝聴する姿も見受けられ,
額について−教育研究特別経費の復元・理工系学部予
大盛況となりました。同窓会講演会としては,「歴史
算の増額−,6.博士課程学生への経済支援の充実に
に残る」参加者を記録することができました。
ついて−ティーチング・アシスタント及びリサーチ・
総会では,岡田亜紀良理事長(精密2期)から平成
アシスタント経費の充実−,7.学部別授業料制度の
14年度の事業報告及び決算報告がなされ,原案どおり
実施に対する反対について,それぞれ提案説明があり, 承認されました。また,平成15年度の事業計画,収支
審議の結果,文部科学大臣をはじめ関係機関へ実現化 予算案および中山恒義新理事長(応用物理1期)以下
−2−
の新役員が承認されました。次いで岡田理事長から,
14年度の経費削減に対する事務局への謝辞と同窓会へ
の励ましのスピーチをいただきました。
総会の後,場所をファカルティハウス・エンレイソ
ウのレストラン「エルム」に移し,懇親会が開催され
ました。同窓生,特別会員,事務局等あわせて61名が
出席し,中山新理事長からは同窓会が抱えている問題
解決への努力と,今後の同窓会運営に対する同窓生諸
氏への協力要請を含めた就任挨拶が述べられました。
また,岸浪工学研究科長が挨拶の中で,工学部・工学
研究科の現況について紹介されました。繁冨一雄氏
(機械10期)の祝杯により開宴となり,和やかな雰囲
研究の説明を聞く来場者
気の中,東京支部長の大慈彌氏から平成17年度の同窓
たもので,大学,企業,関連機関などから約4千名の
会講演会・総会・懇親会は東京で行われる旨の挨拶が
出席者を集め,次世代産業の創造に向けて各界関係者
ありました。
から,現場で直面する課題について熱心な討論が行わ
出席者の語らいのうちに「都ぞ弥生」へと移り,音
れました。
頭を当日の講演会の講師である諏訪恭一氏にお願いし
第1日目午前には主催各省の大臣や各会会長による
ました。学生時代の応援団で培われた往年の名調子に, 挨拶の後に,尾見幸次前科学技術政策担当大臣による
会場の参加者も盛り上がり,大きな歌声が会場一杯に 「産学官連携をどう進めるか」および小宮山宏東京大
響いておりました。
学副学長による「緊急産学官プロジェクト報告−動
今回の同窓会事業で特に印象深いことは,講演会に
け!日本」の2件の基調講演と4件の特別講演が行わ
おいて学生・教官を中心とした200名以上の参加者が
れました。午後には「ベンチャー支援」「企業の戦略
目を輝かせて講演を聴いていた姿でした。特に学生に
的技術経営」「地域クラスターと中小企業」および
とっては今勉強していることが産業界とどのように関 「大学と知的財産戦略」の4分科会に分かれ,パネリ
係しているのかが,直接講師から聴くことで大変刺激
ストによる問題提起と活発な討論が行われました。各
を受けたかと思います。同窓会として,今回のような
分科会では,具体的な産学連携の事例を通じて有効な
第一線で活躍され社会で評価されている卒業生の講演
解決策を探る発言が目立ち,産学の連携が熟成しつつ
会を企画・支援することは,今後とも重要なことにな
あることがうかがえました。
るでしょう。
第2日目には,産学官連携功労者表彰と2件の特別
講演が行われました。一方,会議と平行して展示会が
第2回産学官連携推進会議に出展
行われ,本研究科を含め116団体から技術移転が期
去る6月7日,8日の両日,国立京都国際会館にお
待される研究テーマについて出展が行われました。本
いて,第2回産学官連携推進会議が開催され,本研究
研究科は,2ブースで4つの研究テーマのパネル及び
科から2つのブースに4件の展示を行いました。この
試作品・模型を展示し,この他に技術移転の可能性の
会議は,内閣府,総務,文部科学,経済産業の各省, 高い10研究テーマについてリーフレットを展示しま
日本経済団体連合会,日本学術会議の主催で開催され
した。
展示期間中は,多数の来場者が訪れ,展示を担当し
た各教官からの説明に熱心に耳を傾けていました。商
品化を目指す企業や,工学以外の分野の研究者などか
ら共同研究の提案や,学際領域での研究開発について
多数の相談が寄せられるなど,盛況のうちに幕を下ろ
しました。
最後に,今回の展示に関してご協力を頂きました関
係者に感謝を申し上げると共に,今後の産学官連携に
皆様の一層のご協力をお願いいたします。
本研究科の展示
−3−
知来岬灯台は1940年に初点され,黒白横線塗りの
国際活動だより(213)
円形コンクリート造(以下RC造)の灯台です。高さ24
「南サハリンの日本期建築の調査から」
m,灯室内のレンズ回転機には,「製造年月昭和15年
9月
日本光機工業株式会社」のプレート
が残されていました。灯台に付設したRC造2階建て
都市環境工学専攻
建 築 計 画 学 講 座
角
横浜鶴見
事務所から,木造の渡り廊下で5棟の退息所(吏員の
幸 博
宿舎)が続き,これらも日本時代のもので灯台長家族
昨2002年9月,南サハリンに現存する日本時代の灯
が居住しています。
台を4か所調査してきました。平成12〜14年度科学
小能登呂岬灯台へは,砂浜の波打ち際を走らせてや
研究費補助金基盤研究の調査でしたが,サハリンにお
っと到着することができました。4輪駆動車でもスタ
ける日本時代の建築物現存調査は1996年から独自に
ックするため,灯台長所有の大型トラックに牽引して
開始しています。当初は調査そのものが手探り状態で, もらっての走行でした。もちろん移動車は,現地で運
またサハリンには建築学に関する研究機関もないこと 転手付きをチャーターしていますが,現地のガイドさ
から,受け入れ機関を捜すことが難題でした。当初は, んも初めてということで,我々同様興奮する旅程とな
サハリン教育大学東洋学部(現国立サハリン大学)の りました。高さ24mの灯台は当初から紅色で,1943
朴寿鎬教授,サハリン現代史文書センターM.C.ビソコ
年に建設されたといいます。2棟のRC造退息所に,
フ館長(当時)らの協力を得ることができました。 灯台管理人のガスパロフ・ヴァロージャ・ユーラ氏一
1999年には住宅総合研究財団の研究助成を受け,建 家3名と犬一匹,兄弟2家族5名が居住しています。
築系の建築計画,防災,都市計画など他分野の研究者
ユーラ氏はカフカス出身で大のコーヒー好き。庭でト
をも含めた建築都市学科初の共同海外調査が実現しま
ルコ式コーヒーの歓待をしてくださり,また近くの川
した。この際には,現代サハリンの集合住宅(クヴァ
での漁を見せてくれました。大きな金網にえさをいれ
ルティーラ)や郊外簡易別荘付き菜園(ダーチャ)の
て,川に沈めておくだけの簡単な漁法ですが,この日
実態調査や戦前期の住宅遺構調査や旧樺太守備隊司令
は大漁で手慣れた包丁さばきを見せてくれました。
官官邸(現ユジノ‐サハリンスク軍事裁判所,1908
こうした調査では,灯台の1室をかりて宿泊するこ
年ころ)の実測調査を実施することができましたが, とになり,テントこそ持たないものの,寝袋やキャン
調査の仲介をしてくれたのはサハリン州立博物館主任 プ装備一式と食料品を日本からもちこみました。
学芸員(歴史部門)のイゴール・アナトリビッチ・サ
気主岬灯台と愛郎岬灯台は,ユジノ‐サハリンスク
マリン氏でした。以来,州立博物館には,ずっと受け
のホテルから通うことにしました。サマリンさんがサ
入れをお願いし,またサマリンさんにも毎年調査の同
ハリンで一番安い「モネロンホテル」を予約してくれ
行をお願いし,昨年の灯台調査でも同行いただきまし
ました。もちろんロシア語以外は通じません。トイレ
た。サマリンさんの専門は考古学ですが,私たちと出
もシャワーも共同で,しかも私の部屋は時折ドアが閉
会う前から日本時代の奉安殿や神社遺構,灯台などに
まると中からドアノブを曳いてもあけられず,同行の
ついても研究しており,お互いに研究成果を共有する
学生に外から体当たりしてもらうなど,楽しくも苦労
ことができました。サハリンでの調査は,単に州政府
のホテル生活も堪能できました。
からの許可だけではすみません。沿岸警備隊の許可も
気主岬灯台は,現存の日本期の灯台では一番古く,
必要で,これらの面倒な手続きを,すべてサマリンさ
1918年の初点で,高さ17mの比較的小さな灯台です。
んが代行してくれています。
黒白横線塗り八角形のRC造で,RC造平屋建て事務所
さて,話を昨年の話題に戻しましょう。日本時代の
と寄棟木造平屋建て住宅2棟が現存し,マカロフ氏家
灯台は,現在7か所遺存しており,すべての灯台の調
族が居住しています。マカロフさんには,ウオッカと
査許可を申請したものの,3カ所は帰国予定日の前日
サーロ(油身の塩漬け),自家製の牛乳や生卵などをふ
に許可され,また1カ所は水量が多く川を渡れず諦め
るまっていただき,楽しい歓談の時間も取ることがで
ざるをえませんでした。結果的に,西海岸北から旧知
きました。
来岬(Lamanon)灯台,旧小能登呂岬(Slepikovsky)灯
愛郎岬灯台は,灯台局技手三浦忍の設計で1934年
台,旧気主岬(Lapatina)灯台,それと東海岸の旧愛郎
着工,翌35年竣工したものです。総工事費44,774円
岬(Svobodny)灯台を調査対象としました。いずれの
であったといいます。灯台は,黒白横線塗りの円形
灯台も現役で立派に働いており,また機械類も日本時
RC造で,高さ20m,創建時は退息所が1棟でしたが,
代のものがぴかぴかに磨かれて使用されており感動す
その後増築され現在は3棟の退息所が現存していま
ら覚えました。
す。コンクリートの劣化がかなりひどいですが,35年
−4−
に創建された物置・浴室棟や井戸,貯水池,雨量計や
日時計なども確認されました。現在は,1985年から
在勤の灯台長コジョダルショフ氏一家ともう一家族が
居住し,日本時代の発電機も稼働中であることは驚き
でした。
同行のサマリンさんの人柄もあるのですが,いずれ
の灯台でも歓待してくださり,また,てっぺんの灯室
やバルコニーからの眺めは爽快で,きつい調査を一時
忘れさせてくれます。
これまでの調査の過程で,私たちは1998年に研究
活動推進のための支援体制の確立をサハリン州に提案
しました。それを受けて州行政府に「サハリン州内の
日本期歴史・文化建造物調査・保存・修復委員会」が
設置されましたが,残念ながら現在は休眠状態です。
しかし同年10月,北海道とサハリン州との間で「日本
国北海道とロシア連邦サハリン州との友好・経済協力
に関する提携議定書」が結ばれ,「両地域にとって貴
重な歴史的文化的遺産を調査,保存,啓発・普及する
ために協力を行う」との一文が添えられました。さら
に,それに伴い我々3年間の調査が友好分野事業の一
つに加えられたことは,今後の研究展開を多いに力づ
旧小能登呂岬灯台前にて
( 前列左からサマリン氏,ダミオちゃんを抱くユーラ氏,筆者,
後列通訳(セルゲイ氏),ユーラ氏奥様(ガーリャさん),同行院生)
けてくれるものとなりました。
研究紹介(199)
で,メビウス結晶は物性における向きづけ不能性(ト
ポロジカルな性質の一つ)を調べられる貴重な存在で
メビウス結晶の発見
ある。
さて何故このようなトポロジカル結晶ができるのだ
量子物理工学専攻
極限物理工学講座
丹 田
ろうか?
我々の研究室で合成されたリング,メビウス,8の
聡
字結晶の成長機構について説明する。一言でいうとテ
低次元導体の典型物質であるNbSe3(北大オリジナ
ンプレート型のトポロジカル結晶成長法である。リン
ル物質:故三本木孝北大名誉教授が初めて電荷密度波
グ結晶に関しては,NbSe3ホイスカー(ひげ結晶と呼
を発見)を使って世界初のメビウス単結晶を発見した
ばれる細長い結晶)のような繊維状の物質が何かに巻
(図b)。通常の結晶は剛性があり硬いので,メビウス
きついて成長することで形成できる。Nb(ニオブ)と
帯のようなトポロジカル結晶ができるとは到底考えら
Se(セレン)の気相反応中にそのような状況が起こるこ
れなかった。我々はこの「常識」を超え,結晶学・結
とを発見した。通常,この種の結晶作成法では,沸点
晶成長学・物性物理学の質的に新しい発展を引き起こ
の低いセレンが反応容器中を蒸発・凝集しながら循環
す独創的な研究をおこなった(Nature誌公表・特許5
し,反応によって生じたNbSe3分子を一箇所に集めて
件)。ナノチューブ・フラーレンなどのナノテクノロ
結晶化させることができる。そうしてできるNbSe3の
ジー物質,2重螺旋DNAの発見と同様のインパクトを
微小なホイスカーが付近のセレン液滴と接触すると,
示すことが期待される。
表面張力により液滴表面に吸着する。その結果,図
メビウスの帯は両端で反対向きの向きづけをした細
(d)の写真のように,液滴に巻きつくループとなる。
合わせて作られる縁のある面であり,3次元空間で唯
液滴が蒸発すると,ループだけが残りうる。テンプレ
ート(Se液滴)の大きさを制御して直径1000Åの極
一実現できる向きづけ不可能体である。そういう意味
微な結晶も得ている。さらに最近ではこの応用として
長いテープを1回捻り向きづけが一致するように貼り
−5−
C60をテンプレートとしてNbSe2,TaSe2のナノチ
してもこの2種類の効果によりNbSe3の曲げは常にひ
ューブの合成に成功している。
ねりを伴っていると思われる。一周巻き付けたところ
8の字結晶に関しては,周長がリングのおよそ倍で
でちょうどπのひねりが生じていた場合,メビウスの
あることからSe液滴を2周回った後に両端が結合する
結晶ができあがる。ひねりの大きさは場合により異な
ことで形成されると考えられる。液滴に2回巻き付け
る。例えばホイスカーが太すぎると捩れの弾性エネル
るだけで2πのひねりを持つ8の字を作れるのは少し不
ギーが大きいため,捩れは無視できる程度になる。メ
思議だが,テープとはさみを用意して実際にやってみ
ビウス結晶の生成がリング・8の字より希少であるの
れば明らかであろう。
は,曲げ変形と捩れ変形の偶然の一致に依存する部分
メビウス結晶に関しては,次のメカニズムがわかっ
があるためと思われる。これまでに見つかったトポロ
た。図(e)のように,Se球面をNbSe3が這う際,曲が
ジカル物質を,次の3種類に分類した。ひねり無し
りながらツウィストが入ることが明らかになった。表 (リング)・πひねり(メビウスの輪)・2πひねり(8の
面張力でNbSe3が曲がっていくのであるが,その際, 字)の3つで,巻きつきの過程で生じたひねりによっ
結晶断面が矩形であるとランダウ,ハーモンの弾性体
て分類する。各タイプごとに,ホイスカーが液滴にど
論によれば捻られるのである。この場合勿論どちらに
のように巻きつけば形成できるかを図にまとめた。ト
捻られるかは対称性の破れと同じでどちらにもなりう
ポロジカルNbSe3結晶が通常のひげ結晶と同様に電荷
る。この結晶が捩れを伴いやすいもう一つの理由は単
密度波状態を示すことを確認し,リング結晶の場合に
斜晶(P1/m2)であることが掲げられる。つまり,単
は,電荷密度波のスライディングによる干渉効果を初め
斜晶系においてはフックの法則を拡張した弾性体論を
て観測している。
結晶学に適用した場合,歪と応力の間のコンプライア
ナノテクノロジーの急先鋒であるナノチューブの作
ンス行列のシェアの項に非対角項が存在する。例えば
製メカニズムがまだはっきりしていない現状を考える
C35があるとする。この項の意味はx面に対してz方向
と,同じ2次元層状化合物,1次元化合物によるこのよ
にシェア変位をさせた場合,z面がz方向に力が働くこ
うなトポロジカル結晶の成長メカニズムが明らかにな
とである。この項が0であればそのような力は働かず
ったことは,創製の指導原理を与えたという意味にお
結晶を曲げていった場合捩れは起こらない。もし有限
いても,新しい物性をひきだす場を与えたという意味
であれば曲がりとともに捩れることになる。この物質
においても非常に重要である。これらは物理学,数学,
が単斜晶であるから必ず曲げると捩れる。この場合は
化学,生物学,鉱物学,各種工学分野を包含しており
勿論結晶断面が矩形でなくても何でもよい。いずれに
多くの人がこの分野に参入することを望んでおりま
す。
300年前,微積分学の発展によっての古典物理が発
達した。トポロジーの数学は約100年前に始まり,そ
の 結 果 , 一 般 相 対 論 ( E i n s t e i n ), 場 の 量 子 論
(Dirac,Witten),素粒子物理が発展した。トポロジー
は現在でも発展途上の数学であるから,さらに新しい
科学の発展が期待される。物性を論じる際,向き付け
不能なメビウスの帯のような境界条件は,空想的な系
だとして視野に入れないのが普通であった。われわれ
の発見が科学における自由なトポロジー的発想を広め
る一助となることを願う。
詳しくは
http://exp-ap.eng.hokudai.ac.jp/ (我々の研究室)
http://www.ch.ic.ac.uk/motm/trefoil/#12-annulene
(最近引用されていたHP)
−6−
平成15年度文部科学省科学研究費補助金交付決定研究題目一覧
(平成15年6月現在)
特定領域研究(1)
氏
名
専
攻
太 田 幸 雄 環境資源
研
究
題
大気エアロゾルの地球冷却化効果−研究調整
特定領域研究(2)
氏
名
専
攻
増 田 隆 夫 物質工学
荒 井 正 彦 物質工学
宮 浦 憲 夫 分子化学
太 田 幸 雄 環境資源
武 藤 俊 一 量子物理
宮 浦 憲 夫 分子化学
井 上 純 一 システム情報
大 内
東 システム情報
山 本 章 博 電子情報
吉 岡 真 治 電子情報
山 崎
巖 分子化学
研
究
題
目
物質移動のベクトル制御が可能なゼオライト触媒膜を用いた遂次反応の中間体選択生成
アルコール改質による水素製造のための酸化反応場の触媒設計
含ホウ素環状化合物の合成を指向した効率的ホウ素化反応の開発
エアロゾルの間接的地球冷却化効果
量子ドットの電子スピン光操作による量子演算の研究
触媒的炭素結合形成のための新反応場
画像修復アルゴリズムの動的側面に関する統計力学的性能評価
パラメータ制御方式による分子計算
始祖学習によるソフトウェア発展プロセスの統一的構成技術の開発
適合的汎化に基づく情報検索システムの実験的研究
強光子場における光化学反応の量子コヒーレンスと反応制御
目
基盤研究(S)
氏
名
専
攻
研
究
題
目
O.B.WRIGHT 量子物理
半導体量子井戸におけるTHz音響フォノンを用いた電子波動関数の可視化とその応用
岸 浪 建 史 システム情報 プロダクトライフサイクルのためのデジタルセマンテック製品モデルの研究開発
基盤研究(A)(1)
氏
名
専
攻
早 坂 洋 史 都市環境
佐 藤 馨 一 都市環境
研
究
題
目
森林火災の抑制技術開発のための高電圧・大電流放電による木材の着火機構の基礎的研究
大規模社会資本の整備効果に関する実証的研究
基盤研究(A)(2)
氏
名
長谷川英機
青 木 由 直
毛 利 哲 夫
松田
理
渡 辺 義 公
加賀屋誠一
棟 方 正 信
田 中
譲
岡田 成 幸
丹田
聡
宮 浦 憲 夫
成田 敏 夫
武 笠 幸 一
恒 川 昌 美
研
究
題
目
ナノショットキーゲート制御量子ドットによるBDDアーキテクチャ単電子集積回路
異言語間障壁通過のための化身話技法の開発と国際通信規格化への基礎研究
高速加熱過程における規則相の相安定性
物質表面波伝播現象のピコ秒時間分解能2次元リアルタイムイメージング
再生水造水とリン資源回収のためのハイブリッド下水処理システムの構築
構造物の劣化を決定論的に捉えた積雪寒冷地における道路維持管理システムの構築
歯プレセメント質の歯周組織自己再生促進効果を利用した歯周病治療薬の開発
サービスの機能連携を含めたウェブコンテンツの再編集・再出版フレームワークの研究
構造システムから住空間までを含む建築物総合地震安全性の常時監視ウェブネットの構築
トポロジカル量子物質の創製と新規量子現象・量子機能素子の研究
C−CおよびB−C結合形成における触媒プロセス
ニオブ基合金に対する耐酸化性コーティング皮膜の形成
微小素子を搭載した高機能SPM用プローブの開発
アーバンマイン構築のための資源処理・リサイクル技術と環境保全技術の開発
専
攻
電子情報
電子情報
物質工学
量子物理
都市環境
都市環境
分子化学
電子情報
都市環境
量子物理
分子化学
分子化学
電子情報
環境資源
基盤研究(B)(1)
氏
名
専
攻
清 水 康 行 環境資源
澁 谷
啓 社会基盤
持田
徹 都市環境
野 口 孝 博 都市環境
三田 村 好 矩 システム情報
坂 本 雄 児 電子情報
田 中 信 壽 環境資源
谷 川
昇 環境資源
研
究
題
目
複列・網状河川の形成機構に関する研究
大阪湾洪積粘土地盤の構造特性と変形メカニズムの解明に関する研究
より良い温熱指標の作成に関する基礎的研究:
I
SO−7730の改訂を目指して
積雪地域の在宅高齢者の自立生活を支援するユニバーサルデザイン住宅の計画・開発研究
磁性流体内蔵の動圧軸受モータを用いる軸流型血液ポンプの研究開発
ホログラフィック3Dディスプレイによるボリュームデータの立体表示の研究
20〜30年で安定化する持続可能型埋立最終処分場に関する研究
循環型社会の生ごみバイオガス化技術の効率性の評価とその最適化について
−7−
基盤研究(B)(2)
氏
名
専
攻
中 山 恒 義 量子物理
上 田 多 門 社会基盤
吉 田 静 男 機械科学
金 野 英 隆 物質工学
恒 川 昌 美 環境資源
原口
誠 電子情報
廣 畑 優 子 量子エネルギー
木 下 晋 一 分子化学
村 林
俊 システム情報
山 本 克 之 システム情報
武 藤 俊 一 量子物理
小 野 里 雅 彦 システム情報
藤 川 重 雄 機械科学
近 久 武 美 機械科学
宮 本
登 機械科学
三 島 瑛 人 電子情報
雨 宮 好 仁 電子情報
角田 與 史 雄 社会基盤
長 野 克 則 都市環境
石 政
勉 量子物理
山 崎
巖 分子化学
金 子 勝 比 古 環境資源
工 藤 峰 一 システム情報
大 内
東 システム情報
村 井 哲 也 システム情報
澤 村 貞 史 量子エネルギー
鬼 柳 善 明 量子エネルギー
宮 永 喜 一 電子情報
清 水 孝 一 システム情報
武 笠 幸 一 電子情報
上 舘 民 夫 分子化学
八 田 英 嗣 電子情報
矢 野
猛 機械科学
山 田 雅 彦 機械科学
酒 井 洋 輔 電子情報
長 谷 川 淳 システム情報
小 柴 正 則 電子情報
小 川 恭 孝 電子情報
堀口
敬 社会基盤
佐 伯
浩 環境資源
岡 部
聡 都市環境
増 田 隆 夫 物質工学
平 島
剛 環境資源
金 子 純 一 量子エネルギー
馬 塲 直 志 量子物理
酒 井 洋 輔 電子情報
長 谷 川 和 義 環境資源
岡 田 成 幸 都市環境
澁 谷
啓 社会基盤
研
究
題
目
大規模行列の新規な数値解析
接着工法用外付け補強材の付着性状の統一モデル
河川下流域の流量特性に関する研究
膨張化グラファイトを基材とするナノ積層構造グラファイト複合材料の合成
次世代銅生産技術としての黄銅鉱の電位制御高速リーチング法に関する研究
メタフマー的検索の定式化とそのHTML文書検索への応用
低放射化パナジウム合金のブランケット材としての適合性
微生物によるアゾ色素の分解
パルス磁場による免疫細胞機能調節効果における機構解明に関する研究
近赤外分光組織酸素計測値と骨格筋酸素運搬機構の因果関係に関する実験的検証
量子ドットにおける電子スピンのコヒーレント制御の研究
仮想生産に基づいた生産知識の動態保存手法の研究
広範囲な気液非平衡状態下でのメタノール及び水蒸気の相変化現象に関する分子論的研究
固体高分子型燃料電池のマイクロチャネル化と低温時の熱・物質移動現象の解明
有機ハイドライド系化合物の燃焼構解明と高熱量化改質
直交偏波4光波混合の外部印加電界によるスイッチング特性に関する研究
量子ドット集積体と反応拡散アーキテクチャを組み合わせた情報処理デバイスの開拓
混合型複合構造の簡易な部材接合に関する研究
家庭用燃料電池のための高密度排熱貯蔵・高効率熱利用システムの開発に関する研究
新しい構造タイプに属する平衡相正20面体準結晶の探索と構造・電子物性の研究
電子・励起子伝搬の量子位相制御による光演算分子素子
粒度制御発破に関する研究
大規模パターン認識問題に対する識別系の開発と応用
DNAコンピューティングを利用した個人遺伝子情報のセキュリティーに関する研究
様相論理の意味的場を利用した画像内容の自動索引付に関する研究
放射線による人体の非均質外部被曝に対する実効線量評価とリスク表示
新材料メタンハイドレートを用いた高性能パルス中性子減速材の開発
特徴空間フィルタによるロバスト音声認識の開発と極低消費電力型LS
Iの設計
Snakephotonを利用した生体透視イメージング
磁気共鳴走査力顕微鏡技術による交換相互作用の原子分解能検出
標識体をナノリアクターに利用する高感度な化学発光分析システムの構築
光ピンセットを用いた水面上単分子膜における分子配向制御に関する研究
分子動力学法と分子気体力学に基づく蒸発・凝縮機構の解明とその実験による検証
マイクロスラリー内の熱・振動伝搬相互作用の解明と能動制御
機器導体部のプラズマCVD絶縁膜(CxFy高分子)によるSF6ガス代替絶縁
供給責任の地域分散化に基づく分散電源群のマネージメント技術の開発
フォトニック結晶ファイバ解析設計支援環境の構築とファイバ形光デバイス開発への応用
MIMO−OFDM(多入力多出力−直交周波数分割多重)
を用いた高速無線通信の研究
多量の都市型廃棄物を安全に有効利用する資源循環型CLSMの開発と実用化
変形海氷による海底地盤掘削を考慮した埋設構造物の設計法に関する研究
遺伝子および化学マーカーによる河川糞便性汚染源の特定
ゼオライト膜の新規ミクロ細孔内拡散機構の創成と高度分離プロセスの開発
バイオマスおよび未利用低品位炭を利用した環境負荷低減型スラリー燃料の開発
積層構造をもったCVD単結晶ダイヤモンド放射線検出器の開発
幾何学的位相変調によるナル干渉計の開発
低誘電率・高絶縁耐力プラズマ堆積CxFy膜を用いたSP6代替絶縁方式の開発
渓流を模擬した磔列・磔段魚道の設計法に関する研究
地震計の建物内死者発生メカニズム解明のためのデータベース構築とデータマイニング
地盤調査技術基準の国際化と地盤の地域特性に関する研究
基盤研究(C)(1)
氏
名
専
攻
島
公 脩 システム情報
清 水 孝 一 システム情報
角田 與 史 雄 社会基盤
澁 谷
啓 社会基盤
研
究
題
目
不変性の概念による制御理論の構成と入門教程の開発に関する研究
医療のための先端的光応用技術研究の企画調査
コンクリート構造物用基準の新たな体系に関する企画調査
国際シンポジウムI
S−Lyonの企画とTC29国際連携研究
−8−
基盤研究(C)(2)
氏
名
専
攻
明 楽 浩 史 量子物理
水 野 誠 司 量子物理
成 瀬 継 太 郎 システム情報
大 鐘 武 雄 電子情報
後 藤 康 明 社会基盤
有 田 正 志 電子情報
佐 藤 正 知 量子エネルギー
山 形
定 都市環境
矢 久 保 考 介 量子物理
清 水
晃 物質工学
佐 藤 信 一 郎 分子化学
田 中 文 基 システム情報
小 川 英 之 機械科学
山田
元 機械科学
小 林 幸 徳 機械科学
長 谷 山 美 紀 電子情報
M.A.BRATESCU
電子情報
林 川 俊 郎 社会基盤
三 上
隆 社会基盤
五 十 嵐 敏 文 環境資源
窪 田 英 樹 都市環境
土田
猛 物質工学
石 山 竜 生 分子化学
金 子 俊 一 システム情報
田 村 紘 基 物質工学
清 水 達 雄 都市環境
西 口 規 彦 量子物理
土 家 琢 磨 量子物理
田地川浩人
分子化学
仙 北 久 典 分子化学
樋 口 幹 雄 物質工学
藤 原 政 司 分子化学
中 村
孝 機械科学
金 井
理 システム情報
菊 田 和 重 機械科学
北
裕 幸 システム情報
五 十 嵐 一 システム情報
石 川 達 也 社会基盤
中 辻
隆 都市環境
松 藤 敏 彦 環境資源
村 尾 直 人 都市環境
渡 辺 精 一 物質工学
工 藤 昌 行 物質工学
藤田 進 一 郎
物質工学
研
究
題
目
量子ホール効果のブレークダウンにおける電流分布と非平衡相転移
半導体超格子を用いたコヒーレントフォノン共鳴トンネルデバイスの設計
波動場を用いた柔構造型群ロボットの機能発現
OFDM方式におけるサブキャリア電力制御に関する研究
鉄筋コンクリート造内部柱梁接合部の梁降伏後せん断劣化機構の解明
ナノサイズ磁気ドット列の作成とその磁気抵抗効果
地層処分緩衝材の長期健全性に及ぼすセメント及び鉄腐食生成物の影響に関する基礎研究
フィルターのリアルタイムモニタリングによる大気エアロゾル化学組成の高時間分解測定
ランダム磁場中の二次元電子状態およびその量子輸送に関する理論的研究
ダイレクトダイナミックス法によるダイアモンド、グラファイト中の化学種の拡散機構
位相ロックダブルパルスレーザー励起法による凝縮系エネルギー移動反応の制御
加工定義データマーク付け言語(MDDML)による人-機械協調型生産環境システム
メタノールの低温酸化反応抑制効果によるジメチルエーテル高速圧縮予混合気の着火制御
常温硬化複合材料構造物の振動特性に及ぼす環境因子の影響とロバスト最適設計
任意連続体構造物の汎用非線形モード方程式に関する研究
著作画像の非破壊配信を目的とした新しい著者認証システムの実現
超高品質薄膜堆積プラズマ評価用エバネセントレーザ分光診断システムの開発
綱斜張橋タワーの大地震時非線形応答と耐震性能向上に関する研究
トンネル支保構造物の役割と設計思想
鉱物の溶解速度を考慮した岩盤掘削ずりの埋立合理化に関する研究
実証実験に基づく自然エネルギー・燃料電池活用型住宅用複合システムの開発と総合評価
メカノケミカル活性化を利用した新しい燃焼合成法による炭化物-硼化物複合材料の合成
遷移金属触媒/ジボロン系によるビニル型ホウ素化合物の高効率的合成
相関構造解析に基づく大規模画像群における高速内容検索法の研究
無機細孔材料のナノ空間を利用した水中有機汚染物質の吸着除去に関する研究
下・排水の高度処理と連携させた水再利用システムの構築
ナノ電気機械効果による半導体量子ドットにおける新たなブロッケード機構の理論研究
半導体微細構造におけるゼロ磁場スピン分裂の解明と量子計算機への応用
ダイレクト・アブイニシオ・ダイナミクス法の開発と反応設計への応用
電解反応による極性変換―スルホナートを求核剤に用いる炭素―炭素結合生成反応
浮遊帯溶融法による新規固体レーザ材料希土類添加バナジン酸ルテチウム単結晶の育成
バクテリアセルロース生産性向上のためのセルロース生合成代謝経路の解析
疲労き裂伝播下限界の欠陥寸法依存性に及ぼす真空圧力の影響
多分野シミュレーションを融合可能な自動機の高度機能評価システムの研究
積層大口径ウエハ均一薄膜形成のための放射熱物性計測とガス流動解析に関する研究
競争的電力系統における分散電源群のマーケットベースマネージメント
電気機器解析のための有限要素モデルを自動生成する学習機械の開発
繰返し移動荷重下にある粒状構造物の力学特性の解明とその要素試験方法に関する研究
プローブ車の位置情報を利用した交通制御システムに関する研究
廃棄物処理・資源化システムにおける重金属流れの推定と環境負荷低減・資源循環性評価
ディーゼル微粒子の分布測定に基づく都市大気汚染のリスク評価
アモルファス合金中の多様体原子クラスター形成と1/f揺らぎ発現機構解明
鉄―ニオブおよびニッケル―ニオブ合金の過冷却と異質核生成現象
超臨界二酸化炭素を反応場とする固体触媒による二酸化炭素固定化反応
萌芽研究
氏
名
堀口
敬
武 笠 幸 一
但 野
茂
青 木 由 直
船 水 尚 行
長 野 克 則
森 下
満
吉 川 信 一
嶋田 志 郎
原口
誠
研
究
題
目
複雑系確率理論によるコンクリートの内部変動と耐久性
カーボンナノチューブのスピンプローブへの応用
脊髄神経系のトライフェジックの構成則と神経細胞損傷予測
2.
X次元絵画マルチメディア・アートの理論展開と技法開発
おが屑をマトリックスとした非水洗型トイレットの反応工学的解析
粒状潜熱蓄熱材と空気との高い熱交換特性を活用した種々の熱利用システムに関する研究
既成住宅街区の空地インフィル・小規模低層中密・住民ネットワーク型集合住宅の研究
低温窒化法による金属窒化物薄膜の形成
ナノサイズTiN被覆Si3N4の放電プラズマ燃結と高導電性セラミックスの作製
モーションメタファーを用いたアニメーションの効果的表現方法
専
攻
社会基盤
電子情報
機械科学
電子情報
都市環境
都市環境
都市環境
物質工学
物質工学
電子情報
−9−
荒 木 健 治 電子情報
動物の鳴き声とその行動の組からの帰納的学習による動物の鳴き声の言語への変換
嘉 数 侑 昇 システム情報 人間の運動能力をアップする自律的人工空間の開発研究
金 子 純 一 量子エネルギー 中性子散乱実験用高速・高位置分解能二次元中性子検出器開発のための基礎研究
覚 知 豊 次 分子化学
多分岐多糖を用いた機能性医用材料の開発
安 住 和 久 分子化学
非常に長いカーボンナノチューブを創る試み
田 畑 昌 祥 分子化学 π−スタッキング型置換ポリアセチレンから光磁気ディスク材料の作成
森 田 隆 二 量子物理
サイクル域光パルスによる巨大加速度系の創出と吸収領域新規異常光学現象の探索
角田 與 史 雄 社会基盤
微生物を利用した再生骨材の製造とその品質に関する研究
山 下 俊 彦 環境資源
漂砂による砂粒子の摩耗特性と混合砂地盤の形成・土砂収支への影響
絵 内 正 道 都市環境
稚内珪質頁岩を用いた吸放湿型除湿・熱交換換気装置の開発
瀬 戸口 剛 都市環境 ウィンターシティにおける都市デザインのための積雪シミュレーション研究
毛 利 哲 夫 物質工学
第一治理フェーズフィールド計算
坂 入 正 敏 分子化学
高輝度光微細加工による生体内物質分析用微小電気化学反応セル創製に関する研究
田 中 信 壽 環境資源
廃棄物の資源化適正処分プロセスの解析・定式化によるリサイクルシステム工学の展開
若手研究(
A)
氏
名
末 岡 和 久
専
攻
電子情報
若手研究(
B)
氏
名
専
攻
菅 原 広 剛 電子情報
佐 藤 威 友 電子情報
土 橋 宜 典 電子情報
高 井 伸 雄 都市環境
森
太 郎 都市環境
池 上 重 康 都市環境
秋 本 誠 志 分子化学
清 野
肇 物質工学
田 島 健 次 分子化学
石 村 康 生 システム情報
廣 吉 直 樹 環境資源
大 久 保 好 章 電子情報
赤 石 美 奈 電子情報
山 内 康 一 郎 システム情報
川 村 秀 憲 システム情報
石 川
悟 システム情報
櫻 井 裕 仁 システム情報
加 藤 祐 次 システム情報
井 上 純 一 システム情報
寺 尾 貴 道 量子物理
山 本 靖 典 分子化学
佐 藤 敏 文 分子化学
武 田 隆 史 物質工学
原 田 宏 幸 機械科学
村 井 祐 一 機械科学
齊 藤 晋 聖 電子情報
佐 藤 靖 彦 社会基盤
渡 部 靖 憲 環境資源
木 村 克 輝 都市環境
井 上 圭 一 社会基盤
麻 里 哲 広 社会基盤
森
傑 都市環境
多 湖 輝 興 物質工学
山 内 有 二 量子エネルギー
研
金属半導体局所トンネルスピン注入
究
題
目
研
究
題
目
電力機器用絶縁気体混合相乗効果の微視的定量的計算機解析
量子集積回路の実現に向けた高性能ナノショットキーゲート電極の開発
実空間と仮想空間の融合のための仮想物体の高精度輝度計算に関する研究
個別要素法を用いた地震時建物被害による人的被害発生メカニズムの究明
画像解析による競技者の視線追跡手法の開発と体育館照明配置計画への応用に関する研究
近代日本における鉱工業系企業社宅街の成立と居住空間構成の特質に関する研究
生体および人工分子配列系における超高速コヒーレントエネルギー移動
サイアロンセラミックスの水熱環境における腐食挙動の解明
バイオポリマーの合成機構解明と遺伝子工学的手法を用いた新規機能性高分子の合成
大規模宇宙構造システムにおける非線形挙動の解析とその適応分散制御に関する研究
次世代銅生産技術としての鉱石中銅・金・銀の同時リーチング
画像タイプに依存した圧縮のための量子化コードブックマイニング
コンテクスト情報に基づく情報管理と3次元情報アクセス空間の構築に関する研究
ひらめきに見るヒトの事前知識利用メカニズムの解明とマシンラーニングの高速化
テーマパーク問題におけるインテリジェントマスサポート理論に関する研究
概念の獲得とシンボル使用に関する比較認知発達科学的研究
リサンプリング法に基づく2群の平均値の同等性検定法の開発とその応用に関する研究
低コヒーレント干渉法と超音波変調法の効果的結合による生体断層撮影技術の開発
ゲーム理論の統計力学による定式化と経済物理への展開
コロイド―高分子コンプレックス系の創製とナノ構造形成に関する計算科学的研究
有機ホウ素化合物を用いる環状化合物の合成法の開発
ジアンヒドロ糖の水素移動重合による新規な多分岐糖鎖の合成とその機能化
溶液均一混合による微結晶二重ペロブスカイト磁性体の結晶構造制御
熱物性を考慮したダイヤモンド切削の分子動力学シミュレーション
光学・画像解析に基づく混相流中に存在する普遍的な現象の抽出
フォトニック結晶ファイバの高精度分散制御法の開発とその高速光通信システムへの応用
疲労と凍結融解を同時に受ける鉄筋コンリートはり部材の非線形解析による寿命予測
砕波下の気固液混相乱流に対する局所相互作用の統計評価と沿岸物理環境境モデルの開発
EDCs/PhACsの水中有機成分との結合及び膜処理による除去に関する研究
接着剤を用いて接合したコンクリート部材接合面の力学性状の経年変化に関する研究
北海道の既存RC造建物群の耐震性能の把握および地震被害予測モデルの構築
北方圏・積雪寒冷地域における都市公共空間のバリアフリーデザイン
分子集合体を利用した単分散ゼオライトナノクリスタルの調製とオレフィン合成への適用
低放射化及びプラズマ対向材料の重水素・ヘリウム保持特性に対する表面不純物の影響
−10−
平成14年度各種研究助成金等の受領状況
◎研究助成
氏 名
専
攻
財団等名
事
業
名
石井邦宣
物質工学
文部科学省
科学技術振興調整費
井口
学
物質工学
日本鉄鋼協会
鉄鋼研究振興助成
増田隆夫
物質工学
文部科学省
科学技術振興調整費
吉川信一
物質工学
金野英隆
物質工学
三浦誠司
物質工学
幅崎浩樹
物質工学
ノーステック財団
若手研究補助金
徳田昌生
分子化学
(財)杉野目記念会
講演会開催協力
覚知豊次
分子化学
ノーステック財団
高橋英明
分子化学
軽金属奨学会
高橋英明
分子化学
産学官連携等研究
経費
高橋英明
分子化学
鉄鋼協会
石山竜生
分子化学
田島健次
分子化学
谷
博文
分子化学
ノーステック財団
若手研究補助金
上田幹人
分子化学
川鉄21世紀財団
技術研究助成
佐藤敏文
分子化学
秋山財団
奨励助成
佐藤敏文
分子化学
ホソカワ粉体工学
研究助成
振興財団
ホソカワ粉体工学
研究助成
振興財団
(財)セコム科学技
研究奨励
術振興財団
研究開発シーズ補助金
( 財 )伊 藤 科 学 振
研究助成
興会
(財)北海道大学ク
事業化研究助成
ラーク記念財団
(財)北海道大学ク
独創的研究助成
ラーク記念財団
大 森 隆 司 システム情報 文部科学省
新世紀重点研究創生
プランRR2002
大内
社会科学研究補助金
東 システム情報 ノーステック財団
山 本 克 之 システム情報
( 財 )中 谷 電 子 計
研究助成
測技術振興財団
和 田 充 雄 システム情報
( 財 )科 学 技 術 融
調査研究
合振興財団
金井
理 システム情報 ノーステック財団
研究開発シーズ補助金
(財)セコム科学技
研究奨励
術振興財団
(財)北海道大学ク
西 村 生 哉 システム情報
事業化研究助成
ラーク記念財団
金 子 俊 一 システム情報
青木由直
電子情報
北海道
北海道科学技術賞
雨宮好仁
電子情報
文部科学省
科学技術振興調整費
田中
譲
電子情報
文部科学省
21世紀COEプログラム
田中
譲
電子情報
文部科学省
未来開拓学術研究費
補助金
浅井哲也
電子情報
(財)カシオ科学振
研究助成
興財団
須田善行
電子情報
日産学術研究助成 研究助成
−11−
研 究 課 題
エネルギー半減・環境負荷ミニマムを
目指した高炉における革新的精錬反
応に関する研究
濡れ性を利用した溶鋼中微細気泡の
除去
都市ゴミの高付加価値資源化による
生活排水・廃棄物システムの構築
機能性セラミックスナノ結晶の創製と
微構造制御
膨張黒鉛のミクロ空隙を利用したサ
ブミクロンβーS
i
c微粉末の合成
高い空間・時間分解機能を付与した
平面型・破壊・亀裂発生センサのため
の金属酸化物系半導体に関する研究
チタンの合金化によるアノード酸化被
膜の構造・組成制御
Enant
i
osel
ect
i
veRadi
cal
React
i
ons
多分岐多糖の精密合成による新規な
生体適合性材料の開発
AFM・レーザー照射によるアルミニウ
ム表面の微細加工
フラッシュカードソケッター成型用軽
金属製金型の実用化技術開発
表面処理鋼板の防錆機構解明と寿命
設計
ジボロンによる芳香族炭化水素の直
接ホウ素化反応の研究
遺伝子組換えによる高機能性セルロ
ース誘導体のi
nv
i
vo 合成
センサー細菌チップを用いた変異原
物質の簡易計測システムの開発
鉄鋼材料のノンクロメート処理を目指
した導電性高分子被覆膜の創製
多分岐糖鎖の精密合成による新規な
機能性ハイドロゲル材料の創製
多分岐糖鎖を用いた新規な機能性ハ
イドロゲル材料の開発
状況駆動インタラクションパターンの
獲得によるコミュニケーション発達過
程のモデル化
北海道観光産業の活性化のためのネ
ットワークビジネス実現に関する提案
近赤外分光法を用いた筋組織酸素濃
度の実時間イメージングと筋代謝の
定量評価
カオス・複雑系理論に基づく人間行動
シミュレーション技術に関する研究
システム制御ソフトウェア品質向上の
ための網羅的自動テスト法の開発
不良変動情景における移動対象物の
ロバストトラッキングに関する研究
精密なモデルに基づく有限要素法を
用いた次世代型人工股関節の開発
情報通信技術(I
T)の基礎技術開発と
北海道情報産業育成への貢献
視覚系におけるニューロインフォマテ
ィクスに関する研究
知識メディアを基盤とする次世代I
Tの
研究
情報知財の組織化とアクセスの感性
的インターフェース
符号分割多元接続(CDMA)方式によ
るポップフィールド連想メモリの開発
炭素原子絶対密度測定によるカーボ
ンナノチューブ成長条件解明
受領年月
平成15年1月
平成15年1月
平成15年3月
平成14年9月
平成14年4月
平成14年9月
平成14年5月
平成14年4月
平成14年6月
平成14年12月
平成14年6月
平成14年9月
平成14年10月
平成14年6月
平成14年6月
平成14年9月
平成14年4月
平成15年2月
平成14年9月
平成15年3月
平成14年6月
平成15年3月
平成14年12月
平成14年4月
氏
名
専
攻
財団等名
事
業
名
齋 藤 晋 聖
電子情報 (財)服部報公会
日 景
隆
電子情報
O.
B.
WRIGHT
量子物理
ノーステック財団
研究開発シーズ補助金
島
量子物理
ノーステック財団
若手研究補助金
島
鬼 柳
水 野
武 田
藤 川
近 久
永 田
弘 幸
工学研究奨励援助
( 財 )北 海 道 大 学
独創的研究助成
クラーク記念財団
( 財 )北 海 道 大 学
独創的研究助成
クラーク記念財団
善 明 量子エネルギー 文部科学省
科学技術振興調整費
(財)熱・電気エネ
忠 彦 量子エネルギー
研究助成
ルギー技術財団
新世紀重点研究創生
靖 機械科学 文部科学省
プランRR2002
( 財 )高 橋 産 業 経
重 雄 機械科学
研究助成
済研究財団
( 財 )高 橋 産 業 経
武 美 機械科学
研究助成
済研究財団
新エネルギー・産業
晴 紀 機械科学
産業技術研究助成事業
技術総合開発機構
弘 幸
量子物理
川 南
剛
機械科学
戸 谷
剛
機械科学
平 沢 秀 之
社会基盤
佐 藤 靖 彦
社会基盤
加賀屋誠一
若手研究補助金
(財)ゼネラル石油
研究助成
研究奨励財団
土木鋼構造研究ネット
社会基盤 (財)
日本鉄鋼連盟
ワーク助成
出 雲 健 司
鏡 味 洋 史
ノーステック財団
ノーステック財団
若手研究補助金
新エネルギー・産業
産業技術研究助成事業
技術総合開発機構
新世紀重点研究創生
都市環境 文部科学省
プランRR2002
(財)
日本建設情報
都市環境
研究助成
総合センター
絵 内 正 道
都市環境
ノーステック財団
研究開発シーズ補助金
眞 柄 泰 基
都市環境
厚生労働省
厚生労働科学研究費
補助金
眞 柄 泰 基
都市環境
厚生労働省
岡 田 成 幸
都市環境
文部科学省
野 口 孝 博
都市環境
ノーステック財団
社会科学研究補助金
岡 部
聡
都市環境
住友財団
一般研究助成
森
傑
都市環境
ノーステック財団
若手研究補助金
田 中 信 寿
環境資源
環境省
廃棄物処理等科学研
究費補助金
恒 川 昌 美
環境資源
新井科学技術振興
財団
古 市
徹
都市環境
環境省
松 藤 敏 彦
環境資源
環境省
大賀光太郎
環境資源
新エネルギー・産業
産業技術研究助成事業
技術総合開発機構
厚生労働科学研究費
補助金
新世紀重点研究創生
プランRR2002
廃棄物処理等科学研
究費補助金
廃棄物処理等科学研
究費補助金
−12−
研 究 課 題
フォトニック結晶ファイバの高精度解
析技術と極限性能および新機能光デ
バイスの探求に関する研究
宇宙太陽発電衛星送電アンテナ素子
の周波数5.
8GHz帯における開発研究
不透明試料における表面音響波の実
時間イメージング
ガラス形成物質における非線形ダイ
ナミクスの発現機構
構造ガラスにおける非線形ダイナミクス:
特異な低エネルギー励起の発現機構
中性子光学素子の開発と応用
受領年月
平成14年10月
平成14年6月
平成14年9月
平成14年9月
平成14年6月
プラズマ電解法による高効率水素発生 平成14年12月
超音波式流速分布計測システムの研究
水中ウォータージェット技術に関する
調査研究
炭酸ガス削減のための最適コジェネ
レーションシステム構成と経済性解析
二段燃焼式プラスチック廃棄物完全
燃焼発電システム
自然冷熱の有効利用へ向けた水スラ
リーの蓄熱特性に関する研究
宇宙太陽発電衛星用太陽電池パネル
展開技術に関する研究
未来型鋼コンクリート構造物の創成
に関する基礎的研究
粒子要素法によるホーラスコンクリー
トの充填シミュレーション
寒冷地における再生コンクリート実用
化技術の開発
積雪寒冷地における震災対応のマル
チエージェントシステムの開発
公共敷設光ファイバーケーブルを利
用した地域I
T計画とその利用方法
稚内層珪貝岩粒を用いた吸放湿型除湿・
熱交換換気装置の試作
WHO飲料水水質ガイドライン改訂等
に対応する水道における化学物質等
に関する研究
水道におけるダイオキシン類の実態
等の解明に関する研究
木造建築物を対象とした簡便かつ高
精度な耐震診断技術の開発
モンゴルにおける中密度型都市集住
様式と北方のサスティナブル生活技術
持続型社会構築のための省エネルギー
型新規嫌気性窒素除去プロセスの開発
マイクロスリップからみた身体障害者
にやさしい都市空間デザイン
可燃性都市ごみの炭化処理法の確立
と高度化に関する研究
資源処理技術を基軸においた循環型社
会の設計とそのための要素技術開発
焼却灰中のダイオキシン類を対象とし
た微生物分解技術の開発に関する研究
資源循環型都市ごみ資源化・処理シス
テム構築のための重金属フロー分析
CO2超臨界流体を用いた炭層透過率
改善技術とCO2の炭層固定及びCH4
置換回収技術に関する研究
平成14年4月
平成14年4月
平成15年2月
平成14年9月
平成15年2月
平成14年7月
平成14年9月
平成15年2月
平成14年10月
平成14年9月
平成14年9月
平成14年11月
平成14年9月
平成15年1月
平成15年2月
◎海外渡航助成
氏 名
専 攻
松 浦 清 隆 物質工学
財団等名
文部科学省
事 業 名
国際研究集会
高 橋 英 明
分子化学
文部科学省
国際研究集会
上 田 幹 人
分子化学
徳山科学技術振興財団 国際交流助成
佐 藤 敏 文
分子化学
(財)実吉奨学会
研究助成(渡航費)
岸 浪 建 史 システム情報 日本学術振興会
日韓科学協力事業
本 間 利 久 システム情報 日本学術振興会
日韓科学協力事業
井 上 純 一 システム情報 日本学術振興会
五 十 嵐 一 システム情報 文部科学省
渡 辺 浩 太
石 村 康 生
川 村 秀 憲
植 村 哲 也
須 田 善 行
須 田 善 行
須 田 善 行
中 村
孝
佐 々木 克 彦
堀 川 紀 孝
恒 川 昌 美
三田地利之
佐 藤 靖 彦
渡 辺 義 公
早 坂 洋 史
森
傑
長谷川和義
橘
治 国
黒 木 幹 男
清 水 康 行
深 澤 達 矢
森
明 巨
研究課題/会議名
第65回世界鋳造工学会議
第4回電気化学マイクロ・ナノシステム
技術に関する国際会議
第53回国際電気化学会会議
第224回アメリカ化学会ナショナルミ
ーティング
北東ユーラシアでの持続可能なエネ
ルギー開発と環境保全の研究
北東ユーラシアでの持続可能なエネ
ルギー開発と環境保全の研究
不規則性と複雑性を持つ系の統計物理
第19回応用計算電磁気学会
渡航年月
平成14年10月
平成14年9月
平成14年9月
平成14年8月
なし
平成14年11月
日英科学協力事業
平成14年11月
国際研究集会
平成15年3月
大学院工学研究科
システム情報 大学院工学研究科
第19回応用計算電磁気学会
平成15年3月
海外渡航助成
( 財 )宇宙科学振 国際研究集会参加費 第44回AIAA/
ASME/
ASCE/
ARS
システム情報
平成15年4月
興会
用補助
構造・構造力学・材料に関する会議
( 財 )北海道大学
システム情報
研究者等海外派遣助成 アメリカ人工知能学会2002ワークショップ 平成14年7月
クラーク記念財団
国際会議論文発表者 I
nt
er
nat
i
onalSymposi
um on ci
r
電子情報 (財)
C&C振興財団
平成14年5月
助成
cui
t
sandsyst
ems
:I
SCAS2002
( 財 )丸文研究交
16t
hI
nt
er
nat
i
onalSymposi
um on
電子情報
国際交流助成
平成15年6月
流財団
Pl
asmaChemi
st
r
y
( 財 )矢崎科学技
電子情報
国際交流援助
第55回気体エレクトロニクス国際会議 平成14年10月
術振興記念財団
Joi
ntConf
er
enceof5t
hI
nt
er
nat
i
onalConf
er
enceon React
i
ve
池谷科学技術振
電子情報
国際交流助成
Pl
asma and 16t
h Eur
ophysi
cs 平成14年6月
興財団
Conf
er
ence on At
omi
c and Mol
ecul
arPhysi
csofl
oni
zedGases
機械科学
文部科学省
国際研究集会
第8回疲労に関する国際会議
平成14年6月
第6回塑性力学とその応用に関する
機械科学
文部科学省
国際研究集会
平成14年12月
アジア・太平洋シンポジウム
( 財 )北海道大学
機械科学
研究者等海外派遣助成 第65回世界鋳物会議
平成14年10月
クラーク記念財団
( 財 )新井科学技
資源処理技術を基軸においた循環型社
環境資源
国際研究集会出席助成
なし
術振興財団
会の設計とそのための要素技術開発
社会基盤
日本学術振興会
拠点大学方式学術交流事業
なし
大学院工学研究科
コンクリートにおける付着に関する第
社会基盤
大学院工学研究科
平成14年11月
海外渡航助成
3回国際シンポジウム
都市環境
日本学術振興会
拠点大学方式学術交流事業
なし
都市環境
日本学術振興会
拠点大学方式学術交流事業 左記事業による現地調査及び研究打合せ 平成14年7月
大学院工学研究科
都市環境
大学院工学研究科
第5回環境行動研究国際シンポジウム 平成14年10月
海外渡航助成
中央カリマンタン泥炭地域・水理水文学に関す
平成14年9月・
環境資源
日本学術振興会
拠点大学方式学術交流事業 る研究打合せ、現地調査及び東南アジアにおけ
平成15年3月
る土地管理と生物多様性に関するシンポジウム
中央カリマンタン泥炭地域・水理水文学に関す
平成14年9月・
環境資源
日本学術振興会
拠点大学方式学術交流事業 る研究打合せ、現地調査及び東南アジアにおけ
平成15年3月
る土地管理と生物多様性に関するシンポジウム
東南アジアにおける土地管理と生物 平成14年9月・
環境資源
日本学術振興会
拠点大学方式学術交流事業
多様性に関するシンポジウム
平成15年3月
環境資源
日本学術振興会
拠点大学方式学術交流事業
なし
環境資源
日本学術振興会
拠点大学方式学術交流事業
なし
中央カリマンタン泥炭地域・水理水文学に関す
平成14年9月・
環境資源
日本学術振興会
拠点大学方式学術交流事業 る研究打合せ、現地調査及び東南アジアにおけ
平成15年3月
る土地管理と生物多様性に関するシンポジウム
−13−
◎外国人招聘
氏 名
篠原邦夫
高橋英明
木下晋一
工藤峰一
和田 充 雄
O.B.WRIGHT
O.B.WRIGHT
O.B.WRIGHT
田村信一朗
宮本
登
宮本
登
訃
専
攻
物質工学
財団等名
事 業 名
対応機関との覚書等に
日本学術振興会
基づく受入
研究課題
電 気 化 学キャパシ
( 財 )北 海 道 大
ターと電 解コンデ
分子化学 学クラーク記念 外国人研究者招聘助成
ンサーとのハイブリ
財団
ッド化に関する研究
「拠点大学方式」による
工業廃液の微生物
分子化学 日本学術振興会 東南アジア諸国との学
による脱色
術交流に伴う受入
対応機関との覚書等に
システム情報 日本学術振興会
基づく受入
対応機関との覚書等に
システム情報 日本学術振興会
基づく受入
対応機関との覚書等に
量子物理 日本学術振興会
基づく受入
( 財 )池 谷 科 学 国際交流助成
量子物理
技術振興財団 (外国人研究者招聘)
外国人招へい研究者
実時間表面フォノン
量子物理 日本学術振興会
(短期)
オプティクス
ピコ秒超音波法に
外国人招へい研究者
基づくナノースケー
量子物理 日本学術振興会
(短期)
ル構造の音響物性
に関する研究
アジア諸国の対応機関
機械科学 日本学術振興会 との覚書等に基づく研
究者の受入れ
アジア諸国の対応機関
機械科学 日本学術振興会 との覚書等に基づく研
究者の受入
招聘者名
招聘(開始)年月
SUCHECKI,T.T.
平成14年7月
PARK,SOO.Gil
平成14年6月
Tran,L.T.
平成15年1月
HANDL,M.
平成14年10月
PENEV,R.
平成14年5月
Roberto,Li Voti
平成14年8月
Roberto,Li Voti
平成14年9月
GUSEV,V.
MARIS,H.J.
平成4年7月
平成15年1月
REKSOWARDODO,I.K. 平成14年14月
SANITOSO,W.B.
平成14年11月
5年から2年間北海道大学評議員を務められ,平成7年
報
からエネルギー先端工学研究センター長を,平成8年
吉田
宏
名誉教授
から北海道大学附属図書館長を務められました。平成
(享年70歳) 9年に停年退官後,引き続いて旭川工業高等専門学校
名誉教授,工学博士吉田宏氏
校長になられ,平成14年に定年退職されました。
(享年70歳)は,胆道癌にて病気
先生は本邦における放射線化学研究のパイオニア的
加療中のところ,平成15年6月19
存在で,そのご専門は,高分子化合物などに放射線を
日(木),安らかにご逝去されま
照射した際に生じる化学反応の研究でした。放射線化
した。ここに先生の生前の御功績
学反応はゴムや高分子の架橋に広く用いられています
を偲び,謹んで哀悼の意を表します。
が,先生のご研究は,これらの製造法や物性に対する
先生は昭和8年6月7日樺太に生まれ,昭和31年3月
学術的基盤を確立するものとなっています。これらの
に京都大学工学部応用物理学科を卒業,昭和33年3月
業績に対し,昭和59年に日本化学会から日本化学会
に同大学院修士課程を修了された後,昭和35年に同
第1回学術賞が,平成8年には高分子学会から功績賞
大学院博士課程に入学し,昭和38年に修了されまし
が,また平成13年には北海道から北海道科学技術賞
た。スウェーデン王立工科大学研究員,京都大学原子
が贈られています。
炉実験所助手を経て,昭和44年9月に北海道大学工学
先生はまた日本放射線化学会会長や日本化学会,高
部工業物理化学講座助教授に就任されました。昭和
分子学会の北海道支部長など,各種学会や委員長の要
48年6月に同講座教授に昇任され,物理化学関連諸教
職を歴任され,学術の発展に多大な寄与をされました。
科の講義を担当されるとともに,学生の研究指導にあ
専門分野での国際交流以外にも,北海道,ポーランド
たり,多くの技術者,研究者を育成されました。平成
間の学術・文化・芸術交流を目的とする北海道ポーラン
−14−
ド文化協会の設立に初代事務局長として奔走され,本
日,「機械材料としての鋳鉄の特性解析とその応用に
道の民間国際交流進展に多大な寄与をされました。こ
関する研究業績」により,「日本鋳造工学会飯高賞」
れらの業績に対し,平成14年にポーランド,ウッジ
を受賞しました。
工科大学から名誉博士号が贈呈されています。また生
涯を通じて合唱を愛され,合唱団のテノールとして,
電子情報工学専攻
また響友会,札幌放送合唱団の代表として活躍されま
月20日,「人体側頭部の側で使用する携帯電話端末等
した。
に対するSAR(比吸収率)の適合性測定法を世界に
野島
教授は,平成15年6
俊雄
生前の先生の活動は多岐にわたっていますが,これ
先駆けて開発するとともに測定法の標準化を実現する
を貫くものは,文化の担い手としての使命感ではなか
等電波利用環境の整備に寄与し,電波の有効利用に大
ったかと推察されます。このように,教育・研究のみ
きく貢献した」として,「第14回電波功績賞総務大臣
でなく文化面でも多彩な活動をされた先生を失ったこ
表彰」を受賞しました。
とは痛恨の極みです。ここに先生のご冥福を心よりお
祈り申し上げます。
受
社会基盤工学専攻
城
攻
教授は,平成15年6月
26日,「効率的な積雪深観測法および信頼性の高い積
賞
雪重量推定法の開発」により,「平成14年度日本雪工
電子情報工学専攻
博士課程3年
根来
昇君は,平
学会賞学術賞」を受賞しました。
成15年3月27日〜30日開催の第50回応用物理学関係
海外渡航
連合講演会において,「GaAs(
001)
Ga安定化面の表
面構造及び電子状態の評価」の論文発表により,「第
14回応用物理学会講演奨励賞」を受賞しました。
量子物理工学専攻
ス・スペイン
電子情報工学専攻
長谷川
英機
教授は,平成15
O.
B.
WRI
GHT 教授
フラン
15.
6.
14〜15.
7.
15「半導体量子井戸
構造におけるTHz音響フォノンを用いた電子波動関数
年5月12日〜16日米国にて開催された I
nt
er
nat
i
onal の可視化とその応用」に関する研究打ち合わせおよび
Conf
er
enceonI
ndi
um Phosphi
de andRel
at
ed 「超音波国際会議2003」において上記研究課題に関す
Mat
er
i
al
s(インジウムリンと関連材料に関する国際
る研究成果発表
会議) において,インリジウムリン研究への卓越し
た貢献により,「マイケル・ラン賞」を受賞しました。
量子物理工学専攻
田中
之博
助手
アメリカ
15.
6.
30〜16.
6.
30 「フォノニック結晶からなる量
環境資源工学専攻
田中
信壽
教授は,平成15年5
月27日,「循環型社会構築への戦略(中央法規)」に
子ナノ構造における電子干渉の設計」に関する共同研
究
より,「廃棄物学会著作賞」を受賞しました。
都市環境工学専攻
機械科学専攻
工藤
一彦
教授,黒田
明慈
助教
授は,平成15年5月29日,「非灰色解析と同等の解を
り,
「日本伝熱学会賞学術賞」を受賞しました。
上田
多門
助教授,佐藤
靖彦
助手は,平成15年5月30日,「ShearDef
or
mat
i
onof
Rei
nf
or
ecedConcr
et
eBeam」により,「土木学会
賞吉田賞」を受賞しました。
環境資源工学専攻
松藤
敏彦
助教授,田中
信壽
教授は,平成15年5月30日,「一般廃棄物処理計画に
おけるコストと環境負荷の総合評価」により,「土木
学会論文賞」を受賞しました。
機械科学専攻
野口
徹
賢悦
配分の効率的解放」に関する研究
与える灰色解析用等価吸収係数分布推定法開発」によ
社会基盤工学専攻
内田
助手
イギリス
15.
7.
30〜16.
6.
2 「プロビット型確率的利用者均衡
教授は,平成15年5月31
−15−
行
事
7
月
7 月11日
(金) 講座主任会議・学科代表会議
7 月29日(火)
〜 9 月 5 日(金)
7 月29日(火)
〜 8 月 8 日(金)
7 月29日(火)
〜8 月12日(金)
夏季休業日
(学部3・4年,
大学院)
学部1年第1学期末定期試験
学部2年第1学期末定期試験
8
8 月11日(月)
〜9 月30日(火)
8 月13日(水)
〜9 月30日(火)
8 月25日(月)
月・9
月
夏季休業日(学部1年)
夏季休業日(学部2年)
大学院修士課程・博士後期課程
入学試験
〜8 月27日(水)
8 月28日(木)
〜8 月29日(金)
9 月 8 日(月)
編入学生入学試験
学部3・4年,大学院第1学期末
定期試験
〜9 月22日(月)
9 月 8 日(月)
研究科教授会・学部教授会
講座主任会議・学科代表会議
原稿募集のお知らせ
「受賞」,「海外からの研究者来訪」,「学会・研究会
開催」の原稿を随時受け付けております。掲載例を参
考に原稿を執筆し , 掲載希望号(月)の前月中旬までに
総務課庶務掛へ提出して下さい。なお,掲載例は工学
研究科・工学部ホームページの「広報」のページをご
参照願います。
北海道大学大学院工学研究科・工学部広報
第341号
平成15年7月10日発行
工学研究科広報委員会
(編集担当
島津・後藤・野島)
(札幌三光印刷)
−16−