――漏れ蒸気による胴板のエロージョン――

――漏れ蒸気による胴板のエロージョン――
温水タンクの仕様
最高使用圧力:1.96 MPa
内
容
積
:1.03
㎥
主 要 寸 法 :φ800 × t12
胴 の 材 質 :SB410
設
置
年
:昭和 56 年
【状況】
本温水タンクは、タンク内の水を 圧力 2MPa
の蒸気を吹き込んで高温の温水としている。
写真 1:胴内部状況
この蒸気配管は写真 1 の右側の細いパイプ
(50A)であるが、この配管の接続フランジから
蒸気が漏れ、写真 2 のように胴板を減肉させた。
1 年間の運転で、減肉部は幅 20 ㎜、長さ 70
㎜、最大深さ 6 ㎜となっていた。
【漏れの原因】
本配管の接続フランジのボルトの不均一締
め、高温による伸び、又はガスケットの不良な
どが考えられる。
蒸気の接続フランジ部はこのような なんら
かの原因で少し漏れ出すと、蒸気はガスケット
のみならず、フランジの当り面をも抉り、これ
写真 2:減肉肉状況
が増大していくものである。
【対策】①フランジ当り面の健全を確かめ、使用ガスケットを考慮する(ボルテックス・ガスケット等)。
②ボルトは均一に締める。可能ならばボルトを運転温度程度に加熱し締める。 (J)
③性能検査時はガスケットを交換する。