放射線・放射線測定器で用いられる単位について 1. cpm(count per

放射線・放射線測定器で用いられる単位について
1. cpm(count per minute:カウント・パー・ミニッツ)または min-1
これらは、表面汚染測定器(表面汚染検査計:
「汚染しているのか?、汚染していない
のか?」を調べる測定器)で用いられる単位です。この数値は、1 分間当たりの放射線
の数(カウント数)です。
表面汚染検査計(例:GM サーベイメータ)
この測定結果から被ばく線量を出す場合には、下記のような換算をする必要がありま
す(換算の数値は核種により異なります)。したがって、この数値の大小だけでは人体へ
の影響を評価することはできません)。
2. Bq、Bq/cm2
Bq(ベクレル)は放射能の強さを表す単位です(慣用的に放射能量を示します)。
Bq/cm2 は、1cm2 当たりの Bq 数を示します。
3.Sv または Sv/h
Sv(シーベルト)は放射線の量を表す単位です。また、放射線が人体に与える影響を
示します。
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Sv/h は空間放射線率測定器(空間線量計)で用いられる単位です。1 時間当たりの Sv
数を示します。言い換えれば、その場所に 1 時間いたときの Sv 数と言えます。
空間線量計(例:NaI(Tℓ)サーベイメータ)
参考1:自然放射線(バックグラウンド)
放射線測定器を用いて測定された値には、その場の自然放射線も含めて測定されます。
自然放射線のことをバックグラウンド放射線とも言います。その代表的なものとして、
宇宙からの宇宙線、宇宙線から生成される放射性物質、地球創成以来存在する大地に含
まれる自然放射性物質などから放出される放射線があります。
自然放射線から受ける線量は世界平均で 1 人当たり 2.4mSv(1 年間)となります。
自然放射線から受ける一人当たりの年間線量(世界平均)
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参考2:自然放射線と人工放射線のスケール
参考3:単位の接頭語
放射線に関する単位の前には、キロやミリ、マイクロという接頭語がつくことがあり
ます。これは、0 が沢山つくことを省略するために日常よく使われる「メートル」など
の単位と同様です(キロ:1km→1,000m)。
例としては、キロシーピーエム(kcpm→1,000cpm)またはキロカウント、ミリシー
ベルト(mSv→0.001Sv)などです。
よく用いられる単位の接頭語を以下に示します。
10 の累乗倍 記号
読み
数字
日本語
100 万
106
M
メガ
1,000,000
103
k
キロ
1,000
100
1千
1
10-3
m
ミリ
10-6
μ
マイクロ
10-9
n
ナノ
0.001
千分の 1
0.000001 百万分の 1
0.000000001 10 億分の 1
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