技術情報 真空技術の基礎 多様な真空圧範囲 「真空」という用語は大昔に物理学者たちが定義したものであ 真空圧発生に必要なパワー 高い真空圧を得るには非常に高いエネルギーインプットが必要 り、現在のDIN標準(ドイツ工業規格)では一般的に適用可能 な定義を示していますが、アプリケーションエンジニアは真空 を様々な範囲に区別しています。 となります。真空圧を−60kPaから−90kPaに上げると力の 強さは1.5倍になりますが、この場合、排気に必要な時間とエ ネルギーは3倍になります。つまり、ハンドリングテクノロジ ーでは、非常に高い真空圧を低コストで発生させることは不可 能であり、比較的低い真空圧を利用する方法を検討した方がよ い、ということになります。 技術記号 他の技術分野と同様、真空技術でも回路図や機能図が用いられ ます。これらの図では様々なコンポーネントやアッセンブリを 記号で表します。下記の表ではシュマルツの真空コンポーネン トに使用される主要な記号を示しています。 技術記号 真空圧はどのようにして定められるか? 相対値としての真空圧 実使用では、低真空範囲の真空圧が相対値として定められてい ます。この場合、真空圧は周囲空気圧(大気圧)に比例して定 められます。大気圧を基準値(ゼロ)としているので、真空圧 バルブ 専用パッド 2方向ボールバルブ フラット真空パッド、 シングルリップ 3方向ボールバルブ フラット真空パッド、 ダブルリップ R 3方向マニュアル スライドバルブ フラット真空パッド、 シーリングプロファイル R 3方向2位置 ソレノイドバルブ ベローズタイプ 真空パッド 3方向2位置パイロット 空圧ソレノイドバルブ スプリングプランジャー フィルター フレクションリンク、 ボールジョイント ゲージ シーリングコード タンク アダプタニップル A P A P の値は常にマイナスとなります。 R A P A 真空/圧力換算表 bar 1 1bar 1N/cm2 0.100 1kPa 0.0100 at,kp/cm2 0.981 1mm H2 O 0.0000981 1Torr,mm Hg 0.00133 1in Hg 0.0339 1psi 0.0689 P N/cm 2 kPa at,kp/cm 2 mm H2O Torr,mm Hg 10.0 100 1.02 10200 750 1 10.0 0.102 1020 75.0 0.100 1 0.0102 102 7.50 9.81 98.1 1 10000 736 0.000981 0.00981 0.0001 1 0.0736 0.0133 0.133 0.00136 13.6 1 0.339 3.39 0.0345 345 25.4 0.689 6.89 0.0703 703 51.7 in Hg psi 29.5 14.5 2.95 1.45 0.295 0.145 29.0 14.2 0.00290 0.00142 0.0394 0.0193 1 0.491 2.04 1 A Y P R 真空/圧力換算表 残圧絶対値 [mbar] 9 技術情報 索引 900 800 700 600 500 400 300 200 100 相対 真空値 10 % 20 % 30 % 40 % 50 % 60 % 70 % 80 % 90 % V R bar N/cm –0.101 –0.203 –0.304 –0.405 –0.507 –0.608 –0.709 –0.811 –0.912 –1.01 –2.03 –3.04 –4.05 –5.07 –6.08 –7.09 –8.11 –9.12 2 kPa –10.1 –20.3 –30.4 –40.5 –50.7 –60.8 –70.9 –81.0 –91.2 at, kp/cm2 –0.103 –0.207 –0.310 –0.413 –0.517 –0.620 –0.723 –0.827 –0.930 mmH2 O –1030 –2070 –3100 –4130 –5170 –6200 –7230 –8260 –9300 Torr , mmHg –76 –152 –228 –304 –380 –456 –532 –608 –684 チェックバルブ in Hg P R サイレンサ 圧力制御バルブ P マルチステージ エジェクタ V A –3 –6 –9 –12 –15 –18 –21 –24 –27 A 逆止弁 M P 検出バルブ M 真空ブロア 真空ポンプ 真空調整器 A スロットルバルブ 162 シングルステージ エジェクタ R P 真空/圧力スイッチ ホース
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