全社教育のプラットフォームとしてのe-Learning ~東京電力における全社員教育

全社教育のプラットフォームとしてのe-Learning
∼東京電力における全社員教育への活用∼
e-Learning Forum 2004 Summer
2004/7/30
東京電力株式会社 システム企画部
沼田 克彦
本書の内容を本来の目的以外に使用すること
や、当社の許可なくして複製・転載すること
はご遠慮下さい。
東京電力株式会社
1. 会社概要
2004/7/30
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会社概要
会社概要
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ee-Learning導入経緯
-Learning導入経緯
33
全社員教育への活用
全社員教育への活用
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今後の方向性
今後の方向性
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会社概要
„プロフィール
„サービス区域
会社名
東京電力株式会社
設立年月日
昭和26年5月1日
資本金
6,764億円
株主数
836,331名
売上高
(電気事業営業収益)
4兆7,345億円
総資産額
13兆4,343億円
従業員数
38,950人
販売電力量
2,760億kWh
契約口数
2,753万口
最大電力
z関東地方 1都8県
※静岡県は富士川以東
6,430万kW
(平成13年7月24日発生)
平成16年3月31日現在
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経営ビジョン
経営理念
経営理念
企業像
企業像
企業目標
企業目標
<3
つの創造>
<3つの創造>
アクションプラン
アクションプラン
行動原則
行動原則
2004/7/30
エネルギーの最適サービスを通じて豊かな生活と
エネルギーの最適サービスを通じて豊かな生活と
快適な環境の実現に貢献する
快適な環境の実現に貢献する
エネルギー・サービスのトップランナー
エネルギー・サービスのトップランナー
∼我々はお客さまの満足を喜びとする企業となる∼
∼我々はお客さまの満足を喜びとする企業となる∼
環境の創造
環境の創造
変革の創造
変革の創造
高収益・付加価値の創造
高収益・付加価値の創造
社会とともに歩み、社会の信頼を得る
社会とともに歩み、社会の信頼を得る
お客さまの満足を獲得し、競争市場での勝者となる
お客さまの満足を獲得し、競争市場での勝者となる
活力・能力ある人材を育成する
活力・能力ある人材を育成する
感じる
感じる
考える
考える
実践する
実践する
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企業倫理遵守に関する行動基準
„行動基準 3つの原則
ルールの遵守
ルールの遵守
私たちは、何よりも人を大切に考え、法令をはじめと
私たちは、何よりも人を大切に考え、法令をはじめと
する社会のルールを守ります
する社会のルールを守ります
„人間の尊重
„人間の尊重
„法令等の遵守
„法令等の遵守
„情報の適正な取り扱い
„情報の適正な取り扱い
私たちは、東京電力の一員としての自覚を持ち、
私たちは、東京電力の一員としての自覚を持ち、
誠実に行動します
誠実に行動します
誠実な行動
誠実な行動
オープンな
オープンな
コミュニケーション
コミュニケーション
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„お客さまや取引先に対する姿勢
„お客さまや取引先に対する姿勢
„政治や行政に対する姿勢
„政治や行政に対する姿勢
„反社会的勢力に対する姿勢
„反社会的勢力に対する姿勢
„公私のけじめ
„公私のけじめ
私たちは、オープンなコミュニケーションを通じて、
私たちは、オープンなコミュニケーションを通じて、
速やかな課題解決と社会からの信頼獲得に努めます
速やかな課題解決と社会からの信頼獲得に努めます
„オープンな話し合い
„オープンな話し合い
„社会との積極的なコミュニケーション
„社会との積極的なコミュニケーション
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企業の存立・発展のために
3つの原則
3つの創造
企業倫理遵守に関する行動基準
1. ルールの遵守
2. 誠実な行動
3. オープンなコミュニケーション
経営ビジョン
1. 環境の創造
2. 変革の創造
3. 高収益・付加価値の創造
感じる
感じる
考える
考える
実践する
実践する
社会からの信頼獲得
お客さまの満足獲得
企業の存立・発展
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信頼回復に向けた取り組み
„『しない風土』と『させない仕組み』構築のための4つの約束
第
1の約束
第1の約束
<情報公開と透明性確保>
<情報公開と透明性確保>
情報公開を徹底し、社外の視点を取り入れて透明性の
情報公開を徹底し、社外の視点を取り入れて透明性の
高い発電所運営を行います
高い発電所運営を行います
第
2の約束
第2の約束
<業務の的確な遂行に向けた環境整備>
<業務の的確な遂行に向けた環境整備>
社員・組織の的確な業務遂行を支援する機能を強化
社員・組織の的確な業務遂行を支援する機能を強化
します
します
第
3の約束
第3の約束
<原子力部門の社内監査の強化と企業風土の改革>
<原子力部門の社内監査の強化と企業風土の改革>
原子力部門の閉鎖性を打破し、風通しのよい企業風土
原子力部門の閉鎖性を打破し、風通しのよい企業風土
を構築します
を構築します
第
4の約束
第4の約束
<企業倫理遵守の徹底>
<企業倫理遵守の徹底>
企業倫理を遵守した業務運営の実践・定着を図ります
企業倫理を遵守した業務運営の実践・定着を図ります
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2. e-Learning導入経緯
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会社概要
会社概要
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ee-Learning導入経緯
-Learning導入経緯
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全社員教育への活用
全社員教育への活用
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今後の方向性
今後の方向性
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従来からの取り組み
„千葉支店
目 的
集合研修における地理的・職種的・時間的制約の解消
各人のペース・目的にあった研修の提供
実施時期
評価試験:平成10年度 支店内事業所(約140名)
本格実施:平成11年度 支店全体(約3,000名)
実施方法
支店内に環境構築
提供コンテンツ
OA系コンテンツ(タッチタイピング、Officeソフト等)、業務習熟度確認
„システム企画部
目 的
千葉支店実施内容の水平展開・PC研修のコストダウン
実施時期
平成12年度
実施方法
関連会社のASPサービス利用
提供コンテンツ
Officeソフト、業務習熟度確認
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従来からの取り組み
„総合研修センター
提供コンテンツ
財務コース ∼経営ビジョンと財務∼
目 的
経営ビジョンの財務体質目標の理解
実施時期
平成13年12月∼
実施方法
ASPサービス利用
提供コンテンツ
目 的
好きにならずにいられない!(IHクッキングヒーター・電気温水器編)
商品に関する理解
実施時期
平成14年5月∼
実施方法
CD-ROM配布
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当時の問題点 ∼主にシステム企画部の取り組みに関して∼
„社員意識の問題
z強制力不足
Š 受講者管理・進捗管理が不十分
z受講者・管理者ともに学ぶ(学ばせる)意識・受講に関するコストの意識が
希薄
„研修運営上の問題
z複数箇所での運営
Š スケールメリットが得られない
Š コンテンツ作成・メンテナンスに関する負担
–店所作成コンテンツを水平展開する際の障壁に
„実行環境の問題 ∼劣悪なレスポンス∼
zネットワーク
zパソコンの処理能力
Š メモリ32∼64MBが大半
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全社共通基盤の構築
„基盤構築・コンテンツ開発スケジュール
2003/2
基盤構築
環境
コンテンツ
企業倫理
コンテンツ
2004/7/30
LMS
LMS
選定
選定
2003/3
2003/4
本格実施環境構築
本格実施環境構築
環境教育コンテンツ制作
環境教育コンテンツ制作
企業倫理コンテンツ制作
企業倫理コンテンツ制作
2003/5
2003/6
2003/7
コンテンツ
コンテンツ
受入
受入 運用
確認
確認 開始
環境教育
環境教育
展開
展開
企業倫理研修
企業倫理研修
展開
展開
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3. 全社員教育への活用
2004/7/30
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会社概要
会社概要
22
ee-Learning導入経緯
-Learning導入経緯
33
全社員教育への活用
全社員教育への活用
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今後の方向性
今後の方向性
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東京電力における研修実施体系
全社研修
本店
部門研修
総合研修センター
総合研修センター
A部門
A部門
B部門
B部門
Z部門
Z部門
A部門
A部門
B部門
B部門
Z部門
Z部門
B部門
B部門
Z部門
Z部門
店所
人事・研修担当G
人事・研修担当G
店所研修
事業所
A部門
A部門
店所部門研修
研修種類
研修管理者
受講者
実施研修(例)
全社研修
総合研修センター
社員
階層別研修、経営課題対応研修
店所研修
店所 人事・研修担当G
当該店所に属する社員
階層別研修、店所課題対応研修
部門研修
部門 研修担当G
当該部門に属する社員
職能別研修
店所部門研修
店所 部門研修担当G
当該店所・部門に属する社員
同上
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企業倫理教育の概要
„目的
z全社員が当社の「企業倫理遵守プログラム」、「企業行動憲章」、「企業倫理遵守
に関する行動基準」を理解し、「ルールの遵守」、「誠実な行動」、「オープンなコミュ
ニケーション」を実践すること
„研修体系
講演会
講演会
本店主催研修
本店主催研修
経営層・店所幹部を対象とした講演会
経営層・店所幹部を対象とした講演会
企業倫理担当を対象とする研修
企業倫理担当を対象とする研修
集合研修
集合研修
新入社員研修
新入社員研修
既存の階層別研修に内容を組み込み
既存の階層別研修に内容を組み込み
各職場に
各職場に
おける研修
おける研修
企業倫理担当を中心とした研修
企業倫理担当を中心とした研修
・行動基準の読み合わせ
・行動基準の読み合わせ
・ケース・メソッドを活用したグループ討議
・ケース・メソッドを活用したグループ討議
・その他各職場の実態に合わせた内容 など
・その他各職場の実態に合わせた内容 など
ee-Learning
-Learning
企業倫理、リスクマネジメント、個人情報保護、情報セキュリティ
企業倫理、リスクマネジメント、個人情報保護、情報セキュリティ
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企業倫理教育e-Learning
„実施済のコンテンツ
コース名
実施時期
対象者
2003/06∼2003/09
全社員
2003/12∼
全社員
2003/06∼2003/09
特別管理職
2003/12∼
全社員
企業倫理ケース・スタディ編(第1回)
2004/03∼
全社員
個人情報保護
2004/03∼
全社員
情報セキュリティ
2004/05∼
全社員
企業倫理・風土を考えよう
リスクマネジメントの基礎
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e-Learningによる企業倫理教育の実施
„教育実施の際配慮したポイント
教育運営方法・体制整備
興味をひくコンテンツ
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教育運営方法・体制整備
„快適に受講してもらうために
z社員を複数グループに分け、教育を実施
zクライアントPCのスペックに合わせたコンテンツ
z問い合わせ対応
Š 内容・受講期間など : 教育主催箇所
Š システム操作など
: システム企画部
z社外からのアクセス・オフライン(CD-ROM)学習
Š 社外からのアクセス
Š オフライン(CD-ROM)学習
: 2003/12 ∼
: 2004/02 ∼
„受講を促進するために
z組織長による受講状況管理に加え、「企業倫理担当*1」による受講促進
z開講メール・フォローメール等、タイミングをとらえた受講促進
z受講期間の延長等への対応
*1 「個人情報保護」、「情報セキュリティ」は他の受講促進担当を設置
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興味をひくコンテンツ
„飽きさせないために
z動画・音声を活用
zポイントごとにクイズ・確認問題などを配置
„「企業倫理・風土を考えよう」実施後の評価
良かった点
反省すべき点
‹ 企業倫理の基礎的な知識の付与と
意識醸成に効果
‹ 反復・継続することでより効果的に
‹ 時間が長く、内容が一般的
‹ 身近に起きそうな事例の取り込み
が必要
事例検討を取り入れた
事例検討を取り入れた
コンパクトなコンテンツを
コンパクトなコンテンツを
提供
提供
「企業倫理 ケース・スタディ編」をシリーズ展開
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現在のe-Learning運営体制
„役割分担
z研修主催者
:企画・コンテンツ制作・受講管理・受講結果データ管理
zシステム企画部 :e-Learning運営支援全般
作業項目
研修主催者
打ち合わせ・調整
打ち合わせ・調整
教育企画
コンテンツ制作
システム企画部
コンテンツ制作
コンテンツ制作
調整
調整
コンテンツ登録
コンテンツ登録
受講者登録・修正
受講者名簿作成
受講者名簿作成
受講者登録
受講者登録
開講案内メール
原稿作成
原稿作成
メール送信
メール送信
Q&A対応
システム以外
システム以外
システム関連
システム関連
フォローメール
原稿作成
原稿作成
メール送信
メール送信
受講結果管理
受講結果管理
受講結果管理
受講結果取得
受講結果取得
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現在の利用状況
„e-Learning利用開始以来「29コース」延べ22万人が受講
カテゴリ
修了者数
コース名
開始時期
企業倫理・風土を考えよう
2003/06
38,699
リスクマネジメントの基礎
2003/06
7,169
企業倫理ケース・スタディ編
(第1回)
2004/03
31,087
個人情報保護
2004/03
36,477
情報セキュリティ
2004/05
23,895
環境講座∼基礎編∼
2003/06
16,740
クイズで分かる環境ハイライト
2004/06
20,179
尾瀬と東京電力
2004/06
18,979
財務
財務コース∼経営ビジョンと財務∼
2003/11
1,262
人材育成・
能力開発
キャリアビジョン
2004/02
22,098
企業倫理
環境
2004/7/30
(2004/6/14現在
(2004/6/14現在))
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4. 今後の方向性
2004/7/30
11
会社概要
会社概要
22
ee-Learning導入経緯
-Learning導入経緯
33
全社員教育への活用
全社員教育への活用
44
今後の方向性
今後の方向性
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現状の課題
„受講者の負担感
z従来は実施されていなかった研修内容
z2004年に入ってからは、連続して教育を実施
zコンテンツの受講時間が長くなる傾向
„社内教育における位置づけが不明確
z現在は「周知・啓蒙」を目的としたコンテンツが大半
„コンテンツ制作は委託
z社内にコンテンツ制作のノウハウが不在
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今後の方向性
社内教育における
e-Learningの位置づけの明確化
社内教育におけるe-Learningの位置づけの明確化
コンテンツの社内制作
ee-Learning企画・運営体制強化
-Learning企画・運営体制強化
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最後に
„全社員教育にe-Learningを活用するために…
z受講環境への配慮
Š ネットワーク・クライアントPCのスペック・プラグインソフト
Š 業務中の受講の可否
z魅力あるコンテンツの提供
Š はじめはコンパクトなものが理想
Š 適度な動画・音声の利用
Š 受講者が手を動かすように
z適切な進捗管理とフォロー
Š フォロー役を適切に配置
Š システムの機能を活用した後押し(フォローメールなど)
Š サポート体制(Q&A対応など)の整備
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