2015 年度 早稲田大学 文学部 英語 解答解説

2015 年度 早稲田大学 文学部 英語 解答解説
Ⅰ
解答
(A)1.d 2.c 3.b 4.b 5.b 6.a 7.a
(B)8.c 9.d 10.b 11.c 12.a 13.b 14.a
解説
(A)
「未知のものに対する人間の恐怖」についての文章。最初の設問なので、あまり時間をかけすぎないように
したい。
1.段落の第1文なので、以下の文にヒントを求める。the touch of the (
) と第 3 文の contact with anything
strange がほぼ同じ意味になるので、空欄には「未知なる」を入れれば良い。
2.直後のコロンの後 it is easy ~ of the victim より、服が防御の役に立たないという意味になるように、
選択肢 c を選ぶ。
3.1と同じ考え方。
「人が自分の周りに作りだす距離」の例が、直後の「家にとじこもること」
。空欄の後ろの
「この恐怖」は第1段落のことだから、この恐怖が原因で距離を作りだすことになる。その因果関係を作りだせ
るのは dictated のみ。この dictate は「~に影響する」の意味。
4.前の2つの段落で「触れられることへの恐怖」を語っているのだから、マイナスイメージの語を選べばよい。
c の feeling だけでは「悪い」と決められないので、taste の反意語である distaste で決まり。また、セミコロ
ンの後ろの文末にある it が指すのは空欄に入れる単数名詞しかないものヒント。
5.直後の both of us は空欄前後の we と someone のこと。actual contact を避けない理由を考えればよい。つ
まり、未知のものが怖いのだから、
「見知ってしまえば」怖くなくなるはずなので、選択肢 b を選ぶ。
6.空欄の直後は関係代名詞の省略であり、元の文は We feel ( 6 ) for the offender. となるので、offender
に 対 して 抱く 感 情を 考え れ ばよ い。 よ って 正解 は 反感 (嫌 悪 )の a 。 ま た、 第2 文 の in の 目 的語が
promptness/tension/reaction/( 6 )と共通関係にあると考えるのも1つの解き方。
7.sensitive reactions がどのようなものに対して起こるかを考えればよい。つまり、(1)と同じように考えれ
ば正解が出る。
(B)
「都市の人口増加による都市の変遷」についての文章。
8.直前に Such があるので( 8 )は前文の「都市人口が増えること」と同じような意味になる。直後に「田舎
から都市部へ」とあるので「移住」が適切である。
9.社会的階級に関係なく人々が集わなければ、人の数が great many にはならないと考えて、regardless of を
補う。
10.直後に people と footholds の 2 つの名詞があるので第4文型をとる選択肢 b が正解となる。ざっくり言え
ば、豪華な建物と貧しい人々の家が林立することになり、それが不満を抱えた人々に暴動を起こさせる契機にな
った、ということ。
11.この段落がパリの混乱ぶりを示しているので、セーヌ川は覆いのない下水と同じくらいであると考えて選
択肢 c を補う。
12.
「ナポレオン3世が改革に乗り出す」とあるので、とあるので、
「人々の流入が町の環境を悪くした」
、とい
う内容になると考える。ただし正解の選択肢 aggravate=worsen が難しく、正答を得るのは厳しかったかもしれ
ない。
13.直前の They は new and beautiful vistas を指す。直前に also があるので、プラスイメージの語が入る。
また、直後に「政府が軍隊をスムーズに出動させられる」とあるので、
「機能的だ」という意味の functional が
適切とわかる。
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14.文頭に「同時に」とあるから、同じく良い内容になるとわかる。しかし、空欄直前の alleviate の意味を
知らなければ正答を得るのはかなり厳しい。
Ⅱ
解答
(A)15.c 16.b
(B)17.b 18.d 19.a
(C)20.a 21.d 22.a 23.c 24.a
解説
(A)
「古木であると認知されなかった樹木について」についての文章。
15.選択肢 c の no similar mistakes とは、
「古木を誤って切らない」ということだが、本文 9~12 行目の内容
から、そのような間違いは起こっていないとわかるので、この選択肢が正解とわかる。
16.選択肢 b の compensation は本文中に言及がない。選択肢 a は第2段落第2文の後半、c は最終文、d は第
2段落第2文の中盤にそれぞれ一致している。
(B)
「
『国民的性格』と環境の関係」についての文章。
17.a と c と d が全て本文に言及なし。
18.第2段落第3文から d に決まり。
19.第2段落第3文に「国民性よりも条件の有効性を支持する人は、その実験の環境が同じではないと主張し
ている」とある。このことから「実験の環境が同じである→条件が有効である」と考えることができるので、選
択肢 a「環境が異ならない(=同じである)場合のみ実験は科学的である」が正解となる。
(C)
「古い建物の保存をめぐる問題」
20.第1段落の第2文から選択肢 a が正解。文末の such people は第1文の people at various times を指し、
efforts は同じく maintenance の言い換えである。
21.選択肢 d の watched for は本文に言及がない。選択肢 a は第2段落最終文、b と c は同第1文とそれぞれ
一致している。
22.選択肢 a の inherent(本来備わっている)が第3段落第3文後半の naturally held の言い換えとなって
いる。b は compatible(共存できる)が、c は not so important が本文に矛盾。d は climate が言及なし。
23.最終文より、選択肢 c が正解。
24.全体の論旨、特に最終文の内容から選択肢 a が正解。
Ⅲ
解答
25.f 26.e 27.b 28.g 29.a 30.c 31.h
解説
「民話の解釈」についての文章。
選択肢は先に読む。1つ余ることも確認する。いずれも選択肢の代名詞をヒントに考えればよい。
25.選択肢 f の they が直前の other stories を指し、f の内容は直前の universal(=どこにでもある)の説
明となっている。
26.選択肢 e の Life is hard の部分が、直前の poor village での生活を補足する関係になっているので、こ
の選択肢を補えばよい。
27.空欄の前では家を探していただけなのに、直後では夜更けまで待って家に侵入しているため、空欄には「家
を見つけた」という内容の b しか補うことができない。
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28.直後の文の The young man ~finds the place described by the Cairo house owner の部分より、
「the owner
が the young man の家を describing していると気づく」の選択肢 g を選ぶ。気がついたから自宅に戻り、発見で
きたわけである。
29.空欄の直後に“Yes, I smiled at your brother,” Death said とあるので、選択肢 a を補う。この空欄
のあたりで死神に会っているのは最初の a man の brother しかいない。
30.空欄の前では「家にいるのが良いこと」
、空欄の後では「外出したからこそ家に宝があると気づけた(=家
を離れるのが良いこと)
」とあるので、But を含む選択肢 c を補えばよい。
31.直後に Or があるので、その後ろの will journey と論理上セットになる表現を探せば、h の be at home が
見つかる。
Ⅳ
解答
32.c 33.f 34.g 35.e 36.m 37.i 38.a
解説
できるだけ文法的な処理を目指すこと。
32.次の Chuck が me too, things are pretty good と言っているので、全体として「調子がいい」の意味にす
る。選択肢 c の I can’t complain「不満を言うことができない」は「調子がよい」という意味。
33.finding (V) the way you all speak (O) (
) (C)という形の第 5 文型である。次のセリフの peculiar
が strange からの言い換えであると考えて、選択肢 f を補う。kind of は「ちょっと」という意味の副詞。
34.直後に名詞を導けるのは選択肢 e, g, m だが、e は空欄の左側に SV があるので不適。また、say の目的語
は「セリフ(伝える内容)
」に限るため、m も不適。
35.34 と同様に、直後に名詞を置けるものを選べばよい。選択肢 e が正解となる。
36.空欄から floor までを副詞節にするよりなく、接続詞 when を含む選択肢 m が正解となる。
37.直後に that 節を導けるのは c と i だけ。助動詞から文が始まることはないので、選択肢 i が正解となる。
38.let’s の直後には動詞の原形しか置くことができないので、選択肢 a, j が正解の候補となる。空所の直
前で「君が正しいのかもしれないよ」と、Ollie が Chuck の発言を認め、議論を終わらせようとしていると読め
る。選択肢 j では Ollie がもう一度発言してしまうことになるので、選択肢 j を補う。agree to disagree は「意
見の相違ということにする(して議論をやめる)
」というマイナーな表現。
Ⅴ
解答
Between the 1970s and early 1980s, in order to preserve the content of paper publications and reduce storage
space required for them, a great number of books and newspapers were recorded on microfilms, which turned
out to be as vulnerable as paper.
解説
例年通り、英語の文章を読みその内容を英語で要約するという問題で、難易度も昨年と比べて変化なかった。
「一
文で」
、
「自分の言葉で」要約するという条件が特徴的であるため、過去問で十分練習しておく必要があるだろう。
今年は「紙の書物を長く保存するためとそのスペースを節約するために、1970 年代から 1980 年代の初めにかけ
て、多くの書物がマイクロフィルムに記録されたが、後に、マイクロフィルムは紙と同様長持ちしないことがわ
かった」との主旨をまとめればよい。
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