毒物劇物に 毒物劇物に関する質問 する質問と 質問と回答 Q1-1.営業倉庫業者が荷主から毒物劇物を預かり、寄託保管する場合、毒物劇物営業 者(=毒物又は劇物の製造業者、輸入業者又は販売業者)に該当するか? Q1-2.営業倉庫業者が毒物劇物を貯蔵、寄託保管する場合、一般販売業の許可を取得 しなければならないか? A1.法では明確に定めてはいないが、法の目的は、毒物劇物が盗難などされず、きちん と管理されることである。責任の所在をはっきりさせ、万が一、事故等がおきた場 合でも被害が拡大しないようにしなければならない。 本来は・・・ ・毒物劇物営業者としての荷主の役割は、毒物劇物をきちんと管理できることであ る。 ・営業倉庫業者の役割は、毒物劇物が盗難されたり漏れたりさせないことである。 したがって、荷主が毒物劇物営業者としてきちんと管理でき、営業倉庫業者が単 に寄託請負であれば、製造・販売・輸入の毒物劇物営業者ではなく、許可・登録 の必要はない(免状もいらない)。この場合、荷主が毒物劇物営業者となり、営業 倉庫業者の倉庫は分地倉庫(届出は必要なし)として管理される。 しかし、毒物劇物営業者である荷主の所在地と毒物劇物の保管場所が遠く離れて いるなど、実質的にきちんと管理できないのであれば、営業倉庫業者に委託しな ければならないので、営業倉庫業者が毒物劇物営業者(一般販売業)となり、荷 主に変わり管理する必要がある。 荷主と営業倉庫業者の立場や条件などにより異なるので、取引上の契約によって どちらかが毒物劇物営業者になれば良い。言い換えれば、荷主と営業倉庫業者の どちらでもよいので、毒物劇物営業者として管理できれば良い。 Q2-1.営業倉庫業者は、取扱責任者を置く必要があるか? Q2-2.営業倉庫業者は、危害防止規定を独自に有して、管理を徹底する必要があるか? A2.法の定めは、 「流通の途中でも責任者が必要である」ということが主旨である。 したがって、毒物劇物営業者は、法第7条 (毒物劇物取扱責任者) に定める “責 任者”を、事業所や営業店舗ごとに置かなければならない。 また、 “取扱責任者”は、 「危害防止規定」を定めて、 管理しなければならない。 毒物劇物営業者でない営業倉庫業者の場合は、単に寄託倉庫であるため、法に定め る“責任者”を置く必要はないが、法3条、11条、12条、16条については、 ” 営業者”でなくとも違反すれば罰せられるので、 “管理者”を置き、「危害防止規定」 を独自に有して、管理を徹底した方がよい。 Q3-1.営業倉庫業者が既存の毒物劇物に加え、荷主から新たな毒物劇物の貨物を常時 寄託保管することとなった場合、数量に限らず変更届けを提出しなければなら ないか? Q3-2.営業倉庫業者が、23品目を寄託保管する場合、営業倉庫業者は届出をする必 要があるか? Q3-3.毒物劇物所有者はその製品を寄託保管する、営業倉庫業者名、場所等の届出を する必要はあるか? それらの場合、数量の規定はあるか? A3.法第10条 (届出) の 第2号の規定では・・・ 毒物又は劇物を製造し、貯蔵し、又は運搬する設備の重要な部分を変更したとき。 ・・・となっている。 スポットではなく、常時保管であれば数量に限らず、「変更届」を知事に提出する。 「変更届」は、毒物劇物営業者として登録した人が提出する。 したがって、本来、毒物劇物営業者である荷主が行うべきであるが、営業倉庫業者 が毒物劇物営業者として倉庫業を営んでいる場合、営業倉庫業者は県に事前相談し て「変更届」を提出した方がよい。そのうえで、今までと同じ(きちんと)保管を する。 なお、23品目は、毒物及び劇物取締法施行規則の第13条の6に定める毒物又は 劇物を運搬する車両に備える保護具について別表第5に定められているもので、運 送についてだけ該当する。 分地倉庫の届出は必要ない。 Q4-1.営業倉庫業者が荷主から毒物劇物の貨物を預かり、寄託保管するのは、毒物劇 物の業務上取扱者に該当するか? 毒物劇物の業務上取扱者とは運送業者のみ該当するか? A4. 法第22条に規定する業務上取扱者の届出は、政令第42条に定める別表第2の2 3品目を運ぶ政令第41条3に定める運送事業の場合であり、30日以内に届け出 る。 したがって、単に寄託保管であれば、 いわゆる届出要業務上取扱者に当たらない。 Q5-1.営業倉庫業者が荷主から預かっている毒物劇物の貨物を荷主から委託されて小 分けを行うことは、法第3条に規定する“製造” 行為に当たるか? Q5-2.営業倉庫業者が、例えば6個の容器が1包装(ケース)に梱包されているもの から、2個の容器だけを取り出し、梱包し、倉庫から発送する場合には、製造 業の許可は必要か?(容器から容器への詰め替えではない?) Q5-3.小分け、詰め替えについて、これらの行為は毒物劇法の小分けに該当するか ・ISOタンクコンテナ → タンクローリー 又は ドラム缶 ・タンクローリー 又は ドラム缶 → ISOタンクコンテナ ・ドラム缶 → 小缶 Q5-4.営業倉庫業者が荷主から預かっている毒物劇物の貨物を荷主から委託されて 表示ラベル等の貼付を行うことは、法第3条に規定する“製造” 行為に当たる か? Q5-5.営業倉庫業者は、輸入された毒物劇物を営業倉庫業者の倉庫内に寄託保管し、 その容器、包装等にラベル貼りをする場合、製造業の許可が必要か否か? (容器、包装には日本語表示がないので、必ず、ラベル貼りは必要になる。 ) A5.輸送の最終形態になるまでの行為は製造行為となるので、製造業に該当する。した がって、出荷する以前にする行為は製造業に該当する。 製造業者が自ら行なう作業であるが、委託契約に基づき営業倉庫業者が行なう場合 も製造業に該当する。 どこに書いてあるということでなく、保健所が判断するので、作業内容を相談して くださいとのことです。 ・小分けは製造業者に該当する。(法第3条に規定する“製造”に当たる) ・Q5-2は小分けになるので、製造業の許可が必要 ・Q5-3は小分け、詰め替えになるので、製造業の許可が必要 ・ラベル貼りも製造業者に該当する。 ・Q5-4は法第3条に規定する“製造” 行為に当たる ・Q5-5はラベル貼りが製造業者に該当するので、製造業の許可が必要 立入検査があった時に、法11条(取り扱い)、法12(表示)、法16の2(事 故の際の措置)をカバーしていると示せる体制が必要である。 Q6-1.営業倉庫業者が荷主から毒物劇物の倉庫寄託、入出庫運送寄託を依頼された場 合、どのような受入体制を整えるべきか? 毒物劇物の盗難・紛失の防止(法11条)、毒物劇物の表示(法12条)、事故 時の措置(法16条の2)の他にあるか? A6.法11条、法12条、法16条の2により、体制を整える。 その一例は以下を参照。 詳しくは http://www.nihs.go.jp/mhlw/chemical/doku/dokuindex.html の 中の「毒劇物盗難等防止マニュアル」をご参照ください。 (1)法第11条(毒物劇物の盗難・紛失の防止) ①保管においては施錠し、鍵の管理を徹底する。 ②入出庫の記録を厳重に保管する。 (2)法第12条(毒物劇物の表示) ①専用倉庫の入口に「医薬用外毒物または劇物」の表示を掲示する。 ②倉庫内の一部に毒劇物を保管する場合は、他の物品とは区別し、表示する。 (3)法第16条の二(事故時の措置) ①通報体制を整備する。 ②通報順位は、イ. 火災・漏洩は、消防本部、保健所、警察。 ロ. 盗難・紛失は、警察、保健所。 ハ.被液等による中毒・死亡は、警察、保健所。 労働者の死亡・重大障害は、必ず労基署へ連絡。 Q7-1.国際輸送用のコンテナに収納された毒物劇物を輸入する場合、規則上の表示を しなければならないが、港の中でその作業を行なうことは難しい。その場合、 コンテナから荷卸場所まで輸送される間は、国際輸送用のコンテナの外板にの み、表示をすることで、認められないか? A7.表示の規程は容器について示していて、非表示の場合はできる限り速やかに国内法 に準じるよう指導している。 コンテナを輸入後、直接、顧客へ届ける場合、日本に入る前に表示されていること が望ましいので、生産地でラベルを貼ることが望ましい。 以上
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