エジンバラ産後うつ病質問票 を使用した育児支援 ~地域周産期保健医療体制づくり連絡会の取組~ ○長﨑桃子、蓑毛真寿美、黒木智子(延岡保健所) 上原千枝、鉾之原純子(高千穂保健所) 阿南裕子(日向保健所)、森木大輔(元日向保健所) 岩本直安(日向保健所) 日髙良雄(延岡保健所兼高千穂保健所) はじめに 宮崎県北地域周産期 保健医療体制づくり連絡会 母親の虐待によ る乳児死亡事例 ○望まない妊娠 ハイリスク が発生 ○妊婦健康診査未受診 妊産婦 支援体制の協議と事例検討 産後の母親と家族の育児支援について 目的 ①共通理解を図ること ②切れ目のない支援を行う体制づくり 産後の母親のメンタルヘルス支援 研修会の開催 エジンバラ産後うつ病質問票を使用した 育児支援体制の構築を図る 経緯 年度 内容 参加者 導入している管内医療機関と県 21 内の管外市町村の事例発表・ 71名 意見交換 導入している管内医療機関と管 22 内保健所の事例発表・意見交 78名 換・使用方法についての講義 平成23年度 聞き取り調査の実施 対象 管内の7産科医療機関と9市町村 結果 ○3医療機関と1市町村が導入 ○2市町村が子どもの虐待スク リーニングシステム(南多摩方 式)を使用 ○県立延岡病院がエジンバラ産後 うつ病質問票の導入を検討中 県立延岡病院が導入するまでに・・・ ○疑問点の解決や導入後の地域でのフォ ロー体制について話し合いの実施 ○ひむか会(県北の周産期看護職者の研 修会)への参加、概要及び使用方法・事例 紹介の講話の実施 ○県北の産婦人科医会で保健所長から産 婦人科医へ話をしてもらった 平成23年度 「産後の母親のメンタルヘルス研修会」 対象者:県内の関係機関 参加者:105名 (1)講話 「妊娠から出産後まで継続した育児支援 ~子どものより良い育ちを視野に入れて~」 講師 九州大学病院 吉田敬子医師 (2)事例発表 1)門川町 2)県立延岡病院 (3)スーパーバイズ・意見交換・質疑応答 助言者:九州大学病院 吉田敬子医師 結果 エジンバラ産後うつ病質問票導入機関総数 医療機関 (7) 市町村 (9) 保健所 (3) 平成 21年度 1 0 3 平成 22年度 3 1 3 平成 23年度 4 2 3 質問票セット(育児支援チェックリスト・エジンバラ産後うつ病質問票・赤ちゃんへの気持ち質問票)を 使用したフォロー体制 関係機関からの情報提供に より虐待・施設入所対応等 児童相談所 <対象> ・県立延岡病院以外 の医療機関でEPD S9点またはボンディ ング6点以上の母親 精神科疾患の既往ま たは疑いのある場合 産科 医療機関 2 精神科 医療機関 1 6 母親 4 市町村 3 7 保健所 <対象> 県立延岡病院でE PDS9点または ボンディング6点 以上の母親 5 ①エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)の使用 ②県立延岡病院以外の産科医療機関→市町村:継続看護連絡票(EPDS9点またはボンディング6点以 上の母親) ③県立延岡病院→保健所:継続看護連絡票(EPDS9点またはボンディング6点以上の母親) ④市町村→保健所:情報交換、同伴訪問 ⑤保健所→市町村:訪問の結果送付・事後フォローの依頼、情報交換、同伴訪問 ⑥市町村→県立延岡病院以外の産科医療機関:訪問結果の送付 ⑦保健所→県立延岡病院:訪問結果の送付 <その他> 育児放棄児・生活困窮症例においては、児童相談所や児童福祉・生活保護担当の福祉行政担当者との 連携を行う。 平成23年6月作成(延岡市バージョン) 支援経過 入院中 EPDS (エジンバラ 産後うつ病 質問票) Bonding (赤ちゃん への気持ち 質問票) 8/9 8/22 12/8 産後 産後 産後 17日目 30日目 138日目 25点 19点 14点 12点 3点 2点 3点 3点 宮崎県の状況(26市町村) (保健師職能委員会の産後うつ患者把握の取 組についてのアンケートより) 考察 ○産後の母親の精神状態把握 誰でも手軽に活用できるツールが必要 ○フロー図の作成 各機関の役割が明確 連携が取りやすくなる 考察 ○連絡先の窓口 妊娠中から関わりのある市町村へ ○宮崎県全体 虐待予防を踏まえたエジンバラ産後 うつ病質問票を活用した県全体での 育児支援体制の構築を目指したい ご静聴 ありがとうございました。
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