前期 - 大東文化大学

平成 23 年度・前期学期
ミクロ経済学 I
岡村與子 ([email protected])
http://www.t.daito.ac.jp/~t037778/
【H23 年度・前期学期・ミクロ経済学 I・シラバス】
(配布用・両面に印刷されています)
【講義の目的】
一見複雑に見える,さまざまな経済現象を経済学の言葉で語ることは,普通の経済ニュー
スなどでも盛んに行われています.このような,現代経済・社会の現状のなか,最も基礎
的な経済学的な知識を習得することは,皆さんの大学での学習を越えて,社会で働くよう
になっても,有用な知識です.ミクロ経済学 I では,現代の経済を理解する上で,欠くこ
との出来ないフレームワーク(枠組み)を提供し,現代の経済現象を理解するための最初
の一歩を踏み出すことになります.この講義を通して,学生のみなさんには,経済学の専
門用語と基礎理論を理解し,活用できるようになることを目標として取り組んでください.
また,ミクロ経済学 I では,最も基本となる完全競争市場における,市場の働き,消費者
行動の決定,生産者行動の決定、の3点に絞り学んでゆきます. 教科書は特に指定しま
せんが、図書館などを利用して自分にあった図書を選んで利用するようにしてください。
また、下の 3 冊はすべて定評のある図書で、公務員試験などで、受験科目に経済学を選択
しようとする学生は、自分にあったものを購入してください。
【教科書】
伊藤元重(2003)
『ミクロ経済学・第二版』日本評論社
西村 和雄(2001) 『ミクロ経済学』岩波書店
井堀 利宏(1996) 『入門・ミクロ経済学』新世社
など。
【参考図書】
幸村 千佳良 『はじめて学ぶミクロ経済学』実務教育出版 などの公務員試験の問題集。
三土 修平(1999)『初歩からのミクロ経済学』日本評論社
修 震傑(1999)『超入門・ミクロ経済学』多賀出版
岡村 宗二(2001) 『経済学の考え方・学びかた』
小熊 和雄ほか(2004)『ほんとうの経済学入門』学陽書房
【評価】
学期末の成績は,出席・課題・2回の中間試験・期末試験を対象として評価します.それ
ぞれの評価対象の成績に示す加重は以下のようになります.
出席
15%
課題
20%
中間試験
30%
期末試験
35%
例えば,出席が 87%,課題が 85%,中間試験がそれぞれ,76%,期末が 90%であった
ばあいには,総合評価は,
(87×0.15)+( 85×0.2)+(76×0.3)+( 90×0.35) = 87.05
が総合評価の得点となります.
大東文化大学・経済学部
【H23・前学期・ミクロ経済学 I・シラバス】
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【出席】
この学期では,12 回の講義時間を予定しています。この内1回の中間試験を除いた 12
回が総講義回数となります。出席率は、
出席率=(出席回数÷11)×100
で計算されますが、課題・試験は,教科書の内容以外でも,講義でカバーした内容も含ま
れますので,欠席はしないようにしてください.また、出席カードは講義開始時より 30
分以内に入室の学生にのみ配布しますので、遅刻しないように出席してください。
【課題】
課題は中間試験のすぐ後を除く講義すべてで課題が出されます.課題は翌週の講義の開
始時に提出してください。遅れて出された課題は受け取りませんので,零点となります.
演習問題は以下のように評価されます。表記された評価と点数の関係は P=5 点, N=3
点,F=1 点、そして未提出もしくは取り組んだとみなされない場合には、0 点とします。
になります。P を得点するためには、解答がほとんど正解であること、NP を得点するた
めには、十分な時間をかけてすべての問題に取り組んでいること、F は 60%以上の問題
に取り組んでいること、0 点はそれ以外とします。
課題を提出する場合には、A4 サイズのレポート用紙を使い、提出用の表紙(ホームペー
ジからダウンロードすること)を 1 ページ目に添付し、左上を 1 ヶ所ホチキスで綴じて提
出してください.
【試験】
この講義では,中間試験と期末試験の,2 回の試験を予定しています.単位を取得する
ためには,これらの試験は必ず受験してください.どの試験でも受験しない場合には,学
期末の評価の対象とはしません.
【期末試験】
期末試験の日程は 7 月になってから発表しますが、試験範囲は、中間試験以降の内容すべ
て(講義内容、演習問題の内容を含む)になります。
【ホームページ】
この講義では、ホームページを通じて、さまざまな情報を発信して行きます。課題や
講義内容に関する資料などを、Web ページを通して公開・配布したり、また試験の範囲
や注意事項もホームページに掲示して行こうと考えています。この講義のホームページは
http//www.t.ditao.ac.jp/~037778/ よりアクセスして下さい。
【講義に関する質問】
質問などは、電子メールでも受け付けます([email protected])。面接で質問した
い場合に、約束(アポイントメント)を設けたい場合にもメールで連絡してください。また、
必要に応じて質問時間(オフィスアワー)を設定します.
平成 23 年度・前期学期
ミクロ経済学 I
岡村與子 ([email protected])
大東文化大学・経済学部
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http://www.t.daito.ac.jp/~t037778/
【講義予定】
(講義の進捗状況により,随時変更してゆきます。最新の情報はホームページで確認して下さい。)
講義
回数
1.
2.
日付
講義内容
5 月 10 日
5 月 17 日
【イントロダクション】
・シラバスの説明 ・ミクロ経済学とは ・基本的な数学
【経済学の基本法則1】
・経済学の基本用語について ・経済循環図 ・限界法則につ
いて(1 財のみの効用関数,1投入要素 -1 生産物の生産関数 ) ・
収穫逓減の法則
3.
5 月 24 日
4.
5 月 31 日
5.
6月7日
6.
6 月 14 日
7.
6 月 21 日
8.
6 月 28 日
7月5日
備考
【経済学の基本法則 2】
演習 1 提出
・ 生産可能曲線 ・比較優位性について
【市場での需要関数供給関数および市場均衡について 1】
・完全競争市場の仮定 ・需要と供給 ・市場均衡
【市場での需要関数供給関数および市場均衡について 2】
・価格弾力性 ・需要・供給をシフトする要因 ・消費者余剰
と生産者余剰
【市場での需要関数供給関数および市場均衡について 3】
演習 2 提出
・価格弾力性と総収入の関係 ・市場への介入の影響
【市場での需要供給関数および市場均衡について 4】
・市場への介入の影響 ・価格弾力性の応用分析
【消費者理論1】
演習 3 提出
・個々の需要から市場需要関数へ・予算制約と無差別曲線
【消費者理論2】
・消費者均衡の決定 ・所得変化と消費者均衡・価格変化と消
費者均衡
中間試験 1(試験範囲は第 1 回~7回目の講義内容) 演習 4 提出
【その他の注意事項】

経済学の勉強では,理論や概念を(1)グラフで説明する,(2)数式で説明する,(3)言葉
で説明する,という三つの説明の仕方ができなくてはなりません.試験や課題の問
題の解答にも,これら三つの方法で説明するように努力してください.

経済学の図やグラフは,一見簡単なようで,実は複雑なものが少なくありません.
それぞれの理論などで使われる図やグラフよく理解するとともに,細かい点にも留
意しながら自分でも再構成できるようになってください.

さまざまな理論を数値問題として解答を求められることもあります.解き方を丸暗
記するだけでなく,学んだ理論や概念との繋がりをよく理解するようにしましょう.

また,試験の準備や,課題に取り組むためにも,一回ごとの講義の内容を復習する
ことは大切です.各講義をまとめなおしたノートを作り,図や,概念もきちんと整
理しておきましょう.

中間試験・期末試験は,課題での設問と同種類の問題を出しますので,課題は真剣
にとりくんでください.また,返却された解答などは試験準備のために保存してお
いてください.
(保存用の A4 ファイルを用意することをお薦めします)

課題に取り組む際に類題などが、参考文献としてあげた幸村に掲載されていること
があるので参考にするように。
【ギリシャ文字】
文字
発音
文字
発音
文字
発音
Α
Β
Γ
Δ
Ε
Z
α
β
γ
δ
ε
ζ
アルファ
ベータ
ガンマ
デルタ
イプシロン
ジータ
Ι
Κ
Λ
Μ
Ν
Ξ
ι
κ
λ
μ
ν
ξ
イオタ
カッパ
ラムダ
ミュー
ニュー
グザイ
Ρ
Σ
Τ
Υ
Φ
X
ρ
σ
τ
υ
φ

ロー
シグマ
タウ
ウプシロン
ファイ
カイ
Η
Θ
η
θ
イータ
シータ
Ο
Π
ο
π
オミクロン
パイ
Ψ
Ω
ψ
ω
プサイ
オメガ
9.
7 月 12 日
【消費者理論 3】
・需要関数の導出 ・所得効果と代替効果(需要関数が右下が
りな理由)通常財,下級財,ギッフィン財とそれぞれの需要関数
7 月 19 日
【生産者理論 1】
演習 5 提出
・企業の利潤最大化問題(生産関数を用いて)、・企業の利潤最
大化問題(費用最小化問題として)
【ミクロ II を続けて履修する学生に】
10.
7 月 26 日
【生産者理論 2】
・・総費用曲線とその派生費用曲線について・競争市場と企業
の生産決定・競争市場の帰結と企業の短期の供給曲線について
を手掛かりに試験に臨み単位を取得していますが、ミクロ II になってからは、このよう
11.
12.
8月2日
【市場の理論再び】
・市場の効率性について ・市場均衡の安定性について
ミクロ I では、試験問題の過去問やその解答が HP で示されており、多くの学生がそれら
なことは致しません。これまでの経験から、ミクロ I と同様の形を取ると、学生が学習を
演習 6 提出
通して自立して問題の解決を探るというような態度を醸造することが難しいということ
が見て取れるからです。ミクロ II では、模範解答のやり方をただ覚えるのではなく、講
義内容を理解した学生により有利に働くように講義を設計したいと思います。