“ウッディクリーク”マスター・クォリティ CD-R を限定販売。 「本当に音の良い CD が欲しい。 」という自分自身の欲求を満たすためにウッディクリークを興し 15 年が経 過しました。1997 年にリリースしたファースト・アルバム「ミスター・ボージャングル」 (CD-1001)から 最新作の「スマイル」 (CD-1009)まで全作品でダイレクト2tr 録音というシンプルな手法を採っています。 録音後の製作過程においても何の加工もせずマスター音源に近いサウンドをユーザーにお届けしてきました。 しかし DAT マスターやアナログ・マスター、DSD マスターなどのマスター音源と、これまで販売してきた 通常 CD の音質には大きな隔たりがあるのは否めません。これは通常の CD 製作におけるマスタリング工程 やガラス原盤製作、量産化のためのプレス工程などを経ることによる情報欠落や音質劣化があるものと思わ れます。私がアナログ・ディスク制作に携わっていた 1970 年代後半から 80 年代、よりマスターに近い高音 質ソフトをというファンの声に応え 38cm/sec・2tr のミュージック・テープをリリースし好評を得ました。 しかし現在ではオープン・デッキのユーザー数やコスト面などで製品化は難しいため CD フォーマットでの 高音質化を思索してきました。その結果、当レーベルのマスター音源に一切手を加えることなくデジタル方 式のサブ・マスターを起こし、それを CD-R 化することを試みました。 その第1弾としてマスター・クォリティ CD-R「グリーン・スリーブス/伊藤潮 Trio&Duo」 (CD-1004AM) ¥9,800(税込み)を数量限定でリリースいたします。既発売の当 CD は DAT マスターを使用していました が今回のマスター・クォリティ CD-R は DAT と同時録音したアナログ・マスターから DAT サブ・マスター を制作し、業務用 CD レコーダーを使い 1 対1でデジタル・コピーするという手法を採用しています。DAT サブ・マスターは送り出しのアナログ・デッキ NAGRA-T Audio と業務用 DAT デッキを直結し、本作の最 大音量部分で 0dB になるよう幾度もレベル調整と確認を繰り返して制作しました。フェーダーやミキシン グ・コンソール、エフェクターなど各種音響機器を通過していないので鮮度の劣化や情報欠落のない極めて マスター音源に近いサウンドを実現しています。また現在、主流となっているデジタル方式ソフトのように PC や HDD などを使わず純音響機器のみを使用しているのも今回のマスター・クォリティ CD-R の大きな 特徴といえるでしょう。よりアナログ的な手法としてはアナログのサブ・マスターから CD-R に録音する事 も考えましたがアナログ・マスターからダビングしたアナログ・サブ・マスターは明らかに SN 比の劣化が みられるとともにダビング時の使用デッキのキャラクターによる質感変化が認められました。またアナロ グ・サブ・マスターを使うと製作枚数が制限されると同時に等品質を保つのが難しくなる事も懸念されます。 CD-R への様々な記録方式を試みた結果、今回の手法がアナログ、デジタル双方のメリットが発揮され、 よりアナログ・マスターに近い音質が得られるという結論を得ました。非接触メディアや高速回転メカニズ ムの使用は最終のCD-R 化の時点のみというの も高音質化に結びついていると思います。 尚、今回の CD-R は音質に定評ある Mobile Fiderity(モービルフィデリティ) 「MFSL 24k Gold ULTRADISK CD-R」を使用しています。 さらにダビング前には「MFSL 24k Gold ULTRADISK CD-R」の消磁とマイナス・イオ ン処理などを施すことで、より精度の高い CD-R 化を可能にしています。 今回のマスター・クォリティ CD-R は量産化が 困難なため、ご注文後お時間を頂く可能性があ りますのでご了承ください。 ウッディクリーク、プロデューサー、小林 貢
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