作用スペクトル(IPCE)測定装置(PEC-S20)

作用スペクトル(IPCE)測定装置(PEC-S20)
概
要
■ 本機は、各種太陽電池の作用スペクトル、分光感度スペクトルを測定する装置です。
■ 一体型の本体は、特別な設置スペースを必要とせず、通常の実験台の上に設置できます。
■ 本機は、キセノンランプを光源として用いています。モノクロメータで分光した単色光
を、光ファイバ(出射径3mm)を通してサンプルに照射します。
■ 照射強度は、480nmにおいて、2mW以上と、比較的強い単色光強度が推奨される色素増
感太陽電池の評価に最適です。
■ 専用ソフトウェアにより、補正された作用スペクトルをリアルタイムで画面上に表示し
ます。測定された作用スペクトル(IPCEスペクトル)より、基準太陽光照射下
(AM1.5G/100 mW cm-2)における太陽電池の短絡電流密度も、自動計算されます。
本体外観
照射用光ファイバ
■本体は電源一体型です。
完全卓上型のIPCE測定装置
です。
●
本機を卓上に置く場合の必要スペースは、
奥行き60 cm、幅80 cmです。
●
写真の構成以外に、Windows XPが動作す
るパーソナルコンピュータが別途必要です。
装置本体
試料室
■ 光ファイバ照射による光電流応答スペクトルの測定の様子(左図)。試験用の
セルは、受光部がおよそ5 mm 四方。φ3 mmのファイバ(右図)を使い、強
い単色光強度の光を接射して、光電流を測定します。
直径3 mmの光ファイバを通してセルに接射することで、セルの発電層の面積
にかかわらずに、入力の光子数を限定する方法です。
Peccell Technologies, Inc.
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測定・解析ソフトウェア「PEC-Pro」
測定例
■ リファレンス測定モード
リファレンス用のシリコンセルの
データを測定します。コンピュー
タに保存された添付のリファレン
スシリコンセルのIPCEスペクト
ルより、波長ごとの照射光量を計
算することができます。
■ サンプル測定モード
サンプル測定モードでは、リファ
レンス測定モードでのデータをも
とに、光量補正済みのデータを、
リアルタイムで表示しながら測定
します。
IPCEスペクトルから計算される短絡電流値と、ソーラシ
ミュレータ下で測定した短絡電流値の比較。
■ 短絡電流値の自動計算機能
測定されたIPCEスペクトルから、
基準太陽光スペクトル(AM1.5G
100 mW cm-2)のデータを用いて、
■ データの保存と読み込み
測定データは、PEC-Pro形式(バイ
ナリ形式)とテキスト形式で保存
されます。テキスト形式のデータ
は、エクセルなどに簡単に読み込
むことができます。
N719色素を用いた色素増感太陽電池の計測例
(上) PEC-Proにより測定したIPCEスペクトル
(下) PEC-IV2(別売り)により測定したI-Vカーブ
構成・仕様
● 装置本体
サイズ
測定方法
測定波長範囲
照射波長範囲
単色光強度
波長純度
光源
● 光ファイバー
ファイバー
出射口
● 試料室
サイズ
IVアンプ
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W355 x D408 x H441 mm
DC(直流)測定法(標準仕様時)
400 nm ~ 800 nm (標準仕様時)
300 nm ~ 1000 nm
約 2 mW at 480 nm (標準仕様時)
約 30 nm (標準仕様時)
150 W キセノンランプ (オゾンレスタイプ)
: バンドルファイバ(SUS)
: 出射径 3 mm、外径 5 mm
ファイバー長 : 1 m
フォルダ
: 着脱可能フォルダ
: W300×H218×D200 mm
: 切替式(x1, x10, x100, x1k)
試料台
出力電圧
:
:
ラボジャッキ式
10 V
● 較正用セル
Si photodiode : S1337-1010BQ 分光感度較正データ付(浜松ホトニクス)
● 測定・解析ソフトウェア
ソフトウェア : PEC-PRO
波長制御
: ステップスキャン
フィルタ制御 : 自動切替
データ処理
: 分光感度変換、量子収率変換、Jsc換算、スペクトル演算