10月 - 在リトアニア日本国大使館

リトアニア政治・経済月間情勢(10月)
概 況
●16日、バルト通信ニュースによると、リガにおいて、マシウリス・エネルギー大臣とレイズニエツェ・オゾラ・ラ
トビア経済大臣が天然ガス供給の多様化に関する覚書に署名を行った。
●27日、平成27年度外務大臣表彰の受賞者であるビタウタス・マグヌス大学アジア研究センターに対して、
岸田外務大臣からの表彰状を重枝大使が伝達した。
●29日、バチカンを訪問したグリボウスカイテ大統領は、ローマ法王と会談し、ローマ法王をリトアニアに招待
した。
●30日及び31日、古田岐阜県知事及び赤塚八百津町長らがリトアニアを訪問し、30日、リンケビチュウス外
相等の政府関係者との会談において、杉原千畝氏の資料のユネスコ記憶遺産登録について協力していくこと
を双方が確認した。
内 政
【1日】リエトボス・リタス紙によると、リトアニアは11
月から難民の受入れを開始。難民にヘルスケア等を
提供する受入れチームが設置されている。難民は先
ずルクラ(ビリニュスから北西に80km)の難民セン
ターでリトアニア語のレッスンを受けた後、各地方自
治体に移動することとなる。市場調査会社ビルモラス
社(Vilmorus)が9月中旬に実施した世論調査による
と、リトアニア国民の29%が個人的に難民を支援す
ると回答した一方、48%が何もしないと回答してい
る。
【2日】リエトボス・リタス紙によると、60の地方自治
体のうち16の地方自治体が難民の受入れに合意し
た。各地方自治体において、3~5人からなる家族を
数組受け入れる予定。
【4日】リエトボス・リタス紙によると、最新のデータで
は、最大の党員数を有する政党は、労働党であり、
党員数は22,681人。続いて、社会民主党の22,0
12人、祖国同盟の15,039人、秩序と正義党の1
3,401人となっている。現在41の政党が登録して
いる。
【17日】政党と政治家の支持率に関する世論調査が
発表された。
支持政党
社会民主党
22.9%
(前回9月 23.4%)
リベラルムーブメント
10.6%
(9.4%)
祖国同盟
秩序と正義党
労働党
10.2%
7.0%
5.7%
(10.8%)
(8.5%)
(8.4%)
国民の利益を最も代表している政治家
グリボウスカイテ大統領
ブトケビチュウス首相
20.4%
14.1%
個々の政治家について支持するか否か
ブトケビチュウス首相
60.6%
グリボウスカイテ大統領
59.7%
マスーリス・
リベラルムーブメント党首 41.5%
(20.1%)
(15.8%)
(62.1%)
(57.8%)
(43.3%)
【24日】リベラルムーブメントは、第8回党大会を実
施した。マシウリス・リベラルムーブメント党首は、支
持者の数及び党の人気は前回の欧州議会選挙以
来、伸びている、これは、より多くの国民が現代国家
で暮らすことを望んでいると言える、そして、リベラル
ムーブメントは、このアイデアを最も示す党である、
以前、リベラルムーブメントは、ビジネス関係者の関
心のみを示す党と考えられていたが、ここ数年にお
いて、リベラルムーブメントはこの見方を変えようとし
ている、リベラルムーブメントは、来年の国政選挙後
において、すべての政党と協力する準備があり、連
立与党を組む準備ができていると述べた。
外 交
【1日】ニューヨークにおいて、リンケビチュウス外相
は、マカリー・ニュージーランド外相とワーキングホリ
デー制度の導入合意に関する署名を行った。同制度
の導入により、18歳から30歳までのリトアニアと
ニュージーランドの青少年が12カ月間にわたり、相
互の国で学んだり、就労したりすることができるよう
になる。
【7日~9日】カール16世グスタフ国王陛下及びシル
ヴィア王妃陛下が国賓としてリトアニアを訪問した。8
日には、ビリニュス大学の訪問、ブトケビチュウス首
相と会談を行ったほか、グリボウスカイテ大統領とと
もに、スウェーデンのビジネス関連セレモニーに出席
した。
【11日~16日】グロウジニエネ国会議長は、国会代
表団とともに難民問題について協議するためにドイ
ツを訪問した。
1
経 済
【8日】経済紙によると、来年におけるリトアニアの輸
出について、ダンスケ銀行アナリストは、3.8%の増
加を見込んでいる。リトアニア産業連盟アナリスト
は、より現実的な予測で3.0%の増加を見込んでい
る。最も将来性のある輸出先は、欧州及び北欧諸国
となっている。
【23日】政府は2016年7月1日から最低労働賃金
を380ユーロに引き上げることに合意した。(現行最
低労働賃金は325ユーロで、2016年1月1日から3
50ユーロに引き上げることが既に決まっている。)
エネルギー(含む
エネルギー(含むビサギナス原発プロジェクト)
【7日】ELTA通信によると、ブトケビチュウス首相は、
リトアニアが旧ソ連から欧州送電システムに移行す
ることについて、BRELL協定条文の変更に伴いロシ
ア及びベラルーシから補償の要求があるが、ロシア
とベラルーシに何も被害はないと述べた。
日本との関係
【6日】重枝大使は、ブトケビチュウス首相に対して着
任の表敬訪問を行った。
【9日】ベルスロ・ジニオス紙(経済紙)は、「経済発展
に関する明確なビジョンが投資には不可欠」と題する
重枝大使に対するインタビュー記事を掲載した。
【27日】平成27年度外務大臣表彰の受賞者である
ビタウタス・マグヌス大学アジア研究センターに対し
て、岸田外務大臣からの表彰状を重枝大使が伝達し
た。
【27日】リエトボス・リタス紙による映画「杉原千畝」
のチェリン・グラック監督に対するインタビュー。自分
(監督)の父はユダヤ系米国人で、母は日系米国人
であったため、幼少時代は日本で過ごした。杉原千
畝氏については、自分(監督)は日本のスパイであっ
たと確信している。あの時代、すべての大使館に少
なくとも1人はスパイがいた。映画の内容の多くは
フィクションである。それはビザを発給しているだけの
映画を2時間も見たいと思う人はいないからである。
この映画には日本人の有名な俳優が数多く出演して
いる。
この資料は、リトアニアの政治・経済情勢を中心に各種報道、発表をとりまとめたものですので、記載事項の
信憑性まで確認したものではありません。
記載事項は在リトアニア日本大使館の見解を示すものではなく、特定の団体・個人の利益を代表するもので
はありません。
2