夏休み読書案内

-庄和高校図書館だより-
No.245
2015年7月9日
第3号 発行
もうすぐ夏休みがやってきます。いつも勉強に
部活に忙しい人も、この長いお休みでは本を手に
取る余裕があるのではないでしょうか?
いつかはチャレンジしようと思っていた長編や
シリーズもの、いつも読むのとちょっと違う感じの
本など、この機会に読んでみませんか?
特集の「夏休み読書案内」も参考にしてみてね。
今回はなんと
が載ったスペシャ
ル版ですよ!!! バラエティー豊かな紹介なので、
きっと読んでみたい1冊が見つかると思います。
図書館に特設コーナーを作ってお待ちしています!
庄和高校図書館
(司書 嶋﨑)
夏休み読書案内
2015
メルヒェン
孤高の人
ヘルマン・ヘッセ
新田次郎
ヘッセの短編集です。
中でも「アウグスツス」
を読んでください。人の
幸せって何だろうって
考えちゃいました。
本の表紙
著者は山岳小説の第一人者、
いくつかの作品は映画化され
ている。(マンガ化も
されている。)読めば
思わず山に登りたく
なるかも…。
『劒岳点の記』
や『栄光の岸壁』もおすすめ。
ぼくがぼくであること
八月の青い蝶
山中恒
周防柳
古い本ですが、子ども
の頃、誰もが思ったで
あろう懐かしい内容です。
ふと思い出しました。
本の表紙
8月6日広島に原爆が投下
された。どんな時でも人は
生き、人を愛し、
人間らしい心を大切に
しているのを知ってほしい。
本の表紙
本の表紙
火花
永遠の0
又吉直樹
百田尚樹
人を笑わせる仕事である
芸人だが、し烈な競争の
中で苦悩をかかえている。
その中での特別な師弟
関係や男女関係を芸人の
目でシニカルに描いている。
本の表紙
戦後70年の今夏、是非
読んでみて下さい。戦争を
背景に家族愛を感じて
下さい。
(映画よりも本の方が
感動しました。
)
茨木のり子詩集
源氏物語を知っていますか
茨木のり子著
阿刀田高
谷川俊太郎選
本の表紙
一年前、とある文学館に
「茨木のり子展」を見に行った。
展示されている壁のパネル(詩)
を来場者が皆、食い入るように
見ている。作品からは、この
詩人のしなやかで力強く、そして
凛とした生き様が伝わってきた。
谷川俊太郎がセレクトしたこの詩集。詩は難解だと言わ
れるが、手にとって読みたい所から自由に読めばよい。
名作「わたしが一番きれいだったとき」
「自分の感受性
くらい」「小さな娘が思ったこと」(←これは本当に素敵)
「時代おくれ」
「倚りかからず」がお勧め。
武士道シックスティーン
セブンティーン
エイティーン
誉田哲也
ヘルマン・ヘッセ
本の表紙
この書物はとにかく分厚い。
それは源氏物語自体が長編
だから、当然だが。本の
帯には「あなたの代わり
に五十四帖読みました」
とある。阿刀田氏の軽妙な
文体で、源氏物語が読み
進められていくのだ。全読は大変だとしても、
興味のある章だけつまみ食いしてもOK。源氏に
興味があれば、楽しく読める一冊(のはず。
)
69 sixty nine
村上龍
本の表紙
本の表紙
高校生に是非
読んでもらいたい
まさに青春小説!
明日の子供たち
火車
有川浩
宮部みゆき
本の表紙
成長するのは大人も
子供も一緒です
本の表紙
本の表紙
読んでもらえば
わかります。
良い本です。
星の王子さま
そして二人だけになった
サン=テグジュペリ
森博嗣
本の表紙
毎回この企画でおすすめして
いる1冊。世界で一番有名な
絵本だと思います。
砂漠で不時着した飛行機
パイロットの「僕」と別の
星からやってきた「王子さま」
との心の交流を描く。シンプルな言葉と、世の大人たちに
向けた、皮肉たっぷりのセリフが胸に刺さります。
本の表紙
大学生の時に読んで、私の
現在の人格をほとんど作った
1冊。読書が人格を作る
ことを、身をもって感じ
た1冊でもある。
外部から完全に隔離
された空間で、1人ずつ
殺されていく科学者たち。最後に残った2人は
盲目の天才物理学者とその助手。お互いに好意を
寄せる相手でありながら、相手が殺人犯だとしか
考えられない状況。終盤で明かされる衝撃のトリ
ック。全てが圧巻の1冊。
数学ガール
結城浩
本の表紙
数学に本気で取り組む高校生たち
のお話。数学書としての知識量、
解説の丁寧さや面白さと、小説
としてのキャラクターやストー
リーの魅力が融合した、絶妙な
バランス。数学ができる女性って
かっこいいな、と思わせる1冊。
数学のテストで点数はとれるけど、数学が「分かった
感じ」がしない生徒に薦めたい。
最初の1文字から全て
がトリック。
怒涛の展開、そして
吐き気がするほどの衝撃の
ラスト。同時性の崩壊。特殊相対性理論を感じる
世界観。傑作である。
虚数の情緒
オイラーの贈り物
‐中学生からの全方位独学法-
-人類の至宝𝐞𝐢𝛑 = −𝟏を学ぶ- 吉田武
吉田武
虚数の概念を軸に、数学を
超えて人類文化全体の把握
を目指す“独習書”
。
考えるとは何か。
学問とは何か。
時間をかけて読んで
ほしい名著中の名著。
本の表紙
オイラーの公式の証明
を通して数学の美しさ、
面白さ、そして奥深さを
実感できる。実際に手を
動かしてこの神秘を
追体験してほしい。
死神の精度
塩の街
伊坂幸太郎
有川浩
主人公は死神。
「死」をテーマにした
作品でありながら、読み
終わった後はなぜか
スッキリしている1冊
です。
本の表紙
世界が塩に埋め尽く
された時代。極限状態で
の恋愛に、読んでる途中
から恥ずかしくなって
くるくらい、コテコテの
大人向け恋愛小説です。
本の表紙
本の表紙
Good
Luck
ボックス!
アレックス・ロビラ ,フェルナンド・トリアス・デ・ベス
運と幸運との違いとは?
「自分には運がない…」
とぼやいている人、必読!
百田尚樹
本の表紙
本の表紙
「本当の強さとはなにか…」
高校のボクシング部を舞台に、
少年たちが成長していく青春
グラフィティ! わたし実は、
ボクシングって野蛮な感じで
嫌いだったですが、これを読
んで、
「すごく科学的なスポーツなんだな。おもしろ
いかも!」と思うようになりました。
夜のピクニック
茨木のり子詩集
恩田陸
茨木のり子
本の表紙
古い町にある北高の「歩行祭」
という伝統行事。そこではいろ
いろな思いを抱えながら、
高校生たちが1日ひたすら
歩き通す。登場する高校生
は皆さんと同じようなことを
考え、悩んでいます。ぜひ高校生のときに読んで
欲しい一冊です!
本の表紙
戦後の日本を代表する女性詩人
である茨木のり子さんの詩集。
私は高1のときに読み、涙が
出るくらい心が震えたのを
今でも覚えています。今も
心が疲れたときに読みますが、
《自分の感受性くらい、自分で守れ。
ばかものよ。
》という言葉に叱咤され、「よし、頑張ろう。」
と思わせてくれる素敵な作品です。
蒼穹の昴
世に棲む日日
浅田次郎
司馬遼太郎
本の表紙
歴史の教員として、とにかく面白い。
舞台は清国(今から100年ほど前の
中国)
。極貧の少年は、占い師の
予言を信じ自ら男を捨て宦官と
なり皇后西太后に仕える。
そんな彼の親友は難関の国家
試験に合格し、皇帝光緒帝に仕える。
しかし清国は皇后派と皇帝派に分かれ
政争が起こり、欧米列強に国土を侵食されていく。派閥の
異なる二人を取り巻く時代の波、運命と共に廃れていく
清国。中国版明治維新といったところですかね。いやー
おもしろい。
本の表紙
天職と呼ぶにふさわしい教育者で
あった吉田松陰は、私の尊敬する
人物です。そして「おもしろき
こともなき世をおもしろく」と
言って27年の短い人生を
駆け抜けた革命家、高杉晋作は
私の憧れの人です。
『世に棲む
日日』は、まさに、私の青春の一冊!
今年の大河ドラマ「花燃ゆ」は、吉田松陰の妹、杉文と
いう女性から見た明治維新が描かれています。大河ドラマ
も見て欲しい!そしてこの本も読んで欲しい!
ふたり
ブレイブ・ストーリー
赤川次郎
宮部みゆき
死んだはずの姉の声と
それが聴こえる妹の
奇妙な同居生活を描いた
青春ファンタジー。
本の表紙
10才の少年が自分の運命
を変えるために異世界を
旅する長編ファンタジー。
本の表紙
植物図鑑
数学10大論争
有川浩
ハル・ヘルマン
本の表紙
本の表紙
野草にもちょっと詳しくなれる、
激甘恋愛ストーリー。
数学の発展に貢献した
数学者の歴史がわかる。
精霊の守り人
鹿の王
上橋菜穂子
上橋菜穂子
冒険シリーズ1作目です。
少し読んでみると、続きが
気になってあっという間に
読めました。おもしろい
ので、おすすめです。
本の表紙
ファンタジーとして楽しめ
て…免疫の機能の勉強に
なるかも?!
“本屋大賞”グランプリ!
厚い本ですが、字は大きく
読みやすいですよ。
神様の御用人
博士の愛した数式
浅葉なつ
小川洋子
神様のお願い事を叶えて
あげる“御用人”の話。
神様のキャラがおもしろい。
日本には八百万の神が
いるといいますが、
次はどんな神様か?
気になります。
本の表紙
博士が、あまりにも
楽しそうに数学のことを
語るので、数学って
おもしろいのかも?
と思えてきます。
素数を探したくなります。
はるひのの、はる
シロガラス
加納朋子
佐藤多佳子
「人一人の命は、未来を大きく
変える力を持っている。
」
はるひ野で出会い、何度も
ユウスケにお手伝いを頼む
不思議な少女、
「はるひ」
。
彼女はいったい何者なの?
人の縁の不思議さを感じる本。
本の表紙
パワースポットとしても
知られている白烏神社。
伝統行事の子ども神楽を
つとめることになった
6人の子供たちのまわりで
次々不思議な出来事が起こり
始めた。
本の表紙
本の表紙
本の表紙
菜根譚
世俗の価値を超えて
宮沢賢治の本
野口定男
本の表紙
原著者は、中国明代の
洪自誠。単なる日本語訳
でなく、氏独自の丁寧な
解説文がとても読みやすく
分かりやすい。
一刻一刻を充実すること
によって、短い人生を有意義な
ものにするために。青春の渦中にあり、未来に
進む若者に捧げられた好著。
夏休み貸出のお知らせ
期間:7/9(木)~7/17(金)
冊数:無制限
返却期限:9/2(水)