この度は、Blue の 8-Ball™ をご購入頂き、誠にありがとうございます。 この 8-Ball は非常にユニークで、かつ革新的なコンデンサー・マイクロフォンです。Blue はスタジオやステージ、フィル ムやブロードキャスト向けの、最高クラスのマイクロフォンのデザイン及び製造を行うことで知られており、そのマイクは 最先端テクノロジーと革新的エンジニアリング、独特のスタイルを体現しています。8-Ball は、我々の豊かな想像力と、 マイクロフォンの長年に渡るデザインと製造経験により生み出された、唯一無二の製品です。 マニュアルを読むのが好きでない方がいらっしゃることは承知していますが、8-Ball はユニークなレコーディング&SR ツールですので、その機能については是非ご理解いただければと思います。また、8-Ball の能力を最大限に発揮する ようデザインされた、推奨用途の TIPS も試してみてください。8-Ball は、レコーディングやパフォーマンスで、長きに渡 って活躍すること請け合いです! さあ、ショーの始まりです。 8-Ball の推奨用途 8-Ball はステージとスタジオのどちらでも使用できるようデザインされています。頑丈な構造であり、単一指向性で高域 が伸びているため、クオリティと高域の細部が必要とされる、スネア・ドラムやアコースティック&クリーン・エレクトリック・ ギター、マンドリン、バンジョー、ドラム・オーバーヘッド、ハイハット、ストリングス、オーケストラ・レコーディング、男声& 女声ボーカルなど、伝統的なコンデンサー・マイクの用途には全て対応できます。 マイク・ボディの底部中央には、ユニークなスウィベル・マウントが搭載されています。8-Ball は、必ず三本脚で重り付き のスタンドへマウントしてください。非常に頑丈な作りではありますが、不適切なスタンドに起因する落下は避けてくださ い。また、三本脚の中央の脚の延長上に 8-Ball を位置させて、傾かないようにしてください。マウント後、8-Ball を前後 へ緩やかに傾けることで、サウンド・ソースに対して最適の位置へ置くことが可能です。低域の共振からさらに隔離する には、Blue ディーラーで販売されているオプションの Ringer™ ショック・マウントへ 8-Ball をマウントしてください。 ご注意ください!: スウィベル・マウントへ無理な力をかけた場合は破損の可能性があり、 その場合には保証対象外となります。 8-Ball には、大抵の FOH コンソールやレコーディング・コンソール、アウトボード・マイク・プリアンプにより供給される、 +48V ファンタム電源が必要です。使用するプリアンプがファンタム電源機能を搭載していない場合は、市販の外部電 源ユニットが必要です。なお、+48 V と記載されていても不十分な、もしくは不安定な電源を供給するユニットも一部に 存在しており、そうした電源で 8-Ball を使用した場合には、歪みが発生したり、パフォーマンスの質が低下したりする可 能性があります。ファンタム電源へ接続する際にオーディオ・コンポーネントのダメージを回避するため、必ず以下の順 番に従ってください: 1. マイク・プリアンプのゲインをノーマル位置 (OFF) に設定します。 2. コンソールのマスターや、ステージ・モニター/メインのフィード、ヘッドフォンやフォールドバック・センド、スタジオ・モ ニターなどをミュートします。 3. バランス XLR マイク・ケーブルのメス側を、8-Ball の Blue ロゴの反対側にある、マイク裏側の出力ジャックへ接続 します。次に、ケーブルのオス側を、バランス仕様のコンソール入力またはバランス仕様のマイク・プリアンプ入力 へ接続します。 4. ファンタム電源をオンにします。 5. ミュートしておいたシグナル・パスのミュートを外し、必要に応じてマイク・プリアンプのゲインを調整します。 8-Ball の接続を外す、あるいはルーティングを変更する場合は、ファンタム電源をオフにする前に、全てのオーディオ・ シグナル・パスをミュートします。マイクの接続を外す前に、シグナル・パス内の全てのコンポーネントが放電するよう、 30 秒待ちます。 8-Ball の周波数特性: この周波数チャートが全てを示している訳ではなく、提供するサウンドの基本を提示しているに過ぎません。多くの可変 要素が存在するため、特定の用途でマイクがどのように反応するかは、大きく異なります。部屋の音響やサウンド・ソー スからの距離(近接効果)、楽器のチューニングやマイク・ケーブルなども、相互作用の一部となります。アーティストや エンジニアにとっては、マイクをどう使用するかが、サウンドの基本となります。 8-Ball がスタンドにセットされ、電源がオンになったら、ダイアフラムの軸側(Blue ロゴのあるサイド)がサウンドに向け られていることを確認します。 8-Ball を最大限に活用するには? このユニークなオーディオ・ツールを、スタジオやステージで最大活用するための、優れた出発点を用途別に紹介してい きましょう。ただし、これらは規則ではなくガイドラインに過ぎませんので、自分の使う機材と耳を信じましょう。良いサウ ンドが得られるなら、それが一番です。 オン・ステージ スタジオで推奨されるマイキング方法はステージでも使えますが、ひとつだけ注意が必要です。ライ ブ環境では音響的なアイソレーションが存在しないため、楽器間の分離を向上させ、またモニター へのカブりによるフィードバック(ハウリング)を避けるには、“クローズ・マイキング”テクニックを使 用することが好まれます。もちろん、ステージでも是非 8-Ball を使って実験してみてください。対反 響性を持つ ABS シェルと球形デザインを採用しているため、8-Ball は軸外のリジェクションに優れ、 またフィードバックを抑える特性を持っているため、SR マイキングに全く新たな可能性を提供します。 ボーカル “ビッグ”なボーカル・サウンドを実現するには、ダイアフラムをボーカリストから 2.5 – 10 cm の距 離にします。マイクをオーバーロードする心配はありませんが、破裂音をコントロールし、ダイアフラ ムを保護するため、必ず高品質でニュートラルなサウンドのポップ・フィルターを使用してください。 リード・ボーカルの場合は、マイクをやや上向きに傾ける(額の方向)と、より主観的なサウンド、口 へ真っ直ぐに向けると最もブライトかつ明瞭なサウンドとなり、胸の方へ向けるとしっかりと充実した低域と、よりスムー ズな高域が得られます。バックグランド・ボーカルの場合は、ボーカリストから 5 – 10 cm の距離に置くことで、より空気 感のあるサウンドとなります。 エレクトリック・ギター 8-Ball は高域の周波数特性と細部の描写に優れているため、クリーンとディストーションの両方の ギター・アンプで優れた成果を発揮します。ダイアフラムをスピーカーの中心部やダスト・キャップへ 向けると、より高域をキャプチャーでき、スピーカー・エッジの端を向けると、よりローエンドを含む、 充実したサウンドとなります。オーバードライブまたはディストーション・トーンで実験を行う場合は、 マイクをスピーカー・コーンの外側の端へ動かすか、アンプから 30 cm ほど離して、ダイレクトなピ ックアップにルーム・トーンをブレンドすることで高域をソフトにするといいでしょう。8-Ball は、ブルース・ハーモニカーや オルガンにも試してみてください! アコースティック・ギター コンデンサー・マイクをアコースティック・ギターへ使用する場合には注意深い配置が必要ですが、 8-Ball のリッチなトーンと細部は、そうした目的にも最適です。ハイエンドの豊かな輝きを含むサウ ンドにするには、ネックがボディと結合している場所(通常は 12 - 14 フレットの辺り)へダイアフラム を置きます。 まずは、マイクをできるだけ楽器の近くに置き、ダイアフラムをサウンドホールの向きに傾けて、低域とピック・サウンドを ブレンドしてキャプチャーします。さらに低域が必要な場合は、8-Ball をサウンドホールへ近づくよう移動します。より高 域の細部が必要な場合はギターから 8-Ball を離し、同じネック位置か、もしくはギタリストの頭の方向に移動します。 ストリングス 8-ball は細部まで自然な高域で、中域がわずかにアッテネートされたキャラクターを持つため、擦 弦楽器ファミリーの全メンバーのマイキングに最適です。ダイアフラムは、基本的にボディの共鳴と 擦弦サウンドのブレンドをピックアップするため、楽器のブリッジへ向けます。コントラバスとチェロの 場合は、大抵はブリッジの前 7 – 15 cm に置くのが最適です。バイオリンとビオラでは、マイクを楽 器の 2.5 – 5 cm ほど上に置くのが好まれます。ダイアフラムをブリッジ側へ傾けると、より擦弦サ ウンドとロー・トーンが得られ、チューニング・ペグ側に向けると、より拡散してブライトなサウンドになります。 ドラム 8-Ball は高 SPL に対応でき、またトランジェント特性に優れているため、ドラムに使用する際にも 様々なメリットがあります。キットやハンド・ドラムに対しては、まずマイクをリムやフープ(ヘッドがシ ェルへ留められている場所)から 5 – 10 cm ほど離した場所から始めましょう。マイクを演奏者のス ティックや手の方向に向けると、よりアタックと精細さをピックアップできます。ダイアフラムをシェル 側に向けると、ハンド・ドラムではシャープなアタックを和らげることができ、スネア・ドラムでは、より ブライトで、ノイズっぽい音が多くなります。マイクをドラム側に動かすと、ローエンドやシェルの響きが増え、他のサウン ド・ソースからの分離も良くなります。また、距離を離すとドラムと環境との相互作用が強調され、よりブレンド感の強い、 空気感のあるサウンドになります。ハイハットの場合は、8-Ball をハットの真上に置きますが、リムに向けるとシズル感 がわずかに増えます。ペアでオーバーヘッドに使っても、非常に好ましい結果が得られること請け合いです。 サックス、フルート、リード 8-Ball はスムーズで自然な高域特性を持つため、コンテンポラリーなリード楽器やその他の木管 楽器にも最適です。ソプラノ・サックスやクラリネット、オーボエや同種の楽器の場合、マイクを楽器 の真上の、管の中央部とパッドの最低部の間にあるキーの前におきます。ボディの長さでマイクを 上下に移動することで、高域の空気感(マウスピース側)と中域の抜け(ベル側)を調整します。フル ートの場合は、8-Ball を楽器中央部の上に置き、さらに高域とブレス・サウンドが必要であれば、ダ イアフラムをマウスピース側に移動します。サックス・ファミリーのその他のメンバーの場合は、8-Ball をベルのリップか ら 5 – 15 cm ほど離れた位置から始めます。マイクをマウスピース側に向けると、より空気感とブライトさ、ハイ・ノート をキャプチャーできます。メローなサウンドにするには、ダイアフラムを床側に向けることでサックスのロー・レンジが強調 され、ベルから直接生まれる、噛み付くような中高域が抑えられます。 唯一無二のクオリティ 我々は 8-Ball の生み出すサウンドが、スタジオやステージを問わず、必ずご満足いただけるものだと確信しています。 最高のテクノロジーと職人気質を実現することを公約しており、全マイク製品の細部に至るまで、細心の注意が払われ ています。この 8-Ball を“ポケットに収めてくださった”皆様に、感謝します! スペック 音響動作原理:プレッシャー・グレディエント 極性パターン: カーディオイド 周波数特性: 35 Hz – 20 kHz 感度: 10mV/Pa (1 kHz into 1 kΩ) インピーダンス: 50Ω 負荷インピーダンス: Not less than 1 kΩ 最大 SPL: 150 dB SPL (THD 0.5%) ノイズ・レベル: 22 dB “A” Weighted 最大出力レベル: +14 dBu (2 kΩ負荷, 0.15% THD) 必要電源: +48V DC ファンタム・パワー±4 V 消費電流: 1.5 mA オプション・アクセサリー: Cranberry (CB) または Kiwi (KB) 高品位マイク・ケーブル The Ringer – 8-Ball 及び Ball 用カスタム・ショックマウント
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