ITS Japanニュース№173(2009年7月号)

◆「第16回ITS世界会議ストックホルム2009」 ◆社会還元加速プロジェクトの報告について
最新情報
◆「DSRC等応用サービス普及促進委員会」
◆2009年 ITS APフォーラムバンコク
の活動状況
◆J-Safetyプロジェクト(インフラ協調安全運転支援システム ◆「次世代デジタル道路情報委員会」の活動
報告
に係わるプロジェクト)進捗報告
◆新IT戦略への対応
※写真、図等の著作権はITS Japan及び寄稿者に存するので、利用されたい場合は必ず承諾をとるようにしてください。
◆ 「第16回ITS世界会議ストックホルム2009」最新情報
会議テーマ : “ITS in Daily Life”
会期
: 2009年9月21日(月)~25日(金)
会場
: Stockholmsmässan (Stockholm International Fairs)
所在地
: SE-125 80 Stockholm, Sweden
公式ウェブサイト:http://www.itsworldcongress.com/
欧州では北欧で初めて開催される「ストックホルムITS世界会議2009」に向けた準備が進められてい
ます。日本としてもこの世界会議を有効に活用することを考えて、準備活動を推進していきたいと考え
ています。今後、世界会議をより有益なものにしていくため、ご意見、ご要望をいただければと考えてい
ます。
Preliminary Programmeが発行されました(PDF版)
会議登録が開始されました。
詳しくは公式HPをご覧ください。
(早期割引の登録締切は7月24日です)
特徴:
・ 会議登録目標数:5000人。
・ スウェーデンITS会議と同時開催。
・ 世界会議として初めて車・道路・航空・海運などの多彩な輸送モードを取り上げます。
・ 展示会場外でのデモに加え、ストックホルム近郊のテストコースや研究所、交通管制センターや
物流センターを視察するテクニカルビジット、市外や近隣国の海運や港湾施設を視察するテクニ
カルツアーなど多種多様なメニューが企画されています。
イベント:
1. 開会式:21日(月)14:30~15:30(レセプション13:30~14:30)
3極代表および主催国からのウェルカムスピーチ:
主催国: スウェーデン産業エネルギー情報通信省通信担当大臣アサ・トルステンソン氏
欧州: ERTICOモニカ・サンドストローム会長
AP:
ITS Japan渡邉浩之会長
米国: ITS America Michael Huerta会長
同時期にストックホルムでEUの「運輸大臣非公式会合」が開催されるのに伴い、欧州運輸大臣
(約30カ国)が招待されます。
2. Ministry/Industry Round Table:21日(月)15:30~17:00
テーマ: ”Economic Growth with sustainable climate response”
「気候変動への持続的な対応をともなった経済的成長」
Speakers:
欧州:
スウェーデン 産業エネルギー情報通信省通信担当大臣アサ・トルステンソン氏
欧州委員会: 副委員長/運輸担当委員アントニオ・タヤーニ氏
警察庁 安藤隆春次長 (変更予定)
AP:
米国:
ミシガン州知事 Jennifer M. Granholm氏
Round Table Speakers:
欧州: Ericsson, CEO, Carl Henrik Svanberg氏
AP: トヨタ自動車株式会社 渡邉浩之技監
米国: Credit Suisse, Head of Global Infrastructure Investment Banking, Markus Pressdee氏
3. Industry/Ministry Round Table:22日(火) 09:00~10:30(予定)
テーマ: ”Future Transport – a multimodal challenge.
ITS solutions ensuring environmental friendly transport”
司会:
スウェーデン道路庁長官Ingemar Skogö氏
Speakers:
欧州委員会: 欧州委員会 情報社会・メディア担当委員 Viviane Reding氏
欧州:
スウェーデンVolvo社CEO Leif Johanson氏
英国Logica社CEO Andy Green氏
AP:
韓国高速道路会社社長 Lieu, Chull Ho氏
米国:
Telvent Ferradyne社 President, Lawrence Yermack氏
Round Table Speakers:
欧州: スウェーデン貿易産業省副大臣 Leif Zetterberg氏
AP: 調整中
米国: Metropolitan Transportation Commission事務局長 Steve Heminger氏
4. 展示会場開場リボンカッティングセレモニー
Industry/Ministry Round Tableの後に行われます(招待メンバーは未定です)
5. 閉会式:25日(金) 13:30~15:00
Prize, Passing the Globe、来年以降の世界会議のPRなどが行われます。
Executive Sessions:
・ 全14セッション
官・民・学の有識者がITSの効果・問題・課題などを取り上げ、政策や戦略を議論します。
日本から登壇される方々は下記の通りです(09年6月現在)。
ES01: “ITS for Energy Efficiency and Climate Change mitigation”
山内 輝暢 経済産業省製造産業局 企画官ITS推進室長
津川 定之 名城大学 教授 (モデレータ)
ES05: “Towards a common approach to Cooperative Systems”
島 雅之
国土交通省自動車交通局 技術安全部国際業務室長
ES07: “Application development for Cooperative Systems : the “hold card” for Safety and
Environment”
橋本 晃
警察庁長官官房 参事官
森川 高行 名古屋大学 教授 (モデレータ)
ES08: “Policy, Strategy and Standards for future ITS Communications”
坂中 靖志 総務省総合通信基盤局電波部新世代移動通信システム推進室長
ES10: “Driver Distraction”
須田 義大 東京大学 教授
ES13: “Capitalization on Field Operation Tests – the next steps”
高橋 文昭 内閣官房 IT担当室 参事官
天野 肇
ITS Japan専務理事 (モデレータ)
ES14: “Services deployment challenges for cooperative mobility”
奥谷 正
国土交通省道路局 道路交通管理課ITS推進室長
Special Sessions:
・全 72セッション
各地域の専門家が研究・実用段階のITSに関する個別のテーマについて深く掘り下げ、最新の
技術や施策を議論します。
日本のオーガナイザーは下記のセッションを企画しています:
(警察庁): “Approach to Practical Use of Vehicle-Infrastructure Cooperation Systems”
(総務省): “Development of Communications Technologies for Vehicle Safety”
(経済産業省): “Energy ITS”
(国土交通省道路局): “International Challenges of Vehicle-Infrastructure Cooperative
Systems”
(日産自動車): “Vehicle to Infrastructure and Vehicle to Vehicle application with focus on
rural roads”
(ITS Japan): “Implementation of Safe and Sustainable Urban Transportation Systems”
(ITS Japan): “Innovative Technologies and Institution for Efficient Logistic Operation”
(ITS Japan): “Regional ITS Progress in Asia Pacific Region
他にも日本のITS関係者が多数登壇します。
Technical Sessions / Forum Sessions / Interactive Sessions :
Technical/Scientific Sessions
Interactive Sessions
リジェクト
118セッション
650件
36セッション
340件
249件
取り下げ
34件
投稿総数
1273件
Exhibition:
(5月初旬現在)
(5月初旬現在)
日本からの出展数: 16団体9ブース
日本館ブース(ITS Japan、HIDO、VICS、NEXCO、道路局、ORSE、UTMS)とし
ての展示を企画中 受託イベント業者は、PICO
Demonstrations:(参加無料 現地で参加登録 会議登録者優先)
#1: 体験パーク ”リトル・スウェーデン”(屋外会場)
#2: 持続可能な鉄道輸送デモ(屋外会場)
#3: 交通管制(鉄道・道路・海・民間航空管制のジョイントデモ)
(展示会場)
#4: 路車・車車通信デモ(欧州プロジェクトSAFESPOT, CVIS
and COOPERS)(屋外会場)
・デモンストレーション・シアター(展示会場)
Technical Visit:(別料金)
#1 : Kista” サイエンス都市視察 (Kista:ストックホルム北西にあるICTクラス
ター)
“リトル・スウェーデン”
#2 : ストックホルム公共交通安全管理センターと視力障害者向け歩行者ナビ
(e-Adept)デモ
#3 : Safe and Secure(Citybananシテュバナン線建設現場視察)
#4 : Trafik Stockholm交通管制センター
#5 : 公共交通情報
#6 : インテリジェントパーク&ライド
#7 : サウスリンクトンネルナイトビジット(道路維持管理)
#8 : Scaniaデモセンター(トラック-Scaniaと鉄道-Bombardier)
#9 : ”VECTUS” パーソナルラピッドトランジット
#10 : ITS物流管理視察
#11 : 高速鉄道“Gröna Tåget”デモ乗車
Pre-Congress Tour:(別料金)
#1: VTI”視察(交通研究機関:Driving Simulator
etc)
#2: Mariehamnクルーズ
Post#3:オレスンド橋
Post-Congress Tour:(別料金)
#1: オスロITS視察
#2: ヘルシンキITS視察
#3: マルメ・コペンハーゲンITS視察
VIP Dinner(招待客のみ対象) :
22日:Vasa Museum
GALA Dinner: (別料金)
23日:市庁舎(1200人収容)
VIP Dinner会場
Hotel :
公式ウェブサイトでホテルの予約ができます。
Official Carrier :
期間中有効のストックホルム広域の公共交通パスが配布されます。
市庁舎
Official Airline :
Star Allianceメンバーのエアラインで予約時にコード“SK13S09“を伝えると割引になります。
Registration Fees :
早期割引の登録締切は7月24日です。
Speaker/Moderatorの登録締切は8月3日です。
Standard Rates Early Payment Rates Group Discount Rate
Ticket Type
Duration Inc. VAT
Net
Inc. VAT
Net
Inc. VAT
Net
Speaker/Moderator
Full Event €1,062.50 €850.00 €900.00 €720.00 €871.25 €697.00
Speaker/Moderator
1 Day
€625.00 €500.00 €537.50 €430.00 €512.50 €410.00
Student Speaker/Moderator Full Event €437.50 €350.00 €375.00 €300.00 €358.75 €287.00
Student Speaker/Moderator 1 Day
—
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—
Delegate
Full Event €1,400.00 €1,120.00 €1,187.50 €950.00 €1,148.00 €918.40
Delegate
1 Day
€837.50 €670.00 €712.50 €570.00 €686.75 €549.40
Exhibitor/Sponsor Delegate Full Event €1,187.50 €950.00 €1,012.50 €810.00 €973.75 €779.00
Student
Full Event €437.00 €350.00 €375.00 €300.00 €358.75 €287.00
Student
1 Day
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—
Swedish Public Sector
Full Event €1,125.00 €900.00 €962.50 €770.00 €922.50 €738.00
Swedish Public Sector
1 Day
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—
Accompanying Person
Full Event €0.00
€0.00
€0.00
€0.00
€0.00
€0.00
• Discounts are at the discretion of the organisers.
• Attendees will be eligible to one discount only.
• Group discounts will be applicable to paying conference places only.
• Group Discounts will not be offered once online registration has closed
*グループ登録は15人から(オンライン事前登録のみ)
今後の主な予定(変更の可能性があります):
・09年 7月24日 早期割引締切
・09年 8月3日 Final Paper投稿締切 Speaker/Moderator 登録締切
下記の日程で「ITS世界会議ストックホルム2009説明会」を開催いたします。
・ イベント名 : 第2回 ITS Japan コミュニティプラザ
・日
時 : 7月16日(木) 16:00~
・場
所 : ITS Japan
(担当:国際グループ)
◆ 「第10回アジア太平洋地域ITS フォーラム バンコク2009」
ITS Japanでは第10回アジア太平洋地域 ITSフォーラム(通称
APフォーラム)バンコク2009を成功させるために、ITSタイとの連携
のもとに活動をしてきました。
従来、開催国主導の側面が強かったAPフォーラムですが、ITS
Japanの関与が強くなるバンコクを機にAP最大のITSイベントに相
応しいステータスとコンテンツを持たせています。
<概要>
会議テーマ
: “ Smart Move ”
会期
: 2009年7月8日(水)~10日(金)
会場
: Queen Sirikit National Convention Center
公式ウェブサイト : http://its-ap2009.in.th
: 60 New Rachadapisek Road, Klongtoey, Bangkok 10110, Thailand
Tel : (662) 229-3000 Fax: (662) 229-3001
主催
: タイ交通省、タイ科学技術省、タイ電気通信委員会、ITS Thailand
後援
: バンコク市、王立警察、タイ工業連盟(Federal of Thai Industries)
タイ自動車工業会、タイ電気電子工業会
General Chair : Ministry of Transport
: Ministry of Science and Technology & ITS Thailand
Co-Chair
目標登録者数 : 500
目標来場者数 : 1000
住所
<開会式 >
<セッションプログラム>
エグゼクティブ(企画)セッションでは各国の官民のITS推進担当
リーダーが日ごろのITSへの取り組みを紹介したり、専門家が特
定の技術や施策のテーマに絞って論議したりします。
テクニカルセッションでは専門家や研究者が論文を投稿し発表し
ます。
<プレナリーセッション>
<エグゼクティブセッション>
日本からは、下記の方々が登壇予定です。
ES04 Traffic Management 警察庁 交通局交通規制課交通管制技術室
彦坂 正人 室長(→政府代表)
警察庁 交通局 交通企画課
SS01 Safety
畠山 雅英 課長補佐
総務省 総合通信基盤局 電波部
SS01 Telecom
移動通信課 推進係 上原 光太郎 氏
<ITS AP 準備状況>
会議関連
目標
キーノート及び招待スピーカー
38
テクニカルペーパープレゼンテーション 40
エギュゼキュティブセッション及び
カントリーレポート
20
登録者数(人数)
350
展示関連
ショーケース
展示ブース
1
40
現状
30
36
59
1
19
テクニカルツアー
警察交通管制センター
MRT(地下鉄)管制センター
<論文セッション プログラム>
別添を参照ください。
Exibition
<展示会>
クイーンシリキット ナショナル コンベンションセンター(Queen Sirikit National Convention Center)
内のプレナリーホール2と3、およそ4000㎡を会場として開催されています。
<展示会場レイアウト図>
シリキット女王会議場は1991年にバンコクで世界銀行/IMFの年次総会が開催される際に、タイで
は初めての国際会議場として建設されたものです。
ITS Japanでは、18㎡の展示(2小間)を行ないます。
List of Exhibitors: <出展団体・企業>
Company
Country Stand No.
Flow Traffic Limited
Hong Kong
B1
InfoWave Pte Ltd
Singapore
C5
Intelligent Traffic Technology
Thailand
D1
International Road Dynamics Inc (IRD) Canada
B8
ITS Japan
Japan
C6
ITS Korea
Korea
B3
ITS Taiwan
Taiwan
D4
ITS Thailand
Thailand
F1
Mitsubishi Heavy Industry
PTV Planung Transport Verkehr AG
Redflex Traffic Systems
Sensys Traffic AB
Smart Traffic
Sumitomo
Telegra d.o.o
Toyota Motor Corporation
Toyota Motor Thailand
Toyota Tsusho (TTE)
Transport Simulation Systems (TSS)
Two Plus Soft
Wavetronix
展示時間
July 8, 2008
July 9, 2008
July 10, 2008
Japan
Germany
Australia
Sweden
Thailand
Japan
Croatia
Japan
Thailand
Thailand
Spain
Thailand
Australia
B5
D5
A1
C4
A7
B4
B2
C2
D2
C1
A3
C3
D6
10:00AM~05.00PM
10:00AM~05:00PM
10:00AM~03:00PM
(担当:国際グループ)
◆ J-Safetyプロジェクト(インフラ協調安全運転支援システムに係わるプロジェクト)進捗報告
企画グループが事務局を担当して推進しているJ-Safetyプロジェクト(インフラ協調安全運転支援シス
テムに係わるプロジェクト)の主な動きについて、報告致します。
1.今年度の方針(前回掲載)
2009年度は、前年度の大規模実証実験での受容性、効果評価解析、さらに公開デモンストレーシ
ョンでの反響や内閣官房が行ったアンケート結果をベースに、2010年度実用化に向けた枠組みを決
める重要なフェーズとなる。
<2010年以降、全国展開/普及促進の道筋の具体化>
官民合意形成を図りつつ、実用化へのステップを設け、2010年度からの実用化・普及展開のため
の具体的実施項目を設定する。また、ITS推進協議会へ提案し、官民連携の共有シナリオ化を図
る。
① インフラ整備計画等、官側との合意形成の実施
② IT新改革戦略2010年度マイルストーン(事故の多発地点を中心に全国への展開、車載機普
及等)の織り込み
③ 安全だけでなく、環境等との組合せに関するインフラ協調システムの拡張検討
2. J-Safety委員会関係
今年度も継続予定。上記方針に沿い、官民連携会議検討項目に対する具体案作りと民間独自の
検討を行う。当面の体制案を3分科会連絡会の場へ提案し、議論を継続中。
(担当:企画グループ 立松)
◆ 新IT戦略への対応
新IT戦略の対応について、これまでのIT戦略策定の経緯、今後の検討スケジュール(案)、デジタル
新時代に向けた新たな戦略の提唱 を中心にIT戦略本部資料より引用しました。
これまでのIT戦略策定の経緯
デジタル新時代に向けた新たな戦略
-3ヵ年緊急プラン4月9日 IT戦略本部
4月9日 IT戦略本部が提案した『デジタル新時代に向けた新たな戦略‐3ヵ年緊急プラン‐』の目次、お
よびⅡ 産業・地域の活性化及び新産業を育成するための取組における分野の記載は以下の通りで
す。
目次
はじめに
第1章 基本的方針
Ⅰ 2015 年に向けて目指すべき社会イメージ
Ⅱ 三か年緊急プラン策定の基本的考え方
Ⅲ 具体的施策の方針
Ⅳ 施策の実施に当たっての留意点
第2章 具体的施策
Ⅰ デジタル特区等による三大重点プロジェクトの推進
(プロジェクト1)
国民がサービスの利便性を実感できる新しい電子政府・電子自治体の推進
(プロジェクト2)
日本健康情報コミュニティ(仮称)構想の実現
(プロジェクト3)
デジタル教育の推進とデジタル活用人財の育成・活用
Ⅱ 産業・地域の活性化及び新産業を育成するための取組
Ⅲ あらゆる分野の発展を支えるデジタル基盤の整備推進
Ⅱ 産業・地域の活性化及び新産業を育成するための取組
(6) ITS の実用化等の加速化
エネルギー・環境対策の効果が高く、安全面に優れた、「ぶつからない車」などの実現を目指
すITS の実用化・普及の加速化を図る。
この一環として、普及が拡大してきたカーナビ、VICS、ETC 等の活用や組み合わせによる今
後の多様なITS サービスを実現するため、次世代の車載機の普及や、それに対応した設備の、
道路及びその周辺における整備を行う。また、インフラ協調による安全運転支援システムの実
用化を推進するため、次世代の車載機の普及や、それに対応した設備の整備を行うとともに、
車両開発の促進を図る。車載機については、利用者の利便に即した普及を図る。
さらに、ITS の公共交通等への導入を進める。
新IT戦略のスコープ
新IT戦略のスコープについて、中長期戦略のパブコメ向け本文より抜粋しました。
Ⅲ. 本戦略のスコープ
本戦略のスコープは、「三か年緊急プラン」と整合性を持ちつつ中長期戦略を進める観点から、
以下の3つの柱に関する政策とする。
また、これらの柱ごとに、2015年に実現されるべき「将来ビジョン」を官民で共有し、我が国全体と
して目指すべき大きな方向性等を「目標」として定め、それぞれの目標を達成するために、官民の
適切な役割分担の下で、政府が講ずべき措置を「方策」として示す。
(1) 三大重点分野
① 電子政府・電子自治体分野
② 医療・健康分野
③ 教育・人財分野
(2) 産業・地域の活性化及び新産業の育成 ← ITS分野が含まれる
(3) デジタル基盤の整備
中長期的新戦略(~2015年)
ITS Japanは、社団法人 日本経済団体連合会と連携し、日本経団連提言書「新IT戦略の策定に向け
て」の中で提案しました。以下の下線部が提案の概要です。
4. 我が国が強みを持つ産業のさらなる活性化に向けて
(1) 安心・安全な交通社会の実現に向けたITS のさらなる促進
・ 高齢者、障害者、子供にとって安心・安全な交通社会の構築に向け、通信技術等を活用した
運転支援システム等を社会に普及。
・ 利用しやすい交通体系の構築等、ITS方策と街作りを一体的に展開し誰でも安心して移動で
きる交通社会の構築。
(2) 世界最先端の技術を駆使した低炭素社会の実現
・ ITの利活用による環境対策。先進的な交通・物流社会への転換。
・ IT機器そのものの省エネと、サービス提供者とサービス利用者の両面からのエネルギー使
用量の削減。
・ 次世代ITS の活用等による交通流円滑化の推進。
(3) 地上デジタル放送への移行とそれに伴う電波跡地の有効利用
高齢者等への周知と支援、国民の理解度向上。電波跡地の使用に係る技術基準や免許に
関する検討の前倒し
(担当:企画グループ 立松)
◆ 新交通物流特別委員会の活動状況
最近の社会還元加速プロジェクト及び新交通物流特別委員会の活動状況について、報告いたしま
す。
1.社会還元加速プロジェクト 状況
総合科学技術会議での社会還元加速プロジェクトタスクフォース会合にて以下の事項が合意され
ました。
・ ITS実証実験モデル都市として「豊田市」「横浜市」「青森市」、及び「柏市」を選定。
・ ITS実証実験モデル路線として中日本高速の「新東名高速道路(未供用区間)」を選定。
実験主体、実証実験内容については引き続き関係者にて検討する。
・ 交通流情報の高度利用については、プローブ情報のパブリックドメイン化についての昨年度の
民間総意を踏まえて、民間による技術課題の抽出と官民の総意形成に向けて検討を進める。
・ CO2削減効果評価手法については、プローブ技術などの活用の可能性などを検討し、モデル都
市での実証実験での具体的評価手法の検討を深める。
今後はモデル路線の実証実験内容や交通流情報基盤のあり方、実証実験内容、評価方法の詳細
が検討される予定です。
ITS実証実験モデル都市・路線 各一覧図(2009年6月現在)
2.新交通物流特別委員会 状況
社会還元加速プロジェクトへ対する民間意見の提言内容を検討をするITS Japanに設置されていま
す新交通物流特別委員会の活動状況と今後の取組み概要を報告いたします。
(1) 09年度の体制について
モデル路線での実証実験に
ついての検討課題が多く、集中
的に検討を行ない解決する必
要があるので、これまで高度物
流WGの下にあった「新世代輸
送車両SWG」を分科会としまし
た。右図に体制図を示します。
(2) 都市創生WG
ITS実証実験モデル都市が青森市、横浜市、豊田市、柏市に決定されたのを受けて、各都市
での実証実験内容に対して民間からの支援内容について検討を始めます。内閣府や関係省庁
と緊密に連携を図り、自治体での実証実験の内容検討に支援をしていきます。
(3) プローブ共通基盤分科会
プローブ情報を活用されているメンバーに参加をお願いして、「政策検討SWG」と「技術検討
SWG」を設置し、検討に着手しました。今後、交通流の高度利用のための「パブリックドメイン」を
形成するにあたり、社会的大義の明確化などを検討していきます。
(4) 効果評価分科会
今年度はCO2削減効果把握の効率・効果・経済性を考慮した実施手法の検討と対象モデル都
市・路線での実証実験企画内容の検討と外部類似検討との連携方法の検討を行う予定です。
そのために、環境関係官庁や公共団体などにヒアリングを行なったり、効果的手法と思われる
プローブ情報による収集手法について深堀などをする予定です。
(5) 国際シンポ・コンペ分科会
9月開催のストックフォルムITS世界会議にて社会還元加速プロジェクト関係のセッションを設
定する準備を進めています。また、内閣府事務局がアジア地域へ対するPRの機会を設定する
事を検討中ですので、これが具体化した際には支援をする準備を進めています。
(6) 高度物流WG
昨年度に引き続き、ITS Japanのメンバー会社が中心になり荷主の立場でITS技術を活用した
輸配送システムの構築を検討しています。今年度は特にRFIDタグ応用で具体的なシーンで活
用が出来ないか検討を進める予定です。
(7) 新世代輸送車両分科会
新東名高速道路(未供用区間)がフィールドとして選定されましたので、今後、実験推進主体や
実証実験詳細内容を検討して、社会還元加速プロジェクト・プロジェクト会議にて専門家を交え
て、詳細な検討を行い、タスクフォースへ提案をする予定です。
(担当:交通物流プロジェクト 尾田)
◆ 「DSRC等応用サービス普及促進委員会」の活動状況
「DSRC等応用サービス普及促進委員会」は6月度幹事会(6/24)において、最近の活動状況の報告を
行いました。報告の内容は下記のとおりです。
1.ロードマップWGの活動状況
1) 「スマートウェイサービス」の本格運用に関する提言活動
本活動は、国土交通省の「スマートウェイサービス」の早期実用化に向けて、国土交通省と高速
道路会社を対象に行ってきたもので、具体的には下記の通り提言活動を行いました。
① 国土交通省への提言
・道路局長 :12月18日
・大臣
: 4月13日
② 高速道路会社への訪問
・首都高速道路㈱ 5月12日
・阪神高速道路㈱ 5月13日
・NEXCO西日本 5月13日
・NEXCO中日本 6月18日
・NEXCO東日本 6月19日
③ 提言の成果
国土交通省から、スマートウェイサービスを国家プロジェクトとして位置づけていただくととも
に、高速道路会社からは、路側インフラの整備を前向きに検討していただけることになりまし
た。
2)今後の活動
2009年度からのスマートウェイサービスの本格運用にあわせて、ロードマップWGでは、今後、
DSRC車載器の普及促進方策を中心に検討を進める計画です。
2.普及促進WGの活動状況
ETCの多目的利用サービスの普及促進に向けて、以下の活動を進めています。
1) 設備設置費用の低廉化のための機器の標準化検討
駐車場等での料金決済などETCの多目的利用サービスの普及促進に向けて、サービス事業者
の負担軽減策として、路側機インターフェースの標準化の検討を、電子情報技術産業協会
(JEITA)と連携して開始しました。
2) 新規参入「事業者向け導入マニュアル」の作成と広報活動
ETC多目的サービスに新規参入される事業者を対象として、ETC民間活用の事例や参入のた
めの手順など必要情報を整理した事業者マニュアルを作成しました。今後は、新規のサービス事
業者開拓に向けて広報企画を検討していきます。
3) 一般利用者向け「ETC多目的利用サービス」広報パンフレットの作成と広報活動
ETC多目的利用サービスとその仕組みを一般に広く知ってもらうため、A4両面1枚でサービス
内容や申し込み方法がわかる広報パンフレットを作成しました。一般利用者への広報活動も展開
していきます。
(担当:実用化/連携促進プロジェクト 鈴木)
◆ 「次世代デジタル道路情報委員会」の活動報告
次世代デジタル道路情報委員会」の活動について、1)関係省庁、関係機関への報告と情報交換の実
施、2)「次世代デジタル道路情報委員会」第1回 幹事会、3)「次世代デジタル道路情報委員会勉強会」
を中心に報告致します。
1. 関係省庁、関係機関への報告と情報交換の実施
当委員会の2008年度活動報告書「安全・環境に資する走行支援サービス実現のための道理
情報整備と流通へ向けて」の説明と勉強会開催(下記項目3)の趣旨をご賛同頂くべく関係省
庁、団体に順次出向き報告中。
・ 国土交通省 道路局 道路交通管理課 ITS推進室
・ 経済産業省 製造産業局 自動車課
・ (財)日本デジタル道路地図協会
・ 警察庁 交通局 交通企画課
・ (財)日本交通管理技術協会 研究部
・ 国土交通省 国土地理院 企画部/地理空間情報部
6月16日(済み)
6月23日(済み)
6月23日(済み)
6月30日
(7月予定)
(7月予定)
2. 「次世代デジタル道路情報委員会」 第1回 幹事会を開催〔5/28【木】〕
・ 国総研 情報基盤研究室 遠藤室長他3名にオブザーバーとしてご参加頂き、会員&アドバ
イザー総計25名参加で第1回幹事会を開催した。
・ 今年度より広くユーザーニーズを取り込むため、㈱ナビタイム及び㈱昭文社に新規に幹事
会員として参加頂いた。
3. 次世代デジタル道路情報委員会 勉強会〔7/24【金】午後開催〕準備
2008年度活動報告書の公開に合わせ、次世代デジタル地図の動向を広報すると共に、東大
CSIS・国総研&DRMなどが主催している同様趣旨の関連委員会との連携を深めることを目的
として、半日程度の勉強会を企画・準備中。
・ 勉強会会場については、三菱総研(MRI)殿のご後援で、MRI本社 (大手町) のAVルーム
(100名収容)と付帯設備をご提供頂けることとなった。
・ ご登壇者については以下の全員の皆様よりご快諾頂いた。
・ 参加対象者はITS Japan会員及びご登壇者の関係者とし、別途参加希望者の募集を実施
する。
・開催日時
2009年 7月 24日 13:30~17:30
・プログラム予定:
① 「次世代デジタル道路情報委員会」 2008年度報告
濱田 委員長
② 地方の現状について(仮題)
三重県 情報政策室
岐阜県 総合企画部
山口 主査
奥原 情報対策技監
③ 次世代デジタル道路地図重要性について(仮題)
国土交通省国土技術政策総合研究所
情報基盤研究室
遠藤室長
④ これからのデジタル道路地図とは(仮題)
(財)日本デジタル道路地図協会
矢口 専務理事
⑤ デジタル道路地図の将来像(仮題)
東大CSIS空間情報科学研究センター
柴崎センター長
(担当:普及促進グループ 小林)
◆ 人事異動
・6月30日(火)付けで、下記の人事異動がありました。
<帰任>
下之薗 俊秀(広報部長・イベント/サービス部長→パナソニック(株)へ)
・7月1日(水)付けで、下記の人事異動がありました。
<新任>
安川 広幸(広報部長・イベント/サービス部長←パナソニック(株)より)
編集後記
1. 中央ヨーロッパ4カ国 『愁遊』
かつては東欧とも呼ばれたチェコ、スロバキア、ハンガリーは、社会主義国から共和制へ、そし
てEU加盟と変遷し、それぞれ独自の文化・伝統があります。オーストリアは旧東欧の玄関口、ハ
プスブルク帝国としてヨーロッパの中心であった時代もありました。首都ウイーンは音楽、芸術の
都であるのはご存じのとおりです。
国境の検問施設は残っているものの、ツアーバスはノンストップの所もあり実質ノーチエック、フ
リーパスです。
どの都市も中世がそのまま残っているのに驚かされます。荘厳な教会建築など歴史・文化の重
みに圧倒されます。
一方、ウイーンは20世紀初頭に現在の原型ができた意外に新しい都市であることを再認識させ
られます。
(チェコ チェスキー・クルムロフ)
・写真下は、 チェスキー・クルムロフ城(左)とチェスキー・クルムロフ旧市街(右)。
(チェコ プラハ)
・写真下は、 プラハの春音楽祭が開かれたり、チェコフイルの本拠であるプラハ市民会館(左)
と、聖イジー教会(右)。
・写真下は、 プラハ城からの展望(左)と、プラハ城とブルタバ川(モルダウ川)(右)。
・写真下は、 プラハ・カレル橋(左)と、プラハ・聖ビート教会のステンドグラス(右)。
(スロバキア ブラチスラバ)
・写真下は、 スロバキアの首都・ブラチスラバ旧市街にて。
(ハンガリー ブタペスト)
・写真下は、 聖イシュトバーン教会内部(左)と、王宮の丘から国会議事堂とドナウ川を望む(右)。
(オーストリア ウイーン)
・写真下は、 自然史博物館(上野・国立博物館相当)屋上から望む国会議事堂(手前)とウイー
ン市庁舎(左)と、シェーンブルン宮殿(ヨーロッパ全土を支配したハプスブルク家
の夏の離宮。かの女帝マリア・テレージアも滞在した(右))。
・写真下は、 ウイーン国立歌劇場(左)と、モーツアルト像(右)。
・写真下は、 ウイーン楽友協会(ウイーンフィルニューイヤーコンサート会場でもある。左)とウイ
ーン近郊の静かな村(右)。
2. 日本の原風景田舎
・ 写真下は、棚田(左)と山裾に広がる田んぼ(右)。
3. 花壇の花々
7月の風景がスライドショーでご覧いただけます。
● 2009年度も3ヶ月が過ぎました。ITS Japanは、6月1日(月)から新役員体制をスタートさせ、課題に
向け、一歩一歩着実に前進していく所存です。
今後ともITS Japanに対し、絶大なるご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。(T.S)
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