非常用発電設備点検整備及び無停電電源装置点検整備特記仕様書 1 概 要 本点検整備は,茨城県立中央病院の非常用発電設備及び無停電電源装置の点検整備を行う ものである。 2 作業内容 (1)点検対象機器(非常用発電機分) ・非常用発電機(1,000KVA) 1 式 ・非常用発電機(625KVA) 1 式 ・非常用発電機(500KVA) 1 式 ・その他関連機器 1 式 点検対象機器(無停電電源装置分) ・中央病院用無停電電源装置(100KVA) 1 式 ・中央病院用無停電電源装置(160KVA) 2 式 ・がんセンター用無停電電源装置 (50KVA) 1 式 ・救急・循環器センター用無停電電源装置 (250KVA) 2 式 (2)試験項目 ・別表1~8 参照 (3)交換部品 ・別紙金抜き概要書を参照 (4)点検整備により不具合が発見された場合は,速やかに監督員に報告し,修繕等の 対応について協議するもとする。 (5)本点検整備の実施に当たっては,事前に監督員と日程の調整を行うこと。 また,病院の特殊性から,緊急事態が発生した場合,あるいは特に監督員の指示 があった場合は,速やかに点検整備対象機器を現状に復帰しなければならない。 (6)請負人は,点検整備終了後試験結果をまとめた報告書を作成し提出すること。 (7)その他は一般仕様書及び建築保全業務共通仕様書による。 別 表 1 点 検 項 目 [ブラシレス発電機] 点検対象 点 検 項 目 外部 本 ハウジング・エンブラ ファン・カップリング 体 口出線 締付部 汚損・塗装の剥離 損傷・変形 損傷・変形 劣化・損傷・絶縁処理 弛み・脱落 ベアリング 軸 シャフトジャ-ナル 受 潤滑油 油漏れ 磨耗・剥離・異音 磨耗・損傷 油量・汚損・変質劣化 内部・外部 巻線 固 鉄心・ダクト 定 ウエッジ 子 絶縁抵抗 塵埃・油付着・ワニス剥離 塵埃・油付着・発錆 弛み 1,000Vメガ-測定 巻線 回 鉄心・ダクト 転 ダンパ- 子 絶縁抵抗 塵埃・油付着・ワニス剥離 塵埃・油付着・発錆 バ-の変形・ロ-付け部亀裂 500Vメガ-測定 励 巻線 磁 鉄心・ダクト ヒュ-ズ 機 絶縁抵抗 塵埃・油付着・ワニス剥離 塵埃・油付着・発錆 500Vメガ-測定 整 素子 流 コンデンサ- 部 接続部・取付部 過熱・損傷 過熱・変形・損傷 弛み P 口出線 G カップリング 劣化・損傷・弛み 取付状態・弛み 別 表 2 点 検 項 目 [発電機制御盤]高圧用 点検対象 点 検 項 目 外観 塗装の剥離及び発錆 扉開閉の良否 配線 過熱変色の有無 絶縁物の亀裂損傷の有無 母線 銅バ-過熱変色の有無 碍子汚損損傷の有無 接触器 接触子酸化荒損の有無 接触子動作ワイプの良否 コイル過熱変色の良否他 開閉器 接触子酸化荒損の有無 接触子動作ワイプの良否 取付ガタ変形の有無 Tr PT CT 過熱変色の有無 損傷劣化の有無 DS CLF EF 過熱変色断線の有無 ブレ-ド噛合の良否 リンク機構部動作の良否 遮断器 機構部発錆磨耗の有無 接触子酸化荒損の有無 タッチ及びワイプの良否 その他 タイマ-異常の有無 AVR損傷劣化の有無 計器及び継電器異常の有無 抵抗コンデンサ異常の有無 表示灯異常の有無 端子台損傷の有無 各締付弛みの有無 故障回路シ-ケンステスト 重故障(8) 中故障(2) 軽故障(6) 始動・停止及びタイムスケジュ-ル 手動(始動・停止) 試験(始動・停止) 運転確認 10分 別 表 3 点 検 項 目 [非常用ディ-ゼル機関] 点検対象 外 部 点 検 内 部 点 検 空 気 始 動 装 置 保 護 装 置 付 属 機 器 運 転 試 検 1. 防振装置・耐震装置 2. 基礎ボルト 3. 給・排気管・各種配管 4. 燃料弁(FV)・燃料ポンプ(FP) 5. 潤滑油フィルタ-・燃料フィルタ- 6. 潤滑油・空気冷却器 7. シリンダ-ヘッド 8. 過給機・配管 9. 過給機潤滑油 1. 機関潤滑油 機関ベット底 2. 給・排気弁取付間隔 3. クランクケ-スの汚れ 下記の4~5の点検 4. シリンダ-ライナ-内部 5. ピストンスカ-ト部 1. 空気電磁弁(始動・停止) 2. 始動空気操作用減圧弁 3. 空気層(250L×2) ハンドル・圧力計 4. 空気層逆止弁 5. 始動弁・主始動弁 6. 始動空気分配弁 1. 潤滑油圧力低下 2. 始動渋滞 3. 冷却水断水 4. 非常停止 5. 冷却水温度上昇 6. 空気層圧力低下 7. 燃料小出槽油面低下・上昇 8. 初期注水槽位低下 1. 水温度調節弁 2. 空気圧縮機(3.7kw) 3. 潤滑油ポンプ・冷却水ポンプ 4. 潤滑油プライミングポンプ(1.5kw) 5. 燃料小出槽(1,950L) 6. 燃料小出槽油面表示リレ- 7. 初期注水槽(1,000L)ボ-ルタップ 8. 温水循環ポンプ(0.05kw) 9. 温水ヒ-タ(7kw) 1. 始動状況 2. 運転状況 3. 停止状況 1. 空気槽充気試験 2. 自動充気試験 3. 試運転成績結果 点 検 項 目 ハンマリングテスト,施工,弛み ハンマリングテスト,弛み,変形 油,水,ガス漏れ 油漏れ フィルタ-清掃 油,水漏れ ガス漏れ 油,水漏れ 油,水漏れ 潤滑油冷却器・潤滑油フィルター・燃料フィルター 機関ベット,底スラッジ除去清掃 間隙 0.5mm 確認 スカ-ト部より点検,変色,打痕跡 打痕跡 作動状況 作動状況 空気漏れ 作動状況 作動状況・空気漏れ 作動状況・空気漏れ 各リレ-の接点短絡により作動確認 水漏れ 作動状況 作動状況 作動状況 油漏れ 作動状況 作動状況 作動状況 作動状況 作動状況 別 表 4 - 1 点 検 項 目 [非常用ガスタービン機関] 点検対象 外 部 点 検 1. 機関台床・基礎ボルト 2. 防振装置 3. エンクロージャー 4. 設置場所 5. 換気装置 6. 照明設備 ハンマリングテスト ハンマリングテスト,ゴムバネ劣化 塗装,錆,扉開閉,パッキン劣化 整理整頓,水漏れ,汚れ 機能点検 機能点検 1. セルモータ 1. 燃料貯油槽 2. 燃料小出槽 3. 燃料流量計 4. 燃料フィルター 5. 燃料ノズル 6. 燃料補助ポンプ 作動状態,接点,ブラシ コミュテータ点検 変形,損傷,漏洩等 ターミナル,結線緩み,腐食,焼損等 電圧測定,充電装置,内部抵抗測定 温度センサー取付状況,損傷 電圧計指示 交流入力,直流出力電圧測定 直流出力電流測定 ターミナル結線緩み,絶縁測定 油量,油槽・配管の漏洩 内部目視,燃料点検(ドレン抜き) 作動状態,漏洩 漏洩,汚損 損傷,噴射孔清掃 発熱,漏洩,異音 1. 潤滑油ポンプ 2. 潤滑油補助ポンプ 3. 潤滑油フィルター 4. 潤滑油冷却器 5. 潤滑油 6. 潤滑油配管 7. 潤滑油ヒーター 8. 冷却器ファン 1. 給気ファン 2. 換気ファン 3. 給気フィルター 4. パッケージ給気ダクト 5. 給気,換気ダクト 発熱,漏洩,異音 発熱,漏洩,異音,モーターブラシ点検 漏洩,汚損 漏洩,損傷 汚損,油量 漏洩 作動状況,汚損 作動状況,汚損 作動状況 作動状況 取付状態,損傷,汚損,清掃 内部汚れ,発錆 漏洩 2. バッテリー 始 動 系 統 3. 整流器 燃 料 燃 計 潤 滑 油 系 統 給 気 換 気 系 統 点 検 項 目 別 表 4 - 2 点 検 項 目 [非常用ガスタービン機関] 点検対象 点 検 項 目 減速機 減 1. 速 機 系 統 発熱,漏洩,異音 排気管 排 1. 消音器 気 2. 系 統 変形,漏洩,損傷 変形,漏洩,損傷 機関制御器 制 1. 御 装 2. 調速器 置 温度モニタ点検(シミュレーション) 速度モニタ点検(シミュレーション) 制御状態,油量,油漏れ 1. 圧力計 温度計 計 2. 器 3. 回転計 類 4. 電圧計,電流計,電力計,周波数計 作動状況,停止中指示値 作動状況,停止中指示値 作動状況,運転中指示値 作動状況,停止中指示値 保 護 装 置 1. 始動渋滞 2. 排ガス温度上昇 3. 潤滑油圧力低下 4. 潤滑油温度上昇 5. 機関加速度 6. 非常停止 7. 機関制御器異常 8. 直流電源装置 1. シーケンス試験 試 運 2. 無負荷 転 3. 始動停止試験 作動確認(シミュレーション) 作動確認(シミュレーション) 作動確認(シミュレーション) 作動確認(シミュレーション) 作動確認(シミュレーション) 作動確認(シミュレーション) 作動確認(シミュレーション) 作動確認(シミュレーション) 始動時間計測 停止時間計測 油漏れ,ガス漏れ,発熱,異音 始動回数記録 別 表 5 点 検 項 目 [625kVA 非常用発電機用始動直流電源盤] 3φ 200V 6.1A MSE-200(60V・30個) 点検対象 点 検 項 目 充電器 塗装の剥離・錆の発生 表示灯ランプ切れ 配線の過熱・変色・劣化 計器の損傷・変形 計器の指示 開閉器の酸化・荒損・磨耗 接触器の酸化・荒損・磨耗 ヒュ-ズの断線 整流器の過熱・変色 各部の弛み 垂下特性(定格の120%以内) 浮動・均等切替装置の動作 入・出力電圧の確認 蓄電池 電槽の汚損・変形・損傷 接続桿の腐食・緑青・ゆるみ 蓋の変形・損傷 防爆・触媒栓の変色・通気 封口のヒビ割れ 極柱の腐食・緑青・肩上がり 極板の彎曲・膨張・変色 離隔板の破損・沈殿物の有無 電解液量 電解液比重 セル電圧 別 表 6 点 検 項 目 [UPS,周辺機器等] 点検対象 1. 外部点検 点 検 項 目 1 盤内清掃 2. 内部機器点検 2-1 電解コンデンサー 1 変形,液漏れ 2 防爆弁の損傷 2-2 コンデンサー 1 変色,変形 2-3 変圧器及びリアクトル 1 外観,振動音 2-4 コンタクター,リレー 1 コイルの変色,接点の荒れ 2-5 プリント基板 1 部品の変色 2 はんだ仕上げ 2-6 ヒューズ 1 導通,外観点検 2-7 冷却ファン 1 ベアリングの音 2-8 ねじ類 1 変色,腐食 2 ねじ類の締め付け 3. 特性試験 1 絶縁抵抗 2 シーケンス動作試験 3 保護回路の設定値並びに動作確認 4 制御回路の点検 ・ゲート電源電圧の点検 ・基準周波数の点検 ・各部の波形の点検 ・主回路素子電圧測定 5 主回路動作確認 ・出力電圧の点検 ・出力電圧波形の点検 6 停電・復電試験 4. 負荷運転試験 1 出力電流の測定 5. 総合試験 1 総合シーケンス試験 別 表 7 点 検 項 目 [蓄電池・HSタイプ] 点検対象 1. 外観点検 点 検 項 目 1 液面レベル確認,補液 2 呼吸口,封口の点検 3 端子,導体,ボルト類の腐食の有無確認 4 架台,電槽の亀裂,破損の有無確認 5 電解液の濁りの有無確認 6 清掃,さびの除去 7 締め付けねじ類の点検,増し締め 2. 特性の確認 1 浮動充電電圧の確認 2 各単電池の電圧確認 3 電解液比重測定 4 電解液温度測定 別 表 8 点 検 項 目 [蓄電池・MSEタイプ] 点検対象 1. 外観点検 点 検 項 目 1 電槽,蓋などの亀裂,変形の有無確認 2 漏液の有無確認 3 腐食の有無確認 4 清掃,さびの除去 5 締め付けねじ類の点検,増し締め 2. 特性の確認 1 浮動充電電圧の確認 2 各単電池の電圧確認 一 般 仕 様 書 (適用) 第1条 第2条 1 この仕様書は,中央病院内に設置してある設備の点検整備及び修繕工事 に適用する。 2 設計図書及び特記仕様書に記載された事項は,その仕様書を優先する。 3 この仕様書の第3条以降「工事」は「点検整備」に読みかえることがで きるものとする。 1 点検とは,設備の異常現象や故障の有無の発見,機能の良否の判定の為 実施する巡視,計測,作動テスト及びそれに対する処置方法の判定並びに その記録をいう。 2 整備とは,故障予防のため叉は,点検による判定の結果,機能保持及び 復帰のために実施する清掃,調整,給油脂,修理,部品交換等の作業及び その記録をいう。 3 監督員とは,中央病院職員の監督者をいう。 4 指示とは,発注者側(以下「甲」という。)の発議により監督員が請負 人(以下「乙」という。)に対し,監督員の所掌事務に関する方針,基準, 計画などを示し実施させることをいう。 5 承諾とは,乙側の発議により乙が監督員に報告し,監督員が了解するこ とをいう。 6 (提出書類) 第3条 協議とは,監督員と乙が対等の立場で合議することをいう。 乙は,別紙1に掲げる書類を提出しなければならない。 (疑義の解釈) 第4条 点検内容等に,疑義を生じた場合の解釈及び点検の細目については,当 該点検を担当する監督員の指示に従わなければならない。 (関係法令等) 第5条 乙は点検にあたり,点検に関する諸法規その他諸法冷を尊守し,点検の 円滑なる進捗をはかるとともに,諸法冷の運営,運用は,乙の負担と責任 において行わなければならない。 (関係官公庁への許認可) 第6条 1 点検に必要な関係官公庁,その他の者に対する諸手続は,乙において処 理しなければならない。 2 関係官公庁,その他の者に対して交渉を要するとき,または交渉を受け たときは,遅滞なくその旨を監督員に申し出て協議するものとする。 (施設の保全) 第7条 既設構造物を汚染し,またはこれ等に損傷を与えたときは,乙の責任で 復旧しなければならない。 (資格を必要とする作業) 第8条 資格を必要とする作業は,それぞれの資格を有する者が施工しなければ ならない。 (物品等の管理義務) 第9条 点検終了までの物品等の保管責任は乙とする。 (点検終了後の処理) 第10条 点検が終了したときは,乙は速やかに不要材料及び仮設物等を処分叉は 撤去し,清掃しなければならない。 (安全管理) 第11条 1 2 乙は,点検施工にあたっては,常に細心の注意をはらい,労働安全衛生 法並びに関係法令等を尊守し,病院関係者及び作業員の安全をはからなけ ればならない。また事故等が発生した場合は,速やかに監督員に報告する とともに,乙の責任をもって処理する。 点検中は,所要の人員を配し,作業場所の整理,整頓及び保安に努めな ければならない。 重要な工作物に接近して点検を施工する場合は,あらかじめ保安上必要 な処置,及び緊急時の応急処置及び連絡方法等について,監督員と協議し これを厳守しなければならない。 3 (現場管理) 第12条 1 2 (施工管理) 第13条 (工程管理) 第14条 (事前調査) 第15条 点検場所の秩序を保つとともに,火災,盗難等の事故防止に必要な処置 を講じなければならない。 点検場所へ一般の立入りを禁止する必要がある場合は,監督員の承諾を 得て,その区域へ適当な柵等を設けるとともに,立入禁止の標示をしなけ ればならない。 危険物等を持ち込む場合は,あらかじめ監督員に使用計画書を提出しな ければならない。 乙は,点検中の写真を撮影し,点検終了後報告書と共に提出しなければ ならない。 乙は,進捗状況について注意し,予定の点検工程表と実績を比較検討し て点検の円滑な進行をはからなければならない。 乙は,点検に先立ち,現地の状況,関連設備,その他について綿密な調 査をし,十分実情把握の上着手しなければならない。 (支給品及び貸与品) 第16条 1 乙は,支給材料及び貸与品について,受払い状況を記録した帳簿を備え 付け,常にその残高を明らかにしておかなければならない。 2 乙は,点検作業終了時には支給品清算書を監督員に提出しなければなら ない。 (現場発生品の取扱い) 第17条 点検作業によって生じた現場発生品は,現場発生品調書を作成し,監督 員の指定する場所で引き渡さなければならない。 (休診日叉は夜間における作業) 第18条 乙は,点検作業の都合上休診日,叉は夜間に作業を行う必要がある場合 はあらかじめ監督員に届け出なければならない。 (検査) 第19条 1 2 乙は,点検作業終了後指定報告書をもって,監督員の検査を受けなけれ ばならない。 検査に必要な費用等はすべて乙の負担とする。 (別 紙 1) 番 号 書類名 提出部数 提 出 期 限 備 考 1 現場代理人届 点検作業工程表 2 契約後速やかに 様式なし 2 事故発生報告書 2 そのつど 〃 3 点検作業報告書 1 完了時速やかに 〃 4 点検作業写真帳 1 〃 5 請求書類 1 〃 6 その他書類 1 必要と求めたとき
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