Googleマップと連携したページを 手軽に作成する

Part 2
Part2
UI 編
UI 編
Google マップと連携したページを
手軽に作成する
Part1▶イントロダクション
2
山田祥寛
Gmap3 は jQuery プラグインの一種で、Google
Part2 ▶UI 編
マップの機能を簡単に呼び出すための機能を提供
します。Google マップの標準 API である Google
Maps API の薄いラッパーのようなライブラリで
す。もちろん、Google Maps API を直接に利用
しても構いませんが、Gmap3 を利用することで、
jQuery の コ ー ド か ら よ り シ ン プ ル な コ ー ド で
Google マップを操作できます。
名 称 Gmap3
分 類 UI
Part3 ▶スマートフォン編
URL
http://gmap3.net/
関連ファイル jquery-1.9.0.js、gmap3.min.js
▲ Gmap3 で生成した地図
Part4 ▶小ネタ編
たとえばリスト 002-01 は、Gmap3 で Google
タを指定することで、地図の表示を設定したり、
マップを表示する例です。Gmap3 を利用する
マーカーや図形を追加していくのが Gmap3 の
には、❶のように Google マップを表示するた
基本です。まず、最低限の地図を表示するには、
めの領域を用意しておきます。style 属性で
map パラメータを設定します。
height/width プロパティを指定することで、
map パラメータには、入れ子で Google.maps.
この値がそのまま地図の高さ/幅となります。
MapOption オブジェクト* 1 のプロパティを指
あとは、この領域に対して gmap3 メソッド
定します。サンプルでは最低限、中心座標
(緯度、
を呼び出すだけです。構文は、以下のとおり
経度)
とズーム率
(0∼21。大きくなるほど拡大)
です。
を設定しています。中心座標の緯度、経度には
Part5 ▶フレームワーク編
$(マップを表すセレクタ).gmap3(
{ パラメータ名: 値,... });
HTML5 の Geolocation API * 2 で取得した現在
地の座標をセットします。
地図上に線分を描画する
指定できるパラメータには表 002-01 のような
ものがあります。これらのパラメータに対して、
入れ子で Google Maps API に渡すべきパラメー
続いて、地図上に線分を描画します
(リスト
02。図 002-01)
。表 002-01 で も 見 た よ う に、
002-
Part6 ▶テスト編
表 002-01 ▶ Gmap3 プラグインの主なパラメータ
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パラメータ
概要
map
Google マップの基本設定
circle
円を描画
rectangle
矩形を描画
polyline
折れ線を描画
polygon
多角形を描画
marker
マーカーを作成
Gmap3 では図形描画のための circle、polyline、
polygon、renctangle といったパラメータを用
意 し て い ま す が、折 れ 線 を 描 画 す る な ら ば
* 1)
Google Maps API の オ ブ ジ ェ ク ト で す。詳 細 は「Google
(https://developers.
Maps Javascript API V3 Reference」
google.com/maps/documentation/javascript/
reference)を参照してください。
* 2) 現在地の座標を取得するための API です。
Google マップと連携したページを手軽に作成する
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Part1▶イントロダクション
リスト 002-01 ▶ gmap3_basic.html
Part3 ▶スマートフォン編
Part4 ▶小ネタ編
Part5 ▶フレームワーク編
polyline を利用します。
Part2 ▶UI 編
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<meta charset="UTF-8" />
<title>Gmap3</title>
<script type="text/javascript"
src="http://maps.google.com/maps/api/js?sensor=false"></script>
<script type="text/javascript"
src="http://code.jquery.com/jquery-1.9.0.js"></script>
<script type="text/javascript" src="js/gmap3.min.js"></script>
<script type="text/javascript">
$(function(){
// Geolocation APIを利用できるかをチェック
if (navigator.geolocation) {
// Geolocation APIで現在位置を取得
navigator.geolocation.getCurrentPosition(
function (pos) {
// 現在位置を取得
var current = [ pos.coords.latitude, pos.coords.longitude ];
// Googleマップを表示
$('#map').gmap3({
map:{
options: {
center: current, // 地図の中心点(現在位置をセット)
zoom: 10 // ズーム率
}
}
});
}
);
} else {
alert('ブラウザがGeolocation APIに対応していません。');
}
});
</script>
</head>
<body>
<!--Googleマップを表示するための領域を準備-->
<div id="map" style="width:500px;height:400px;"></div> ❶
</body>
</html>
図 002-01 ▶地図の指定座標に線分を描画
polyline パラメータには、入れ子で google.
maps.PolylineOptions オ ブ ジ ェ ク ト の プ ロ パ
ティを指定します。サンプルで利用しているプ
ロパティについては、コード内のコメントも合
Part6 ▶テスト編
わせて参照してください。path パラメータには、
[[ 緯度 , 経度 ],...] の配列形式で必要な数だけ折
れ線の座標を指定します。
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