かきの処理等に関する衛生条例 (目的) 第1条 この条例は、 食品衛生法

かきの処理等に関する衛生条例
(目的)
第1条 この条例は、食品衛生法(昭和 22 年法律第 233 号)その他の法令に定めがあるもののほか、か
きによる衛生上の危害の発生を防止するため、かきの蓄養、浄化、処理等について必要な規制を行い、
もって公衆衛生の向上に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) かき 食品として販売(不特定又は多数の者に対する販売以外の授与を含む。以下同じ。)の用に供
する海産の生かきをいう。
(2) 蓄養 採取した時からむき身にするまでの間、かきを一時的に水中で生存させておくことをいう。
(3) 浄化 規則で定める浄化基準に従い、かきの生理作用によって、これを清浄にすることをいう。
(4) 処理 かきをむき身にし、かつ、包装することをいう。
(5) 処理場 かきの処理を行う施設をいう。
(6) かき処理業 処理場を設け、又は処理場を使用して業としてかきの処理を行うことをいう。
(7) 処理業者 かき処理業を営む者をいう。
(浄化)
第3条 かきの採取を業とする者(以下「採取業者」という。)は、河川の流入その他の理由により海水が
汚染し、又は汚染するおそれがあると認めて知事が指定した区域から採取したかきは、浄化した後でな
ければ販売し(不特定又は多数の者に授与する販売以外の場合を含む。以下同じ。)、又は処理しては
ならない。ただし、処理業者に販売する場合は、この限りでない。
2 前項ただし書の規定により浄化されていないかきを買い受けた処理業者は、当該かきを浄化した後で
なければ、処理し、又は販売してはならない。
3 知事は、第1項の区域を指定したときは、告示しなければならない。
(蓄養)
第4条 かきの蓄養は、規則で定める清浄な海水又は人工塩水の中で行わなければならない。
(かき処理業の許可)
第5条 かき処理業を営もうとする者は、処理場ごとに、知事の許可を受けなければならない。
2 前項の場合において、知事は、当該処理場が別表に掲げる施設基準に適合すると認めるときは、許
可をしなければならない。ただし、かき処理業を営もうとする者が次の各号のいずれかに該当するときは、
同項の許可を与えないことができる。
(1) この条例又はこの条例に基づく処分に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受け
ることがなくなった日から起算して2年を経過しない者
(2) 第 12 条第1項から第4項までの規定により許可を取り消され、その取消しの日から起算して2年を経
過しない者
(3) 法人であって、その業務を行う役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの
3 知事は、第1項の許可に5年を下らない有効期間その他の必要な条件を付けることができる。
4 処理業者からその処理場を相続、売買、譲渡その他の原因に基づき譲り受け、引き続きかき処理業
を営もうとする者は、次条第1項の規定により第1項の許可を受けた者(以下「許可営業者」という。)の地
位を承継する場合を除き、新たに許可を受けなければならない。
一部改正〔平成7年条例 33 号・10 年 16 号・12 年 51 号〕
(地位の承継)
第5条の2 許可営業者について相続、合併又は分割(当該営業を承継させるものに限る。)があったとき
は、相続人(相続人が2人以上ある場合において、その全員の同意により当該営業を承継すべき相続人
を選定したときは、その者)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当
該営業を承継した法人は、許可営業者の地位を承継する。
2 前項の規定により許可営業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面を添えて、そ
の旨を知事に届け出なければならない。
追加〔平成7年条例 33 号〕、一部改正〔平成 13 年条例 25 号〕
(処理)
第6条 かきの処理は、第5条第1項の許可に係る処理場において、規則で定める処理基準に従って行
わなければならない。
2 かきは、からつきのままのものを販売する場合を除き、前項の規定により処理したものでなければ販
売してはならない。
一部改正〔平成7年条例 33 号〕
第7条 削除
削除〔平成 12 年条例 51 号〕
(廃業の届出等)
第8条 処理業者は、かき処理業を休止し、若しくは廃止し、又は処理場の主要な部分を変更したときは、
知事に届け出なければならない。
第9条 削除
削除〔平成 11 年条例 27 号〕
(手数料)
第 10 条 第5条第1項の規定による許可を受けようとする者は、申請の際、1件につき 6,750 円(更新の
場合にあっては、5,450 円)の手数料を北海道収入証紙をもって納付しなければならない。
一部改正〔昭和 51 年条例 21 号・55 年 21 号・59 年 22 号・63 年 24 号・平成4年 20 号・12 年 51 号・16 年
32 号〕
第 11 条 削除
削除〔平成 12 年条例 51 号〕
(処置命令、許可の取消し等)
第 12 条 知事は、処理業者が第3条第2項、第4条又は第6条の規定に違反した場合においては、処理
業者に対し、衛生上の危害を除去するために必要な処置をとることを命じ、又は第5条第1項の許可を取
り消し、若しくは期間を定めて営業を停止することができる。
2 知事は、処理業者が第5条第3項の規定による条件に違反した場合においては、同条第1項の許可
を取り消し、又は期間を定めて営業を停止することができる。
3 知事は、処理業者が第5条第2項第1号又は第3号に該当するに至った場合においては、同条第1項
の許可を取り消し、又は期間を定めて営業を停止することができる。
4 知事は、処理業者がその処理場につき第5条第2項の規定による施設基準に違反した場合において
は、処理業者に対しその処理場の整備改善を命じ、又は第5条第1項の許可を取り消し、若しくは期間を
定めて営業を停止することができる。
5 知事は、採取業者が第3条第1項又は第4条の規定に違反した場合においては、採取業者に対し、衛
生上の危害を除去するために必要な処置をとることを命ずることができる。
一部改正〔平成7年条例 33 号・12 年 51 号〕
(罰則)
第 13 条 第3条第1項若しくは第2項、第5条第1項又は第6条第2項の規定に違反した者は、10 万円以
下の罰金に処する。
2 前条の規定による処置命令又は処分に違反した者は、3万円以下の罰金に処する。
一部改正〔平成4年条例 20 号・12 年 51 号〕
(両罰規定)
第 14 条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業
務に関して、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の刑
を科する。
一部改正〔平成 21 年条例 15 号〕
(規則への委任)
第 15 条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
別表(第5条関係)
1 位置、構造及び面積
(1) 処理場は、衛生上支障のある場所に設けないこと。ただし、衛生上十分な対策が講じられている場合
は、この限りでない。
(2) 処理場は、それ以外の場所と壁その他衛生上支障のない方法によって区画すること。
(3) 処理場は、かきの処理量に応じた十分な広さを有すること。
(4) 処理場には、区画されたむき身作業場及びむき身洗浄包装場を設けること。
(5) むき身作業場には、かき洗浄場を設けること。この場合において、殻付きかきの置場を設けるときは、
かき洗浄場と殻付きかきの置場を区画すること。
2 床、壁、天井及び採光
(1) 処理場の床は、水たまり等のできない平滑で清掃しやすい構造とし、かつ、耐水性材料(モルタル、石
等水により腐食しにくいものをいう。以下同じ。)又は不浸透性材料(コンクリート、タイル、ステンレス鋼等
水が浸透しないものをいう。以下同じ。)で造られていること。
(2) 処理場の内壁及び天井は、透き間がなく、清掃しやすく、ちり、ほこり等がたまりにくく、かつ、結露しに
くい構造であること。
(3) 処理場のうち水を使用する場所は、その内壁の汚染を受けやすい高さまで、耐水性材料又は不浸透
性材料で腰張りを造ること。
(4) 処理場には、採光又は照明により十分な明るさが得られる設備を設けること。
3 防そ・防虫設備
処理場の窓、出入口等開閉する部分には、防そ・防虫設備を設けること。
4 洗浄設備等
(1) 処理場の適当な場所に、器具等を洗浄する設備を設けること。
(2) むき身作業場には殻付きかきの洗浄設備を設け、むき身洗浄包装場にはむき身の洗浄設備を設ける
こと。
(3) 処理場には、従業員が使用しやすい場所に、専用の流水受槽式手洗い設備(流水式手洗い設備で水
を受ける槽があるものをいう。以下同じ。)を設けること。
5 設備の数、大きさ、構造及び材質
(1) 処理場には、かきの処理量に応じた数及び大きさの機械器具、容器その他の設備を設けること。
(2) 機械器具及び容器のかきに直接接触する部分は、洗浄及び殺菌のしやすい耐水性材料又は不浸透
性材料で造られていること。
6 移動し難い設備の配置
移動し難い機械器具、容器その他の設備は、作業、清掃又は洗浄をしやすいように配置されていること。
7 器具等の保管設備
器具及び容器包装を衛生的に保管する設備を設けること。
8 給水設備
(1) 処理場には、飲用に適する水を供給できる設備を設けること。この場合において、水道法(昭和 32 年
法律第 177 号)第3条第2項に規定する水道事業により供給される水(以下「水道水」という。)以外の水を
使用するときは、除菌又は殺菌装置を設けること。
(2) 処理場には、かきの処理に使用する規則で定める清浄な海水又は人工塩水を十分供給できる流水式
の設備を設けること。
(3) 処理場には、むき身の仕上げ洗浄用に水道水以外の水を使用する場合は、その殺菌設備を設けるこ
と。
9 排水設備
処理場から排出される汚水等を処理するための設備を設けること。ただし、終末処理場のある下水道
に汚水等を直接流出させる場合は、この限りでない。
10 廃棄物処理及び便所
(1) 運搬しやすく、汚液及び汚臭の漏れない構造で、十分な容量の廃棄物を入れる容器を備えること。
(2) 廃棄物を処理場の外に保管する場合は、衛生的に保管できる設備を設けること。
(3) 貝殻を保管する場合は、区画された場所を設けること。
(4) 施設には、衛生上支障のない場所に、利用者の数に応じた便所を設けること。
(5) 便所には、使いやすい位置に、流水受槽式手洗い設備を設けること。
追加〔平成 12 年条例 51 号〕