PDF:12820KB

3 優良事例の選定について
平成26年度に「地域発 元気づくり支援金」の交付を受けて実施された事
業のうち、着眼点や他地域への波及効果などが特に優れ、多くの皆様にご紹
介したい事業を選定しました。
○選定事業数
元気
46事業
○優良事例選定の主なポイント
・地域のニーズを的確に捉え、地域の元気づくり創出効果が大きいこと
・実施方法などに、他にはない創意工夫があり、モデル性が高いこと
・他の地域で実施した際も同様の効果が期待できるなど、高い波及効果
があること
【知事表彰について】
優良事業に選定された事業のうち、魅力あふれる地域の元気づくりに特に
貢献した事業を、知事表彰事業として選定しました。
○選定事業数
10事業〈県内10地域ごとに1事業ずつ選定〉
– 53 –
地域発 元気づくり支援金
事例の選定にあたっては、県内10地域に設置されている「地域発
づくり支援金 地域選定委員会」からご意見をいただいています。
4
優良事例の紹介【46事業】
※赤色は「地域発 元気づくり大賞」受賞団体、緑色は「知事表彰」受賞団体を表す。
※赤色は 「地域発 元気づくり大賞」 受賞団体、 緑色は 「知事表彰」 受賞団体を表す。
(1)地域協働の推進に関する事業 【4事業】
地方
事務所
事業
タイプ
事
業
名
事業実施団体
(1) 地域協働の推進に関する事業 【4事業】
諏 訪
ソフト すわしかプロジェクト事業
ソフト
地方
事業 夜の観桜会事業
木 曽
ハード
事務所 タイプ
すわしかプロジェクト(諏訪市)
事 業 名
掲載
ページ
57
大桑元気な会(大桑事業実施団体
村)
掲載
58
ページ
北 信
ソフト 「ばら」を題材とした特産物を使った地域活性化イベント事業
公益社団法人 中野青年会議所(中野市)
59
北 信
ソフト 秘境秋山郷素朴な観光おもてなし事業
信越秋山郷会 (事務局)栄村商工観光課
60
諏 訪 ソフト すわしかプロジェクト事業
すわしかプロジェクト (諏訪市)
ソフト
夜の観桜会事業
大桑元気な会 (大桑村)
ハード
(2)保健、医療、福祉の充実に関する事業 【5事業】
「ばら」 を題材とした特産物を使った地域活性 公益社団法人 中野青年会議所 (中野
北 信 ソフト
化イベント事業
市)
地方
事業
木 曽
事務所
事
タイプ
業
名
事業実施団体
北 信
ソフト
秘境秋山郷素朴な観光おもてなし事業
信越秋山郷会 (栄村)
ソフト
諏 訪
障がいがあってもだれでも生活し働いて学ぶ地域の学校づくり 八ヶ岳南の学校(富士見町)
小
ソフト 健康づくり事業「プラス10ミニッツ」「健康マイレージ」
(2)
福祉の充実に関する事業 【5事業】
長 野保健、
ソフト医療、
長野市障害福祉サービス活用ガイドアプリ制作事業
58
59
掲載
ページ
60
61
ハード
上
57
東御市健康保健課
62
特定非営利活動法人 ヒューマンネットながの(長野市)
63
「障害のある車椅子の子どもを持つ親のためのガイドブック」発行
ソフト
事業 事業
事 業 名
えんがわ(千曲市)
64
長 野
地方
掲載
事業実施団体
事務所 タイプ
ページ
北 信
ソフト 「お父さんの読み聞かせ」講演会と実践発表
おはなし♡びっくりばこ(おとこぐみ)(中野市)
65
ソフト 障がいがあってもだれでも生活し働いて学ぶ地
諏 訪
八ヶ岳南の学校 (富士見町)
61
ハード 域の学校づくり
健康づくり事業 「プラス 10 ミニッツ」 「健康マイ
(3)教育、文化の振興に関する事業 【11事業】
上 小 ソフト
東御市
62
レージ」
地方
事業
掲載
事 業 名
事業実施団体
事務所 タイプ 長野市障害福祉サービス活用ガイドアプリ制作 特定非営利活動法人 ヒューマンネットな ページ
長 野 ソフト
63
(長野市)
佐 久
ソフト 語事業
りのおもてなし
佐がの
久昔ばな
し大学再話研究会(佐久市)
66
「障害のある車椅子の子どもを持つ親のための
長 野
佐 久 ソフト
ソフト 〝跡部踊り念仏〟の保存・伝承事業
跡えんがわ
部踊り念仏保(千曲市)
存会(佐久市)
664
7
ガイドブック」 発行事業
上 小
ソフト 外国人住民と日本人住民の野外交流・親睦イベント
上おはなし♡びっくりばこ
田市多文化共生推進協会(上田(おとこぐみ)
市)
68
(中
北 信 ソフト 「お父さんの読み聞かせ」 講演会と実践発表
65
野市)
上伊那
ソ フ ト 人形芝居「切竹紋次人形」再興事業
中川人形保存会(中川村)
69
下伊那
ソフト 丘のみちしるべを活用した地域学習推進事業
新・丘のみちしるべ編集委員会(飯田市)
(3) 教育、 文化の振興に関する事業 【11事業】
下伊那
ソ フ ト 飯田市三穂地区伊豆木人形保存継承事業
伊豆木人形ク ラブ(飯田市)
地方
事業
木 曽
ソフト 王滝自然学校事業「おうたき事 業 名
やまのこキャンプ」事業
事務所 タイプ
「木曽のポーは100歳!」
木 曽
ソフト
北安曇
ソフト 塩の道コミュニティエリア再生事業
長 野
ソフト
71
NPO法人自然科学研事業実施団体
究所(王滝村)
佐 久 ソフト 木曽森林鉄道ボールドウィン号100周年記念イベント事業
語りのおもてなし
佐 久 ソフト〝跡部踊り念仏〟の保存 ・ 伝承事業
「全国高校生合同販売からはじまる長野モデル若者づくり事業」
(デパートサミット事業)
70
掲載
72
ページ
上松町観光協会
73
一般社団法人縁家(大町市)
74
長野県商業教育研 究会(長野市)
75
佐久昔ばなし大学再話研究会 (佐久市)
跡部踊り念仏保存会 (佐久市)
外国人住民と日本人住民の野外交流 ・ 親睦イ
上
小 ソフト
(上田市)
北 信
ソフト 日ベント
本の伝統芸能に 学ぶ事業
飯上田市多文化共生推進協会
水岳北地区教育長会(野沢温泉 村)
ソフト
上伊那
人形芝居 「切竹紋次人形」 再興事業
中川人形保存会 (中川村)
ハード
66
67
768
6
69
(4)安全、安心な地域づくりに関する事業 【1事業】
下伊那
ソフト
丘のみちしるべを活用した地域学習推進事業
地方
事業
事務所
タイプ
事
業
名
下伊那
ソフト
佐 久
ソフト 佐飯田市三穂地区伊豆木人形保存継承事業
久地域の生活を支える地域防災力の向上事業
新・丘のみちしるべ編集委員会 (飯田市)
事業実施団体
(飯田市)
長伊豆木人形クラブ
野LP協会佐久支部(佐久市
)
王滝自然学校事業 「おうたき やまのこキャン
NPO 法人自然科学研究所 ( 王滝村 )
プ」
(5)環境保全、景観形成に関する事業 【4事業】
「木曽のポーは100歳!」 木曽森林鉄道ボー
木 曽
ソフト
上松町観光協会
地方
事業
ルドウィン号100周年記念イベント事業
事 業 名
事業実施団体
事務所 タイプ
ソフト
ソフト
地域協働による複合的観光客顧客満足度向上3ヵ年計画
白一般社団法人縁家
樺湖景観美化推進委員会 (大町市)
諏 訪
北安曇
ハード 塩の道コミュニティエリア再生事業
ハード
ソフト
下伊那
里「全国高校生合同販売からはじまる長野モデル
山整備、環境づくり事業
生東森の会(松川町)
長 野 ハード
ソフト
長野県商業教育研究会 (長野市)
若者づくり事業」
(デパートサミット事業)
松 本
ソフト 水芭蕉公園景観及び水芭蕉保全事業
みどり湖水芭蕉の会(塩尻市)
木 曽 ソフト
ソフト
北 信
タルの郷づくり事業
北安曇 ソフト ホ日本の伝統芸能に学ぶ事業
白飯水岳北地区教育長会
馬乗鞍ホタルの会(小谷村)
ハード
– 54 –
(野沢温泉村)
70
掲載
ページ
771
7
72
73
掲載
ページ
774
8
79
75
80
876
1
(4) 安全 ・ 安心な地域づくりに関する事業 【1事業】
地方 事業
事務所 タイプ
佐 久 ソフト
事 業 名
事業実施団体
佐久地域の生活を支える地域防災力の向上事
長野 LP 協会佐久支部 (佐久市)
業
掲載
ページ
77
地方 事業
事 業 名
事業実施団体
事務所 タイプ
ソフト 地域協働による複合的観光客顧客満足度向上
諏 訪
白樺湖景観美化推進委員会 (茅野市)
ハード 3ヵ年計画
ソフト
下伊那
里山整備、 環境づくり事業
生東森の会 (松川町)
ハード
松 本 ソフト 水芭蕉公園景観及び水芭蕉保全事業
北安曇
ソフト
ホタルの郷づくり事業
ハード
掲載
ページ
78
79
みどり湖水芭蕉の会 (塩尻市)
80
白馬乗鞍ホタルの会 (小谷村)
81
(6) 産業振興、 雇用拡大に関する事業
ア 特色ある観光地づくり 【8事業】
地方 事業
事務所 タイプ
事 業 名
事業実施団体
「なつまち」 を使ったアニメコンテンツツーリズ
なつまちおもてなしプロジェクト (小諸市)
ム事業
星空満喫都市 SAKU BLOOM イルミネーショ
佐 久 ソフト
SAKU BLOOM実行委員会 (佐久市)
ン2014
信濃路てくてく (旧まちミュー諏訪) (富
諏 訪 ソフト まちミュー諏訪 フットパスの楽校事業 3
士見町)
公益社団法人 諏訪圏青年会議所 (諏
諏 訪 ソフト 諏訪湖よさこい
訪市)
佐 久 ソフト
諏 訪 ソフト 「上諏訪温泉朝市」 実施事業
上諏訪温泉朝市の会 (諏訪市)
富士見台エコトレッキング委員会 (阿智
村)
YAMAKOI ・ 穂高山麓に熱気と活力をもた
松 本 ソフト YAMAKOI (ヤマコイ) プロジェクト
らす会 (安曇野市)
地域の特性を活かした自転車イベント立ち上げ 北アルプス山麓グランフォンド実行委員
北安曇 ソフト
事業
会 (大町市)
下伊那 ソフト 阿智村セブンサミット事業
掲載
ページ
82
83
84
85
86
87
88
89
イ 農業の振興と農山村づくり 【1事業】
地方 事業
事 業 名
事業実施団体
事務所 タイプ
ソフト 21世紀のおやき作り ~粉を活かした元気な
松 本
上生坂 夢の里山の会 (生坂村)
ハード 村づくり~
掲載
ページ
90
ウ 森林づくりと林業の振興 【1事業】
地方 事業
事 業 名
事務所 タイプ
ソフト
森集人プロジェクト
下伊那
ハード
– 55 –
事業実施団体
掲載
ページ
いいだ自然エネルギーネット山法師 (飯
田市)
91
地域発 元気づくり支援金
(5) 環境保全、 景観形成に関する事業 【4事業】
エ 商業の振興 【2事業】
地方 事業
事務所 タイプ
事業実施団体
掲載
ページ
上 小 ソフト 真田十勇士 de 街歩き 魅力発信事業
信州上田城下町ウォーキング実行委員
会 (上田市)
92
諏 訪 ソフト 得する街のゼミナール 「まちのゼミ」
茅野商工会議所 (茅野市)
93
事 業 名
オ その他 (産業振興、 雇用拡大) 【6事業】
地方 事業
事務所 タイプ
事 業 名
事業実施団体
諏訪圏移住交流推進事業連絡会 (諏訪
市)
駒ヶ根市の鉄道 100 年地域活性化事業
実行委員会
諏 訪 ソフト 諏訪圏移住交流推進事業
上伊那 ソフト 駒ヶ根市の鉄道 100 年記念事業
ソフト
こまち (駒街) バル
駒ヶ根商工会議所青年部 (駒ケ根市)
ハード
ソフト けもかわプロジェクトを通じた有害鳥獣の皮革
下伊那
泰阜村
ハード 等の活用と地域活性化事業
「もう一度働きたい!女性のための働く準備講
松 本 ソフト
ココノチカラ松本支部 (松本市)
座」 プレ ・ キャリアプログラム
ソフト
北安曇
食用ほおずきによる地域特産品づくり事業
白馬サンサン会 (白馬村)
ハード
上伊那
掲載
ページ
94
95
96
97
98
99
(8) その他地域の元気を生み出す地域づくりに資する事業 【3事業】
地方 事業
事務所 タイプ
上 小 ソフト
事 業 名
事業実施団体
美ヶ原トレイルラン&ウォーク in ながわ/後夜 美ヶ原トレイルラン&ウォーク in ながわ大
祭
会実行委員会 (長和町)
松 本 ソフト おみごと!デゴイチ修復事業
北安曇
ソフト
恋人の聖地を活用した地域の元気づくり事業
ハード
– 56 –
掲載
ページ
100
麻績村
101
大町市定住促進協働会議 (大町市)
102
(1)地域協働の推進
すわしかプロジェクト事業
事
業
内
容
○諏訪6市町村で有害獣として捕獲されたニホンジカの
皮でなめし革を作成し、雌雄や年齢の違いで大きさや
厚さ、柔軟性が大きく異なることが分かった。
○そのなめし革を使って加工品を試作し、シカ革の特徴を
生かせる製品を研究した。また、シカ革の大口需要者を
開拓し、なめし革を売却した。さらに、シカ革製品づく
りを事業化したい福祉施設が今後、事業でつくっていき
たい製品の試作を行った。
【
事
業
なめし皮・試作品の展示 】
効 果
○シカ革はオスとメスで大きさ・厚さが大きく異なり、なめし加工と試作品製作を並行して進めたこと
でオス革は大物製品、メス革は小物製品に向くことが分かった。柔らかく軽くて丈夫というシカ革の
特徴をよく生かせるのはメス革であると分かった。
○すわしかプロジェクトを進めるきっかけとなった東京のレザーファッション企業からのオファーに
対し、今後のビジネスモデルとなる革の供給を行うまでに至った。
○シカ革製品づくりを事業化したいという福祉施設が現れ、今後、施設でつくっていきたい製品の試作
を行った。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○原料となる皮や角はあくまで野生のシカから得られるものであり、捕獲した個体が欲しい革の品質を
持っているとは限らず、小さい、傷がある、オスとメスで厚さが違うなど同じ品質の革が思うように
手に入らないことが分かった。需要家にはできる限り品質のよい革を供給したいが、あくまで肉の副
産物であること、また、残渣の減量化という地域の課題解決への貢献にも繋がっていることをPRし、
理解してもらいながら革や角の活用を普及していきたい。
○シカ捕獲個体の資源活用による残渣の減量化を図るため、肉・皮ともに大口のオーダーにも供給でき
る体制づくり、需要家開拓を継続させる。オファーのあった地域の需要家や新たな需要家とともに料
理や製品を諏訪地域の特産品にする取り組みを進め、諏訪に行けばおいしいシカ肉料理が食べられ、
革や角を使った製品が手に入るというイメージを定着させたい。
【選定のポイント】
肉・皮の製品化により需要が高まり業として成り立つことで、捕獲意欲の高まりによる駆除の促
進や、残渣の減少による環境への負荷の軽減が期待される。
団体名
連絡先
すわしかプロジェクト(諏訪市)
諏訪地方事務所林務課
電話 0266-57-2919
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 57 –
ソフト事業
473,258円
317,000円
地域発 元気づくり支援金
取組に至る背景・事業の目的
○諏訪地域で農林業に大きな被害を及ぼしている有害獣のうち最も駆除数の多いニホンジカの食肉利
用は駆除数の 16%程度にとどまっているうえ、1 頭のうち食用となる部分は少量に限られ、大部分を
残渣として廃棄している。
○この残渣のうち皮や角を加工品などに有効活用することで残渣廃棄量の削減を図り、狩猟者の負担、
環境への負荷を軽減したい。当事業は、市町村の枠を越えた複数の民間解体処理施設との協働による
取組みであり、諏訪地域のニホンジカ駆除の効率を高めることが期待される。
(1)地域協働の推進
夜の観桜会事業
取組に至る背景・事業の目的
大桑村内に点在する観光資源の活用法のモデルと位置付け、村内各所にある花を活用した複合
的な観光の推進に対する地域住民の協働と資源活用の機運を盛り上げる契機とし、併せて村の知
名度向上に資することを目的とした。具体的には、見頃になっている樹齢 30 年程度の八重桜並
木の利用を考えた。
木曾地方ではこれまでに規模の大きな夜桜イベントは行われておらず、また八重桜は開花期が
遅いので、ゴールデンウイーク入りの頃に開催できる他所にはない特徴をアピールできる行事に
なることを期待した。
また、本事業終了後も毎年のイベントとしての定着を目指すこととした。
事
業
内
容
大桑村スポーツ公園内の八重桜並木(約 70 本、150m)を
利用して 2 日間にわたり夜桜まつりを行った。本事業は平成
24 年度から 3 年間で行われたものであり、最終年度の本年
は、それまでに蓄積した資材の不足分の投光器等を補充して
より明るくした桜のライトアップ(20W 相当 LED ライト 50
個)を行うと共に、村内飲食業者による出店(7 店)や文化
団体等(8 団体)に出演を依頼して雰囲気を盛り上げた。ま
た本事業は他所との差別化を目的に写真のようなかがり火
(20 台)と夜桜の競演を狙ってもおり、かがり火用の多量
の薪割りや木製ベンチ作製の事前作業を 54名の会員が手分
けして行った。また、祭りの前後 1 週間、飾り付けた提灯
100 個に灯りを点した。
事
業
【水面に浮かぶ夜桜とかがり火】
効 果
・本事業は、目的欄に記したように、村内独自の観光資源を利用したイベントを恒例事業化しようとし
たものであり、本年度は 1,500 名程度の来場者で賑わった。
・会場の盛り上がりや来場者の賛辞によって、定例化に向けた手応えを確信できた。
・これまでに新聞各紙に掲載され、認知度は高まりつつあると思われる。
・労力提供は大変であったが、会員自身も楽しむことができた。
・30 年以上にわたってスポーツ公園内で開催される大桑村森の里の秋祭りと同時に開催される村内駅伝
のゴールとなるトラックや同祭りの催し物ステージ周りを花で飾ろうという提案が会員からあり、菊
の花 70 鉢程を春から育て、文字通り会場に花を添えた。これは本事業から派生した会員の意識の高揚
であり、本事業の効果である。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
・事業主体を、行政は全く関与しない会費制の住民団体として立ち上げたために、会員数の確保に苦労した。
・開始時点で、具体的な夜桜イベントのイメージを共有するために会員内で議論した。
・本事業は桜花を前提にしているので 4 月下旬には実行しなければならないという制約があり、事業採択決
定前に開催の事前準備が必要で、そのためには村当局の理解を得ることが必須条件であったが、幸いなこ
とに制度的な応援を得ることができた。
・活動を通じて会を維持するためには、夜桜イベント以外にも会員相互に知恵を出しあう必要がある。
【選定のポイント】
住民が主体となって1からイベントを立ち上げているところを評価。
会員、参加者が年々増加しており、今後の継続により、観光誘客になることを期待する。
団体名 大桑元気な会(大桑村)
連絡先 0264-55-1020 早川孝
ホームページ、メールアドレス
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 58 –
ソフト事業・ハード事業
993,000円
728,000円
(1)地域協働の推進
「ばら」を題材とした特産物を使った地域活性化イベント事業
取組に至る背景・事業の目的
「バラまつり」の開催など地域ブランドとしてばらのイメージは定着しつつあるが、ばらに関する
特産品は少ないことから、新たな特産品の発掘をおこなう。
業
内
容
地域発 元気づくり支援金
事
○「ばらかるた」の制作
・なかのバラまつり期間中(H27.6.1~6.22)に、中野市及び
山ノ内町を中心に
読み札を募集したところ、634 件(うち
小学生 364 件、中学
生 212 件、一般 58 件)の応募があった。
・選考した読み札は、中野青年会議所 45 周年記念式典において
表彰をおこなった。
・制作した「ばらかるた」は中野市・山ノ内町の全小・中学生、
高校生に地域ブランドの教材として配布。
○ジャンボばらかるた大会の開催
・日 時
平成 27 年6月 15 日(日)
・場 所
なかのローズタウン(中野陣屋前広場)
・参加者
21名
事
業
【 ばらかるた 】
効 果
○「ばらかるた」を地域住民と協働で制作することで、ばらに
対する関心が高まり、「中野市・山ノ内町の住民=ばらに詳しい」
を一つの地域ブランドとして、誇りを持って全国に発信できると
考える。
○「ばらかるた」を配布した小学校では教材として扱っていただい
ているが、自分達が応募したかるたが教材として手元に届いたこ
【 ジャンボかるた大会の様子 】
とで子どもたちのばらへの興味が更に深まったと思われる。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○子どもから大人まで幅広い年齢層で参加しやすい、また、家庭においても使用しやすい題材として「か
るた」を制作した。制作後も家庭内、地域で愛される遊びであることもポイントである。
○地域住民の意識の向上に伴い、地域への愛着、誇り、郷土愛を高められるように取り組んでいきたい。
【選定のポイント】
次代を担う世代への意識付けとして小中学生と地元住民が協働で制作したことは着眼点が個性的
であり、若年層の知識が更に深まったものと評価できる。また、中野市のみならず山ノ内町へのア
プローチも、広く地域ブランドとして意識が向上されるものと期待する。
団体名 公益社団法人 中野青年会議所(中野市)
電 話 0269-26-3412
ホームページ http://www.avis.ne.jp/~jcnakano/
– 59 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト事業
1,636,120円
1,226,000円
(1)地域協働の推進
秘境秋山郷素朴な観光おもてなし事業
取組に至る背景・事業の目的
長野・新潟県境に位置する秋山郷には、厳しい風土ゆえの独特の生活習慣や文化が息づいており、
かつては「秘境の地」として名を馳せたが、新潟県中越地震、豪雪、長野県北部地震と相次ぐ自然災
害に見舞われ観光客が激減し、また住民の高齢化や後継者不足もあり地域の活力が失われつつある。
そこで、長野県北部地震により活動を休止していた秋山郷の民宿・旅館等の関係者が中心となって
行ってきた「秋山郷観光振興に関する意見交換会」を改め、平成 25 年 11 月に「信越秋山郷会」を設
立。昔ながらの素朴なおもてなしと新たな観光資源の発掘を目指し秋山郷の振興を図った。
事
業
内
容
○秋山郷総合ガイドブックの作成
県境をまたいだ秋山郷の総合的なガイドブックが無かったため、
地元住民が中心となり編集し「信越秋山郷探訪案内帳」を 30,000 部
作成、宿泊施設や観光案内所のほか平成 27 年3月に開業した北陸新
幹線飯山駅に配布した。
○名物料理コンテストの実施
伝統料理や郷土食などその土地でなければ食べられないものに
スポットを当てた食のコンテストを実施、44 点の応募があった。
(うち新潟県 29 点、長野県 13 点、県外から 2 点)
○名物料理講習会の実施
長野県が開発した特産品「信州サーモン」を名物料理として
開発するため、料理関係者、宿泊施設関係者等を集め研究した。
【秋山郷総合ガイドブック】
○栃の実キーホルダーの作成
かつて秋山郷では貴重な食料の一つであった栃の実を、秋山郷
を訪れた証として観光客に記念品として提供するため、キーホル
ダーを作成した。
事
業
効 果
【名物料理コンテスト】
○これまで栄村と津南町がそれぞれガイドブックを作成していたが、行政の枠を超え両町村を一体化
し「信越秋山郷」として紹介したことにより、訪れた人にとって見やすい、使いやすいガイドブッ
クとなった。
○食のコンテストには地域外からの応募も多数あり、また平成 26 年に認定された「苗場山麓ジオパ
ーク」にちなんだ名称の応募作品があるなどジオパークのPRにも貢献した。
○食のコンテスト最優秀作品については宿泊施設等において試験的に販売を始めており、新たなお土
産品として販売拡大を進めている。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○ガイドブックの編集にあたり、住民参加のワークショップを数回開催したところ、住民の観光資源
への意識向上、ガイドの育成等につながった。
【選定のポイント】
県境をまたいだ観光連携が進み、住民参加のガイドブックづくりや名物料理講習会など観光地とし
ての郷土に対する愛情とプライドを感じる事業であり、更なる発展が期待できる。
団体名
信越秋山郷会(栄村)
(事務局)栄村商工観光課
連絡先 0269-87-3333
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 60 –
ソフト事業
2,744,248円
2,018,000円
(2)保健、医療、福祉の充実
障がいがあってもだれでも生活し働いて学ぶ地域の学校づくり
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
〇障がいのある人々による特産物の栽培、地域住民の参加も呼び掛けた陶芸・木工教室、展覧会、
コンサートなどの実施。
・富士見町の特産物、えごま・ルバーブなどの栽培、草取り、収穫。
4 月~11 月
・芸術家たちの絵画の展覧会。8 月 4 日~8 月 30 日。
・養護学校卒業生たちの絵画展。11 月。
・地元音楽愛好家のコンサート。11 月 16 日。
120 名参加。
・木工教室。12 月 20 日、1 月 24 日、2 月 7 日、
2 月 7 日、3 月 14 日、5 回開催。30 名参加。
〇『長野県政出前講座』を木工教室に合わせて開催。
長野県や地元富士見の森林の特徴や環境問題について
考える機会となり、自分たちが森林を大切にしながら
木材を活用することの大切さを学んだ。
【 木工教室の様子 】
事 業 効 果
〇支援金を活用し、陶芸教室や木工教室などを開催して、障がいのある人々と地域住民との交流がで
きた。その交流を通して地域住民の障がいに対する理解や意識が高まった。木工教室では参加者よ
り、「いろいろ教えてもらって製品を作ったが、障がいのある人とは思えない。自分の意識が変わ
った」という感想などを聞くことができて大変良かった。
○この活動が地域の関心を呼び、高齢者や地域住民の参加が増え、地域活性化の一助となった。
○障がいのある若者の雇用促進と就労支援に取り組み、離職者がチャレンジして再就職できた。
○障がいのある人々を支援し、活動に参加しようというボランティアが増えた。
○障がいのある人々を就労体験や職場実習で受け入れる事業所や場所が増えた。
○地域住民が普段から活動拠点を利用したり、野菜や米などを提供して下さったり、地域の一つの居
場所として認識され、大変ありがたいことである。 まる
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○障がいのある人々と地域住民との交流をどのように進めたらいいか考え、特産物の栽培を通して共
に畑で汗を流す活動、陶芸・木工教室、コンサート、絵画展などで楽しみながら触れ合う活動を取
り入れたことが工夫した点である。
○障がいのある人の再雇用は、なかなか難しく、職場実習先や就職先を見つけることに苦労するが、
これまでの活動を通して知り合った事業所より採用の話があるたびに皆で喜び合っている。
○私共団体の活動拠点が多くの人々にとって必要で、有意義な場所と評価されてきたが、古くて大き
な建物のため費用がかなり掛かり、私共団体では、維持管理が難しいことが大きな課題である。
〇地域住民と障がいのある人々が共に活動するために、私共が架け橋になり、地域住民にとっても楽
しい居場所づくり、地域の活性化につながる拠点づくりを継続して取り組みたい。
【選定のポイント】
各種講座や機器の整備により障がい者が住民とともに様々な体験をすることで、住民への理解促
進や就労支援が期待される。
団体名
連絡先
八ヶ岳南の学校(富士見町)
諏訪郡富士見町境7856-5
電話 0266-64-2933
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 61 –
ソフト・ハード事業
1,238,571 円
877,000 円
地域発 元気づくり支援金
〇養護学校を卒業して就職したものの、数年で仕事が合わなくて悩んだり、職場の人間関係に躓いた
りして、離職する人が増えている。中には、引きこもったり、心の病にかかったりして深刻な場合
もあり、差別や偏見などさまざまな社会問題が背景にある。
〇このような卒業生たちが、働く意欲を失わず、体力をつけて再就職するために、富士見町の畑を借
りて、地元の特産物を栽培したり、居場所や学ぶ場所を用意したりして、就労支援・相談支援を行
うことが目的である。
○この活動が、若者や障がい者の社会参加とその人たちを支える地域住民と地域の活性化につながる
ことも目的である。
(2)保健、医療、福祉の充実
健康づくり事業「プラス 10 ミニッツ」「健康マイレージ」
取組に至る背景・事業の目的
市民の健康づくりへの意識づけを図り、市民一人ひとりの健康づくりを推進することを目的と
する。①健康づくりに関心を持つ人の拡大を図る、②身近な身体活動を実践する人の拡大を図る、
③特定健診受診者を増やす。
事
業
内
容
「今よりもほんの少しだけ体を動かす」などをスローガン
に掲げ、①健康マイレージ事業:健康づくりのための対象
事業参加毎にポイントを貯め、景品がもらえる、②プラス
10 ミニッツ事業:ポールを使ったウォーキング教室、健康
づくり講演会を実施。市民と一緒にウォーキングマップを
作成。
・健康マイレージ事業 6月~3月まで実施
・ポールウォーキング教室開催 8回
・レンタルポールの設置 市内7ヵ所(100 セット)
・健康づくり講演会開催 1回
・ウォーキングマップ作成 2地域で5箇所
事
業
【ポールを使ったウォーキング教室】
効 果
健康マイレージカード所持者は 6,200 人となり、ポイント達成者は 191 人であった。健康づくり
へのきっかけのひとつとなった。
ウォーキングマップは、ウォーキング初心者の方々と一緒に歩いて作成したことにより、使いや
すい形ができた。また、新たなビュースポットを発見することもできた。
健康づくり講演会では、3日坊主にならないための心理的な工夫の話しを聞くことにより、受講
者は「実感」が大きな収穫になった様子であった。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
ウォーキングマップについて、市民と一緒にコース設定案を歩き意見交換を行いながら作成した。ま
た、健康づくり講演会では講演前にウォーキング教室を開催して実践面とメンタル面を体験する等工夫
した。
27 年度も健康マイレージ事業は継続して実施する。カードの複数枚所持を要望された方もいたため、
1人1枚以上のカード所持を可能とし、ポイント付与箇所の増等を行い、市民の身近な場所での健康づ
くりへのきっかけづくりを展開していきたい。
ポールを使ったウォーキング教室では、H26 年度に作成したマップを活用した教室を展開し、保健補
導員主催の地区毎のウォーキング教室とマップ作成を共催で行う予定。
【選定のポイント】気軽に取り組める身体活動としてウォーキングに着目し、普及周知を行うとと
もに、ウォーキングマップの作成、マイレージ事業等を実施することで、多くの市民に対して、健
康づくりへの意識付けが図られた。
団体名 東御市健康保健課
連絡先 0268-64-8883
メールアドレス
[email protected]
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 62 –
ソフト事業
2,797,740円
2,093,000円
(2)保健、医療、福祉の充実
長野市障害福祉サービス活用ガイドアプリ制作事業
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
長野市の障がい者福祉に関する情報をまとめた冊子「長野市障
害福祉サービスガイド」を、障がい者がパソコンやスマートフォ
ンで活用しやすいように、アプリの製作を行った。
作成にあたり、障がい者にどんなアプリが使いやすいかヒアリ
ング調査を行い、音声読み上げソフトへの対応や平易な表記の使
用、カテゴリ検索機能など、調査で上がった意見をアプリ製作に
反映した。
また、アプリのシステム開発は業者に委託し、ページの入力は
プログラミング講座を受けた障がい者が行った。
平成 27 年3月 14 日、障がい者や支援者をはじめ行政やマス
コミ関係者を集め完成発表会を行い、アプリ完成を迎えること
ができた。
事
業
【アプリ制作】
効 果
冊子をアプリにしたことで、パソコンやスマートフォンで場所を選ばず、指一本で閲覧することがで
きるようになった。
また、ヒアリング調査で上がった、音声読み上げソフトへの対応や平易な表記の使用、多様なカテゴ
リからの検索などの意見を反映させた機能を付与し、障がい者にとって使いやすいアプリを作ることが
できた。
冊子の存在を知らない当事者が意外に多く、知ってもらういい機会になった。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
このアプリを使って、障がい者の方たちに色々なサービスを知ってもらう学習会を行う。
また、今後「長野市障害福祉サービスガイド」の冊子の更新に伴い、アプリについても更新していけ
るように長野市と協力して取り組む。
【選定のポイント】
必要な福祉サービスの情報を入手するためのアプリを障がい者自らが製作、更新していくことで、
障がい者が必要とする情報を入手することが容易になり障がい者福祉の向上につながるとともに、ア
プリの製作に携わった障がい者が、27 年度に新しいアプリの製作を担う予定であるなど事業効果の広
がりがみられる。
団体名
特定非営利活動法人 ヒュー
マンネットながの(長野市)
連絡先 026-268-0622
ホームページ、メールアドレス
http://w2.avis.ne.jp/~hynet/
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 63 –
ソフト事業
509,177円
324,000円
地域発 元気づくり支援金
長野市で障がい者が受けられる福祉サービスは多種多様にあり、長野市障害福祉課から発行されてい
る「長野市障害福祉サービスガイド」という冊子にまとめられている。
しかし冊子の存在を知る障がい者及びその家族は少なく、知っていてもサービスの内容がまとめられ
ているだけで、必要なサービスにたどり着くまでが容易でない。
そのため、当事者やその家族が必要な情報を容易に得られるようにすることを目的として、当該冊子
のアプリの製作を行う。
【知事表彰受賞事業】
(2)保健、医療、福祉の充実
「障害のある車椅子の子どもを持つ親のためのガイドブック」発行事業
取組に至る背景・事業の目的
障がいのある車椅子の子どもの外出には困難が多く伴うが、診察などの必要に迫られてではなく、外
出を楽しみたい。安心して外出するためにトイレや駐車場、食事処などの様子を詳しく知りたい、とい
う思いから、当事者目線での情報を集めたガイドブックを作成し、広く発信することにより車椅子の子
と親の外出を促進する。
事
業
内
容
車椅子利用者やその介護者が取材に出向き、車椅子利用者が安
心して使える県内の観光や飲食店、宿泊施設などを紹介するガイ
ドブックを発行した。
ガイドブックは冊子、Web サイト、電子ブックで県内外の多
くの方に閲覧してもらえるよう制作し、発行にあたっては車椅子
利用者や介護者等が外注取材、制作者として働けるように、デザ
イン委託会社に雇用を依頼した。
発行したガイドブックは県内の下肢・体幹に障がいがある障が
い者手帳保有者宅や県内小児科・小児神経科、整形外科のある病
院、県内障がい者福祉施設、掲載店舗等へ配布した。
事
業
【ガイドブック及び Web サイト】
効 果
・当事者に必要な情報を掲載することにより、外出に対する不安感が減り、障がい者とその家族の外出
促進につながった。
・取材を行った店舗で、バリアフリー化やトイレ設備を工夫するなどの改修検討につながっており、障
がいに対する理解が深まった。
・Web サイトや SNS により、広くガイドブックを県内外に広めることができた。
Web サイト【http://kurumaisu-oyako.com/】
・事業従事者を車椅子児の親や車椅子利用者に限定し、車椅子利用者や介護者等が外注取材、制作者と
して働けるように、デザイン委託会社に雇用を依頼した。想定より応募者は少なかったが、デザイン委
託会社に外注雇用をしてもらい作業依頼をすることができた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
冊子発行後、アンケートと Web サイトで情報や意見を集め次号発行に向けた準備に取り組み、事業
効果の検証と地域への啓発活動を推進していく。
【選定のポイント】
障がい者やその介護者が自ら取材に出向き、当事者にとって必要な情報が掲載されたガイドブック
を作成したことにより、障がい者とその家族の外出促進が図られるとともに、店舗や施設等に障がい
のある車椅子利用者が外出することの困難さの理解が深まるなど事業効果の広がりがみられる。
団体名 えんがわ(千曲市)
事業タイプ
メールアドレス [email protected](大久保千鶴) 事 業 費
ホームページ http://kurumaisu-oyako.com/
支援金額
– 64 –
ソフト事業
2,000,000円
1,600,000円
(2)保健、医療、福祉の充実
【知事表彰受賞事業】
「お父さんの読み聞かせ」講演会と実践発表
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
○日 時 平成 26 年7月 27 日(日)
○場 所 中野市立図書館
○内 容
・会員による読み聞かせ発表
・講演会「おとうさんの読み聞かせを学ぼう。」
講師:三四郎
○参加者:約 60 名(子育て中の父親と子どもを中心に)
○講演会開催のチラシに会員募集を盛り込み、市内保育園や
図書館、子育て支援センター、児童センター等へ配布した。
【 講演会の様子 】
○中野市教育委員会及び中野市子ども読書活動推進連絡会議と連携
し、対象年齢ごとの「読んであげたい絵本」を冊子にしたものを
読み聞かせの会で配布した。
事
業
効 果
○長年読み聞かせ活動を行っているが、父親の参加はここ 1、2 年
見られるようになったものの、決して多くはない。
今回の講演会は父親たちにも人気が高く影響力のある三四郎
さんをお招きしたことで、父親を中心に多くの参加があった。
○会員による実践発表を見ていただいたことにより、新たな会員
が増えた。
○これをひとつのきっかけとし、家庭においても父親による読み
聞かせが行われるのではと期待している。
【 講演会ポスター 】
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○地域の子育て支援センターや公民館の子育て講座、図書館の読み聞かせ会など年間 30~40 回の読み聞か
せ活動を行っているが、最近では実践発表だけではなく子育て講話も求められるようになってきた。また、
障害者施設における読み聞かせ活動も積極的に行っており、より活発な活動ができるよう会員の増加を目
指している。
【選定のポイント】
「イクメン」という言葉が生まれたものの実際どのように育児に関わったらいいか戸惑う父親も
「お父さんによる読み聞かせ」は父親による育児スタイルの一つを提示したもの
いると思われるが、
であり、また県内400以上ある読み聞かせの会でも唯一の男性グループとも言われており、モデ
ル性が高いと評価できる。
団体名
連絡先
おはなし♡びっくりばこ(おとこぐみ)
(中野市)
090-4948-4213(小島 佐和子)
– 65 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト事業
600,428円
450,000円
地域発 元気づくり支援金
父親が子育てに参加するようになってきているが、その参加はまだまだ限られたものである。特に、
絵本の読み聞かせは「母親によるもの」という固定観念があるが、父親による読み聞かせは、普段あ
まり意識しない「父親の声」を聴くことにより、子どもにとっても父親にとっても安らかな喜びをも
たらす時間となると考える。
当団体が発足して 10 余年となるが、これまで実践してきたことを発表し、また「父親による読み聞
かせ」講演会を実施することにより広く父親の子育て参加を推進したい。
(3)教育、文化の振興
語りのおもてなし
取組に至る背景・事業の目的
○ 昔ばなしは、口伝えの文学であるため、本来一定の法則
を持ち、子どもが耳で聴いて場面を思い浮かべるための様
式が整っている。ところが現在、見た目の新奇性を際立た
せるなど、昔ばなしが本来持っていた価値が歪められてい
る事例がみられる。
○ 佐久を中心に地域で語られてきた昔ばなしを、基礎理論
に則り耳で聴いてわかる文に整える「再話」と子ども達へ
の読み聞かせ等の活動により良質な文化の体験を広げてい
く。
事
業
内
【
】
【藤井いづみ氏『語りのおもてなし』
】
容
○ 研究会でこれまで再話してきた語り口調の昔ばなしを冊
子「むかしあったとさ」にまとめ、3,000 冊を保育・教育
関係施設に配布
○ 筑波大学名誉教授小澤俊夫氏による研究者の立場からの
講演会の開催
○ 地域の保育園、幼稚園、学校での語りの会に加え、専門
家による語りの会、岩村田商店街での語りの会等の実施
事
業
効 果
○ 語り口調の昔ばなし集を出版配布したことで、保育の場
など幼児を対象にした読み聞かせでも再話集が活用されて
いる。研究会会員による語りの会でも活用され、対象の幼
児・児童生徒が地域の昔ばなしにふれるきっかけとなって
【再話集】
いる。また販売用本(事業外自費製作分)が2ヶ月で 150 冊
購入されており、地域での関心や活用が伺われる。
○ 講演会の開催により、一般の他、お話し会の活動をする方々にお話(本)を選ぶ視点も提案す
ることができた。
○ 専門家の語りの会や地域での定例の語りの会により、これまでの対象に加え、大人を含む延
べ 200 人が語りにふれ、昔ばなしにひたる体験をした。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
子ども達の“お話の体験”を広げていくために、出版した再話集を活用するほか、語りの研究会の
協力を得たりしながら、語りの会の拡充を図る。
・保育、教育関係施設での語りの会を充実させ拡大していく。
・地域での語りの会を定例で安定した開催とし、地域のお話しの担い手と連携していく。
【選定のポイント】
「む
これまで 15 年間にわたり研究してきた再話の理論に基づき、佐久地方に伝わる物語 32 編を、
かしあったとさ」という冊子にまとめた。また、昔ばなしの伝承の重要さを伝える講演会(参加 117
人)や語りの会(通常月平均参加者 700 名+26 年度新規開催分延べ 201 人)の活動も活発に行われ
ている。
団体名 佐久昔ばなし大学再話研究会(佐久市)
連絡先 0267-68-5688(Fax)
メールアドレス [email protected]
– 66 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト事業
2,714,430円
2,035,000円
(3)教育、文化の振興
〝跡部踊り念仏〟の保存・伝承事業
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
○ 〝跡部踊り念仏〟に関して、一遍上人の生い立ち、佐久
へ伝えられた経緯から現代までの伝承の歴史を冊子「跡部
の踊り念仏」に編纂し 1,000 冊を区民や図書館等へ配布
○ 区民向けにビラ等で周知を行うとともに、冊子を使った
学習会を開催
○ 小学生を対象とした「夏休み子供踊り念仏」を開催。こ
れに合わせ、子ども用法被を新たに製作
事
業
【夏休み子ども踊り念仏】
効 果
○
区民及び地域の“跡部踊り念仏„認識度の向上
冊子「跡部の踊り念仏」・「区民向けビラ」の全戸配布、
関係市町村長等への配布、またマスコミ報道によって、区
民や地域住民の認識度は大きく向上した。
○
一遍上人ゆかりの藤沢市での公演(本年 7 月)、野沢公
民館の来年4月3日(日)「定例会ツアー」の計画、今も続
く冊子希望者等々、事業の成果は着実に広がっている。
○ 踊り念仏伝承者の増員
目標年度H26年
対H24比 20%増
実績 H26年度の入会者 2名
(8%増)
○ 踊り念仏「定例公演会」参加者の増加
目標年度H27年4月
対H24比 20%増
実績 約150名の参加者
(15%増)
【冊子「跡部の踊り念仏」】
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
今回の事業によって作成された、冊子「跡部の踊り念仏」や「子ども踊り念仏」を大きな力として、
また区民や地域の認識度の高まりをチャンスに、
「区民学習会」と「広報活動」を通して、伝承者の増
員と「定例公演会」参加者増加を図りたい。
【選定のポイント】
踊り念仏を確かなものとして、保存・伝承していくための冊子を制作し、併せて区民学習会を3
回実施したほか、子ども踊り念仏を開催するなど区内外への認知度向上に努めた。
本事業による周知もあり、伝承者の増員(入会者2名)や定例公演会の参加者の増加(約 150 名、
対 H24 年比 15% 増)にも結びついた。
団体名
連絡先
跡部踊り念仏保存会(佐久市)
0267-62-3227(会長 須江 仁胤)
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 67 –
ソフト事業
903,199円
661,000円
地域発 元気づくり支援金
○ 一遍上人ゆかりの〝跡部踊り念仏〟は 736 年間にわたり
跡部区に伝承されてきており、平成 12 年には国の「重要無
形民俗文化財」に指定され現在に至っている。
(国重要無形
民俗文化財の指定は長野県内で9件、佐久地域では跡部踊
り念仏の1件)
○ 現在、伝承者の高齢化が進んでいるため、伝承者の増員
と若年層の後継者育成を図ることが必要となっている。
(3)教育、文化の振興
外国人住民と日本人住民の野外交流・親睦イベント
取組に至る背景・事業の目的
外国人住民と日本人住民が参加する「うえだ多文化交流野外フェスタ」を次の目的で開催する。
① 外国人住民と日本人住民が交流することで、一体感を醸成する。
② 外国人住民に魅力ある上田を知ってもらう。
③ 上田の観光PRの一助とする。
事
業
内
容
開催日:平成 26 年 9 月 28 日(日)
参加者は市内各所からバス5台で、会場であるサニア
パーク菅平へ集合。
[午前]:芝生グラウンドにてレクリエーションを行う。
各国の代表者による挨拶や混成チームによる玉入れ競争、
サッカー、参加者全員によるフォークダンスを行う。
[昼食]:グリーンパークにて参加者一同の交流昼食会。
【参加者全員で記念写真】
[午後]:レセプションルームにてワークショップを開催。
おもてなし武将隊による演舞やボランティアグループに
よる上田市の観光紹介、腹話術やマジック、ビンゴ大会を楽しんだ。
事
業
効 果
①
参加人数 197 人(うち小学生以下 28 人)、参加国数 16 か国
多くの国からの参加をいただき、それぞれの企画は大いに盛り上がった。外国人住民と日本人住
民との交流の輪を広げることができた。
② 高原の青空の下、オープンな環境で交流することで、普段とは異なる上田市の魅力あふれる自然
や歴史を体験してもらうことができた。
③ 上田市の観光PRをビジュアルに行うことで、参加者が当市の魅力を理解し、上田市の観光振興
の一翼を担ってもらうことが期待される。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
イベントの企画や実行委員会に外国人住民が参加したことで、地域の社会参加へつながっていく。
今後、参加者が地域の魅力を発信してくれることで、観光振興をはじめとして地域の活性化に寄与
するものと思われる。
多くの外国人住民と日本人住民が交流イベントのノウハウを、今後の当協会におけるイベントに引
き継いで活かしていきたい。
【選定のポイント】外国人住民と日本人住民の交流、親睦を深めることができた。菅平高原の豊か
な自然や歴史、上田の魅力を認識していただいたことで、今後上田の観光振興の一翼を担うことも
期待される。
団体名 上田市多文化共生推進協会
連絡先 0268-25-2631
メールアドレス [email protected]
– 68 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト事業
655,093円
393,000円
【地域発 元気づくり大賞受賞事業】
【知事表彰受賞事業】
(3)教育、文化の振興
人形芝居「切竹紋次人形」再興事業
取組に至る背景・事業の目的
江戸末期、中川村田島地区に人形師切竹紋次によりもたらされた人形が、紋次の没後、明治 15 年に
有志により引き取られ、昭和 37 年まで 80 年間興行されてきたが、その後長らく途絶えていた。そこで、
最後の興行から 50 年という節目の平成 24 年度に、新たに「中川人形保存会」を発足させ、伝統芸能で
ある人形芝居「切竹紋次人形」を再興し、人々が伝えてきた文化を受け継ぎ、発展させることで地域の
連帯と活性化を図った。
業
内
容
・ 伊那谷の人形芝居に携わっている講師を招き、人形の動
き、三味線、義太夫(語り)についての実技指導を受け
ることで、基礎技能の習得を目指した。
・ 取り組みの成果の発表と、伝統ある人形浄瑠璃を多くの
人に知ってもらい、村の文化財産として継承していくた
め、平成 27 年3月には練習成果を披露する公演を行った
ほか、文部科学省の優良公民館表彰で事例発表を行った。
また、中川西小学校「中川人形クラブ」の発足により、
人形浄瑠璃を次世代へ伝承していく活動を行っている。
事
業
地域発 元気づくり支援金
事
【
練習風景
】
効 果
・ かつて村にあった人形浄瑠璃を講義や舞台研修等の学習を通して、その文化が地域にどのように根付
き、また人々の暮らしとどのように結びついてきたかを学び、これからの地域づくりや地域活性化の
一助となった。
・ 公民館講座と共催し広く住民に参加を呼びかけ、人形の演者以外にも大道具や衣装等の制作、三味線
や義太夫への参加など、地域住民がつながる場とし、地域の連帯と活性化を図ることができた。
・ 定期発表会や各地での事例発表を通して、かつて中川村に人形芝居(浄瑠璃)があったことを村内外
に伝え、地域文化への理解が深まった。また、小学生への人形浄瑠璃実技指導を通して、地域の伝統
文化としてこれからも次世代へ繋げていくための第一歩を踏み出す事ができた。
・ 戦時中、中川村に集団疎開していた世田谷区東京二子玉川国民学校の児童が終戦によって東京に引き
揚げられ、その後保護者達から人形の首と衣装がお礼に贈られた経過があり、定期公演にはその関係
者の方々にも見に来ていただき、都市と農村の新たな関係を築くことができた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
3月の定期公演では、戦時中の疎開のお礼に人形の首を贈って頂いた東京都世田谷区の関係者も訪れ
た。今後も文化を通した交流を図り、人形芝居に関係する人・物などの新たなつながりを築く取り組み
に拡げていきたい。また、小中学生を中心とした子どもたちに人形浄瑠璃を伝えていく活動を引き続き
実施し、伝統文化を通して地域の魅力を認識し、若者が住み続けたいと思える村づくりの一助としたい。
【選定のポイント】
小学校のクラブ指導など地域の伝統文化に対する理解の向上や次世代への伝承が図られ、公民館
との協働事業により、第 67 回優良公民館表彰優秀館を受賞するなど波及効果の高い取組となった。
団体名
連絡先
中川人形保存会(中川村)
0265-88-1005 (中川村公民館)
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 69 –
ソフト・ハード事業
1,201,529円
819,000円
(3)教育、文化の振興
丘のみちしるべを活用した地域学習推進事業
取組に至る背景・事業の目的
飯田市竜丘地区の歴史や遺産、自然などをまとめたふるさと教材「丘のみちしるべ」が発行されてか
ら 10 年以上が経過した。時代の変化により、地域をめぐる状況が大きく変わってきたため、この間に
起きた地域の変化等を教材の中に取り入れ、新たな「丘のみちしるべ」を作成する。
この編集作業にあたっては、小学校でも活用する教材であることから、学校の先生にも編集に加わっ
てもらい、子ども達にもわかりやすいものを作成するとともに、今後、地域の中心を担う若い方も編集
に加わり、地域のことを学ぶ機会としていく。
事
業
内
容
○編集作業
地域住民と竜丘小学校・緑ヶ丘中学校の先生、計 35 名で
編集委員会を組織し、地域と学校が連携してふるさと教材
を作成する体制を整えた。編集委員会による編集作業や会
議は 70 回を超え、よりわかりやすく、親しみやすい教材を
目指した。
○学習会等の開催
編集委員や地域住民を対象とした学習会や事業等を合計
6回開催し、地域について学ぶ機会をつくるとともに、編
集作業にあたっての参考とした。
【現地調査で小学校の先生が解説】
○「新・丘のみちしるべ」発行
完成した教材は、小中学生、地域住民用等で合計 3,500 冊発行した。
事
業
効 果
地域住民代表の編集委員は主に 40~60 代の若い世代であり、こういった委員が自ら地域について学
習し、執筆することで、新たな世代に地域学習等の講師となり得る人材が育成された。
学校の先生も委員に入っており、学校での地域学習の具体例や遠足のコースの参考資料としても活用
してもらうことで、子ども達への地域学習が一層発展していく。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
編集委員会の中で、今後の活用方法についても検討を重ねてきた。従来の小学校での活用に加え、編
集委員による出前授業や公民館事業での説明等、編集委員が活躍できる場を作っていきたい。また、利
用方法や利用頻度等を確認し、今回の改訂の評価を行うことで、地域全体で活用されるようにしていき
たい。
【選定のポイント】
地域住民と学校関係者等が編集委員となり、改訂作業や学習会等を協働で実施し、地域全体で子
ども達を育てていく取組を行った。完成した読本は、子どもにもわかりやすく、親しみやすい内容
となっており、今後の活用も大いに期待できる。
団体名
連絡先
新・丘のみちしるべ編集委員会(飯田市)
0265-26-9303
事業タイプ
(事務局 飯田市竜丘公民館)
事 業 費
ホームページ http://tatsuoka.nagano.jp/
支援金額
メールアドレス [email protected]
– 70 –
ソフト事業
1,949,638円
1,360,000円
(3)教育、文化の振興
飯田市三穂地区伊豆木人形保存継承事業
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
○今田人形独自の「寿
式三番叟」の楽曲、音源を作成
○地区内上演等による地域文化資源としての活用
・飯田人形劇フェスタ 2014
・天龍峡夏の和に学ぶ
・老人福祉施設
・成人式
・地区文化祭
各種イベント等で上演や展示等を通じて、地域の伝統
文化に触れ、学ぶ機会を作った。
事
業
【信州ふるさと会での上演の様子】
効 果
三穂地区独自の楽曲が完成するとともに、小学生のクラブ員が1名新規加入し、伊豆木人形の保
存・継承活動の推進につながった。また、地域全体で伊豆木人形を保存継承していこうと、まちづ
くり委員会役員 10 名がスタッフとして参画するという新たな取組も生まれた。
各種上演等の参加者がのべ 350 人にのぼり、高齢者や新成人等を含め、多くの人に伊豆木人形と
いう地域独自の誇れる文化があるということを知ってもらうことができた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
今回の事業をきっかけとして、関東地方在住の飯田出身者へ伊豆木人形を上演することになった。地
区内だけでなく、地域から出た方へも出身地域の文化に誇りを持ってもらえるよう活動していきたい。
また、現在のクラブ員には、将来、「伊豆木人形」の継承活動の中心となれるよう活動を充実させる
とともに、新たなクラブ員の確保に取り組んでいく。併せて、「伊豆木人形クラブ後援会」といった地
域側の支える仕組みについても、関係団体と協議しながら検討を進めていきたい。
【選定のポイント】
地域芸能を継承したいという機運の高まりから、伊豆木人形の保存継承の基礎ができた。各地域
において地域芸能の担い手不足が深刻化している中、将来の担い手となる子ども達を含め、多くの
住民が関わり、今後の活動も大いに期待できる。
団体名
連絡先
伊豆木人形クラブ(飯田市)
0265-27-2032
(事務局 飯田市三穂公民館)
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 71 –
ソフト事業
491,800円
368,000円
地域発 元気づくり支援金
飯田市三穂地区に伝わる「伊豆木人形」は、江戸時代後期に始まったとされているが、大正時代前半
を最後に途絶えていた。近年では、飯田市龍江地区の今田人形座の指導により人形浄瑠璃に取り組んで
きたが、地域の宝として伊豆木人形を復活させたいという機運が高まり、平成 19 年から伊豆木人形ク
ラブとして活動を始めた。しかし、一度途絶えた影響で、今田人形座の楽曲等に依存している状況にあ
り、今後、三穂地区の伝統文化として保存・継承していくためには、独自性を復活させ、地域への愛着
や誇りを持てるような取組に発展させていく必要がある。
【地域発 元気づくり大賞受賞事業】
【知事表彰受賞事業】
(3)教育、文化の振興
王滝自然学校事業「おうたき やまのこキャンプ」
取組に至る背景・事業の目的
<経緯>
王滝村は児童数の深刻な減少が続いており、現在は 40 名を下回る状況である。その中で村の豊か
な自然の持つ教育力を活かした村内外の子ども向けの自然体験事業を村の NPO と放課後子ども教室
等を運営する任意団体とで連携して立ち上げた。
<目的>
王滝村の豊かな自然をフィールドに定期的(月1回程度)な子どもたちの自然体験学習の機会を創
出する。また村内児童数が減少する中で村外の子どもたちとのつながりづくりも推進するため木曽
郡を中心に様々な市町村の子どもたちを受け入れ、交流の機会を作る。
事
業
内
容
・デイキャンプ、宿泊キャンプを年間12回企画し10回実
施(御嶽山噴火災害等による中止あり)
・プログラムとしては山菜採り、林鉄敷道歩き、カヌー、
野外テント設営、スノーシューなど季節や王滝の特色を活
かした毎月異なるプログラムを実施
・運営は運営団体のスタッフの他、保護者ボランティアや長期
キャンプにおいては都市部の学生なども受け入れた
・様々な王滝の「知恵」を活かすため、植物に詳しい村民や
そば打ち名人の村民などを講師として招き、村の資源を子ども
たちが学ぶ機会づくりも行なった
【6月瀬戸川ウォーキングの様子】
事
業
効 果
①年間10回の多様なプログラムを通じて村の自然と子どもたちが触れ合う機会を作った。村内の
子どもたちの参加者数も過去の同様の取組に比べ倍以上となった(延べ130名 ※村内在住の小
中学生48名)
②普段よりも不便な体験を通じて、試行錯誤の中で子どもたちの「できること」が増えていき、生
活力や自主性の向上に繋がった
③過去の取組ではゼロに近かったが、本企画では年間100名弱の村外参加者があった。交流の繰
り返しと深度は、王滝の子供だけでなく大人も含め限定されがちな人間関係の多い地域において新
たな風を吹かせる画期的な成果であった
※事業年度以降も事業を継続しているがリピーターだけでなく、口コミなどで村外・県外からの新
たな参加者も増えている
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
取り組みが知られていく前は村外の子どもたちの広報・募集に苦労した。課題としては安全なプログラム
を継続するためにより多くの運営スタッフ・ボランティアスタッフを確保していくことが必要。村外にも本
事業を支えて頂ける大人のスタッフのネットワークを作っていけると良い。
平成27年度は年間8回のプログラムを企画している。引き続き、特に木曽郡の子どもたち同士のつなが
りを作る場としても企画を行なっていきたい。王滝の自然・文化に新たに子どもたちだけでなく大人も目を
向ける機会にしていき、地域の教育力向上にもつなげていくのが目標。
【選定のポイント】
育成会、地域おこし協力隊など多様な主体が村ぐるみで協力し受け入れを実施したことを評価。
また、村の自然を活かした体験プログラムの継続実施により、御岳山だけによらない村の観光資源
として今後の発展に期待が出来る。
団体名 NPO 法人自然科学研究所(王滝村)
連絡先 やまのこキャンプ事務局
http://outaki-camp.jimdo.com/
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 72 –
ソフト事業
651,421円
488,000円
(3)教育、文化の振興
「木曽のポーは100歳!」
木曽森林鉄道ボールドウィン号100周年記念イベント事業
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
○ 木曽森林鉄道に関する、一般家庭や企業の画像・映
像を募集、デジタル化し資料保存を実施。
○ 赤沢自然休養林会場では、静態保存の蒸気機関車を
主人公に祝賀会を開催。森林鉄道の保存車両を用い
た運転体験や、蒸気機関車のデモ走行を開催。
100名以上が参加。
○ 上松駅前会場では、駅前ロータリーでボールドウィ
ン号のライブスチーム走行会、提供のあった写真や
映像の展示会、駅前の遺構を辿る記念ウォーキング
大会を開催。200名以上が参加。
○ ほか、期間中に記念グッズや木製玩具を開発販売。
【皆で蒸気機関車の生誕100年をお祝い】
業 効 果
町内外の住民から数多くの貴重な資料を拝借させていただき、上松町の昔の行事も確認できた。
静態保存しているボールドウィン蒸気機関車の生い立ちや歴史が明らかになった。
上松駅前の森林鉄道ライブスチームデモ走行、モーターカー実車の運転体験は盛況。観光商品や
イベントとして新企画を開拓できた。
○ 木曽森林鉄道が大人だけの思い出にならないよう、デジタルアニメーションやテーマソング作り
にも取り組んだ。アニメCMも完成、ふるさとCM大賞に入選するなど幅広い年齢層に親しんで
いただけた。
○ 翌年、駅前の遺構を辿るウォーキングコースが「新日本歩く道紀行」の文化の道に認定された。
○ 集材所の跡地に誘致された企業が、熱心に森林鉄道の車両保存活動にあたっている。
事
○
○
○
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○ 実行委員会を開催しつつ、各関係団体の意思疎通と担当イベントの割り当てなどに腐心した。
○ イベント前日に御嶽山の噴火災害が発生し、報道関係などへの周知や話題性が確保できなかった。
○ 鉄道ファンを中心に、改めて木曽森林鉄道への愛着を新たにしていただけた。今後は観光資源や
文化的遺産として後世への保存継承に努めていきたい。
【選定のポイント】
森林鉄道に関する資料を収集し、映像やアニメーションの記録媒体に加え、遺構ウォーキングな
どとして観光資源としての活用も図られているので、今後活用を進めることで、観光地として期待
できる。
団体名 上松町観光協会
連絡先 0264-52-1133 上松町観光情報センター
ホームページ
http://www.town.agematsu.nagano.jp/kankou/
[email protected]
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 73 –
ソフト事業
1,528,230円
1,146,000円
地域発 元気づくり支援金
…大正5年に木曽森林鉄道・小川線が運行を始めて100年。現在、赤沢森林鉄道を保存運行し、
蒸気機関車の現役の姿を覚えているスタッフから「お祝いのイベントをしよう」との発案が。こ
の提案に有志が続々と集結。テレビ局や観光事業者を巻き込んで、晴天率の高い9月28日をイ
ベント開催日に決定。
皆の志は、次の100年に向けてボールドウィン蒸気機関車を大切に送り出すこと。節目のイ
ベントに向けて関係者の活動が始まった。
(3)教育、文化の振興
塩の道コミュニティエリア再生事業
取組に至る背景・事業の目的
○一昨年「塩の道ちょうじや」としてスタートし、「千国街道・塩の道」の文化を紹介する資料
館としての役割だけでなく、様々な文化を通じて地域の住民が集い、交流の場の拠点となるべ
く事業を行ってきた。
○明治 23 年に建てられた貴重な建築物である当施設を活用し、昔ながらの「伝統」や「遊び」
の継承を通じて、年配の方々と子どもたちの交流や親子のふれあいを深められるような各種イ
ベントを展開し、郷土に伝わる昔の知恵や伝統を学ぶ機会を、地域住民に提供している。
事
業
内
容
○本事業ではコミュニティスペースを屋外にも拡張し、市民を
対象とした各種講座(伝統・木工講座、地元の食材を使った
食の講座、文化講座など)を開催したほか、大町で開催され
る若一王子神社例大祭の前日に親子のふれあいを目的とした
「ちょうじや縁日」を開催した。
○大町周辺は古くから伝わる民話が数多く存在することから、市
内で活動している語りのグループ「大町民話の里づくりもんぺ
の会」のメンバーに協力いただき、民話の地を巡るツアーを開
催し、地域に愛着を持っていただく機会を提供した。
【ちょうじや縁日】
事
業
効 果
○千国街道を運ばれてきた「えご草」を使った料理講座を開催し、新たな食べ方の提案をすることで注
目される食材となった。
○「松崎和紙体験講座」や「民話バスツアー」
、「大町民話かるた大会」等も企画し、楽しみながら地元
の文化を知っていただく機会へとつながった。
○講座開催により、観光客にも楽しめる体験メニューができ、家族連れの訪問客に楽しんで頂けるよう
になった。(木工講座・昔の遊び等)
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○当初の目的であった、
「地域や世代を超えた交流の場を創造することで人と文化を育む」という点は、着実
に成果が出ていると考えている。今後もこのようなスタイルは続けていくが、一方で、建物も維持継承し
ていかねばならない。今まで以上に多様な企画を実現させ、様々な交流も生み、さらに大町の観光拠点と
しての役割を担いながら自立を目指したい。
○当施設は、観光客向けに短時間で大町市を体験できるメニューを揃えた施設として、また、観光客を市街
地へ誘導できる拠点施設として定着しつつあるので、今後も様々な講座を開催し、大町独自の文化発信を
行いたい。また、地域住民のいきがいの場としても活用できるコミュニティ施設としていきたい。
【選定のポイント】
文化的・歴史的建造物を活用し、世代を超えた地域の交流の場づくりや地域文化の情報発信拠点
を積極的に整備し、大町市の交流・観光拠点施設としての役割を着実に発揮しつつある。
団体名 一般社団法人縁家(大町市)
連絡先 0261-22-4018
メールアドレス [email protected]
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 74 –
ソフト・ハード事業
3,145,395円
2,153,000円
(3)教育、文化の振興
「全国高校生合同販売からはじまる長野モデル若者づくり事業」
(デパートサミット事業)
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
・マーケティング塾
県内 13 校の商業を学ぶ高校生約 60 名が一堂に集い、百貨店
やマーケティング分野に関する大学教員等を招いてブランドづ
くり戦略および県内企業と連携した商品開発を行うマーケティ
ング塾を開催した。
・デパートゆにっと
学んだ内容を検証する場として、8月 18~20 日にながの東急
百貨店にて、地域密着型商品企画開発を行っている県外 12 校
(約 50 名)との合同販売や県内企業と連携開発した商品を中
心とした物品販売を行う「デパートゆにっと」を開催した。
【販売の様子】
事
業
効 果
・マーケティング塾での講義を通して地域資源の発掘に対する意識が高まり、地元の特産物を用いた商
品の開発を進めることができた。
・地域に根付いた商品を開発し、実際に販売することで地元のブランド力を高めようという意識が高ま
った。
・ながの東急百貨店でのイベントを全国の商業を学ぶ同士と盛り上げるとともに、生徒同士の輪を広め
ることができた。そのことにより夏の長野のイベントとして、広く周知することができた。
・本事業を通し、地元企業の方々をはじめ多くの大人たちと生徒が関わることで、主体的に考え動くこ
との大切さや必要性、販売を通して表現力やコミュニケーション力を養うことができた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
今後はマーケティング塾での学びを通し、引き続き地域産業に貢献できる人材の育成を目指す。
また、松本大学の協力を得ながら、商業を学ぶ生徒たちに質の高いマーケティングの学びを提供する
とともに、市場に求められる地域ブランドの確立を目指し、商品開発に携わらせていく。
さらに、デパートゆにっとが長野モデルとして定着し、全国のより多くの生徒たちに参加してもらえ
るよう全国にこの活動を発信する。
【選定のポイント】
高校生が地域の企業と連携して商品開発を行い販売したことにより、次世代の地域を担う人材育
成が図られるとともに、地域特産物の消費拡大につながることが期待できる。また、高校生が企画
開発した商品が大手コンビニチェーンで販売されるなど事業効果の広がりがみられる。
団体名
連絡先
長野県商業教育研究会(長野市)
026-234-7666
(長野商業高等学校内)
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 75 –
ソフト事業
4,297,206円
1,326,000円
地域発 元気づくり支援金
商業高校における、従来の理論中心の教科書による全国標準の学習では、各地域の特産物などを特色
ある教材として活かすことができず、若者が地域の課題を理解することができない。また、若者の地域
への貢献意識が薄く、県外へ出て行ってしまう。
長野で生まれ育ち、働く若者のため、これからは身近な地域に視点を向けた学習が必要である。地域
の特産物や伝統文化を教材として、地域ブランドの開発や全国への発信など、商品開発や販売を通した
実践的な学習を行い、地域に貢献できる人材の育成を行う。
(3)教育、文化の振興
日本の伝統芸能に学ぶ事業
取組に至る背景・事業の目的
教育行政の進展に向け、飯水岳北地域の市村教育長が定期的に情報交換を行い地域教育の向上に努
めているところだが、中でも伝統や文化に関する教育の充実について、質の高い伝統芸能に触れるこ
とにより子ども達の興味を引き出し、更には郷土愛を育むものとして取り組んできた。
事
業
内
容
○尺八と琴を通した伝統・文化教育
・邦楽アンサンブルコンサートの実施(「尺八」と「琴」の
生演奏を聴き、実際に尺八を体験するワークショップも行い
伝統音楽を学んだ)
・実施校 木島平小学校(参加数 129 名)
野沢温泉中学校及び小学校6年生
(参加数 127 名)
栄中学校(参加数 46 名)
飯山市城南中学校(参加数 367 名)
飯山市城北中学校(参加数 279 名)
○能を通した伝統・文化教育
・人間国宝 宝生流シテ方佐野登氏による能楽ワークショップの
実施(能楽師・佐野登氏による「能」の稽古や技の継承等の実
体験を聞き、伝統芸能を学んだ)
・実施校など 栄村保育園、小・中学校(参加数 178 名)
野沢温泉保育園、小・中学校(参加数 317 名)
木島平村保育園、小・中学校(参加数 532 名)
飯山市城南、城北中学校(参加数 646 名)
事
業
【尺八体験の様子】
効 果
○尺八、琴の演奏を聴くことにより、日本の伝統芸能への興味を引き出すことができた。また、実際
に練習用の尺八を使い音を出す体験をすることで、興味を更に深めることができた。
○なかなか触れる機会がない「能」について、人間国宝によるワークショップにおいて「人の話を聴
くことの大切さ」「親孝行の心、感謝の心、誠の心、正直な心、忠の心の大切さ」等を学ぶことが
でき、実際の学校生活においても挨拶の励行、学校生活での落ち着きが見られるようになった。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○平成 25 年度に野沢温泉村で行われた「能」と「尺八」
「琴」の鑑賞及びワークショップにより生徒の生
活態度の向上等が見られたことから、岳北地域での実施につながった。
○練習用に購入した尺八は音楽の授業で積極的に取り入れるなど、活用を図っていく。
【選定のポイント】
興味を深めた。
伝統芸能や音楽を鑑賞するだけでなく体験することにより伝統文化を身近に感じ、
また、
「能」のワークショップは「礼をつくす心」等の大切さを学ぶ機会となり、子ども達の成長に
つながる事業として期待がもてる。
団体名
電
飯水岳北地区教育長会(野沢温泉村)
(事務局)野沢温泉村教育委員会事務局
話 0269-85-3115
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 76 –
ソフト事業
1,797,604円
1,126,000円
(4)安全・安心な地域づくり
佐久地域の生活を支える地域防災力の向上事業
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
○ 普段家庭にありそうな食材を使って、手軽にでき栄養も
とれるメニューを掲載した「災害時に役立つ料理レシピ本」
を作成・配布
○ 自治体の総合防災訓練において、LPガスを活用した発
電機による携帯電話充電ステーションの実演や炊き出しス
テーションの展示・説明、レシピ本の配布を実施
事
業
【レシピ本】
効 果
○ 総合防災訓練では首長、市町防災担当者及び地域住民に災
害時にLPガス発電機を利用した携帯電話の充電体験や発
電機を実際に動かしてもらうなど多くの参加者と連携した
訓練を実施することができた。
○ 訓練当日、佐久市赤十字奉仕団に炊き出し用のLPガスを
【緊急携帯電話充電ステーション】
緊急的に供給するなど災害支援の有用なエネルギーである
ことを確認できた。
○ 「災害時に活用できる料理レシピ本」を作成し、関係機関及び地域住民に配布した。メニュ
ーは 栄養も考えて佐久保健福祉事務所管理栄養士の指導のもとカロリーも表記。佐久地域で
は初めての災害時に活用できる料理本を作成することができた。今回、調理師会と交流・連携
してレシピ本が作成できたことにより幅広い関係者の防災意識の向上につながった。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○ 自治体や地域住民、関係団体と連携した事業が実施できた。
○ 作成したレシピ本を活用し、日本赤十字奉仕団及び社会福祉協議会などとも連携しながら、実際
に炊き出しの実演を行うことにより、日常的に家庭にある食材で温かい食べ物を提供できることを
地域住民に周知するとともに災害時に迅速に温かい食べ物を提供できる協力体制を構築したい。
【選定のポイント】
小諸市、佐久市、御代田町の総合防災訓練において、LPガスを活用した災害時の炊き出しセッ
ト等の展示、実演を行い、防災関係者や住民への普及啓発を行った。また、調理師会と協働して災
(訓練参加者数 1,456
害時に活用できる料理レシピ本を作成・配布するなど先駆的な取組を行った。
人、うちレシピ本配布 931 冊)
団体名 長野 LP 協会佐久支部(佐久市)
連絡先 0267-63-3450
メールアドレス [email protected]
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 77 –
ソフト事業
809,082円
606,000円
地域発 元気づくり支援金
○ LPガスは中山間地の重要なライフラインであることに
加え、迅速な安全確認・復旧作業が行えることや避難所で
の食事の提供に活用できるなど、災害時に担う役割が年々
大きくなってきている。
○ 中山間地の多い佐久地域では、大規模災害に備え、市町
村と地域の団体等が連携した地域防災力の向上が特に重要
となっている。
(5)環境保全、景観形成
地域協働による複合的観光客顧客満足度向上3ヵ年計画
取組に至る背景・事業の目的
観光地の活性化のため低迷する白樺湖の再生に向け、縦割りであった地主柏原財産区と白樺湖観光関
係者が協力して21年に白樺湖景観美化推進委員会を結成した。各団体組織が断片的に行ってきた景観美
化作業やその目的や成果を一元化し、効果的な成果を上げてゆくためにも組織の再形成は必須であった。
本委員会事業課題では、お客様の白樺湖滞留時間が短く、これを改善するための滞在メニューの開発
の必要性が急務であると判断。本委員会で従来行ってきた湖畔遊歩道、ビューポイントを楽しんでいた
だくため環境を楽しみ健康を増進するための「魅力ある観光地づくり3ヵ年計画」を策定した。初年度
事業として地域住民や地元茅野市北部中学校の協力を得て間伐材を使った環境ベンチづくりと設置。次
年度はランニングロードを有効活用していただくための仕組みづくりで看板や高地トレーニングの基
地作り。3年目は環境イベントを計画している。
世代、既存組織を超え真の白樺湖再生に向けて、地主、地域住民、観光業者、地域の学校生徒がこの
地を愛し、胸を張って明日に生きるために協働で汗を流す。
事
業
内
容
1.環境ベンチづくりと設置、環境美化作業
地元茅野市北部中学校総合的学習の時間の一環として白樺湖で開催し、25 年に
設定したビューポイントの伐採木の整理搬出。作業日8月 22 日、北部中学 125
名と地元住民 23 名が参加。班分けを行いベンチ作り班(10 台)、環境美化作業
班、記録班に分かれ作業を行った。これに先立ち7月 10 日北部中学で3年生の
授業に参加し景観美化推進委員会企画室2名が講義を行い、本事業の意義や景
観形成の重要性について意見交換を行った。ベンチの残り 40 台は 10 月 22 日設
置を完了した。
2.地域景観美化作業
7月2日 植栽、草刈 40 名 白樺湖自治会
7月12日、13 日 草刈 130 名 柏原池の平土地改良区、柏原財産区
10 月 2 日 草刈、雑木整備 34 名 白樺湖自治会
3.ランニングロード活用のための総合的サイン計画会議
滞在メニュー開発促進のための会議 4 回。本委員会企画担当者、地元インター
プリター、観光業者、行政関係者参加。ランニングロード誘導看板の内容検討
や高地トレーニングの具体的広報や合宿誘致作戦会議。
事
業
【設置したベンチ】
効 果
1.白樺湖入り込み観光客数対前年100%。夏場の雨天連続で書き入れ時に数字を著しく落としたことが原因。
(サンプル 8 件:宿泊業、ボート、遊園地)
2.インタープリター付きガイドツアー対前年 134%(目標 110%)
3.白樺湖観光センターボートカヌー営業実績対前年 98%(目標 110%)
。悪天候で夏場の稼働を著しく落と
した。
4.環境ベンチ設置により観光客のベンチ利用が顕著にみられた。週末の利用率定時調査(14 時 6 回)65%。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
1.設置場所に関わる現地調査に膨大な時間と手間がかかったこと。
2.北部中学校総合的学習の時間授業においての日程調整、事前準備の繁雑さ。
3.構成3団体の意見利害調整 それぞれの思惑と熱意の差が大きい。これを打開してゆくことの困難さ。
今後
1.3年計画のため3年目の具体的な環境イベントの内容検討中。FM 長野エバーグリーンキャンペーンなど
とのタイアップを検討している。
2.継続的な地元北部中学校との連携
3.高地トレのプログラム化を具現化し、市民や観光客が利用しやすい健康づくりの場所の提供を行いたい。
【選定のポイント】
景観形成や魅力ある観光地づくりに継続的に取り組むことで、更なる観光誘客の促進が期待され
る。
団体名 白樺湖景観美化推進委員会(茅野市)
連絡先 両角良久
メールアドレス [email protected]
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 78 –
ソフト・ハード事業
2,709,000円
1,819,000円
(5)環境保全、景観形成
里山整備、環境づくり事業
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
○里山整備事業
主要道路や河川の支障木等を伐採し、薪にしたり、住民
協働で製作した炭焼釜で木炭を作るなどして、里山の整備
とその資源の活用を図った。これらの薪や炭は高齢者等へ
提供していく。
また、「信州 山の月間」にあわせ、8月3日に「生東の
森まつり」を開催した。地域内外から約 150 名の参加があ
り、地域ににぎわいが生まれた。
【炭焼釜】
○環境づくり事業
生東地域は八重桜の花の生産が盛んで、道路沿いの荒廃
地に植栽を行っているが、鹿の食害被害を受けている。食
害防止ネットを整備し、きれいな桜並木を維持した。
事
業
効 果
薪や木炭づくりの基盤が整備できるとともに、木炭は松
川町のふるさと納税の進呈品にも加わる等、今後の継続的
【生東の森まつり】
に活動を続ける体制が整った。
また、
「生東の森まつり」には当初の見込みを約 50 人上回る来場者があり、子ども達にも山の資
源の活かし方を伝えることができた。このイベントにより、生東森の会の活動が広く知られるきっ
かけとなったことで、新たに2名の会員が増えた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
今後も山主等から材木の情報をもらい、薪や木炭づくりを継続していきたい。
桜を活かした環境づくりについては、食害の心配はなくなったが、きれいな桜並木を維持するため、
引き続き草刈り等の管理を継続していく。
【選定のポイント】
地域住民自らが、荒廃の進んだ山林の再生を目指して、木炭製作を進めるとともに、高齢者の生
きがいづくりや子ども達との交流を進めた。また、製作した木炭は松川町のふるさと納税の進呈品
に加わる等、活用も図られている。
団体名 生東森の会(松川町)
連絡先 0265-36-4166
メールアドレス [email protected]
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 79 –
ソフト・ハード事業
712,054円
483,000円
地域発 元気づくり支援金
松川町生東地区は、山林に囲まれた地域で、昔から里山を含む山林や急傾斜地での農業等の産業が盛
んだったが、高齢化や後継者不足により山林や農地の荒廃が進んでいる。そのため、里山を整備しなが
ら、景観の保持を行い、炭や薪等の生産により地域資源の再利用を進める。
また、高齢者が生きがいを感じ、若年層が地域に活動力を与えるような地域を目指し、地域内外に参
加者を募っていく。
人口減少が進む中で、生東地区で安心して暮らしていけ
る地域を目指す。
(5)環境保全・景観形成
水芭蕉公園景観及び水芭蕉保全事業
取組に至る背景・事業の目的
水芭蕉公園内の景観が悪化してきているなど、観光地・市民の憩いの場である公園の魅力が低下
してきていること及び地域住民の水芭蕉公園に対する愛着と誇りを醸成するため、市民団体と地域
住民が主体となって、水芭蕉公園の景観・水芭蕉の保全事業を実施する。
事
業
内
容
1
遊歩道及び東屋の整備
水芭蕉公園の景観保全及び観光客の安全を確保するため遊
歩道及び東屋の整備を行った。
2 観賞スペースの設置
水芭蕉公園内に座って観賞できる場所が少ないため、観賞
スペースを設置した。
3 水芭蕉育成環境の整備
水芭蕉育成環境の保全を図るため、水芭蕉が群生する棚田
内にあぜ板を設置し、棚田内に水が溜まるよう整備した。
4 植栽30年を記念したイベントの開催
水芭蕉植栽30年を記念した「水芭蕉まつり」を開催し、
【遊歩道整備・まくら木交換】
地域住民の水芭蕉公園に対する愛着と誇りを醸成するととも
に、訪れた方々へのおもてなし(支援団体等による賑わいの
創出)により魅力ある観光地としての情報発信を行った。
期
日 平成 26 年4月 19 日(土)、20 日(日)
内
容 ・市民団体による音楽、太鼓などの演奏発表
・協賛団体(企業含む)等による特産品の販売及び甘酒、コーヒーの振る舞い
来場者数 1,150 人
事
業
効 果
○
公園施設の充実による景観保全と来訪者の安全確保が図られるとともに、水芭蕉の育成環境が
改善された。
【水芭蕉群生数H25:約 3,600 株→H26:4,000 株 10%増加】
○ 地域住民と協働で公園の整備、管理を行うことにより、市民の水芭蕉公園に対する愛着を高め
ることができ、会員数が増加した。
【みどり湖水芭蕉の会会員数 H25:26 人→H26:28 人 約 10%増加】
【水芭蕉まつりへの市民団体参加数 H25:2団体延べ 10 人→H26:4団体1個人延べ 30 人】
○ みどり湖耐震工事に伴いへら鮒釣りが禁止されている中、水芭蕉公園の魅力を磨き上げること
で観光地としてのみどり湖の景観を保持するとともに誘客促進に繋がっている。
【みどり湖観光入込客数】
H24:25,500 人 → H25:17,000 人 30%減少
H25:17,000 人 → H26:16,500 人 5%減少 ※激減傾向に歯止め
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
・ 地域住民はもとより、観光地及び市民の憩いの場をつくる実践者並びに関係団体を増加させること
により、水芭蕉公園だけではなくみどり湖全体の景観保持と魅力の磨き上げを行っていきたい。
・ 水芭蕉が咲く時期以外の公園の魅力創出(活用)を行政、地域住民、関係団体と連携して行ってい
きたい。
・ 水芭蕉の育成環境が整いつつあるため、水芭蕉の群生数をさらに増加させるなど魅力を高めること
により、今後も継続して維持管理が行えるような仕組みづくりを行っていきたい。(維持管理費の確
保等)
【選定のポイント】
会員を中心に地域住民を主体とした、地域への愛着を深める地道な活動であり、モデル性に優れ
る。
団体名
連絡先
みどり湖水芭蕉の会(塩尻市)
塩尻市大門五番町 12 番 41 号
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 80 –
ソフト事業
437,393円
316,000円
(5)環境保全・景観形成
ホタルの郷づくり事業
事
業
内
容
○本事業では、ホタルの会メンバーのみならず、地域住民
及び会の活動に賛同いただける方も含め、以下の取り組み
を協働で実施した。
・安定した数のホタルの成虫を孵化させるため、人口産卵に
より幼虫を飼育。
・ホタル幼虫や餌となるカワニナが生育しやすい環境づくり
のため、地元小学生らと協働した水路整備や維持管理。
・ホタルの郷ガイドツアーやホタル祭りを実施。
・ホームページ開設、ポスター・チラシによる広告宣伝。
【小学校水路ホタル幼虫の放流】
事
業
効 果
○ホタル、カワニナの飼育は、2年目となり順調に進み、現水路の整備も今年度で終了した。水路内が
落ち着いた状態になり、珪藻類が繁殖し始めれば、ホタルやカワニナが繁殖しやすい環境となる。小
学生の生徒さんもホタルに興味を持って、進んで作業に参加していただいた。
○ガイドツアーも2年目となり、リピーターの方々が来るなど、ホタル祭りにおける鑑賞客の増加が見
受けられた。
○8月の悪天候にもかかわらず、鑑賞客は約5%増加した。ホームページの開設やポスター・チラシに
よる宣伝効果が見られた。
○看板や安全柵、誘導灯などでの安全対策が図られた。それ以上に、会員の皆さんや地元の有志の方々
が、毎晩、車の誘導、鑑賞客の案内をしてくださったことが、一番の安全対策、おもてなしにつなが
ったと考えている。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○夏の低温、悪天候により、8月、特にお盆前後は、ホタル観賞客も激減した。しかしながら、トータルで
は若干昨年よりも多くなった。
「ホタルの郷・白馬乗鞍」が定着してきていると考えられる。
○来年度は、いよいよ生態系保全施設として「ホタル公園」の建設も始まり、水路延長も現在の3倍近くと
なる。より多くのお客様に楽しんでいただけるよう、今後も本事業を継承し、多くの方々のご支援をいた
だいて、地域の活性化に努めていきたい。
【選定のポイント】
地域住民や小学生との協働によるホタル生息環境の保全・整備や、ホタルガイドツアーの実施な
どの取組が「ホタルの郷」としての知名度向上・観光誘客につながった。
事業名 白馬乗鞍ホタルの会(小谷村)
連絡先 090-4607-5096
メールアドレス [email protected]
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 81 –
ソフト・ハード事業
1,086,423円
782,000円
地域発 元気づくり支援金
取組に至る背景・事業の目的
○白馬乗鞍ホタルの郷は、6月上旬から9月下旬までの長い期間中成虫が飛び交う、全国でも稀
なホタルの鑑賞地(生息地)であり、3,000 人を超える鑑賞客が訪れ、グリーンシーズンの誘
客の柱となってきた。
○温暖化や異常気象が続く中、毎年安定した数のホタルが鑑賞できるようにするためには、水路
及び周辺の環境整備や幼虫、カワニナの人工的な飼育が不可欠となっている。
○ホタルの会では、ホタルの生育環境保全に関する啓蒙を行いながら、より一層の観光誘客を図
り、地域活性化につなげることを目的に活動している。
【知事表彰受賞事業】
(6)ア
特色ある観光地づくり
「なつまち」を使ったアニメコンテンツツーリズム事業
取組に至る背景・事業の目的
○ 2012 年に放送されたたアニメ「あの夏で待ってる(通
称:なつまち)」は放送終了後も人気が衰えることなく、
「聖
地巡礼」と称し作中の舞台となった小諸市内各所を訪れる
県内外の若いファン層が多く見られる。
○ このアニメを活用した町おこし事業として、地域住民や
企業、行政、NPO等が連携し着地型の観光地づくりを進
める。
事
業
内
容
「なつまち」をコンテンツとした誘客アプローチを熱心なフ
ァン層だけでなく、ライトユーザー、一般観光客まで広げ
た事業を展開
○ 四季毎に小諸の情緒・文化・自然を伝えるオリジナルア
ニメ画を新たに制作し、ポスターを始めとする PR に活用
○ 「こもろドカンショ」等の地域のまつりに、ファンを募
り「なつまち連」を組織して参加
○ 作中で登場するスポットを紹介する「聖地巡礼マップ」
を制作。マップに声優のメッセージも掲載するなど、より
プレミア感の高いものとした。
○ ホームページ、チラシ、オリジナルグッズの制作による
PR を実施
事
業
【「あの夏で待ってる」小諸人
バージョン】
効 果
○
「こもろドカンショ」等への参画
【こもろドカンショ参加者】
こもろ市民まつり 参加者数 67 名
こもろドカンショ 参加者数 120 名(昨年対比 234%の集客を達成)
○ 「なつまち」ファンの拡大実現
フェイスブック数 2,105 人(昨年対比 280%)
※内約半数が外国人のファンとなっている。
ツイッター数 2,711 人(昨年対比 147%)
カードラリー参加者数 延べ 10,000 人見込み(昨年対比 125%を達成)
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○
○
拡大したファンへの継続的な情報発信&事業取り組み
なつまち4年目になる今年も継続的な取組と新たな取組でファンを満足させる事業を展開する。
外国人観光客への発信
なつまちファンの中に多く外国人も含まれ増加傾向にあるため、外国人向けの仕掛けを展開する。
【選定のポイント】
PRの効果等によりカードラリー参加者延べ 1 万人、同プロジェクトのフェイスブック登録者数
が 2,000 人(うち約半数が外国人ファン)を超えるなどファン層の拡大が見られる。
この他に、2014 年には新作を含むブルーレイの発売やソニー等と共同でスマートフォン向け舞台
巡りアプリの提供、2015 年には美術館での展覧会が開催されるなど発展を続けている。
団体名 なつまちおもてなしプロジェクト(小諸市)
連絡先 0267-22-0077
ホームページ http://komoro.ch/natsumachi
– 82 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト事業
4,000,000円
3,000,000円
(6)ア
星空満喫都市
特色ある観光地づくり
SAKU BLOOM イルミネーション2014
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
○ 11 月から1月中旬までの2ヶ月間以上にわたり佐久平
駅前のミレニアムパークで 40 万球のイルミネーションを
点灯
○ 地域住民や園児等の参加によるクリスマスイベント等の
開催
○ 星空アニメーションの上映、星空案内人による星空観望
会等の開催
○ 希望カップルを募り、イルミネーション会場での挙式(星
空ウェディング)を提供
○ 高校との協働によるステンドグラス制作、体験講座開催
○ プロモーションビデオの制作、広告宣伝
事
業
【SAKU
BLOOM 上空写真】
効 果
【星空ウェディング】
○ 3年目の継続事業であることからも、地域の認知度の高
まりを感じることができた。協賛スポンサーからの話によ
ると、事業期間中の来店者数や売上の増加など地域経済の
活性化としての一助を効果として見る事ができた。
○ ボランティアや学生が多く参加することにより、地域の連携を生み出すとともに郷土愛の醸成に
大きく貢献する効果を得ることができた。
○ 来場者数は 105,855 名と前年を大きく上回った。(対前年比 +15,577 名)
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
いただいた意見などをもとに更なる発展を遂げ、より地域に根付き密着した地域連携による事業展
開をしていく。他地域におけるイルミネーションとは一線を画す「ここにしかない」オンリーワンの
事業を来期も展開する。
【選定のポイント】
40 万球のイルミネーションの点灯に加え、新たに高校生と連携したステンドグラスの制作やオリ
ジナルアニメーションの上映などを行い、延べ 10 万人以上の来場(事務局公表)となった。3年間
の実施により、佐久の冬の代表的なイベントとして定着しつつあり、さらに宿泊者や消費の増加に
向けた発展が期待できる。
団体名 SAKU BLOOM実行委員会(佐久市)
連絡先 0267-62-2656
ホームページ http://sakubloom.jp/
メールアドレス [email protected]
– 83 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト事業
4,244,454円
3,000,000円
地域発 元気づくり支援金
○ SAKU BLOOM イルミネーションは、2014 年で3
回目となり、冬季における佐久の魅力「佐久の美しい星空」
を地域内外に発信することをコンセプトに、
「交流人口の創
出」や「地域経済の活性化」を推進することを目的として
開催してきた。
○ イルミネーション事業はもとより、PR、地域連携、産業
振興、佐久周遊観光の5つのカテゴリを掲げ、産官学が連
携した地域密着型、参加型の事業を推進する。
【知事表彰受賞事業】
(6)ア
まちミュー諏訪
フットパスの楽校事業
特色ある観光地づくり
3
取組に至る背景・事業の目的
典型的な中山間地である富士見町で、耕作放棄地対策を始めたことが、団体を設立したきっかけであ
る。地元学という手法を使って、地域資源を掘り起こし、マップ化したが、その後の展開に迷っていた。
近隣の地域でも同じような悩みを持っている方たちがいることを知り、小さな地域でも発信力をもとう
と、フットパスガイドブックを軸としたネットワーク組織「まちミュー諏訪」(現在は「信濃路てくて
く」に改称)を立ち上げ、活動を始めた。
事
業
内
容
・フットパスガイドブックの作成
26 年度は6冊作成した(27 年度末には 22 冊の予定)
・自前のライター、イラスト担当の養成
・ガイドツアー、
富士見町蔦木宿・井戸尻周辺については、山梨の「つ
なぐNPО」と共催で26年5月30日に実施した。
辰野町・塩尻市にまたがる小野地区においては、小野
宿市の日に実行委員会と共催でスタンプラリー形式で
実施した。また、このことがきっかけとなり、地元小
野地区住民の働きかけで、東京の京王電鉄によるバス
ツアーが実施された。
【富士見町蔦木宿のツアー】
事 業 効 果
①ガイドブックの作成6冊
(下諏訪 富士見町西山 茅野市金沢 岡谷市今井 辰野町小野 伊那市高遠)
②ライターの養成2名 イラスト担当の養成2名
③ガイドブック作成で提携している山梨の「つなぐNPО」と交渉の結果、大幅に作成費用を抑えるこ
とができるようになった。
④会報的なチラシを、2回発行することができた。また、ガイドツアーは、25年度の形にとらわれる
ことなく、様々な方向、例えば、a)イベントに合わせたスタンプラリー、b)旅行会社との提携、c)つ
なぐNPОとの提携、d)地元団体による実施、と多様化させることができた
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
今後はガイドブック作成を加速化し、長野県内で3年後に 50 種類のガイドブックの完成という目標
を立て、事業を展開していく。また、「つなぐNPO」との協働で、岐阜県東濃地区で3種類のガイド
ブックの取材を開始している。これらは、山梨に本部のある、「つなぐNPO」による全国展開ヘ向け
ての戦略(東京、長野、新潟、岐阜を手始めに)の一部であり、これにのって県内展開を進めていく予
定である。
【選定のポイント】
地域資源の発掘による地域住民ならではの知識を生かしたガイドブック作成やツアーの開催など
により、地域活動の活性化や観光誘客の一層の促進が期待される。
団
体
名
信濃路てくてく(旧まちミュー諏訪)
(富士見町)
連 絡 先
0266-62-6122
ホームページ
http://kamaneko.cocolog-nifty.com/blog/
メールアドレス [email protected]
– 84 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト事業
1,103,262円
827,000円
(6)ア
特色ある観光地づくり
諏訪湖よさこい
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
諏訪圏青年会議所が地域住民参画の下、諏訪湖よさこい
実行委員会を立ち上げ、企画運営を行った。
諏訪湖よさこいでは、諏訪湖をバックというロケーショ
ンの中で踊るため踊り連は参加し、踊りを見る為に観客が
集まり、観客と踊り連は、出店ブースにて諏訪地域を感じ
てもらった。
開催日時:平成26年9月14日(日)9:00~20:00
会
場:岡谷市湖畔公園
事
業
【第2回諏訪湖よさこいの様子】
効 果
①当日は42団体の踊り連と約 3500 人の観客が来場し、40店舗のブースにより地域を発信する事が
出来た。
②昨年より大勢の観客に来場してもらった。
夜までの開催ということで、諏訪圏域で宿泊をしていく踊り連も多くみられた。
③フィナーレの総踊りでは、会場全体で踊ることで踊り連・観客・実行委員会メンバーが一体感を持つ
事が出来た。
④実行委員会の立ち上げから始まり、諏訪湖よさこいの企画運営に地域住民を巻き込むことで、街づく
りに触れてもらえたと思う。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
開催日の選定段階から、他のイベントとの調整を行っていく。調整を行うことで、踊り連の参加団体
数を増加させて行く。踊り連の参加が増える事で、諏訪湖よさこいの知名度が上がり、県外からの観客
の来場に繋がると考える。
また、現在岡谷市湖畔公園で開催しているが、今後は、諏訪湖周にて開催することを考えている。各
地市町村を巻き込み、各地域の合同開催ではなく、諏訪圏住民祭を目標として運営を考えて行く。
【選定のポイント】
住民と一緒に作り上げていくことで地域活性化やまちづくりを担う人材が育成されるとともに、
観光誘客の促進が期待される。
団体名 公益社団法人 諏訪圏青年会議所(諏訪市) 事業タイプ
連絡先 0266-54-6980
事 業 費
ホームページ http://www.suwaken-jc.jp
支援金額
– 85 –
ソフト事業
6,290,500円
2,207,000円
地域発 元気づくり支援金
経済状況が低迷している昨今、岡谷市も例外ではない。(公社)諏訪圏青年会議所では、地域を活性
化させることを目的としている。
この事業は、
(公社)諏訪圏青年会議所を中心に、市民・行政が一体となり企画・運営を行っていく。
企画・運営を進める中で、参加者同士がコミュニケーションをとり信頼感と連帯感、達成感を感じても
らえると考える。これは、これからの地域のまちづくりを行う中で、市民が力を合わせれば、地域を活
性化できることを感じてもらえると考える。
また、事業の中では、地域内外から多くの「踊り連」「観客」の参加が見込めるため、地域の魅力・
特色を盛り込んだ食品ブース・産業ブースを出展し、地域内外に発信する機会になると考える。
(6)ア
特色ある観光地づくり
「上諏訪温泉朝市」実施事業
取組に至る背景・事業の目的
○諏訪湖周辺では、モーニングタイム(朝起きてからチェックアウトまで)の楽しみが少なく、結果
として他の観光地への移動を早め、滞在時間の短縮につながる恐れがあった。
○一方、団塊の世代や女性を中心に、健康への関心や地産地消による安心・安全な農産物等への需要
が高まっており、新たな地域資源としての活用が期待されている。
○これらの背景をベースに平成 24 年度に諏訪地方事務所主導による「上諏訪温泉朝市」を開催した
ところ、限定的な宣伝にもかかわらず、多くの観光客、市民に楽しんでいただけた。
○平成 25 年度から、
「地域に愛される朝市」を目指し、民間と行政との連携により組織体制を充実さ
せ、先を見据え出店者主体の運営体制への移行準備と知名度の向上を目指して事業を行った。
事
業
内
容
(1)農産物の対面販売
上諏訪温泉・諏訪湖エリアにおける歴史・文化の発信拠点
として著名な施設である片倉館において、諏訪広域で収穫さ
れた新鮮な農産物、名産品の対面販売を行う。
農産物は安全を証するものとして、栽培履歴の提出を依頼
し、来場者が閲覧できるよう常備した。
(2)併催イベントの実施
オープニングイベントの他、しあわせ信州観光キャンペーン
のPRイベントを共催し、観光客へ信州のPRを行った。
事
業
【 上諏訪温泉朝市の光景 】
効 果
○7月 20 日~10 月 19 日の毎週日曜日及び8月 12、13 日の合計 16 回実施。
来場者は平均 358 名(前年 384 名)と前年を下回ったものの常連の来場者も目立ち、地元住民への
定着が進んだと見られる。
○出店者数は平均 21 店(前年 20.4 店)と夏場の天候不順にも係わらず前年を上回り、出店者にとっ
ても魅力のある朝市であると思われる。高いクオリティを確保するために努力・協力をしていただ
き、顧客満足度の高い朝市を維持できている。
○終了時期を延ばしたため、りんご等果実類が店頭に並び、県外からの観光客の購買に繋がった。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○事業継続のために、平成 26 年は出店者を主体として構成する企画部会を設置し、出店ルールの確
立やテント・のぼり旗設置などの共同作業に加わって頂いた。
○アンケート、マーケティングを諏訪東京理科大学に協力を依頼し実施した。より知名度を上げるた
めのマーケティング活動及び広報活動の参考として大変有意義であった。
○期間の前後半で開始時間変更や、半期の出店料を定めて出店料の増収を図ったが、仕組やシステム
が煩雑となり、今後自立運営していく上でさらなる改善を図る。
○県や市の協力を得られたことにより、知名度の高いブランド野菜の販売や観光キャンペーンPRイ
ベントの実施など、大きなアドバンテージを得られた。
【選定のポイント】
宿泊施設、学校、各種団体と連携して行うことで地域に愛される朝市となり、一層の誘客促進が
期待される。
団体名
連絡先
電 話
上諏訪温泉朝市の会(諏訪市)
諏訪観光協会(諏訪湖温泉旅館組合)
0266-52-7155
– 86 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト事業
445,430円
319,000円
【知事表彰受賞事業】
(6)ア
特色ある観光地づくり
阿智村セブンサミット事業
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
○「阿智セブンサミット」のPR
パンフレットやポスターを作成し、村内外の観光施設やアウ
トドア用品販売会社の店舗等で掲示・配布し、「阿智セブンサ
ミット」のPRを行った。
また、登山情報サイトへ特集ページをつくり、トレッキング
愛好者をターゲットに事業の周知やイベント等を紹介した。
○頂上及び登山口の看板整備
【7サミット~富士見台高原~】
各山頂に「阿智7サミット」の看板を設置し、登山者に写真
を撮ってもらうことで、阿智セブンサミッターの認定を行った。
事
業
効 果
初年度にも関わらず、7月から 11 月の5か月間で、59 名の
セブンサミッターを認定した。阿智セブンサミットを全て登頂
するには、長期の滞在や複数回の訪問が必要なことから、再来
村率が高まるきっかけとなった。
また、村内を回遊する仕組みができたので、今後、
周辺の観光にも波及効果が期待できる。
【阿智セブンサミッター】
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
「信州 山の日」の制定を契機として、それぞれの山で体験トレッキングイベントを行う等、県の取
組とも連携して事業を展開した。
今後も引き続き、阿智セブンサミット事業を実施しながら、登山道の整備やササユリの種の散布によ
る環境保全の取り組みを強化していくとともに、モニターツアーの実施や宿泊プランの造成等により、
長期滞在の観光客を取り込む商品化を進めていく。
【選定のポイント】
「信州 山の日」の制定を契機とした取組であり、新たな切り口で阿智村の山岳観光を発信した。
「阿智セブンサミッター(7つの山を登頂した人へ贈呈する称号)」の贈呈者が 59 名にのぼったこ
とは、本事業を立ち上げた大きな成果であり、滞在型観光やリピーターの増加に寄与した。
団体名
富士見台エコトレッキング委員会
(阿智村)
連絡先 0265-43-2220
(事務局:阿智村協働活動推進課)
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 87 –
ソフト事業
2,851,200円
2,075,000円
地域発 元気づくり支援金
「セブンサミット」は、地球上にある7つの各大陸で最も標高が高い山を指し、これを制覇すること
は登山家のあこがれともされている。
これにあやかり、阿智村にある、日本百名山や信州百名山をはじめ、初心者でも楽しめる多様な山岳
のうち、その代表格の7つの頂、恵那山・富士見台高原・大川入山・南沢山・蛇峠山・網掛山・高鳥屋
山を「阿智セブンサミット」と名付け、そのすべてに登頂した人には、「阿智セブンサミッター」の称
号を与えるという構想を立ち上げた。
これにより、1日/1回ではなく、7日間以上、阿智村に来て楽しんでもらう仕組みを作る。
(6)ア
特色ある観光地づくり
YAMAKOI(ヤマコイ)プロジェクト
取組に至る背景・事業の目的
○ 安曇野市穂高有明山麓線は、かつて多くの観光客・登山客でにぎわっていたが、近年では以
前のような活気はなく、閉業を余儀なくされる方も多い。
○ 観光客離れは地域から活気を奪い、閉塞感をもたらすが、そのような負の連鎖を断ち切り、
穂高山麓に熱気と活力を取り戻すことを目的に、独自のイベントによる集客アップを行う。
事
業
内
容
地域活性に繋がる様々なイベントの開催
① あづみの木もれ日マルシェ
ハンドメイド・クラフト作品の展示販売イベント
②
安曇野軽トラ市
地元野菜・特産品の直売イベント
③
安曇野カップリングパーティー(コイカツ)
単身者のための婚活イベント
【あづみの木もれ日マルシェ】
事
業
効 果
○ ハンドメイドに特化したイベント(あづみの木も
れ日マルシェ)は1,000名、農産物・特産品に
特化したイベント(安曇野軽トラ朝市)は
15,000名以上の来場者があった(1日あたり)
○ 婚活イベントでは1年間で20組以上のカップル
が成立、うち2組がご成婚となった
○ 山麓に人が集まる事で近隣の飲食店・商店から喜
びの声が多く聞かれた
○ 同様に閉塞に悩む他の地域から、イベント開催の
ご相談をいただき、力を貸すことができた
【コイカツ】
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○
○
培ったノウハウを同様に過疎・閉塞で悩む地域に伝え、潤いの連鎖を広げる
経済的な自立をし、他団体のモデルとなる
【選定のポイント】
あづみの木もれ日マルシェや安曇野軽トラ市等のイベントの開催により活動が定着してきてお
り、集客が増加している。また、他の民間団体等との連携により事業展開をしており、活性化に取
り組む他の地域への波及が期待される。
団体名 YAMAKOI・穂高山麓に熱気と活力を
事業タイプ
もたらす会(安曇野市)
事 業 費
ホームページ
支援金額
http://azuminokomorebi.naganoblog.jp/
– 88 –
ソフト事業
464,548円
348,000円
【地域発 元気づくり大賞受賞事業】
【知事表彰受賞事業】
(6)ア
特色ある観光地づくり
地域の特性を活かした自転車イベント立ち上げ事業
事
業
内
容
・ 本事業ではイベント立ち上げに係る告知(ホームページ
作成、ウェブ雑誌等掲載)、備品作成(コース看板、パネル
等)、地域連携(シャトルバス運行)を行った。
・ 前日の街中イベントや宿泊施設との連携も含め、60 余の地元
団体の協力を仰ぎ、自転車イベントの事前案内に地域情報を同
封するなど、地域一体での魅力発信とおもてなしに努め、地域
のファンづくりを目指す取組みを併せて行った結果、北アルプ
ス山麓グランフォンドと題し立ち上げたファンライドイベント
への参加者は 650 人にのぼった。
【山麓ライドを満喫する参加者たち】
事
業
効 果
・
イベント前日に開催された街中イベントとの連携や地元宿泊施設との連携が効果的に展開された結
果、域外からの集客数が増加し、参加者の県外比率は 81%に上った。地域特有の自然景観を活かした
特徴あるイベントが、地元への経済効果の創出に波及した。
・ 自転車イベントの開催に併せて、60 余の地元団体が物品提供やボランティア、宿泊特典等に携わっ
たことで、広域にわたり、丁寧で地元らしいおもてなしができた。イベントへの協力団体も年々増え
てきている。
・ アンケート結果から、自転車イベント参加者の 91%が満足度を感じ、同 79%が来年も参加したいと
回答しており、地域のファンづくりにつながった。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
・ 全体としてイベント参加者は増加したものの、女性やファミリー層の参加割合が減少した。理由とし
て自転車コースの勾配が比較的大きなコース設定だったことが考えられることから、平坦なコース設定
を取り入れるなど、女性やファミリー層が参加しやすいコース設定を検討したい。
・ 地元企業や商店との連携をさらに拡大して、事前告知やエイドステーションにおける地域の魅力発信
や滞在中の飲食案内及び土産物販売に結び付けるなど、リピーターやファンを増やし、経済波及効果の
ある地域イベントとして定着させていきたい。
【選定のポイント】
地域特性を活かした自転車大会を地元関係者との緊密な連携のもとに展開し、地域の魅力発信・
ファン獲得に結び付くイベントとして定着しつつある。
団体名
北アルプス山麓グランフォンド実行
委員会(大町市)
連絡先
0261-85-0556
メールアドレス [email protected]
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 89 –
ソフト事業
1,659,744円
1,242,000円
地域発 元気づくり支援金
取組に至る背景・事業の目的
大北地域での 1,000 人規模の自転車イベントを目指し、平成 24 年度に「北アルプス山麓グ
ランフォンド実行委員会」を結成した。設定コース上の4市町村の協力を得て、平成 24 年度
の第1回大会は 400 人、平成 25 年度の第2回大会は約 630 名の参加者を得た。
市街地イベントとの連携や、コース上のエイドステーションでのおもてなしを通じて、地域
色のあるイベントとして認知されはじめたことから、平成 26 年度から大北5市町村にコース
設定を拡大、地域の魅力を広く発信し、経済波及効果を有する特徴ある自転車イベントを造成
することを目的として活動している。
(6)イ
21世紀のおやき作り
農業の振興と農山村づくり
~粉を活かした元気な村づくり~
取組に至る背景・事業の目的
生坂村の灰焼きおやきは、おやき文化がマスコミ等で取り上げられ全国的に発信されたことから、村
の特産品として近隣市町村を中心に人気が急上昇し、各種イベントにおいては順調な販売実績を上げて
いる。
しかし灰焼きおやきの製造は短期間での習得が難しく、技術者と施設が不足している。
また、灰焼きおやきを含めた粉を利用したパンやピザ等の加工品の製造は村内の女性グループがイベ
ント等において実績があり、将来的には若い世代の就労機会としても期待される。
そこで、使用しなくなった公共施設を改築し、おやき作りの技術を高めながら、従来のイメージを脱
した灰焼きおやきと粉に関連した加工品を開発研修し村の活性化につなげる。
事
業
内
容
○ 公共施設の改修を行い、菓子製造業と飲食店営業の営業許可
を取り、企業活動を開始した。
○ 木材を燃料とする、おやきとピザの製造釜を作り、郷土食
「灰焼きおやき」の技術向上のための研修会を7回開催し、延
べ101名の参加者があった。
また、食べやすい形のおやきや、具の研修を同時に行い試作
品2品を開発した。
○ また、生坂村初となるパンの販売に向け、延べ46名の参加
で研修会や試作品作りを8回行い、6種類のパンを開発した。
○ 事業主体の「上生坂夢の里山の会」を母体とし、おやきやピ
【形を変えたおやきの研修】
ザ、パンなどを製造販売する新部門グループ「夢の里山 生坂
こなもん工房」を立ち上げた。
○ 会と商品の知名度を上げて順調な企業活動のために、チラシの作成など販売を視野にした PR 活動
を開始した。
事 業 効 果
① 施設を改修することで、加工品の営業許可が取れ、企業活動を始めるための準備が整った。
② 研修会や講習会の結果、おやきやパン・ピザの技術向上が図られ、企業活動に向けて準備が整って
きた。
また、従来のイメージと違った「灰焼きおやき」の開発は、研修会を通して具体的な意見の集約が
進み、次年度へ期待が高まった。
③ 「上生坂夢の里山の会」を母体とし、若い世代を加えた新グループ「夢の里山 こなもん工房」を
立ち上げ、パン・ピザなど若い世代の参加しやすい商品の開発が出来き、将来的に就労場所につなが
る可能性が出てきた。
④ 新商品と新グループの活動と商品の PR のため、販売を視野に入れたチラシの作成を行い、村内者
への周知が図られた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
① 新グループ「夢の里山 こなもん工房」の健全な企業活動に向けて、更なる高品質のための技術研
修と、新商品の開発を行う。
② 施設を充実し、作業の効率化と安全性を図る。
③ 本格的な販売に向けてチラシ等 PR 活動を行って行く。
④ 会のスムーズな運営のため、会員間の交流を図る。
【選定のポイント】
これまで取り組んできたおやき加工技術の向上のほか、新たに幅広い世代向けの商品開発を若い
世代のメンバーを加え実施し、生坂村の粉文化として村内外へ発信しており、地域づくりの核とな
る事業であり、モデル性に優れる。
団体名
上生坂 夢の里山の会(生坂村)
事業タイプ
連絡先
0263-69-2128
事 業 費
メールアドレス
支援金額
[email protected]
– 90 –
ソフト・ハード事業
3,699,689円
2,420,000円
(6)ウ
森林づくりと林業の振興
森集人(しんしゅうじん)プロジェクト
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
○間伐搬出作業等の実施準備
・ウインチ、薪割り木、ハシゴ等の間伐器具を購入し、事
業スタートにあたって必要な機材等を準備した。
・森集人プロジェクトを立ち上げるにあたってのスタート
説明会を開催した。
・豊田市旭区と恵那市山岡町の木の駅プロジェクトを視察
し、森集人プロジェクト実施に向けて参考とした。
・間伐講習会やウインチによる搬出講習等を3回実施し、
参加者の技術の向上や安全確保に努めた。
【森集人プロジェクト間伐講習会】
○間伐搬出作業及び薪づくりの実施
・12 月から間伐作業を実施し、更に2月からは薪づくりにも着手した。
事
業
効 果
○間伐作業は 12 月から3月までほぼ毎週末実施し、延べ 80 名という多くの参加者に協力いただいた。
間伐面積は約 1,000 ㎡、間伐量は約 25 ㎥となり、当初目標としていた間伐量 10 ㎥を大きく上回る結
果となった。
○林家の支援につながるとともに薪需要者の薪の確保ができ、自然エネルギーの利用が推進された。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
マスコミや参加者のネットワークなどを通してプロジェクトの参加者を毎年募集していく。
間伐搬出作業は、重大事故等の大きなリスクを伴うと共に参加者自身の装備、安全確保の研修会、間
伐搬出機材の維持管理等に今後とも少なからぬ経費が必要となるため、関係機関と連携して間伐材の安
定した販路拡大を強化し、プロジェクトの継続的な取り組みができるように努めたい。
【選定のポイント】
地域住民が参加する森林資源の有効活用を促進するための新たなプロジェクトを立ち上げ、多く
の参加者の協力により、初年度から想定以上の成果を上げた。支援終了後も継続してプロジェクト
を推進しており、今後の活動も大いに期待できる。
団体名 いいだ自然エネルギーネット山法師(飯田市) 事業タイプ
連絡先 090-8687-8517
事 業 費
ホームページ http://yamabousi.net/index.htm
支援金額
– 91 –
ソフト・ハード事業
1,211,947円
800,000円
地域発 元気づくり支援金
温暖化防止対策の重要性やエネルギーリスクが高まる中で、自然エネルギーの利用拡大が重要である。
また、近年はスローライフや自然志向の高まりにより、薪ストーブ等の導入が広がり、薪の需要が増加
している。
これに対し、飯田下伊那地域には山林が多く、バイオマス供給源が十分にあるものの、高齢化等の影
響により、林家のみでは森林整備が実施できない状況になりつつある。
そこで、木材の供給側と需要側を結び付け、それぞれの立場で協力連携する仕組みを作ることにより
森林資源の活用を図っていく。
(6)エ 商業の振興
真田十勇士 de 街歩き 魅力発信事業
取組に至る背景・事業の目的
平成 27 年 3 月の北陸新幹線金沢延伸及び平成 28 年のNHK大河ドラマ「真田丸」の放送に向け、
上田市のイメージアップを図り中心商店街の競争力を高める必要があることから、
① 商店主が街を説明できるように、
② 転入者が上田市を知る機会に、
③ 上田市のファンを増やすために、
④ 上田市の魅力再発見のために、
⑤ 市街地活性化のために、
⑥ 地域間競争力を付けるために、
地域の歴史などを学ぶ講座を開催し、街歩きを行う。
事
業
内
容
下記日程で「信州上田街なかサロン de 講座」の開催と
「街なかウォーク」を実施。
「街なか歩きマップ」も作成した。
(1) 5 月 15 日(木)講座:祇園祭の歩み
(2) 6 月 26 日(木)講座:お舟の天王について
(3) 7 月 6 日(日)街なかウォーク:お舟の天王ほか
(4) 9 月 25 日(木)講座:お山の天王について
(5) 11 月 16 日(日)街なかウォーク:原町市神社ほか
(6) 12 月 4 日(木)講座:祭り文化を切り口とした地域
おこしについて
事
業
【
「街歩き」と「座学」で効果的学習】
効 果
①
座学で地図や資料を使って昔の祭りを知り、街歩きで実際に山車や小路を見学するで立体的
に理解でき効果的であった。
② 上田には祭り文化の継承ができている地区と断念した地区があり、それぞれの歴史を知るこ
とで保存と復活のエネルギーが芽生えた。
③ 最後の 12 月「祭り文化を切り口とした地域おこしについて」では、将来に繋がる提案や取
組みの報告もあり今後につながるヒントを得た。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
「街なかサロン de 講座」「街なかウォーク」を今後も行い、上田市の魅力再発見の機会とし、上
田市のファンを増やすとともに、安心してまち歩きを楽しんでいただくため、街なかの魅力発信を
継続して実施していきたい。
【選定のポイント】地域の歴史や文化的資産を学び、商店街や地域住民の「おもてなし」意識の向
上が図られた。また、街中を回遊できる仕組みづくりを推進した。
団体名
連絡先
信州上田城下町ウォーキング
実行委員会(上田市)
上田商工会議所
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 92 –
ソフト事業
427,240円
320,000円
(6)エ 商業の振興
得する街のゼミナール「まちのゼミ」
事
業
内
容
〇まちのゼミを開催
春開催 平成 26 年5月25日~6月30日
秋開催 平成 26 年11月1日~11月30日
〇情報発信力の強化
ポスター・ロゴ・ホームページのリニューアル、のぼりの
新規作成を行い、知名度の向上を図った。
〇親子向け、大学生講座向け講座の設定
親子で参加できる講座の設定に加え、諏訪東京理科大学の
授業の一環としてまちゼミへ参加してもらうことで、新た
な参加者層の拡大を図った。また、学生代表7名には結果
報告会にて感想・改善点を発表してもらった。
【
事
業
講座中の様子
】
効 果
〇春・秋開催での延べ参加人数は1040人(うち、まちゼミで初来店した人数581人)となり、お
店を知って貰うきっかけ作りと、街中の賑わい創出ができた。
〇ポスターやのぼり等、デザインを統一した広報物を作ることで、知名度向上と街中の賑わいづくりに
繋げることができた。
〇講座を開催する際には、各個店が自店の特徴や強みを再認識するきっかけになった。
〇反省会等を通じて、参加店同士で繋がりができ、異なる2店がまちゼミ講座をコラボ開催するなど、
新たな展開に繋がった。
〇大学生の参加により、将来の顧客となりえる、20代という新たな客層にPRすることができた。
また、学生にとっても地元のお店を知る機会となり、学生が街にでて活躍するきっかけになるなど、
商業振興だけにとどまらない効果が期待される。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
今回の結果を一過性のものにしないためにも、継続して事業を行う予定。課題としては参加者の9割
が茅野市内からであるため、効果が市内に限定されてしまっていた。その為、平成27年度は隣接する
諏訪市と合同でまちゼミを開催する予定。合同開催により、新たに市外への周知・PRが出来るように
なるだけでなく、商業分野での地域連携の強化を目指す。
【選定のポイント】
まちゼミにより、個店に足を運び店の特徴や店主の人柄を知ってもらうきっかけを作ることで、
商店の活性化が期待される。
団体名 茅野商工会議所(茅野市)
連絡先 0266-72-2800
ホームページ http://www.chinocci.or.jp/
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 93 –
ソフト事業
1,564,131円
1,173,000円
地域発 元気づくり支援金
取組に至る背景・事業の目的
大型店の進出やインターネット販売の普及等、市内個店の経営環境は厳しい状況が続いていた。また、
空き店舗が増加したことにより商店街の賑わいが衰える中、一過性ではない街の賑わい創出が必要とな
っていた。
各個店で店主を講師とする少人数制の講座を開催し、お店に足を運ぶきっかけとなるようにした。講
座でのコミュニケーションを通じてお店の特徴や店主の人柄を知ってもらうことで、講座以降も来店し
ていただけるお客様を作り、日常的な街の賑わい創出に繋げることを目的とした。
人と人との繋がりを特徴とする個人商店に適した事業であり、インターネット販売や大型店にはでき
ない事業となった。
(6)オ
その他
(産業振興、雇用拡大)
諏訪圏移住交流推進事業
取組に至る背景・事業の目的
この取組は、平成 24 年9月、
(一社)長野県宅地建物取引業協会諏訪支部と諏訪圏6市町村(岡谷市・
諏訪市・茅野市・下諏訪町・富士見町・原村)が、東京で行われた全国規模の移住イベント「ふるさと
回帰フェア」に合同出展したことをきっかけに始まった。
翌平成 25 年度には、県諏訪地方事務所が加わった連絡会議を立ち上げ、県内初の圏域移住パンフレ
ットを独自予算により作成。さらに、諏訪圏として官民連携の移住交流推進事業に取り組むため、商工
会・商工会議所、建設業協会、移住経験者等が加わった当団体を設立した。
平成 26 年度は、諏訪圏への移住をさらに推進するため、元気づくり支援金事業により、Webを活
用した情報発信、生活情報や移住経験者の記事を盛りこんだ移住ガイドブックの作成、当団体主催のセ
ミナーの開催等を行うこととなった。
事 業 内 容
●情報発信
・一つの生活圏である諏訪圏6市町村の情報を紹介する
移住ガイドブックの制作配布
・移住者目線に立った、6市町村の新着情報を掲載でき
るホームページの作成
・ふるさと回帰支援センターへの登録とDM発送依頼、
バナー広告掲載
●相談会・イベント事業
・11月21日、ふるさと回帰支援センターにて6市町
村の諏訪圏合同セミナーを開催
・12月7日、銀座NAGANOにて開催の県主催移住
セミナーに、連絡会として参加
【銀座 NAGANO 諏訪圏合同移住セミナー】
事 業 効 果
●2回のセミナーには合計58名の移住希望者が訪れ、諏訪圏の魅力を紹介することができた。作成し
たホームページには1日平均500件のアクセスがある。移住希望者からの問合せ、事務局を訪れる
者が増加している。
●移住希望者のニーズを把握することができた。諏訪圏にどのような市町村があるのかを知らなかった
り、圏域全体の情報を知りたいという相談が多数あったほか、移住経験者の生の声が聞きたい、子育
て世代など若い移住希望者からは就職先の情報を知りたいという希望が多く寄せられた。また、移住
にあたっては、最初は戸建てではなく、貸家や体験住宅を希望する方が多かった。
●広域連携、官民連携事業としてメディアによる取り上げ、他地域より事業活動の視察・問い合わせが
増え、活動のPR及び他地域への普及啓発ができた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
諏訪圏6市町村の行政が進める移住促進は、事情も手法も体制もすべて違う。また、民間と行政で出
来ること、考え方は、それぞれ違っている。セミナーやガイドブック、チラシの内容を決める時には、
会員からいろいろな意見が出され、その都度調整する必要に迫られた。
しかし、この連絡会での情報交換を通じて、会員が得意分野で助け合い、力や知恵を活かしながら、
この圏域全体の移住促進を進めることには、地域にとって大きな意味があると考える。
今後は自然・産業・人に恵まれたこの地域の特色をさらにPRし、オール諏訪各方面の協力を得なが
ら、他の地域に負けない企画を生み出していきたい。
【選定のポイント】
一市町村では取組に限界がある中、圏域の民間と行政が連携し一体となって様々な事に取り組む
ことで、移住促進が期待される。
団体名 諏訪圏移住交流推進事業連絡会
連絡先 0266-57-0502 (宅建諏訪支部内)
ホームページ
http://www.suwa-life.jp/
メールアドレス [email protected]
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 94 –
ソフト事業
2,043,178円
1,634,000円
(6)オ
その他
(産業振興、雇用拡大)
駒ヶ根市の鉄道 100 年記念事業
取組に至る背景・事業の目的
昨今のモータリゼーション進展により飯田線の利用者は激減し、駒ヶ根市の中心駅である駒ヶ根駅で
もJRからの駅員配置が無くなり、高校生等の地域の移動手段として必要な飯田線の存続が不安視され
ている。そこで、駒ケ根市内4駅開業 100 年を契機に飯田線の価値を再認識するとともに、駅を軸とし
た市街地や観光地の賑わい創出や地域活性化を目指した。
業
内
容
「飯田線を活かした中心市街地や観光地の活性化」及び
「飯田線の利用促進及び啓発」につながるような次のパイ
ロット事業を、商店街、商工業者、観光業者、市民団体、
JR、行政等 22 団体から構成する実行委員会が、市内外の
個人及び団体と協働で実施した。
【事業一覧】
飯田線ぷらっとフォームモデル事業、電車で夏祭りに
GO!、飯田線秘境駅の旅ご招待セール、著名人と行く飯
【駒ヶ根駅前広場での
田線&中央アルプスの旅、プロジェクションマッピング、
イベントの様子】
鉄道 100 年記念式典イベント、健康長寿のまち駒ヶ根
ウォーキング、電車のお話し会&ミニSL乗車会、飯田線写真展&鉄道模型・グッズ展示会、飯田線
運転シミュレーター体験、鉄道 100 年記念品&タイアップ商品開発
事
業
効 果
・事業への直接参加者は約 10,000 人であり、これにより中心市街地や観光地への入込客、消費が拡大
した。また、お祭りや売出しなどの既存イベントとの連携開催による相乗効果で活性化した。
・毎年約5%利用者が減少している駒ヶ根駅で、普通乗車券売上対前年比が 100%を超える月が増加(9
月 107%、11 月 101%、12 月 117%)したため、事業の広報宣伝や啓発活動により、減少幅が縮小し
たと推測される間接的な効果が得られた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
飯田線は地域の大切な足であり、賑わいや観光などの重要な資源である飯田線を、守り活かす取り組
みを、本年度のパイロット事業で効果が高かった事業を発展継続していくと同時に、事業を通じて得た
ヒントをもとに新たな事業展開をしていく。また、飯田線沿線市町村へもこの取り組みを共有して波及
し、より多くの団体と協働して飯田線を守り活かしていく。
【選定のポイント】
飯田線の利用促進と駅前市街地の活性化を目的とした様々なイベントを企画し、高校生を含む多
くの住民参加を得て市内外に飯田線を守り活かす機運の醸成に寄与した。
団体名
駒ヶ根市の鉄道 100 年
地域活性化事業実行委員会
連絡先
駒ヶ根市企画振興課
http://komatetsu100.jimdo.com/
[email protected]
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 95 –
ソフト事業
7,511,164円
5,991,000円
地域発 元気づくり支援金
事
(6)オ
その他
(産業振興、雇用拡大)
こまち(駒街)バル
取組に至る背景・事業の目的
かつて賑わいの中心であった駒ヶ根市の市街地は、人通りもまばらで、多くの飲食店が閉店するなど
閑散とした状況であった。そこで、市街地を活気ある魅力的な街にするため、駒ヶ根市内の飲食店等で
食べ歩き・飲み歩きイベントやイルミネーションを開催し、商業振興及び市街地活性化を図った。
事
業
内
容
・イベント専用チケットによる飲食店での「食べ歩き・飲み歩き」及
び専門的サービスを受けられる店舗での「普段と違った1日」を過
ごすことができるイベント「こまち(駒街)バル」を実施した。ま
た、平成 26 年度から一般店舗にまで拡大し、普段なかなか利用する
ことがない店舗へ気軽に足を運ぶことができるように内容を充実さ
せて実施した。
・特設会場で「屋台村」や、企業・地元高校生・行政と協力して設置
した駅前等のイルミネーションにより、市街地の活性化を図った。
事
業
【イルミネーションの様子】
効 果
・平成 24 年度より継続実施している事業であるが、チケット販売数が過去2年を上回る実績で、イベ
ントが浸透してきており、参加者の 90%は市内在住者であり、市内の経済循環が順調に行われている
ことが実感できた。
・平成 26 年度からは新たに飲食店以外の商店(化粧品販売や美容室など)が参加したことで、単なる
割引チケットではなく、プロならではの専門的サービスを受けることが出来るようになり、店の魅力
を多くの方に気軽に知ってもらえ、様々な業種に効果が及んで活性化が図られた。
・イルミネーションは昨年より設置場所を拡大しテーマを持たせたことで、多くの市民が街中回遊する
光景が見られた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
行政・ 関係団体・商店街・市民より事業継続を希望する声が多数あがっており、3年で土台をしっ
かり築くことができたため財源確保に向け活動するとともに、継続的に地域活性化できるよう新たな取
り組みも行っていきたいと考えている。
【選定のポイント】
食べ歩き・飲み歩きイベントや商店街のイルミネーションにより市街地の活性化や商業・観光振
興が図られた。今後も自主運営により更に工夫・広がりのある取組を期待したい。
団体名
駒ヶ根商工会議所青年部(駒ケ根市)
ホームページURL
http://komachibar.com/
– 96 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト・ハード事業
8,548,145円
2,510,000円
(6)オ
その他
(産業振興、雇用拡大)
けもかわプロジェクトを通じた有害鳥獣の
皮革等の活用と地域活性化事業
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
○販売戦略の展開
各種イベント等へ出展し、商品の販売や体験教室を実施する
とともに、インターネット販売の仕組みを構築した。
【けもかわ狩猟体験、皮の塩処理作業】
○製品製作部門の強化と商品化の充実
遠くに働きに出られない母親等、村内の人材を活かし、製作
を委託するシステムを構築した。また、従来のストラップや名
札ケースに加え、ベビーシューズやスリッパ等を商品化した。
○担い手育成事業の展開
猟師暮らしの体験イベントを開催し、興味関心を高める取組
を行った。
事
業
効 果
イベント等への出店販売を6回、クラフト体験教室を7回実
施し、有害鳥獣の問題を知ってもらうきっかけ作りと、製品の 【けもかわ商品、イベント販売とPR】
販売促進を行った。
村内で7人の製作人員を確保し、新たな雇用の場の創出につ
ながった。また、年間 100 万円を超える売り上げに達するまで
に至り、約 191 頭分の有害鳥獣の皮革の活用につながった。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
今回の取組をもとに、地元の母親等への雇用の場の創出を一
層進めていきたい。
また、ホームページ等を活用した情報発信にも努め、有害鳥
獣を取り巻く環境の改善と豊かな暮らしの提案を行っていき
たい。
【けもかわ製作、村のお母さん達と】
【選定のポイント】
有害鳥獣対策とその皮革の有効活用を図るとともに、中山間地の新たな産業化にも資するモデル
的な事業を立ち上げた。ネット販売による製品の販路拡大や村内での製作委託システムを構築した
ことによる新たな雇用の場の創出が大いに期待できる。
団体名 泰阜村(けもかわプロジェクト)
連絡先 0260-26-2111
ホームページ https://www.kemokawa.com/
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 97 –
ソフト・ハード事業
1,878,738円
1,289,000円
地域発 元気づくり支援金
有害鳥獣は、農林業被害から駆除が進められているが、駆除の担い手不足や駆除後の活用が進まず埋
設されている状況で、泰阜村においても大きな課題となっていた。
この課題解決の第一歩として「けもかわプロジェクト」を立ち上げた。プロジェクトでは、駆除後の
皮革の活用を進めるとともに、村内外の認知度を向上させるため、皮革製品の商品試作やイベント、マ
スコミ等を通じたPR活動を行ってきた。
この取組をさらに継続・発展させるため、広域的な販売戦略
にあわせた皮革製品の製作を本格的に展開するとともに、村民
主体の猟師体験プログラムを実施していくことで担い手や後
継者の育成につなげていく。
(6)オ
【知事表彰受賞事業】
その他
(産業振興、雇用拡大)
「もう一度働きたい!女性のための働く準備講座」
プレ・キャリアプログラム
取組に至る背景・事業の目的
今後の日本経済の展望を考えると、女性の雇用機会を拡大し、日本における労働人口を確保し、
その人材の力を強化していくことは必要である。
一方で、女性は、結婚や出産等で一度社会から遠ざかってしまうとスキルの後退や新しい知識
の不足等が生じ、再就職することが大変難しくなる問題が生じる。
そのため、女性自身が教育を通して働くことへの意識と自己認識力を高め、同時に知識と技術
を学ぶ機会を作っていく活動が必須となる。
社会復帰を目指す女性(子育て中の女性を含む)が主体性を持ち、自らの理解を深め最適なキ
ャリアデザインを描けるよう、「もう一度働きたい!女性のための働く準備講座」プレ・キャリ
アプログラムを開催する。
事
業
内
容
○ 再就職支援講座(プレ・キャリアプログラム)の開催
○ 社会復帰を目指す女性が社会に戻るために必要な心の
準備をするため、思考管理、キャリアデザイン、時間管
理等計 8 回の講座を開催。期間中の適切な時期には、個
別のカウンセリングも取り入れ、
「再就職」に向けて学
んだことの振返り、定着、実行に移せる力を養うことを
目指した。
事
業
【講座の様子】
効 果
① 予想 5~10 名に対して最終的に 14 名の参加があった。(1.4 倍)
② 市民タイムス、タウン情報への広告掲載を計 6 回(各回計 18 万部以上発行)行ったほか、松
本市の情報誌「れんげつつじ」に働きかけ、女性の再就職に関する記事を掲載(松本市全戸配布)
した。これらにより、募集対象者だけではなく、広く一般に当該講座の存在及び女性の再就職を
課題として周知を図ることができた。
③ 地域社会との連携を深め、雇用創出を目指す催しと女性の再就職への意識を高める「パート・
アルバイト就活お見合いフェスタ」も開催。企業は 24 社、女性は 105 名が参加し、4 人に 1 人が
面接の日程まで当日取り付けた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
① 定期講座の開催継続により、女性の社会復帰(再就職を含む)を安定的にサポートする。
② 「お見合いフェスタ」のような企業と女性の出会いの場を提供し、雇用創出を図る。
③ 受講中の様子や受講後のアンケート結果等をホームページ、ブログ、ツイッター等で情報とし
て発信し、企業や多くの女性の目に触れる機会を増やし、世の中の理解を促進する。
④ 新たな需要を見出し、必要な講座やセミナー等を運営して学ぶ機会を増やす。
【選定のポイント】
就業意欲を持つ女性の目的意識の明確化や意識づけのための独自のプログラムによる講座実施、
インターンシップ体験や短時間労働の機会提供等、地元企業を巻き込みながら事業を展開しており、
モデル性に優れる。
団体名
ココノチカラ松本支部(松本市)
連絡先
[email protected]
ホームページ http://www.coconochikara.com/
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 98 –
ソフト事業
695,197円
556,000円
(6)オ
その他
(産業振興、雇用拡大)
食用ほおずきによる地域特産品づくり事業
地域発 元気づくり支援金
1
1
5
26
2
1
0261- 72- 2273
hi rase@aurora. ocn. ne. j p
– 99 –
【知事表彰受賞事業】
(8)その他地域の元気を生み出す地域づくり
美ヶ原トレイルラン&ウォーク in ながわ/後夜祭
取組に至る背景・事業の目的
長和町では、町村境や自然遊歩道を活用したロングトレイル「霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイ
ル」事業を平成 20 年度から推進してきた。26 年度は、トレイルの商業的利活用と地域住民との一
体化の形成、ペンションの稼働率向上等を目的に、下記の取組みによって他の大会との差別化と応
援者等のホスピタリティの向上を図り、集客と観光振興につなげていく。
① 例年の 8 月末開催から 7 月上旬開催とし、繁忙期を避けた安全な大会運営を目指す。
② 後夜祭を開催し、連泊へつなぐ。
③ 繁忙期を避け、地元住民の参加を促す。
事
業
内
容
長和町が有する自然を利活用したトレイルラン大会は、
4 回目を迎え大会の認知度も高く、大会自体の難易度も
上級者から初級者までのコース設定となっている。
加えて、今回から開催時期を 7 月に移動して大会終了
後に『後夜祭』を実施し、バーベキューパーティーや花
火大会等の演出を行った。
これらの取組みにより、一層の集客とより多くの地元
住民の参加・協働を図った。
事
業
効 果
【トレイルラン競技の様子】
① 回を重ねるごとに出場者数が増加。
第 3 回大会出場者数:1,160 名
今大会出場者数:1,301 名
② 宿泊数の減少が懸念されたが、前年とほぼ同数が宿泊する。
第 3 回大会宿泊数:985 件
今大会宿泊数:946 件
③ 夏の繁忙期を避け開催時期をずらしたことと後夜祭を開催したことにより、より多くの地元住
民の参加・協働を実現できた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
国内でもトップクラスの大会として人気を得られ、後夜祭も好評であった。
この状況を維持できるように、コース設定や後夜祭等のイベント内容を更に見直し、より多くの
ランナーや応援者に楽しめる大会として継続していきたい。
また、大会翌日のホスピタリティも向上させ、長和町や周辺の観光にもつなげていきたい。
【選定のポイント】地元住民の参加により地域の一体感が高まるとともに、競技参加者と地域住民
との交流促進が図られた。今年度から後夜祭を開催しランナーを中心としたお客様へのおもてなし
を行い連泊につなげており、今後の誘客も期待される。
美ヶ原トレイルラン&ウォーク in ながわ
大会実行委員会(長和町)
連絡先 0268-68-0006 信州・長和町観光協会
メールアドレス [email protected]
団体名
– 100 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト事業
4,134,201円
1,114,000円
(8)その他地域の元気を生み出す地域づくりに資する事業
おみごと!デゴイチ修復事業
取組に至る背景・事業の目的
事
業
内
容
村民ボランティアとともにデゴイチの修復・再塗装を行った。
湖畔公園内に地元保育園の園児による花苗の植栽を春・夏の
2回行い各回1,200ポットを植えた。
湖畔公園への沿道に、村民を中心としたボランティアにより
桜の苗木を植える「さくらの植樹会」を行い100本の苗木を
植えた。
【塗装作業を行う参加者】
事
業
効 果
デゴイチの修復については、延べ140人のボランティアにより修復作業が行われた。ボランテ
ィアは小学生から当時を知る年配の方々までと幅広い年齢層が集まり、作業の合間には当時の話な
どを聞くことができた。また、作業を通して参加者どうしの交流が生まれるなど世代間交流ができ
た。
「さくらの植樹会」については、村民を中心とした80名の多くのボランティアに参加をいただ
き行うことができた。その中の小学生参加者は新聞取材に対して「大人になって遊びに来たとき、
大きく育っていてほしい」、
「自分の植えた木が春に満開になるのを見たい」と話している。この植
樹を通して郷土「麻績村」そして「聖高原」に愛着を持ってくれたものと考えられる。
この「おみごと!デゴイチ修復事業」を行う中で、新聞各紙・ラジオなどで事業を取り上げてい
ただき「麻績村」「聖高原」が多くの人の目や耳に触れたことにより、地元住民には地域資源を再
認識してもらうことができ、他市町村の皆様には「聖高原」を身近な観光地として認識いただけた
ものと考えられる。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
当時、湖畔公園にデゴイチを運び込んだ皆さんと、この事業でボランティアとして参加をいただいた
皆さんの意志を次世代へ引き継ぐために、適切な管理保管をして、数年後には咲く桜の花も含め、多く
の方々が楽しめる場所としたい。
【選定のポイント】
延べ 140 名を超えるボランティアが参加し修復作業が行われるとともに、花や苗木の植栽も実施
するなど、作業を通じて多くの人々の交流が図られ、予定を上回る事業効果が得られており、モデ
ル性に優れる。今後は、修復したデゴイチを地域資源として活用していくような取組を期待したい。
団体名
連絡先
麻績村
0263-67-2133
麻績村観光課
事業タイプ
事 業 費
支援金額
– 101 –
ソフト事業
1,069,780円
801,000円
地域発 元気づくり支援金
昭和47年4月に休車となり、その後聖湖畔公園に展示されていたD51蒸気機関車(通称デ
ゴイチ)は長年の風により塗装が剥げ、鉄が腐食して穴が開くなど、当時の面影が無くなり、子
供たちがデゴイチの雄姿を感じられなくなっていた。
そのため、村民有志を中心としたボランティアを募り、車体の修復及び再塗装を行うことによ
り、デゴイチが当時の姿を取り戻すとともに、自分達の手で修復をしたデゴイチに愛着を持って
もらい、機会あるごとに聖高原に足を運んでもらうことを目的とする。
また、公園周辺及び公園へ続く道路沿いに花苗、苗木の植栽を行い、聖高原を訪れる多くの方々
を楽しませる。
(8)その他地域の元気を生み出す地域づくり
恋人の聖地を活用した地域の元気づくり事業
取組に至る背景・事業の目的
○昨今の未婚率の上昇等を受け、出生数が年々減少傾向にあり、今後、様々な面での影響が懸念
されている。とりわけ大町市では、30 歳代の未婚率が比較的高いことから、関係する団体の連
携により、出会いの場を創出するなど、全市的な結婚応援体制づくりを進める必要がある。
○大町市が平成 25 年4月に「黒部ダムの麓 信濃大町~北アルプスハートロード~」として恋
人の聖地に選定されたことから、「恋人の聖地」をテーマとし、地域資源を活用した特色ある
取組みを展開することにより、未婚者をはじめ若い人々に対し魅力ある地域づくりにつなげて
いく。
事
業
内
容
○信州大学と連携し、「恋人の聖地モニュメント設置と地域振
興コンテスト」を実施し、最優秀賞に選ばれたチームのデザ
インを基に鷹狩山山頂にモニュメントを設置した。
○モニュメントを活用した婚活イベントとして、鷹狩山山頂にて
「星☆恋~星を見ながら恋しよう」を開催し、男性 18 名、女性
19 名に参加いただいた。当日は、信濃大町観光大使で国立天文
台天文情報センター普及室長の縣秀彦氏に星空の解説をしてい
ただいた後、
「エコーハウスたかがり」にてパーティーを開催し
3組のカップルが成立した。
事
業
【モニュメント】
効 果
○大町市結婚支援事業実行委員会にて開催した婚活イベントについては、応募者、参加者ともに増加し
た。また、女性参加者を集めることが課題であったが、10 月に開催した「星☆恋」
、12 月に開催した
「輝コン in 国営アルプスあづみの公園」では、男女ともに募集人員を上回った。
(対前年比 45%増)
○市民の方から鷹狩山で結婚式を行いたいとの申し出があり、モニュメント除幕式のウェディングプラ
ンナーがプロデュースするなど、設置及び除幕式において官・学・民が連携した事業展開を図ること
ができた。
工夫・苦労した点、課題、今後の取組など
○今後、学生から提案いただいたソフト事業についても事業化を検討するとともに、モニュメントを活用し
た婚活イベント等も引き続き継続していく。
○恋人の聖地モニュメントの設置を通じて、さらに婚活に対するイメージアップを図り、地域全体で結婚を
支援する気運を高めていく。
【選定のポイント】
官・学・民の協働による「恋人の聖地」化に向けた各種イベント開催が積極的に展開され、地域
の婚活を支援する気運の醸成や地域活性化への展開に寄与している。
団体名
大町市定住促進協働会議(大町市)
(大町市総務部企画財政課定住促進係)
連絡先 0261-22-0420(内線 531)
メールドレス [email protected]
– 102 –
事業タイプ
事 業 費
支援金額
ソフト・ハード事業
3,500,360円
652,000円