2015 年度 第2回 ECCアーティスト専門学校 学校関係者評価議事録 日時:平成 28 年 3 月 1 日(火) 場所:ECC国際外語専門学校 2 号館 501 教室 時間:17:30∼18:45 参加者:村野繁 社団法人 JMA 事業本部チーフ 坂本恭一 滝川株式会社 大阪営業所次長 母倉佳津絵 株式会社ピアセラボ 吉川郁夫 エステ事業部部長 大阪市北区社会福祉協議会会長 大阪市北区民生委員児童委員協議会会長 以上関連業界、企業各氏(敬称略) 中村竜二、辻浦誠司、三木武志、東井喜美、兼田寛子 以上ECCアーティスト専門学校関係者(敬称略) 川添雅英(書記) 進行役:辻浦(議長村野氏の代行) 1.討議 1)地域貢献の取り組み ①概況(辻浦) 各コースで地域貢献的な内容の取り組みを授業内で実施している。 活動を通じて地域の方と接触し、コミュニティの一員としての自覚を促すとともに、コミュニケー ション力、人間力を養うことを目的としている。 ・配布資料を見ながら、2015 年度実施の取り組みを紹介 ②参加者からの意見、提言 ●吉川氏:地域のイベントである「キャンドルナイト」にも参加してもらった。感謝する。 学生にとって学業に励める地域づくりを目指していきたい。 今のサロンの若い人には「フォトセミナー」の人気がある。スマホを使用しての撮影の 今後は子育て世代の母親のケアなどがあればよいと思う。可能なら子供のお守りの体制 があればなおよいのだが。 →辻浦:学生の成長につながる経験をさせていただいている。ありがとうございます。 →三木:国際外語専門学校に保育コースがある。保育士養成コースなので、両校で協 力できないか検討することができる。 ●村野氏:BAコースで実施したEコレでのスキンケア商品販売だが、スペースが少し余っていたよ うに見えた。各コースともにあの場所でブースを出せればいいのではないか。 ●坂本氏:良くやっており言うことはない。継続することで評価がいただける。ぜひ継続を。 また、地域貢献ではないが、結婚して子育てをしている卒業生に対しての就業や復業支援 の何かができないだろうか。 ●母倉氏:様々な取り組みをしており感心した。校内サロンが2つ(ネイル、エステ)あるので、地 域の方を招待してはどうか。また普通に招待するのではなく、地域のお祭りの景品(抽選 で当たる)としたり、招待DAYを複数作ったりと、サロンの活用方法はあるのではない だろうか。 →辻浦:サロンに関しては今年、知人や親類を招く「感謝祭」を実施したが、告知の問題 等があり集客は少なかった。改善していきたい。 2)退学防止策に関して ①概況(辻浦) 2014 年度の進級率は 88.7%、卒業率は 95.0%となっている。今年度もほぼ同水準である。 1 年間で 1 割の学生が中退となっており、志をもって入学してきた学生が途中であきらめている。 美容系の学校としては退学者が少ないと認識しているが、さらに高い水準を目指していきたい。 対策は練っているのだが、どうすれば卒業までつなぎとめられるのか、他校の取り組み等含めてご 意見をいただきたい。 ・配布資料をみながら取り組みを説明 ②参加者からの意見、提言 ●吉川氏:単位を落とす原因を把握しているか? 自分で学費や生活費を賄っているケースもあるだろう。バイト等で授業に出られないこ とがないように、奨学金や学校からの援助等、学業に専念できる支援があればいいので は。 →辻浦:単位を落とす原因は授業を欠席することが大半である。欠席理由は様々で技術 の遅れや授業や学校生活の楽しみのなさ、朝が起きられないなどの生活サイクルの乱 れなどがある。 ●村野氏:1 日の欠席人数はどれくらいか? 新たな試みを行うと、今の数値を下げる可能性もある。今の数値は決して悪いもので はないので、今の取り組みは成功していると捉えることもできる。退学率対策に取り組 むと、先生の負担は確実に増える。 →辻浦:欠席者に関しては、4 月は少なく数名程度。そこから徐々に増加し、後期は 10 人を超える状況となる。 ●坂本氏:クラスであまり重くない役割(日直程度)を持たせてはどうか。学校に来る動機付けに なるかもしれない。またグループ(班行動)から弾かれた学生の救う取り組みとして、 講習ごとに講師主導でグループをわけることもある。好きなもの同士を組まさないこと。 グループ単位で行動させると連帯感が出て、みんなで乗り切る意識が生まれる。また講 師も情報を集めやすい。 <自信をもたせる取り組み> ●吉川氏:友達と楽しく過ごすなど、自信をもてば人は変われる。 ●坂本氏:学生自身の意識を変えるしかない。 自分のことでいえば、遅刻や欠席という考えをもっていなかった。目標を明確にして自信 をつけさせることが必要。自己改革を促すしかない。 →辻浦:コンテストや検定を目標に設定することも1つの解決方法と考えている。 <学生フォローに関して> ●坂本氏:他の学校では、退学率に目を向けるとやりすぎることが多い。電話など干渉をいやがる親 も居り、学校も担任に押し付けることになる。担任は事務的になり、愛情のない、学校 にこさせさえすればよいという考えになることもある。 甘やかすことも厳しすぎることもないようにすることが難しい。 ●村野氏:家に電話をするのであれば、入学後に欠席したら家に電話をすると同意書を書かせてお く必要も感じる。 ●中村:卒業生の離職率が高い話をよく聞く。せっかく学生を業界に就職させても 1 年くらいで辞 めてしまうのでは、学校としても保護者や社会に申し分けない気持ちになる。下積み時代の 話をセミナーで卒業生に話したり、転職してもキャリアアップにつながるように循環させ ていきたい。また家庭環境は複雑化しており、親から学校への期待感は昔より増えているよ うだ。就職した後の人生にまで気にしたいと考えている。 <卒業後のケア> ●吉川氏:卒業生との交流で改善は図れているか?学校に誇りを持っている先輩が増えると、後輩も 育つ。 →辻浦:メイク系のコースで卒業生の技術指導の交流会を予定している。逃げで退学する学生 が多いため、きちっと卒業することが学生の自信にもつながる。本人のためにも 卒業して欲しい。 ●坂本氏:離職率を気にするなら人材育成してくれるサロンを選ぶことも必要だ。ただしそういうサロン は厳しく育てるところなので、本人の性格も考慮に入れないと結果的に離職率を高めること になる。 ●辻浦:美容科 3 年制は、アシスタント期間の短縮し、早期にスタイリストデビューすることを目指し ている。結果的に離職者が少なくなるよう考えている。 ●坂本氏:美容師資格をもって美容師として入社すると、今は現場では育ててくれない。実際、ブローが できない美容師が多くなっている。サロンが育成しないから。カットやパーマはごまかしがき くが、ブロー(フィニッシング)はごまかせない。美容科 3 年目で実習すると良い。 →辻浦:ブローができれば即戦力に直結するとのことであれば是非検討したい。 ●母倉氏:離職率の問題はサロン側と労働者側で責任は半々だ。労基が入るようなところもまだまだ 存在し、学生が全て悪いわけではない。学生同士に関しては、先輩の意見を比較的聞く傾向に あり、質問や不安を解消してくれる世話焼きの先輩による「シスター制度」のようなものの導 入はどうだろうか。同じコースでなくてもいいと思う。 ●中村:学校としての取り組みは、まだまだ「点」でしかない状況で課題を多々含んでいる。今日の意 見をヒントに学校作りに取り組んでいきたい。 以上
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