v10 What`s New

What’s New
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Correct DRS v10では自動修正とプログラムの利用で画期的な前進がありました。このドキュメントではこ
れらの更新の概要を説明し、新機能やショートカットのクイックリファレンスとしてもご利用いただけます。よ
り詳細な技術リファレンスは、User's Manualをご覧になるか、ヘルプ(F1ショートカットキーで利用できます)
をご利用ください。
Correct DRS™ v10新機能の概要
新PixelStax - 移動可能なフレームベースヒストリ - 更新されたヒストリアーキテクチャにより修正
のヒストリをバックアップしたり、移動したり、共有したりすることが容易になりました。Get Original
Valuesヒストリアンドゥ機能を全て利用するために、修正した画像ファイルと一緒にヒストリのメタデ
ータをオフラインで保存したり、両方共をシステムに戻したりすることが簡単にできます。この移動
可能なプロジェクトファイルのおかげでアーティストや拠点の間で作業を共有したり、熟練のアーテ
ィストやQCスタッフに完全な管理を提供するのに大いに役立ちます。
AutoFilter Region of Interest - 簡易的なプレビューやフレームの特定の範囲へのAutoFilterの適
用で時間を節約することができます。
虫眼鏡ツール - 高品質な修正に注力してください。 - キズの周辺の一部分を拡大している間は
フレーム全体に気を配るようにしてください。
Playback Cache - 全ての解像度、とりわけ4Kでの高品質な修正のためのよりスムースなプレビュ
ーやレビュー。
Image Preload - 4Kでの作業を2K同等の反応速度にします。パワーと64ビットOSの拡張されたメモ
リを利用してあらゆる解像度でより早いパフォーマンスを発揮します。
タイムラインの改善 - タイムラインの見た目を改善し、長尺クリップを操作しやすくしました。
DewarpおよびStabilizatonのトラッキング管理の改善 - 時間とマウスクリックの無駄を省きます。
シーン内やシーンチェンジでマークを移動した場合のトラッキングポイントやトラッキングデータの
保存と削除のロジックを改善しました。
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ペイントの改善 - Paint Toolは進化と成長を続けます。v10でマクロとストロークの繰り返し機能を
改善し、複数フレーム間での正確な修正を自動化します。
Flicker Processing Region - Flicker除去を画像の中央部分に制限し、レターボックスなどのマット
が影響を受けないようにします。
AutoClean - AutoCleanは自動的なゴミ・キズ除去のための新しいツールで、相互的なモーションお
よびコントラスト設定に基づいてショットにある全てのキズを瞬時に検出することができます。v10に
はAutoCleanツールのGUIが付いています。AutoClean前処理サービスには新機能の利用が必要
です。PixelStax™ポータブルフレームベースヒストリを含むAutoCleanのCorrect DRS™プラットフォー
ムへの統合により、全てのツールセットとCorrectのGet Original Valuesモードを使ったあらゆる加
工のアンドゥを使って、アーティストは追加の修正をすばやく行うことができます。
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PixelStax™ - 移動可能なフレームベースヒストリ
手動でv10の新しいPixelStax™ポータブルヒストリ形式を有効にすると、アーティストやオペレータによる追
加の手順なくこれ以後の新しいクリップは自動的にこの機能を使い始めます。
初期設定では新しいヒストリファイルはDPXファイルが保存されている同じディレクトリに作成されます。こ
れは、メディアフォルダを単に他のロケーションにコピーするとヒストリファイルも含まれているということで
す。他のユーザーがこのファイルを使って新しいクリップを作成した場合、既存のヒストリファイルに自動的
にリンクし、熟練のアーティストやQCスタッフメンバーが全ての修正履歴にアクセスし、Get Original Values
を使って前に作業したアーティストによる全ての修正をアンドゥすることができます。
PixelStax™を有効にするには、v10のアップグレードインストールを完了した後に以下の行を
MTILocalMachine.iniに追加してください。
[History]
# Possible values are FILE_PER_FRAME and FILE_PER_CLIP
HstoryType= FILE_PER_FRAME
# Used if
FILE_PER_FRAME history is used above
# History directory is created in DPX file location if not specified
# HistoryDirectory=$(CPMP_SHARED_DIR)MTIHistory¥
ヒストリファイルをSharedフォルダやメディアフォルダの外のその他ロケーションに残したい場合には、
HistoryDirectory=$(CPMP_SHARED_DIR)MTIHistory¥ 行をコメントアウト('#'を削除)し、お好
みのロケーションを設定します。
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AutoFilter Region of Interest
AutoFilter Region of InterestはDRSのスピードと
AutoFilterの自動制御を結合させました。ROIモ
ードが選択されていると、ユーザーは範囲を選択
し、即座にその範囲でAutoFilterの修正をプレビ
ューすることができます。その後ユーザーはすぐ
に他の範囲を選択するため移動することができ、
前の修正は自動的に適用されます。
Region of Interestの使い方
1.
メニューバーのボタンでROIモードを有効に
します。
2.
左マウスボタンで四角形の範囲を選択しま
す。AutoFilterは四角形内の修正をプレビュ
ーします。
3.
その修正を適用、キャンセル、調整します。
•
新しい範囲を選択し、フィックスを自動適用するか、Gキーを押して手動で適用します。
•
修正をキャンセルするにはAキーを押してください。
•
修正を調整するには、AutoFilterのパラメータを変更し、Dキーを押して再プレビューします。
虫眼鏡ツール
虫眼鏡ツールはフレーム全体をズームインすることなく
キズを拡大表示することができます。高解像度での作
業で修正の簡易チェックをするのに有効です。
虫眼鏡ツールの使い方
SHIFT+Z をクリ ッ クし て 虫眼 鏡ツ ー ルを 有 効 に し、
SHIFT+Z で終了します。
または、
SHIFT+Z を押したままにして、キーを押している間虫眼
鏡ツールを連続使用します。
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Image Preload
イメージのロードを有効にすると 4K までの高解像度に対し DRS 修正を高速化します。
Image Preload を有効にするには:
1.
DRS ツールを開きます。
2.
Edit Preferencesをクリックします。
3.
Enable input frame preload をクリックします。
4.
OK をクリックします。
タイムラインの改善
新しいタイムラインはとりわけ長めのクリップで見た目にも操作しやすくなりました。シーンカットタイムライ
ンとボルダーのタイムコードオーバーレイで、カーソルとシーンカットマークが見やすくなりました。
Dewarp および Stabilizaton のトラッキング管理の改善
Dewarp と Stabilization ではトラキング管理のロジックを改善し、
よりすばやくツールを使えるようになりました。
•
新しくマークした範囲が前にマークした範囲内の場合、
ツールは既存のトラッキングポイントとトラッキングデー
タを再利用します。
•
“Clear on Shot Change”のチェックを付けると、新しいシ
ョットにマークした際、ユーザーに確認せずにツールは
自動的にトラッキングポイントとトラッキングデータをクリ
アします。
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ペイントの改善
ペイントツールはマクロ/リピート機能を拡張し、自動よりも正
確な修正を行うことが出来ます。
•
Reveal と Clone モードでもマクロを利用できます。
•
Use Tracking Data をチェックするとマクロ使用中にス
トロークがトラッキングポイントに追従します。
•
Use Current Transform をチェックするとリピートされた
ストロークは参照フレームの位置変更を優先します。
新しい Current Transform 機能を使うには:
1.
Use Current Transform をチェックします。
2.
参照フレームの位置を調整し、ストロークを描きます。
他のフレームに移動し、位置変更を優先する間はリピートキー
( ~ )を使ってストロークを繰り替えす前に参照フレームを移動し
ます。
新しい Tracking Data 機能を使うには:
1.
トラッキングデータを作成します。
1. イン/アウトフレームにマークします。
2. 相対参照フレーム値を設定します
3. Tracking モードを入力します。(ショートカット: CTRL+4)
4. インフレームに移動し、トラッキングポイントを選択します。
5. トラッキングボックスとモーションサーチ範囲の大きさを調整します。
6. 1 を押してトラックします。
7. トラッキングモードから抜けます。
2.
Track Align をクリックし、トラッキングデータを使ってフレーム配置します(Quick Align や Free
Transform を使いたい場合もあるかもしれませんが、Track Align がより一般的です)。
3.
Use Tracking Data をチェックします。
4.
ストロークを描きます。
5.
SHIFT + G を押しマクロを起動します。
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Flicker Processing Region
Flicker では処理範囲を指定できるようになり、そのためレターボックスなどのマットを処理から除外でき
るようになりました。
Flicker Processing Region を使うには:
1. Processing Region と Show チェックボックスを有効にします。
処理範囲は最後に指定した範囲、もしくは新規クリップに対してはイメージ全体を既定値にしま
す。
2. ボックスを調整します。
◦
アイドロッパーを使いマットを選択してください。Correct は色で設定します。
◦
必要があれば矢印ボタンを使いボックスを調整してください。
SHFT を押し、大きく値を変更します。
CTRL を押し、細かく値を変更します。
◦
All ボタンを押し、イメージ全体を選択します。
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