日本の外食産業14カテゴリー129市場を調査(第一

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富士経済 GROUP
第09067号
PRESS RELEASE
株式会社 富士経済
2009年7月30日
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町
2-5 F・Kビル
TEL.03-3664-5811 FAX.03-3661-0165
URL:http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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広報部 03-3664-5697
日本の外食産業14カテゴリー129市場を調査
第一回報告 6カテゴリー63市場の調査結果
―2009年見込み―
◆ハンバーガーショップは低価格品の充実と質や量を訴求した高価格品の二価格帯の戦略で7,130億円(前年
比3.2%増)
◆牛丼店は上位チェーンが出店意欲旺盛で3,098億円(前年比8.6%増)
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町
社長
阿部
界
03-3664-5811)は、ファーストフードやテイクアウト、ホームデリバリー・ケータリングなど6カテゴリー63の
外食市場について調査を実施した。その結果を調査報告書「外食産業マーケティング便覧 2009(上巻)
」に
まとめた。
5月∼7月にかけて14カテゴリー129の外食市場について調査を行い、
第一回目の報告となるこの上巻では、
ファーストフード20、テイクアウト12、ホームデリバリー・ケータリング8、料飲店8、交通機関5、レジャ
ー施設10の合計6カテゴリー63市場の調査結果を収載した。尚下巻では、ファミリーレストラン10、喫茶1
0、西洋料理11、日本料理14、東洋料理6、エスニック料理3、給食7、宿泊宴会場5の合計8カテゴリー6
6市場の調査結果を収載し、
総括編で外食企業の企業研究と上下巻をあわせた14カテゴリー129の外食市場を
総合分析する。
<調査結果の概要>
カテゴリー
2008年
2009年見込
前年比
ファーストフード
2兆7,119億円
2兆7,909億円 102.9%
テイクアウト
5兆8,923億円
5兆9,006億円 100.1%
ホームデリバリー・ケータリング
1兆1,925億円
1兆1,837億円
99.3%
料飲店
6兆3,285億円
6兆1,135億円
96.6%
交通機関
1,112億円
1,087億円
97.8%
レジャー施設
1兆 747億円
1兆 581億円
98.5%
■ファーストフードは近年外食産業全体が低迷する中、プラスで推移している。2008年も巨大ビーフパティが
ブームとなったハンバーガーショップ、景気低迷下にあって値頃感ある価格が支持された牛丼店や立ち食いうど
ん・そば店、ギョーザ店などが伸びて市場は拡大した。2009年はクイックパスタとサンドイッチ店が二桁成長
の見込みである。クイックパスタ店は新規参入が市場を押し上げている。サンドイッチ店は「サブウェイ」がスポ
ーツスタジアムや官公庁など新しい立地の開拓と大量出店したことで躍進している。たこ焼き・お好み焼き類店に
含まれるたい焼きチェーンが、
中身や生地のバリエーション展開と安さにより節約志向の需要を捉え2008年か
ら急速に勢力を増し、好調である。チキンやハンバーガーショップは朝食メニューの強化と、時間帯別のメニュー・
価格戦略によって実績を底上げしている。また、ラーメン、ギョーザ店では値頃感ある価格で居酒屋の代替として
ウィズアルコール需要を獲得する成功事例が見られる。
■テイクアウトも売上高の大きい量販店及びCVSデリカショップが堅調で、プラス推移を続けている。弁当・惣
菜店では「ほっかほっか亭」を離脱したプレナスが「ほっともっと」を立ち上げ、同一商圏内での両チェーンの競
争は激化しているが、市場も拡大している。一方、消費者の低価格志向や嗜好品そのものの購買を控える心理が働
き、
シャトレーゼや銀座コージーコーナーを始めとする比較的安価なチェーン系スイーツ店が2009年も実績増
となっているのに対し、ベーカリーショップや百貨店スイーツショップは苦戦している。
本件に関するお問合せ:広報部
(Tel.03-3664-5697
Fax.03-3664-5842 または mail address:[email protected])
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■ホームデリバリー・ケータリングは、この市場の占有率が最も大きい仕出し弁当・ケータリング店の縮小に歯止
めがかからず2008年に続き2009年も前年割れが見込まれる。仕出し弁当・ケータリング店は、仕出し弁当
が堅調であるが、法人のパーティー需要が中心となるケータリングが苦戦している。一方、不況によって自宅で過
ごす巣ごもり需要が高まっているが、宅配ピザ店は拡大するが、宅配ずし店は減少が見込まれる。なお、病者・高
齢者食宅配業は「エックスヴィン」
「ワタミタクショク」などが好調で、高齢化の進む今後は一層有望な市場にな
ると見込まれる。
■料飲店は、飲酒運転規制強化と、2008年前半の諸物価の値上げなどによる外食離れ、後半の急速な景気悪化
の影響を受け、前年よりもマイナス幅が拡大した。特に、企業の接待需要の比率が高いアッパー居酒屋やスナック・
クラブ・パブが多大な影響を受けている。2009年も引き続きマイナスと見込まれる。
■交通機関では駅構内飲食店が唯一拡大を続けていたが、
消費者の節約志向の高まりや景気低迷で乗客数が減少し
たことで、
2008年は前年割れとなった。
2009年は高速道路料金の値下げで有料道路PA・SAが伸びるが、
競合する交通機関にはマイナス要因となり駅構内飲食店をはじめその他は縮小すると見込まれる。
■レジャー施設は、ゴルフ場、スキー場、レジャーランドなどの低迷に対し、スーパー銭湯、フードテーマパーク、
複合カフェなどの躍進が続いていたが、
急速な景気悪化でレジャーへの支出が抑制され2008年はマイナスに転
じたものもあり、2009年はマイナス基調が強くなっている。既存の設備・娯楽やサービスの継続では、需要の
取り戻しは厳しいと見られ、今後は消費者ニーズにマッチした新たな設備・娯楽の創出やサービスの提供が求めら
れる。
<注目市場>
2008年
2009年見込
前年比
ハンバーガーショップ
6,910億円
7,130億円 103.2%
回転ずし店
4,100億円
4,180億円 102.0%
牛丼店
2,852億円
3,098億円 108.6%
立ち食いそば・うどん店
1,680億円
1,720億円 102.4%
ギョーザ店
1,035億円
1,085億円 104.8%
有料道路SA・PA
752億円
767億円 102.0%
サンドイッチ店
97億円
110億円 113.4%
◇2008年のハンバーガーショップ市場は、
「マクドナルド」が牽引し、売上は拡大となった。
「マクドナルド」
は24時間営業店舗の拡大や クォーターパウンダー などのメニュー戦略で年間売上5,000億円の大台を突
破した。一方、
「モスバーガー」は店舗数の減少により前年割れを喫した。2009年は、時間帯別のメニューや
低価格・高価格の二価格帯の戦略によって実績を底上げしていることから、市場が続伸すると見込まれる。
「マク
ドナルド」は依然好調を維持し、
「モスバーガー」は とびきりハンバーグサンド などの新メニューと店舗数の
増加から実績拡大が見込まれる。
◇2008年の回転ずし店市場は、ガソリン高などからロードサイド店への影響が懸念されたが、カッパ・クリエ
イト、あきんどスシロー、くらコーポレーションの上位3社が引き続き積極的な出店を行ったことが寄与し、前年
を上回った。しかし、秋以降の急速な景気悪化により売上に陰りが見えてきたチェーンも多く、伸びはやや鈍化し
た。また、2008年秋ごろから1皿105円を切る価格競争が激化している。2009年も上位3チェーンが積
極的に新規出店を行うため、
市場は拡大すると見込まれる。
一方、
閉店を余儀なくされ淘汰されるチェーンも現れ、
上位3チェーンへの集約が進むと見られる。また、上位3チェーンも出店ペースをやや緩めることから、今後の市
場の伸び率はさらに鈍化すると予測される。
◇2008年の牛丼店市場は、ワンコインで食事ができるという安さが支持されて既存店は前年を維持し、上位チ
ェーンによる積極的な新規出店で店舗数が増えたため、高成長を維持した。2009年は、賃料の下落などから上
位チェーンの出店意欲が旺盛になってきており、前年よりもさらに店舗数の増加が予測され、引き続き大幅増とな
る見込である。
本件に関するお問合せ:広報部
(Tel.03-3664-5697
Fax.03-3664-5842またはmail address:[email protected])
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◇立ち食いそば・うどん店は、消費マインドの冷え込みを背景にして、低価格でクイック提供の手軽さが受け入れ
られている。
「丸亀製麺」が積極出店を行って台頭しており、
「はなまるうどん」も2007年から拡大路線を再開
したため、両チェーンが市場を牽引する形で市場はプラス成長を続けている。2008年の市場は「丸亀製麺」が
新規出店のペースを上げたことが市場の拡大に寄与している。2009年も「丸亀製麺」が100店程度の出店を
計画していることから、市場は引き続きプラス成長が見込まれる。
◇2008年のギョーザ店市場は、一般中華料理店など客単価の高いところから需要が移行したため拡大した。メ
ニューの値上げが相次いだが、値上げ額が小さいこともあって市場への影響は限定的であった。2009年は、居
酒屋の代替としてウィズアルコール需要も獲得しており引き続きプラス成長すると見込まれる。
◇2008年の有料道路SA・PA市場は、前半にガソリン価格の高騰による影響、後半に景気の悪化による影響
で前年割れとなった。しかし、2009年は、土日祝日の高速道路1,000円乗り放題という政府の景気対策が
3月下旬からスタートしたことで、特に、郊外を中心に好調である。ゴールデンウィークにはレストランの営業時
間を延長したり、スタッフを増員したところも見られた。ゴールデンウィークを過ぎても土日祝日の売上高は前年
に比べて概ね2割程度増加している。
◇2008年のサンドイッチ店市場は、
「サブウェイ」が新規出店を進めたことからプラス成長となった。
「サブウ
ェイ」は、北海道や九州エリアに初出店したほか、CVSや大学、スポーツジムなど、これまで出店してきた立地
と異なる展開も行っている。2009年も防衛省内に出店するなど新たな出店先を模索すると共に、新規出店が大
幅に進むと見られることから、市場は引き続き拡大すると見込まれる。
以上
<調査対象>
ファーストフード
(20)
テイクアウト
(12)
ホームデリバリー・ケータリング
(8)
料飲店
(8)
交通機関 (5)
レジャー施設
(10)
ハンバーガー、チキン、ドーナツ、サンドイッチ、クレープ、アイスクリーム、ギョ
ーザ、ラーメン、カレーショップ、ステーキ、立ち食いそば・うどん、クイックパス
タ、回転ずし、たこ焼き・お好み焼き類、牛丼、天丼、海鮮丼、とんかつ・かつ丼、
ビビンバ、定食チェーン
テイクアウト弁当・惣菜、デリカショップ、おにぎり、テイクアウトずし、ベーカリ
ーショップ、チェーン系スイーツ店(洋生菓子)
、百貨店スイーツ店、シュークリー
ム専門店、百貨店デリカ、CVSデリカ、量販店デリカ、ホテルデリカ
宅配ピザ、宅配ずし、宅配中華料理、宅配弁当、宅配釜めし、FR宅配、病者・高齢
者食宅配、仕出し弁当・ケータリング
居酒屋・炉端焼、アッパー居酒屋、アッパーミドル居酒屋、やきとり専門店、ビアレ
ストラン、ディスコ・クラブ、カフェバー・ショットバー、スナック・クラブ・パブ
駅構内飲食店、列車内食、機内食、有料道路SA・PA、客船食堂
ゴルフ場、スキー場、健康ランド・スーパー銭湯、レジャーランド、野球場、映画館・
シネコン、フードテーマパーク、ギャンブル場、カラオケボックス、複合カフェ
<調査方法> 富士経済専門調査員による対象企業への直接面接取材を基本に、電話ヒアリング、公的データ・公
表資料等文献調査により補完
<調査期間> 2009年5月∼6月
資料タイトル:
「外食産業マーケティング便覧 2009(上巻)
」
体
裁 :A4判 198頁
価
格 :98,000円(税込み102,900円)
調査・編集 :富士経済 東京マーケティング本部 第一事業部
TEL:03-3664-5831 (代) FAX:03-3661-9778
発 行 所 :株式会社 富士経済
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