フランス家族給付全国公庫訪問取材配布用新

選択的夫婦別姓
フランスの家族政策について CNAF 訪問
(フランス家族給付全国公庫訪問取材)
議会活動報告サイト http://saiwai7.wordpress.com/
川崎市議会議員
西村晋一(無所属)
今般、私の不勉強から領収書の「日付」訂正が、大きな問題として取り上げられ、世間をお騒がせ致
し、また皆様にたいへんご迷惑をおかけいたしましたことにお詫び申し上げます。
日 つきましては、6 月 30 日(水)より川崎市役所第二庁舎 5 階・川崎市議会事務局において「平成 21 年
付 度政務調査費収支報告書」の一般閲覧が情報公開開示の一環から始まります。どなたでも閲覧は自由
となっておりますので、よろしければお出かけ頂きまして平素の市議会活動の内訳をご覧いただけれ
ば幸いに存じます。
連絡先:川崎市議会事務局 広報報道担当 電話 044-200-3377
http://www.senkyo.janjan.jp/report/0912/00005470.html
CNAF(フランス家族給付全国公庫)32 Avenue de la Sibelle75685 PARIS CEDEX 14(訪問取材)
世界的には、少子化対策が功を奏したと評されるフランスの家族政策は、実際の数値となりますと、移民政
策によるところが多く影響しており、移民女性の出産を除いた純然なフランス国民の合計特殊出生率は 1.6
という平均的な推計数値となっていることから、移民政策がフランスの出生率の底支えとなっていることは
否定できないようです。その上で、近年のフランスの出生率反転上昇の直接の要因とみなすのは困難である
とする、フランス家族給付全国公庫(CNAF)責任者の主張には「家族給付制度の改革が、一定のボリュ
ームを持つ移民グループの存在と相俟って出生率の反転上昇の一因となったとみるべき」であるとして、な
るほどフランスの子育て支援施策の充実を謳ってやまないわけであります。
フランスの子育て支援施策は「家族政策」に位置づけられており、また、子育て支援施策の基本的な考え方
に「選択の自由」があるというのですが?
子育ての選択に自由とは一体何かということ、また、
「家族政策」の「家族」の定義が、おおよそ他の諸外国
とでは大きく異なることです。
(例えば日本の家族は「古典的家族」と位置づけられます。
)
EUなど欧州諸国、特にフランスでの私生活は「個人」を象徴しており、例えとしてカップルが作られる早
さと、カップルが壊れる早さに裏付けられていると言えるようです、それはカップルの形成は必ずしも結婚
によるものではなく、また、カップルは必ずしも男女が構成するものではない等、カップルの形態も著しく
変わっているとします。そうした社会では祖父母に育てられる子供が1割と伺います。また、ホモセクシャ
ルのカップルに育てられる子供が5%いると聞きます、そして男女双方お互いがそれぞれ自分の住居を持つ
「遠距離カップル」の間を行き来しながら生活する子供も増えており、こうしたことは、カップルの形成は、
将来的に別れる可能性が強まると同時に、別れる時期が年々早まることから「いつ別れても不思議ではない」
関係を結んでいると説明されます。かつての結婚制度で結ばれた安定した家庭を経験した人々にとって、子
供を欲しいと望むことは家庭を築くという夫婦の意志を明確にすることであったはずですが、今日のフラン
ス社会は、子供を生むことは、殆ど女性の裁量権としてのみの問題であり、更には、子供を作ることは結婚
という制度とは全く独立した問題であることから、先に述べましたように非婚、同性のカップル、あるいは
子供が欲しい単身の男性、あるいは女性、老夫婦においても計画されることだといわれております。すなわ
ち、子供が欲しいという欲求は、個人的かつ自己中心的なものとなっているともいえます。
結婚時に、すでに子供がいるケースが増えていることも、家庭における「個」の支配が要因であるといえる
ように、女性が仕事をもって経済的に自立し、法的・社会的に権利が認められるフランスでの女性解放の火
付け役となった避妊手段は、家父長制を基盤とする従来の家族形態や男女平等の実態について、さらに疑問
を生んでいくこととなり、子供を生むことは、いわば「自由に処理」できる問題であるとして、女性の経済
的自立から、避妊へと、そして人口中絶の合法化を経て、今日、夫婦・家族間の問題から個人へと、すなわ
ち女性の一人の「個」の問題として確立されています。
2007 年 1 月 16 日、INSEE(フランス国立統計経済研究所)が発表した統計によると 2006 年の合計特殊出生
率(女性ひとり が一生に産む子どもの数)は 2.005 です。INSEE は、ヨーロッパ諸国が少子化に悩むなか、
フランスが「例外的」であることを強調しながらも、高齢化の進展にも言及、また、フランスは「欧州で一
番の多産国であり、長寿国である」と述べました。政府は「仕事と家庭生活の両立支援」を軸に、
「さらなる
出生率の上昇を目指す」としております。INSEE の報告によれば、フランスの 2006 年の合計特殊出生率は
「2」を若干上回り(2.005)
、ここ 30 年間での最高値となったわけです。ドイツやイタリア、スペインなど
の近隣諸国の出生率は 1.4 に至らず、さらに中東欧諸国(スロヴァキア、スロヴェニア、ポーランド、リト
アニア、チェコなど)も 1.3 を下回っていることを紹介し、INSEE は「ヨーロッパの多くの国が深刻な少子
化の危機に見舞われているなか、フランスがいかに『例外的』であるか」を強調しています。
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フランスでは、合計特殊出生率の上昇とともに、出生数の増加傾向も続いており、出産可能年齢にある女性
の数が減少しているにもかかわらず、2006 年の出生数は、83 万 900 人。前年に比べ 2.9%増加し、ここ数
年では出生数が多かった 2000 年(80 万 8200 人)をも上回り、1981 年来最高となります。
最近では、婚姻数の減少や晩婚化の進展、女性の平均出産年齢の上昇、パートーナーに同性・異性を問わ
ないという概念の一般化がみられるなかに、それにもかかわらず、フランスはアイルランドともに「欧州一
の多産国」となったわけです。その背景には、フランスの家族構造の変化とそれに伴う家族法の改正が存在
します。フランスの婚外出生割合は、1983 年までほぼドイツと同じ水準であったが、その後急激に増加し、
現在は 44.3%と高い割合になっています。(2002 年)。 1970 年には婚外子の割合はわずか 6%であったもの
が、今日では、生まれる子どもの二人にひとりは婚外子であることから、事実婚の慣習が広まり、それを追
うように法整備が進められてきました。1972 年には「非嫡出子」の権利は「嫡出子」と同等となり、2005
年には嫡出・非嫡出という用語そのものが民法から削除され、婚姻関係から生まれた子どもと、そうでない
子どもの区別は現在では存在せず、また、独身者でも養子を迎えることは可能となっています。こうした家
族の構造の変化に対応せざるを得ない家族手当の存在もフランスを「多産国」に導いたともいえます。出産
手当だけでなく養子手当など、
「子どもを育てる」ことに対する経済的支援を充実させてきた。しかし政府は、
さらに出生率を高めるためには、これまでの経済的支援に重点をおいた取組みでは限界があると 判断。最近
では、男性、女性ともに、
「いかに仕事と家庭の両立を実現できるか」が出生率上昇のカギとなるとし、働き
方の見直しに着手しています。フランスの家族給付制度は、子供の多い貧しい家庭に対する給付額は大きい
ことから、特に雇用状況が悪く職が不安定な家庭や失業中の家庭であれば、家族給 付や福祉関連手当に対す
る依存度は高くなりがちになり、手当を受けるために自然と多産になるケースも少なくないと窺えば、いつ
の世も事情は同じのようであります。実際には、子供の人数に応じて養育費用は嵩むことになるはずといっ
た一般的な概念も、目の前の現実と闘う家庭からは当座の必要を優先せざるを得ない実態があります。いき
おい現在と近い未来に目を向けられない状態にある社会グループにおいては、将来(老後)への準備となる
文化的、物質的手段は身につかず、給付に頼らざるを得ないことになりえることから、社会学者等の専門家
によっては、家族給付のリスクとして指摘を受ける点でもあるようです。少子化対策が功を奏したといわれ
るフランスの家族政策ですが、移民の女性の出産によるところが多く 8 割を占めており、これを除いた場合、
フランスの合計特殊出生率は 1.6 という推計数値となります。このことからも移民政策がフランスの出生率
の底支えとなっていることも否定できないのが現実です。その上で、近年のフランスの出生率反転上昇の直
接の要因とみなすのは困難であるとして、フランス家族給付全国公庫(CNAF)責任者が主張する「家族
給付制度の改革が、一定のボリュームを持つ移民グループの存在と相俟って出生率の反転上昇の一因となっ
たとみるべき」と、フランスの子育て支援の充実を謳ってやまないわけです。
フランスは、第一次世界大戦において、約 150 万人(うち 18~45 歳の男性が約 135 万人)を失い、人口再
生産のリズムを狂わせ、戦間期には人口増加が停滞しました。そして、第二次世界大戦でも大きな人的被害
を受け、約 70 万人が死亡、外国人約 40 万人がフランスを去り、人口は 1946 年には 4,050 万人と 1910 年
代より 100 万人程度低い水準となります。フランスではすでに 19 世紀にかなりの規模での外国人の移住が
観察されており、フランスが移民受入国となっていくのは、前述の人口遷移期のフランスの例外的な推移に
よるものといわれています。第一次世界大戦後、移民はさらに増え続け、1930 年代の経済危機と第一次世界
大戦によって一旦は移民の流入にブレーキがかかったものの、第二次大戦後には改めて爆発的に増加します。
150 万人が死亡した第一次大戦後のように人口減少を補うためというよりは、むしろ 1954 年からの経済高成
長の中、人手不足を補うためでもあったわけです。INSEE が、フランスが「例外的」であることを強調する
背景には、生まれてくる子供の二人に一人が婚外子であること、また、歴史的背景からの政策転換を「例外
的」と謳っているように思えるわけでもあります。欧米の主要国の中で、経済的支援が最も手厚いと言われ
ているのがフランスの家族給付は、いわゆる児童手当も含め 30 種類もの手当があり、また、生活困窮者や低
所得者を対象としたものではなく、一般世帯全体を対象としており、家族給付の管理運営主体は、家族給付
全国公庫が担っており、その財源は、企業からの拠出金が最も多く全体の約6割を占め、一般社会税(家族
関連給付の財源として 1991 年に導入されたもので、課税対象は給与、資本収入等で、税率は給与収入等に
ついて 7.5%)が約2割、国庫からの拠出金が約1割という状況にありことから、こうした幅広い負担により、
児童関係手当の制度は非常に充実しているといわれます。まず、「家族手当」(日本の児童手当に相当するも
の)は、第2子以降の 20 歳未満の子どもに対して支給される。1ヶ月当たりの支給額は、第2子で 115.07
ユーロ(約1万5千円)6、第3子以降は 147.42 ユーロ(約2万円)となっている(2005 年1月時点)。11
歳以上になると、年齢加算があり、11 歳から 16 歳までは月 32.36 ユーロ(約4千円)、16 歳以上 19 歳以下
では月 57.54 ユーロ(約8千円)加算されます。 婚外出生割合が 2002 年で 44.3%と高い割合にあるフラ
ンスと1%程度の数値でここ数年変化のない日本とでは、制度以前に社会環境に大きな違いがあります。
フランスの出生動向と家族政策-少子・高齢化に関する国際研究-(参考)
発行者:川崎市議会議員 西村晋一 連絡先:044-200-3627 内線 53591 第二庁舎 6 階 議員控室
今日、日本の少子化社会・家庭に育つ女性を持つ親からすれば、たった一人の家督を継ぐ後継者が娘であり
それが嫁に出てしまわれたのではいたたまれず、
「何かあればすぐに戻ってこい」というのが嫁入り前の特に
父親の言葉と聞けば、少子化と相俟って元気で健在な両親を持つ娘にすればこの上ない拠り所でありますし、
同感できる部分でもあります。
「名前がかわることが嫌だ」
・・・これが一番理由らしい理由ではないでしょうか、自分が今まで名乗ってき
た名前を使えなくなる、当たり前のようですが、近年の家庭事情を考えたときに、親子三人の家族からすれ
ば我慢できないことにもなるのではないでしょうか。
それでは、相手の両親と同居するのが嫌なのか、自分の両親をさしおいて相手の両親の老後の面倒を見なけ
ればいけないのか、このような論調も分からないわけではありません。しかし、自分を育ててくれた両親と
相手の両親に孝行するのは当たり前のことではないでしょうか? 当然、相手も同じ感謝の気持ちを両親に対
して抱いているからこそ両家の結婚が成り立つのではないのでしょうか? 日本の社会はこうした自助・共助
に支え育てられた子供たちが、やがては公助という社会的な役割を果たしていく、そうした大切な役割を地
域・社会が、そして家庭が担ってきたものです。
フランス社会には、其の歴史的背景から制度転換を繰り返す中に子供を持つことに対する意識を大きく変え
た要因があるといわれます。
地理的にも歴史的にもそれぞれの国の違いは制度によって大きく異なります。制度を知ることと学ぶことと
では、また、大きな違いがあるようであります。
フランスの家族政策、両立支援政策
フランスの出生動向と家族政策-少子・高齢化に関する国際研究-
「選択的夫婦別姓」 について
川崎市議会議員 西村晋一
目的地
神奈川県川崎市川崎区宮本町 1 番地
日
付
2009 / 11 / 25 (Wed)
http://www.senkyo.janjan.jp/report/0911/00005378.html
平成 21 年川崎市議会報告
政府与党は、夫婦が別々の姓を名乗ることを認める「選択的夫婦別姓」を導入する方針を固め、2010
年通常国会に民法 750 条の改正案として提出を予定されました。現行法では夫婦同姓を 1947 年に法
に明記されて以来、約 60 年ぶりの改正論議となるわけです。
法務省は、1996 年の法制審議会で「選択的夫婦別姓」の導入が答申されたことを受け、夫婦別姓を
盛り込んだ民法改正案をまとめた経緯があります。今回の改正案の柱には、1)結婚時に夫婦が同姓
か、別姓か選択できる。2)結婚年齢を男女とも 18 歳にそろえる。とする二点であることから概ね
法制審の答申に沿ったものであります。夫婦別姓の本来の目的には、職場における結婚後の女性の立
場から公的身分証明の変更が、職務上不便が生じる事などから現行制度を是正する機運が高まってき
たことにあります。一方、夫婦別姓を選んだ夫婦の子供の親権はどちらにあるのか?子供はどちらの
姓を名乗るのか?といった子供の出生に混乱を招くのではなどといった懸念の声があります。
○同法案に大きな影響を与えた制度のなかにあるのが、世界的にも少子化対策が功を奏したと評され
るフランスの家族政策があります。しかし、実際の数値となると、移民女性の出産を除いた純然なフ
ランス国民の合計特殊出生率は 1.6 という平均的な推計数値となっていることから、少子化対策とい
うよりも、移民政策がフランスの出生率の底支えとなっていることは否定できず、近年の少子化対策
が同国の出生率反転上昇の直接の要因とみなすのは困難であるとする、フランス家族給付全国公庫
(CNAF)責任者の主張には「家族給付制度の改革が、一定のボリュームを持つ移民グループの存
在と相俟って出生率の反転上昇の一因となったとみるべき」と発言しており、なるほどフランスの子
育て支援施策の充実を謳ってやまないわけであります。
○フランスの子育て支援施策は「家族政策」に位置づけられており、また、子育て支援施策の基本的
な考え方に「選択の自由」があるというのですが・・「子育ての選択に自由」とは一体何なのかとい
うことです。EUなど欧州諸国、特にフランスでの生活は「個人」を象徴しており、例えとしてカッ
プルが作られる早さと、 カップルが壊れる早さに裏付けられていると表現されています。それはカ
ップルの形成は必ずしも結婚によるものではなく、また、カップルは必ずしも男女が構成するもので
はない等、カップルの形態も著しく変わっていると説明されます。こうしたフランス社会では、祖父
母に育てられる子供が1割と伺います。また、ホモセクシャル(同性愛)カップルに育てられる子供
が5%程度いると仄聞します。なおかつ男女双方お互いがそれぞれ自分の住居・生活様式を別々に持
つ「遠距離カップル:フランスでは夫婦をカップルと称します」の間を、定期的に行き来しながら別々
に生活する子供が年々増加しており、こうした生活様式から、カップルの形成は将来的に別れる可能
性が強まると同時に、別れる時期が年々早まることから「いつ別れても不思議ではない」関係を結ん
でいると説明されます。こうした社会環境の変化は、かつての結婚制度で結ばれた安定した家庭を経
験した人々にとって、子供を欲しいと望むことは家庭を築くという夫婦の意志を明確にすることであ
ったはずですが、今日のフランス社会は、子供を生むことは、殆ど女性の裁量権としてのみの問題で
あり、更には、子供を作ることは結婚という制度とは全く独立した問題であることから、先に述べま
したように非婚、同性のカップル、あるいは子供が欲しい単身の男性、あるいは女性、老夫婦におい
ても計画されることだといわれております。子供が欲しいという欲求は、個人的かつ自己中心的なも
のとなっているともいえます。結婚時に、すでに子供がいるケースが増えていることも、家庭におけ
る「個」の支配が要因であるといえるように、女性が仕事をもって経済的に自立し、法的・社会的に
権利が認められるフランスでの女性解放の火付け役となった避妊手段は、家父長制を基盤とする従来
の家族形態や男女平等の実態について、さらに疑問を生んでいくこととなり、子供を生むことは、い
わば「自由に処理」できる問題であるとして、女性の経済的自立から、避妊へと、そして人口中絶の
合法化を経て、今日、夫婦・家族間の問題から個人へと、すなわち女性の一人の「個」の問題として
確立されています。「夫婦別姓」を強く主張する「千葉・福嶋両大臣」の絶賛するフランスの社会に
は、こうした背景を生み出したとも言われる「破綻寸前の子ども手当制度」など、EU諸国が受け入
れようともしない、子供を持つことに対する意識を大きく変えた要因があるようです。今日、フラン
ス社会における未婚で子供を生み、育ては別におく女性の増加はまさにこうした「個」の台頭及びそ
の背景にある歪んだ社会的認知ゆえからくることに他ならないと考えます。
友愛の言葉に裏打ちされるこの問題は、今日の少子化社会・家庭に育つ女性を持つ親からすれば、
たった一人の家督を継ぐ後継者が娘でありそれが嫁に出てしまわれたのではいたたまれず、「何かあ
ればすぐに戻ってこい」というのが嫁入り前の特に父親の言葉と聞けば、少子化と相俟って元気で健
在な両親を持つ娘にすればこの上ない拠り所でありますし、同感できる部分でもあるわけです。
「名前がかわることが嫌だ」・・・これが一番理由らしい理由ではないでしょうか、自分が今まで名
乗ってきた名前を使えなくなる、当たり前のようですが、近年の家庭事情を考えたときに、親子三人
の家族からすれば我慢できないことにもなるのではないでしょうか。それでは、相手の両親と同居す
るのが嫌なのか、自分の両親をさしおいて相手の両親の老後の面倒を見なければいけないのか、こう
した話も伺います。こうした論調も分からないわけではありません。しかし、自分を育ててくれた両
親と相手の両親に孝行するのは当たり前のことではないでしょうか? 当然、相手も同じ感謝の気持
ちを両親に対して抱いているからこそ両家の結婚が成り立つのではないのでしょうか? 日本の社会
はこうした自助・共助に支え育てられた子供たちが、やがては公助という社会的な役割を果たしてい
く、そうした大切な役割を地域・社会が、そして家庭が担ってきたものです。この文化により成長し
ていく子供に名前をつけるときにどうするのでしょうか? 名と姓とは違います。名は自由に決める
ことに対してほぼ全ての人が嫌悪感を抱くことは無いと思います。
ですが、苗字の場合はどうでしょうか? 自分は父親の苗字が良かったのにとか母親の苗字が良かっ
たのにとか思いませんのでしょうか?今般、女性の側から意見を頂きましたなかにありますが、「苗
字を法律で両親どちらかの苗字を強制的につけられると言うのなら別に嫌ではないですが両親の意
思で決められるのは嫌だとのことです。すなわち、もしも母親の苗字だったら自分は父親に嫌われて
いるのではないのか?・・思わなくてもいいことまで考え込んでしまう可能性があります。
子供の名前は法的に父親か母親の苗字を名乗るかを決めた方がいいと思います。両親の意思が少しで
も介入していると問題が多く析出してきます。夫婦別姓を認めるのであるなら子供の苗字は父親の姓
を名乗らせることがベターだと思います。でもここで『女性差別論』が出てくるわけですよね、夫婦
別姓を求めているのであって子供に自分の姓を名乗らせたいことではないはずです。目的を履き違え
ないで下さい。息子・娘で名乗らせる姓を分けるのも論外です。きっと家族内で軋轢が生じると危惧
があります、夫婦別姓を求めるのであれば別姓にするか同姓にするかは選択できるところまでは認め
ることが出来ても子供の姓を選択するのは認めることが出来ません。法律で決めるべきです。そして
それは父親の姓が望ましい。最低限求めるべきものは『夫婦の』別姓であるはずです。家族での別姓
ではない。求めるもの・譲ることが出来るものをしっかり考えて権利を求めるべきです」と代表的な
主張を紹介いたしました。
こうした日本社会を根底から覆すモラルなき思想からくる同法案に対しまして、断固たる反対の立場
を表明したい考えであります。
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