「こころ支えるネットワーク事業」の概要

こころ支えるネットワーク活動中期計画
活動1:組合員の予防支援 2015年4月スタート
「こころ支えるネットワーク事業」
各組合よりメンタルケア・スペシャリストを養成。職場に配置し、
管理職セミナー/一般職セミナー/個人のメンタル相談等を行う。
そして絶えず「働くあなたの一番近くで。」を実践する。
メンタルケア・スペシャリスト養成
2015・2016・2017年の3ヶ年計画で
専従者 150名養成
活動2:自立的回復の支援(組合員及び県内で働く人)2015年4月スタート
働く人のうつなどストレスからくる体調不良の症状が出た人。
精神対話士によるカウンセリング
※精神対話士との相談 初回無料(但し年間50人まで) 2回目以降実費
活動3:社会・職場復帰にむけての準備支援 2017年を目処に準備
簡単な仕事「お助けマン」体験
目的/人の役に立つ、働く喜びを感じる。自信を持つ。
「ありがとう」と言われる体験
「お助けマン」人材センターの開設
↓
「お助けマン」と精神対話士との対話により状況把握
活動4:ハローワークとのタイアップで仕事提供支援 2017年を目処に準備
活動5:「こころを癒す」フロア開設 2020年を目処に準備
・心の悩みを語るコミュニケーション会・アロマセラピー
・カイロプラクティック・ヨガ・瞑想・音楽療法等による
「こころを癒す」フロア
労福協(福井県労働者福祉協議会)
連合福井(日本労働組合総連合会福井県連合会)
「 こ こ ろ 支 え る ネ ッ ト ワ ー ク 事 業 」の 概 要
① 社会環境の変化
データで見る「心の健康被害」① 年間自殺者のピークは平成 15 年の 34,427 人、平成 24 年は
精神疾患の患者数
15 年ぶりに3万人を下回り、平成 25 年も 27,000 人台
② 平成 25 年の自殺者のうち 20 代から 50 代までが約 15,600 人
③ 勤務問題と経済・生活問題を理由とした自殺者は約 7,000 人
④ うつ患者数は 70 万人、10 年間で2倍に増加(厚労省調査)
⑤ 日本うつ病学会は潜在的な患者を含めると約 700 万人と発表
⑥ 平成 20 年厚労省調査で 323 万人が精神疾患の治療中
⑦ 精神疾患の 75%は 24 歳までに発症
⑧ 自殺者の 75%は精神疾患にかかっていた
⑨ 自殺や心の病による社会的損失は年間で2兆 6700 億円
(国立社会保障・人口研究所の推計)
⑩ パワハラや働き過ぎで精神疾患→労災申請→1409 人(最多)
うち、労災認定は 436 人
(男性 289 人、女性 147 人)
② 活 動 目 的
「私たちが働く職場からはメンタル不調者を出さない」
① 組合員のメンタル不調の予防支援
② 組合員の心のケアと職場復帰支援
③ すべての働く人の心のケアと社会・職場復帰支援
④ 運営団体 , 支援団体 , 支援企業
運営団体:連合福井 福井県労働者福祉協議会
支援団体:財団法人「メンタルケア協会」
(事業運営上の連携団体)
支援企業:北陸労働金庫 全労済福井県本部 福井県民生活協同組合 福井県労働者信用基金協会 福井県勤労者旅行センター
福井県労働福祉会館 その他
財団法人「メンタルケア協会」との連携理由
メンタルヘルス対策に取り組んでいる民間企業や団体は数多くある。その中で
当該協会と連携する理由は以下の通り。
①平成 5 年に慶応大学医学部出身の医師によって設立された団体で、代表を吉村
博邦氏(東京大学医学部卒業医学博士/元北里大学医学部長)が務めているこ
とから社会的な信頼度が高い。
②全国 8 か所で年間 10 回のMCS養成講座を開き、年間 1,000 人前後を養成し
ている実績がある。また、受講者は病院関係者や企業の管理職など、その重要
性を理解して派遣されている方が多い。
③福井県においても 11 名の精神対話士が活動し、実績を上げている。(平成 24
は 567 回の派遣実績)また、協会を通じて県内精神科医との連携(最終バック
アップ体制)が可能となる。
④連合福井・労福協の構想に賛同し、特別受講料の設定やMCS養成講座の県内
開催、およびMCSのフォロー研修会開催していただける。
③ 活 動 内 容
2014 年から3年間にわたり、財団法人「メンタルケア協会」が認定するメンタ
ルケア・スペシャリスト ( 以下MCSという ) を 150 人養成し、それぞれの職場
で身に付けた能力を発揮して予防につなげる。
具体的な予防方法
・MCSは傾聴のプロフェッショナルなので、職場組合員からの仕事上の悩み等を傾聴する中で、
本人のストレスや不安を和らげることができる。
(定期、非定期の相談対応)
・MCSは職場状況に目を配り、イジメやパワハラ、コミュニケーション不足などの異常をいち早
くキャッチするとともに、労組や人事等の関係部署と連携して正常な状態に戻す。
・MCSによる職場実態を踏まえた一般職や管理職向けのセミナー実施。
(連合福井が実施するM
CSの定期交流によって、他社の実例や対策などを学ぶことで実態に即した対応ができる)
すでに休職している組合員から希望があった場合は、MCS もしくは精神対話士を
派遣、傾聴や対話を繰り返すことで心をケアし、自律的回復から社会・職場復帰
へとつなげていく。
県内で働く人からメンタル相談等の依頼があった場合には、相談者のもとに精神
対話士を派遣、傾聴や対話を繰り返すことで心をケアし、自立的回復から社会・
職場復帰へとつなげていく。(軽易な労働による立ち直りのキッカケづくり→ハ
ローワークと連携した職業紹介へ)
⑤ 活動スケジュール
事業展開
(1)MCSの養成
・2014 年9∼ 10 月 50 名の受講者募集(各産別に要請)
※受講者は労組と会社が協議して人選することが望ましい。
・11 月 8 日∼ 12 月6日の毎土曜日 基礎課程受講⇒レポート提出
・来年 2 月 14 日∼ 28 日の毎土曜日 実践課程受講⇒レポート提出
・レポート採点で合格すれば「MCS認定証」交付
(2)2015 年 3 月 MCS事前研修
活動の実践ノウハウを学ぶために「連合福井MCSセミナー」を開催
(3)2015 年 4 月∼ ・ MCSとしての活動がスタート(企業内における個別相談やセミナーの開催)
・一般電話受付⇒県内すべての労働者を対象とした精神対話士による「心のケア」
スタート
(4)2015 年 7 月、11 月、2016 年 3 月
年3回程度の「MCS情報交換・交流会」を開催し、メンタルケア協会の助言、
指導を受ける。
成果の把握と次年度以降の取り組み
事業成果は、MCSへのアンケートや聞き取り調査によって把握する。
3年間の成果を基に、より多くの働く人に対応出来るよう経営団体 ( 企業 ) や福井県に
連携を求めていく。