<実践事例 NO.11> 記入者 学校名:岐阜市立長良東小学校 ○タイトル(表題) 太平洋戦争∼沖縄戦∼ 氏名:河井 信幸 見出し 沖縄県民かく戦えり (キャッチコピー) ○概要 (250字以内) 太平洋戦争末期、日本本土で唯一、地上戦となった沖縄戦である。沖縄戦は、沖縄県民 の生命や財産を守るための戦いではなく、米軍を少しでも長く足止めする本土決戦のため の時間かせぎであったことをとらえさせたい。そのため、この戦いでは、日本軍約9万人、 沖縄県民の4分の1にあたる約15万人の悲惨な犠牲者を出した事実をとらえると同時に、 鉄血勤皇隊の資料やデジタルコンテンツのひめゆり部隊の写真などから、若い命が戦争で 消えたことを理解させ、戦争がもたらす悲しみ、戦争の悲惨さを子供たちに感じとらせ、 戦争を二度と起こしてはいけないと考える子供たちを育てていきたい。 ○キーワード 沖縄戦 ○校種 小学校 ○学年 6年 ○教科 社会 ○学習指導要領の 項目番号 地域・時代・季節 2 鉄血勤皇隊 ひめゆり部隊 沖縄県民かく戦え 内容(1)のク 昭和20年4月1日∼6月23日 (地域・時代・季節に関 連のあるときのみ記入) ○実施属性 岐阜県 岐阜市立 2002年 長良東小学校 2校時 河井信幸教諭 12月 校時数(授業時間) 6時間/7時間 ○授業展開の基本的 日本本土の唯一の地上戦である沖縄戦を扱う。沖縄戦は、軍人だけではなく、多くの一 な考え方 般県民も戦争に参加し、尊い命を失った戦いである。本時の学習から、戦争がもたらす悲 しみや戦争の悲惨さを鉄血勤皇隊やひめゆり隊の資料などから理解させ、戦争を繰り返し てはいけないことを考える。 ○学習目標 小学校6学年の単元「戦争を体験した人々とくらし」では、中国との戦いが全面化し、 戦時体制に移行したことがわかること、アジア・太平洋地域において連合国と戦って敗れ たことを取り上げ、国民が大きな被害を受けたことが分かるようにするとある。 本時は、沖縄戦を通して、沖縄県民の生命や財産を守る戦いではなく、本土決戦の準備 のための時間稼ぎの戦いであったことやこの戦いで多くの県民が犠牲となったことを鉄血 勤皇隊やひめゆり部隊などの資料からわかる。 メディア活用の意義 メディアの利用環境 (表形式で記入) クラスの状況 ○公開授業 ○学習展開 ・ 非公開授業 どちらかを○印 ・太平洋戦争の年表から日本軍の戦況が悪化していることを知る。 ・沖縄戦の戦死者の数から日本軍よりも沖縄県民の数の方が多いことに疑問をもち調べ学 習をする。 ・資料などから全体交流をする。 ・鉄血勤皇隊やひめゆり隊の仕事を理解する。 ・学習のまとめをする。 ○指導計画 過 程 学習内容・活動 導 ○前時の課題を確認する。 入 どうして沖縄戦は、日本 指導上の留意点 評価・配慮事項 教 材 ・調べ学習ができているか ・基礎的資料は、教室 ・日本軍の兵と県民 確認をする。 ・根拠を明らかにして発言 の死者数のちがい ・沖縄の戦い 軍の兵よりも沖縄県民の に掲示しておく。 するように促す。 ・沖縄県民かく戦え 死者数の方が多いのだろ り うか。 展 ○大本営の考え方のわかる資 ・大本営の考え方を資料か ・沖縄戦で多くの県民 文章資料 料に着目して考えを深める。 開 ・沖縄戦は、本土決戦の準備 のための時間稼ぎの戦いで ら判断し、沖縄戦が本土 が亡くなったことに ・日本軍にも殺され 決戦のための準備であっ たことに気づかせる。 ついて、既習内容や 基礎的資料を活用し た県民 ・太平洋戦争年表 あったことがわかる。 多面的に調べ考えを ・鉄血勤皇隊やひめゆり部隊 ・沖縄県民を総動員して、 発表することができ 写真・ビデオ資料 の資料から中学生や高校生 玉砕覚悟で戦わせたこと る。 ・ひめゆり隊と鉄血 ぐらいの男女が戦争に協力 に気づかせる。 (技能・表現) し、戦死したことがわかる。 勤皇隊 ま ○学習のまとめをする。 ・課題について、わかった ・沖縄戦の目的がわか ビデオ資料 と ・沖縄戦の悲惨さ、戦争のも ことをつぶやきで確かめ り、多くの県民が戦 ・鉄血勤皇隊の遺書 め たらす悲しみなどに触れな ノートにまとめるように 争に協力し戦ったこ を見て、命の大切 がら、二度と戦争をしては いけないことについてまと める。 する。 ・学習のまとめを発表する 時間をとる。 とや犠牲になったこ とを理解することが さに触れる。 ・課題について要点 できる。 (知識・理解) を絞りノートにま とめを書く。 ○学習活動の実際※ ・鉄血勤皇隊の写真やひめゆり隊の写真や手記などから、どんな仕事内容だったのかを想 像することができ、実感をもって学習することができた。 ・沖縄戦を学ぶことで、戦争の価値の無さにより深く気づくことができ平和の大切さを実 感することができた。 ・写真別資料 ○学習者の反応・学 ・沖縄戦を詳しく扱うことは、戦争の悲惨さを実感をもってとらえることができる。また、 後の単元の「わたしたちのくらしと日本国憲法」の憲法前文や平和主義の学習と深くか 習者からの質問 かわるので大切である。 ・沖縄戦をしっかり学習することが、二度と同じ過ちを繰り返さない子供たちを育ててい くことになるのではないだろうか。 自由記述項目 ○学習評価の方法と 技能・表現 その結果※ ・沖縄戦で多くの県民が亡くなったことについて、既習内容や基礎的資料を活用し、多面 的に調べ考えを発表することができる。 知識・理解 ・沖縄戦の目的がわかり、多くの県民が戦争に協力し戦ったことや犠牲になったことを理 解することができる。 ○授業の成果※ ・満州事変から始まった15年戦争で、日本がどんな状態に追い込まれていったのかが理 解できた。 ・戦争の恐ろしさや無意味さを実感をもってとらえることができた。 ・人として一番大切なものに気づくことができた。 (命の大切さ) 今後の課題 これからへの提言 ○本実践の成果を閲 ・文化資料DBツールより「都道府県沖縄のひめゆり平和記念資料館」資料 覧できる方法※ (戦時中の服、戦時中の手記、陸軍病院壕、ひめゆり部全員の写真、ひめゆりの塔) ・鉄血勤皇隊資料(NHK太平洋戦争ビデオ) 地域資料情報化コンソーシアム 地域デジタルコンテンツの活用方法実践研究 h t t p://da c.gijoda i.a c.jp/sidou / 資料リスト 37/38 「戦争を体験した人々とくらし」 ワンポイントアドバイ 『沖縄県立平和記念資料館』へ問い合わせてひめゆり部隊や鉄血勤皇隊の資料を送っても ス らい沖縄戦の悲惨さを資料化するとよくわかる。 協力者及び協力団体※ 参考事例※ 参考文献※ 沖縄戦資料(教科書、社会科資料集、調べ学習日本の歴史アジア太平洋戦争の研究、デ ジタルコンテンツ資料ひめゆり部隊、NHK映像記録史太平洋戦争ビデオ) 謝辞 備考
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