災害多言語支援センター 設置・運営マニュアル ~災害時における外国人支援のために~ 栃木県 公益財団法人栃木県国際交流協会 目 次 はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 第 1 章 災害多言語支援センターとは 1 災害多言語支援センターとは何をするところなのか ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 2 なぜ多言語での情報提供が必要なのか ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 3 災害多言語支援センターの活動時期 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 第 2 章 災害多言語支援センターの設置・運営 災害多言語支援センターの設置・運営 1 誰がどこに設置するのか ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 2 設置のために事前に必要なことは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 3 どのように運営するのか ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 4 ボランティア、広域連携等の活用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 5 災害ボランティアセンターとの連携 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 第3章 東日本大震災における栃木県内での外国人支援例 1 公益財団法人栃木県国際交流協会()が行った外国人支援 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 2 真岡市が行った外国人支援 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 【巻末付録】 巻末付録】 ■栃木県内市町の在住外国人データ(国籍上位 10 位及び在留資格) ・・・・・・・・・・・・・・・ 15 ■避難所巡回レポート(様式と記入例)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 ■参考になる機関のホームページアドレス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 はじめに 栃木県内における平成 25 年 12 月末日現在の外国人住民数は 29,858 人で、国籍・ 地域数 104 か国、県人口に占める割合は 1.50%(県人口 1,985,675 人)です。2008 年のリ ーマンショック以降、外国人住民数は減少傾向でしたが、5 年ぶりに増加しました。 日本に永く住み日本語が理解できるといわれる「永住者(特別永住者を含む)」は全体の 47.5%で、ここ数年増加傾向にあり、しだいに外国人の定住化が進んでいる一方、滞在期 間が短い等の理由で日本語があまり理解できない外国人も多数いると思われます。 地域防災計画の上で、日本語があまり理解できない外国人は、災害に関する行政情報等 が分からないため「避難行動要支援者」と位置付けられていることが多いですが、逆に情報 を理解できれば、「要支援者」から「支援者」として活躍されることが期待できます。実際、東 日本大震災の際は、日本語が理解できず困っている・不安になっている外国人の他にも、 率先して支援活動をしようとしている外国人の姿もありました。 災害多言語支援センターを通して支援活動をより円滑に進めるためには、災害時におけ る外国人支援を行う人たちが、日頃から顔の見える関係を構築しておくことが大切です。常 に連絡を取り合いながら、互いの活動内容を把握し、いざというときにどのように連携してい くかについて事前に考え、定期的に訓練していくことが必要でしょう。 このマニュアルは、災害時において、日本語があまり理解できない外国人に多言語で情 報を提供するための拠点となる「災害多言語支援センター」を、どのように設置し運営するか について記したものです。国際・防災・福祉などのセクションの行政職員や関連団体、国際 交流協会職員や民間国際交流団体会員、災害時の外国人支援に関心のある方など、多く の方にお読みいただき、活用していただければ幸いです。 -1 第 1 章 災害多言語支援センターとは 災害多言語支援センターとは 1 災害多言語支援センターとは 災害多言語支援センターとは何 センターとは何をするところなのか 災害多言語支援センターは、大地震などの災害が発生した際に、日本語が十分理解できないために 行政機関等が発信する情報を享受できない外国人、または災害によるショックで精神的な不安を抱えて いる外国人のために、多言語での災害に係る情報提供を行い安心していただくための活動拠点です。 ◆災害多言語支援センターの 災害多言語支援センターの主 センターの主な活動内容◆ 活動内容◆ 災害多言語支援センターの主な活動内容は次の3つです。 (1) 災害情報の翻訳 行政機関やインフラ・日常生活に密接した機関が発信する災害情報を、災害多言語支援センターが集 約して翻訳作業を行い、避難所への掲示やチラシの配布、携帯メールやインターネット、ラジオ等の方法 を通じて提供します。 (2) 避難所巡回 通訳ボランティア等が避難所を巡回し、外国人に必要な情報が伝わっているかを把握するとともに、ニ ーズを踏まえ多言語化する必要がある情報(防災関連情報)を選別し、災害多言語支援センターにおい て翻訳し避難所に掲示したりします。 (3) 災害に関する電話等の相談 災害に関する電話等の相談 災害時には、外国人から電話等で多くの相談が寄せられます。「被災したが、これからどうしたらよいだ ろうか」、「現在の○○の状況が分からない」、「ショックを受けていて母国語で話したい」など理由はさまざ まです。これらの相談に多言語で対応することも災害多言語支援センターの活動のひとつです。 なお、災害多言語支援センターは、災害に起因しない日常の生活支援関係相談とは一線を引き、災 害情報の提供を中心として活動することが望まれます。 ポイント 災害多言語支援センターの主な活動内容 ① 行政機関等が発信する災害情報を、多言語に翻訳して外国人に提供する。 ② 避難所を巡回して外国人の状況を把握し、ニーズを選別し、必要な情報を多言語化し て届ける。 ③ 災害に関する電話等への相談に多言語で対応する。 -2 災害対策本部を中心とした外国人支援 外国人 被災者 外国人 被災者ニーズの ニーズの 被災者 被災者 日本語による 日本語による 情報提供・支援 支援 情報提供・ 支援 把握 把握 日本語による 日本語による 情報提供・支援 情報提供・支援 支援 ニーズの ニーズの 把握 把握 県・市町 災害対策本部 災害ボランティア センター 災害多言語支援センターを中心とした外国人支援 外国人 被災者 被災者 日本語による 日本語による 情報提供・支援 情報提供・支援 県・市町 災害対策本部 多言語情報の提供と 多言語情報の提供と 把握したニーズの還流 把握したニーズの還流 ニーズの ニーズの 把握 災害多言語 支援センター 災害ボランティア センター 災害対策本部による被災者のニーズ把握だけでは、外国人被災者の独自のニー ズを把握しづらいので、災害多言語支援センターを設置し、ニーズを把握すると同 時に、外国人被災者の支援を行います。 -3 2 なぜ多言語 なぜ多言語での 多言語での情報提供 での情報提供が 情報提供が必要なのか 必要なのか すべての外国人住民が日本語を十分に理解できるとは限りません。また海外から観光地等に訪れる外 国人ツーリストなどは日本語がほとんどできないことが多いでしょう。そのため、災害が発生した場合には、 行政機関等が日本語で発する情報を理解できず、必要な支援が得られないおそれがあります。 また、日本語の理解力もさることながら、例えば、地震という災害に対する経験がないことや、地震が発 生した場合の対処方法、避難所の存在や機能など日本人であれば誰もが知っていると思われる知識を 備えていないことが多くの外国人に見受けられ、災害時に想像以上の不安を抱くことが予想されます。 ※放送文化研究所が、2004 年 10 月の新潟県中越地震で被災した外国人住民を対象に行った「災害時における行動や情 報ニーズなどに関するアンケート」の中の「自分の国で大きな地震の体験があったか」の項目では、「あった」人が 11%、 「小さな地震があった」が 17%で、67%の外国人が「まったく体験がない」と回答しています。 以上のような理由から、地域防災計画の中でも、災害発生時には外国人は高齢者や障害者と同じ「避 難行動要支援者」として位置付けられ、支援が必要であるという認識が定着しつつあります。 このように、支援が必要な外国人に対して情報を多言語で提供するということは、日本人と同様に情報 を得ることの「安心」と、母国語で見る・聞くことで得る「安心」も同時に提供することとなり、多文化共生社 会を構築する上で大切な支援であるといえます。なお、多言語の中には外国語だけではなく、外国人に わかりやすいように工夫した「やさしい日本語」も含まれます。外国人住民のすべての言語に翻訳・通訳 することは難しいので、「やさしい日本語」で情報を提供することもひとつの手段です。 外国人に正確な情報を伝えることにより、日本人被災者と同じ行動を取ることができれば、外国人が 「避難行動要支援者」ではなくなり、逆に支援者となってくれる可能性もあります。 ポイント なぜ多言語での情報提供が必要か なぜ多言語での情報提供が必要か ① すべての外国人住民 すべての外国人住民が災害時に発する日本語 外国人住民が災害時に発する日本語による行政情報等を が災害時に発する日本語による行政情報等を理解できるわけで による行政情報等を理解できるわけで はない。 はない。 ② 地震などに対する経験がない 地震などに対する経験がない場合が 対する経験がない場合が多く 場合が多く、 多く、どのように行動していいか分からない どのように行動していいか分からない。 分からない。 -4 3 災害多言語支援センターの 災害多言語支援センターの活動時期 センターの活動時期 災害の発生から復興に至るまで、支援活動は様々なものがありますが、災害多言語支援センターの担 う役割はあくまで限定的なものであり、復興に向けて、それぞれの機関・団体が専門性を生かして役割を 担っていくことになります。 災害多言語支援センターの基本的な活動時期は、初動対応期の「被災者の把握」から避難生活期(避 難所開設~閉鎖)までとなります。生活再建期の「生活再建情報の発信」及び「生活再建のための手続き 支援」は長期化すると思われますので、災害多言語支援センター閉鎖後の通常の外国人支援活動となる でしょう。 初動対応期 1 2 3 4 (災害発生~避難所開設~応援が来るまで) 活動内容 避難誘導 被災者の把握 避難者の把握 災害情報の発信 災害多言語支援センター 災害多言語支援センターの センターの主な 活動時期 活動時期 避難生活期 (避難所開設~閉鎖まで) 活動内容 5 6 7 災害情報の発信 救援情報の発信 避難所巡回 ■災害情報の 災害情報の整理・翻訳・発信 情報の整理・翻訳・発信 整理・翻訳・発信 ■避難所の巡回 ■避難所の巡回( 巡回(外国人のニーズ 把握・対応) 把握・対応) ■相談電話等 相談電話等への対応 への対応 生活再建期 (避難所閉鎖以降) 活動内容 8 9 生活再建情報の発信 生活再建のための手続き支援 -5 第 2 章 災害多言語支援 センターの設置 災害多言語支援センターの センターの設置・ 設置・運営 災害発生から災害多言語支援センター設置・運営までのフロー図 災害発生 災害多言語支援 災害多言語支援センター設置有無の検討 検討 災害多言語支援 災害多言語支援センターの設置 自治体(市町)が設置する「公設型」 災害多言語支援 多言語支援センターの運営スタッフの スタッフの確保 センター長、コーディネーター、巡回班、翻訳班、相談班、IT班 (ボランティアの活用) 被災外国人支援活動 災害情報の翻訳、避難所巡回、災害に関する電話等の相談 (災害ボランティアセンターとの連携) -6 1 誰がどこに設置するのか (1) 自治体が設置する「公設型」 設置主体の考え方は、被害の状況や、被災地の自治体がどこまで機能できるかにより異なるので、一 概に「○○が設置する」とは言えません。しかし、災害多言語支援センターの活動は、災害対策本部の情 報の多言語化、避難所の巡回など行政機関の活動と密接に関わってきますので、基本的には、災害対 策本部の設置主体となる被災地の自治体(市町)が設置する「公設型」が望ましいと考えられています。こ れは、地域防災計画上、要支援者と考えられる外国人被災者に対し、災害情報等を多言語で提供する 災害多言語支援センターの業務を、公の業務として捉えるのが基本だからです。 なお、県及び公益財団法人栃木県国際交流協会の役割としては、市町等が設置する災害多言語支 援センターと連携し、情報提供及びセンター運営に係る総合的な相談等、広域的な支援を行います。 ※災害多言語支援センターが自治体による「公設型」であれば、例えば通訳ボランティアが避難所等で 活動する際、「自治体が設置している災害多言語支援センターに所属する通訳ボランティア」であることを 示すことで、支援活動がよりスムーズになります。 (2) 設置場所 設置場所は、日頃から外国人によく知られている、親しまれている場所で災害対策本部との連携がで き、電話・FAX・インターネットができるところが理想です。市町国際交流協会の事務所、または市町国際 化推進主管課内などが挙げられます。 (3) 設置の有無の目安 設置するかどうかの判断は難しいですが、避難所が開設され、そこに多数の外国人が避難していること が設置の目安です。 ポイント 誰がどこに設置するか ① 基本は、自治体(市町)が市町国際交流協会の事務所または国際化推進主管課内な どに設置する「公設型」。 ② 設置の目安は、避難所に多数の外国人が避難していること。 -7- 2 設置のために 設置のために事前 のために事前に 事前に必要なことは 必要なことは 災害多言語支援センターをスムーズに設置するために事前に必要なことは下記のとおりです。 (1) 地域防災計画の中に「災害多言語支援センターの設置・運営 地域防災計画の中に「災害多言語支援センターの設置・運営」を記載 ・運営」を記載する。 」を記載する。 市町で作成している地域防災計画の中に、災害時の外国人支援の拠点となる「災害多言語支援セン ターの設置・運営」を記載しておくことで、支援活動の道筋が明確になります。 栃木県地域防災計画に記載されている 栃木県地域防災計画に記載されている「災害多言語支援センター に記載されている「災害多言語支援センター設置・運営」 「災害多言語支援センター設置・運営」に 設置・運営」に関する内容(抜粋) 関する内容(抜粋) 内容(抜粋) 県(産業労働観光部)は、災害の規模・被害等に応じ、(公財)栃木県国際交流協会に「災害多言語 支援センター」(災害関連情報の多言語提供や相談業務を行う拠点)の設置を要請するとともに、運営 について適切な支援を行う。 (2) 行政職員の具体的な業務を決めておく。 行政職員の具体的な業務を決めておく。 大規模災害時には各課から災害対策本部に応援に出なくてはならず、本来の業務が滞ってしまうこと があります。行政職員の方が、災害時における外国人支援業務を遂行できるように、事前に具体的な業 務(災害多言語支援センター設置の手続きや同センターへの人員配置等)を決めておくことが必要で す。 (3) 関係者・関係機関と日頃から連携する。 災害多言語支援センターの設置とその運営については並行して考えなければなりません(多言語支援 センターの運営については次章で説明します)。そして、設置と運営に係る関係者・関係機関とは、日頃 から連絡を取り合いながら、いざというときのために備えておくことが大切です。例えば設置場所が市町国 際交流協会事務所の場合、支援拠点として運営できるのかについて協会職員や協会関係者とよく話し合 っておくことが必要です。 ポイント 設置のために 設置のために事前に ために事前に必要なこと 事前に必要なこと ① 地域防災計画の中に「災害多言語支援センターの設置・運営」を記載する。 ② 自治体職員の具体的な業務を決めておく。 ③ 関係者・関係機関と日頃から連携する。 -8 3 どのように運営 どのように運営するのか 運営するのか (1) 運営スタッフと役割 災害多言語支援センターの運営については、多言語情報の提供に特化した専門的機関として機能し ていくために、平時から地域で多文化共生や外国人支援に取り組んでいる市町国際交流協会や民間国 際交流団体が中心となり、柔軟に対応できる体制で臨むのが良いでしょう。 なお、外国人支援業務を円滑に遂行するためには、組織体制を整えることが必要です。下記に示しま すのは、運営スタッフとその役割です。 運営スタッフ 役 割 センター長 災害多言語支援センターの活動の総括責任者となるため、設置主体の責任者また はそのクラス(国際化推進主管課長、国際交流協会事務局長、民間国際交流団体会 長)等が考えられます。 コーディネーター センターの運営全般を担う要となります。センター長や他の支援団体と連携しなが ら、関係職員やボランティアを適切に配置・指揮し、センターを運営します。 刻々と変化する被災地のニーズに的確に対応していくことが必要となるため、コーデ ィネーターには、被災地の全体的な状況や外部との連絡、また外国人特有の問題に 適切に対処する判断力・対応力など活動全体を見渡すことのできる視野や、外国人に 関する幅広い知識と経験を持っていることが求められます。市町国際交流協会職員な どが考えられます。 巡回班 避難所を巡回して外国人の状況を把握し「巡回レポート」を作成します(巡回レポート の様式と記入例は P18~19 参照)。巡回レポートの内容はセンターのスタッフ全員が 共有します。次回の巡回時に問題の解決方法等を伝えます。また、翻訳した災害情報 を避難所に提出し、必要があれば各避難者へ説明します。 避難所巡回は通訳ボランティアと一般ボランティア(土地勘がある方)が一緒に行うと よいでしょう。 翻訳班 災害に関する行政情報等を翻訳します。翻訳には「やさしい日本語」も含まれます。 なお、翻訳は外部の協力者・協力団体とメール・FAX のやりとりで行う方法もあります。 相談班 災害時には、災害に起因する様々な相談が寄せられます。これらの相談に多言語で 対応します。緊急な翻訳の手伝いもします。 班 センター内のパソコン、プリンター、インターネット環境の整備など、 環境を構築し ます。翻訳した内容を携帯メール等で配信したり、ホームページやフェイスブック等に アップします。また、センター内でのミーティングの内容を記録します。 運営スタッフの人員を災害時にどの程度配置できるのか、事前把握しておくことが必要です。なお、災 害の状況、自治体の規模や外国人住民数等により、運営スタッフの人員配置を調整することができます。 -9 市町国際交流協会の職員や民間国際交流団体の会員だけで足りない場合、外部のボランティア等に 協力していただくことになります。このことについては、次の「ボランティア、広域連携等の活用」の項目で 説明します。 (2) 運営スタッフの 1 日の業務の流れ 災害多言語支援センターの運営スタッフの 1 日の業務はどのようなものか次に例示します。これは、 2007 年の新潟県中越沖地震の際に設置された柏崎多言語支援センターの業務(避難所巡回を基本とし た外国人支援)を参考にしております。 避難所巡回が夜にも行われるのは、避難者は日中は家の片づけや仕事に行っていてあまり避難所に いなく夜にいることが多かった、という過去の事例に基づいています。また、災害の状況によっては相談 電話が多くかかってくるので、相談班の対応時間を延長しなくてはなりません。 ※職員やボランティアがセンターに寝泊まりして業務を行うということも考えられますので、その際は宿泊場所 や食事の確保が必要となります。 ※ミーティングを行う際のホワイトボード、避難所巡回のための車両を用意しておくとよいでしょう。 ※巡回班は、避難所巡回の際に、ガムテープ(黄色など目立つ色)に所属先(災害多言語支援センター)や対 応可能言語(English 等)をマジックで書いて服に貼りつけておくと、避難所での支援活動がスムーズになります。 【業務の流れ】 時 間 行 動 内 容 情報の共有、行動予定の確認 8:30~9:30 全体ミーティング 9:30~10:00 班別ミーティング 10:00~16:00 班別行動 16:00~16:30 避難所巡回ミーティング 班編成、巡回場所の設定 17:30~19:30 避難所巡回 ニーズの把握 20:00~21:00 全体ミーティング 巡回レポートのとりまとめ、情報の共有、ニーズへの対 応、業務引き継ぎ 避難所巡回先の打合せ(班編成や巡回場所設定など)、 情報の選別、翻訳業務の確認など 〔巡回班〕 避難所巡回(避難場所、人数の確認) 〔翻訳班〕 行政情報等の翻訳(外部への翻訳依頼) 〔相談班〕 電話等による相談への対応(状況によって相談の対応時 間を延長) 〔IT 班〕 翻訳した内容の携帯メール等による配信、ホームページ やフェイスブック等へのアップ、ミーティング内容の整理 ポイント どのように運営するのか ① 平時から地域で多文化共生や外国人支援に取り組んでいる市町国際交流協会や民 間国際交流団体が中心となり、柔軟に対応できる体制で臨む。 ② 運営スタッフはセンター長、コーディネーター、巡回班、翻訳班、相談班、IT 班など。 - 10 - 4 ボランティア、 ボランティア、広域連携等の 広域連携等の活用 災害多言語支援センターの運営は、市町国際交流協会の職員や民間国際交流団体の会員が中心と なって担うことになると考えられますが、運営スタッフの人員が足りなくなる可能性があります。 そこで外部からボランティアを受入れたり、広域連携等を活用して対処することが必要になります。いず れの場合も、常日頃から顔の見える関係を作っておくことが必要です。 (1) ボランティアの活用 ① 通訳・翻訳ボランティア 避難所を巡回して外国人の状況を把握したり、行政情報等の翻訳(やさしい日本語を含む)をしていた だくボランティアです。地域で日頃から通訳・翻訳のボランティアをしており、災害時の外国人支援をよく 理解している方がよいでしょう。 ■ 災害時外国人サポーター 災害時外国人サポーター 公益財団法人栃木県国際交流協会()は、「災害時外国人サポーター養成セミナー」等を通し て、災害時に翻訳・通訳等の外国人支援を行うボランティアを育成し、「 災害時外国人サポータ ーバンク」に登録していただいています。 ② 一般ボランティア 避難所巡回の際に通訳ボランティアと一緒に行動したり、センター内の 業務を担当していただくボラ ンティアです。外国語ができなくても OK です。被災地に土地勘があり、災害時における外国人支援をよく 理解している方がよいでしょう。 ③ 多文化共生マネージャー 一般財団法人自治体国際化協会が平成 18 年度より全国市町村研修財団全国市町村国際文化研修 所と共催して開催している多文化共生研修の修了生であり、災害時における外国人支援の経験を持って いる方が多数います。センターのコーディネーター等での活用が考えられます。 ※多文化共生研修の修了生(平成 25 年度末:321 名)が地域で活動するための拠点として、特非多文化共生マネージャ ー全国協議会を設置しています。連絡先: (2) (2) 広域連携等の活用 広域連携等の活用 被災地で翻訳ボランティアが見つからない、また東日本大震災のようにガソリン不足で翻訳ボランティ アがセンターに集まれない場合などは、災害時の広域連携(ネットワーク)を活用し、メールや 等で 多言語翻訳をお願いすることもできます。 は栃木県内市町国際交流協会と協働し、メーリングリストによる防災訓練「多言語翻訳シミュレーシ ョン」を実施し、災害時の広域連携に努めています。 ポイント ボランティア、広域連携等の活用 ボランティア、広域連携等の活用 ① 災害時における外国人支援を 災害時における外国人支援をよく における外国人支援をよく理解している よく理解している通訳 理解している通訳・翻訳ボランティア 通訳・翻訳ボランティア、 ・翻訳ボランティア、一般ボランティ ア、また多文化共生マネージャー等の また多文化共生マネージャー等のボランティアを活用する。 ボランティアを活用する。 ② 広域連携を活用し、メールや 広域連携を活用し、メールや FAX 等で多言語翻訳を依頼する。 で多言語翻訳を依頼する。 - 11 5 災害ボランティアセンターとの 災害ボランティアセンターとの連携 ボランティアセンターとの連携 県・市町の社会福祉協議会が設置・運営する災害ボランティアセンター(以下、災害ボラセン)は、自治 体・災害対策本部や地域の関係団体、そして地域内外のボランティアや と連携しながら、避難所を はじめ被災地域を巡回し、被災住民をさまざまな方法で支援します。 災害多言語支援センターが、被災地の支援において実績・ノウハウのある災害ボラセンの協力を得るこ とは、「多言語による情報提供」をより効率的に行えることを意味します。 災害多言語支援センターと災害ボラセンとの具体的な連携の形としては、次のような内容が考えられま す。 (1) 避難所巡回等での連携 被災地支援全般や地理に関する情報を有する災害ボラセンのスタッフ等と合同で避難所巡回を行うこ とで、より効率的な外国人支援に結びつけることが期待されます。 (2) 災害ボラセンへ 災害ボラセンへ多言語情報チラシの 多言語情報チラシの配布依頼 災害ボラセンのスタッフやボランティアが行う被災地の巡回・訪問を活用し、多言語チラシの持参・配布 について協力していただきます。 災害多言語 支援センター 多言語チラシ の提供 災害ボランテ ィアセンター 多言語チラシを 巡回時に配布 在宅被災 外国人 (3) 災害ボラセンが入手した 災害ボラセンが入手した外国人被災者情報の共有 入手した外国人被災者情報の共有 災害ボラセンが入手した外国人被災者のニーズなどの情報を災害多言語支援センターに提供してい ただきます。 (4) 災害多言語支援センターが入手した 災害多言語支援センターが入手した外国人被災情報の解決に向けた連携 入手した外国人被災情報の解決に向けた連携 災害多言語支援センターが入手した外国人被災者からの支援ニーズ、例えば「被災住居の片づけの 手伝い」など被災住民として共通する内容については、災害ボラセンと協力して迅速な解決を図ります。 このように災害ボラセンと連携するためには、県・市町の社会福祉協議会と日頃から顔の見える関係を 作り、災害時における相互の活動内容を把握しておく必要があります。 ポイント 災害ボランティア 災害ボランティアセンター ボランティアセンターとの連携 センターとの連携 ① 避難所巡回等での連携 避難所巡回等での連携 ② 災害ボラセンへ 災害ボラセンへ多言語情報 ボラセンへ多言語情報チラシ 多言語情報チラシの チラシの配布依頼 ③ 災害ボラセンが 災害ボラセンが入手 ボラセンが入手した外国人 入手した外国人被災者 した外国人被災者情報の共有 被災者情報の共有 ④ 災害多言語支援センターが 災害多言語支援センターが入手した外国人被災情報の解決に向けた連携 入手した外国人被災情報の解決に向けた連携 - 12 第3章 1 東日本大震災における栃木県内での外国人支援例 公益財団法人栃木県国際交流協会(TIA)が行った外国人支援 平成 23 年 3 月 11 日(金)の地震発生後、TIA は栃木県内市町国際交流協会ネットワークを活用し、 各地の外国人の避難状況等を確認し、外国人支援業務として、行政情報等の多言語翻訳・提供、及び 外国人からの相談の多言語対応を中心に行うこととしました。 (1) 活動期間 : 平成 23 年 3 月 11 日(金)~3 月 31 日(木) ※この間は、業務のほとんどを東日本大震 災に関する外国人支援に充てる緊急対応態勢で臨みました。 (2) 活動人員 : TIA 職員(17 名)及び TIA 災害時外国人サポーター6 名(英語 2、スペイン語 1、中 国語 1、タイ語 1、ベトナム語 1) (3) 対応言語 : 5 か国語(日本語、ポルトガル語、スペイン語、中国語、英語) (4) 支援内容 ①携帯メール及びホームページによる情報提供 登録者に各種情報を配信する「TIA 携帯メール多言語情報提供システム」を活用し、3 月 11 日~31 日に 5 か国語で計 70 回配信しました。また、協会のホームページにも同様の内容をアップしました。 ※配信内容:ライフライン状況、原発事故の概要・放射線量、計画停電、被災者生活支援、野菜などの放射線 量、政府などの発表情報やチェーンメールへの注意など ②電話による 5 か国語での相談対応 3 月 11 日~31 日に 158 件の電話による相談がありました。 相談内容 計画停電 福島原発事故、放射線の影響 ボランティア、寄付金、支援物資 母国への帰国 災害情報に関する携帯メール登録方法 生活関連物資 その他(ライフライン、交通状況、安否確認など) 計 件数 46 36 23 11 9 6 27 158 相談者の出身国 ペルー ブラジル 日本 中国 アメリカ 台湾 タイ インド 件数 64 55 10 6 6 2 2 2 相談者の出身国 ボリビア 韓国 フィリピン ベトナム インドネシア スリランカ コロンビア 不明 件数 2 1 1 1 1 1 1 3 ③ラジオによる情報提供 栃木放送及び FM 栃木に各 1 回、当協会が行っている災害に関する外国人支援の内容を放送してい ただきました。 ④茨城県から支援依頼 茨城県国際交流協会に設立された『災害多言語支援センター茨城』からの要請で、スペイン語 2 件、 タイ語 2 件、ベトナム語 1 件の計 5 件の翻訳を行いました。 ▲スタッフ間のミーティング ▲入手情報をボードに記入 - 13 - ▲電話相談対応や翻訳作業 2 真岡市が 真岡市が行った外国人支援 った外国人支援 (1) 活動期間 : 避難所巡回…平成 23 年 3 月 11 日(金)~3 月 23 日(水) 相談対応…平成 23 年 3 月 14 日(月)~4 月 8 日(金) (2) 活動人員 : 真岡市国際交流協会(真岡市市民生活部安全安心課内)職員(3 名)及び通訳ボラン ティア 1 名(スペイン語) (3) 対応言語 : 4 か国語(日本語、ポルトガル語、スペイン語、英語) (4) 支援内容 ①避難所巡回 地震発生後、真岡市内の避難所を巡回したところ、3 か所で外国人が避難していることを確認し、入所 理由・被害状況・健康状態等の聞き取りを行いました。また避難所に多言語表示シートを貼り出しました。 〔避難所巡回状況〕 日 時 3 月 11 日(金) 3 月 12 日(土) 3 月 13 日(日) 3 月 14 日(月) 3 月 15 日(火) 午後 9 時 午前 9 時 午後 6 時 午後 7 時 午前 9 時 午後 5 時 午前 7 時 午後 4 時 外国人入所 避難所数 3 か所 3 か所 3 か所 2 か所 1 か所 1 か所 1 か所 0 か所 外国人 入所者数 約 80 人 約 100 人 45 人 27 人 17 人 33 人 27 人 0人 全入所者数 外国人比率 586 人 750 人 263 人 53 人 26 人 91 人 76 人 24 人 13.7% 13.3% 17.1% 50.9% 65.4% 36.3% 35.5% 0% ※外国人が全員退所した 3 月 15 日以降、3 月 23 日まで避難所巡回を継続。 ②相談対応 東日本大震災に関する生活相談(48 件)に職員が対応しました。 相談内容 地震情報(生活、原発・放射能、食糧等) 家屋被害 水道水濁り 義捐金・支援物資提供 解雇・失業等 帰国 計 件数 16 7 1 2 12 10 48 ▲避難所に貼られた多言語表示 シート ③その他 外国人のボランティア 6 人が、支援物資輸送や独居老人宅家財 の片づけに協力しました。 ▲外国人がボランティア活動に 参加 - 14 【巻末付録】 ■栃木県内市町の外国人住民データ(国籍上位及び在留資格) 次に示すデータは、県内 25 市町に在住している外国人の国籍上位及び在留資格のデータです(平成 25 年 12 月末日現在)。自分の住んでいる地域の外国人の国籍や在留資格を事前に知っておくと、災害 時にどのような外国人支援が必要かが見えてきます。 在留資格についてですが、一般的に、「永住者」「特別永住者」は日本滞在が長いため日本語が理解 できる方がほとんどですが、「定住者」「日本人の配偶者等」には日本語があまり理解できない方も含まれ ます。また、「技能実習」の外国人は日本語が理解できない方が多いようです。 なお、栃木県に住む外国人の数は、平成 25 年 12 月末日現在、29,858 人です。国籍は 104 か国、県 人口(1,985,675 人)に占める割合は 1.5%です。上位 5 か国の国籍は、中国 7,072 人、ブラジル 4,458 人、フィリピン 3,743 人、ペルー3,209 人、韓国・朝鮮 2,723 人で、全体の 71%を占めています。 宇都宮市 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 国名 中国 韓国・朝鮮 タイ フィリピン ブラジル 台湾 ベトナム ペルー 米国 ネパール その他 合 計 人数 2,573 1,085 672 564 497 464 281 212 158 100 566 7,172 足利市 技術 2% 人文知識・ 国際業務 3% 技能 2% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 その他 4% 技能実習 4% 家族滞在 5% 定住者 7% 特別 永住者 8% 日本人の 永住者 41% 留学 12% 配偶者等 12% 国名 中国 フィリピン ブラジル ペルー 韓国・朝鮮 スリランカ ベトナム バングラデシュ パキスタン ネパール その他 合 計 人数 833 452 391 359 204 190 133 109 69 61 376 3,177 栃木市 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 国名 ペルー 中国 フィリピン ネパール 韓国・朝鮮 ブラジル タイ スリランカ パキスタン ミャンマー その他 合 計 人数 423 370 370 333 93 83 82 71 64 63 285 2,237 その他 3% 永住者 3% 家族滞在 3% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 永住者 38% 技能実習 9% 留学 8% 特定活動 9% 定住者 15% 国名 中国 フィリピン ペルー ブラジル ボリビア 韓国・朝鮮 インドネシア ベトナム アルゼンチン 米国 その他 合 計 人数 416 320 251 226 166 106 80 50 44 43 297 1,999 鹿沼市 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 国名 中国 ベトナム ブラジル フィリピン ペルー 韓国・朝鮮 タイ 台湾 パキスタン バングラデシュ その他 合 計 人数 270 228 108 86 67 48 27 18 18 14 76 960 技術 2% その他 4% 特別 永住者 4% 家族滞在 5% 永住者 40% 留学 6% 日本人の 配偶者等 7% 定住者 8% 技能実習 18% 人文知識・ 国際業務 2% 技術 永住者の 配偶者等 2% 技能 1% その他 3% 2% 家族滞在 3% 特別 永住者 4% 日本人の 配偶者等 10% 永住者 40% 定住者 16% 技能実習 17% 日光市 人文知識・ 国際業務 2% 特別 永住者 2% 永住者の 技能 配偶者等 1% 1% 投資・経営 1% その他 2% 家族滞在 2% 日本人の 配偶者等 9% 特定活動 3% 佐野市 永住者の 人文知識・ 配偶者等 国際業務 2% 3% 特別 日本人の 配偶者等 7% 人文知識・ 国際業務 3% 永住者 42% 定住者 12% 技能実習 26% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 - 15 - 国名 フィリピン 中国 韓国・朝鮮 ブラジル タイ 米国 台湾 インドネシア ベトナム バングラデシュ その他 合 計 人数 130 119 77 72 33 20 18 17 16 13 39 554 特定活動 人文知識・ 2% 国際業務 2% 永住者の 配偶者等 1% その他 4% 技能 2% 家族滞在 3% 定住者 5% 特別 永住者 10% 永住者 42% 技能実習 日本人の 14% 配偶者等 15% 小山市 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 国名 ブラジル ペルー 中国 韓国・朝鮮 フィリピン ネパール タイ パキスタン ベトナム インド その他 合 計 人数 1,043 843 668 570 528 191 174 132 110 83 399 4,741 真岡市 人文知識・ 国際業務 1% 永住者の 配偶者等 2% 家族滞在 3% 留学 3% 特定活動 4% 技能実習 5% 特別 永住者 9% その他 4% 永住者 37% 日本人の 配偶者等 12% 定住者 22% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 国名 ブラジル ペルー フィリピン 中国 タイ ボリビア ベトナム 韓国・朝鮮 台湾 パキスタン その他 合 計 人数 891 740 440 326 152 77 68 66 31 31 126 2,948 大田原市 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 国名 ブラジル 中国 フィリピン ペルー 韓国・朝鮮 タイ パキスタン 台湾 米国 ベトナム その他 合 計 人数 443 188 145 57 54 42 23 21 16 14 47 1,050 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 人数 433 350 345 131 120 107 84 33 21 18 102 1,744 永住者の 配偶者等 2% 家族滞在 2% 人文知識・ 国際業務 1% 特別 永住者 2% 技能実習 3% 教育 1% その他 2% 永住者 47% 留学 4% 日本人の 配偶者等 11% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 定住者 25% 技術 2% 国名 中国 ペルー フィリピン ベトナム 韓国・朝鮮 タイ ブラジル 台湾 米国 その他 合 計 人数 90 55 34 34 20 17 16 8 6 18 298 国名 中国 ベトナム インドネシア フィリピン タイ 韓国・朝鮮 パキスタン 台湾 その他 合 計 人数 87 69 36 16 15 10 9 6 16 264 技能 1% その他 4% 企業 内転勤 3% 家族滞在 4% 永住者 47% 特別 永住者 4% 技能実習 6% 日本人の 定住者 16% 国名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 配偶者等 11% 人文知識・ 教育 国際業務 2% 2% 企業内 転勤 3% 特別 永住者 3% 定住者 6% 日本人の 配偶者等 6% 中国 フィリピン タイ ベトナム ペルー 韓国・朝鮮 パキスタン インド 米国 ブラジル その他 合 計 人数 85 45 20 19 17 14 11 8 8 5 19 251 国名 中国 タイ ブラジル ベトナム フィリピン 韓国・朝鮮 ペルー 台湾 米国 ボリビア その他 合 計 人数 95 48 35 30 28 18 11 8 7 5 23 308 家族滞在 3% 永住者の 配偶者等 1% 家族滞在 1% その他 2% 技能実習 44% 永住者 30% 人文知識・ 国際業務 2% 日本人の 配偶者等 7% 技能実習 8% 永住者 56% 定住者 22% 人文知識・ 国際業務 1% 永住者の 配偶者等 1% 教育 2% 家族滞在 3% 特別 永住者 5% 定住者 5% 日本人の 配偶者等 8% 技術 1% その他 2% 永住者 54% 技能実習 18% 特別 永住者 1% 人文知識・ 国際業務 3% 家族滞在 1% 永住者の 配偶者等 1% 技術 7% 定住者 8% 留学 1% その他 2% 永住者 44% 日本人の 配偶者等 10% 技能実習 22% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 国名 中国 韓国・朝鮮 フィリピン インドネシア タイ 台湾 モンゴル ブラジル パキスタン ベトナム その他 合 計 人数 112 70 33 27 25 18 16 16 14 12 55 398 投資・経営 その他 1% 3% 技術 1% 人文知識・ 国際業務 3% 定住者 5% 永住者 28% 留学 7% 家族滞在 9% 特別 永住者 13% 日本人の 配偶者等 10% 技能実習 20% 益子町 教育 技能 1% 1% その他 3% 特別 永住者 3% 企業 内転勤 4% 定住者 7% 日本人の 配偶者等 8% 配偶者等 2% 下野市 上三川町 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 その他 3% さくら市 人文知識・ 国際業務 2% 那須烏山市 1 2 3 4 5 6 7 8 特別 永住者 1% 矢板市 那須塩原市 国名 ブラジル 中国 フィリピン タイ 韓国・朝鮮 インド ペルー 台湾 インドネシア 米国 その他 合 計 家族滞在 永住者の 1% 永住者 36% 技能実習 32% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 -- 16 -- 国名 タイ 中国 ブラジル フィリピン インドネシア 韓国・朝鮮 台湾 ペルー エストニア バングラデシュ その他 合 計 人数 40 28 20 17 15 13 9 9 6 5 18 180 技術 3% 家族滞在 3% 特別 永住者 3% 技能実習 3% 技能 3% 永住者の 配偶者等 1% 定住者 8% 日本人の 配偶者等 14% 企業 内転勤 1% その他 2% 永住者 59% 茂木町 1 2 3 4 5 6 国名 ベトナム 中国 フィリピン 韓国・朝鮮 タイ ブラジル その他 合 計 人数 16 10 8 7 7 5 7 60 市貝町 永住者の 配偶者等 2% 特別 永住者 3% 芸術 2% 定住者 8% 永住者 39% 技能実習 23% 1 2 3 4 5 6 国名 中国 ブラジル タイ フィリピン ペルー 韓国・朝鮮 その他 合 計 人数 65 23 20 13 10 5 16 152 特別 永住者 2% 研究 2% 技能 2% 1 2 3 4 5 6 7 国名 ブラジル 中国 フィリピン タイ ベトナム 韓国・朝鮮 ペルー その他 合 計 人数 31 27 19 18 10 7 5 6 123 定住者 6% 永住者 47% 日本人の 配偶者等 9% 技能実習 26% 壬生町 技術 3% 日本人の 配偶者等 11% 永住者の 配偶者等 1% 定住者 12% 永住者 49% 技能実習 24% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 国名 中国 ベトナム 韓国・朝鮮 フィリピン ブラジル 台湾 パキスタン ペルー トルコ イラン その他 合 計 人数 79 47 38 30 26 22 22 21 13 5 39 342 野木町 1 2 3 4 5 6 7 8 国名 ブラジル 中国 韓国・朝鮮 ペルー フィリピン タイ ネパール マレーシア その他 合 計 人数 77 32 30 20 19 9 6 5 23 221 文化活動 1% その他 1% 技術 3% 日本人の 配偶者等 23% 芳賀町 家族滞在 1% 永住者の 配偶者等 3% 人文知識・ 国際業務 4% 企業内 家族滞在 その他 1% 転勤 7% 2% 定住者 4% 特定活動 5% 特別 永住者 7% 日本人の 永住者 39% 技能実習 19% 配偶者等 9% 塩谷町 人文知識・ 国際業務 1% 特定活動 1% 技能実習 2% 技能 3% 企業内 転勤 1% 国名 その他 2% 1 中国 2 フィリピン その他 合 計 人数 33 14 15 62 特別 永住者 5% 日本人の 配偶者等 8% 定住者 5% 研修 2% 永住者 48% 家族滞在 4% 特別 永住者 9% 永住者 51% 定住者 13% 技能実習 32% 日本人の 配偶者等 13% 高根沢町 国名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 中国 タイ ベトナム 韓国・朝鮮 フィリピン スリランカ ペルー 台湾 ブラジル 米国 その他 合 計 人数 113 44 37 33 24 8 8 7 7 6 33 320 人文知識・ 国際業務 3% 定住者 5% 那須町 永住者の 配偶者等 2% その他 4% 特別 永住者 6% 永住者 29% 技術 6% 家族滞在 7% 日本人の 配偶者等 10% 企業内 転勤 14% 国名 1 2 3 4 5 6 7 技能実習 14% 人数 40 26 10 18 94 技能 5% 家族滞在 3% 定住者 14% 日本人の 配偶者等 14% 人文知識・ 国際業務 4% 定住者 4% 家族滞在 4% 宗教 5% 特別 永住者 6% 永住者 64% - 17 - 技能 3% 企業内 転勤 1% その他 1% 永住者 50% 技能実習 10% 日本人の 配偶者等 12% 那珂川町 国名 1 中国 2 フィリピン 3 ボリビア その他 合 計 中国 フィリピン 韓国・朝鮮 ベトナム タイ 台湾 米国 その他 合 計 人数 63 37 30 19 16 7 6 25 203 避難所巡回レポート 様式 巡回レポート 巡回レポート 災害多言語支援センター 日 付 年 時 間 月 : 日 ~ 避難所内外国人(言語) : 人数 男 計 女 巡回者 避難所名 避難所内の見取り図と外国人の位置 巡回メモ 申し送り事項 留意事項 - 18 - 避難所巡回レポート 記入例 巡回レポート 巡回レポート 災害多言語支援センター 日 付 2015 年 時 間 18:00 3 月 中国 (中国語) 巡回者 18:30 ~ 避難所内外国人 (言語) 13 日 人数 男 女 11 6 5 国際太郎 栃木花子 避難所内の見取り図と外国人の位置 体育館 8 6 2 フィリピン (タガログ語) 4 0 4 タイ (タイ語) 6 2 4 ペルー (スペイン語) 7 4 3 36 18 18 計 ブラジル ステージ ブラジル (ポルトガル語) 多文化小学校 避難所名 避難所内のどこ 避難所内のどこ にいるかを にいるかを把握 るかを把握 する。 する。 ―出入口― 中国 ペルー タイ フィリピン 巡回メモ ●中国人 ①夫婦+子ども 人(男 、女 ) 日本語 。 申し送り事項 ②の父親は日本人。今日はいない。 ②母親+子ども 人(女 )母親日本語少し。子どもは 歳。 ③の留学生が通訳に協力的。 ③留学生 人(男 、女 ) 日本語 。④技能実習生 人 ④の技能実習生は○○会社で実習、 (男 ) 日本語ほとんどできない。 賃金不払いの相談あり。 ●ブラジル人 ①夫婦+子ども 人(男 、女 )日本語会話 ①、②は日系人、持ち家の一部が損 は だが読めない。 ②夫婦+子ども 人(男 、女 ) 壊。 ③は非日系。 日本語は子どもができる。 ③男性 人 日本語まったく話 せない。 ●フィリピン人 女性 人 日本語ほとんどできない。英語で の会話は 。 会話を通して 会話を通して、 通して、気づいたこ と、不安に思っていること と、不安に思っていることな 不安に思っていることな どを書き取っておく。 どを書き取っておく。 次に巡回する担当 次に巡回する担当者に引 巡回する担当者に引 継ぎしやすいようにしてお 継ぎしやすいようにしてお く。 く。 ●タイ人 ①夫婦 日本語 。 ②母親+子ども 人(男 、 ②は夫と離婚。生活に困っている。 女 ) 日本語ほとんどできない。 ③女性 人 日本語ゆっ ③は夫からの で別居中らしい。 くり話せば理解できる。 ●ペルー人 ①夫婦+子ども 人男 、女 日本語少し。 ②夫婦+子ども 人(男 人、女 ) 日本語少し。 ①②は友人。②はポルトガル語も 留意事項 避難所担当者によると、午前中に、国籍は分からないがアジア系の人がもう 人いたが(インドかネパー ルではないかとのこと)、昼食後に出て行ったらしい。 - 19 - ■ 参考になる機関のホームページアドレス 災害発生時に活用できるリソース 災害発生時に活用できるリソース ●一般財団法人自治体国際化協会 ⦿災害時多言語情報作成ツール ● ワールド ⦿緊急地震速報、津波警報、そして多言語インターネットサービスを案内する PDF ファイル (やさしい日本語版、英語版、中国語版、韓国朝鮮語版、ポルトガル語版の 5 種類) 役に立つ情報・リンク集 役に立つ情報・リンク集 情報・リンク集 ●公益財団法人栃木県国際交流協会() ⦿外国人向け防災情報日本語、中国語、ポルトガル語、スペイン語、英語 ●一般財団法人自治体国際化協会 ⦿多文化共生ポータルサイト(災害) ⦿外国人住民災害支援情報 ●弘前大学人文学部社会言語学研究室 ⦿新版・災害が起こったときに外国人を助けるためのマニュアル ⦿外国人用地震災害基礎語彙 3 栃木県内市町国際化推進主管課 栃木県内市町国際化推進主管課 連絡先 市町 国際化推進主管課 電話番号 市町 国際化推進主管課 電話番号 宇都宮市 国際交流プラザ 下野市 生活安全課 足利市 市民生活課 上三川町 総務課 栃木市 総合政策課 益子町 総務課 佐野市 政策調整課 茂木町 企画課 鹿沼市 市民活動支援課 市貝町 企画振興課 日光市 観光交流課 芳賀町 生涯学習課 小山市 市民生活課 壬生町 総務課 真岡市 安全安心課 野木町 住民課 大田原市 政策推進課 塩谷町 企画調整課 矢板市 総合政策課 高根沢町 生涯学習課 那須塩原市 市民協働推進課 那須町 企画財政課 さくら市 企画政策課 那珂川町 生涯学習課 那須烏山市 生涯学習課 - 20 - 災害多言語支援センター設置・運営マニュアル 検討委員会 【委員】 氏 名 所 属 田村 太郎 特定非営利活動法人多文化共生センター大阪 代表理事 ラタナポン タナノン 災害時外国人サポーターバンク登録者 山口 信子 災害時外国人サポーターバンク登録者 安生 真一 栃木県県民生活部消防防災課 課長補佐 上野 和芳 下野市市民生活部生活安全課 消防交通防災グループ 主幹 社会福祉法人栃木県社会福祉協議会 大島 清美 福祉部長兼地域福祉・ボランティア課長 亀山 貴則 鹿沼市市民部市民活動支援課 課長補佐兼市民協働係長 石沢 勝夫 真岡市国際交流協会 事務局 係長 【事務局】 氏 名 所 属 杉山 庄吾 栃木県産業労働観光部国際課 副主幹() 黒川 辰美 公益財団法人栃木県国際交流協会 事務局長 ■開催日 第 1 回 平成 26 年 6 月 17 日(火) 第 2 回 平成 26 年 10 月 22 日(水) ※参考文献 ・災害多言語支援センター 設置運営マニュアル 2009(一般財団法人自治体国際化協会) ・災害時の多言語支援のための手引き 2012(一般財団法人自治体国際化協会) - 21 - 災害多言語支援センター 設置・運営マニュアル ~災害時における外国人支援のために~ 年 月発行 発行/栃木県産業労働観光部国際課 〒 栃木県宇都宮市塙田 企画・編集/公益財団法人栃木県国際交流協会 〒 栃木県宇都宮市本町 とちぎ国際交流センター内 ※ご質問等がございましたらお気軽にご連絡ください。
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