教育委員会の点検及び評価報告書

平 成 25 年 度
教育委員会の点検及び評価報告書
鹿角市教育委員会
鹿角市教育委員会の点検・評価表目次
教育目標
心豊かでたくましく郷土を愛しその発展に尽くす市民を育む教育を進める
≪担当課 総務学事課≫
Ⅰ 学校教育の基本方針と重点目標
基本方針
一人一人の能力を伸ばし、心豊かで自主・自立の態度を身に付けた幼児・児童・生徒を育
み、個性を生かすことのできる学校教育の充実を図る。
重点目標
【頁】
(1) 確かな学力を身に付け、豊かな人間性と社会の中でたくましく生き抜く力の育成
① 児童生徒学力向上対策事業
1
② 外国語教育充実事業
1
③ ふるさと生き生きネットワーク事業
1
④ かづの夢創造school事業
1
⑤ ふるさと・キャリア教育推進事業
2
(2) 児童生徒、保護者及び家庭から信頼され、地域の元気の源となる学校の創造
① 鹿角小学校教科授業研究会・鹿角中学校教科授業研究会
2
② 鹿角教育実践発表会及び教育講演会
2
(3) 学校・家庭・地域の連携協力による学校教育の向上
① 鹿角市学校教育懇談会の開催
3
② 心の教室相談員配置事業
3
(4) 学校教育環境の整備・充実による安全性の向上と質の高い教育の実現
① みんな生き生き学校サポート事業
3
② 八幡平中学校改築事業
3
≪担当課 生涯学習課≫
Ⅱ 生涯学習推進の基本方針と重点目標
基本方針
市民一人一人が、自己の人格を磨き、心豊かで充実した生活を送ることができるよう、生涯
にわたって、いつでも、どこでも学習できる環境づくりを進め、その成果を生かした、人づく
り、まちづくりを目指す。
重点目標
【頁】
(1) 生涯学習体制の充実と地域づくり活動の推進
① 出前講座
4
② 花いっぱい運動
4
(2) 子どもたちの育ちと学びを支援する体制の充実
① 放課後子どもプラン推進事業
4
② 家庭教育推進事業
5
(3) 地域特性や各世代に対応した学習と活動の支援
① 学校支援地域本部事業
5
② 高校生の社会参加事業
5
③ 成人式開催事業
5
≪担当課 生涯学習課≫
Ⅲ 文化振興の基本方針と重点目標
基本方針
市民一人一人が、生涯にわたりふるさと鹿角の優れた文化に親しむ環境を整えるとともに、
郷土の貴重な文化遺産の保護・保存と有効活用を図る。
重点目標
【頁】
(1) 芸術文化活動の推進
① (仮称)学習文化交流施設整備事業の推進
② 芸術文化振興事業
6
③ 鹿角市かるた選手権大会の開催
6
(2) 文化財の保護・伝承
① 有形民俗文化財記録作成事業
7
(3) 世界遺産登録推進と国内外への情報発信
① 大湯環状列石魅力アップ事業
7
② 大湯環状列石史跡環境整備事業
7
③ 世界へ発信「大日堂舞楽」PR事業
7
≪担当課 スポーツ振興課≫
Ⅳ スポーツ振興の基本方針と重点目標
基本方針
市民一人一人が、自らスポーツに親しみ、心身ともに健康で豊かな生活を営むことができ
る、心豊かで活力ある地域社会の実現を目指すスポーツの推進と充実を図る。
重点目標
【頁】
(1) 生涯スポーツの普及推進
① スポーツ活動の充実事業
8
(2) スポーツによるまちづくりの推進
① スポーツ拠点づくり推進事業
8
② 「スキーのまち鹿角」の推進
9
③ 「駅伝のまち鹿角」の推進
9
④ はばたけアスリート鹿角コーチング事業
9
(3) 指導体制の確立と指導者の育成
10
(4) スポーツ施設の利用促進と整備
10
鹿角市教育委員会事務事業点検評価委員会からいただいたご意見
地方教育行政の組織及び運営に関する法律(抄)
(教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価等)
第27条 教育委員会は、毎年、その権限に属する事務(前条第1項の規定により教育長
に委任された事務その他教育長の権限に属する事務(同条第3項の規定により事
務局職員等に委任された事務を含む。)を含む。)の管理及び執行の状況につい
て点検及び評価を行い、その結果に関する報告書を作成し、これを議会に提出す
るとともに、公表しなければならない。
2 教育委員会は、前項の点検及び評価を行うに当たっては、教育に関し学識経験
を有する者の知見の活用を図るものとする。
11
Ⅰ 学校教育の基本方針と重点目標
1 基本方針
一人一人の能力を伸ばし、心豊かで自主・自立の態度を身に付けた幼児・児童・生徒を育み、個性を生
かすことのできる学校教育の充実を図る。
2 重点目標
(1)確かな学力を身に付け、豊かな人間性と社会の中でたくましく生き抜く力の育成
①児童生徒学力向上対策事業
事務・事業の内容
知能検査及び全国標準学力検査NRTを実施し、分析結果に基づいた指導を行
う。また、知能と学力との相関から個別指導に役立てる。
・知能検査・・・小学校4年生、中学校1年生
・学力検査・・・小学校4~6年生、中学校1~3年生
点検及び評価
4月に小学校4年生227名、小学校5年生270名、小学校6年生268名、
中学校1年生281名、中学校2年生287名、中学校3年生293名を対象に
実施した。その後、教科対策委員が結果の分析と考察を行い、冊子「教育かづの」
にまとめている。その資料を基に8月6日、分析報告会を開催し、各教科の学力
向上対策について協議している。各学校においては自校のデータを基に研究主任
を中心として独自の方策で学力向上に取り組んでいる。
② 外国語教育充実事業
事務・事業の内容
小学校では、外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深め、積極
的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、コミュニケーション
能力の素地を養うこと、中学校では、実践的コミュニケーション能力の基礎を養
うことが学習指導要領の目標に掲げられており、ネイティブスピーカー(ALT)か
らの直接指導を受けることにより、その目標の達成を図る。
点検及び評価
CIR1名と ALT1名を配置し、CIR は主に小学校へ、ALT は中学校へ訪問するよう
にした。年間の学校訪問数は、小学校147回、中学校227回であった。
市内全小中学校において、外国語指導助手を活用した授業に積極的に取り組ん
でいる。児童生徒の興味・関心を高めたり、ALT または CIR と積極的にコミュニケ
ーションしたりするなど、児童への影響力は大きいものがある。今後も担当教員
と協力してより効果的なチームティーチングを行っていく必要がある。
③ ふるさと生き生きネットワーク事業
事務・事業の内容
各校がテーマに基づいたふるさと学習を行い、子どもたちが共同で地域につい
て自主的に学ぼうとする取り組みを支援する。
点検及び評価
ふるさとについて様々な観点から学ぶ学習を通して、郷土によって育まれた文
化や伝統に触れ、郷土を大切にする心を醸成するとともに、自分の地域の良さや
可能性を実感し、将来を切り拓く態度が育成された。
④ かづの夢創造 School 事業
事務・事業の内容
かづの夢創造 school 事業 「JFA こころのプロジェクト『夢の教室』
」
1
点検及び評価
「夢の教室」は JFA と業務委託契約を締結し、児童生徒にフェアプレーの精神
や助け合うことの重要性を教えるとともに、夢を持つことの大切さを伝えること
を目的とし、鹿角市内全小学校5年生(270名)、中学校2年生(287名)の児
童生徒を対象に実施し、夢や目標をもって生きようとする児童生徒の割合の上昇
に寄与している。
⑤ ふるさと・キャリア教育推進事業
事務・事業の内容
ふるさと・キャリア教育についての基本方針及びガイドラインを定め、関係諸
機関との連携を図るため連絡協議会を設立する。
職場体験学習や職場見学の体験プログラムの充実、
「ようこそ先輩授業」への講
師派遣等を行い児童生徒の社会人・職業人としての自立支援を行うとともに、協
力企業の発掘、データベース化を行い地域の教育資源を活用しやすい体制を構築
する。
点検及び評価
ふるさと・キャリア教育についての基本方針及びガイドラインを定め、小・中・
高校の12年間を見通した学習プログラムの構造を作成した。このプログラムを
具体化していくためにかづの商工会等の関係諸機関との連携を図るため連携推進
協議会を10月3日に開催した。
学校や個人の職場体験等の学習活動を支援する「夢探究プロジェクト(夢たん)」
の実施に向け、150社への企業訪問を行い、88社から登録の承諾を得ている。
子どもたちの職業的・社会的自立を促し、本市を自ら支えようとする強い気概を
もった人づくり戦略の一助となるべく、今後さらに推進していく必要がある。
(2)児童生徒、保護者及び家庭から信頼され、地域の元気の源となる学校の創造
①鹿角小学校教科授業研究会・鹿角中学校教科授業研究会
事務・事業の内容
研究指定校を設定し、2年間の継続研究の成果を授業研究会で公開する。
小学校は教科と教科外を交互に、中学校は教科に重点を置きながらそれぞれ指
定年度を決めて実施している。
点検及び評価
今年度は十和田小学校が算数・理科・図工、大湯小学校が国語・体育、花輪第
一中学校では社会・理科・英語・音楽・美術・技・家、花輪第二中学校は国語・
数学・保体について2年間にわたる研究を公開した。夏季休業中に授業構想検討
会を持ち、それぞれの教科で他校を巻き込んで研究を進めることができた。また、
高等学校や他県からの参観者も研究会に参加し、協議を深めることができた。
②鹿角教育実践発表会及び教育講演会
事務・事業の内容
平成26年1月9日に実践発表会及び教育講演会を開催した。実践発表では4
分科会で8題の発表、元バレーボール男子日本代表の宇佐美大輔氏(大館鳳鳴高
校教諭)を講師に教育講演会を行った。
点検及び評価
小中学校の教職員が一同に会して行う唯一の研修会であり、異校種の教員の研
究を知る上で貴重な場となっている。指定等はなく、それぞれの学校で実践して
いることを自主的に発表する場であり、教員の主体性、積極性が養われる。教科、
教科外の枠を越えて、広く生徒指導の実践や中央研修の内容を広めるなどの役割
も果たしている。
(235名参加)
2
(3)学校・家庭・地域の連携協力による学校の活性化
①鹿角市学校教育懇談会の開催
事務・事業の内容
市内小・中学校の教育環境の適正化に向け、学校運営及び施設整備に関する諸
問題等について懇談し、学校教育の中期的な方向性を見出すための鹿角市学校教
育懇談会を開催する。
点検及び評価
第1回懇談会を11月21日、第2回懇談会を2月21日に開催し、意見交換
を行った。委員18名を3グループに分け、バズセッションという形式で自由に
討議を行い、学校の適正配置やふるさと・キャリア教育推進事業等について、そ
れぞれの立場から貴重な意見を聞くことができた。
②心の教室相談員配置事業
事務・事業の内容
生徒の身近にいて、生徒が悩みや不安等を気軽に話せ、ストレスを和らげるこ
とのできる相談員を配置し、生徒が心のゆとりを持てるような環境と相談活動を
図る。
点検及び評価
花輪第一中学校及び十和田中学校に相談員を1名ずつ配置した。花輪第一中学
校では38回、十和田中学校では58回の利用があり、相談者の不安や悩みの解
消が図られた。
(4)学校教育環境の整備・充実による安全性の向上と質の高い教育の実現
① みんな生き生き学校サポート事業
事務・事業の内容
通常学級に在籍し、情緒障害等により特別な支援を必要とする児童生徒の学校
生活のサポートを目的に学校生活サポーターを配置する。また、複式学級の充実
した学習指導体制の確立等、様々な場面における児童への支援を目的とした複式
学習サポーターを配置する。
点検及び評価
学校生活サポーターは、小学校7校に11名配置し、対象児童61名の支援を
行った。さらに中学校には2名配置し、対象生徒9名の支援を行った。学校生活
サポーターの支援により、児童生徒一人一人の個性をより生かした学級運営が可
能となった。
また、複式学習サポーターは草木小学校、末広小学校の2校にそれぞれ1名ず
つ配置した。複式学習サポーターの支援により、異学年対象の学習活動及び学級
運営が円滑に行われた。
②八幡平中学校改築事業
事務・事業の内容
子どもたちに安全で安心な教育環境を提供するため、建築してから40年以上
経過し、老朽化が著しい校舎、体育館の全面改築工事を、平成23年度から3カ
年計画で行っており、平成25年度は屋外工事の2期工事を実施する。
点検及び評価
平成25年度は前年度に引き続いて、プール建設工事と屋外環境工事を実施し
た。
プール建設工事は6月28日に完成し、今年度より自校での水泳授業を行うこ
とが出来た。屋外環境整備工事は9月9日に完成し、計画通りに全ての工事が完
了した。
3
Ⅱ 生涯学習推進の基本方針と重点目標
1 基本方針
市民一人一人が、自己の人格を磨き、心豊かで充実した生活を送ることができるよう、 生涯にわたっ
て、いつでも、どこでも学習できる環境づくりを進め、その成果を生かした、 人づくり、まちづくりを
目指す。
2 重点目標
(1)生涯学習体制の充実と地域づくり活動の推進
①出前講座
事務・事業の内容
市民が自主的に開催する学習会や学校の総合的な学習の時間等において、市職
員がその担当分野について講師となって出向くことにより、市の施策への理解を
深めてもらうとともに、市民と行政が共に学び、共に考える機会を提供する。
・講座メニュー数 40
点検及び評価
申込み団体数68件、 利用者数1,560名。
自治会、事業所、学習団体等の学習会に活用され、健康づくり、防災、高齢者
介護等に関する講座の申し込みが多かった。
市の情報提供の手段として有効な事業であり、各課の協力を得て、市民のニー
ズにあったメニューを増やし、事業の充実を図る必要がある。
②花いっぱい運動
事務・事業の内容
点検及び評価
健康で美しい住みよいまちづくりを目指し、花いっぱい運動を推進する。
① 市内全域、住民主体による花壇づくりの奨励
② 種子・球根の配布、花苗の斡旋
③ 全国、全県花壇コンクールへの推薦
地域、学校等64団体に花種子・球根の配布、花苗の斡旋により花壇づくりを
奨励した。花壇づくりを通して地域の環境美化に貢献し、地域活動の活性化やコ
ミュニティの形成が図られた。
平成24年度と比べ、参加団体は7団体増加したが、引き続き参加の呼びかけ
が必要である。
(2)子どもたちの育ちと学びを支援する体制の充実
①放課後子どもプラン推進事業
事務・事業の内容
子どもたちの安全・安心な活動拠点(居場所)づくりを推進するため、子ども
を対象とした事業・行事をまとめた年間スケジュール表「ばらえてぃ・いんふぉ」
を作成すると共に、花輪市民センターで年8回の放課後子ども教室「サタちびっ」
の開催や、放課後児童クラブのない末広、草木小学校と十和田センターで週1回、
放課後子ども教室を開催した。
点検及び評価
放課後や休日の子どもたちの安心、安全で健やかな居場所を提供し、体験活動
や交流活動を通して、子どもたちの「生きる力」の醸成につなげることを目的に
実施し、児童、親からも好評である。参加者延べ人数は1,149名。
また、高校生のボランティアの体験の場にもなっており、子どもが地域の人々
や異世代と交流する場ともなっている。
4
②家庭教育推進事業
事務・事業の内容
子育てに関する問題が増加しつつある現状において、保護者を対象に親子の関
わりやしつけなど家庭教育のあり方を見直す機会を提供する。
・子育て講座の開催(就学時検診時)
会場6校
点検及び評価
10月11日~29日、市内6小学校で、次年度、小学校に入学する園児の保
護者を対象に、北教育事務所社会教育アドバイザー中田とし子氏による子育てに
関する講話を行い、159名の受講者があった。
(3)地域特性や各世代に対応した学習と活動の支援
①学校支援地域本部事業
事務・事業の内容
地域全体で学校を支援する環境づくりを進めるため、学校にコーディネーター
を配置し、地域住民による学校支援ボランティア活動を行う。
点検及び評価
平成23年度から花輪一中・二中、十和田中、尾去沢中、八幡平中学校区にコ
ーディネーターを配置し、全市的に学校支援活動を行った。学校教育活動に地域
の人材が生かされ、延べ1,927名が参加した。
②高校生の社会参加事業
事務・事業の内容
自主的なボランティア活動や社会教育活動への参加により、異世代との交流や
社会に役立つことを実感できる経験を通して、高校生の地域づくりへの意識の高
揚を図る。
点検及び評価
事業の一覧表を市内の高校へ配布し、高校生の申し込みを受け実施した。
ボランティア活動に延べ155名の参加があった。
高校生の社会参加の機会として、今後も継続し、参加者及び対象事業数の増加
を図っていく。
③成人式開催事業
事務・事業の内容
点検及び評価
新成人に再会の場を提供し、地域への愛着と成人としての自覚を導く。
・日 時
平成25年8月16日
・会 場
和心の宿 姫の湯
・内 容
式辞、記念品授与、新成人代表のことば、記念行事
・対象者
372名
参加者320名 (86.2%)
新成人を中心とした5名で実行委員会を立ち上げ、事前準備、会場準備、受付、
司会進行などの実行委員の主体性を生かした式典運営を進めた。記念行事では実
行委員会企画による成人者有志による「花輪ばやし」の演奏および解説が行われ、
好評であった。新成人が式の運営に主体的に関わり、将来への期待を抱けるよう
な式の運営に努めている。
5
Ⅲ 文化振興の基本方針と重点目標
1 基本方針
市民一人一人が、生涯にわたりふるさと鹿角の優れた文化に親しむ環境を整えるとともに、郷土の貴重
な文化遺産の保護・保存と有効活用を図る。
2 重点目標
(1)芸術文化活動の推進
①(仮称)学習文化交流施設整備事業の推進
事務・事業の内容
点検及び評価
鹿角市文化の杜交流館の建設工事及び管理運営の検討
①建設工事
構 造:鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造 地上3階建
延床面積:7,172.29 ㎡
工 期:平成25年2月~平成26年12月(22ヶ月)
②管理運営検討
管理運営計画策定、市民ワークショップの開催、ロゴマークの決定
建設工事は、平成26年12月に竣工し、平成27年4月オープン予定。
管理運営計画は、市民及び有識者等で構成する管理運営検討委員会において検討
を行い、平成26年3月に策定した。また、市民ワークショップでは、市民参加型
の自主事業の企画検討を行い、5案にまとめた。
施設のシンボルとなるロゴマークは、全国33都道府県、145件の応募の中か
ら、香川県東かがわ市 新田憲明氏の作品を最優秀作品として選考した。
②芸術文化振興事業
事務・事業の内容
これまで、鑑賞することに主眼を置き事業を実施してきたが、市民参加型の事
業を試みた。オーケストラの演奏でベートーベン「第九」を合唱した。
・事業名 「ふるさとかづのオーケストラ」
・日 時
平成25年12月8日(日)
・会 場
鹿角市記念スポーツセンター
・来場者
756人
点検及び評価
アンケートを実施し、91.7%の方々が次年度の芸術公演を楽しみにしてい
るとの回答があった。来場者のうち約2割が市外からで、市外の方も興味を引く
公演であった。今後も優れた芸術文化を市民に提供していきたい。
③鹿角市かるた選手権大会の開催
事務・事業の内容
市内外の百人一首愛好者ら71名が参集し、A~Fクラスの6クラスに分かれ
て、競技かるた個人戦を実施した。
・日 時
平成26年2月11日(火曜日・祭日)
・会 場
花輪市民センター
点検及び評価
本市は百人一首の盛んな地域であり、この大会は昭和47年から続く競技かる
たの大会として定着し、本年で第42回となる。
地元のかるた同好会の方々の協力により、競技はスムーズに進行した。
北東北各県から有段者の参加があり、鹿角市が百人一首の盛んな地域であるこ
とが改めて示された。平成26年度には国民文化祭が開催される。鹿角市では百
人一首を実施することにしており、国民文化祭に向けて、今以上に盛り上げてい
く必要がある。
6
(2)文化財の保護・伝承
①有形民俗文化財記録作成事業
事務・事業の内容
市指定有形民俗文化財となっている毛馬内月山神社の百人一首献額の調査を行
い記録保存した。
・25年度事業 奉納品の記録調査、報告書執筆・発行
点検及び評価
調査員・神社関係者の協力を得て調査を実施した。報告書には毛馬内地区と月
山神社の結びつき、地元絵馬の作者、奉納品の特徴などが記載されている。郷土
学習や学術調査・研究に活用されるとともに、文化財保護の意識向上に寄与する
ものと考えられる。平成26年度、国民文化祭があり、当市では「小倉百人一首
かるた競技全国大会」が行われることから「百人一首献額」写真展を行い「かる
たの里 かづの」を周知することにしている。
(3)世界遺産登録推進と国内外への情報発信
①大湯環状列石魅力アップ事業
事務・事業の内容
世界文化遺産登録への取り組みとして、市内中学校5校、商業施設3ヶ所で「北
海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」写真展を実施した。また、考古学や世界
遺産に関心のある方を対象に講演を行った。
世界遺産登録への国の推薦を受けるため、推薦書原案を提出したが平成25年
度候補に選ばれなかった。報告書の精緻化を進めている。
点検及び評価
中学校を会場とした写真展では多くの生徒が関心を示してくれた。また、講話
できる時間を設けた学校もあり、登録への取り組みと遺跡の価値は伝えられたと
考えている。しかし、商業施設での展示については見ていただくための一工夫が
不足し、足を止めて見学する人が少なかった。
②大湯環状列石史跡環境整備事業
事務・事業の内容
点検及び評価
整備事業対象地(史跡南側・野中堂環状列石南側)の地形測量を実施した。
特別史跡大湯環状列石第四次環境整備基本計画報告書を作成した。
環境整備事業検討委員会を開催し、整備に係る指導と助言を得た。
地形測量を実施したことにより、実施設計に必要なデータを収集することがで
きた。また、基本計画において整備方針・整備内容を決定した。
③世界へ発信「大日堂舞楽」PR事業
事務・事業の内容
点検及び評価
舞楽の保存、伝承者育成のため補助金を交付した。
保存伝承施設について保存会と意見交換した。
四集落合同による練習会を実施したことにより伝承への意識が高まった。また、
保存会では伊勢神宮式年遷宮に当たり舞楽の奉祝奉納する機会を得ることができ
広く PR することができた。さらに、伝承している舞楽の価値を再確認する機会と
なった。
保存伝承施設について保存会と意見交換を行った。当初、八幡平市民センター
に併設する考えであったが、同センターが移転・新築となったことから、新たな
話し合いの場を設けていかなければならなかったが、その機会を作り出すことが
できなかった。
7
Ⅳ スポーツ振興の基本方針と重点目標
1 基本方針
市民一人一人が、自らスポーツに親しみ、心身ともに健康で豊かな生活を営むことができる、心豊かで
活力ある地域社会の実現を目指すスポーツの推進と充実を図る。
2 重点目標
(1)生涯スポーツの普及推進
①スポーツ活動の充実事業
事務・事業の内容
点検及び評価
・総合型地域スポーツクラブの設立及び育成
・生涯スポーツ実施奨励事業
・チャレンジデーの開催
・タートルマラソンの開催
・スノーフェスティバルの開催
総合型地域スポーツクラブは、市内に3クラブ設立され、地域住民を対象に主
体的なスポーツ活動が実施されている。
新規事業として開催したチャレンジデーは、参加者21,380名、参加率6
2.2%という結果であり、目標としていた70%には届かなかったものの、初
年度としては成果があったものと思われる。今後、日常の運動・スポーツ活動に
つながるような取り組みが必要と考えている。
継続的に開催しているタートルマラソンは、NPO 法人鹿角市体育協会への委託事
業として実施し、同時に体育協会自主事業である、長縄跳び大会を行い、528 名の
参加を得て大変盛り上がった。指定管理者(東京美装興業)とスポーツ推進委員
の協力を得たほか、スポーツ少年団との連携事業として実施したことで、効果的
な運営ができた。
スノーフェスティバルも、NPO 法人鹿角市体育協会への委託事業として実施し
た。指定管理者(東京美装興業)との協力体制を確立し、運営側の強化を図った。
冬期間の健康づくりとして意識の醸成に取り組み、幼児及び家族連れを対象とし
たスノーイベント、アルペン・クロカン講習会のほか、ジャンプ競技の普及事業
として、体験コーナーを設けるなどの企画により、延1,800名の参加が得ら
れた。
(2)スポーツによるまちづくりの推進
①スポーツ拠点づくり推進事業
事務・事業の内容
点検及び評価
・全日本サマーノルディックスキー大会IN鹿角
兼全日本スキー連盟公認 鹿角ジャンプ大会の開催
・スポーツ合宿奨励補助事業
国が進める「スポーツ拠点づくり推進事業」の承認を得て、全国唯一のスポー
ツ拠点として、スポーツの推進を目指し、大会の開催はもちろん、地域の再生、
地域活性化を目的に、施設の有効活用、中心市街地の活性化、観光・物産のPR
なども実施し、地元商店街等多くの市民より協力を得て開催することができた。
県との協働事業である「スキーと駅伝のまち"賑わい創出″プロジェクト」によ
り、ジャンプ台やランニングコースが整備され、さらなるスポーツ環境の整備が
進んだことで、事業のPRと併せて、大会への積極的な参加を呼びかけ、継続的
に開催していくことで、事業の定着とともに「スキーのまち・かづの」としての
意識が根付くものと考える。
平成22年度より実施しているスポーツ合宿奨励補助事業においては、26団
体が利用、初の海外(韓国)からの合宿誘致のほかすべて、県外市外からの団体
であったことで、交流人口が拡大された。また、トップアスリートも訪れ、競技
8
力向上と、スポーツによるまちづくりの推進及び、地域活性化にもつながった。
今後も継続的なPRが必要である。
②「スキーのまち鹿角」の推進
事務・事業の内容
点検及び評価
・全日本ローラースキー選手権大会の開催
・県民体育大会冬季大会スキー競技会の開催
・岩泉杯松橋杯争奪ジャンプ大会の開催
・ジュニアスキーヤー共通シーズン券の発行
・スキークーポン券の発行
全日本ローラースキー選手権大会は、夏に行われるローラースキー大会として
は、唯一(財)全日本スキー連盟主催大会であり、国内最高峰の大会といえる。
全日本ナショナルチームのメンバーも参加し、盛大に開催された。
また、大会と併せて全日本スキー連盟主催のジュニア育成合宿及び地元小・中
学生対象のクリニックも開催し、次代を担うジュニア選手の育成強化と競技者の
底辺拡大を目指した。今後も継続的に開催することで、
「スキーのまちづくり」を
全国に発信する機会としたい。
その他、県内スキー大会の開催に関しても、全国大会の予選として目的を果た
すことができた。また、継続的に開催している岩泉杯松橋杯争奪ジャンプ大会も
ジュニア選手の育成と底辺拡大に効果的な大会として位置づけられ、参加者も
年々増加傾向にあり、51名(H24 年度 49名)の参加を得た。さらに、市内の
スキー人口底辺拡大策として、平成22年度より全児童を対象にスキークーポン
券を発行しているが、今年度は、661枚、利用率21.8%(H24 年度 17.
6%)と増加傾向にあり、継続的に実施する必要がある。平成23年度から実施
した、共通シーズン券発行事業は、75枚の発行(H24 年度 84枚)であった。
今後も、事業の PR を続けるとともにジュニア期からスキーに親しみ、楽しさを伝
えていく環境づくりが必要である。
③「駅伝のまち鹿角」の推進
事務・事業の内容
点検及び評価
・十和田八幡平駅伝競走全国大会の開催
・浅利純子杯争奪鹿角駅伝大会の開催
十和田八幡平駅伝は66回目を迎え、継続的に誘致活動を行った結果、例年並
みの32チームの参加が得られた。有名大学、企業チームの参加も得られ、次代
を担う子どもたちをはじめとする多くの市民が、一流選手の走りを沿道で観戦で
きたことで、夢や希望を与えることができた。
浅利純子杯争奪鹿角駅伝大会は、郷土が生んだ世界的アスリートを後世に残す
大会として、地元のみならず、県内外からの参加を得るなど、商店街を利用して
の駅伝大会として大変盛り上がった。参加チームは、過去最高の68チーム(小
学生33チーム、中学生35チーム)の参加が得られ、チーム同士の交流が図ら
れ競技のレベルアップにつながった。今後、さらなる参加チームの増加や、地域
活性化につながるPR方法等を模索する必要がある。
④はばたけアスリート鹿角コーチング事業
事務・事業の内容
・陸上ジュニアクリニック
・ローラースキージュニアクリニック
・クロスカントリースキー教室
・楽天野球教室
・ジュニアスキーヤー(スキー授業)指導者派遣事業
・浅利純子さん小、中学校派遣事業
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点検及び評価
陸上、ローラースキージュニアクリニック及び、クロカン、野球教室において、
市陸上競技協会、スキー連盟のほか、全日本ナショナルチームの選手や楽天球団
の協力を得ながら実施できた。陸上では、保護者も一緒に参加することで、日常
における家庭での指導にも役立つ講義であった。また、ローラースキーにおいて
は、トップアスリートとの交流も深められ、好評を得た。クロスカントリースキ
ーは、スノーフェスティバル時に同時開催し、郡市小学校スキー大会開催前とい
うことも影響し、参加者が倍増した。野球教室においては、継続的に楽天球団の
ジュニアコーチの方々より指導いただいており、参加者より好評を得ている。ジ
ュニアスキーヤー指導者派遣事業においては、学校体育の指導に、スキー連盟登
録の指導者を派遣することで、学校と連携した取り組みにより、児童のスキーへ
のきっかけづくりや、技術の向上に活かされた。また、浅利純子さん派遣事業に
ついても、学校体育及び、道徳の授業に参加し、子どもたちの夢と希望を育む機
会の提供につなげることができた。
(3)指導体制の確立と指導者の育成
事務・事業の内容
点検及び評価
・体育協会との共催による指導者養成講習会の開催
・スポーツ講演会の開催
・スポーツ推進委員活動の活性化
体育協会及び、スポーツ少年団と共催し、日体協公認のスポーツ少年団認定員
資格が取得できる講習会を開催したところ、144名(うち市内35名)の参加
を得て、資格取得者の増加につながった。スポーツ少年団の地域団化(社会体育
化)に向け、地域指導者の育成が重要なことから、継続的に開催していく必要が
ある。また、スポーツ講演会は、体育協会40周年記念事業と共催し、秋田プロ
バスケットボールクラブ(株)代表取締役社長、水野勇気氏を講師にお招きし、
スポーツによるまちづくりについて講義をいただき、来場者から好評を得た。
スポーツ推進委員活動は、平成24年度より継続的にジュニアスポーツ教室の
講師として、子どもたちの運動やスポーツ活動に携わっていただいている。指導
することで現状を把握いただき、子どもたちの体力や運動能力の低下について、
危機感を持っていただいた。今後、継続的な実施が必要であると同時に、スポー
ツクラブや児童センター等との連携方策を模索いただき、子どもたちの運動能力
向上につなげたい。併せて、市内スポーツ事業のコーディネーター役としても活
躍いただける場を提供し、タートルマラソンやスノーフェスティバルの企画運営
等、主体的な活動につながるよう、活動の活性化を図りたい。
(4)スポーツ施設の利用促進と整備
事務・事業の内容
・鹿角トレーニングセンター、花輪スキー場、記念スポーツセンター、アメニテ
ィパーク
・市民プール、城山野球場、毛馬内運動公園
点検及び評価
各種大会の開催を見据えた花輪スキー場におけるクロカンハウス改築工事、ジャ
ンプ台照明及び、ガードパイプ設置工事、第3駐車場舗装工事のほか、災害によ
るアルペンコースの復旧応急工事などを実施し、競技力の向上とスポーツ施設の
充実及び、利用者が安全に使用できるよう努めた。また、他のスポーツ施設も計
画的に修繕・工事を行い、計画的な整備、管理・運営に取組んだ。来年度は、ア
ルペンゴールハウスの建設工事等が予定されており、さらなるスポーツ施設の充
実に努める。
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鹿角市教育委員会事務事業点検評価委員からいただいたご意見
平成26年5月21日(水)に鹿角市教育委員会事務事業点検評価委員会を開催し、以下によ
るご意見をいただきました。
【ご意見】
家庭教育推進事業として、就学時健診時に子育て講座を1回開催とあるが、家庭教育として
の事業としては少ないと感じる。公民館事業として実施されていたときは有意義な教育活動と
して活発な事業展開が行われていた時期があったが市民センターを地域づくり協議会が運営す
るようになりセンターと教育の接点がみえなくなった。教育委員会として家庭教育事業の見直
しが必要と感じた。
【ご意見に対して】
市民センターの事業の中で家庭教育という事業があり、各市民センター事務局会議に教育委
員会も出席し事業の内容について協議を行っているが、所管が市民共動課であるため今回の評
価に表れてきていない。今後も、会議の場で、教育委員会としての家庭教育事業の実施につい
て意見をだしていく。
【ご意見】
芸術文化振興事業にある、昨年度実施の「ふるさとかづのオーケストラ」は最大の成果があ
ったすばらしい事業であると評価する。今後も継続し、こういった芸術文化のうねりを大きく
して行っていただきたい。
【ご意見に対して】
今年度も継続事業として実施することとしており、参加者並びに来場者数の増に努めていく。
【ご意見】
大湯環状列石魅力アップ事業だが、地域の気運がなかなか見えてこず、行政と関係団体とが
連携を取りながら、強い熱意とアピールを見られる事業展開が必要だったのではないかと感じ
る。
【ご意見に対して】
昨年、市内中学校5校、商業施設3施設において写真展を実施した。商業施設でのPRにつ
いては工夫不足であったと感じている。今年度の事業展開を検討することとしている。
【ご意見】
スキーに関する事業について、子どもに対するスキークーポン発行などの事業を実施し、ス
キー場の利用促進に力が入れられており、それについては今後も継続して実施していただきた
い。また、利用促進という観点では、スキー場に行くまでの交通手段について、検討する必要
があると感じる。土日祝日等に花輪駅からスキー場へ子供を送迎する専用バスを運行するなど
ということも考えられる。教育委員会のみでの対応ではなく協力できる他団体等があれば意見
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をかわしてより良い事業として欲しい。
【ご意見に対して】
現在は、スキー人口底辺拡大策として、事業を実施しているところである。まずは、シーズ
ン券、クーポン券等の利用率向上に力を入れて取り組み、交通手段については、今後の課題と
して検討させていただきたい。
【ご意見】
ここに表記されている事務事業とその評価については、これまでの実績を踏まえ実施されて
いる事業も多く、また大変良い成果が出ていると感じた。評価の方法については、具体的に目
標値など定められるものについては数値で標記し、より具体的に表現していただければ分かり
やすい。また、今後の課題や具体的な改善策などの記載もできるだけしていただきたい。
【ご意見に対して】
評価の仕方については、教育分野は成果を数値で示すことがなかなか困難であるが、本日い
ただいた意見を踏まえ、数値で示せるものについては極力、数値で記載するなど、今後、平成
26年度実施事業の評価方法について検討させていただきたい。
【ご意見】
今後の要望として、事務事業を評価するに当たり、実際に事業等を参観する機会があった方
が良いと思う。手法を検討して欲しい。
【ご意見に対して】
今後の各課の事業実施等を確認し、参観可能なもののスケジュールをお知らせしたい。
○ 鹿角市教育委員会事務事業点検評価委員
氏
名
高
瀬
勇
石
井
勲
櫻
田
三
上
守
宏
豊
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