遊びの相手や内容が幼児の体力に及ぼす影響(PDF:205KB)

研究レポート
遊びの相手や内容が幼児の体力・運動能力に及ぼす影響について
〜子どもの体力・運動能力の変化、 発育・発達の特性等からの考察〜
財団法人静岡総合研究機構
主任研究員
伊 藤 秀 志
子どもの体力・運動能力の低下が社会的関心事となって久しい。 その実態はどのような状況
なのか。 小学生の体力・運動能力の経年的な変化、 子どもの発育・発達の特性を示すとともに、
静岡県袋井市の公立幼稚園・公立保育所の協力により実施した体力・運動能力の測定結果、 遊
びを中心とした日常生活に関するアンケート結果等から遊びの相手や内容が幼児の体力に及ぼ
す影響等について考察する。
なお、 本稿は第62回日本体力医学会大会における発表 (静岡理工科大学
富田寿人准教授と
の共同研究) をもとに、 加筆・再構成したものである。
1
はじめに
前の鉄棒に気がつかない、 キャッチボールを
文部科学省が昭和39年から実施している
してボールを顔で受ける、 すぐに転んだりぶ
「体力・運動能力調査」 によると、 子どもの
つかったりして怪我をするなど、 危険を回避
体力・運動能力は、 昭和60年頃から長期的な
することが下手で、 普通では考えられない事
低下傾向が続いている。 現在の子どもの調査
故や怪我の増加が報告されている。 また、 朝
結果を親の世代 (30年前) と比較すると、 ほ
礼中に倒れる、 机に突っ伏してきちんと席に
とんどの項目で、 子どもの世代が親の世代を
座れない、 靴のヒモが結べない、 スキップが
下まわっている (図表1)。 同様に、 身長、
できない、 リズムに合わせて体を動かすこと
体重などの体格を比較すると、 逆に子どもの
ができないなど、 自分の体を思い通りに動か
世代が親の世代を上回っている (図表2)。
せない子どもの増加も指摘されている。
このように、 体格が向上しているにもかかわ
体力・運動能力の低下は、 単に運動面や怪
らず、 体力・運動能力が低下していることは、
我をしやすくなるといった問題だけではなく、
身体能力の低下が深刻な状況にあることを示
肥満や生活習慣病などの健康面、 更には意欲
している。
や気力といった精神面などにも悪影響を及ぼ
また、 子どもの体力・運動能力の低下に比
す。 このように、 子どもの体力・運動能力の
例するかのように子どもの事故や怪我が増え
低下は、 早急な対策が求められる深刻な課題
ている。 つまずいて転倒した際に手をつかな
である。
い、 蹴ったボールを取りに行こうとして目の
− 51 −
図表1
体力・運動能力の変化 (11歳:小学校6年生の例)
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※ 文部科学省が1964年から6歳以上を対象に実施している 「体力・運動能力調査」 の調査結果から11歳 (小学校6年生) の男
女を経年的に比較したもの
図表2
身長、 体重の変化 (11歳:小学校6年生の例)
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文部科学省が公表している 「学校保健統計調査」 の調査結果から11歳 (小学校6年生) の男女を1975年と2005年とで比較し
たもの
− 52 −
る。
2
体力とは
また、 気持ちが元気 (前向き) なときは、
動きが軽やかではつらつとしている。 一方、
「あの子は体力があるのでいくら走っても
疲れない」 とか 「最近は体力が落ちてきたの
落ち込むと、 何もやる気になれない。 つまり、
でよく風邪を引く」 などと言うことがある。
体力には 「からだ」 だけでなく 「こころ」 の
その 「体力」 とは、 大きく分けて 「行動体力」
要素も含まれている。
と 「防衛体力」 の2つに分けることができる。
このように体力は、 人間のあらゆる活動の
行動体力とは、 スポーツ活動などの行動を
源であり、 健康な生活を営む身体的な面にお
起こす力、 持続する力、 調節する力などで、
いても、 また物事に取り組む意欲や気力といっ
これらは筋力、 瞬発力、 柔軟性、 反射性、 平
た精神的な面においても深くかかわっており、
衡性、 筋持久力、 全身持久力などの運動機能
人間の健全な発育・発達を支え、 より豊かで
が関係している。 また、 これらの運動機能は
充実した生活を送る上で大変重要なものであ
体力・運動能力テストにより測定が可能であ
る。
このため、 子どもの頃から適切な身体活動
る。
防衛体力とは、 健康や基本的な生命活動を
を行うことは、 発育・発達に必要な体力を高
維持するための身体諸機能の構造と機能、 様々
め、 運動・スポーツに親しむ身体的能力の基
なストレス (気候の変化、 細菌・ウィルス・
礎を養い、 病気から身体を守る体力を強化し、
花粉、 睡眠不足・時差、 恐怖・不安・心配事
より健康な状態をつくっていくことにつなが
などの精神的重圧など) に対する抵抗力や免
る。
疫、 体温調節などの恒常性維持機能が含まれ
体力の概念
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渡部和彦訳 (Fox ED):スポーツ生理学 (Sports Physiology)、 大修館書店、 1982に一部加筆
− 53 −
3
子どもの発育・発達の過程と特性
3−1
神経型
神経型には、 脳、 脊髄、 眼球のほか、 上部
体組織の発育・発達の特性
顔面、 頭蓋の上部などがあてはまる。 これら
子どもの心や体の発達を促すものとしてス
は器用さやリズム感を担う。 出生直後から急
ポーツや運動は欠かせない。 スポーツや運動
激に発育し、 4〜5歳までには成人の80%程
は成長過程の子どもの各体組織にどのように
度 (6歳で90%) にも達する。
作用するのか、 成長期の身体の発育・発達の
リンパ系型
特性に着目する必要がある。 成長期の子ども
リンパ系型には、 リンパ節などのリンパ組
の各体組織の発育・発達について、 20歳のレ
織、 免疫力を向上させる扁桃、 胸腺などが含
ベルを100%とした場合の成長度合の特性を
まれる。 生後から11〜12歳までにかけて急激
「一般型」 「神経型」 「リンパ系型」 「生殖型」
に成長し、 大人のレベルを超えるが、 思春期
の4つのパターンに分けてグラフ化した 「ス
過ぎから大人のレベルに戻る。
キャモン発育曲線」 がある。
生殖型
生殖型には、 男子の陰茎、 睾丸、 女子の卵
スキャモンの発育曲線
巣、 子宮などが含まれる。 小学校前半までは
わずかに成長するだけだが、 14歳あたりから、
急激に発達する。 生殖器系の発達で男性ホル
モンや女性ホルモンなどの性ホルモンの分泌
も多くなる。
こうした4つのパターンの中で、 体力・運
動能力の向上に関係するものは、 一般型、 神
経型、 生殖器型の3つであるが、 特に12〜13
歳頃までの体力・運動能力の向上に重要な要
素は、 一般型、 神経型の2つである。
3−2
年齢別の発育・発達の特性
年齢別の発育・発達については次のような
特性がある。
乳幼児期 (0〜3歳)
この時期は、 母体内から外界への環境の激
※
高石昌弘他:からだの発達−身体発達学へのアプロー
チ−、 大修館書店、 1981
変に適応するために、 著しい発育・発達がみ
られる。 特に視覚や聴覚等の感覚の発達はめ
一般型
ざましく、 月齢が低いほど、 体重や身長の増
加が大きい。 6か月を過ぎたあたりから、 座
一般型には、 身長や体重、 呼吸器、 消化器、
腎臓、 血管、 骨格、 血液などがあてはまる。
る、 はう、 立つ、 つたい歩きといった運動や
乳幼児期まで急速に発達し、 その後は次第に
姿勢の発達、 手を使えるようになることで、
緩やかになり、 二次成長が出現し始める思春
探索活動が盛んになる。 1歳3か月頃からは、
期に再び急激に発達する。 思春期以降に再び
歩く、 投げる、 つまむ、 なぐり描きするなど
発育のスパートがみられ、 大人のレベルに達
の運動機能の発達や新しい行動の獲得により、
する。
自信を持ち、 意欲を高める。 そして、 2歳を
− 54 −
過ぎると、 歩く、 走る、 跳ぶ等の基本的運動
座の習得 (あらゆる動作を極めて短期間に覚
機能が伸び、 指先の機能も発達する。 この頃
える)」 が可能な 「心身の成長の黄金時期
には観察力も増し、 盛んに模倣することで、
(ゴールデンエイジ)」 と呼ばれる。 また、 精
物事の共通性を見いだし、 言葉でのやり取り
神面でも急速な発達がみられる反面、 不安定
も盛んになり、 大人と一緒に簡単なごっこ遊
な状態にもなりやすいため、 心身の発達のバ
びができるようになる。 乳幼児期は一般型、
ランスに配慮することが大切である。
神経型が劇的に成長する時期であり、 基本的
な運動ができる状態まで急速に成長する。
4
4−1
幼児期 (3〜5歳)
この時期は、 歩く、 走る、 跳ぶ、 投げる、
幼児の体力・運動能力の測定
目的
子どもの体力・運動能力のレベルは、 児童
つかまるなどの基本的な動きが著しく発達す
期の前段階である幼児期のレベルを強く反映
る。 また、 平衡感覚や空間認知能力などのバ
すると推測される。 また、 幼児に関しては、
ランス感覚も発達する。 この時期の運動発達
誰とどのように遊んでいるかにより運動経験
には目覚しいものがあり、 特に4〜5歳にか
や運動量に差異が生じ、 体力に影響を及ぼし
けての時期では、 個人差はあるものの運動能
ていると考えられる。
力は大きく向上する。
前述のとおり、 文部科学省では昭和39年か
小学校低学年 (6〜7歳)
ら 「体力・運動能力調査」 を実施しており、
この時期は、 さらに複雑な動作を行う能力
小学生・中学生・高校生等の体力・運動能力
が向上する。 この時期の身体活動へのかかわ
の経年的なデータは蓄積されているが、 就学
りの有無が、 その後の運動能力の発達に大き
前の幼児の体力・運動能力を測定したデータ
な影響を持つことになる。 神経系の発達は、
は稀少である。
6歳頃までに成人の9割程度のレベルにまで
こうしたことから、 静岡県袋井市の公立幼
発達する。
稚園と公立保育所の協力を得て、 年中児と年
長児を対象に、 体力・運動能力測定と日常生
小学校中学年 (8〜9歳)
この時期は、 身体の発達面では比較的安定
活に関するアンケートを実施し、 体力・運動能
した時期となる。 また、 歩く、 走る、 跳ぶ、
力の実態を把握するとともに、 遊び相手や遊
投げる、 つかまるなどの基礎的な動きがより
びの内容と体力・運動能力との関係を検討した。
洗練されていく。 さらにこの時期は、 思春期
4−2
の発育の準備期でもあり、 スポーツに対する
方法
興味が芽生え、 運動する喜びや意義、 そして
体力・運動能力測定は、 本調査の趣旨に賛
他者とのかかわりを意識するなど集団活動に
同した袋井市内の公立幼稚園 (13幼稚園) 及
不可欠な社会性に対しても理解を深めること
び公立保育所 (2保育所) に所属する年中児
ができるようになる。
と年長児を対象とし、 実施者は、 年中男子240
人、 年中女子231人、 年長男子247人、 年長女
小学校高学年 (10〜11歳)
子257人、 合計975人であった。
この時期は、 人生で最も成長の著しい思春
期の入り口と言われている。 個人差はあるが、
測定項目は、 体支持持続時間・立ち幅跳び・
身長が急速に伸びたり、 心臓をはじめとする
テニスボール投げ・25m走・連続両足跳びの
内臓器官や骨、 筋肉など、 運動にかかわる身
5種目とし、 各施設の遊戯室やグラウンドで、
体の諸機能の著しい発達がみられるようにな
2006年10月上旬から11月末までの期間に実施
る。 この時期は、 一生に一度だけ訪れる 「即
した。
− 55 −
幼児の体力・運動能力測定の様子
体支持持続時間 (屋内)
・平行棒の間に立ち、 肘の高さが平行棒の高さと同じぐらいになる
ように補助台で調整した。
・左右の平行棒をにぎり、 「ヨーイ、 ドン」 の合図で両腕を伸ばし
て足を床から離し、 何秒間足を床に着かない体勢を維持できるか
を測定した。
・腕を曲げたり、 体を傾けて休んだりした場合は測定を終了した。
・記録は秒単位で測定し、 最長3分までとした。
・測定は1回だけ行なった。
立ち幅跳び (屋内・屋外)
・1mの踏み切り線の中央から跳ぶ方向に垂直の線を引き、 真っ直
ぐ跳ぶための目印とした。
・踏み切り線を踏まないように立ち、 腕を前後に振って勢いよく跳
んだ。 記録は踏み切り線から直角に、 着地した後方の足のかかと
までの距離をcm単位 (端数を切り捨て) で測定した。
・踏み切り線から出たり、 跳んで着地の際に手をついたり、 倒れた
りした場合はやり直した。
・2回測定して結果の良い方を記録とした。 (原則として屋外で実
施)
テニスボール投げ (屋外)
・半径50cmの円の中心から投球方向に向かって、 中心角90゜にな
るように直線を2本引き、 その間に同心円弧を1m間隔に引いた。
・円の中に入り、 投げる手と逆側の足が前になるように前後に足を
開いて、 足が円のラインを踏まないように上手投げをさせた。
・記録は円の外線からボールの落下地点までの距離を50cm単位
(端数を切り捨て) で測定した。
・投げたボールが、 90°ラインから出た場合や地面にたたきつけて
しまった場合はやり直した。
・2回測定して結果の良い方を記録とした。
25m走 (屋外)
・スタートラインからゴールラインまで30mとし、 幅1mのコース
を2コース用意した。
・25mと30m地点にコーンを置き、 30mのコーンまで全力で走らせ
た。 時間計測はスタートしてから25m地点の通過時間を測定した。
・スタートライン踏まないように両足を前後に開きスタンディング
で構えて、 「ヨーイ・ドン」 の合図でスタートした。
・フライングやスタートラインから足が出ていた場合はやり直した。
・記録は1/10秒単位で測定し、 2回測定して結果の良い方を記録
とした。
連続両足跳び (屋内)
・スタートラインを引き、 そこから20cmの位置にスポンジ (およ
そ幅5cm、 高さ5cm、 長さ10cm) 1つを置き、 残りの9個は
50cm間隔で直線上に置いた。
・スタートラインに立ち、 「ヨーイ、 ドン」 の合図で両足を揃えて
スポンジを1つずつ順番に跳び越し、 最後のスポンジを跳び終え
着地するまでの時間を測定した。
・スポンジを踏んだり、 蹴ったりした場合や両足で同時に踏み切っ
ていない場合はやり直した。
・記録は1/10秒単位で測定し、 2回測定して結果の良い方を記録
とした。
− 56 −
人、 年長女子241人、 合計889人から回収し、
また、 アンケート調査は、 体力・運動能力
その回収率は91.2%であった。
測定を行なった幼児の保護者に対して、 幼児
が誰と、 どのような遊びを、 どの程度してい
4−3
るかなど、 遊びを中心とした日常生活に関す
測定結果及び考察
る項目について無記名で実施した。 配布・回
幼児の体力・運動能力の測定結果、 杉原ら
収は、 各施設を通じて行った。 アンケートは、
により報告された1986年、 1997年、 2002年の
年中男子201人、 年中女子227人、 年長男子220
測定結果は、 次のとおりである。
幼児 (男子) の体力・運動能力の測定結果
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幼児 (女子) の体力・運動能力の測定結果
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体力・運動能力の測定結果については、
「連続両足跳び」 では、 男子のすべての年
「体支持持続時間」 では、 男子のすべての年
齢、 女子の4歳後半から6歳前半において、
齢で先行調査の中間値を示した。 女子ではす
先行調査より有意に (p<0.05) 高かった。
べての年齢で先行調査より有意に (p<0.05)
高い値を示した。
アンケートにより 「外遊びが好きなグルー
「立ち幅跳び」 では、 男女ともに先行調査
プ」 と 「室内遊びが好きなグループ」 に分け
より有意に (p<0.05) 低い値を示した。
て測定結果を比較すると、 その平均は明らか
「テニスボール投げ」 では、 男女ともに概
に 「外遊びが好き」 な幼児の体力・運動能力
ね先行調査の中間値を示したが、 男子では4
が高い傾向にあり、 すべての年齢、 性別で有
歳後半と6歳、 女子では5歳と6歳前半の間
意な差が確認された。 特に年長の男女で多く
で先行調査よりも有意に (p<0.05) 高かっ
の測定項目で有意差がみられた。 これは 「外
た。
遊びが好き」 な幼児の運動量が高いことを示
しており、 運動量の差が体力・運動能力に大
「25m走」 では男子のすべての年齢、 女子
きく影響しているものと考えられる。
の5歳前半以降で、 先行調査より有意に
(p<0.05) 高かった。
外遊びが好きな子と室内遊びが好きな子との体力・運動能力の関係
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アンケートより、 友達と遊ぶ時の人数を
立ち幅跳び、 年長男子は体支持持続時間で有
「1〜2人で遊ぶグループ」 と 「3人以上で
意な差が認められた。 この理由として、 「3
遊ぶグループ」 に分けて測定結果を比較する
人以上で遊ぶ」 幼児は外遊びを好む割合が高
と、 その平均は 「3人以上で遊ぶ」 幼児の体
いことが明らかになり、 遊びの内容が体力・
力・運動能力が高い傾向にあり、 年中男子の
運動能力に影響しているものと考えられる。
− 58 −
友達と遊ぶときの人数と体力・運動能力の関係
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また、 「普段友達と遊んでいる子」 と 「そ
の方が有意に (p<0.05) 高かった。 女子で
うでない子」 の比較では、 年中・年長男子で
は差がみられなかったが、 それは室内で遊ぶ
は5種目すべてで 「普段友達と遊んでいる子」
割合が多いためと考えられる。
普段友達と遊んでいる子とそうでない子の体力・運動能力の関係
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さらに、 「普段誰と一番よく遊ぶか」 とい
が多く、 母親や兄弟姉妹と遊ぶ子と比較して
う質問では、 多数が友達や兄弟姉妹と答えて
3種目で有意に (p<0.05) 高かった。 女子
おり、 父親と答えた子は極めて少なかった。
では、 男子と違い父親と室内で遊ぶことが多
しかし、 男子で父親と遊んでいる子は外遊び
かったため有意な差はみられなかった。
− 59 −
最もよく遊ぶ相手と体力・運動能力の関係 (男子)
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表側 (縦軸) の項目が表頭 (横軸) の項目に対して有意 (p<0.05) に高かった測定項目
最もよく遊ぶ相手と体力・運動能力の関係 (女子)
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表側 (縦軸) の項目が表頭 (横軸) の項目に対して有意 (p<0.05) に高かった測定項目
5
総じて、 袋井市の幼児の体力・運動能力の
測定結果は、 先行調査と比較し、 立ち幅跳び
子どもの体力・運動能力の低下要因
子どもの体力・運動能力の低下は、 様々な
を除き同等以上の結果を示した。 その理由と
要因が絡み合って生じている。
しては、 今回測定対象とした子ども達は友達
大人の知識偏重の価値観は、 子どもの外遊
とよく遊ぶ割合が多く、 自然と運動経験や運
びやスポーツの重要性を学力の状況と比べ軽
動量が増加したためと考えられる。 反面、 父
視する傾向につながり、 子どもに積極的に体
母の子どもの遊びへの介入が非常に少ないこ
を動かすことをさせなくなった。
とが明らかになった。
経済的発展や科学技術の進歩による自動車
− 60 −
などの交通手段の発達は歩く機会を、 掃除機
生涯にわたって健康を維持し、 積極的に学習
や洗濯機などによる家事労働の軽減は、 子ど
活動や社会活動に取り組み、 豊かな人生を送
もが家事を手伝う機会を減少させた。
るための重要な要素となる。
高度情報通信機器やメディアの発達に伴う
今回の調査結果からも分かるように、 子ど
テレビゲーム・インターネットなどの室内遊
もの体力・運動能力を培っていくためには、
びの増加は、 子どもが体を動かす機会を減少
家族や友達等との触れ合いを高めながら、 幼
させるとともに、 人間関係の希薄化を招いた。
児期から 「運動遊び」 に親しむ機会を意識的
大人を中心とした夜型社会の進行は、 子ど
に確保していくことが大切である。
もの夜更かしや朝寝坊・朝食抜きなどといっ
幼児期に様々な 「運動遊び」 に触れた子ど
た生活の乱れを生じさせた。
もは、 自然に運動に親しみ、 運動が好きにな
さらに、 都市化や少子化に伴う直接的な原
る。 子どもは友達と一緒に遊んだり、 力を合
因として、 スポーツや外遊びに不可欠な次の
わせたりする中で社会性や規範意識を身に付
3つの要素 (時間・空間・仲間) の減少が指
ける。 一方、 運動嫌いな子どもについては、
摘されている。
共通して 「運動遊び」 の経験の少なさが指摘
①
されている。
習い事やテレビゲームなどの室内遊び時
間の増加による外遊びやスポーツ活動時間
幼児期の子どもは周囲の刺激によって 「運
の減少
②
動遊び」 に親しんでいく。 とりわけ影響が大
空き地や生活道路といった子ども達の手
きいのは、 子どもの身近に存在する大人 (保
軽な遊び空間の減少
③
護者・教諭・保育士等) である。 特に保護者
少子化や習い事などによる一緒に活動す
は、 子どもを取り巻く社会環境や知識偏重の
る仲間の減少
価値観、 乱れがちな生活習慣などを振り返り、
つまり、 高度経済成長とともに築き上げら
子どもの頃から 「よく動き、 よく食べ、 よく
れた便利で快適な生活環境は、 日常の暮らし
眠る」 という望ましい生活習慣を身に付けさ
に多くの利点をもたらしたが、 現代の子ども
せていく必要がある。
にとっては、 「よく動き、 よく食べ、 よく眠
そのためには、 家庭・学校・地域等がそれ
る」 (適切な運動、 調和の取れた食事、 十分
ぞれの立場において積極的にかかわっていく
な休養・睡眠) という、 子どもとして当たり
ことが不可欠であり、 次のようなことが期待
前の生活を送りにくくした。 こうしたことが
される。
子どもの体力・運動能力の低下の要因となっ
①
ていると考えられる。
企業においては、 仕事と子育てなどの家
庭生活の両立がしやすい職場環境を整え、
親子が一緒に過ごす時間を増やすための取
6
まとめ
組
②
体力は人間の様々な活動の源であり、 健康
幼稚園や保育所等においては、 子どもの
の維持・増進のほか意欲や気力といった精神
生活リズムを整える重要性に関する保護者
面の充実にも大きくかかわっている。 子ども
への啓発活動や、 親子で触れ合う 「運動遊
の体力低下の問題は子ども自身のみならず、
び」 などを学ぶ機会の提供
③
将来の社会全体に大きな影響を及ぼす課題で
高等教育機関等においては、 保育や幼児
教育の現場で活躍する幼児体育 (スポーツ
ある。
幼児期から積極的に体を動かす 「運動遊び」
保育) のスペシャリストを育成したり、 子
を行い、 体力・運動能力を培っていくことは、
どもと一緒に行う 「運動遊び」 の必要性や
− 61 −
メニューを示したりすること
④
スポーツ少年団や総合型地域スポーツク
ラブにおいては、 地域における身近な活動
の場として、 子どもの遊びや運動環境を充
実させる活動
⑤
行政においては、 こうした取組が促進さ
れるよう支援していくとともに、 学校の運
動場や体育館などの施設開放や公園・未利
用地の活用により、 子どもが思い切り遊ん
だり体を動かしたりできる場を確保する役
割
「最近の子どもは…」 とよく耳にする。 し
かし、 子どもの体力・運動能力の低下は、 子
どもだけに要因があるのではなく、 むしろ大
人の側・社会全体に大きな要因がある。 この
ことを自覚し、 社会全体でその改善に向けて
取り組んでいくことが強く求められている。
(いとう
しゅうじ)
参考文献
文部科学省
体力・運動能力調査報告書
文部科学省
学校保健統計調査報告書
内閣府
平成19年度版青少年白書
渡部和彦訳 (Fox ED) :スポーツ生理学
(Sports Physiology)、 大修館書店、 1982
高石昌弘他:からだの発達−身体発達学への
アプローチ−、 大修館書店、 1981
杉原隆、 森司朗、 吉田伊津美:幼児の運動能
力発達の年次推移 (2002、 1997、 1986年)
と運動能力発達に関与する環境要因の構造
的分析:平成14〜15年度文部科学省
財団法人日本体育協会日本スポーツ少年団
スポーツリーダー兼スポーツ少年団認定
員養成テキスト
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