生息場所選択 担当 今井 Behavi

Chapter5
Factors That Limit Distribution
Habitat Selection
分布制限の要因:生息場所選択
担当 今井
いた個体は動かなくなる。よって多くのワ
ラジムシはもっと湿った場所に落ち着く
(Fraenkel and Gunn 1940)。
複雑な仕組みの生息場所選択には昆虫に
よる産卵場所選択がある。多くの昆虫にお
この chapter では生物が物理的に分散で
いて,産卵場所選択はメスが決定すると思
きたとしても,生息可能な場所すべてに分
われているが,ある種のトンボにおいてオ
布しない場合について検討する。つまり,
スのナワバリがメスの産卵する場所を決定
個体がある生息可能な場所に住まないこと
する(Macan 1974)ようにナワバリ型の昆虫
を
しており,種の分布は生息場所
において必ずしも当てはまらない。しかし,
を選択している個体の行動によって制限さ
たいていの昆虫でメスの行動が産卵場所を
れている。特定の種が一時的にまたは永続
決定する。アワノメイガの幼虫は多種の植
的に生息できる生物圏の一部を生息場所と
物を食べるが,繁殖期のメスはトウモロコ
定義し,生息場所選択は生息場所を移動し,
シの匂いにひきつけられるため,幼虫は主
住む場所を選択することができる生物(動
にトウモロコシにいる。(Schoonhoven 1968)。
物)で考えられている。
ハムシの仲間は寄生選択の合図として化学
では動物が生息場所を適切であると認識す
物質のキューカビタシンを利用する
るのはどんな要素なのか?生息場所選択を
(Metcalf 1986) 。 Diabrotica undecimpunctat
研究するために二つの主要なアプローチが
は多種の植物を食べることができるが,キ
ある。
ューカビタシンにひきつけられるためウリ
① 至近的アプローチ:行動メカニズムの
科で多く見られる。産卵場所を決める化学
結果として生息地選択をとらえて,生
物質によって,生息場所が種の生息可能範
理的学的に動物がどのように生息場所
囲より局地的に制限される結果となる。ハ
を選んでいるかを問う。
マダラ属蚊の生態はマラリア根絶の問題の
選択
② 究極的・進化的アプローチ:生息場所
ためとても詳細に研究されており,特定の
選択の適応理由や行動が持つ進化的意
繁殖地に集まる性質があることもわかった。
義をみる。
マレー半島の田んぼの多き地域はハマダラ
この chapter ではまず生息場所選択の行動
カがたくさんいて,ガンビエハマダラカの
的メカニズを考え,そして生息場所選好の
繁殖場所である多くの浅い池がある
進化を議論する。植物の生息場所選択につ
(Muirhead-Thomson 1951)。
いては次の 3 つの chapter で議論している。
では,なぜある場所には幼虫がいて,他
Behavioral Mechanisms of Habitat
Selection
の場所にいないのか?初期の研究は水中の
多くの無脊椎動物において,生息場所選
て,産卵場所を選択するメスの行動を軽視
択は単純な仕組みで行われている。
していた。しかし,最近の研究でメスの産
ワラジムシは湿度勾配に対してはランダム
卵場所選択の役割に重点を置き,産卵した
に移動し,湿った空気にたまたまたどり着
場所より広い範囲で幼虫がうまく成長でき
何かが幼虫の生残を妨げていると考えてい
ることが示された(Bentley and Day 1989)。
鳥の生息場所選択は他の動物よりかなり
メスが幼虫に最も適した場所を選択すると
詳細に研究されていて,鳥の生息場所選択
考えられていたが,メスが避けている場所
を論議する上で生息場所選択の 2 種類の要
の多くが幼虫の成長・発達に適していた。
因がある。
ベリーズでは,マラリア媒体の蚊
(Anopheles albimanus)は 藍藻 の 浮い てい る
マ ッ ト 上 に の み 産 卵 し (Rejmankova et al
1996),ここでは幼虫の分布が藍藻のマッ
① 進化的要因:生息場所選択の生存価
を問う
② 行動的要因:鳥が場所を選ぶメカニ
ズムを問う
トがある場所に制限される。南インドで,
3 種類のノスリ(タカの仲間)は北アメリ
マラリア媒体の Anopheles culicifacies は稲
カ西部の草原地帯や低木地帯で繁殖してい
が成長する前の田んぼにはいるが,稲が
る。アカオノスリの多くは止まり木や断崖
30cm 以上に成長した田んぼにはいなくな
に生息しているが,一方,アレチノスリや
る 。 Russell and Rao(1942) は Anopheles
アカケアシノスリはあまり木が多くなく,
culicifacies が見つからなかった田んぼにこ
開けた地域に生息している(Janes 1985)。こ
の蚊の卵を移してみると,幼虫が生残し,
れら 3 種類のノスリは同じようなものを捕
普通の成虫が生まれた。特定の場所以外に
食していて(ジリス,ジャックウサギ),
Anopheles culicifacies がいないのは,メスに
生息場所選択は自身の索餌行動と密接に結
よる産卵場所選択によるものである。実験
びついている。
から Russell and Rao はこの蚊が水に決して
種の分布は人間による生息場所の変化に
触ることなく水面 5−10cm をホバリングし
も影響を受ける。イギリスで,ビンズイと
ながら産卵するため,稲の背丈による物理
マキバタヒバリはほとんど同じ生活をする
的仕切りの存在が生息場所を生息可能な場
が,ビンズイは止まり木として高い木のあ
所より小さな生息範囲に制限していると示
る地域のみで繁殖するので,ヒースの生え
した。
た荒野からいなくなった。しかし,木のな
生息地選択は個体レベルで作用する過程
い地域でビンズイは電柱を利用して繁殖し
である。渡り鳥のような移動する個体によ
ていることがわかった。イギリス・ブレッ
る意思決定や選択はより大きな空間的スケ
クランドのヒースの生えた荒野と松林のお
ールから局所的な微小生息地までの階層分
ける鳥の分布は,主に特異的行動や生息可
類的な方法で起こる(図 5.1)。ゆえに,生息
能域より狭い生息地に制限している独特な
場所選択の解釈は重要な空間的スケールに
生息場所選択の結果である。そしてヒース
対して適切な一連の解釈をすることと認識
の荒野に建てられた電柱はビンズイにとっ
すべき。コロラド州立大学の Joho Wiens は
て生息場所を不適から好適に変えた。
生息場所選択と集団や構造に対する因果関
鳥の生息場所選択は学習や経験によって
係を考えている生態学者で,図 5.2 は Wiens
多少変わるが,ある程度は遺伝的に決めら
(1985)で種の生息地選択に影響を与えるさ
れている。人間による環境変化に対して鳥
まざまな段階要因の概念的モデルを表した
の反応が遅れるように,生息場所選択につ
ものである。
いての遺伝的多様性の欠如は環境変化への
反応の欠如の原因となる。Klopfer(1963)は,
② 短 い 尾 , 短 い 耳 , 草 原 タ イ プ ( 例 :
P.m.bairdi)
研究室で育てたチャガシラヒメドリが野生
と同様に松の木のほうを選ぶが,カシの木
シカシロアシネズミの研究では草原タイプ
で育てられた鳥は松の木への選択が減るこ
と森林タイプを比べても餌選好性や温度要
とも示した。つまり,松の木に止まるとい
求 に差 は ほと ん ど見 られ な い。 P.m.bairdi
う先天的な選好性は初期段階での経験で多
が生息場所に草原を選好するのは,遺伝的
少変わる。
によるものか初期経験によるものかを区別
Songbirds は群れを区別するため独特の
するための実験が行われた。Wecker(1963)
鳴声を持ち,それらは生息場所選択に影響
は
を与えうる。カリフォルニアの Point Reyes
①そのまま個体
National Seashore にそった沿岸の雑木林に
②草原環境で飼育した個体
いる White-crowned sparrows(ミヤマシト
③森林環境で飼育した個体
ド)は 4 つの鳴声に分かれている(図 5.3)。
で実験した(Table5.1)。この結果,prairie deer
各々の鳴声は一定した境界を作り,鳥は同
mouse における生息場所選択は遺伝的によ
じ鳴声をもつ鳥と交配することを好む。鳴
って決められている。
声によって決められる社会的境界は遺伝的
【Table5.1 の説明】
境界にもなる。したがって,生息場所選択
野生の遺伝子を持ったマウスは草原・森林
は他の物理的,生物的および化学的要因と
のそちらで飼育しても草原への選好性は変
は関係のない文化的要素を持ちえる。
わらない。しかし,長期間飼育して遺伝的
Desert rodents の生息場所選択は体サイズ
選好性を失わせた場合,経験によって草原
に関係し,大きな個体(カンガルーラット)
および森林への選好性は向上する。つまり
は開けた場所を好み,小さな個体(ポッケ
図 5.1 の生息場所選択は遺伝および経験で
ト マウ ス) は茂 みの 小 さな 場所 を好 む( 図
決定されどちらも重要であるが,どちらか
5.4)。Price(1978)は 開けた場所を 与える実
といえば遺伝のほうが重要である。
験,Thompson(1982)は隠れ家を増やす実験
Evolution of Habitat Preferences
を行った(図 5.5)。結果として前者はカンガ
なぜ生物はある生息場所を好み,ほかを
ルーラットが増え,後者はポケットマウス
避けるのか?自然選択は子孫をうまく増や
が増加し,カンガルーラットが減少した。
すことのできる生息場所を選好し,生息場
夜行性 desert rodents のこれらの反応は捕食
所選択の行動に直接作用するか,どの生息
される危険性に対するものである。カンガ
場所が適当であるかを学習する能力のある
ルーラットはすばやい動きと捕食者の接近
個体を選択する。生息場所の認知は不正確
に敏感な発達した聴覚によって開けた場所
であったり,とても正確だったりする。例
での生活に適応した(Kotler and Brown 1988)。
えば,多くのアブラムシは好適そうな植物
小型の哺乳動物で見られる生息場所選択
に飛来して適合性を口器を使い調べ,たい
の他の例:シカシロアシネズミは生態的に
ていまた飛んでいってしまう。ある蝶の幼
適応した 2 つのタイプに分けられる。
虫は餌が栄養的に十分であっても慣れてい
① 長い尾,長い耳,森林タイプ
なければ餌を食べる前に餓死してしまう
(Jermy 1987)。一方,サケ類は幼魚で海に
もしこのような淘汰が何世代も続けば巣作
降海し,1 年から 5 年後に自らが生まれた
りの成功の違いによってメスの巣作りの場
川や湖に正確に戻ってくる。嗅覚的な合図
所選択を変える方向性淘汰を生じさせる
が決定的な刺激となっているようで,もし
(Clark and Shutler 1999)
。
A Theory of Habitat Selection
卵が自然産卵場所から異なる河川システム
の離れた産卵場へ移動しても,サケは成熟
生息場所選択が自然個体群においてどの
したときもとの産卵場へ戻ってくるだろう
ように働くかを説明するために生息場所選
(Courtenay et al 1997)
。
択の単純な理論が用いることができる
つまり,生息場所の認知は極端に特異的
(Fretwell 1972)
。
になりえる。サケが自らの産卵場の独特な
理想自由分布理論:すべての個体群なん
季節変化,温度および水量に適応している
の制約もなしにどの生息場所へ自由に動け
が,この正確な適応は卓越した回帰機能が
るという単純なモデルを仮定する(図 5.8)。
発達したからこそである。極端な例はアブ
例として,キアシセグロカモメの繁殖場所
ラムシのような生き物だとある月には好適
は低木地域と草原地域があり,最初に低木
な生息場所が翌月にはそうではなくなって
地域を選好する。しかし,2 つの繁殖場所
しまう。予測できない生息場所に直面した
で の 繁 殖 成 功 率 は ほ ぼ 等 し い ( 図 5.9) 。
生物はより柔軟な生息場所選択で適応しな
Fretwell の理想自由分布の説明と一致して
ければならない。
いる。
では最適な生息場所を避ける動物の特異
Fretwell が提唱する生息場所選択の 2 つ
的な行動をどう説明すればよいのか?いく
目のモデルはナワバリ行動をみせる動物に
つかの例で説明している重要なポイントは
当 て は ま る 。 理 想 専 制 分 布 理 論 (ideal
進化が完璧な生き物を生み出さない。すべ
despotic distribution) :個体群が利用できる
ての行動が適応的ではなく,環境状況が以
生息場所を自由に行き来できなく,他の個
前に適応的だった行動を現在では不適応に
体群の行動によって抑制されるなら,劣等
変えるかもしれない。遺伝の設計図は変わ
な動物は不適な生息場所へ追いやられる。
らないし,適応した遺伝的多様性がなけれ
ここで重要なことは,より不適な生息場所
ば,自然選択が生息場所の行動をすばやく
において適応度がより低くなることを理想
調整するよう働かない。
専制分布理論は予測するとういうこと。
鳥にとって生残と繁殖の成功は巣の場所
生息場所選択を理解するための鍵はどの
選択に依存し,それが場所選好性の進化の
個体がどの生息場所を利用するかという規
基となっている。ではどのように自然選択
則性を決定することである。鳥において 2
が鳥類において巣の場所選択に影響するの
つの理想自由分布モデルが考えられる。
か(図 5.6)?この場合,成功確率が増加する
(1) 理想専制分布と似ていて,個体が繁殖
ように働き,特異的な生息場所の形質に対
場所を占有して,他の個体を追いやるモデ
する方向性淘汰がある。図 5.7 でミカズキ
ル
シマアジはより草木が多く,生息場所の端
(2)ある個体が同種にひきつけられ,占有し
から離れた場所に巣を作ると生残率が高い。
た場所に集まるモデル例として,Poysa et
al(1998)の実験でマガモは同種がすでに生
分布においての行動的制限はいつも難解
息している場所にひきつけられる。種の生
で,研究が最も難しい。現在,ほとんどの
息によってその場所が好適であることわか
動物の分布は行動的反応によって景観的ス
るため,すでに生息している場所を選択す
ケールで制限されていなく,微小生息地ス
る。
ケールの生息場所選択が分布への重大な制
どの場所を選択するかという至近的メカ
限であるようだ。人類が地球環境を変えて
ニズムは,適応度においての進化的予測に
しまったため,種の進化的歴史はヒトの生
よって明らかとなるが,どのくらいの速さ
息場所で最適な生息場所を選択するよう適
で生物が生息場所選択に起因する遺伝的・
応していないし,また人によって改変され
行動的機構を変化させるかはわからない。
た生息場所に生息するようになって,害虫
生息場所はいつでも変化するし,人類が
となっているかもしれない。
地球上を改変していることも生物にとって
生息場所選択は多くの脊椎動物と経済的
問題の源となっている。注意深く固定され
に重要な昆虫で多く研究されてきた。植物
遺伝的にプログラムされた生息場所選択を
は分散でこのようなメカニズムをもたず,
持つ生物が,新たな好適な生息場所を選択
分布は別の要因で制限されている。
するために必要な機能を進化させるために
予測可能な環境で生息場所選択はとても
は膨大な時間が必要である。種は与えられ
正確であるが,生息場所が変化したときに
た環境状況で進化し,個体は自身の特定の
すばやく適応できないので,本来生息でき
環境に適応していく。何でも屋(Jack of all
る範囲の一部のみに生息する。
trade)は存在しないし,ある生息場所のタ
Key Concepts
イプに適応することは別の場所に生息する
1,動物はうまく生息できうる範囲より制
ことを不可能にするのである。
Summary
もし個体が同種の存在しない地域に持ち込
限された範囲の生息場所を選択してい
るため地理的分布が制限されることが
ある
まれ,新たな生息場所で生存・成長・繁殖
2,生息場所選択は複数の空間スケールで
できれば,その種の分布は分散の欠如か行
一連の行動的意思決定を通して働くた
動的反応で制限されているに違いない。抱
め,研究が難しい
卵した昆虫の生息場所選択はいつも生息し
3,生息場所選択によって地理的範囲を制
ている場所より広く生息できるよい例であ
限されていると信じられている種はほ
る。鳥はこの観点から広く研究され,個体
とんどいない
が生息場所を選ぶことを決めるルールが保
4,ある生息場所を用いる生物のほうが他
護や管理の多くの問題にとって重要である。
の生息場所を使う生物より多くの子孫
生息場所選択は多くの空間的スケールで働
を残すので,生息場所選択は進化でき
いており,多くの調査は地域的スケールで
る
行われている。隠れ家を与える生息場所の
5,人間による景観や環境の改変によって,
実験的操作は捕食リスクよって生息場所の
非適応的になった生息場所選択の例も
選択が制約されていたことを明らかにした。
あるようだ
Question and Problem
も生息場所選択も分布制限の原因でな
5.1 Morse は人間活動の結果として自然生
いと いう結 論を導 くこと ができ るの
息場所が変化しているということにお
か?ナンキョクフジツボの Dayton et
いて,生息場所選択のメカニズムを理
al(1982) の移植実験を議論し,著者の
解するにいい機会である。この変化が
結論を論評せよ。
いままで経験したことのないような機
5.7 生息場所適合性と密度の関係が直線
会や問題を動物にもたらしている。
でなく曲線だったならば図 5.8 の予測
5.2 生息場所選択の進化の理論的な分析
モデルにどのような影響を及ぼすか?
のあと,Holt(1985)は個体が生息場所
図 5.8 で線が交差する状況を考えなさ
選択を選好することによる自然選択は
い。Rosenzweig(1985)を見て議論せよ。
種の地理的分布範囲を制限する長期の
5.8 生息場所選択は植物ではめったにな
進化的帰結をもつのかもしれない。こ
い。それはなぜか?Bazzaz(1991)の植
れはどのようにして起こりうるのか?
物においての生息場所選択の見解を読
5.3 生息場所選択の進化について議論し,
この chapter であげられた例に対して
み,植物において生息場所の選択概念
を議論せよ
あなたの考えを述べよ。もし Anopheles
5.9 図 5.7 で見られるミカズキシマアジの
albimanus の求愛ダンスが好適な場所
巣の場所の方向性淘汰が起こりそうで
を残したままにしるのなら,自然選択
あるが,メスによる生息場所選択変化
はこの行動をどのように続けられるの
させるような進化はおこらないかもし
か?
れない?その理由を 3 つ考えよ。
5.4 参考文献(Gutierrez 1998,Sale 1991) を
Overview Question
見てプランクトンの幼生段階を含めた
砂漠に住んでいる新種のトカゲを発見した
多くの海洋生物のような開放個体群の
とする。この種の生息場所を述べるために
定着に影響を及ぼす原因を検討せよ。
どのように取り組むか?何を観察し,生息
さんご礁にいる魚の定着成功に必要な
場所選択のすべてを理解したときをどのよ
生態的要素を議論せよ。あなたがさん
うに決定するか?
ご礁の魚を研究したとして,分布が生
息場所選択で制限されていると仮定し
たら,どんな観察や予測をするか?ま
た別の仮説も考えよ。
5.5 ダ イ コ ン ア ブ ラ ム シ (Brevicoryne
brassicae) は寄生植物を選ぶとき,赤
キャベツをさける(Emden et al. 1965)。
アブラムシにとってこの生息場所選択
行動が適応的であったかどうかをどの
ように決定するか?
5.6 移植実験は成功するけれども,分散