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RFID World Watcher Monthly
July 2015
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目次
RFID 関連ニュース ......................................................................... 3
プロダクト .......................................................................................................................... 3
ソリューション ................................................................................................................... 3
企業・規制・標準化・レポート ......................................................................................... 6
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RFID 関連ニュース
プロダクト
[ハードウェア]
医療機関向けスマートキャビネットのメーカーTerso Solutions 社は携帯タイプのスマート
トランクを開発した。このトランクは移植パーツや医療器具の管理を目的としたもので、
25 個から 100 個の器材を格納可能。Impinj 社の RS500 リーダーと 4G 通信モジュールを
組み込んでいる。
フランスの自動撮影ビデオ会社 Move 'N See 社は、運動選手の撮影を自動化するために
RTLS 機能を自社製品に追加した。同社では従来 GPS リストバンドを利用して運動選手の
位置を検出していたが、屋内での利用やより高い精度への対応のために DecaWave 社の
UWB RTLS を採用した。
ブラジルの海洋機器メーカーHidroMares 社は港の水温や塩分濃度などの測定にワイヤレ
スセンサーを利用し、クラウドで管理する SISMO を販売している。
[ソフトウェア]
Panvista 社はトレードショウでの訪問者の行動分析を Bluetooth ビーコンで行うソリュー
ション Analytics 360 を開発した。Analytics 360 には、顧客のバッヂに Bluetooth タグを
組み込み展示ブースのリーダーで読み取るバージョンと、顧客の Bluetooth 対応スマホで
アプリを動作させ展示ブースにタグを配置するバージョンの２種類がある。同社は当初
UHF パッシブタグを用いたソリューションを検討したが、リーダーが効果で読み取り範囲
が限られるため Bluetooth ビーコンに切替えた。
ヨーロッパの航空宇宙サービスプロバイダーSpectech 社は航空部品の管理を RFID を用い
て行うソリューションを提供している。従来同社はヨーロッパで営業していたがこのたび
シアトルにもオフィスを開設することになり、また iPhone に対応するクラウドソリューシ
ョンを導入した。
ソリューション
[パッシブ・NFC]
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オハイオ州モントゴメリー市の消防署では冷蔵庫マグネットに埋め込んだ NFC タグから医
療用情報にアクセスするソリューションを導入している。この仕組みを利用する市民は
Web サイトから個人情報や医療情報を登録し、NFC マグネットを受けとる。市民が自宅で
倒れて救急車がやってくると、スタッフは冷蔵庫のマグネットにスマホをタッチし、市民
の情報登録ページへのリンクを開く。登録済みのスマホであればページがそのまま表示さ
れ、そうでなければ消防士が ID とパスワードを入力する。
ナイジェリアなど西アフリカ諸国で学校の試験を監督する共同機関 West African
Examinations Council では試験の不正防止に IC カードを利用している。同地域では 220
万人の受験者が 1 万 5 千か所の施設で試験を受け、
紙ベースでの本人確認が行われてきた。
これは膨大な手間がかかるうえ、不正を発見するのが困難だった。このため、HID Global
社の ISO 15693 準拠の IC カード学生証を発行し、写真を含む個人情報を IC カードに格納
することで、試験会場ではハンドヘルドリーダーで読み込むだけで本人確認を行えるよう
にした。
自動車用バッテリーの北米トップメーカーInterstate Batteries 社は販売店での在庫管理に
RFID を利用している。同社が RFID 導入を検討した時点では市販ソリューションは無く、
またバッテリーに貼付した RFID タグの読み取りにも困難があったため、Seeonic 社と共同
でソリューションを開発したもので、データは携帯電話モデムで直接同社に送付される。
韓進海運の釜山新港コンテナターミナルでトレーラーの所在管理に RFID が利用されてい
る。ターミナル内で作業を行うトレーラーのフロントガラスに UHF パッシブタグのステッ
カーを貼付し、Mojix STAR 3000 でトレーラーの所在を把握するもの。
イタリアのカザマッシマ市の学校では児童の昼食の手配を RFID を用いて行っている。こ
れは、自動のリュックサックに UHF パッシブタグを貼付し、校門で読み取って昼食の手配
を自動的に行うというもの。このソリューションは Cadan 社が開発した。
NASA は宇宙船で利用する浄水器をより効率化するため、タンクの内部にパッシブ UHF
センサータグを取り付けて処理状況を監視することにした。このタグは高温や真空、腐食
に堪えるために特殊なケーシングを行っており、Phase IV Engineering 社が開発した。
イギリスの建設会社 McGee Group 社はトラックの検査に NFC を利用している。同社では
トラックの検査が必要な個所に NFC ステッカーを貼付し、Nexus 7 でステッカーを読み取
り検査結果を入力させる。このソリューションは Mobilengine 社が開発した。
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[アクティブ・RTLS・Bluetooth ビーコン]
デンマークのオールボー港ではトラックの交通量計測のために Bluetooth を利用している。
同港では交通量の増加により近隣地域でも混雑が発生するようになり、交通量の把握が必
要になった。カメラを用いてナンバープレートを撮影する方式も検討されたが、コストや
プライバシーの問題で採用されなかった。今回導入されたのは Bluetooth リーダーを計測
地点に設置し、トラックの運転手にスマホの Bluetooth をオンにしてもらってタグとして
利用するという方式。
不動産情報サービスの EasyView 社は Bluetooth ビーコンを用いた売家広告の提供を開始
した。従来の売家広告は短縮 URL や QR コードを掲載した看板を出すものだったが、同社
の広告はアプリをダウンロードしたスマホに広告を送信するもの。看板を出すことに規制
がある、本気で探している人以外には買い手を探していることを知られたくない、といっ
たニーズは強く、このソリューションには世界中から問い合わせが集まっている。
シカゴのレストラン Labriola Ristorante では配膳に RFID を利用している。個々のテーブ
ルに HF パッシブタグを埋め込み、
注文時に HF リーダー搭載の ZigBee タグを顧客に渡す。
顧客が ZigBee タグをテーブルの指定の場所に置くことで、HF タグの ID が読み取られ
ZigBee で送信される。このシステムは Long Range Systems 社が開発した。
大手ロジスティクス企業 Kuehne + Nagel 社は、温度に敏感な医薬品の輸送サービス KN
PharmaChain を提供している。これはアクティブセンサータグを使って輸送中の温度変化
をモニターするもので、CartaSense 社の U-Sensor シリーズのリーダーやタグを利用して
いる。
イギリスの病院 Good Hope Hospital では、2000 個のベッドと介護用吊り具(ホイスト)の管
理のために RFID を利用している。利用されているのは Harland Simon 社の 2.4GHz アク
ティブタグで、
スタッフは Bluetooth 対応のハンドヘルドリーダーを使って棚卸しを行う。
スキーリゾートの Gunstock Mountain Resort 社は Bluetooth ビーコンを用いて見込み客
へのアプローチを行っている。同社はリゾート内のマーケティングに用いるだけではなく、
都市部に提携先を見つけ潜在顧客へのプロモーションを行うことにした。このため、同社
のユーザ 1 万人のうちスキーヤーは 1 割のみ。同社は Adored 社のソリューションを採用し
ている。
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企業・規制・標準化・レポート
アメリカ国家安全保障局(NSA)は軽量のブロック暗号 SIMON と SPECK を公開した。これ
は RFID の認証や偽造防止に利用されることを想定したもので、軽量暗号の国際規格 ISO
29192-2 に含められるよう提案されている。
これら 2 つの暗号は現在広く使われている AES
に比べ回路規模が 6 割で済むなど軽量化が図られているのが特徴。
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