STS-134(ULF6)ミッション概要 宇宙航空研究開発機構 2011/5/13 改訂版 2011/5/11 初版 STS-134ミッション概要 1 目次 1. ミッションの目的・特徴 2. 飛行計画 3. 搭載品 4. ミッション概要 5. フライトスケジュール 6. 第27/28次長期滞在期間中の主要イベント 7. JAXA関連(打上げ/回収) -------------------Backup Charts STS-134ミッション概要 2 1.ミッションの目的・特徴 • 世界16ヶ国が共同で開発し、ISS最大の実験装置となるAMS02(Alpha Magnetic Spectrometer-02)を運んでISSのトラスに 設置します。 • 4基目で最後となる曝露補給キャリアELC-3を運ぶ他、シャトル のOBSSをISSのトラスに残していきます。 • 次期有人宇宙船の自動ランデブー装置をテストするため、ISS から分離した後、ISSに再接近する試験を行います。 • 今回がエンデバー号の最後のフライトとなります(P55参照) STS-134ミッション概要 3 2.飛行計画 項 目 計 画 STSミッション番号 STS-134(通算134回目のスペースシャトルフライト) ISS組立フライト番号 ULF6 (スペースシャトルによる36回目のISSフライト) オービタ名称 エンデバー号(OV-105) (エンデバー号としては25回目の飛行) 打上げ日時 2011年 5月16日 午後 9時 56分 (日本時間) 2011年 5月16日 午前 8時 56分 (米国東部夏時間) 打上げ可能時間帯は5分間 (5/16~5/20, 5/22~5/26が打上げ可能な期間) 打上げ場所 フロリダ州NASAケネディ宇宙センター(KSC)39A発射台 搭乗員 コマンダー パイロット : マーク・ケリー : グレゴリー・H.ジョンソン MS2 MS3 : ロベルト・ビットーリ : アンドリュー・フォイステル MS1 : マイケル・フィンク MS4 :グレゴリー・シャミトフ 飛行期間 ランデブ高度: 約350km 約16日間(ドッキング期間11日間) 軌道 軌道投入高度: 約226 km 帰還予定日 2011年 6月 1日 午後 3時32分頃 (日本時間) 2011年 6月 1日 午前 2時32分頃 (米国東部夏時間) 帰還予定場所 主帰還地 : フロリダ州NASAケネディ宇宙センター(KSC) 代替帰還地 : カリフォルニア州エドワーズ空軍基地内NASAドライデン飛行研究センター(DFRC) ニューメキシコ州ホワイトサンズ宇宙基地 主搭載品 【貨物室 】AMS-02、エクスプレス補給キャリア3(ELC-3) 【ミッドデッキ】補給物資、実験機材など。 帰還時はISSの故障した機器や不要品などを回収。 STS-134ミッション概要 軌道傾斜角: 51.6度 4 2.飛行計画(続き) STS-134ミッションクルー 船長(Commander) マーク・ケリー (Mark E. Kelly) 1964年、ニュージャージー州生まれ。米海軍大佐。 STS-108(UF-1)とSTS-121(ULF-1.1)でパイロットとし て飛行、STS-124(1J)でコマンダーとして飛行。今回が 4回目の飛行。 2011年1月にアリゾナ州で起きた銃乱射事件で頭部に 弾丸を受けた民主党下院議員ガブリエル・ギフォーズ は彼の妻。 パイロット(Pilot) グレゴリー・H.ジョンソン (Gregory H.Johnson) 1962年、イギリス生まれ。米空軍大佐。 STS-123(1J/A)でパイロットを務めた。今回が2回目の 飛行。 MS2 ロベルト・ビットーリ (Roberto Vittori) 1964年、イタリア生まれ。イタリア空軍大佐。 ESA宇宙飛行士。 2002年と2005年にソユーズ宇宙船でISSを2回短期訪問。 今回が3回目の飛行。 MS3 アンドリュー・フォイステル (Andrew J.Feustel) ミシガン州生まれ。 STS-125(ハッブル宇宙望遠鏡のサービスミッション4)で初飛 行。今回が2回目の飛行。 注:NASAの宇宙飛行士室にはグレゴリー・ジョンソンは2人いるた めミドルネームで区別する必要がある。あるいは愛称「Box」で呼ぶ ことで区別。 ミッション・スペシャリスト(MS)1 マイケル・フィンク (Michael Fincke) ペンシルベニア州出身。 2004年に第9次長期滞在クルーとしてISSに滞在、第18 次長期滞在ではISSコマンダーを務めた。宇宙滞在期間 は合計365日間。今回が3回目の飛行。現在、ペギーウ イットソンが持つ米国人の通算宇宙滞在記録(376日間) を飛行12日目に越える予定。 STS-134ミッション概要 MS4 グレゴリー・シャミトフ (Gregory E. Chamitoff) 1962年、カナダ モントリオール生まれ。 STS-124(1J)でISSに運ばれ、第17/18次長期滞在クルーとし てISSに179日間滞在し、STS-126(ULF-2)で帰還。 今回が2回目の飛行。 ※MS(Mission Specialist):搭乗運用技術者 5 2.飛行計画(続き) 飛行日 1日目 2日目 主な作業予定 飛行日 打上げ/軌道投入、ペイロードベイ(貨物室)ドアオープン、外部 燃料タンク(ET)の画像と翼前縁センサデータの地上への送信、 スペースシャトルのロボットアーム(SRMS)の起動、ランデブ 用軌道制御など ペイロードベイ(貨物室)内の点検、OBSSを使用したTPSの 損傷点検、宇宙服の点検、ドッキング機器の準備、ランデブ用 軌道制御など 主な作業予定 8日目 シャトルクルーの休暇 9日目 ソユーズTMA-20の帰還、ISS機器の修理、第3回船外活 動準備など 10日目 第3回船外活動( ザーリャへのPDGFの設置、ザーリャへ の電力ケーブルの敷設作業など) 11日目 SRMSとOBSSを使用したシャトルRCCの後期点検、 ISS/ シャトルクルー全員による軌道上共同記者会見、第4回船 外活動準備 12日目 第4回船外活動(ISSへのOBSSの設置、ELC-3上の SPDMアームの固定解除など) 13日目 ISS機器の修理 14日目 最終物資移送、ISS退室/ハッチ閉鎖 3日目 ISSからのスペースシャトルのTPSの撮影(R-bar ピッチ・マ ヌーバ)、ISSとのドッキング/入室、ELC-3のISSへの設置など 4日目 AMS-02のISSへの設置、広報(PAO)イベント、第1回船外活 動準備など 5日目 第1回船外活動(米国の材料曝露実験装置の交換、P6トラス の能動式熱制御系へのアンモニアの充填準備)など 6日目 OBSSのSRMSへのハンドオーバ、自由時間、PAOイベント、 第2回船外活動準備など 15日目 ISSからの分離/フライアラウンド、ISSへの再ランデブー (STORRM DTO試験) 7日目 第2回船外活動( P6トラスの能動式熱制御系へのアンモニア の充填、左舷SARJの潤滑作業など) 16日目 飛行制御システムの点検、姿勢制御システム(RCS)のテ スト噴射、軌道離脱準備、広報イベント、スペースシャトル のKuバンドアンテナの収納など 17日目 軌道離脱、着陸 注:打上げ延期中にミッション期間を2日間延長することが決まりました OBSS:センサ付き検査用延長ブーム、TPS:熱防護システム、SSRMS:ISSのロボットアーム、ELC-3:エクスプレス補給キャリア3、POA:ペイロード/ORU把持装置、 RCC:強化炭素複合材、 MLI:多層断熱材、SPDM:特殊目的ロボットアーム「デクスター」、PDGF:電力・通信インタフェース付きグラプル・フィクスチャ、AMS :Alpha Magnetic Spectrometer、SARJ:太陽電池パドル回転機構 STS-134ミッション概要 6 2.飛行計画(続き) STS-134(ULF6)ミッション時のISSの外観 AMS-02の 設置場所 ELC-3の 設置場所 STS-134(ULF6)ミッション時のISS STS-134ミッション概要 ※完成時のISSの構成要素については Backup Chart(P44)を参照 7 3.搭載品 STS-134ミッションのペイロードベイ(貨物室)の搭載状況 センサ付検査用延長 ブーム(OBSS) オービタ・ドッキ ング・システム (ODS) AMS-02 エクスプレス補給キャリア 3(ELC-3) スペースシャトルのロボットアーム (SRMS) STS-134ミッション概要 8 3.搭載品‐AMS-02 AMS-02(Alpha Magnetic Spectrometer-02) AMS-02は、ISS最大の科学観測装置で、世界16カ国(デン マーク、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ポ ルトガル、スペイン、スイス、中国、韓国、台湾、アメリカ、メキ シコ、ロシア、ルーマニア)、60の機関(NASA、米国エネル ギー省(DoE)、ESA、CERN、DLR、ASIなど)の約600人の物 理学者たちが17年かけて開発しました。 宇宙を構成する物質(見ることが出来て触れられるもの)は 5%以下であり、残りの約23%はダークマターです。AMS-02 で宇宙線を検出・分析することにより、未解明のダークマター や反物質を探します。 最初のAMS-01は1998年6月にSTS-91で飛行しています。 AMS-02の設置場所 STS-134ミッション概要 宇宙を構成している物質のうち、解明されているのは5%以下 であり、残りは未知の物質やエネルギーからなる 9 3.搭載品‐AMS-02 AMS-02の磁石交換 AMS-2の宇宙線検出に使う磁石には、当初、超電導磁石を使う予 定でした(2,500リットルの超流動ヘリウムで1.8Kまで冷却)。宇宙で 極低温の超伝導磁石を運用するのは初めてとなる予定であり、観測 期間は当初3年を計画していました。 しかし、2010年春に熱真空チャンバで試験を行った結果、熱設計に 問題があることが分かったため、超電導磁石を使用することを断念し てSTS-91のAMS-01で使われた永久磁石(ネオジム磁石)と交換す ることになりました。永久磁石は、超電導磁石よりも発生できる磁場 は弱いですが、軌道上で長期間観測できる利点があります。 AMS-02の検知器は、どちらの磁石でも使用できるように設計され ていたため、超電導磁石から永久磁石への交換は簡単でした。 AMSは、深宇宙からの高エネルギー粒子を直接集められるため、 地上の加速器よりもはるかに高いエネルギー粒子を検知できます。 CERN(欧州原子核研究機構)のLHC (Large Hadron Collider:大型 ハドロン衝突型加速器)は、7テラ電子ボルトのエネルギー粒子同士 を正面衝突させることが出来ますが、宇宙線の場合、1億テラ電子ボ ルト以上のエネルギーを得ることが出来ます。AMSの感度は従来の 検知器の100から1000倍であり、10~18年観測できれば、より感度 が増すことになります(この実験は百万以上の粒子を計測し、統計に 依存するため、寿命の長さが重要です)。 AMS用の磁石 (左は超電導磁石(重量2.9t)、右は永久磁石(1.9t)) AMS-02の重量は6,918kgで、消費電力は2.5kW 、ダウンリンク データ量は平均2Mbps、AMS-02は大量のデータ(7Gbpsのデータ をAMS上で処理して、平均2Mbpsのデータ量にまで圧縮)を地上 へダウンリンクします。 電波で地上へ送るにはデータ量が多すぎるため、650個のCPU を持つスーパコンピュータを搭載し、軌道上でデータを処理します。 このコンピュータを使うため、AMSは2.5kWの電力を必要とします。 これは通常の衛星の発生電力量に相当しますが、ISSは100kW の電力を発電できるため、その範囲内でまかなえます。 STS-134ミッション概要 10 3.搭載品‐ AMS-02 AMS-02に搭載されている検知器 物質と反物質の違い、宇 宙線の粒子の種類の違い も、これらの検知器を組み 合わせる事により判別可 能となる。 TRD (Transition Radiation Detector) TOF (Time of Flight) RICH (Ring Imaging CHerenkov) ECAL (Electromagnetic Calorimeter) STS-134ミッション概要 11 3.搭載品‐エクスプレス補給キャリア エクスプレス補給キャリア(ELC) エクスプレス補給キャリア(EXPRESS Logistics Carrier: ELC)は、大型の軌道上交換ユニット(ORU)を搭 載してISSに運び、ISS到着後は、ISS船外で使用するORUの予備品を保管するための場所としてISSのト ラス上に恒久的に設置されます。 2011年夏頃に、スペースシャトルの退役が予定されてい るため、それ以降、ISSに曝露ORUを運搬する手段は、 年1回の間隔で計画されているHTVミッションのみ (Space X社のDragon宇宙船も計画中)となります。この ためISS外部のメンテナンスに必要な船外機器の予備品 をISS船外に事前に保管しておくことが重要になります。 このため4回の補給ミッション(STS-129(ULF3:ELC 2台 を運搬)、STS-132(ULF4:このフライトでは別の補給キャ リアを使用)、STS-133(ULF5)、STS-134(ULF6))で、 ISSに多数の予備品を運搬する計画であり、今回がその 最後の飛行になります。 ELC (NASA KSC) STS-134ミッション概要 12 3.搭載品‐エクスプレス補給キャリア エクスプレス補給キャリア3 (EXPRESS Logistics Carrier-3:ELC-3) STS-134ミッションでは、ELC-3が運ばれてP3トラスの上側に設置されま す。ISSには既にELC-1, 2, 4の3台が設置済みです。 今回のELC-3には、次ページで示すような多くのORU(軌道上交換ユ ニット)が搭載されて運ばれます。また来年のHTV3で運ぶ米国の実験装 置1台もここに設置される予定です。 (Michele Famiglietti AMS-02 Collaboration) ELC-3の設置位置 ELC-2 ELC-1 ELC-4 ELC-3の上面と下面から見た写真 STS-134ミッション概要 13 3.搭載品‐エクスプレス補給キャリア ELC-3に保管されるORU アンモニアタンク (Ammonia Tank Assembly: ATA) 高圧ガスタンク (High Pressure Gas Tank: HPGT) ATAは、ISSの外部受動熱制御システム (EATCS)の構成要素で、ISS外部機器の排熱を 行うための冷却ループに流す冷媒(アンモニア)を 収容しておくタンクです。 ATAはS1トラスとP1トラスに1台づつ設置されて おり、STS-129で運んだものは、予備品として ELC-1上で保管されています。今回は2台目の予 備品になります。 HPGTは、「クエスト」(エアロック)の外壁に設置 されています。酸素タンク(2台)と、窒素タンク(2台 )が設置されており、ISS内の空気制御・供給装置 へガスを供給するほか、宇宙服の酸素タンクに 酸素を充填することができます。 STS-129で酸 素タンク1台が追加で運ばれ、クエストの外壁に 設置されました。 今回も酸素タンク1台を運びます。 カーゴ輸送コンテナ CTC (Cargo Transport Container) CTCは、小型の曝露機器を輸送・保管するた めの容器であり、カナダの双腕型ロボットアーム SPDM「デクスター」を使って交換する予備品 (遠隔電力制御モジュールやビデオ中継器など) がこの内部に収容されています。CTCは、ELC2に1台保管されており、HTV2で2台目が運ばれ ました(近いうちにELC-4に設置される予定)。 今回運ぶものは3台目です。 下はCTC内部の写真 STS-134ミッション概要 14 3.搭載品‐エクスプレス補給キャリア ELC-3に保管されるORU(続き) Sバンドアンテナ ( S-band Antenna Support Assembly: SASA) SPDM (Special Purpose Dexterous Manipulator)「デクスター」アーム STP-H3 (Space Test Program - Houston 3) 実験装置 Sバンドアンテナは、ISSからのデータ送信、コマ ンドの受信、音声通信に使われている重要な通信 装置です。このため、2台が常に起動されて運用に 使われています。 SASAは軌道上に予備品1台がありますが、今回 2台を運ぶことで、予備品を3台に増やします。 カナダのロボットアームSPDM「デクスター」は 、7個の関節を持つロボットアームを2本装着し ており、船外機器が故障した際の修理に使えま す。 これが故障した時に備えて、STS-134でアー ム1本を予備品として運びます。 STP-H3は交換用のORUではなく、新しい断 熱カバー材料、熱制御システム、ISS周囲のプラ ズマ環境などを調べる4つの装置を搭載した米 国の実験装置です。 STS-134ミッション概要 15 4. ミッション概要 スペースシャトル「エンデバー号」(STS-134ミッション)飛行概要 STS-134 クルー STS-134 クルー 飛行5日目:EVA#1 (材料曝露実験装置 の交換など) 飛行6日目:ISSとシャト 飛行7日目:EVA#2 ルのロボットアーム間で (アンモニアの充填作 のOBSSの受け渡し 業、左舷SARJの潤 滑作業など) 飛行8日目: クルーの休暇 飛行9日目: ソユーズTMA20 の帰還 オービタ 搭乗員数 打上げ(予定) マーク・ケリー (コマンダー) NASA 宇宙飛行士 飛行4日目: AMS-03のトラスへの設置 飛行10日 飛行11日目: 目:EVA#3 OBSSによる後期点検、 (ザーリャへの 広報イベントなど PDGF設置、電 力配線の敷設作 飛行12日目:EVA#4 業など) (ISSへのOBSS設置作業など) :エンデバー号(OV-105) :6名 :2011年5月16日午前 8時56分 (米国東部夏時間) 2011年5月16日午後 9時56分 (日本時間) 帰還(予定) :2011年6月 1日午前 2時32分頃 (米国東部夏時間) 2011年6月 1日午後 15時32分頃 (日本時間) 飛行期間(予定):約16日間 着陸(予定) :フロリダ州NASAケネディ宇宙センター(KSC) ロベルト・ビットーリ 飛行13日目:ISS機器の修理 (MS2) ESA 宇宙飛行士 飛行14日目: 軌道上共同記者会見、ISS退室 STS-134(ULF6)ミッションの目的 グレゴリー・H.ジョンソン (パイロット) NASA 宇宙飛行士 飛行3日目: ISSからの熱防護システム の撮影、ISSへのドッキング、 ELC-3のISSへの設置 飛行2日目: 熱防護システム点検、ドッキ ング準備 マイケル・フィンク (MS1) NASA 宇宙飛行士 飛行1日目:打上げ 米国フロリダ州 KSC ・ISSにAMS-02を運搬・設置 ・エクスプレス補給キャリア3(ELC-3)とOBSSを運搬・設置 ・補給物資の運搬 船外活動(4回) 飛行15日目: ISS分離、ランデブー試験 EVA#1(飛行5日目) :米国の材料曝露実験装置の交換、アンモニア充填作業準備など EVA#2(飛行7日目) :P6トラスへのアンモニア充填作業、左舷SARJの潤滑作業 EVA#3(飛行10日目) :ザーリャへのPDGFの設置、電力配線の敷設 EVA#4 (飛行12日目):ISSのトラスへのOBSSの設置など 略語 AMS : Alpha Magnetic Spectrometer-02 ELC : EXPRESS Logistic Carrier ET : External Tank EVA : Extravehicular Activity MS : Mission Specialist OBSS : Orbiter Boom Sensor System PDGF : Power and Data Grapple Fixture RCC : Reinforced Carbon Carbon SARJ : Solar Array Rotary Joint エクスプレス補給キャリア 外部燃料タンク 船外活動 搭乗運用技術者 センサ付き検査用延長ブーム 電力・通信インタフェース付グラプルフィクスチャ 強化炭素複合材 太陽電池パドル回転機構 STS-134ミッション概要 アンドリュー・フォイステル (MS3) NASA宇宙飛行士 飛行16日目: 船内の片付け、帰還準備 飛行17日目: 着陸 米国フロリダ州 KSC グレゴリー・ シャミトフ (MS4) NASA 宇宙飛行士 注:各飛行日の写真はイメージです。 注:予定は随時変更されます 16 2011年5月13日更新 5. フライトスケジュール 1日目 【飛行1日目概要】 • 打上げ/軌道投入 • ペイロードベイ(貨物室)ドアの開放 • スペースシャトルのロボットアーム 起動 スペースシャトルの 打上げ(STS-132) 上昇中の船内の様子(STS-122) • シャトルのKuバンドアンテナ展開 • 翼前縁の衝突検知センサデータ、 外部燃料タンク(ET)カメラの画像 の地上への送信 • ランデブに向けた軌道制御 軌道投入後(FD1)に、打上げ/帰還用スーツから着替えて、後方フ ライトデッキで作業を行うクルー(STS-131) STS-134ミッション概要 17 5. フライトスケジュール 2日目 【飛行2日目概要】 • 貨物室の状態点検 • スペースシャトルのロボットアームとセンサ付 き延長ブーム(OBSS)を使用した熱防護シス テム(TPS)の損傷点検 OBSSを使用した左翼前縁のTPS検査の様子 (STS-130) • 宇宙服(EMU)の点検 • オービタ・ドッキング・システム(ODS)の点検 • ODSのドッキングリングの伸展とカメラの取 付け(ドッキング準備) フライトデッキで2日目の作業を行うクルー(STS-131) • SRMSによるELC-3の把持 • ランデブに向けた軌道制御 スペースシャトルのODSドッキングリングの伸展(STS-123) STS-134ミッション概要 18 5. フライトスケジュール 3日目 【飛行3日目概要】 • ランデブに向けた軌道制御 • ISSからのスペースシャトルの熱 防護システムの撮影※1 • ISSとのドッキングおよび入室 • エクスプレス補給キャリア3(ELC3)の貨物室からの取り出しと、 ISSへの設置 ISSから撮影されたシャトル機首下側の耐熱タイル(STS-133) ※1:Backup Chart(P54)参照 ISSにドッキングしたスペースシャトル(STS-133) STS-134ミッション概要 19 5. フライトスケジュール 3日目(続き) エクスプレス補給キャリア3(ELC-3)のペイロードベイ(貨物室)からの取出しと ISSへの設置 ISSのロボットアーム(SSRMS)でELC-3 をペイロードベイ(貨物室)から取り出し、 シャトルのロボットアーム(SRMS)との間 で一度ELC-3をハンドオーバすることで、 SSRMSをISSのトラス上に移動させ、そ の後P3トラス上部にELC-3を設置しま す。 SSRMS MBS SSRMSでS3トラス上部にELC-2を設置する様子(STS-129) STS-134ミッション概要 20 5. フライトスケジュール 4日目 【飛行4日目概要】 • AMS-02のS3トラスへの設置 シャトルのロボットアーム(SRMS)を使ってAMS02をシャトルの貨物室から持ち上げた後、ISS のロボットアーム(SSRMS)に受け渡し、S3トラ スにまで移動して設置します。 • 第1回船外活動の準備 (船外活動手順確認、およびEVAを行う宇 宙飛行士のキャンプアウト※1など) S3トラスに設置されたAMS-02のイメージ ※1:キャンプアウトについてはP22を参照 STS-134ミッション概要 21 5. フライトスケジュール 4日目(続き) キャンプアウト(Campout) 船外活動を行うクルーが、気圧※を下げた「クエスト」(エアロック)の中で船外活動 の前夜滞在することをキャンプアウトと呼んでいます。 低い気圧の中で一晩を過ごすことで、血中の余分な窒素を体外に追い出すことが でき、“ベンズ”と呼ばれる減圧症を予防する ことができます。 睡眠中の時間を利用することにより、船外活 動の準備を起床後すぐ始められるため、作 業効率を上げることが出来ます。 ※エアロック内部の気圧は、10.2psi(約0.7気圧)にまで下げら れます。通常はISS内部は14.7psi(1気圧)に保たれています。 「クエスト」内部でEVAクルーがEVAの準備を行なっている様子(STS-131) 注:実際のキャンプアウト中はクルーは普段着で過ごします。 STS-134ミッション概要 22 5. フライトスケジュール 5日目 【飛行5日目概要】 • 第1回船外活動(EVA#1) ◆ 担当 :アンドリュー・フォイステル グレゴリー・シャミトフ ◆ 実施内容 : -米国の材料曝露実験装置MISSE-7a,7bのELC-2からの回収(シャ トルの貨物室に固定して地上へ回収) -ELC-2へのMISSE-8の設置 -S3トラスへの照明1台の設置 -EVA#2でのP6 PVTCSへのアンモニア充填に備えた準備作業 -デスティニー外壁へのワイヤレス通信アンテナの設置など STS-134ミッション概要 23 5. フライトスケジュール 5日目(続き) 第1回船外活動(EVA#1) -米国の材料曝露実験装置MISSE-7a,7bのELC-2から の回収(シャトルの貨物室に固定して地上へ回収) -ELC-2へのMISSE-8の設置 STS-134の貨物室に搭載して運んだMISSE-8を ELC-2まで運んで設置。 MISSE-8 の 設置場所 ELC-2に設置されているMISSE-7a, 7b STS-134ミッション概要 24 5. フライトスケジュール 5日目(続き) 第1回船外活動(EVA#1) -EVA#2でのP6 PVTCSへのアンモニア充填に備えた準備作業 太陽電池パドルを装備しているトラスは、バッテリや 電子機器が過熱しないようにPVTCS (Photovoltaic Thermal Control System)を使ってアンモニアで冷却 していますが、P6トラスのPVTCSでは非常に微量の リークが生じています(リーク箇所は不明)。このまま 放置すれば、数年後には故障する可能性があるため、 アンモニアを補充することになりました。 EVA#2での充填作業に備えて、EVA#1ではアンモ ニア配管の接続や、配管内部に満たされている窒素 ガスの排出作業を行います。 P6トラスのPVTCSラジエータ STS-134ミッション概要 25 5. フライトスケジュール 6日目 【飛行6日目概要】 OBSS • OBSSのSRMSへのハンドオーバー (SSRMSでOBSS ※1をシャトルの貨物室から持ち上げ た後、OBSSをシャトルのロボットアーム(SRMS)に受け 渡します。これは飛行10日目に行うOBSSによるシャト ルの後期点検に備えての作業です。) SSRMS SRMS • 半日弱の休暇 • 第2回船外活動の準備 (船外活動手順確認、およびEVAを行う宇宙飛行 士のキャンプアウトなど) OBSSをSRMSにハンドバーした後、SSRMSでMPLM を把持して持ち上げようとする様子(STS-131) ※1:Backup Chart(P52)参照 STS-134ミッション概要 26 5. フライトスケジュール 7日目 【飛行7日目概要】 • 第2回船外活動(EVA#2) ◆ 担当 :アンドリュー・フォイステル マイケル・フィンク ◆ 実施内容 : -P6 PVTCSへのアンモニアの充填 -左舷SARJの潤滑作業 -SPDMのカメラへのレンズカバーの装着 -SPDMのLEEの潤滑 白いカバーで覆われた部分がSARJ (Solar Array Rotary Joint) (右舷SARJの写真) STS-134ミッション概要 27 5. フライトスケジュール 7日目(続き) 第2回船外活動(EVA#2)(続き) -P6 PVTCSへのアンモニアの充填 P6トラスのPVTCSにP1トラスのATA(アン モニアタンクアセンブリ)からアンモニアを送れ るように配管を接続し、充填作業を行います。 作業終了後は、各配管内に残留しているアン モニアを外部へ排出させ、この作業のために 接続した配管を元の場所に戻します。 アンモニア流体配管(QD部) -左舷SARJの潤滑作業 ISSの右舷SARJ(太陽電池パドル回転機 構)では過去に潤滑不良でモータ電流が増加 して使用できなくなった経緯があります。その 後、部品の交換と潤滑の施工で使用できるよ うになりましたが、左舷SARJでも少し潤滑不 良が起きていたことからSTS-126で簡単な潤 滑を施しています。今回は左舷SARJでの2回 目の潤滑作業になります。 STS-134ミッション概要 潤滑用のグリースガン 28 5. フライトスケジュール 7日目(続き) 第2回船外活動(EVA#2)(続き) -SPDM「デクスター」(特殊目的ロボットアーム)の カメラへのレンズカバーの装着、LEEの潤滑 宇宙機からのスラスタ噴射によりTVカメラのレンズ面が 汚れるのを防ぐために、レンズカバーを装着します。 LEE (Latching End Effector)の潤滑は、ロボットアーム 先端で対象物を把持する際に使うLEEの3本のスネアケー ブルに潤滑を施す作業で、過去に潤滑不良でS字状にねじ れて戻りにくくなったことがあったことから、他のLEEに適用 範囲を広げて順次潤滑を施しています。 デクスター (STS-131ミッション時) SSRMSのLEEで起きたSnareケーブルのねじれ SPDMのLEE STS-134ミッション概要 TVカメラのレンズの前に装着するカバー 29 5. フライトスケジュール 8/9日目 【飛行8日目概要】 • 半日の休暇、ソユーズ宇宙船の帰還準備 • ISS滞在クルーの指揮権交替(第27次クルーから第28次クルーへ) 【飛行9日目概要】 • ソユーズTMA20宇宙船の帰還 第27次長期滞在クルーがISSから離脱し、帰還します。これにより ISS滞在クルーの人数は6人から3人に減ります。 • 第3回船外活動準備 注:第3回船外活動では、キャンプアウトは実施しません。 この船外活動では、体内からの窒素排出手順として新しいISLE (In Suit Light Exercise)を試します。 【参考】ソユーズTMA-20のISSからの離脱は日本時間5月24日08時06分、 着陸は同5月24日11時26分に行われる予定です。 STS-134ミッション概要 30 5. フライトスケジュール 10日目 【飛行10日目概要】 • ISLE (In Suit Light Exercise)の実施【初実施】 第3回船外活動では、これまで実施してきたような「クエスト」内への前夜からのキャンプアウトは実施せず、船外活動(EVA)実施当日 の朝から体内窒素の排出手順を開始します。手順としては、宇宙服を装着したまま50分間足をゆっくりと交互に動かしたり、腕を回した りする非常に軽い運動を行うことで、血流内の窒素の排出を促進させます。この方法が順調にいくことが確認できれば、今後はこの方 法が標準になると期待されています。ISLEの利点は、ISS内のクルーが夜間分断されて緊急時に対応できなくなるリスクを抑えられるこ とと、酸素の消費量を少し減らせることです。EVA前に必要な準備作業の効率化のための手法開発は継続的に行われています。 • 第3回船外活動(EVA#3) ◆ 担当 :アンドリュー・フォイステル マイケル・フィンク ◆ 実施内容 : -FGB「ザーリャ」へのPDGFとVSCの設置 -「ザーリャ」への電力供給配線の敷設 STS-134ミッション概要 31 5. フライトスケジュール 10日目(続き) 第3回船外活動(EVA#3)(続き) -FGB「ザーリャ」へのPDGFとVSCの設置 PDGF(電力・通信インタフェース付グラプル・フィ クスチャ)は、ISSのロボットアームであるSSRMSの 移動場所として使われています。これまでロシア側 にはPDGFは装備されてなかったため、PDGFを ザーリャの左舷前方に設置することにより、ロシアの モジュールにまでSSRMSを届かせることが出来る ようになります。VSC (Video Signal Converter)は、 SSRMSからの映像信号を中継する装置で、一緒に 設置されます。 ザーリャに設置されるPDGF -「ザーリャ」への電力供給配線の敷設 現在、ロシア側で使用している電力は、米国の太 陽電池で発電した電力を一部供給しています。しか し、冗長系の供給系統がないため、米国側で電力供 給を制限するようなトラブルが起きると、ロシア側へ の電力供給にも影響してしまうため、バックアップ用 の電力配線を新たに敷設します。 ザーリャ前方のPDGF設置場所(右は断熱カバーを外した状態) STS-134ミッション概要 32 5. フライトスケジュール 11日目 【飛行11日目概要】 • OBSSを使ったシャトル耐熱材(RCC)の後期点検 飛行11日目の船外活動#4で、OBSSはISSのトラスに残していくため、STS-134では通常のISS分離後の後期点検は行えません。 このため、ISSとのドッキング期間中に実施します。このような運用は過去、STS-123(今回と同様にOBSSをISSに残して行ったフライ ト)とSTS-131(シャトルのKuバンドのトラブルで地上へのデータ送信が出来なくなったため、ISS経由でデータ送信を行うために実施) で2回行っています。 • 軌道上共同記者会見 • 第4回船外活動準備 SRMS OBSS 軌道上共同記者会見後の記念撮影(STS-132) SSRMS STS-131でドッキング期間中にOBSSによる後期点検を終了したシャトル STS-134ミッション概要 33 5. フライトスケジュール 12日目 【飛行12日目概要】 • 第4回船外活動(EVA#4) ◆ 担当 :マイケル・フィンク グレゴリー・シャミトフ ◆ 実施内容 : -OBSSのISSへの移設 -P6 PDGFの回収 -OBSSのEFGFをPDGFと交換 -ELC-3のSPDMアームの固定解除 STS-134ミッション概要 34 5. フライトスケジュール 12日目(続き) 第4回船外活動(EVA#4)(続き) -OBSSのISSへの移設 STS-134ではOBSSをS1トラスへ設置し、そのままISSに恒久 に残していきます。このOBSSは、ISS船外でトラブルがあった 時に船外活動クルーの延長用の足場にすることで、作業可能な 領域を大幅に広げることを目指します。OBSSはSTS-120ミッ ション時に、P6トラスの太陽電池アレイの一部が裂けたトラブル 時に延長用の足場として使われ、その有効性が認識されました。 S1トラスへの設置は、過去にSTS-123(1J/A)で行われていま す。この時はSTS-124(1J)でOBSSを搭載して打ち上げること が出来ないことから、あらかじめ残していくことにしました。 修理のためOBSSの先端を足場にして作業する様子(STS-120) 今回はISSへの恒久的な設置となるため、先端に装備してい るセンサ類は低温環境で故障して使えなくなるため、船外活動 時の延長用の足場としてのみ使われる予定です。 -P6 PDGFの回収 現在のOBSSのままでは右の図に示すように、SSRMSで把 持できるのはOBSSの中央部のみでせっかくの長さを生かし切 れません。このため、OBSSの後端のSRMS用のEFGFを PDGFに交換することでリーチを伸ばせるようにします。P6トラ スのPDGFは今後使う予定がないため、これを回収してEFGF と交換します(次ページへ続く)。 STS-120の時に到達可能であったエリア (PDGFと交換することにより、矢印部分の長さをさらに使えるようになる) STS-134ミッション概要 35 5. フライトスケジュール 12日目(続き) 第4回船外活動(EVA#4)(続き) ・OBSSのEFGFをPDGFと交換(前ページからの続 き) P6トラスのPDGFを回収した後、OBSS後端の EFGF (Electrical Flight Grapple Fixture )を PDGFと交換する。 取り外したEFGFはシャトルのEVA工具収納箱 に収めて持ち帰ります。 EFGFの収納イメージ ・ELC-3のSPDMアームの固定解除 ELC-3に載せて運んだSPDMアームを固定して いた大きなボルト3本の固定を解除します。STS123で同様な作業を行った時、難航して時間がか かったため、アームが故障する前に軌道上では 不要となる固定解除を行っておきます(今回はト ラブルに備えた専用工具も用意)。 ELC-3のSPDMアームの固定解除作業の場所と専用工具 STS-134ミッション概要 36 5. フライトスケジュール 13日目 【飛行13日目概要】 • ISSの二酸化炭素除去装置の修理 • 広報イベント、物資の移送など 【背景情報】STS-134の打上げは当初、米国時間4月29日を予定していましたが、電力供給系のト ラブルが発生したため、打上げは延期されました(詳細はP49参照)。この影響で、第27次長期滞在 クルーがSTS-134ミッションの途中である5月24日にソユーズTMA-20で帰還することになってしま い、ISS滞在クルーが半分の3人に減ってしまうため、ミッション期間を2日延長することになりました (注:当初から、多忙な最後のシャトルミッションSTS-135に備えて作業を出来るだけこなすために、 STS-134は飛行中に2日間ミッションを延長する方針でしたが、これが打上げ前から必須の要求に 変更されました)。これに伴い、飛行8日目以降のスケジュールが変更されました。 STS-134ミッション概要 37 5. フライトスケジュール 14日目 【飛行14日目概要】 • 最後の物資移送 • ISSからの退室・ハッチ閉鎖 別れの挨拶を交わしISSから退出するクルー(STS-131) STS-134ミッション概要 38 5. フライトスケジュール 15日目 【飛行15日目概要】 • • • ISSからの分離 フライアラウンド(ISSを周回しながら、ISSの外観を撮影) STORRM DTO(オリオン宇宙船の自動ランデブー・ドッキング用センサの試験のためのISSへの再ランデ ブー試験:レーザセンサと高解像度カメラでドッキングターゲットを捕捉します。再ランデブー時にはISSまで約 320mまで接近する予定です。) 分離後のシャトルから撮影したISS(STS-133) STORMM DTO用のターゲット(ISSのPMA-2に装備)と、 シャトルに装備するセンサ(下) STS-134ミッション概要 39 5. フライトスケジュール 16日目 【飛行16日目概要】 • 帰還に備えた飛行制御システム(FCS)と姿勢制御シス テム(RCS)の点検 (帰還に備えて、油圧で駆動する可動翼の動作確認、シャトルの全ス ラスタの噴射試験を行います。) • 船内の片付け • 最後のPAOイベント • 軌道離脱準備 • シャトルのKuバンドアンテナ収納 STS-134ミッション概要 FCSチェックアウト時の確認用の映像 (STS-132) 40 5. フライトスケジュール 17日目 【飛行17日目概要】 • 軌道離脱準備 • 軌道離脱 (帰還時には、NASAが観測用の航空機からシャトルの熱防護システム の温度分布を測定するために赤外線映像を取得する予定です。これまでディスカバリー 号で4回行われましたが、今回初めてエンデバー号でも実施します。前回同様にタイルに 約1.2cmの突起を付けてその影響を測定します。) • 着陸 約0.9cmの突起の影響で後方が高温になっている 航空機から撮影された突入時のオービタの赤外線映像(STS-128) STS-134ミッション概要 エンデバー号の前回の着陸(STS-130) 41 6. 第27/28次長期滞在期間中の主要イベント 3月 4月 5月 6月 7月 STS-134 STS-134打上 STS-134 げ(5/16) ドッキング 分離(5/30以降) (5/18) ソユーズ TMA-20 帰還(5/24) ソユーズ TMA-21 打上げ ソユーズTMA-21 (4/4) 結合(4/7) ソユーズ TMA-2M 打上げ (6/7) 8月 STS-135打 STS-135 上げ(7/12 ドッキング 以降) ISS ロシアEVA-29 (7/26) ソユーズTMA-2M 結合(6/9) プログレス41P 分離(4/22) HTV2 分離(3/28) 【3/16】ソ ユーズ TMA-M /24S分離・ 帰還。(第 26次長期滞 在ミッション 期間終了、 第27次滞在 開始) ATV-2 分離(6/20) プログレス42P 42Pドッキング (4/29) 打上げ(4/27) 【4/7】ソユーズTMA-21/26Sで第27次 /第28次長期滞在クルー3名がISS に到着。 【4/29】プログレス補給船(42P)がISS に到着。 【5/18以降】STS-134がISSに到着 【5/24】ソユーズTMA-20 /25S分離・帰還。 (第27次長期滞在ミッション期間終了、 第28次滞在開始) プログレス43P 43Pドッキング (6/23) 打上げ(6/21) 【6/9】ソユーズTMA-2M/27Sで第28 次/第29次長期滞在クルー3名が ISSに到着。 古川宇宙飛行士がISS滞在を開始。 STS-134ミッション概要 注:上記スケジュールは暫定版であり、状況に応じて 頻繁に変更されます。(2011/5/13現在) 注:日付は米国時間です。 42 7.JAXA関連 STS-134ミッションで打ち上げる実験用品 2次元ナノテンプレート (2DNT) Myco (STS-134で打上げ/回収) 国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士の身 体真菌叢評価 ●古川宇宙飛行士の「宇宙ふ しぎ実験」実験で使用する実 験用品 「鹿児島宇宙焼酎ミッション」 のサンプル(焼酎の酵母と麹菌) (STS-134で打上げ/回収) 対流や沈降が発生しない微小重力環境で、ペプチド-PEGを基板上に規則正しく配列させ、ナノ レベルのマスクパターンを作成して地上に回収し、ネガコピー技術によってナノテンプレートを作 ります。これをもとに大量生産用の基板を作製することで、高品質基盤の量産化への貢献が期 待されます。 http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/first/2dnanotemplate/ Mycoは、人工的な環境で宇宙飛行士に付着している微生物、特に真菌(カビ)の変化 を調べることで、今後の宇宙飛行士の健康管理に役立てることを目的としています。 古川宇宙飛行士がISS長期滞在期間中に実施する「宇宙ふしぎ実験」で使用する実験用品を運びます。 「宇宙ふしぎ実験」は、若田宇宙飛行士、野口宇宙飛行士による「おもしろ宇宙実験」に引き続き、微小重力に代 表される宇宙という特殊な環境を活かした、実際に宇宙で試してみなければ結果がわからないような実験を行い ます。 「きぼう」有償利用の枠組みにて、「鹿児島宇宙焼酎ミッション」のサン プル(焼酎の酵母と麹菌)を打ち上げます。このミッションは、鹿児島 大学と鹿児島県 酒造組合との共同で行われ、鹿児島県内の焼酎会 社12社が参加しています。ISSにおける微小重力・宇宙放射線などの 環境下で約10日間保管した後に地上 へ回収し、その酵母と麹菌を用 いて、鹿児島大学では宇宙環境の影響について研究し、酒造メー カーでは新たな焼酎を開発します。 STS-134ミッション概要 43 7.JAXA関連(続き) STS-134ミッションで回収する実験用品 CsPINs 植物の重力依存的成長制御を担うオーキシン排出 キャリア動態の解析 Nanoskeleton 2 (STS-133で打上げ) 微小重力環境でのナノスケルトン作製 「Hair」実験で採取したサンプル 長期宇宙滞在宇宙飛行士の毛髪分析による医学 生物学的影響に関する研究 宇宙日本食の長期間宇宙 保管実験用サンプル アジア諸国の植物の種子 (HTV2で打上げ) その他 キュウリの種を実験容器に入れて運び、細胞培養装置(CBEF)に 取り付けて発芽させ、実験 の目的に応じ条件を変えて成長させた実験試料サンプルを取得しました。CsPINs実験では、 植物の根の伸び方を制御する植物ホル モン「オーキシン」の動きと分布に関係する2種類の PINタンパク質(CsPIN1およびCsPIN5)の働きについて調べます。 http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/second/cspins/ ULF5(STS-133)(2011年2月)で運んだ2回目の実験試料サンプルを細胞培養装置に取り付 けて1ヶ月間実験を行い、試料サンプルを結晶化 させました。本実験はナノサイズの構造を持 つ材料生産の最適条件を見出すことを目的としており、効率の高い太陽電池や、重油をガソ リンに変える触媒の開発への応用が期待されています。 http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/first/nanoskeleton/ ISSクルーから採取した毛髪サンプルを回収します。Hairは、宇宙環境(微小重力 環境、宇宙放射線環境、精神的ストレス等)による人体への影響を毛髪分析から評 価し、長期宇宙滞在飛行士の健康管理に役立てます。 (写真:サンプル回収キット) 宇宙日本食の長期間宇宙保管による栄養素などへの影響評価を行うため、軌道上で保管していた宇宙日本食 の実験用サンプルを回収します。このサンプルは、19A(STS-131)ミッション(2010年4月)でISSに運ばれ、軌道 上で約1年間保管されました。 宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機(HTV2)で打ち上げられたアジア諸国(インド ネシア、マレーシア、タイ、ベトナム)の植物の種子を回収します。回収された種子は各国 の 宇宙機関に引き渡され、アジア諸国のそれぞれの宇宙機関にて、各国での教育プロ グラムや研究活動に利用される予定です。 他にも、前ページで紹介したMyco、鹿児島宇宙焼酎ミッションのサンプルを回収します。 STS-134ミッション概要 44 Backup Charts • ISSの組立要素 • STS-134の打上げ延期原因となったトラブル概要 • スペースシャトルの安全対策 • エンデバー号のこれまでの活躍 • 略語集 STS-134ミッション概要 45 ISSの組立要素 ロシア区画 ※次々頁参照 注:本図は古いため、ESP-3, ELC-3, PMA-3の設置場所が異なります。 また PMM、AMS2は含まれていません。次ページに最新の図を示します。 STS-134ミッション概要 46 ISSの組立要素 ESP-3, ELC-3, PMA-3, Permanent Multi-Purpose Module (PMM)、AMSが正しく表示された2011年現在の図。 STS-134ミッション概要 47 ISSの組立要素 ソユーズ宇宙船/プログレス補給船のドッキングポート 2009年5月からISSクルーが6人体制に 増強されたのに伴い、ISSにはソユーズ 宇宙船2機がドッキングするようになりま した(ソユーズ宇宙船の乗員は3名のた め)。 ソユーズ宇宙船 ザーリャ ズヴェズダ 2009年11月には小型研究モジュール2 (MRM2)「ポイスク」が設置されました。 STS-132で小型研究モジュール1 (MRM1)「ラスヴィエット」が設置された 事により、ソユーズ宇宙船2機およびプ ログレス補給船2機のほか、プログレス の代わりにATV(欧州補給機)1機をISS にドッキングできるようになりました。 右図は、ソユーズ宇宙船とプログレス補 給機の結合位置を示しています。 米国区画 ソユーズ宇宙船、 またはプログレス 補給船、または ATV ピアース ソユーズ宇宙船、 またはプログレス 補給船 ソユーズ宇宙船、 またはプログレス 補給船 ロシア区画の構成 ※ピアース(ロシアのドッキング室)は2012年に多目的研究モジュール(MLM)と 交換される予定です。 STS-134ミッション概要 48 STS-134の打上げ延期原因となったトラブル概要 STS-134は、米国時間4月29日に打上げ予定でしたが、打上げ当日、3基装備している補助動力装置 (APU)[APUは油圧駆動系へ油圧を供給する装置]のうちの1基で、ヒドラジンが軌道上で凍結するのを防止す るために使われるヒータへの電力供給ができないトラブルが発生したため、打上げ制約を逸脱することから打 上げは延期されました。 原因究明を行った結果、オービタ後方区画に装備されている電力分配箱(Load Control Assembly 2: LCA-2) でショートが発生していたことが分かり交換されました。 ALCA-2の位置(太い配管はメインエンジンへ推進薬を供給する配管) 本写真の上側が機首方向 機体から外されたLCA-2 後方LCA-2(ALCA-2)の位置 STS-134ミッション概要 49 スペースシャトルの安全対策 断熱材の落下防止対策 • 外部燃料タンク(ET)のPAL(Protuberance Airload)ランプの除去 →STS-121ミッション(2006年7月)から実施 液体酸素タンク PALランプ 液体水素タンクPALランプ ice/frostランプ (全部で34個) 液体酸素供給 配管 PALランプ除去後 ・液体酸素供給配管の固定用ブラケット(アルミ製からチタン製に変更)と、Ice/frostランプの改良 →STS-124で使用したET-128から改良が行われ、良好な結果が出ています。 STS-134ミッション概要 50 スペースシャトルの安全対策 打上げ・上昇時の状態監視 レーダ、地上追尾カメラにより打上げ・上昇時の様子を観測。 SRBカメラ SRBカメラ 固体ロケットブースタ (SRB)回収船に搭載 されたレーダ オービタ搭載カメラで 分離後のETを撮影 STS-123からは フラッシュを装備 ET取付け カメラ クルーが手持ちカメラ で分離後のETを撮影 SRB取付け カメラ(計6台) 長距離用 追尾カメラ 機体に搭載した、外部燃料タンク(ET)カメラ、 固体ロケットブースタ(SRB)カメラによって撮影 STS-134ミッション概要 51 スペースシャトルの安全対策 センサ付き検査用延長ブーム(OBBS)を使用したRCCの損傷点検 ロボットアーム OBSS OBSS スペースシャトルのロボットアーム OBSS センサ付き検査用延長ブーム(OBSS) は、軌道上でスペースシャトルの強化 炭素複合材(Reinforced Carbon Carbon: RCC)パネルの破損の有無を 点検したり、損傷箇所を詳しく検査する ために開発され、STS-114から装備を 開始しました。 スペースシャトル「コロンビア号」の事故を受 けて、NASAは以後の全てのスペースシャト ルにロボットアームの搭載を義務づけること になりましたが、スペースシャトルのロボット アーム(SRMS)だけでは届く範囲が一部に限 られます。このため、新たにOBSSが開発さ れました。OBSSはSRMSを基に開発されま したが、関節はないため曲げることは出来ま せん。 OBSS STS-134ミッション概要 52 スペースシャトルの安全対策 センサ付き検査用延長ブーム(OBSS) OBSSの仕様 項目 STS-114(LF1)から使用を開始 全長 50フィート(約15m) 重量 全重量: 835ポンド(約379Kg) ブームとセンサ: 480ポンド(約218Kg) 関節 無し セ テレビカメラ ン レーザセンサ サ ITVC(Integrated TV Camera) LCS 検査時間 ロボットアーム で把持するグラプ ル・フィクスチャ LDRI(Laser Dynamic Range Imager) LCS(Laser Camera System) デジタルカメラ IDC(Integrated Sensor Inspection System Digital Camera) ITVC ロボットアーム で把持するグラッ プル・フィクスチャ 仕様 翼前縁のRCCおよびノーズキャップの検査に約7 時間(移動速度4m/min) LDRI STS-121ミッションから LCSにデジタルカメラ1台 を追加装備。詳細な検査 が必要な時には高解像度 で撮影を行います。 先端のセンサ部 OBSSの主要構成 スペースシャトルに搭載作業中のOBSS STS-134ミッション概要 53 スペースシャトルの安全対策 OBSS搭載レーザの主要緒元 レーザ能力 (1) LDRI (Laser Dynamic Range Imager) 雲台(Pan/Tilt Unit)上に設置 (2) LCS (Laser Camera System) レーザ 分解能 最大測定距離 LDRI 6.2mm 2.3m LCS 6.2mm 3.3m (雲台) STS-121ミッションで取得された画像(右側の拡大部) ROIは、「気になる部分」という意味。全体の写真は地上で撮影したもの STS-134ミッション概要 54 スペースシャトルの安全対策 R-bar ピッチ・マヌーバ(RPM) ISSからのスペースシャトルの熱防護システム の撮影 撮影箇所 RPM時に撮影した画像(STS-114ミッション) STS-134ミッション概要 55 エンデバー号のこれまでの活躍 エンデバー号(OV-105 “Endeavour”)は、チャレンジャー 号の代替機として最後に建造された5機目オービタであり、 1992年5月7日にSTS-49で初飛行しました。建造は1987年 9月28日から開始され、1991年5月7日にKSCに輸送されま した。 初飛行となったSTS-49では故障した人工衛星を船外活動 クルー3人(3人同時に船外活動を行ったのはこれが初めて で、その後も行われていません)が直接手掴みして捕まえる という予定外の作業を行った他、2回目の飛行では、日本人 として初めてスペースシャトルに搭乗した毛利宇宙飛行士 が搭乗しました。 STS-49で3人体制で実施した 船外活動時の写真 日本人宇宙飛行士としては、毛利(STS-47、STS-99)、 若田(STS-72、STS-127[帰還時のみ])、土井(STS-123) 各宇宙飛行士が搭乗しました。 エンデバー号は、24回目の飛行となったSTS-130ミッショ ン終了時点で、合計で280日と9時間39分の飛行を行い、 地球を4,429周回しています。 エンデバー号はSTS-134ミッション終了後、安全化作業 が行われた後、ロサンゼルスのカリフォルニア・サイエンス センターに引き渡されて展示される予定です。 STS-134ミッション概要 56 略語集 AMS Alpha Magnetic Spectrometer (宇宙線観測装置) ATA Ammonia Tank Assembly アンモニアタンクアセンブリ ATV Automated Transfer Vehicle 欧州補給機 CBM Common Berthing Mechanism 共通結合機構 CLA Camera Light Assembly カメラ/照明装置 CSA Canadian Space Agency カナダ宇宙庁 CTC Cargo Transport Container 曝露機器輸送容器 DTO Development Test Objective 開発試験 EFGF Electrical Flight Grapple Fixture SRMS用のグラプルフィクスチャ ELC EXPRESS Logistics Carrier エクスプレス補給キャリア EMU Extravehicular Mobility Unit 船外活動ユニット(米国の宇宙服) ESA European Space Agency 欧州宇宙機関 ET External Tank 外部燃料タンク EV Extravehicular 船外活動クルー EVA Extravehicular Activity 船外活動 FD Flight Day X 飛行X日目 STS-134ミッション概要 57 略語集 HPGT High Pressure Gas Tank 高圧ガスタンク HTV H-II Transfer Vehicle 宇宙ステーション補給機「こうのとり」 ICE/FROST RAMP Ice / Frost Ramp アイス・フロスト・ランプ IDC Integrated Sensor Inspection System Digital Camera OBSSのデジタルカメラ ISLE In Suit Light Exercise (宇宙服を着ての軽い運動) ISPR International Standard Payload Rack 国際標準ペイロードラック ISS International Space Station 国際宇宙ステーション ISS Expedition International Space Station Expedition ISS長期滞在 ITVC Integrated TV Camera OBSS先端のTVカメラ JAXA Japan Aerospace Exploration Agency 宇宙航空研究開発機構 JSC Johnson Space Center NASAジョンソン宇宙センター KSC Kennedy Space Center NASAケネディ宇宙センター LCS Laser Camera System OBSS先端のレーザーセンサ LDRI Laser Dynamic Range Imager OBSS先端のレーザーセンサ LEE Latching End Effector (SSRMS、SPDM先端の把持機構) MBS Mobile Base System モービル・ベース・システム MISSE Materials International Space Station Experiment 材料曝露実験装置 STS-134ミッション概要 58 略語集(続き) MLI Multi Layer Insulation 多層断熱材 MLM Multipurpose Laboratory Module (ロシア)多目的研究モジュール MRM Mini-Research Module ロシアの小型研究モジュール1,2 「ラスヴィエット」、「ポイスク」 MS Mission Specialist 搭乗運用技術者 MSS Mobile Servicing System モービル・サービシング・システム MT Mobile Transporter モービル・トランスポーター NASA National Aeronautics and Space Administration アメリカ航空宇宙局 NOSE CAP Nose Cap ノーズキャップ(オービタ前方のRCC部分) OBSS Obiter Boom Sensor System センサ付き検査用延長ブーム ODS Orbiter Docking System オービタ・ドッキング・システム ORU Orbital Replacement Unit 軌道上交換ユニット PALランプ Protuberance Airload ramp 外部燃料タンク(ET)突起部の空力負荷ランプ PAO Public Affair Office 広報(広報イベント) STS-134ミッション概要 59 略語集(続き) PM Pump Module ポンプモジュール PMA Pressurized Mating Adapter 与圧結合アダプター PMM Permanent Multipurpose Module 恒久結合型多目的モジュール PDGF Power and Data Grapple Fixture 電力・通信インタフェース付グラプル・フィクスチャ POA Payload and Orbit Replaceable Unit Accommodation ペイロード/ORU(軌道上交換ユニット)把持装置 PVTCS Photovoltaic Thermal Control System 太陽電池(関連機器の)熱制御システム RCC Reinforced Carbon-Carbon 強化炭素複合材 RPM R-bar Pitch Maneuver R-bar (Radius Vectorの意味)ピッチ・マヌーバ SARJ Solar Array Rotary Joint 太陽電池パドル回転機構 SASA S-band Antenna Structural Assembly Sバンドアンテナ構体 SAW Solar Array Wing 太陽電池パドル SLF Shuttle Landing Facility スペースシャトル着陸施設 SPDM Special Purpose Dexterous Manipulator 「デクスター」(特殊目的ロボットアーム) SRB Solid Rocket Booster 固体ロケットブースタ SRMS Shuttle Remote Manipulator System シャトルのロボットアーム STS-134ミッション概要 60 略語集(続き) SSPTS Station-to-Shuttle Power Transfer System ISS-シャトル間の電力供給装置(発音はスピッツ) SSRMS Space Station Remote Manipulator System 「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム) STORRM DTO Sensor Test for Orion RealNav Risk Mitigation DTO (Detailed Test Objectives) STORRM開発試験ミッション STP-H3 Space Test Program – Houston 3 宇宙実験プログラム TKSC Tsukuba Space Center 筑波宇宙センター TPS Thermal Protection System 熱防護システム ULF Utilization Logistics Flight 利用補給フライト VSC Video Signal Converter ビデオ信号変換器 WLE Wing Leading Edge 翼前縁 STS-134ミッション概要 61
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