The 42nd Tokyo Motor Show プレスキット www.schaeffler.com/press-tokyo-motorshow advanced Driveと呼ばれる展示を通して、 シェフラーの非常に幅広い製品群についての 詳細な見識をご紹介します。 シェフラーについて INA、LuK、FAGの3ブランドにより構成されるシェフラーは、世界的なころがり軸受メーカーであり、 自動車部品サプライヤーとして有名です。2010年には、50を超える国に置かれた180の拠点で合 計約95億ユーロの売上を達成しました。世界中に70,000を超える従業員を擁するシェフラーは、 ドイツおよびヨーロッパで最大の同族所有の工業企業のひとつです。 シェフラーの主要な顧客は自動車業界で、売上全体の約60%を占めています。 自動車業界にとって もシェフラーは重要な開発パートナーであり、駆動系全般のシステムに関する専門知識を高く評価 されています。 エンジン、 トランスミッション、 シャーシなどに使用されるシェフラーの精密部品は、 エ ネルギー消費と排ガスを減らすと同時に、走行時の快適性と安全性を高めます。 目次 シェフラーは、 多様化戦略に基づいて製品を展開 - 内燃機関を最適化した駆動系から、 ハイブリッドソリューション、 電動モビリティまで Efficient future mobility ガソリンと電気が共存する世界 – 東京モーターショーにおけるシェフラーのテーマ 4 CO2ncept-10%, Schaeffler Hybrid and ACTIVEeDRIVE シェフラーが示すオートモビリティの多様性 7 Energy efficiency Schaeffler’s thermal management module 革新的な熱管理モジュールでCO2排出量を削減 12 Schaeffler’s lightweight differential 軽量ディファレンシャルにより作り出されるスペース 15 Dual clutch systems from LuK デュアルクラッチトランスミッション – 革新の相互連携 18 “Unsung heroes” The overrunning alternator pulley 効率改善の隠れたヒーロー 21 Rolling bearing supports in the engine (lightweight balancer shaft, turbocharger, camshaft) 摩擦の抑制、効率設計、 およびスタート-ストップシステムの最適化の鍵を握る ころがり軸受 24 Electric mobility Schaeffler’s eMobility Systems Division 電動モビリティに関して全体的アプローチを追求 27 シェフラーについて Schaeffler – partner to the automobile industry 燃費の向上、CO2排出量の削減、安全性と快適な走行性の改善に貢献 32 プレスリリース シェフラー、東京モーターショーで、 内燃機関とハイブリッドソリューションを組み込んだ 効率的な駆動系から電動モビリティ向け製品まで広範な製品ポートフォリオを展示 ガソリンと電気が共存する世界 – 東京モーターショーにおけるシェフラーのテーマ •日本でも、未来のモビリティは、内燃機関を最適化した駆動系、 ハイブリッドソリューション、電動 モビリティの広範なレンジで展開するでしょう。 •_シェフラーは、 内燃機関において最大30%最適化の可能性を想定しています。 •_シェフラーは、燃料消費および有害物質の排出の削減に大きく貢献しています。 2011年11月30日、東京 – “効率的な未来型モビリティ”をモットーに、 シェフラーが2011年の東 京モーターショー(2011年11月30日~12月11日) に出展します。今回シェフラーがテーマにした のは、 日本の都市におけるadvanced Driveの概念研究です。 この見本市では、 たとえば、 内燃機関 に応じたパワートレイン用部品を使ったエネルギー効率の高い未来型モビリティなど、 シェフラーの 非常に広範な製品群についての詳細な見識をご紹介します。 多様化戦略を基盤としたモビリティ業界において、 シェフラーの効率化を目的としたこれらのコン ポーネント群は、現代の自動車による移動性の広範なスペクトルをカバーしています。 その理由は、 シェフラーが内燃機関のみならずハイブリッド車向け主要コンポーネントや電気自動車向けの高 度なソリューションを基に、駆動系を最適化するための革新的なソリューションを提供しているた めです。 eDifferentialおよびハイブリッドモジュール – この用途で日本の顧客向けに製造されているよう な – を用いてシェフラーは、東京で2つの製品を展示します。 この2つは、ハイブリッドアプリケー ションおよび電動モビリティに関して、 きわめて品揃えの豊富なシェフラーの製品を代表するもの です。内燃機関が搭載された従来駆動系にとって重要な要素は、電動モビリティにとってもますま す重要になってきています。 そうした要素には、走行ダイナミクスや走行時の安全性のほか、軽量化 や運転の楽しみを含みます。 シェフラーのeDifferentialは、 それを示す好例と言えるでしょう。 なぜ なら、 いわゆるトルクベクタリングを可能にするからです。 トルクベクタリングは駆動トルクの選択的 分布に関連し、電気自動車においてユニークな走行ダイナミクスが実現できます。 4 プレスリリース シェフラーの役員でありエンジンシステム担当のProf. Peter Pleusは次のように述べています。 「電 気自動車およびハイブリッド機構を備えた車両の数が、 ますます増えていくことは疑う余地があり ません。 しかし、世界中の車両の90%以上が、2020年になってもまだ内燃機関を持っているでしょ う。 こうした車両では、 ほとんどの場合、内燃機関は今後も、唯一あるいは一次駆動源として機能す るか、 もしくはレンジエクステンダーの役割を果たすものと考えられます。 これらの内燃機関には、燃 料消費の点で今なお多くの改善の余地があり、実際、最大30%は燃料消費が削減できます。 日本で は、 ハイブリッド車や電気自動車が馴染む土壌が整いつつあるようですが、内燃機関のエネルギー 効率改善にも強い関心が向けられています」 そうした改善について詳細に検討してみると、熱力学の最適化、要求仕様によって制御される補助 装置を使用してのポンプ損失と摩擦抵抗の最小化、対象とする熱の管理、 ダウンスピード、小型化、 およびスタート-ストップ機能の使用などによって達成することができます。 「駆動力の一部を供給 するスタート-ストップ機能であるマイルドハイブリッドは、 ごく短期間のうちに、全自動車の大きな 特徴となるでしょう。 スタート-ストップシステムを採用すると、 さまざまなコンポーネントに特別な 要求が生じますが、 シェフラーではこれらの要求に対応する用意ができています」 と、Prof. Peter Pleusは述べています。 シェフラーの概念研究advanced Driveでは、今日および将来の効率的な 駆動に向けて、本システムおよび他の製品について説明しています。 「効率的な未来型のモビリティが自動車産業のサプライヤーに要求することは、 コンポーネント、 モ ジュール、 およびシステムにおいてますます複雑化しています。 ますます高まるエネルギー効率への 要求では、重量を減らすこと、 バルブトレインの摩擦および増加する大きなばらつきを最適化するこ とに焦点が置かれています」 と、 シェフラーの役員で最高技術責任者のProf. Peter Gutzmerは説 明しています。 エネルギー効率は、 シェフラーのDNAに深く刻み込まれています。 ころがり軸受の主な目的は摩擦 抵抗を抑えることです。 そして、燃料消費とCO2排出量の削減こそ、 シェフラーが何十年も製造して きたバルブトレイン部品の主な動機です。 シェフラーは長年にわたって、 その製品群に、 エネルギー 効率を大幅に向上させることが可能な幅広いコンポーネント、 モジュール、 およびシステムを組み込 んできました。具体的には、 ダブルクラッチソリューション、遠心振り子式アブソーバー付きデュアル マスフライホイールおよびトルクコンバータ、CVT部品、 メカトロアクチュエータ、可変バルブトレイン のためのさまざまなソリューション、摩擦特性を最適化したベルトドライブ、 その他エンジン、 トランス ミッション、 シャーシ向けソリューションなどがあります。 シェフラー開発センターのグローバルネッ トワークにおける継続的な研究開発活動が、 こうした製品群の継続的な拡充を実現しています。 5 プレスリリース 「“効率的な未来型モビリティ”というモットーにより、 シェフラーは伝統的に辿ってきた方向性を一 貫して追求し続けています」 と、 シェフラーのCEO、Dr. Juergen M. Geissingerは述べています。 「シェフラーは、 この点で優位な位置にいます。 シェフラーは、 さらなる研究開発だけでなく製造に おいてもその能力を開発し、今日と未来の自動車がシェフラーに求める要求に向かって突き進んで いきます。 シェフラーの革新的な製品群とグローバルな高エネルギー効率モビリティのニーズを視 野に、 シェフラーは世界の自動車製造業の成長から多くを得ることができるでしょう。 シェフラーは、 “効率的な未来型モビリティ”を実現する専門知識を有するグローバルサプライヤーです。東京モー ターショーでは、未来のシェフラー従業員とも話す機会を設けます。 なぜなら、 シェフラーのグロー バルな地位は、 その道のエキスパートにとっても、工学系の学生にとっても、同様に魅力的なキャリ ア機会になるからです。私たちは、 アジアでの成長に向けて、3,000人のエンジニアおよび経験者を 求めています」 効率的な未来型モビリティ advanced Drive:内燃機関に 応じたシェフラーのさまざまな 駆動系用製品をご紹介します。 6 プレスリリース シェフラー、 コンセプト車のCO2ncept-10、Schaeffler Hybrid、 およびACTIVeDRIVEで 多様性戦略の効果を実証 シェフラーが示すオートモビリティの多様性 2011年11月30日、東京 - オートモビリティ業界が今日直面している課題は、 さまざまなハイブ リッドソリューションを用いて昔ながらのドライブトレインと内燃機関を備えた自動車を最適化す る方法から、電動モビリティまで多岐にわたります。 シェフラーのコンセプト車CO2ncept-10%、 Schaeffler Hybrid、 およびACTIVeDRIVEの3台は、今日の自動車設計に対するシェフラーの多 様なアプローチを象徴するものであり、 シェフラーの非常に幅広い製品ラインにヒントを与えてくれ るものです。 CO2ncept-10%は、内燃機関を搭載した車両に、 ごく近い将来採用される可能性のある最適化オ プションを提供してくれる車です。一方のSchaeffler Hybridは、 さまざまなハイブリッドソリュー ションを試した車で、いろいろな走行モードの比較ができます。 またACTIVeDRIVEは純粋な電 気自動車(BEV:バッテリー電気自動車) です。 シェフラー役員で最高技術責任者のProf. Peter Gutzmerは、 「さらに、 『アイディアをすべて盛り込んだ』 これら3つの車は、実際と同じ条件下でさま ざまな部品やシステムをテストするためのプラットフォームでもある」 と述べています。 ACTIVeDRIVE – 動的対応力に富んだ革新的な電気自動車 シェフラーのACTIVeDRIVEは、Skoda社のオクタビア スカウトをベースにしたもので、主な技術革 新として、前後車軸に取り付けているアクティブエレクトリックディファレンシャル (eDifferential) が 挙げられます。 この部品は、電気駆動装置に、各ホイールの駆動力を選択的に制御するオプションを 組み合わせたものです。 これにより、 トルクの誘導(左右のホイールへのトルクの分配) が可能になり、 走行ダイナミクス、安全性、快適性が向上します。 「eDifferentialでは、ESPのようにブレーキングに 介入して出力が低下してしまう代わりに、供給先を絞って電力を供給することにより、走行ダイナミ クスに積極的に介入できるようになります。 アクティブエレクトリックディファレンシャルは、摩擦係数 の異なる路面を走行する際の動力伝達を大幅に改善します。 また、 ステアリングシステムのアシスト 機能もあるので、走行ダイナミクス、安全性、快適性が高まります。 さらに、eDifferentialを2つ使用 することにより、走行トルクを前後に分配できます」 とProf. Gutzmerは説明しています。走行トルク の前後左右への積極的な分配を可能にするeDifferentialは、革新的な車両ダイナミクス制御シス テムに最適なプラットフォームです。ACTIVeDRIVEのソリューションが示すように、 シェフラーは、 自 動車の電気駆動というコンセプトにおける先駆者です。 「したがってeDifferentialは、走行ダイナミ クスが極めて大きいスポーツカーや従来の自動車に分類される車両から、農業機械に至るまで、幅 広い分野で利用される可能性を秘めています」 と、 シェフラーで電動Aaleドライブおよび先行開発ト ランスミッション製品グループ責任者を務めるDr. Tomas Smetanaは述べています。 7 プレスリリース eDifferentialは、 寸法の異なる2つの水冷PMSM、 遊星歯車、 アクティブトルクディストリビューショ ンのためのトランスミッション、 そして中心的な要素であるシェフラーの軽量ディファレンシャルを統 合したシステムです。 エレクトリックドライブは、 シェフラーの 「IDAM」 ブランドで取り扱われている ものです。最大出力が105kW、170Nmの大きいほうのPMSMが、駆動を担っています。 もう1つの PMSMはトルクの分配を制御しており、 わずか5kWの出力で、最大2000Nmのトルク差を発生させ ることができます。ACTIVeDRIVEには他にも、 エレクトロメカニカルの統合パーキングロック、 オイ ルポンプを使わずにトランスミッションに注油する新しい強制潤滑システム、 シートメタル遊星キャリ ヤ、 摩擦を軽減したさまざまな高速ベアリングソリューションなどの技術革新が組み込まれています。 電子制御システムはシェフラー傘下のAFTの製造で、 シェフラー製品として供給されています。 2つのアクティブエレクトリックディファレンシャルを搭載したコンセプトカーは、最大出力が210kW の四輪駆動車です。 プロペラシャフトトンネル内、後軸の手前に取り付けられた容量18kWhのリチ ウムイオンバッテリーが、 エネルギー貯蔵装置の役割を果たします。優れた性能と牽引力を持つこの 1,900kgのテスト車は、停止状態からわずか8.5秒で100km/hに加速します。電子速度調整は最 高150km/hです。 この構成での車両の走行距離は最大100kmになります。 Schaeffler Hybrid – 広範なハイブリッドソリューションの提案 Schaeffler Hybridは、電動モビリティの分野における幅広いオプションを実践的に比較できるよ うにすることを目指す先行開発プロジェクトであり、 そのための 「アイディアをすべて盛り込んだ車」 です。Schaeffler Hybridでは、車両のさまざまな構成や走行条件が実践的にテストできます。 こ れはつまり、Schaeffler Hybridが現在量産されている通常の内燃機関だけでなく、 メインの電気 モーター1基とホイールハブモーター2基を備えていることを意味します。 「さまざまなコンセプトについて、実際にテストできる環境を提供しながら、十分な比較データが得 られるようにすることが、Schaeffler Hybridの大きな役割です」 とProf. Peter Gutzmerは語っ ています。 そのため、Schaeffler Hybridでは、 さまざまな要素を簡単に交換したり外したりして、広 範な走行条件が試せるようになっています。走行モードは、従来の内燃機関による駆動、 パラレルハ イブリッド、 シリアルハイブリッドから、電気モーターのみの駆動まで、幅広いモードがあり、内燃機 関は車両の駆動力として利用することもできれば、 レンジエクステンダーとして電気駆動との組み合 わせで補助的に使用することもできます。 自動化マニュアルトランスミッション (AMT) では利用可能 な選択肢が拡大します。 トランスミッションには当然、 シェフラーのブランドLuKのクラッチ製品を含 み、特にハイブリッド車の必要要件に合わせて調整されています。 エネルギー貯蔵装置となる容量 16kWhのリチウムイオンバッテリー(400V、400A) は、外部電源(プラグインハイブリッド方式) の 他、 エネルギー回収やレンジエクステンダーを通じて充電が行われます。 「この先行開発プロジェク トには、 シェフラーブランドの開発活動をネットワーク化するという重要な側面もあります」 とProf. Peter Gutzmerは語っています。具体的には、INA、LuK、FAG、IDAM、 およびAFTの各ブランドを 連携させることが目的です。 8 プレスリリース Schaeffler Hybridの中心ユニットは、歯チェーンによってAMTに取り付けられたフランジで、前 輪を駆動させます。 ユニットを構成するのは、 シェフラー傘下のIDAMの設計・製造による50kW、 95Nmの液冷式電気モーターです。eWheel Driveは、 シェフラーの開発によるホイールハブモー ターの名称です。Schaeffler Hybridには、1基の出力が約70kW、 トルクが約700Nmの第2世代 モーターが搭載されています。 シェフラーは、 ホイールベアリングおよびダイレクトドライブテクノロ ジーの分野で積み上げてきた高度な専門知識を、 これら高性能部品の設計・製造に活かし、 ホイー ルベアリングと駆動装置、 ブレーキを組み合わせて、 ホイールハブモーターのコンパクトなユニット を実現しました。 こうしたドライブユニットの利点は、車両構造に大きな変更を加えることなく、現行 の車両プラットフォームに統合できることです。 また、 シェフラーのeWheel Driveは、 その素晴らし いトルク性能と驚くほどの静音設計で十分な実績を積み上げています。 Prof. Peter Gutzmerは次のように述べています。 「『Schaeffler Hybrid』 は量産を見据えたもの ではなく、 アイディアカーです。 たとえば、 ポルシェのカイエンをベースにした 『CO2ncept-10%』 で、 シェフラーは、 ドライブトレインの摩擦を低減することで、燃料消費とCO2排出量を削減できること を見事に実証してきました。Schaeffler Hybridでは、 シェフラーがモビリティに対して全体的アプ ローチを採っていて、eモビリティソリューションに役立つ革新的製品を真剣に検討していることを 示したいと考えています」 Schaeffler Hybridに採用されている部品の他にも、 シェフラーには、 (ハイエンドのハイブリッド SUVに使用されているような)ハイブリッドクラッチや、エレクトロメカニカルのシャーシおよびス テアリング部品、各種ディファレンシャルなど、ハイブリッド車および電動モビリティの必要要件に 的を絞った広範な製品があります。省スペースの軽量ディファレンシャル、 およびACTIVeDRIVEの eDifferentialもそういったディファレンシャルの1つです。 9 プレスリリース 内燃機関搭載ドライブトレインの最適化の可能性を提示するCO2ncept-10% CO2ncept-10%カーは、 ポルシェとシェフラーによる共同の先行開発プロジェクトで、最適化され た新しいコンポーネントを使用することにより、燃料消費およびCO2排出量をトータルで10%削減 することができました。 コンセプトは、2009年末に行ったシェフラーの 「パワートレインの摩擦低減」 会議で誕生したものです。 CO 2ncept-10%は、ポルシェのV8エンジン搭載カイエンをベースにした、CO 2削減実証車です。 シェフラーの広範な製品群からさまざまな新しい部品や実証済みの最適化された部品を、 この車両 のドライブトレインおよびシャーシに採用しました。 その結果、従来の量産車と比較して燃料消費が 大幅に削減できたのです。 この共同先行開発プロジェクトで各部品の設計および評価はシェフラー が行いました。 システムの調整および車両全体の評価を行ったのはポルシェです。 このコンセプト車 は、全体で燃料消費を10%削減できますが、 これは単に理論の上(複雑なシミュレーション計算) で 実証されただけではありません。 ポルシェが実際に行った厳しいテスト走行でも、 そのことが実証さ れたのです。理論上の計算は、NEDC(New European Driving Cycle) の標準規定に従って行っ ています。 このプロジェクトで、 エンジンは、燃料消費およびCO2排出量の5.8%削減に貢献しています。 その内 訳のメインは、 バルブ制御システムVarioCam Plusの改善による4.1%で、具体的には、油圧式カム シャフト位相変換ユニットをエレクトロメカニカルのシステムに交換し、吸気側に最適化された切り 替え式タペットを使用しました。残る1.7%は、 バルブ、 ベルト、 およびチェーンドライブシステムの部 品を最適化することで、摩擦係数を最小限に抑えられたことによるものです。 さらに、前後両方のディファレンシャルに複列アンギュラコンタクト玉軸受を使用することで、1.1% の燃料消費削減を実現しています。 これらは別名「ツインタンデム軸受」 と呼ばれ、以前使用されてい た円錐ころ軸受に代わるものです。量産されている従来型のトランスミッションと比較して、摩擦抵 抗が前軸のファイナルドライブユニットで35%、後軸のファイナルドライブユニットで42%と、大幅に 小さいのが特長です。 燃料消費は、 シャーシでも3.2%削減されています。 これは、油圧式のスタビライザー(アンチロール バー) をエレクトロメカニカルユニットに交換し、摩擦係数の低いホイールベアリングを使用すること で実現しました。 「カムシャフト位相変換ユニットの場合同様、電動部品を使用すれば、実際に作動 させるときしか電力を必要としないので、大きなメリットがあります。他方、油圧式システムの場合、 ポ ンプによって回路を油圧で満たしておかなければならないので、大きな電力を必要とします」 と、 シェ フラーのコーポレートエンジニアリング部門担当バイスプレジデントのDr. Robert Plankは説明し ています。 10 プレスリリース Dr. Robert Plankは続けて、次のように述べています。 「このプロジェクトは、 自動車メーカーとサプ ライヤが協力して成功した良い例です。 このように協力すれば、開発時間が短縮され、不要な二重コ ストも避けられて、競争力強化にも大いに貢献します。CO2ncept-10%は、量産化基準に近いシス テムに対する最適化のさらなる可能性を見事に実証してくれました。 とはいえ、 これが最終地点で、 これで限界というわけではありません。CO2ncept-10%は各部品の集合体です。 そしてこれらは、他 の車両でも、 エネルギー効率を大幅に向上させられる、 シェフラーの広範な製品のごく一部の部品 に過ぎません」 シェフラーのコンセプト車「CO2ncept-10%」 「Schaeffler Hybrid」 「ACTIVeDRIVE」 シェフラ ー のコンセプト車 「Schaeffler 「CO2ncept-10%」 Hybrid」 「ACTIVeDRIVE」は、現 代の自動車エンジニアリングの広 範な可能性を示すもので、シェフ ラーの幅広い製品ポートフォリオ が概観できます。 CO2ncept-10%では、 シェフラー が提案する実用化間近のソリュー ションを示しています。 これを見れ ば、内燃機関に応じて、駆動系をど れほど最適化できるかが非常によ くわかります。 Schaeffler Hybridは「アイディ ア 」カ ー で 、さま ざ ま な ハ イブ リッド構 成 の 比 較 が 行 えます。 Schaeffler Hybridには、eWheel Driveと呼ばれるシェフラーのホ イールハブモーターも搭載してい ます。 ACTIVeDRIVEは純粋な電気自動 車で、前後両方の車軸に革新的な アクティブエレクトリックディファレ ンシャル (eDifferential) を搭載し ています。 11 プレスリリース エンジンおよびトランスミッションばかりでなく、 ハイブリッドコンポーネントおよび バッテリーの温度まで最適化するシェフラーの熱管理モジュール 革新的な熱管理モジュールでCO2排出量を削減 2011年11月30日、東京 - シェフラーは、新しい熱管理モジュールにより、 内燃機関の最適化に新 たな可能性を切り拓こうとしています。 この革新的なモジュールは、燃料消費およびCO2排出量を最 大4%減らせる鍵を握っています。 熱管理モジュールは、 ドライブトレイン全体の温度制御ユニットです。 これを高強度プラスチック製 の小さなコンポーネントに組み込み、多数の機能と統合しています。 エンジンの温度はこれまで、 エン ジンに近接するサーモスタットを利用する原始的な方法で制御していましたが、 シェフラーの新しい 熱管理モジュールを利用すれば、車の温度状態を正確に制御でき、最短の時間で、走行中の温度を 最適範囲に調整できます。 これは一方では、冷却ジャケットを完全に遮断することで、 エンジンが冷 えた状態での運転時間を大幅に短縮することを意味します。 また、各部品を、 サーモスタット制御の システムより高温で操作できる利点もあります。全負荷時のエンジン温度も下げられるため、全負荷 状態でも、 ノッキングの可能性や燃料の混合比を下げることが可能になります。 新しい熱管理モジュールであれば、 エンジンやヒーターから、 トランスミッション、 ターボチャージャー まで、 広範なコンポーネントの温度制御が正確に行え、 効率向上が図れます。 オルタネーター、 ハイブ リッドモジュール、 およびバッテリーの温度も、 このセンサー制御のコンポーネントで制御することが 可能で、 シェフラーの熱管理モジュールを使用すれば、 加熱も冷却も効率よく行えます。 ロータリースライドバルブを用いた制御では、 エンジンおよびトランスミッションが、迅速に最適の温 度範囲に到達します。 これは、 エネルギー効率の点でも、駆動チェーン部品の寿命の点でもメリット があります。 また、 ターボチャージャーも熱管理モジュールで温度制御することが可能であり、1つ1 つ確実に制御することで、熱負荷を受けた排気ガスタービンのアフタークーリングが保証されます。 12 プレスリリース 「このコンポーネントの熱管理モジュール性能は、特にエンジンのスタート-ストップ時に適してい ます」 と、 シェフラーの役員でありエンジンシステム担当のProf. Peter Pleusは述べています。 モ ジュールの部品はすべて、 シェフラーの厳しいエネルギー効率基準に従って、摩擦係数を最適に抑え ているため、熱管理モジュールを直接エンジン制御ユニットに接続でき、 パワー消費も少ないため、 別にパワーステージを設ける必要もありません。 シェフラーの熱管理モジュールであれば、開発者は、 エンジンに近接して配置しなければならない サーモスタットの場合と違って、 コンポーネントをエンジンブロックの近くに配置しなければならな いという制約からも解放されます。標準化された、交換不可能なホースを使用しているため、組み立 て時間が短縮され、完全なシール性が確保できる利点もあり、 シェフラーの熱管理モジュールは品 質に大きく貢献します。 熱管理モジュール シェフラーの革新的な熱管理モジュールを用いれば、燃料消費およびCO2排出量が最大4%削減できます。 13 プレスリリース 熱管理モジュール 熱管理モジュールでは、 モーター、 ターボチャージャー、 トランスミッションの温度だけでなく、車内温度まで正確 に制御できます。 センサーによるロータリースライドバルブ制御で、 エンジンおよびトランスミッ ションが迅速に最適の温度範囲に到達します。 14 プレスリリース シェフラーのディファレンシャル構造革命 – ハイブリッドモジュールにスペースを確保し、 eDifferentialの鍵となる軽量ディファレンシャル 軽量ディファレンシャルにより作り出されるスペース 2011年11月30日、東京 - よりコンパクトで軽く、効率が良く、静かで高性能 – こうした特性のす べてが、 シェフラーINAブランドの革新的な新軽量ディファレンシャルの特長です。完全な新設計で、 そんなディファレンシャルが実現しました。 この省スペース型コンポーネントは、従来のディファレンシャルの設計と構造がまったく異なります。 軽量型のディファレンシャルでは、従来のディファレンシャルのようにピニオンを使用せず、 自動トラン スミッション同様、遊星ギヤセットを一平面に配列したスパーギヤを採用しました。 これには、必要なスペースと重量が大幅に減らせるという利点があり、潜在トルク容量が著しく向 上します。 「 軽量のスパーギヤ採用ディファレンシャルには無数の利点があります」 と、 シェフラー の電動Aaleドライブおよび先行開発トランスミッション製品グループ責任者を務めるDr. Tomas Smetanaは説明しています。 「ベベルギヤを採用した従来型のディファレンシャルと比べて、最大 30%重量を軽量化でき、一方で、 コンパクトなデザインにより軸方向のスペースの余裕が最大70% 拡大します。 これは、条件次第で、 ディファレンシャル1つにつき最大3kg重量を減らし、 トランスミッ ションに90mm余分のスペースができるということなのです!」 とDr. Tomas Smetanaは語って います。 したがって、軽量型ディファレンシャルは、 エンジンのトルクを上げつつ、 より大型のダブルク ラッチやトランスファーボックスのほか、電子部品や最新のハイブリッドコンポーネントを搭載でき るよう、 トランスミッションにより大きなスペースを確保しなければならないという課題を解決するの に最適です。 「軽量ディファレンシャルは省スペース設計なので、摩擦係数を最適に抑えた新しい軸受コンセプ と、 シェフ トが採用でき、燃料消費およびCO2排出量の点で、数値として削減効果が期待できます」 ラーの役員でありトランスミッションシステム担当のNorbert Indlekoferは語っています。 15 プレスリリース 軽量ディファレンシャルは、 ハイブリッドモジュール用により広いスペースを確保できるというだけで なく、 シェフラーの革新的なeDifferentialにとっても必要不可欠なエレメントです。 この部品は、電 気駆動装置に、各ホイールの駆動力を選択的に制御するオプションを組み合わせたものです。 アクティブエレクトリックディファレンシャルは、摩擦係数の異なる路面を走行する際に、動力伝達が 著しく向上する利点があります。 また、 ステアリングシステムのアシスト機能もあるので、 トルクの誘導 (左右のホイールへのトルクの分配)が可能になり、走行ダイナミクス、安全性、快適性が向上しま す。 さらに、両軸でeDifferentialを用いると、走行トルクを前後に分配できます。 これは、ESPのよう にブレーキングに介入して出力が低下してしまう代わりに、電力供給を選択的に行うことによって、 走行ダイナミクスに積極的に介入できる利点があります。 モビリティを提供するシェフラーは、 コンセ プト車ACTIVeDRIVEのソリューションで、 自動車の走行システムにこうした電気駆動のコンセプト を採り入れる方法を示したと言えます。 軽量ディファレンシャル シェフラーの革新的な軸方向キー溝付き軽量ディファ レンシャルには、 スペース、重量、パワー消費の面で大 きなメリットがあります。 16 プレスリリース 従来のベベルギヤ付きディファレン シャルでは、格段に大きなスペースが 必要。 軽量ディファレンシャル よりコンパクトで軽く、効率が良くパワフル―こうした特性のすべて が、 シェフラーINAブランドの革新的な軽量ディファレンシャルの特 長です。 これまでとはまったく違う新設計で、 そんなディファレンシャ ルが実現しました。従来のディファレンシャルのようにピニオンを使 用せず、遊星ギヤセットを一平面に配列したスパーギヤを採用して います。 これによって、 スペースと重量を大幅に減らすことができ、 ト ルク容量が著しく向上します。 省スペース軽量設計の効果 傘歯車付きディファレンシャル 軽量ディファレンシャル ユニット幅が 70% 遊星ギヤ 車軸 縮小 9kg i 6kg ディファレンシャルリングギヤ ノウハウ: コーナリング時、外輪は内輪より長い距 離を走行しなければなりません。 その結 果、 車軸上のホイールの速度に差が生じ ます。 このような状況のとき、 駆動力の分 配を行うのがディファレンシャルです。 グラフィック:www.josekdesign.de 17 プレスリリース シェフラーが高効率デュアルクラッチトランスミッションの重要部品を提供 デュアルクラッチトランスミッション – 革新の相互連携 2011年11月30日、東京 - 乾式デュアルクラッチは世界最高効率のトランスミッションを実現す るために欠かせないエレメントです。2008年に市場に登場した、 この極めて革新的なテクノロジー の利点に魅力を感じる自動車メーカーおよびその顧客の数は、大幅に増加しました。乾式クラッチ ライニングの採用により、牽引力を中断することなくシフトチェンジのできるデュアルクラッチトラン スミッションのエネルギー効率を大幅に改善できるようになりました。 いわゆる湿式のソリューショ ンでは、冷却用に回さなければならないオイルの流れが、乾式では不要になるため、効率の点でもメ リットがあります。従来のマニュアル式トランスミッションと比較すると、 このトランスミッションテクノ ロジーの超高速のギヤシフトは、燃料消費が最大6%低減できます。 このトランスミッションテクノロ ジーの最大のメリットは、効率と運転する楽しさのバランスです。 高効率トランスミッションテクノロジーの心臓である乾式デュアルクラッチは、定義で推奨されてい るより多くの部品で構成されています。 エレクトロメカニカルクラッチと合わせて、 このコンポーネン トは現在、 シェフラーのLuKブランドで何百万台と出荷されていますが、 その部品点数は500を超 え、客先の地域に応じて、 ヨーロッパや北米、 アジアで製造されて完全なユニットに組み立てられて います。 「シェフラーは現在、乾式デュアルクラッチを毎月10万台以上製造しており、顧客およびアプ リケーションの数は増え続けています」 と、 シェフラーの役員でありトランスミッションシステム担当 のNorbert Indlekoferは語っています。 とはいえ、 シェフラーがこのトランスミッションテクノロジーに貢献しているのは、 デュアルクラッチだ けではありません。 システムを完成するのは、 デュアルクラッチトランスミッションの必要要件に合わ せて特別に設計されたデュアルマスフライホイールです。 デュアルマスフライホイールはトーションダ ンパーとして機能し、 エンジンからドライブトレインに伝わるねじり振動を減衰させます。 また、 デュア ルマスフライホイールには車体騷音やギヤのガタガタ音を防ぐ働きもあります。 これにより、走行時 の快適さが格段に増し、燃費のいい走りが実現できます。 シェフラーの製品は、LuKのクラッチやダンパー部品にとどまりません。 たとえば、 シェフラーには デュアルクラッチアプリケーション用に設計したエンゲージメント・システムがありますが、 これはエ ンゲージメント・ベアリングとエンゲージメント・レバーから成り、 アプリケーションに応じて、 エレク トロハイドロリックまたはエレクトロメカニカルアクチュエータシステムと組み合わされます。 シェフ ラーのデュアルクラッチ製品群には、 クラッチや作動メカニズムを簡素化したり、 クラッチの動作を 自動化するコンポーネントを提供したりする先進の制御デバイスもあります。 18 プレスリリース さらに、 マニュアル式やオートマチックトランスミッション同様、 シェフラーには、 トランスミッション の必要要件に合わせて特別に設計された軸受ソリューションが多数あり、 デュアルクラッチトランス ミッションの採用を後押ししています。具体的には、 シェフラーのINAブランドで針状ころ軸受、 円筒 ころ軸受、 アンギュラコンタクト玉軸受、 シンクロトリングなど、FAGブランドで各種円錐ころ軸受、 玉軸受などを取り扱っています。 「結果として、 シェフラーのデュアルクラッチトランスミッション取り 扱い部品の総数は数千点に上ります。 また、部品はそれぞれ、互いの適合性が高く、顧客ごとの要望 に合わせてカスタマイズされています。完全な相互連携も、大きな勝利をもたらしてくれる高エネル ギー効率革新の一部なのです」 とNorbert Indlekoferは述べています。 ダブルクラッチトランスミッション 近年世界的に成功を収めている乾式ダブルクラッチ 19 プレスリリース ダブルクラッチトランスミッション LuKのダブルクラッチシステムには、500を超える部品が使用されています。 LuKは現在、乾式ダブルクラッチを毎月10万台以上 製造しています。 LuKでは、 「乾式」 と 「湿式」 の両ダブルクラッチ ソリューションを提供しています。 20 プレスリリース ベルトドライブとエネルギー効率のバランス改善に役立つオーバーランニングオルタネーター プーリー(OAP) 効率改善の隠れたヒーロー 2011年11月30日、東京 - オルタネータープーリーのオーバーランは、今日のエンジンの世界であ まり表に出ない優れた技術の1つです。 オルタネータープーリーのオーバーランニングは、 ジェネレー ターと接して配置されているベルトプーリーの内部機能です。 オルタネータープーリーのオーバーラ ンは、内燃エンジンのクランクシャフトで回転変動が起こった場合に、 オルタネーターからプーリー を切り離すことを目的としています。今日の内燃機関は、 タコメーターの針でドライバーが速度を確 認していた当時に比べて、はるかに高い頻度で回転変動が起こるので、オルタネータープーリーの オーバーランニングは、過小評価してはいけない機能なのです。 ジェネレーターは、慣性質量モーメントが最も大きく、補助ドライブの回転速度が最速になるコン ポーネントです。 これはつまり、回転変動によってジェネレーターにかかる加速力や減速力が、 これ らの力を伝達するベルトにも非常に大きな影響を及ぼすということを意味します。オルタネーター のプーリーをオーバーランさせると、 ベルトドライブに伝わるクランクシャフト力の比の増分のみで、 オルタネーターを駆動させる場面が多くなります。 ワンウェイクラッチ付きのオルタネータープーリー (業界用語でOAP:オーバーランニングオルタネータープーリー) の利点は明らかです。 ベルトドライ ブにかかる負荷が軽減すると、個々のコンポーネントの寿命が延び、 ジェネレーターの回転速度を上 げながらも、騒音を抑制することが可能になります。 また、走行性能が滑らかになるだけでなく、 オル タネーターのプーリーをオーバーランさせると、 燃料消費およびCO2排出量の削減にも貢献します。 たとえば、 シェフラーのコンセプト車CO2ncept-10%では、燃料消費が約1%減ったことが確認され ました。 アイドリング比が高く、何度も加速を繰り返す市内走行では特に、 オーバーランニングオルタ ネータープーリーを装備したベルトドライブは、 オーバーランニングプーリーなしのベルトドライブ より、 負荷が大幅に軽減される可能性が高くなります。 また、 オーバーランニングオルタネータープー リーを利用すると、 ベルトドライブシステムの他のコンポーネントも全体的に、 よりコスト効率の高い 設計が可能になります。 21 プレスリリース ディーゼルエンジン、 ガソリンエンジンともに、 オルタネータープーリーのオーバーランがこれだけ成 功してきた理由も、 この非常に優れた効率改善性能で説明がつきます。 このコンポーネントは確立さ れてから15年経ちますが、初期の頃は、高トルクの直接噴射ディーゼルエンジンで、回転変動がベ ルトドライブに伝わるのを防ぐための重要コンポーネントと考えられていました。 しかし、 オルタネー タープーリーのオーバーランはいまや、内燃エンジンの燃料消費を最適化するためのさまざまな対 策の1つにもなっています。 包括的なモジュラーシステムが開発され、 ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジン、乗用車、商用 車、 オートバイをはじめ、 さまざまな用途にオーバーランニングオルタネータープーリーを採用する 動きに関して、 カスタマイズされた多種多様なコンポーネントが提供されています。 そのなかには、一 部Schaeffler Audi A4 DTMで使用されている航空仕様に合わせて製造されたOAPもあります。 カタログには現在、OAP付きのベルトプーリーを400種以上掲載しており、1億4000万個を超える これらの隠れたヒーローが、過去15年の間にシェフラーの組み立てラインを出ていきました。 そし て、 このサクセスストーリーの終わりは、 まだ見えていません。 オーバーランニングオルタネータープーリー(OAP) オーバーランニングオルタネータープーリーは、 あまり表に出ない優れた技 術の1つです。 この部品は目立ちませんが、振動を軽減して、今日のエンジン のエネルギー効率を改善する効果があります。 22 プレスリリース シェフラーは現在、400種以上のオーバーランニン グオルタネータープーリーを取り揃えており、過去 15年で1億4000万個を超えるOAPの製造実績が あります。 航空機に使用できるレベルのアルミニウムを用い たオーバーランニングオルタネータープーリーは、 Schaeffler DTM Audiでも使用されています。 オーバーランニングオルタネータープーリー オーバーランニングオルタネータープーリーは、 内燃エンジンのクランクシャフトで起こる回転変 動が、 ジェネレーターに伝わらないようにすることを目的としています。 ジェネレーターは、 慣性質 量モーメントが最も大きく、 補助ドライブの回転速度が最速になるコンポーネントであるため、 回 転変動が伝わらないようにすることが重要になってきます。 これはつまり、 クランクシャフトで起 こった回転変動の比の増分のみで、 ジェネレーターを作動させられることを意味します。 オーバーランニングオルタネーター オーバーランニングオルタネー タープーリー付きの場合 プーリーなしの場合 ベルトドライブ測定 スピードの変化がベルトドライブ に大きな力となって伝わる i ノウハウ: シェフラーが開発したオー バーランニングオルタネー タープーリーは、 自転車の惰 性走行のように機能します。 オーバーランニングオルタネー タープーリーのおかげで、ベルト にかかる負荷が大幅に軽減 利点: ・ベルトドライブにかかる負荷が軽減 ・燃料消費が抑えられる ・全部品の寿命が延びる ・騒音が抑制される ・アイドリング時のジェネレータースピードが向上する ・滑らかな走行が実現する オーバーランニング オルタネータープーリー Vリブドベルト グラフィック:www.josekdesign.de ベルトドライブ測定 ベルト力 オーバーランニングオルタネー タープーリー付き補助ドライブ ベルト力 剛性の高いベルトプーリー付き補 助ドライブ 23 プレスリリース エンジン構造の最適化に大きな可能性を提供するころがり軸受サポート 摩擦の抑制、効率設計、 およびスタート-ストップシステムの最適化の鍵を握る ころがり軸受 2011年11月30日、東京 - モビリティ業界のサプライヤであり、 ころがり軸受のスペシャリストで あるシェフラーは、 ころがり軸受サポート搭載型軽量バランスシャフトを採用したエンジンの設計に 関して、優れたころがり軸受ソリューションを提供しているサプライヤーでもあります。 シェフラーの ころがり軸受サポートは摩擦特性が小さく、 これまで使用されていたすべり軸受と比較して、 エネル ギー効率が著しく改善します。 ころがり軸受サポート搭載型軽量バランスシャフトを採用すると、 た とえば、現在量産されている4気筒ディーゼルエンジンの場合、内部で消費されるエネルギーが最 大1.5kW(2.0馬力)低減されます。 ころがり軸受採用のサポートであれば、油冷の必要性も軽減さ れ、 これまで必要不可欠だった圧力給油も不要になります。 こうした特長を備え、 しかも緊急走行性 能が非常に優れていることから、 ころがり軸受サポート搭載型軽量バランスシャフトは特に、 スター ト-ストップシステムを備えたエンジンに適しています。 また、 ころがり軸受サポートは重量を最適に 配分した新しいバランスシャフトの設計を可能にし、従来品に比べて約3分の1の軽量化が実現しま す。 つまり、 エンジンに搭載した2本のバランスシャフト (設計によりクランクシャフトの2倍の速度で の動作が可能) の効果だけで、1kgを超えるエンジンの軽量化ができます。 このようなフィリグリー設 計を採用すれば、 シャフトの回転慣性が最小限に抑えられるので、結果的に駆動に必要な力の低減 にも役立ちます。 言い換えると、 ころがり軸受サポート搭載型軽量バランスシャフトは、燃料消費とCO2排出量の削減 に貢献し、同時に走行時の快適性も向上させるということです。 エンジンのダウンサイジングとダウ ンスピーディングという時流にも合致していることから、人気はますます高まっています。 例:ターボチャージャー ターボチャージャーは、高性能ガソリンエンジンの小型化、 および高トルクディーゼルエンジンに必 要な重要コンポーネントです。 この用途でころがり軸受ソリューションが果たす役割は、極めて重大 と言えるでしょう。具体的に言うと、 ころがり軸受サポートには、 トルクとレスポンスを向上させて、燃 料消費とCO2排出量を削減する働きがあります。 24 プレスリリース ころがり軸受サポートを採用したターボチャージャーでは、 すべり軸受サポートを採用したコンポー ネントと比べて摩擦抵抗を大幅に減らせるので、低負荷から部分負荷の状況下で、 ベアリングシャフ トの速度を高速化することができます。 その結果、 負荷が増大した場合に、 ターボチャージャーの加 速性能を大幅に向上させられ、 ターボチャージャーが高速化することによって、 ターボチャージャー の応答性も改善し、 いわゆる 「ターボラグ」 の減少につながります。新鮮な空気の供給も最適化され て、CO2排出量を大幅に削減できる効果があり、初期状態のエミッションは、低負荷から部分負荷の 状況下で、 すべり軸受サポートを採用した同等性能のターボチャージャー搭載エンジンと比較して、 2倍削減できます。 この構造最適化による燃料消費およびCO2排出量は、最大4%削減できる可能性 がNEDC*で確認されています。 ころがり軸受サポート搭載のターボチャージャーは現在、 モータースポーツをはじめ路上を走行す る乗用車やトラックに採用されています。 こうした状況に対してシェフラーは、広範なころがり軸受搭 載ターボチャージャーソリューションを取り揃えており、 シャフト径6~24mmまで、多種多様なソ リューションをカスタムメイドでご用意して、 カートリッジ形式に完全に組み立てて提供しています。 製品のカートリッジデザインは、熱負荷の高い状況で使用され、高い精度を誇ります。 これは、 クオリ ティの面でも、騒音の低減の面でも利益となるものです。 シェフラーのエンジン用ころがり軸受・バラ ンスシャフト製品グループ責任者であるDr. Peter Solfrankは、次のように述べています。 「ころがり 軸受サポートによって最適化されたターボチャージャーは、 ダウンサイジングの目的で使用した場 合、驚くほどの強度を示し、 ころがり軸受サポートを採用しなかった場合、 ターボチャージャーを2台 組み合わせなければできなかった仕事が、1台で完了できて、優れた即時応答性と最高レベルのス ループットを実現します」 例:カムシャフト 今日の内燃エンジンの要求事項のなかに、 スタート-ストップシステムに適した設計にしなければ ならない、 というものがあります。 ころがり軸受サポートの大きなメリットの1つは、複合的な摩擦を 抑える性質です。 したがって、 タイミングドライブのカムシャフトとギヤも、 エンジンに採用するころが り軸受の新たなアプリケーションの1つに挙げられます。摩擦抵抗の抑制、 ラジアル荷重および傾斜 モーメントの増分を打ち消せる性能、潤滑要求の低減、 ならびに軸方向のガイド機能は、 ころがり軸 受ソリューションの優れた利点です。 *NEDC = New European Driving Cycle(新欧州ドライビングサイクル) 25 プレスリリース 軽量バランスシャフト シェフラーのころがり軸受サポート搭載型軽量バランスシャフトは、PACE賞およびスティール・イノベーション賞 を受賞しています。 ころがり軸受サポートを利用すると摩擦が低く抑えら れるので、重量を最適化した新しいバランスシャフト の設計が可能になります。 26 プレスリリース シェフラー、電動モビリティの専門知識をeMobilityシステム部門に集約して雇用を創出 電動モビリティに関して全体的アプローチを追求 2011年11月30日、東京 - シェフラーは、 eMobilityシステム部門において、 電動モビリティ関連の 多数の活動を連携させています。 シェフラーが追求しているのは、 オートモーティブおよびインダス トリアル両部門の専門知識を統合した全体的アプローチです。 「電動モビリティは、息の長い興味を 日々かき立て続けています。 開発パートナー兼サプライヤとして、 私たちはこの関心の高まりに応えな ければなりません」 と、 シェフラーのトランスミッションシステムおよびエレクトリックドライブ開発部 長を務めるRolf Najorkは話しています。 こうした状況を受けてシェフラーは、 多数の個々の能力を集 め、 システムレベルで市場を開拓することを目的として、 eMobilityシステム部門を新設しました。 シェフラー役員で最高技術責任者のProf. Peter Gutzmerは、次のように述べています。 「電動モ ビリティの開発においては、 サプライヤが積極的な役割を果たします。革新的な未来指向型の製品 で、彼らは、進歩と確実な未来づくりに大きく貢献しています。 これには必ず、多大な投資が伴うもの です。私たちは、eMobilityシステム部門の新設によって、 この重要な分野全体を確実にカバーでき る構造を、国際レベルで作り上げていくことを目指しています」 eMobilityシステム部門は、 まず300人の従業員を雇用します。ヘルツォーゲンアウラッハ、 ブール、 およびズールにあるシェフラーの施設の開発部門は、順次拡大していきます。 また、 中国および北米 にあるシェフラーの開発拠点では、電動モビリティ関連の活動を拡張していく予定です。 シェフラー は、 自然科学、産業エンジニアリングなど、理工系の有資格エンジニアを求めています。 「シェフラーは、国際的な環境やテクノロジーの最先端を行く重要な市場分野でキャリアをスタート させ、伸ばしていく、 またとない機会を提供します。私たちの製品は、電動ドライブトレインの重要コ ンポーネントおよびハイブリッド車や電気自動車の駆動装置用ソリューションを、隅から隅まで幅 広く網羅しています。 メカトロニクスが果たす役割はますます拡大しています。 シェフラーの革新は、 オートモーティブおよびインダストリアルの両分野で活かされています」 とRolf Najorkは述べてい ます。 27 プレスリリース シェフラーの製品には、電動モビリティ関連のソリューションがすでに多数含まれており、 いわゆる ペデレック (Pedelec) 用のセンサーボトムブラケットやスタート-ストップソリューションから、 ハイ ブリッドクラッチ、電気駆動装置まで広範囲にわたります。 シェフラーは、 たとえば「アイディアをすべ て盛り込んだ車」 である 「Schaeffler Hybrid」 に見られるハイブリッドソリューション、 ホイールハブ 駆動のeWheel Drive、 コンセプト車ACTIVeDRIVEに採用されているeDifferentialなどで、 その 名を響かせてきました。 さらにシェフラーでは、再生可能エネルギー市場に向けた特殊軸受ソリュー ションも取り扱っています。 電動モビリティ ACTIVeDRIVEでは、強力な走行ダイナミクスを備えた電気自動車の概念研究を示しています。 28 プレスリリース ACTIVeDRIVEの心臓部はeDifferentialです。 これはアクティブエレクトリックディファレンシャルで、車両に駆動 力を提供するとともに、各ホイールへの駆動力分配を可能にするものです。 このeDifferentialには、 ステアリングシステムのアシスト機能もあるた め、走行ダイナミクスが向上し、安全性ならびに快適性が高まります。 29 プレスリリース 電動モビリティ Schaeffler Hybridでは、革新的なホイールハブモーターeWheel Driveを提示しています。 これはまったく新し い車両アーキテクチャーの開発を可能にするものです。 シリアルハイブリッド Schaeffler Hybridは、電動モビリティ分野の 「アイディアをすべて盛り込んだ車」 です。 このモ ビリティ開発ラボでは、 さまざまなドライブコンセプトの実験ができます。 たとえば、 このハイブ リッド構成では、 すべて電気駆動させることが可能で、 したがって、純粋な電気自動車に非常に よく似た車両が試せます。 シリアルハイブリッドの構成では、 バッテリーから動力の供給を受け ます。内燃エンジンは、 ホイールと機械的につながっておらず、単純にバッテリー用の出力発生 装置として機能します。 eWheel Drive ステーター ブレーキ ローター ノウハウ:レンジエクステンダーとは? 電気駆動モード 0∼60 km/h バッテリー 30 60 km/h以上 シリアルハイブリッド:構成図 内燃エンジン 内燃エンジン: エンジンは発電機との組み合わせ で、電流供給のためだけに用いる。 発電機 Schaeffler Hybrid 併用モード ホイール ベアリング モーター 発電機:内燃エンジンにより作動 し、電動モーターに送る電流を発生 させる。 バッテリーに電気のみの駆動時の エネルギーを蓄える。 電動モーターは走行中、 モーターと しての機能を果たすが、 ブレーキン グ時には発電機として機能し、消費 電力を回復させることができる (レ キュペレーション) 。 グラフィック:www.josekdesign.de eWheel Drive i 航続距離を延ばすためにハイブリッド車に取り付けられてい るエンジンのことを、 レンジエクステンダーと呼びます。内燃 エンジンは通常、 モーターを回転させるための電気を発生さ せる装置として用います。 プレスリリース シェフラーの電動モビリティ用部品には、 センサー付きのボトムブラケット軸受もあります。 パラレルハイブリッド Schaeffler Hybridは、 電動モビリティ分野の 「アイディアをすべて盛り込んだ車」 です。 このモビ リティ開発ラボでは、 さまざまなドライブコンセプトの実験ができます。 パラレルハイブリッドのモ ードでは、 電気駆動を従来の内燃エンジンと組み合わせて用います。 これはつまり、 電気駆動系 ユニットもエンジン系ユニットも寸法が小さく、消費エネルギーも低くて費用効率が高いことを 意味します。 パラレルハイブリッドであれば、 電気駆動だけで走行することもできますし、 マニュア ルで四輪駆動にすることも可能です。 また、 電動モーターの電力を断続的に接続して、 一時的に ブースターのように用い、 加速性能を向上させることもできます。 eWheel Drive eWheel Drive ステーター ブレーキ ローター バッテリー i ノウハウ:マイクロハイブリッドとは? マイクロハイブリッドとは、スター ト−ストップ機能を備えた車両の ことで、 ハイブリッド化への第一歩 です。従来のスターターと発電機 の組み合わせに代えて、小さな電 動モーター (スタータージェネレー ター)を搭載しています。 レキュペ レーション(ブレーキ作動中の充 ホイール 電) もまた、 このコンセプトの一部 ベアリング です。 パラレルハイブリッド:構成図 内燃エンジン 内 燃エンジンの補 助に電 動モー ターを使用 (マイルドハイブリッドで は、 その程度は低い)。 Schaeffler Hybrid モーター パラレルハイブリッドの場合、内燃 エンジンは、 従来のガソリン車同様、 「最大の」駆動力供給源として機能 する。 トランスミッションで、 内燃エンジン および電動モーターからの駆動力 の分配を制御してホイールに伝達 する。 グラフィック:www.josekdesign.de バッテリーは、電動モーター用の電 力蓄積に用いる。 31 プレスリリース シェフラー・オートモーティブ 燃費の向上、CO2排出量の削減、安全性と快適な走行性の改善に貢献 2011年11月30日、東京 - シェフラーは、世界中のオートモーティブ業界で広く知られたサプラ イヤです。 シェフラーのオートモーティブ部門の売上は、 シェフラー全体の売上の約60%を占め、広 範な革新的製品およびコンポーネントにより、業界でその評判を確立しています。製品レンジは幅広 く、 ホイールベアリングからシャーシ、 ステアリングおよびトランスミッション部品ならびに開発、 エン ジン部品、 バルブコントロールシステムまで広範囲に取り扱っています。 シェフラーの革新は、今日の 自動車が未来に向けて課題を克服するのを支援するものです。 シェフラーは、 エネルギー効率の向 上、 ならびにその結果としての燃料消費およびCO 2排出量の削減を中心として、今日の自動車製造 業界の発展に多大な貢献をしています。 シェフラーの貢献は、燃料消費およびCO2排出量の削減にとどまりません。 シェフラーの革新は、安 全性や走る楽しみの向上の点でも重要な役割を果たしています。 とりわけ、 シャーシ、 ステアリング、 およびトランスミッション部品の貢献度は高く、革新的な精神と優れた製造技術により、 シェフラー は自動車産業界で重要な役割を担っています。 信頼できるエンジニアリングパートナーとしてシェフラーは、優れた革新能力、 お客様との密接な関 係、 そして世界中で供給できるという利点を大切にしながら、 お客様に説得力のあるご提案をさせて いただいています。常に最高の品質を模索し、個々のご要望への迅速な対応を心がけるシェフラー の姿勢が、 お客様に高く評価されています。 有名な自動車メーカーとの密接な連携は、 シェフラーが昔から行ってきた伝統です。 これがさらなる 革新へとつながり、多くの自動車メーカーが、 それを利用して競争上の優位性を獲得しています。 UniAirシステム、 カムシャフト位相可変システム、 ベルトドライブシステムおよびオーバーランニング オルタネータープーリー、 フェイススプライン付き軽量ディファレンシャル、 デュアルマスフライホイー ルおよび軽量バランスシャフト、CVT用の基本コンポーネント、 ポルシェのデュアルクラッチトランス ミッションならびにダイレクトシフトトランスミッション、 ツインタンデム軸受、 フェイススプライン付 きホイールベアリングなど、多種多様なノウハウに基づいたシェフラーの製品レンジは無限に広がり ます。 シェフラーのさまざまなブランド (LuK、INA、FAG) の部品やシステムは、 ヨーロッパ、 アジア、南米、 北米を問わず、 ほぼすべての自動車メーカーの車に採用されています。平均すると、世界中どの車に も、約60のシェフラー部品が使われています。 32 プレスリリース シェフラー社 シェフラーは、本社をドイツのヘルツォーゲンアウラッハ に構え、世界180以上の拠点を展開しています。 33 プレスリリース シェフラー社 34 プレスリリース 35 Contacts シェフラージャパン株式会社 〒 221-0031 横浜市神奈川区新浦島町一丁目 1 番地 32 ニューステージ横浜 広報 マネージャー 岩瀬 富美子 Tel.: 045-274-8250 E-Mail:[email protected] Jörg Walz Schaeffler AG Head of Communication Schaeffler Group Automotive Industriestraße 1-3 91074 Herzogenaurach Germany Tel.: Fax: +49 9132 / 82-7557 +49 9132 / 82-3584 E-Mail:[email protected] Photos available 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