抵 抗 加 熱 アーク・プラズマ加熱 誘導加熱 電磁波加熱 遠赤外加熱 ヒートポンプ 電 化 厨 房 これからの時代 ものづくりに電気 自動車部品製造 株式会社デンソー 池田工場 さま 省エネ型アルミろう付け炉 CO2排出量とコスト削減実現のため、 「省エネ型アルミろう付炉」の開発に成功 株式会社デンソーでは従来より環境調和と社会との共生をめざした企 ■ 設備概要 業活動を行うなかで、CO 2 排出量削減に向け「エネルギーロスゼロの 省エネ型アルミろう付炉×1台 パーフェクトエネルギー工場(PEF)づくり」を展開。ライン新設に際し、 熱の伝わりから見直しを行い、伝導と輻射加熱のみで実現した「コンパ クトでオール電化」の「省エネ型アルミろう付け炉」の開発に成功した。 ■従来炉:電気+ガスハイブリッド炉 窒素雰囲気 導入の決め手 M 製品 M 製品コスト低減とCO 2 排出量削減のため新型炉を開発 客先からの要望である製品コストの低減と、全社的な命題となっていた メッシュベルト CO 2 排出量の削減を両立させるためには、オール電化による省エネ新 予熱ゾーン 循環ファン M 型炉が必要であると判断し、開発に着手した。 加熱ゾーン N 2ガス供給ヒータ CO 2 削減 ガスバーナ ■CO 2 排出量 従来炉に対し、CO 2 排出量は48%削減 (57t-c/年)となった。 省エネ 従来炉に対し、総熱量の60%にあたる 約13万kcal/hを削減できた。 100% 48%削減 52% 従来炉 従来炉に対し、65%のコストダウンを 達成した。 生産量アップ 40% 600C 600C 700C 650C 600C 新型炉 100% 下ヒータ 寸法検査 漏れ検 査 部品組付 池田工場の主力製品であるラジエータの材質は、90年代中盤 ろう 付 新型炉 脱脂乾燥 35% 従来炉 下センサ ■ アルミ丸形オイルクーラ製造工程 フラックス塗 布 65%削減 上センサ メッシュベルト (伝導加熱) グラファイトマッフル ■エネルギーコスト 組立 生産量が月に5万台だった従来炉に対し、 新型炉は10万台と倍増した。 個別に加熱 ▼ 製品 (幅射加熱) 650C 60%削減 従来炉 グラファイトマッフル グラファイト 循環ファンによる対流加熱方式から、伝導加熱と輻射熱の複合加熱になったことで ファンレスとなり、炉自体もコンパクト化された。 上ヒータ 新型炉 コスト削減 電気ヒータ ■新型炉:省エネ型アルミろう付炉 ■一次エネルギー使用量 100% 断熱材 N2ガス供給口 製品 製品 メリット 冷却ゾーン に銅からアルミへと切り替わり、構成部品の接合方法もはんだ 付けからろう付けに変わったのですが、それに伴いCO 2 排出 量が急増しました。そこで、CO 2とコスト削減をめざし、2001 Company Profile 年に電気ガス併用のハイブリッド炉を、2005年に今回の「オー ル電化による省エネ新型炉」を開発しました。 企 業 名 新型炉では省エネとコストダウンを同時に達成しており、加え 熱製造企画部 構造改革推進室 熱工機部 第2設備技術室 主任部員 布施 正史 氏 株式会社デンソー 池田工場 て構造の簡素化で設備面積が1/2とコンパクトになったほか、 所 在 地 ガスバーナのすす詰まりがなくなりメンテナンスも容易になり 愛知県刈谷市池田町5-1 電話番号 0566−26−0740 ました。また、今回の設備開発では製品開発とも連携すること http://www.denso.co.jp/ja/ で「治具レス化」を実現、熱効率の改善につながりました。 オール電化設備は付帯設備の燃料配管や空気配管が不要の ため、さらにシンプル&コンパクトにできる可能性があり、今 後もグループ全体で連携しつつ、継続的に検討していきたい と思っています。 一般社団法人 日本エレクトロヒートセンター 【取材:2010年4月】 世界の主要な自動車メーカーすべてに製品を提供しているトップレ ベルの自動車部品サプライヤーである株式会社デンソー。 池田工場は1965年に操業を開始、現在は主に中部・関西地方向け にラジエータ、オイルクーラ、インタークーラなど、エンジン周りの 熱交換器を生産している。 〒103-0011 東京都中央区日本橋大伝馬町13-7 日本橋大富ビル6F TEL.03−5642−1733 FAX.03−5642−1734 出 典:これからの時代 ものづくりに電気 Vol.2/2010年5月発行
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