プレスリリース - 東京国立博物館

2005 年 1 月
プレスリリース
特別展「踊るサテュロス」
1965 年、ツタンカーメン。
1974 年、モナリザ。
そして、2005 年、門外不出の世界の至宝、サテュロスがやってくる―
2000 年を超える海底の眠りから奇跡の発見
ギリシャ古典彫像の大傑作、《踊るサテュロス》
日本初公開!!
2005 年 2 月 19 日(土)〜3 月 13 日(日)、東京国立博物館で特別展示
<イタリア・シチリアの海から美術館へ>
1998 年 3 月 5 日―。フランチェスコ・アドラーニャが舵をとる漁船が、最大の収穫と目される 獲
物 を積んで入港しました。その 獲物 とは、地中海の真中、パンテレリーア島と南シチリアのボン
岬の間、水深 480m の海底で底引網にかかった《踊るサテュロス》でした。海から引き上げられた
時、この青銅のブロンズ像は劣化し、古錆が大量に付着していました。また両腕と支えとなる右足
は失われていたものの、その躍動感あふれる姿は、この作品が偉大な芸術家の手になるものであ
ることを物語っていました。
「サテュロス」とは、ギリシャ・ローマ神話で葡萄酒と享楽の神デュオニソス(バッカス)の供をする
森の精です。葡萄酒に酔い有頂天になって踊る姿が生き生きと表されています。古代ローマ彫刻
のレリーフなどに見られるサテュロス像と同様、おそらくこの像も豹の毛皮をかけ、左手には宴に供
された器を、右手には松笠を載せた杖を持っていたのでしょう。
《踊るサテュロス》は、像の出来栄えや様式などから、紀元前 2 世紀から紀元前 1 世紀ごろに制
作されたと考えられています。数年間にわたる修復と調査を経て、《踊るサテュロス》は、現在、シ
チリア州立マザラ・デル・ヴァッロ サテュロス博物館に収蔵・展示されています。
©Marco Delogu
<2005 年 2 月、日本へ>
この《踊るサテュロス》が、ついに日本にやってきます。
愛・地球博(愛知万博)イタリア・パビリオンでの公開に先
立ち、東京では 2005 年 2 月 19 日(土)から 3 月 13 日
(日)まで、東京国立博物館(上野公園)で公開します。会
場は明治末期の洋風建築を代表する建物として重要文
化財に指定されている表慶館で、《踊るサテュロス》一体
のみを展示します。1965 年《ツタンカーメン》、1974 年、
《モナリザ》、記憶に新しいところでは 1999 年ドラクロワの
《民衆を導く自由の女神》など、東京国立博物館の歴史に
のこる海外からの出品作品と同様、この作品が日本で公開されるのはこれが最初で最後の機会に
なることでしょう。
海底から奇跡的に引き上げられた《踊るサテュロス》。2000 年を超える悠久の昔に思いをはせ、
今ここで巡り会うロマンを感じてください。
【 特別展《踊るサテュロス》に関する概要 】
開催期間 : 2005 年 2 月 19 日(土)〜3 月 13 日(日)
開館時間 : 午前 9 時 30 分〜午後 5 時(ただし、入館は閉館 30 分前まで) ※会期中無休
会 場
: 東京国立博物館 表慶館
〒110-8712 東京都台東区上野公園 13-9
一般の方のお問い合わせ : 読売新聞東京本社文化事業部 TEL 03-5159-5874
観覧料金 : 一般 800 円(前売 700 円、20 名以上の団体 650 円)
学生 600 円(前売 500 円、20 名以上の団体 450 円)
※中学生以下及び障害者とその介護者 1 名は無料
主 催
: 東京国立博物館、読売新聞社、愛知万博イタリア政府総代表
特別後援 : イタリア大使館
後 援
: 外務省
協 力
: シチリア州政府
☆≪踊るサテュロス≫は東京国立博物館・表慶館での特別公開後、愛・地球博(愛知万博/
2005 年 3 月 25 日〜9 月 25 日)のイタリア・パビリオンで展示されます。
この件に関するお問い合わせや写真がご入用な方は下記までご連絡ください
広報代行:共同 PR 株式会社 担当:三井
〒104-8158 東京都中央区銀座 7-2-22 同和ビル 7F
TEL 03-3571-5171 / FAX 03-3574-1005
©Marco Delogu
【 関連イベントに関するご案内 】
Ⅰ特別展「踊るサテュロス」開催記念特別講演会
青柳正規氏(東京大学教授)らが引き上げ時の様子や、歴史的なバックグラウンドなど学術的観
点から《踊るサテュロス》の文化財としての価値を分かりやすく紹介します。
1.「踊るサテュロス像について」
講師 : 青柳正規氏(東京大学教授)
日時 : 2005 年 2 月 19 日(土) 13:30〜15:00(13:00 開場)
場所 : 平成館大講堂
聴講無料(ただし、当日の入館料が必要)
定員380人
<申込方法>
官製往復はがきの「往信用裏面」に郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・電話番号・年齢を、「返信用
表面」に郵便番号・住所・氏名を明記のうえ、下記までお申し込みください。*1 枚のはがきで、1 人
のみ申込可能。*応募多数の場合は、抽選のうえ聴講券を送ります。
締切:1 月 28 日(当日消印有効)
宛先:〒104-8325 東京都中央区京橋 2-9-2
読売新聞東京本社文化事業部「サテュロス講演会」係 TEL 03-5159-5874
2.「謎にみちたブロンズのサテュロス〜修復の過程」
講師 :ジュゼッペ・ジーニ氏(トラパニ文化財環境監督局局長)
ロベルト・ペトリアッジ氏(イタリア中央修復研究所修復部部長)
パオラ・ドナーティ氏(イタリア中央修復研究所修復家)
ジョルジョ・アッカルド氏(イタリア中央修復研究所研究員)
日時:2005 年 2 月 19 日(土)16:00〜17:30(15:45 開場)
場所:平成館大講堂
聴講無料(ただし、当日の入館料が必要)
定員380人
<申込方法>
官製往復はがきの「往信用裏面」に郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・電話番号・年齢を、「返信用
表面」に郵便番号・住所・氏名を明記のうえ、下記までお申し込みください。*1 枚のはがきで、1 人
のみ申込可能。*応募多数の場合は、抽選のうえ聴講券を送ります。
締切:2 月 9 日(当日消印有効)
宛先:〒104-8325 東京都中央区京橋 2-9-2
読売新聞東京本社文化事業部「サテュロス・修復の過程」係 TEL 03-5159-5874
Ⅱ.特別展「踊るサテュロス」開催記念特別講座
料理研究科の藤野真紀子氏、歌舞伎役者の坂東三津五郎氏、女流俳人の黛まどか氏、ソムリ
エの田崎真也氏、ショコラティエの辻口博啓氏をゲストに迎え、《踊るサテュロス》とイタリア文化に
ついて多角的に語る特別講座を開催します。
1.スペシャル・サロン 『私が出会ったシチリアのお菓子』
藤野真紀子氏(料理研究家)が長く滞在したことのあるシチリアのスウィーツを通して、シチリア
の風土、歴史、文化、そして「踊るサテュロス」への想いを語ります。
出演者 : 藤野真紀子氏(料理研究家)
日 時 : 2005 年 2 月 21 日(月)13:30〜15:00
場 所 : 平成館大講堂
参加料 : 3,000 円(展覧会観覧料含む)
定 員 : 300 人
2.スペシャル・サロン 『サテュロスに見る恋と踊りとうた』
歌舞伎役者で坂東流家元の十代目坂東三津五郎氏と女流俳人の黛まどか氏が、《踊るサテュ
ロス》を切り口に、踊る喜び、楽曲、詩の世界について語り合い、邦楽の魅力の紹介を交えながら、
踊りの本質に迫ります。
日本の伝統文学、芸能の継承者でもある二人が、独自の視点から サテュロス について語るト
ークショーです。
出演者 : 坂東三津五郎氏(歌舞伎役者)、黛まどか氏(俳人)
日 時 : 2005 年 2 月 26 日(土)18:00〜19:30
場 所 : 平成館大講堂
参加料 : 3,000 円(展覧会観覧料含む)
定 員 : 300 人
3.プレミアム・サロン 『ワインとショコラと 男の美学 』
サテュロスは酒の神バッカスの従者です。これに関連して、世界的にも有名なソムリエの田崎真
也氏がマルサラなど、シチリアのワインをはじめとしたイタリアワインを語り、一方で今話題のショコ
ラティエ・辻口博啓氏が サテュロス のイメージを膨らませて作り出したオリジナル限定ショコラ、
サテュロス・ダンディズム について語ります。
出演者 : 田崎真也氏(ソムリエ)、辻口博啓氏(ショコラティエ)
日 時 : 2005 年 2 月 27 日(日)14:30〜16:00
場 所 : 平成館大講堂
参加料 : 3,000 円(展覧会観覧料含む)
定 員 : 300 人
★☆ 辻口博啓氏プロデュース、限定チョコレート販売 ★☆
パティシエとして活躍する辻口博啓氏が、《踊るサテュロス》特別展示を記念し、 2005 年 のバ
レンタインデーチョコレートとして、サテュロスをイメージした限定チョコレート『サテュロス・ダンディ
ズム』を創りました。展覧会場内の特設ショップ「LE CHOCOLAT DE H TOKYO NATIONAL
MUSEUM」にて販売いたします。
商品名 : プレミアム・ショコラ「サテュロス・ダンディズム SATYR DANDISM」
価 格 : 1,050 円
販売数 : 1 日限定 200 個
<特別講座参加に関する申し込み先>
チケットぴあ TEL 0570-02-9999
P コード:
『私が出会ったシチリアのお菓子』 603-794
『サテュロスに見る恋と踊りとうた』 603-795
『ワインとショコラと 男の美学 』
603-796
※定員になり次第、販売終了
お問い合わせ先 : 読売新聞東京本社文化事業部「サテュロス係」 TEL 03-5159-5874