35 2036.35 35歳の一人息子。公務員で無遅刻無欠勤の記録を更新中。机の上は常に整頓さ… 日本経済新聞「春秋」2013.7.15. (傍線:吉田祐起引用) 35歳の一人息子。公務員で無遅刻無欠勤の記録を更新中。机の上は常に整頓され、仕事は ノーミス。昼食は自宅で母親の手料理。酒は飲まずたばこは吸わない。そして彼女いない歴35 年。まじめで家庭的といえば聞こえはいいが、身を固める気があるようには見えない。 ▼こんな男の日常で始まる映画「箱入り息子の恋」では、親の代理見合いが物語を起動する。 草食系のきわみのようなわが子に業を煮やした両親が、その写真や身上書を手に縁談を求め て出かけるのだ。これを機に主人公は生まれて初めての恋に落ちる。草食系を脱するどころ か、暴走するような勢いで恋を追うことになる。 ▼代理見合いと呼ばれる仕組みが世に出たのは10年以上も前のこと。初めて耳にしたときは 違和感も覚えたが、映画をみてどこか懐かしいような気分になった。本人たちが知り合うより前 に、まず親たちが知り合う。敗戦より前の日本なら、さほど珍しくなかったらしい。親の一存で連 れ合いが決まることさえあったという。 ▼もちろん、戦前と違って今では、本人たちがその気にならなければ最終的にまとまらない。こ れは戦後日本の健全なところだろう。それでも親が子を思う気持ちは昔と大して変わっていない のではないか。代理見合いが広がってきたことに、そう感じる。暑い夏は恋の季節。代理見合い でも何でも、出会いは多い方がいい。 ヨシダコメント: ヨシダの時代が日本固有の「お見合い結婚」の終盤時代だったと思います。歴史は繰り返すで しょうか、お見合い結婚が一歩進んで「親の代理見合い」とは愉快ですね。若い者同士が誰か の紹介で出会って交際を始める前に、親同士が前もって代理の見合いをして確かめ合うのもイ イでしょう。もっとも、昔のお見合い結婚とて、最初は親同士からスタートしたのではありますが。 エッ!?ヨシダの場合は?ハイ、お見合いではありませんでした。熱烈な6年間の恋愛を経て のことで、3児をもうけました。でも、離婚しました。ま、それはどうでもイイのですが、ヨシダの両 親の結婚に話を転じます。典型的なお見合い結婚。母から聴かされて大笑いの実話。仲人さん の弁によると、父は一滴もお酒は飲まない飲めない・・・という触れ込みだったとか。ところが、実 際は酒豪。でも、一度も乱れることのなかった良き飲酒家でした。 恋愛結婚は熱烈な愛の結果。お見合いは共同生活の中から愛を育んでいくスタイル。想像でき ることは、前者は「熱が冷める」危険性を秘め、後者は熱が育まれていく可能性をもつとは言え るでしょう。歴史は繰り返すが、結婚に至るプロセスでも期待される感じではあります。 グーグルしてこの映画を鑑賞した気分になりました。こんな編集をしなかったら、ア、そ~!って 調子で見逃したことでしょう・・・。 No.1(1-300) No.2(301-400) No.3(401-500) No.4(501-700) No.8(1101-1300) No.9(1301-1500) No.10(1501-1700) No.5(701-900) No.7(996-1100) No.11(1701-1900) No.12(1901-2000)
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