第2章 都市計画のあらまし

第2章
都市計画のあらまし
都市計画の内容
区域区分(線引き)について
地域地区について
各務原市で行われた市街地整備の種類
街路(都市計画道路)・道路について
道路の種類と整備方法
公園・緑地等
市街化調整区域における法的に認められた開発
各務原市の都市計画一覧表
第 2 章
都市計画のあらまし
都市計画の内容
都市計画法上、都市計画として定めることができる内容は次の11種類である。
(※印:平成21年4月において本市での指定がない事項)
①都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(整・開・保)
都市計画区域ごとにその都市計画の目標等の基本方針を示すもので、一般的に都
市計画区域マスタープランとよばれる。
②区域区分
計画的な市街地形成のため、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に区分
することである。
※③都市再開発方針等
整・開・保にもとづく、都市再開発の方針、住宅市街地の開発整備の方針、拠点業務
市街地の開発整備の方針、防災再開発の方針をいう。
④地域地区
都市計画区域内の土地をその利用目的によって区分し、建築物などについての必要
な制限を課すことにより、土地の合理的な利用を図るものである。
※⑤促進区域
市街地開発事業のうち、その施行区域の位置等によっては早急な事業化が要請さ
れるものがある。このような施行区域に促進区域を定めることにより事業化を促す。一
定期間内に事業化すべきことを関係者に義務づけ、それができない場合には、関係者
に代わって市町村等が施行者となり事業化を進める。
※⑥遊休土地転換利用促進地区
市街化区域内にある一定規模以上の遊休土地に対して市街地としての転換利用を
促すための地区である。
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※⑦被災市街地復興推進地域
大規模な火災、震災等が発生した場合、2年以内に限って建築等の行為を制限する
一方、土地区画整理事業等を施行するための地域である。
⑧都市施設
都市計画区域内において、都市計画として定めることのできる施設であり、都市計画
法第11条によりその施設が列挙されている。(道路、公園等)
⑨市街地開発事業
都市計画区域内において、市街地の一定の区域を総合的に整備、開発する事業を都
市計画として定め、都市計画事業として実施するものである。
※⑩市街地開発事業等予定区域
市街地開発事業の施行予定区域内における土地の売買に対して一定の規制を行い、
将来の事業の遂行の便に資するものである。
⑪地区計画等
比較的小規模の地区を対象に、建築物の建築形態、公共施設の配置等からみて一
体としてそれぞれの区域の特性にふさわしい態様を備えた良好な環境の街区を整備し、
保全するため定められる計画である。
区域区分(線引き)について
区域区分
昭和43年に制定された都市計画法において、もっとも基本となる制度である。その
目的は、都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図ること
である。そのため都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に区分(線引き)する。
市街化区域と市街化調整区域
市街化区域は、「すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先
的かつ計画的に市街化を図るべき区域」である。
市街化調整区域は、「市街化を抑制すべき区域」であり、開発行為、建築行為等、市
街化を助長するものは厳しく制限されている。
●区域区分決定の効果
写真は区域区分(線引き)の境界線付近を示したものである。境界線である道路を
境に、奥側が市街化区域であり、商業系土地利用を中心とした市街化が進む実態が
みられる。逆に手前側は市街化調整区域であり、市街化の抑制により農業系土地利用
の保全が図られている。
写真方向
▲区域区分(線引き)
▲区域区分境界の写真 平成21年撮影
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地域地区について
土地利用の混在を防止し、土地利用の計画的な誘導を図るために定めるものであり、
地域地区の種類に応じて、都市計画上必要な規制を行う。
(※印:平成21年4月時点において本市での指定がない事項)
①用途地域
都市機能の維持・増進、住環境の保護などを目的とし、合理的な土地利用を図るた
めに定める地域である。建築物の用途、容積率、建ぺい率及び各種高さの制限を行う。
住居系7地域、商業系2地域及び工業系3地域とがあり、それら12種類の地域の総
称をいう。
②特別用途地区(旧川島町)
用途地域内の一定の地区において、当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、
環境の保護等、特別の目的の実現を図るため定める地区である。当該用途地域の指定
を補完する建築制限を行う。
※③特定用途制限地域
区域区分の行われていない都市計画区域において、用途地域が定められていない土
地の区域について、合理的な土地利用を図るために定める地域である。特定の建築物
等の用途の概要を定めこの制限を行う。
※④特例容積率適用地区
適正な配置及び規模の公共施設を備えた土地の区域において、建築基準法の容積
率の限度からみて未利用となっている建築物の容積の活用を促進して土地の高度利
用を図るために定められる地区である。
※⑤高層住居誘導地区
利便の高い高層住宅の建設を誘導するために定める地区である。指定容積率 400%
の地区において容積率の緩和等を行う。
※⑥高度地区
用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るために定
める地区である。建築物の高さの最高限度又は最低限度の制限を行う。
※⑦高度利用地区
土地の高度利用を進める地区である。容積率の最低限度等の制限を行う。
※⑧特定街区
良好な市街地形成を図るために定める街区である。都市内の一定街区について、敷
地毎の一般的な建築基準法の適用を除外し、街区単位での建築制限を都市計画に定
め、これに従って建築物の建設を行う地区である。
※⑨都市再生特別地区
都市再生緊急整備地域(都市再生特別措置法に基づいて、都市の再生の拠点として、
都市開発事業等を通じて、緊急かつ重点的に市街地の整備を推進すべき地域として、
政令で指定する地域)のうち、都市の再生に貢献し、土地の合理的かつ健全な高度利
用を図る建築物の建築を誘導する必要があると認められる区域について定めることが
でき、誘導すべき用途・容積率、建ぺい率、建築面積の最低限度、高さの限度、壁面の
位置の制限が定められる。
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⑩防火地域・準防火地域
市街地における火災の危険を防除するために定める街区である。建築物の防火措置
が義務付けられる。本市では準防火地域が指定されている。
※⑪特定防災街区整備地区
防火地域又は準防火地域の土地の区域のうち、当該地区の延焼防止上及び避難上
の機能の改善による密集市街地全体の安全性向上と、当該地区の合理的かつ健全な
土地利用の実現とを図ることを目指して定める。その地区内には施行地区が設けられ、
防災街区整備事業が施行される。
⑫景観地区(旧美観地区)
市街地の良好な景観の形成を図るために定める地区である。当該地区では、建築物
の形態意匠の制限等が課されるとともに、条例により工作物等に関する制限を行うこ
とができる。
⑬風致地区
都市の風致を維持するために定める地区である。当該地区内では、建築物の建築、
宅地の造成、木材の伐採等の行為について条例により規制が課される。本市では伊木
山風致地区が指定されている。
※⑭駐車場整備地区
商業地域、近隣商業地域内等で、道路の効用を保持し円滑な道路交通を確保する必
要があると認められる地域において、駐車場対策を積極的に行うことを目的に定めら
れる地区である。当該地区においては路外駐車場の都市計画決定や整備などが図ら
れるとともに、大規模建築物には駐車施設の設置が条例にて義務づけることができ
る。
※⑮臨港地区
港湾を管理運営するために定める地区である。港湾法上、臨港地区には、9種類の分
区を指定することができる。
※⑯歴史的風土特別保存地区
歴史的風土保存区域の中で、歴史的風土の保存上、枢要な部分を構成している地域
で、歴史的風土保存計画に基づいて定められる。歴史的風土特別保存地区内では、建
築物その他の工作物の新築、改築又は増築や歴史的風土の保存に影響を及ぼすおそ
れのある行為等は、都道府県知事の許可を受けなければ行うことができない。
⑰特別緑地保全地区
都市計画区域内の緩衝緑地や文化的意義のある社寺の緑地、景観に優れた緑地等
を保全するために定める地区である。当該地区内においては、建築物の建築、宅地の造
成、木材の伐採、水面の埋立てなど緑地の保全上影響を及ぼすおそれのある行為は都
道府県知事の許可を要する。本市では八木山特別緑地保全地区が指定されている。
※⑱緑地保全地域
里地、里山など都市近郊の比較的大規模な緑地において比較的緩やかな行為の規
制により、一定の土地利用との調和を図りながら保全する区域で、都道府県が指定を
行い、当該地域内において一定の行為等を行う場合には、都道府県への届出が必要と
なる。
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※⑲緑化地域
用途地域が指定されている区域内で、良好な都市環境の形成に必要な緑地が不足
し、建築物の敷地内において緑化を推進する必要がある区域において、一定規模以上
の建築物の新築や増築を行う場合に、敷地面積の一定割合以上の緑化を義務づける
制度で、市町村が指定を行う。
※⑳流通業務地区
都心の区域に流通業務施設が適度に集中しているため流通機能の低下や交通渋滞
をきたしている東京都、大阪府その他の大都市において、流通業務市街地として整備
することが適当である区域について定める地区である。
トラックターミナル、卸売市場、倉庫、荷捌き場等、流通業務施設に関連した施設以
外の建設が制限される。
21 生産緑地地区
※○
良好な都市環境の形成に資するために、市街化区域内の農地等のうち、公害の防止
や生活環境の保全に役立つものを市町村が指定した地区である。
当該地区に指定された農地は原則として、指定から30年間は農地としての維持・管
理が義務づけられる。
22 伝統的建造物群保存地区
※○
城下町・宿場町・門前町など全国各地に残る歴史的な集落や町並み保存を目的に定
められる地区である。当該地区内では条例により建造物の現状を変更する行為等につ
いて規制等が課される。
23 航空機騒音障害防止地区
※○
航空機の著しい騒音が及ぶこととなる地域について定められ、この地区内で建築す
る住宅、学校、病院等の建築物は、防音上有効な構造としなければならない。
24 航空機騒音障害防止特別地区
※○
航空機の特に著しい騒音が及ぶこととなる地域で、航空機騒音障害防止地区内にお
いて定められる。この地区内では、住宅、学校、病院等の建築物は、都道府県知事の許
可なしには建築することができない。
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各務原市で行われた市街地整備の種類
●土地区画整理事業
減歩(道路や公園などの用地を生み出すために、土地所有者等から土地の一部を提
供してもらうこと)により公共施設を整備するとともに宅地を整形化してその利用増進
を図ることで健全な市街地を形成することを目的とした事業である。
本市には、旧土地区画整理事業(大正8年の旧都市計画法に基づくもの)により整備
された地区も存在する。
●開発許可手法による団地開発
開発許可手法とは、都市計画区域内において許可を受けて行う一定規模以上の開
発行為のことをいい、本市ではこの開発許可により一団のまとまりを有した住宅団地
や工業団地等の整備がなされている。
●社宅として整備された市街地
本市では航空自衛隊関連の大規模工場の社宅として整備された市街地が形成され
ている。現在は売却され一般の住宅地となっている。当該地区は、他の市街地整備事業
により整備された地区と比較して道路幅員が狭い。
上記の市街地整備手法以外に本市では、耕地整理事業(明治42年∼昭和24年)、土
地改良事業(昭和24年∼)が行われた。これらの事業は、農業に資する基盤整備を目的
としているが、市街化の拡大に伴い、整備後の土地が宅地化する傾向が全国的にみられ、
本市においても農業集落として整備された土地が宅地化し、結果として市街地整備に類
似した形態となっている地区がある。
○土地改良事業・耕地整理事業
土地改良法に基づき、かんがい排水施設、農業用道路等の新設、管理、区画整理、
農用地の造成、埋め立て・干拓、農用地等の災害復旧、農用地等に関する権利の交
換分合等を行うことを目的とした事業である。
なお、当該事業は土地改良法制定以前の耕地整理法時代は耕地整理事業として
施行がなされていた。
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街路(都市計画道路)・道路について
街路(都市計画道路)は都市計画施設として計画決定された道路である。都市計画施
設の区域内においては、将来の事業が円滑に実施できるよう、都市計画法第53条にお
いて区域内での建築を許可制とし、第54条において一定の小規模建物等については、原
則的に許可することとして対処している。
写真は(都)岐阜鵜沼線計画地において、土地、建築物を補償し、用地を確保しているも
のである。
▲道路用地(蘇原青雲町) 平成21年撮影
都市計画道路
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道路の種類と整備方法
■道路に関する基本的事項
●道路の種類
本市の道路は、以下の道路により構成されている。
道路の種類
種
類
概
要
関係法
高速自動車国道とは、自動車の高速交通の用に供する道路で、
高速自動車国道
全国的な自動車交通網の枢要部分を構成し、かつ、政治・経済・
文化上特に重要な地域を連絡するものその他国の利害に特に
重大な関係を有するもの。
一般国道
都道府県道
本市にある道路
市町村道
高速自動車国道とあわせて全国的な幹線道路網を構成し、政令
道路法
でその路線を指定したものをいう。
高速自動車国道法
地方的な幹線道路網を構成し、都道府県知事が当該都道府県の
区域内に存する部分につき、その路線を認定したものをいう。
市町村の区域内に存する道路で、市町村長がその路線を認定し
たものをいう。
もっぱら私人の財産権の行使として管理される道路であり、原
則として公法上の規制は働かないが、建築基準法上の道路とし
私道
て建築物との関係で道路位置指定等について規制を受ける。ま
法律なし
た、一般交通の用に供する場所である点で道路交通法の適用を
受ける。
森林法では森林計画に基づき開設される林道について、林業基
林道
本法では林業改善事業の一環として開設される林道について、
森林開発公団法では森林開発公団が開設する林道についてそ
れぞれ定めている。
農業用道路
専用自動車道
一般自動車道
本市に無い道路
農免道路
漁港施設道路
林業基本法
森林開発公団法
農村地域において農耕の用に供される道路の総称。一般には土
土地改良法
地改良法による農業用道路を言う。
農用地開発公団法
自動車運送事業者がもっぱら自らの自動車運送事業の用に供
する自動車のみを通行させるための道路。
自動車運送事業者が一般の自動車も料金を取って通行させる
道路運送法
自動車道。
農林漁業用揮発油税財源身替農道整備事業(農免道路事業)に
土地改良法
よる道路。
農用地開発公団法
農林水産大臣の作成する漁港整備計画に基づき建設される漁
港施設としての道路をいう。
農林漁業用揮発油税身替財源で整備される道路をいい、主とし
漁免道路
森林法
漁港法
て漁港施設と幹線道路を結ぶものであり、完成後は道路法の道
路として道路管理者に引き継ぐ。
臨港道路
臨港地区内における臨港交通施設としての道路で、港湾管理者
である港湾局又は地方公共団体が管理するものをいう。
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港湾法
●建築基準法上の道路
建築基準法では建物を建築する場合、道路に接することが義務付けられている。以
下に建築基準法で位置付けられている道路の種別、内容等を示す。
道路の種類
法令種類
42条1項1号
一般呼称の種別
1号道路
42条1項2号
2号道路
42条1項3号
既存道路
幅
員
4m以上
42条1項4号
計画道路
42条1項5号
位置指定道路
42条2項
みなし道路
(2項道路)
4m未満
42条3項
3項道路
2.7m以上4m未満
42条6項
6項道路
1.8m未満
内
容
道路法による道路(国道・県道・市道等)。
都市計画事業・土地区画整理事業等により築造されるも
の。
建築基準法施行時にすでにあった道路(幅員4m以上のもの
で現に一般交通の用に供しているもの)。
都市計画法・土地区画整理法・都市再開発法等で2年以内
に事業が行われるものとして特定行政庁が指定したもの。
特定行政庁が位置指定をした4m以上の私道。(宅地造成と
併行して造られた私道であり、特定行政庁ごとに指定基準
がある。)
建築基準法施行の際、すでに建築物が立ち並んでいた幅員
4m未満の道で、特定行政庁が指定したもの。(その中心線
から2mの線を道路境界線とみなす。ただし、片側ががけ地
などの場合はがけ地から4mの線。)
土地の状況により将来的に拡張困難な2項道路の境界線の
位置を中心線より1.35m以上2m未満に緩和したもの。ただ
し、がけ地などの場合はがけ地から2.7m以上4m未満とす
る。
建築審査会の同意を得た、幅員1.8m未満の2項道路。(古い
城下町などで民家が両側に建て込んでいるようなとこ
ろ。)
●4m未満の道路について
だいじょうかん
明治9年。関所、番所が廃止され太 政 官 達60号(太政官:慶応4年から明治18年まで存在していた最高官庁)
りどう
により道路は国道、県道、里道の3種類に分類された。これらは全て国有道路である。その後、大正7年の道
路法施行により、国道、府県道、郡道、市道、町村道に分類された。この時、重要な里道は市町村道として
認定され、それ以外の里道に関しては現在の道路法に適用されない「認定外道路」として国有管理されてき
たが、平成16年に市に権限が移譲され、市管理になった。
里道には明確な規定は無いようであるが、三尺道(約0.9m)、四尺道(約1.2m)、六尺道(約1.8m)、九尺道(約
2.7m)と分類されていたようであり、4m未満であっても法的に位置付けられていた道路となっている。
なお、これらの道路幅員は拡幅が困難である場合が多い。
●道路整備手法の種類
道路整備の手法としては下表に示す手法がある。
道路事業の種類
事業名称
内
容
一般道路事業
国や地方公共団体が道路を整備する。
都市計画事業
都市計画決定された道路(区域)を国、地方公共団体が整備する。
土地区画整理事業
開発許可
土地改良
個人・組合・地方公共団体等が土地区画整理事業により整備した道路を道路管
理者に移管する。
個人が開発行為の許可をうけて整備した道路を道路管理者に帰属する。
受益農家の団体・国・地方公共団体等が土地改良事業により整備した道路を道
路管理者に移管する。
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公園・緑地等
公園・緑地等には以下の種類がある。 ※都市公園法及び関連通達に基づく種別区分による
公園・緑地等の種類
種類
内容
街区公園
基幹公園
住区基幹公園
近隣公園
もっぱら街区に居住する者の利用に供することを目的とする公園で1箇所当たり面積
0.25haを標準として配置する。
主として近隣に居住する者の利用に供することを目的とする公園で1箇所当たり面積
2haを標準として配置する。
主として徒歩圏内に居住する者の利用に供することを目的とする公園で1箇所当たり
地区公園
面積4haを標準として配置する。都市計画区域外の一定の町村における特定地区公園
(カントリーパーク)は、面積4ha以上を標準とする。
総合公園
都市基幹公園
運動公園
都市林
広場公園
特殊公園
都市住民全般の休息、観賞、散歩、遊戯、運動等総合的な利用に供することを目的と
する公園で都市規模に応じ1箇所当たり面積10ha~50haを標準として配置する。
都市住民全般の主として運動の用に供することを目的とする公園で都市規模に応じ1
箇所当たり面積15~75haを標準として配置する。
主として動植物の生息地または生育地である樹林地等の保護を目的とする都市公園
であり、都市の良好な自然環境を形成することを目的として配置する。
主として商業・業務系の土地利用が行われる地域において都市の景観の向上、周辺施
設利用者のための休息等の利用に供することを目的として配置する。
風致公園、動植物公園、歴史公園、墓園等特殊な公園で、その目的に則し配置する。
主として一つの市町村の区域を超える広域のレクリエーション需要を充足すること
大規模公園
広域公園
を目的とする公園で、地方生活圏等広域的なブロック単位ごとに1箇所当たり面積
50ha以上を標準として配置する。
大都市その他の都市圏域から発生する多様かつ選択性に富んだ広域レクリエー
ション需要を充足することを目的とし、総合的な都市計画に基づき、自然環境の良好
レクリエーション公園
な地域を主体に、大規模な公園を核として各種のレクリエーション施設が配置される
一団の地域であり、大都市圏その他の都市圏域から容易に到達可能な場所に、全体規
模1,000haを標準として配置する。
主として一つの都府県の区域を超えるような広域的な利用に供することを目的とし
国営公園
て国が設置する大規模な公園にあっては、1箇所当たり面積おおむね300ha以上を標準
として配置する。国家的な記念事業等として設置するものにあっては、その設置目的
にふさわしい内容を有するように配置する。
大気汚染、騒音、振動、悪臭等の公害防止、緩和若しくはコンビナート地帯等の災害
緩衝緑地
の防止を図ることを目的とする緑地で、公害、災害発生源地域と住居地域、商業地域
等とを分離遮断することが必要な位置について公害、災害の状況に応じ配置する。
主として都市の自然的環境の保全並びに改善、都市の景観の向上を図るために設けら
れている緑地であり、1箇所当たり面積0.1ha以上を標準として配置する。但し、既成
都市緑地
市街地等において良好な樹林地等がある場合あるいは植樹により都市に緑を増加又
は回復させ都市環境の改善を図るために緑地を設ける場合にあってはその規模を
0.05ha以上とする。(都市計画決定を行わずに借地により整備し都市公園として配置
するものを含む。)
災害時における避難路の確保、都市生活の安全性及び快適性の確保等を図ることを目
緑道
的として、近隣住区又は近隣住区相互を連絡するように設けられる植樹帯及び歩行者
路又は自転車路を主体とする緑地で幅員10~20mを標準として、公園、学校、ショッ
ピングセンター、駅前広場等を相互に結ぶよう配置する。
※近隣住区:幹線街路等に囲まれたおおむね 1km 四方(面積 100ha)の居住単位(小学校区に相当)
公園配置パターン
27
市街化調整区域における法的に認められた開発
※(旧)の付いているものは廃止された制度
●開発許可・建築許可
市街化調整区域は開発行為、建築行為等が制限されているが、市街化調整区域で
生活を営む人のための開発・建築行為は許可されている。また、流通施設など市街化
を促進しない施設や、現在適用はないが、5ha以上の開発行為で計画的市街化を図
るうえで支障がなく、開発審査会の議を経たものなどについても許可される。
●地区計画
地区計画又は集落地区計画の区域内で、当該地区計画に定められた内容に適合す
る建築物等の建築を目的に行う開発行為については許可される。
●開発想定区域 (旧)
昭和46年から昭和51年まで適用されていた岐阜県独自の制度である。開発想定
区域には想定用途があり、その用途に適していれば開発することができる。ただし、開
発許可が必要である。
●集落連坦地域 (旧)
昭和51年から平成3年(経過措置として平成6年)まで適用されていた岐阜県独
自の制度である。市街化調整区域のうち、集落連坦地域に指定された地域でおおむ
ね50戸以上の建築物が連たんする区域内及びその周辺100メートル以内の土地
において、自己の居住、自己の業務の用に供する等の理由による開発が許可された。
許可基準の1つに「予定建築物の用途は旧開発想定区域で定めた想定用途に適合
する建築物であること」とされており、開発想定区域と同様に用途が想定されていた。
●既存宅地 (旧)
市街化区域及び市街化調整区域の都市計画が定められた(各務原市においては昭
和46年3月31日)以前から、市街化調整区域において既に宅地であった土地につ
いては「既に存在する宅地」という意味で「既存宅地」と呼ばれ、この土地は「既存宅地
の確認」を受ければ建築することが可能であった。しかし都市計画法の改正(平成13
年5月18日)により施行日以降は、市街化調整区域における特例的な扱いであった
「既存宅地制度」が廃止された。
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各務原市の都市計画一覧表
都市計画の種類
都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(整・開・保)
区域区分
都市再開発方針等
用途地域
特別用途地区
特定用途制限地域
特例容積率適用地区
高層住居誘導地区
高度地区
高度利用地区
特定街区
都市再生特別地区
防火地域・準防火地域
特定防災街区整備地区
景観地区
地域地区
風致地区
駐車場整備地区
臨港地区
歴史的風土特別保存地区
特別緑地保全地区
緑地保全地域
緑化地域
流通業務地区
生産緑地地区
伝統的建造物群保存地区
航空機騒音障害防止地区
航空機騒音障害防止特別地区
促進区域
遊休土地転換利用促進地区
被災市街地復興推進地域
都市施設
市街地開発事業
市街地開発事業等予定区域
地区計画等
29
平成21年4月時点
における指定状況
○
○
−
○
○
−
−
−
−
−
−
−
○
−
○
○
−
−
−
○
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
○
○
−
○