賃金上昇が加速した12月米国雇用統計

ご参考資料
2017年1月10日
賃金上昇が加速した12月米国雇用統計
ポイント① 堅調な雇用者数増が続く
1月6日に発表された2016年12月分米国雇用統計に
よると、非農業部門雇用者数は前月比15.6万人増加し、
11月の同20.4万人増を下回ったものの、堅調に雇用が拡
大して いる ことを示しました 。失業率は4.7%と11月の
4.6%から若干上昇したものの、米国でほぼ完全雇用状
態と見られる5%の水準を8ヵ月連続で下回りました。
ただし、雇用の伸びは足元で加速しておらず、米国景気
が一段と力強さを増しているということではないようです。
ポイント② 賃金は7年6カ月ぶりの高い伸び
民間非農業部門の時間当たり賃金は、前月比+0.4%、
前年同月比+2.9%となりました。前年同月比上昇率は、
7年6ヵ月ぶりの高水準です。完全雇用状態に近いと見ら
れる中、賃金上昇圧力の高まりが伺われます。
エネルギー、食料品を除く個人消費デフレーターは、11月
には前年同月比+1.6%と、FRB(米連邦準備制度理
事会)が目標とする2%を下回っています。しかし、労働生
産性上昇率が鈍い中、賃金上昇の加速は、労働コストを
押し上げ、物価上昇率を高める可能性があります。
ポイント③ 金融政策の行方
2%インフレが実現された場合、米国の政策金利の適正
水準は2%以上と推定されます。一方、12月の利上げ後
でも政策金利の目標レンジの上限は0.75%と、まだかなり
低い水準にあります。その点では、利上げのテンポが速まり、
今年前半に2回利上げがあってもおかしくないでしょう。
しかし、間もなくスタートするトランプ次期政権の経済政策
の内容やその影響については不透明感が強く、FRBの金融
政策も、景気情勢と共に、次期政権の政策の動向を踏ま
えながら、慎重に運営して行くことが求められます。
通常、米国の利上げテンポが速まれば、米国債利回りと
米ドルが上昇すると考えられます。しかし、米ドルに割高感
がある上、追加利上げによって米景気の先行き減速懸念
が生じれば、米ドルは下落し、米国債利回りは低下に転じ
る可能性もありそうです。
重要
イベント
1月20日
1月27日
2月1日
トランプ大統領就任
米10-12月期GDP(速報値)
米金融政策発表
図1:米国の失業率と雇用者数
期間:2008年1月~2016年12月、月次
(%)
11
(1,000人)
600
10
400
9
200
8
0
7
-200
6
-400
5
非農業部門雇用者数前月比増減(右軸)
失業率(左軸)
4
-600
-800
3
2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
-1,000
(年)
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
図2:米国の賃金、インフレ率、政策金利
(%)
4.0
期間:2008年1月~2016年12月、月次
時間当たり賃金(前年同月比)
インフレ率(前年同月比)
FF金利目標値上限
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016 (年)
(注)インフレ率は個人消費デフレーター(エネルギー、食料品を除く)。
データは2016年11月まで。
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
図3:米10年国債利回りと円・米ドル為替レート
期間:2016年1月1日~2017年1月9日、日次
(%)
(円/米ドル)
2.7
124
米10年国債利回り(左軸)
2.5
120
円/米ドル為替レート(右軸)
2.3
116
2.1
112
1.9
108
1.7
104
1.5
100
1.3
16/1
16/3
16/5
16/7
16/9
16/11
17/1
96
(年/月)
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
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