WDD1-001-2 【ホスト通信におけるウォッチドッグ機能について】

WDD1-001-2
【ホスト通信におけるウォッチドッグ機能について】
【概要】
ウォッチドッグ機能は、複数 CPU による処理系等において、他の CPU が正常動作しているのか、を判
断する為に利用される機能です。
【ウォッチドッグビット】
Fics-Ⅲシステムは、下記の指定ウォッチドッグビットを約 1 秒毎に ON/OFF させることにより、ホスト
が「Fics-Ⅲシステムが正常に動作しているかどうか」判断出来るようにします。Fics-Ⅲシステムとホス
トとの間の通信が正常に動作しなくなった場合等、本ビットを調べることにより、Fics-Ⅲシステムの
状態を把握することが可能です。−SYS−モ−ド以外の時、ウォッチドッグビットが約 1 秒毎に
ON/OFF します。
[SYS57] CPU 状態出力ポート番号
[SYS58] CPU 状態出力ビット番号
【ホスト通信の断絶】
Fics-Ⅲシステムがホストと通信するホストモードにおいて、Fics-Ⅲシステムとホストとの間の通信が
断絶する場合があります。これにはいくつかの原因が考えられます。
1.
2.
3.
4.
5.
両者のプロトコルの相違
ノイズ等による通信異常
通信線の断線
Fics-Ⅲシステムの CPU 暴走
その他
これらのうち 1 から 3 の場合、ウォッチドッグビットは正常に動作していると考えられます。
1、2 については、以下の手順により復旧の可能性がありますが、3、4 については、以下の手順による
復旧の可能性はありません。5.のその他というのは想定外のエラー状況であり、復旧できるかどうかは
何ともいえませんが、ウォッチドッグビットが正常に動作している場合、以下の手順による復旧の可能
性があります。
【ホスト通信のリセット】
Fics-Ⅲシステムとホストとの間の通信が断絶した場合、ホストは通常、以下のような状態になります。
1.
2.
3.
タイムアウトエラー
通信エラーコマンドの受信
その他
通常は、リトライ等により復旧を試みますが、それでも正しい通信状態に戻すことができない場合、
『ホスト開始コマンド』の送信により、全ての通信状態を初期状態に戻すことが出来ます。本コマンド
の送信により、Fics-Ⅲシステムから A2 コマンドが返信されてくれば、通信は正常に復帰したものとみ
なすことが出来ます。
ウォッチドッグビットが正常に動作しているにもかかわらず、『ホスト開始コマンド』を送信しても返
信が無い場合は、通信線に異常があるものと判断されます。
【DPRAM 使用時におけるウォッチドッグ監視機能】
ホスト⇔Fics-Atoms 間において予期せぬ事態の発生によるフリーズ状態の回避を目的とし以下の
ようなエラー監視を行います。
【エラーの定義】
・ウォッチドッグ・エラー
Fics-Atoms リセット、暴走等による非常事態時に発生。
【ウォッチドッグ監視】
DPRAM割付
7FEh: =0 無効 =1有効(ホストは有効時のみチェックを行う)
7FDh: タイマー値
ウオッチドッグ・エラーチェック
ホスト:Fics-Atoms に対して1秒毎に DPRAM の 7FDh に’1’を書き込む、次の書き込み時にその
領域が’0’となっていない場合にエラーとしホストモードフラグをOFFにする。
Fics-Atoms:ホストから DPRAM の 7FDh に’1’を書き込まれたら’0’を書き込む。エラーチェック
は行わないが、DPRAM のホストモードフラグを常に監視しOFFとなった場合には初
期状態となるようにする。
Fics-Atoms
ホスト
電源 ON で DPRAM クリア
ホストモード開始
ホストモードフラグ:ON
監視開始
返信
監視開始
ウォッチドッグ監視
エラー発生
ウォッチドッグ監視
ホストモードフラグ:OFF
ホストモードフラグが OFF
エラー処理
ホストモード終了
ホストモードフラグ OFF
監視終了
返信
監視終了
※上記の例は、ウォッチドッグエラーが発生したものの Fics-Atoms が正常に復帰したケー
スです。
【エラー処理】
ホスト:①DPRAM のホストモードフラグをOFFにする。
②エラー処理を行う。
Fics-Ⅲ
Ⅲ Ver.2.20-1
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